JP2016057036A - 熱交換器 - Google Patents

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直久 東山
Naohisa Higashiyama
直久 東山
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Abstract

【課題】冷媒の通路抵抗の上昇を抑制した上で、熱交換性能を向上しうる熱交換器を提供するを提供する。【解決手段】エバポレータ1は、通風方向に並んだ2つのチューブ列13,14と、第1〜第4ヘッダ部5,7,6,8とを有する。各ヘッダ部5,7,6,8の全体に1つの区画17,18,19,21を設ける。第1ヘッダ部5の区画17および第4ヘッダ部8の区画21を、仕切部22,25によって熱交換チューブ12側の第1空間26,29と、第1空間26,29の上下方向外側に位置する第2空間31,34とに分割する。仕切部22,25に、一端が仕切部22,25の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって第2空間26,29内冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなる連通穴35,36を形成する。仕切部26,29の第2空間31,34内を向いた面における連通穴35,36の第2空間内冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイド38,39を設ける。【選択図】図2

Description

この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンのエバポレータに好適に使用される熱交換器に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1〜図4、図11〜図13、図16〜図18の上下を上下というものとする。
たとえば高性能化および小型軽量化の要求を満たすエバポレータとして、本出願人は、先に、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる風下側チューブ列および風上側チューブ列が通風方向に並んで設けられ、熱交換チューブに複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第1ヘッダ部および第2ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられ、風上側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第3ヘッダ部および第4ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられており、第1および第2ヘッダ部の全体に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが通じる1つの区画が設けられるとともに、第3および第4ヘッダ部の全体に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが通じる1つの区画が設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの上端側に位置する第1ヘッダ部の一端部に冷媒入口が設けられ、風上側チューブ列の熱交換チューブの上端側に位置する第3ヘッダ部における冷媒入口と同一端部に冷媒出口が設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの下端側に位置する第2ヘッダ部と、風上側チューブ列の下端側に位置する第4ヘッダ部とが一端部において通じさせられ、風下側チューブ列の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向と、風上側チューブ列の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向とが逆向きとなっており、第3ヘッダ部および第4ヘッダ部の全体に設けられた区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第3ヘッダ部の第1空間と第2空間、および第4ヘッダ部の第1空間と第2空間とがそれぞれ仕切部における通風方向の中央部よりも風上側の部分に長手方向に間隔をおいて形成された複数の円形貫通穴を介して通じさせられ、第2ヘッダ部と第4ヘッダ部の第2空間とが冷媒入口および冷媒出口と同一端部において相互に通じさせられた熱交換器を提案した(特許文献1参照)。
特許文献1記載の熱交換器においては、冷媒入口を通って第1ヘッダ部内に流入した冷媒が風下側チューブ列の熱交換チューブを下方に流れて第2ヘッダ部内に入り、第2ヘッダ部内に入った冷媒が第4ヘッダ部の第2空間内に入り、第4ヘッダ部の第2空間内に流入した冷媒が、当該第2空間内を長手方向に流れながら仕切部に形成された円形貫通穴を通って第1空間に流入した後に、風上側チューブ列の熱交換チューブ内に流入し、風上側チューブ列の熱交換チューブ内を上方に流れて第3ヘッダ部の第1空間に入り、仕切部の円形貫通穴を通って第2空間に入り、第2空間内を長手方向に流れて冷媒出口から流出するようになっている。
ところで、特許文献1記載の熱交換器に用いられている熱交換チューブは、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された複数の扁平状であり、複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられているので、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させるには、熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒を流すことが効果的である。そして、特許文献1記載の熱交換器においては、第3ヘッダ部および第4ヘッダ部の全体に設けられた区画が、板状の仕切部によって上下に分割されることにより、それぞれ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間における熱交換チューブの長手方向外側に並んだ第2空間とに分割され、第3ヘッダ部の第1空間と第2空間、および第4ヘッダ部の第1空間と第2空間とがそれぞれ仕切部における通風方向の中央部よりも風上側部分に長手方向に間隔をおいて形成された複数の円形貫通穴を介して通じさせられることにより、風上側チューブ列の熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れるようになっている。
しかしながら、特許文献1記載の熱交換器の場合、冷媒が仕切部の円形貫通穴を通過する際の通路抵抗が大きくなり、その結果冷媒が熱交換器を通過する際の通路抵抗が上昇し、熱交換性能の向上効果に限界があるという問題がある。
特開2008−298319号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、冷媒の通路抵抗の上昇を抑制した上で、熱交換性を向上しうる熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる少なくとも1つのチューブ列と、1つのチューブ列の熱交換チューブの上下両端側に長手方向をチューブの並び方向に向けて配置され、かつ当該チューブ列のチューブの上下両端部が接続された少なくとも2つのヘッダ部とを備えており、熱交換チューブに複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられ、少なくとも1つのヘッダ部に、1つのチューブ列の連続して並んだ複数の熱交換チューブが通じる少なくとも1つの区画が設けられ、当該区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第1空間と第2空間とが仕切部に形成された連通穴を介して通じさせられており、前記区画の長手方向の一端部から第2空間内に流入した冷媒が、当該第2空間内を長手方向に流れながら仕切部の連通穴を通って第1空間に流入した後に、第1空間に通じる熱交換チューブ内に流入するようになっている熱交換器であって、
第1空間および第2空間に分割された前記区画において、当該区画を第1空間と第2空間とに分割する仕切部に、一端が仕切部の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって前記第2空間内冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなる連通穴が形成され、仕切部の第2空間内を向いた面における連通穴の第2空間内冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている熱交換器。
2)少なくとも1つの連通穴の風下側端部と、第1空間に通じる熱交換チューブの風下側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている上記1)記載の熱交換器。
3)少なくとも1つの連通穴の風上側端部と、第1空間に通じる熱交換チューブの風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている上記1)記載の熱交換器。
4)連通穴の風下側端部と風上側端部とを結ぶ通風方向と平行な直線の長さが、熱交換チューブの通風方向の幅と同一となっている上記2)または3)記載の熱交換器。
5)長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる風下側チューブ列および風上側チューブ列が通風方向に並んで設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第1ヘッダ部および第2ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられ、風上側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第3ヘッダ部および第4ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられており、
第1および第2ヘッダ部の全体に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが通じる1つの区画が設けられるとともに、第3および第4ヘッダ部の全体に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが通じる1つの区画が設けられ、第1および第2ヘッダ部のうちのいずれか一方のヘッダ部の一端部に冷媒入口が設けられ、第3および第4ヘッダ部のうちの冷媒入口が設けられた風下側に位置するヘッダ部と上下いずれか同じ側のヘッダ部における冷媒入口と同一端部に冷媒出口が設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向と、風上側チューブ列の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向とが逆向きとなっており、
第1ヘッダ部および第2ヘッダ部の区画のうち風下側チューブ列の全熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第3ヘッダ部および第4ヘッダ部の区画のうち風上側チューブ列の全熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、冷媒入口が、風下側チューブ列の熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画の第2空間に通じるように設けられている上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
6)第4ヘッダ部の区画に、風上側チューブ列の全熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じており、第4ヘッダ部の当該区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第2ヘッダ部の区画の長手方向一端部から流出した冷媒が、これと同一の端部から第4ヘッダ部の第2空間内に流入するとともに、当該第2空間内を長手方向に流れながら仕切部の連通穴を通って第1空間に流入した後に、第1空間に通じる風上側チューブ列の熱交換チューブ内に流入するようになっており、
第4ヘッダ部の区画の仕切部に、一端が仕切部の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって前記第2空間内冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなる連通穴が形成され、仕切部の第2空間内を向いた面における連通穴の第2空間内冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイドが設けられ、
第4ヘッダ部の第2空間から仕切部の連通穴を通って第1空間に流入した冷媒が、風上側チューブ列の熱交換チューブ内に流入するとともに熱交換チューブを通って第3ヘッダ部に入り、第3ヘッダ部における第1ヘッダ部の冷媒入口と同一端部に形成された冷媒出口から流出するようになされている上記5)記載の熱交換器。
7)冷媒入口および冷媒出口と、第2ヘッダ部からの冷媒流出端部および第4ヘッダ部の第2空間への冷媒流入端部とが、全ヘッダ部の長手方向の同一端部に設けられている上記6)記載の熱交換器。
8)冷媒入口および冷媒出口と、第2ヘッダ部からの冷媒流出端部および第4ヘッダ部の第2空間への冷媒流入端部とが、全ヘッダ部の長手方向の反対側の端部に設けられている上記6)記載の熱交換器。
9)長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる風下側チューブ列および風上側チューブ列が通風方向に並んで設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第1ヘッダ部および第2ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられ、風上側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第3ヘッダ部および第4ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられており、
風下側チューブ列に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなる3以上のチューブ群が設けられ、風上側チューブ列に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ風下側チューブ列のチューブ群よりも1つ少ない数のチューブ群が設けられ、風下側チューブ列および風上側チューブ列の隣り合う2つのチューブ群における熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向が逆向きであり、
第1および第2ヘッダ部に、風下側チューブ列のチューブ群の数と同数で、かつ風下側チューブ列の各チューブ群の熱交換チューブが通じる区画が設けられるとともに、第3および第4ヘッダ部に、風上側チューブ列のチューブ群の数と同数で、かつ風上側チューブ列の各チューブ群の熱交換チューブが通じる区画が設けられ、第1および第2ヘッダ部のうちのいずれか一方のヘッダ部の一端部に冷媒入口が設けられ、第3および第4ヘッダ部のうちの冷媒入口が設けられた風下側に位置するヘッダ部と上下いずれか同じ側のヘッダ部における冷媒入口と同一端部に冷媒出口が設けられ、風下側チューブ列における冷媒入口から最も遠い位置にある最遠チューブ群の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向と、風上側チューブ列における冷媒出口から最も遠い位置にある最遠チューブ群の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向とが同一方向となっており、
第1ヘッダ部および第2ヘッダ部の区画のうち風下側チューブ列の全チューブ群の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第3ヘッダ部および第4ヘッダ部の区画のうち風上側チューブ列の全チューブ群の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、冷媒入口が、風下側チューブ列における冷媒入口に最も近い位置にある最近チューブ群の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画の第2空間に通じるように設けられている上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
上記1)〜9)の熱交換器によれば、第1空間および第2空間に分割された前記区画において、当該区画を第1空間と第2空間とに分割する仕切部に、一端が仕切部の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって前記第2空間内冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなる連通穴が形成され、仕切部の第2空間内を向いた面における連通穴の第2空間内冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイドが設けられているので、前記区画の長手方向の一端部から第2空間内に流入した冷媒が、当該第2空間内を長手方向に流れながら仕切部に形成された連通穴を通って第1空間に流入する際に、ガイドに誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、熱交換チューブの風上側の冷媒通路に多くの冷媒が流れることになり、熱交換器をエバポレータとして用いた場合の性能を向上させることが可能になる。しかも、仕切部に設けられた連通穴が、一端が仕切部の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって前記第2空間内における冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなるので、冷媒が仕切部の連通穴を通過する際の通路抵抗が、特許文献1記載の熱交換器において冷媒が仕切部の貫通穴を通過する際の通路抵抗よりも小さくなり、その結果冷媒が熱交換器を通過する際の通路抵抗の上昇を抑制して、熱交換性能を向上させることができる。
上記2)〜4)の熱交換器によれば、冷媒が仕切部の連通穴を通過する際の通路抵抗を効果的に小さくすることが可能になる。
この発明の熱交換器を適用した実施形態1のエバポレータの全体構成を示す一部切り欠き斜視図である。 図1のエバポレータの構成を概略的に示すとともに冷媒の流れを示す斜視図である。 一部を省略した図1のA−A線断面図である。 一部を省略した図1のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 図3のD−D線断面図である。 図1のエバポレータの上ヘッダタンクの分解斜視図である。 図1のエバポレータの下ヘッダタンクの分解斜視図である。 第1および第3ヘッダ部の区画内の仕切部に形成された長穴の変形例を示す図5相当の図である。 第2および第4ヘッダ部の区画内の仕切部に形成された長穴の変形例を示す図6相当の図である。 この発明の熱交換器を適用した実施形態2のエバポレータの全体構成を概略的に示すとともに冷媒の流れを示す斜視図である。 一部を省略した図11のE−E線断面図である。 一部を省略した図11のF−F線断面図である。 図12のG−G線断面図である。 図12のH−H線断面図である。 この発明の熱交換器を適用した実施形態3のエバポレータの全体構成を概略的に示すとともに冷媒の流れを示す斜視図である。 一部を省略した図16のI−I線断面図である。 一部を省略した図16のJ−J線断面図である。 図17のK−K線断面図である。 図17のL−L線断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。以下に述べる実施形態は、この発明による熱交換器をカーエアコンを構成する冷凍サイクルのエバポレータに適用したものである。
全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
なお、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
また、以下の説明において、隣接する熱交換チューブどうしの間の通風間隙を流れる空気の下流側(図1、図2、図5、図6、図9、図10、図11、図14、図15、図16、図19および図20に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとし、全図面の左右を左右というものとする。
実施形態1
この実施形態は図1〜図8に示すものである。図1および図2はエバポレータの全体構成を示し、図3〜図8はその要部の構成を示す。なお、図2〜図4においては、熱交換チューブやフィンなどの具体的な図示は省略されている。
図1および図2において、エバポレータ(1)は、長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置されたアルミニウム製上ヘッダタンク(2)およびアルミニウム製下ヘッダタンク(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)の間に設けられた熱交換コア部(4)とを備えている。
上ヘッダタンク(2)は、風下側(前側)に位置するとともに長手方向を左右方向に向けた風下側ヘッダ部(5)と、風上側(後側)に位置するとともに長手方向を左右方向に向け、かつ風下側ヘッダ部(5)に一体化された風上側ヘッダ部(6)とを備えている。ここでは、風下側ヘッダ部(5)と風上側ヘッダ部(6)とは、上ヘッダタンク(2)を分割部(2a)により前後に分割することによって設けられている。下ヘッダタンク(3)は、風下側(前側)に位置するとともに長手方向を左右方向に向けた風下側ヘッダ部(7)と、風上側(後側)に位置するとともに長手方向を左右方向に向け、かつ風下側ヘッダ部(7)に一体化された風上側ヘッダ部(8)とを備えている。ここでは、風下側ヘッダ部(7)と風上側ヘッダ部(8)とは、下ヘッダタンク(3)を分割部(3a)により前後に分割することによって設けられている。以下、上ヘッダタンク(2)の風下側ヘッダ部(5)を第1ヘッダ部(5)、下ヘッダタンク(3)の風下側ヘッダ部(7)を第2ヘッダ部(7)、上ヘッダタンク(2)の風上側ヘッダ部(6)を第3ヘッダ部(6)、下ヘッダタンク(3)の風上側ヘッダ部(8)を第4ヘッダ部(8)というものとする。第1ヘッダ部(5)の右端部に冷媒入口(9)が設けられ、第3ヘッダ部(6)の右端部に冷媒出口(11)が設けられている。
熱交換コア部(4)には、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で左右方向(通風方向と直角をなす方向)に間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平状熱交換チューブ(12)からなる風下側チューブ列(13)および風上側チューブ列(14)が通風方向に並んで設けられており、各チューブ列(13)(14)の隣接する熱交換チューブ(12)どうしの間の通風間隙および左右両端の熱交換チューブ(12)の外側に、それぞれ前後両チューブ列(13)(14)の熱交換チューブ(12)に跨るようにアルミニウム製コルゲートフィン(15)が配置されて熱交換チューブ(12)にろう付され、左右両端のコルゲートフィン(15)の外側にそれぞれアルミニウム製サイドプレート(16)が配置されてコルゲートフィン(15)にろう付されている。すべての熱交換チューブ(12)は同一の構成であり、熱交換チューブ(12)に複数の冷媒通路(12a)が通風方向に並んで設けられている(図5および図6参照)。
風下側チューブ列(13)の熱交換チューブ(12)の上下両端部は、風下側の第1および第2ヘッダ部(5)(7)に接続され、風上側チューブ列(14)の熱交換チューブ(12)の上下両端部は、風上側の第3および第4ヘッダ部(6)(8)に接続されている。両チューブ列(13)(14)の熱交換チューブ(12)の数は同数となっている。風下側チューブ列(13)の熱交換チューブ(12)内の冷媒の流れ方向と、風上側チューブ列(14)の熱交換チューブ(12)内の冷媒の流れ方向は逆向きとなっている。
図1〜図6に示すように、第1および第2ヘッダ部(5)(7)の全体に、それぞれ風下側チューブ列(13)の全熱交換チューブ(12)が通じる1つの区画(17)(18)が設けられ、第3および第4ヘッダ部(6)(8)の全体に、それぞれ風上側チューブ列(14)の全熱交換チューブ(12)が通じる1つの区画(19)(21)が設けられている。第1〜第4ヘッダ部(5)(7)(6)(8)の区画(17)(18)(19)(21)が、板状の仕切部(22)(23)(24)(25)によって、熱交換チューブ(12)側に位置しかつ熱交換チューブ(1)が臨む第1空間(26)(27)(28)(29)と、第1空間(26)(27)(28)(29)の上下方向外側に位置する第2空間(31)(32)(33)(34)とに分割されている。
各仕切部(22)(23)(24)(25)には、一端が仕切部(22)(23)(24)(25)の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって左側に傾斜した長穴からなる複数の連通穴(35)(36)が形成されており、少なくとも1つの連通穴(35)(36)の風下側端部と、第1空間(26)(27)(28)(29)に通じる熱交換チューブ(12)の風下側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。ここでは両チューブ列(13)(14)の熱交換チューブ(12)の数と同数の連通穴(35)(36)が左右方向に間隔をおいて形成されており、全連通穴(35)(36)の風下側端部と、第1空間(26)(27)(28)(29)に通じる熱交換チューブ(12)の風下側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。なお、風下側仕切部(22)(23)の連通穴を(35)で示し、風上側仕切部(24)(25)の連通穴を(36)で示す。また、長穴からなる連通穴(35)(36)の風下側端部と風上側端部とを結ぶ通風方向と平行な直線の長さ(L)が、熱交換チューブ(12)の通風方向の幅と同一となっている。
冷媒入口(9)は、第1ヘッダ部(5)の区画(17)の第2空間(31)に通じるように設けられ、冷媒出口(11)は、第3ヘッダ部(6)の区画(19)の第2空間(33)に通じるように設けられている。また、第2ヘッダ部(7)の区画(18)の第2空間(32)と、第4ヘッダ部(8)の区画(21)の第2空間(34)とが、長手方向の一端部、ここでは右端部(冷媒入口(9)および冷媒出口(11)と同一端部)において、下ヘッダタンク(3)の右端部に設けられた連通路(37)を介して通じさせられている。したがって、冷媒入口(9)から第1ヘッダ部(5)の区画(17)の第2空間(31)内に流入した冷媒は、第2空間(31)内を左方に流れながら仕切部(22)の連通穴(35)を通って第1空間(26)内に流入した後、風下側チューブ列(13)の熱交換チューブ(12)内を下方に流れて、第2ヘッダ部(7)の区画(18)の第1空間(27)内に入る。第2ヘッダ部(7)の区画(18)の第1空間(27)内に入った冷媒は、仕切部(23)の連通穴(35)を通って第2空間(32)内に流入した後、第2空間(32)内を右方に流れ、連通路(37)を経て第4ヘッダ部(8)の区画(21)の第2空間(34)内に流入する。第4ヘッダ部(8)(8)の区画(21)の第2空間(34)内に流入した冷媒は、第2空間(34)内を左方に流れながら仕切部(25)の連通穴(36)を通って第1空間(29)内に流入した後、風上側チューブ列(14)の熱交換チューブ(12)内を上方に流れて、第3ヘッダ部(6)の区画(19)の第1空間(28)内に入る。第3ヘッダ部(6)の区画(19)の第1空間(28)内に入った冷媒は、第1空間(28)内を右方に流れ、冷媒出口(11)から流出する。
ここで、上ヘッダタンク(2)の第1ヘッダ部(5)の区画(17)内を第1空間(26)と第2空間(31)とに仕切る仕切部(22)上面における連通穴(35)の左側縁部、および下ヘッダタンク(3)の第2ヘッダ部(7)の区画(18)内を第1空間(27)と第2空間(32)とに仕切る仕切部(23)上面における連通穴(35)の左側縁部には、それぞれ右斜め上方に突出しかつ上端部が右方に屈曲された上方突出壁(38)が一体に設けられている。また、上ヘッダタンク(2)の第3ヘッダ部(6)の区画(19)内を第1空間(28)と第2空間(33)とに仕切る仕切部(24)下面における連通穴(36)の左側縁部、および下ヘッダタンク(3)の第4ヘッダ部(8)の区画(21)内を第1空間(29)と第2空間(34)とに仕切る仕切部(25)下面における連通穴(36)の左側縁部には、それぞれ右斜め下方に突出しかつ下端が右方に屈曲された下方突出壁(39)が一体に設けられている。
エバポレータ(1)において、冷媒入口(9)から流入した冷媒は、上述したように流れて冷媒出口(11)から流出するので、第1ヘッダ部(5)の区画(17)が、風下側チューブ列(13)の全熱交換チューブ(12)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画となり、当該区画(17)の第2空間(31)が、冷媒が長手方向の一端から流入しかつ長手方向に流れる空間となり、当該区画(17)を仕切る仕切部(22)の連通穴(35)が、冷媒が第2空間(31)内を長手方向に流れながら通過して第1空間(26)内に流入する連通穴となり、当該仕切部(22)上面の上方突出壁(38)が、仕切部(22)の第2空間(31)内を向いた面における連通穴(35)の第2空間(31)内冷媒流れ方向下流側縁部に設けられ、かつ冷媒を風上側に案内するガイドとなっている。
また、第4ヘッダ部(8)の区画(21)が、風上側チューブ列(14)の全熱交換チューブ(12)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画となり、当該区画(21)の第2空間(34)が、冷媒が長手方向の一端から流入しかつ長手方向に流れる空間となり、当該区画(21)を分割する仕切部(25)の連通穴(36)が、冷媒が第2空間(34)内を長手方向に流れながら通過して第1空間(29)内に流入する連通穴となり、当該仕切部(25)下面の下方突出壁(39)が、仕切部(25)の第2空間(34)内を向いた面における連通穴の第2空間(34)内冷媒流れ方向下流側縁部に設けられ、かつ冷媒を風上側に案内するガイドとなっている。
図7に示すように、上ヘッダタンク(2)は、前後両側壁および分割部(2a)の上部を形成するアルミニウム製第1構成部材(41)と、前後両側壁および分割部(2a)の下部を形成するアルミニウム製第2構成部材(42)と、両構成部材(41)(42)間に配置されて第1および第3ヘッダ部(5)(7)の区画(17)(19)の仕切部(22)(24)を形成するアルミニウム製第3構成部材(43)と、第1〜第3構成部材(41)(42)(43)の左右両端部に配置されて上ヘッダタンク(2)の左右両端を閉鎖するアルミニウム製閉鎖部材(44)(45)とがろう付されることにより構成されたものであり、右側閉鎖部材(45)に冷媒入口(9)および冷媒出口(11)が設けられている。
図8に示すように、下ヘッダタンク(3)は、上ヘッダタンク(2)の第1構成部材(41)を上下逆向きにしたものでありかつ前後両側壁および分割部(3a)の下部を形成する第1構成部材(41)と、上ヘッダタンク(2)の第2構成部材(42)を上下逆向きにしたものでありかつ前後両側壁および分割部(3a)の上部を形成する第2構成部材(42)と、上ヘッダタンク(2)の第3構成部材(43)と同じ構成でありかつ両構成部材(41)(42)間に配置されて第2および第4ヘッダ部(7)(8)の区画(18)(21)の仕切部(23)(25)を形成する第3構成部材(43)と、第1〜第3構成部材(41)(42)(43)の左右両端部に配置されて下ヘッダタンク(3)の左右両端を閉鎖するアルミニウム製閉鎖部材(44)(46)とがろう付されることにより構成されたものであり、右側閉鎖部材(46)に右方膨出部(46a)が形成され、右方膨出部(46a)内に、第2ヘッダ部(7)の第2空間(32)と第4ヘッダ部(8)の第2空間(34)の右端部どうしを通じさせる連通路(37)が設けられている。
両ヘッダタンク(2)(3)の第3構成部材(43)を同一物として部品の種類を減らすために、上ヘッダタンク(2)の第3ヘッダ部(6)の区画(19)内を第1空間(28)と第2空間(33)とに仕切る仕切部(24)下面における連通穴(36)の左側縁部に下方突出壁(39)を一体に設け、下ヘッダタンク(3)の第2ヘッダ部(7)の区画(18)内を第1空間(27)と第2空間(32)とに仕切る仕切部(23)上面における連通穴(35)の左側縁部に上方突出壁(38)を一体に設けている。しかしながら、上ヘッダタンク(2)の仕切部(24)下面の下方突出壁(39)および下ヘッダタンク(3)の仕切部(23)上面の上方突出壁(38)は必ずしも必要とはしない。
エバポレータ(1)において、右端部の冷媒入口(9)から第1ヘッダ部(5)の区画(17)の第2空間(31)内に流入した冷媒が、当該第2空間(31)を長手方向に流れながら仕切部(22)に形成された連通穴(35)を通って第1空間(26)に流入する際、および右端部から第4ヘッダ部(8)の区画(21)の第2空間(34)内に流入した冷媒が、当該第2空間(34)を長手方向に流れながら仕切部(25)に形成された連通穴(36)を通って第1空間(29)に流入する際に、ガイド(38)(39)に誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、風下側チューブ列(13)および風上側チューブ列(14)の熱交換チューブ(12)の風上側の冷媒通路(12a)に多くの冷媒が流れることになり、エバポレータ(1)の性能を向上させることが可能になる。
実施形態1のエバポレータ(1)において、図9および図10に示すように、各仕切部(22)(23)(24)(25)に、一端が仕切部(22)(23)(24)(25)の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって左側に傾斜した長穴からなる複数の連通穴(35)(36)が形成されており、少なくとも1つの連通穴(35)(36)の風上側端部と、第1空間(26)(27)(28)(29)に通じる熱交換チューブ(12)の風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっていてもよい。ここでは両チューブ列(13)(14)の熱交換チューブ(12)の数と同数の連通穴(35)(36)が左右方向に間隔をおいて形成されており、全連通穴(35)(36)の風上側端部と、第1空間(26)(27)(28)(29)に通じる熱交換チューブ(12)の風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっていてもよい。この場合にも、長穴からなる連通穴(35)(36)の風下側端部と風上側端部とを結ぶ通風方向と平行な直線の長さ(L)が、熱交換チューブ(12)の通風方向の幅と同一となっている。
実施形態2
この実施形態は図11〜図15に示すものである。図11はエバポレータの全体構成を示し、図12〜図15はその要部の構成を示す。なお、図11〜図15においては、熱交換チューブやフィンなどの具体的な図示は省略されている。
図11〜図15のエバポレータ(50)において、第2ヘッダ部(7)の区画(18)の第2空間(32)と、第4ヘッダ部(8)の区画(21)の第2空間(34)とが、長手方向の一端部、ここでは左端部(冷媒入口(9)および冷媒出口(11)と反対側の端部)において、下ヘッダタンク(3)の左端部に設けられた連通路(51)を介して通じさせられている。エバポレータ(50)においては、第2ヘッダ部(7)の区画(18)の第2空間(32)内に流入した冷媒が、第2空間(32)内を左方に流れ、連通路(37)を経て第4ヘッダ部(8)の区画(21)の第2空間(34)内に流入することを除いては、冷媒入口(9)から流入した冷媒は、実施形態1のエバポレータ(1)の場合と同様に流れて冷媒出口(11)から流出する。
上ヘッダタンク(2)の第1ヘッダ部(5)の区画(17)内を第1空間(26)と第2空間(31)とに分割する仕切部(22)、および下ヘッダタンク(3)の第2ヘッダ部(7)の区画(18)内を第1空間(27)と第2空間(32)とに分割する仕切部(23)に、一端が仕切部(22)(23)の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって左側に傾斜した長穴からなる複数の連通穴(52)が形成されおり、少なくとも1つの連通穴(52)の風下側端部と、第1空間(26)(27)に通じる熱交換チューブ(12)の風下側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。ここでは両チューブ列(13)(14)の熱交換チューブ(12)の数と同数の連通穴(52)が左右方向に間隔をおいて形成されており、全連通穴(52)の風下側端部と、第1空間(26)(27)に通じる熱交換チューブ(12)の風下側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。また、長穴からなる連通穴(52)の風下側端部と風上側端部とを結ぶ通風方向と平行な直線の長さが、熱交換チューブ(12)の通風方向の幅と同一となっている。
また、上ヘッダタンク(2)の第3ヘッダ部(6)の区画(19)内を第1空間(28)と第2空間(33)とに分割する仕切部(24)、および下ヘッダタンク(3)の第4ヘッダ部(8)の区画(21)内を第1空間(29)と第2空間(34)とに分割する仕切部(25)に、一端が仕切部(24)(25)の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって右側に傾斜した長穴からなる複数の連通穴(53)が形成されており、少なくとも1つの連通穴(53)の風上側端部と、第1空間(28)(29)に通じる熱交換チューブ(12)の風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。ここでは両チューブ列(13)(14)の熱交換チューブ(12)の数と同数の連通穴(53)が左右方向に間隔をおいて形成されており、全連通穴(53)の風上側端部と、第1空間(28)(29)に通じる熱交換チューブ(12)の風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。また、長穴からなる連通穴(53)の風下側端部と風上側端部とを結ぶ通風方向と平行な直線の長さが、熱交換チューブ(12)の通風方向の幅と同一となっている。
上ヘッダタンク(2)の第1ヘッダ部(5)の区画(17)内を第1空間(26)と第2空間(31)とに仕切る仕切部(22)上面における連通穴(52)の左側縁部には、右斜め上方に突出しかつ上端部が右方に屈曲された上方突出壁(54)が一体に設けられている。下ヘッダタンク(3)の第2ヘッダ部(7)の区画(18)内を第1空間(27)と第2空間(32)とに仕切る仕切部(23)下面における連通穴(52)の左側縁部には、右斜め下方に突出しかつ下端部が右方に屈曲された下方突出壁(55)が一体に設けられている。
また、上ヘッダタンク(2)の第3ヘッダ部(6)の区画(19)内を第1空間(28)と第2空間(33)に仕切る仕切部(24)上面における連通穴(53)の右側縁部には、左斜め上方に突出しかつ上端部が左方に屈曲された上方突出壁(56)が一体に設けられている。下ヘッダタンク(3)の第4ヘッダ部(8)の区画(21)内を第1空間(29)と第2空間(34)とに仕切る仕切部(25)下面における連通穴(53)の右側縁部には、左斜め下方に突出しかつ下端部が左方に屈曲された下方突出壁(57)が一体に設けられている。
エバポレータ(50)の上ヘッダタンク(2)を構成する第1〜第3構成部材(41)(42)(58)および閉鎖部材(44)(45)のうち第3構成部材(58)だけが、実施形態1のエバポレータ(1)の上ヘッダタンク(2)を構成する第3構成部材(43)とは、次の2つの点において異なっている。すなわち、第3構成部材(58)の仕切部(24)となる部分に形成された連通穴(53)が、一端が仕切部(24)の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって右側に傾斜した長穴からなり、長穴からなる連通穴(53)の風上側端部と、第1空間(26)に通じる熱交換チューブ(12)の風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている。また、第3構成部材(58)の仕切部(24)となる部分の上面における連通穴(53)の右側縁部に、左斜め上方に突出しかつ上端部が左方に屈曲された上方突出壁(56)が一体に設けられている。
エバポレータ(50)の下ヘッダタンク(3)を構成する第1〜第3構成部材(41)(42)(58)および閉鎖部材(44)(45)のうち第1〜第3構成部材(41)(42)(58)は、上ヘッダタンク(2)の第1〜第3構成部材(41)(42)(58)と同じものであり、上下逆向きに配置されている。また、下ヘッダタンク(3)の右側閉鎖部材(44)は上ヘッダタンク(2)の左側閉鎖部材(44)と同じものである。下ヘッダタンク(3)のアルミニウム製左側閉鎖部材(59)に左方膨出部(59a)が形成され、左方膨出部(59a)内に、第2ヘッダ部(7)の第2空間(32)と第4ヘッダ部(8)の第2空間(34)の左端部どうしを通じさせる連通路(51)が設けられている。
両ヘッダタンク(2)(3)の第3構成部材(58)を同一物として部品の種類を減らすために、上ヘッダタンク(2)の第3ヘッダ部(6)の区画(19)内を第1空間(28)と第2空間(33)とに仕切る仕切部(24)上面における連通穴(53)の右側縁部に上方突出壁(56)を一体に設け、下ヘッダタンク(3)の第2ヘッダ部(7)の区画(18)内を第1空間(27)と第2空間(32)とに仕切る仕切部(23)下面における連通穴(52)の左側縁部に下方突出壁(55)を一体に設けている。しかしながら、上ヘッダタンク(2)の仕切部(24)下面の下方突出壁(56)および下ヘッダタンク(3)の仕切部(23)下面の下方突出壁(55)は必ずしも必要とはしない。
エバポレータ(50)において、冷媒入口(9)から流入した冷媒は、上述したように流れて冷媒出口(11)から流出するので、第1ヘッダ部(5)の区画(17)が、風下側チューブ列(13)の全熱交換チューブ(12)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画となり、当該区画(17)の第2空間(31)が、冷媒が長手方向の一端から流入しかつ長手方向に流れる空間となり、当該区画(17)を仕切る仕切部(22)の連通穴(52)が、冷媒が第2空間(31)内を長手方向に流れながら通過して第1空間(26)内に流入する連通穴となり、当該仕切部(22)上面の上方突出壁(54)が、仕切部(22)の第2空間(31)内を向いた面における連通穴(52)の第2空間(31)内冷媒流れ方向下流側縁部に設けられ、かつ冷媒を風上側に案内するガイドとなっている。
また、第4ヘッダ部(8)の区画(21)が、風上側チューブ列(14)の全熱交換チューブ(12)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画となり、当該区画(21)の第2空間(34)が、冷媒が長手方向の一端から流入しかつ長手方向に流れる空間となり、当該区画(21)を分割する仕切部(25)の連通穴(53)が、冷媒が第2空間(34)内を長手方向に流れながら通過して第1空間(29)内に流入する連通穴となり、当該仕切部(25)下面の下方突出壁(57)が、仕切部(25)の第2空間(34)内を向いた面における連通穴の第2空間(34)内冷媒流れ方向下流側縁部に設けられ、かつ冷媒を風上側に案内するガイドとなっている。
エバポレータ(50)において、右端部の冷媒入口(9)から第1ヘッダ部(5)の区画(17)の第2空間(31)内に流入した冷媒が、当該第2空間(31)を長手方向に流れながら仕切部(22)に形成された連通穴(52)を通って第1空間(26)に流入する際、および左端部から第4ヘッダ部(8)の区画(21)の第2空間(34)内に流入した冷媒が、当該第2空間(34)を長手方向に流れながら仕切部(25)に形成された連通穴(53)を通って第1空間(29)に流入する際に、ガイド(54)(57)に誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、風下側チューブ列(13)および風上側チューブ列(14)の熱交換チューブ(12)の風上側の冷媒通路(12a)に多くの冷媒が流れることになり、エバポレータ(50)の性能を向上させることが可能になる。
実施形態3
この実施形態は図16〜図20に示すものである。図16はエバポレータの全体構成を示し、図17〜図20はその要部の構成を示す。なお、図16〜図20においては、熱交換チューブやフィンなどの具体的な図示は省略されている。
図16〜図20のエバポレータ(60)において、風下側チューブ列(13)に、連続して並んだ複数の熱交換チューブ(12)からなる3以上の奇数、ここでは第1〜第3の3つチューブ群(13A)(13B)(13C)が、右端から左端に向かって並んで設けられ、風上側チューブ列(14)に、連続して並んだ複数の熱交換チューブ(12)からなりかつ風下側チューブ列(13)のチューブ群(13A)(13B)(13C)よりも1つ少ない数、ここでは第4〜第5の2つのチューブ群(14A)(14B)が、左端から右端に向かって並んで設けられている。
上ヘッダタンク(2)の第1ヘッダ部(5)の区画(17)内、および下ヘッダタンク(3)の第2ヘッダ部(7)の区画(18)内が、それぞれ風下側チューブ列(13)のチューブ群(13A)(13B)(13C)と同数でかつ各チューブ群(13A)(13B)(13C)の熱交換チューブ(12)が通じる区画(61)(62)(63)および(64)(65)(66)に分けられている。ここで、冷媒入口(9)側端部(右端部)から他端部(左端部)に向かって設けられた第1〜第3チューブ群(13A)(13B)(13C)の熱交換チューブ(12)が通じる区画(61)(62)(63)および(64)(65)(66)を冷媒入口(9)側端部(右端部)から他端部(左端部)に向かって第1〜第3区画というものとする。
上ヘッダタンク(2)の第3ヘッダ部(6)の区画(19)内、および下ヘッダタンク(3)の第4ヘッダ部(8)の区画(21)内が、それぞれ風上側チューブ列(14)のチューブ群(14A)(14B)と同数でかつ各チューブ群(14A)(14B)の熱交換チューブ(12)が通じる区画(67)(68)および(69)(71)に分けられている。ここで、左端部から右端部に向かって設けられた第4〜第5チューブ群(14A)(14B)の熱交換チューブ(12)が通じる区画(67)(68)および(69)(71)を左端部から右端部に向かって第4〜第5区画というものとする。
なお、風下側チューブ列(13)の第1および第2チューブ群(13A)(13B)を構成する熱交換チューブ(12)の合計数は、風上側チューブ列(14)の第5チューブ群(14B)を構成する熱交換チューブ(12)の数と等しくなっており、風下側チューブ列(13)の第3チューブ群(13C)を構成する熱交換チューブ(12)の数は、風上側チューブ列(14)の第4チューブ群(14A)を構成する熱交換チューブ(12)の数と等しくなっている。また、第1および第2ヘッダ部(5)(7)における第1区画(61)(64)と第2区画(62)(65)の左右方向の合計長さは、第3および第4ヘッダ部(6)(8)における第5区画(68)(71)の左右方向の長さと等しく、第1および第2ヘッダ部(5)(7)における第3区画(63)(66)の左右方向の長さは、第3および第4ヘッダ部(6)(8)における第4区画(67)(69)の左右方向の長さと等しくなっている。
第1ヘッダ部(5)の第1区画(61)と第2区画(62)との間には仕切壁(72)が設けられ、これにより両区画(61)(62)は非連通状態となっている。また、第1ヘッダ部(5)の第2区画(62)の左端部が全体に開口するとともに、第3区画(63)の右端部が全体に開口することにより両区画(62)(63)は連通状態となっている。
第2ヘッダ部(7)の第1区画(64)の左端部が全体に開口するとともに、第2区画(65)の右端部が全体に開口することにより両区画(64)(65)は連通状態となっている。また、第2ヘッダ部(7)の第2区画(65)と第3区画(66)との間には仕切壁(73)が設けられ、これにより両区画(65)(66)は非連通状態となっている。
第3ヘッダ部(6)の第4区画(67)と第5区画(68)との間には仕切壁(74)が設けられ、これにより両区画(67)(68)は非連通状態となっている。また、第4ヘッダ部(8)の第4区画(69)の右端部が全体に開口するとともに、第5区画(71)の左端部が全体に開口することにより両区画(69)(71)は連通状態となっている。
第1および第2ヘッダ部(5)(7)の第1〜第3区画(61)(62)(63)および(64)(65)(66)と、第3および第4ヘッダ部(6)(8)の第4〜第5区画(67)(68)および(69)(71)は、板状の仕切部(22)(23)(24)(25)によって、熱交換チューブ(12)側に位置しかつ熱交換チューブ(1)が臨む第1空間(61A)(62A)(63A)(64A)(65A)(66A)(67A)(68A)(69A)(71A)と、第1空間(61A)(62A)(63A)(64A)(65A)(66A)(67A)(68A)(69A)(71A)の上下方向外側に位置する第2空間(61B)(62B)(63B)(64B)(65B)(66B)(67B)(68B)(69B)(71B)とに分割されている。
冷媒入口(9)は、第1ヘッダ部(5)の第1区画(61)の第2空間(61B)に通じるように設けられ、冷媒出口(11)は、第3ヘッダ部(6)の第5区画(68)の第2空間(68B)に通じるように設けられている。また、第1ヘッダ部(5)の第3区画(63)の第2空間(63B)と、第3ヘッダ部(6)の第4区画(67)の第2空間(67B)とは、上ヘッダタンク(2)の分割部(2a)における仕切壁(74)よりも左側の部分でかつ仕切部(22)(24)よりも上側の部分に左右方向に間隔をおいて設けられた複数の連通穴(75)によって通じさせられている。
第2ヘッダ部(7)の第3区画(66)の第2空間(66B)と、第4ヘッダ部(8)の第4区画(69)の第2空間(69B)とは、下ヘッダタンク(3)の分割部(3a)における仕切壁(73)よりも左側の部分でかつ仕切部(23)(25)よりも下側の部分に設けられた複数の連通穴(76)によって通じさせられている。
なお、仕切部(22)(23)(24)(25)、連通穴(52)(53)、上方突出壁(54)(56)および下方突出壁(55)(57)の構成は、実施形態2のエバポレータ(50)と同様である。仕切壁(72)(74)は仕切部(22)(24)に形成されたスリットに挿入されて上ヘッダタンク(2)および仕切部(22)(24)にろう付された板からなり、仕切壁(73)は仕切部(23)に形成されたスリットに挿入されて下ヘッダタンク(3)および仕切部(23)にろう付された板からなる。
エバポレータ(60)の上ヘッダタンク(2)を構成する第1構成部材〜第3構成部材(41)(42)(58)および閉鎖部材(44)(45)のうち第1構成部材(41)における仕切部(2a)の上部を構成する部分に連通穴(75)が形成されていること、および第3構成部材(58)に仕切壁(72)(74)となる板を挿入するスリットが形成されていることを除いては、実施形態2の第1〜第3構成部材(41)(42)(58)および閉鎖部材(44)(45)と同様な構成である。
エバポレータ(60)の下ヘッダタンク(3)を構成する第1〜第3構成部材(41)(42)(58)および閉鎖部材(44)のうち第1構成部材(41)における仕切部(3a)の下部を構成する部分に連通穴(76)が形成されていること、第3構成部材(58)に仕切壁(73)となる板を挿入するスリットが形成されていること、および左側閉鎖部材(44)と右側閉鎖部材(44)と同じものであることを除いて、実施形態2の第1〜第3構成部材(41)(42)(58)および閉鎖部材(44)(45)と同様な構成である。
両ヘッダタンク(2)(3)の第3構成部材(58)を同一物として部品の種類を減らすために、第1ヘッダ部(5)の第2区画(62)内を第1空間(62A)と第2空間(62B)とに仕切る仕切部(22)上面における連通穴(52)の左側縁部に上方突出壁(54)を一体に設け、第2ヘッダ部(7)の第1および第3区画(64)(66)内を第1空間(64A)(66A)と第2空間(64B)(66B)とに仕切る仕切部(23)の下面における連通穴(52)の左側縁部に下方突出壁(55)を一体に設け、第3ヘッダ部(6)の第4および第5区画(67)(68)内を第1空間(67A)(68A)と第2空間(67B)(68B)とに仕切る仕切部(24)上面における連通穴(53)の右側縁部に上方突出壁(56)を一体に設け、第4ヘッダ部(8)の第4区画(69)内を第1空間(69A)と第2空間(69B)とに仕切る仕切部(25)下面における連通穴(53)の右側縁部に下方突出壁(57)を一体に設けている。しかしながら、第1ヘッダ部(5)の第2区画(62)内の仕切部(22)上面の上方突出壁(54)、第2ヘッダ部(7)の第1および第3区画(64)(66)内の仕切部(23)下面の下方突出壁(55)、第3ヘッダ部(6)の第4および第5区画(67)(68)内の仕切部(24)上面の上方突出壁(56)、ならびに第4ヘッダ部(8)の第4区画(69)内の仕切部(25)下面の下方突出壁(57)は必ずしも必要とはしない。
エバポレータ(60)において、冷媒入口(9)から流入した冷媒は、次のように2つの経路を流れて冷媒出口(11)から流出するようになされている。第1の経路は、第1区画(61)の第2空間(61B)、仕切部(22)の連通穴(52)、第1区画(61)の第1空間(61A)、第1チューブ群(13A)、第1区画(64)の第1空間(64A)、仕切部(23)の連通穴(52)、第1区画(64)の第2空間(64B)、第2区画(65)の第2空間(65B)、仕切部(23)の連通穴(52)、第2チューブ群(13B)、第2区画(62)の第1空間(62A)、仕切部(22)の連通穴(52)、第2区画(62)の第2空間(62B)、第3区画(63)の第2空間(63B)、仕切壁(2a)の連通穴(75)、第4区画(67)の第2空間(67B)、仕切部(24)の連通穴(53)、第4区画(67)の第1空間(67A)、第4チューブ群(14A)、第4区画(69)の第1空間(69A)、仕切部(25)の連通穴(53)、第4区画(69)の第2空間(69B)、第5区画(71)の第2空間(71B)、仕切部(25)の連通穴(53)、第5チューブ群(14B)、第5区画(68)の第1空間(68A)、仕切部(24)の連通穴(53)および第5区画(68)の第2空間(68B)である。第2の経路は、第1区画(61)の第2空間(61B)、仕切部(22)の連通穴(52)、第1区画(61)の第1空間(61A)、第1チューブ群(13A)、第1区画(64)の第1空間(64A)、仕切部(23)の連通穴(52)、第1区画(64)の第2空間(64B)、第2区画(65)の第2空間(65B)、仕切部(23)の連通穴(52)、第2チューブ群(13B)、第2区画(62)の第1空間(62A)、仕切部(22)の連通穴(52)、第2区画(62)の第2空間(62B)、第3区画(63)の第2空間(63B)、仕切部(22)の連通穴(52)、第3区画(63)の第1空間(63A)、第3チューブ群(13C)、第4区画(66)の第1空間(66A)、仕切部(23)の連通穴(52)、第4区画(66)の第2空間(66B)、仕切壁(3a)の連通穴(76)、第4区画(69)の第2空間(69B)、第5区画(71)の第2空間(71B)、仕切部(25)の連通穴(53)、第5チューブ群(14B)、第5区画(68)の第1空間(68A)、仕切部(24)の連通穴(53)および第5区画(68)の第2空間(68B)である。
したがって、エバポレータ(60)において、第1ヘッダ部(5)の第1区画(61)および第3区画(63)と、第2ヘッダ部(7)の第2区画(65)が、風下側チューブ列(13)の第1〜第3チューブ群(13A)(13B)(13C)の全熱交換チューブ(12)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画となり、当該区画(61)(63)(65)の第2空間(61B)(63B)(65B)が、冷媒が長手方向の一端から流入しかつ長手方向に流れる空間となり、当該区画(61)(63)(65)を仕切る仕切部(22)(23)の連通穴(52)が、冷媒が第2空間(61B)(63B)(65B)内を長手方向に流れながら通過して第1空間(61A)(63A)(65A)内に流入する連通穴となり、当該仕切部(22)上面の上方突出壁(54)および仕切部(23)下面の下方突出壁(55)が、仕切部(22)の第2空間(61B)(63B)(65B)内を向いた面における連通穴(52)の第2空間(61B)(63B)(65B)内冷媒流れ方向下流側縁部に設けられ、かつ冷媒を風上側に案内するガイドとなっている。
また、第4ヘッダ部(8)の第5区画(71)が、風上側チューブ列(14)の第5チューブ群(14B)の全熱交換チューブ(12)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画となり、当該区画(71)の第2空間(71B)が、冷媒が長手方向の一端から流入しかつ長手方向に流れる空間となり、当該区画(71)を分割する仕切部(25)の連通穴(53)が、冷媒が第2空間(71B)内を長手方向に流れながら通過して第1空間(71A)内に流入する連通穴となり、当該仕切部(25)下面の下方突出壁(57)が、仕切部(25)の第2空間(71B)内を向いた面における連通穴の第2空間(71)内冷媒流れ方向下流側縁部に設けられ、かつ冷媒を風上側に案内するガイドとなっている。
エバポレータ(60)において、右端部の冷媒入口(9)から第1ヘッダ部(5)の第1区画(61)の第2空間(61B)内に流入した冷媒が、当該第2空間(61B)を長手方向に流れながら仕切部(22)に形成された連通穴(52)を通って第1空間(61A)に流入する際、第2ヘッダ部(7)の第2区画(65)の第2空間(65B)内に流入した冷媒が、当該第2空間(65B)を長手方向に流れながら仕切部(23)に形成された連通穴(52)を通って第1空間(65A)に流入する際、および第4ヘッダ部(8)の第5区画(71)の第2空間(71B)内に流入した冷媒が、当該第2空間(71B)を長手方向に流れながら仕切部(25)に形成された連通穴(53)を通って第1空間(71A)に流入する際に、ガイド(54)(55)(57)に誘導されて多くの冷媒が風上側に流れる。したがって、風下側チューブ列(13)および風上側チューブ列(14)の熱交換チューブ(12)の風上側の冷媒通路(12a)に多くの冷媒が流れることになり、エバポレータ(60)の性能を向上させることが可能になる。
この発明による熱交換器は、カーエアコンを構成する冷凍サイクルのエバポレータとして好適に用いられる。
(1)(50)(60):エバポレータ
(5):第1ヘッダ部
(6):第3ヘッダ部
(7):第2ヘッダ部
(8):第4ヘッダ部
(9):冷媒入口
(11):冷媒出口
(12):熱交換チューブ
(12a):冷媒通路
(13):風下側チューブ列
(13A)(13B)(13C):第1〜第3チューブ群
(14):風上側チューブ列
(14A)(14B):第4および第5チューブ群
(17)(18)(19)(21)(61)〜(69)(71):区画
(22)(23)(24)(25):仕切部
(26)(27)(28)(29)(61A)〜(69A)(71A):第1空間
(31)(32)(33)(34)(61B)〜(69B)(71B):第2空間
(35)(36)(52)(53):連通穴
(38)(54)(56):上方突出壁(ガイド)
(39)(55)(57):下方突出壁(ガイド)

Claims (9)

  1. 長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で互いに間隔をおいて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる少なくとも1つのチューブ列と、1つのチューブ列の熱交換チューブの上下両端側に長手方向をチューブの並び方向に向けて配置され、かつ当該チューブ列のチューブの上下両端部が接続された少なくとも2つのヘッダ部とを備えており、熱交換チューブに複数の冷媒通路が通風方向に並んで設けられ、少なくとも1つのヘッダ部に、1つのチューブ列の連続して並んだ複数の熱交換チューブが通じる少なくとも1つの区画が設けられ、当該区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第1空間と第2空間とが仕切部に形成された連通穴を介して通じさせられており、前記区画の長手方向の一端部から第2空間内に流入した冷媒が、当該第2空間内を長手方向に流れながら仕切部の連通穴を通って第1空間に流入した後に、第1空間に通じる熱交換チューブ内に流入するようになっている熱交換器であって、
    第1空間および第2空間に分割された前記区画において、当該区画を第1空間と第2空間とに分割する仕切部に、一端が仕切部の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって前記第2空間内冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなる連通穴が形成され、仕切部の第2空間内を向いた面における連通穴の第2空間内冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイドが設けられている熱交換器。
  2. 少なくとも1つの連通穴の風下側端部と、第1空間に通じる熱交換チューブの風下側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている請求項1記載の熱交換器。
  3. 少なくとも1つの連通穴の風上側端部と、第1空間に通じる熱交換チューブの風上側端部とが、平面から見て少なくとも一部で重なっている請求項1記載の熱交換器。
  4. 連通穴の風下側端部と風上側端部とを結ぶ通風方向と平行な直線の長さが、熱交換チューブの通風方向の幅と同一となっている請求項2または3記載の熱交換器。
  5. 長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる風下側チューブ列および風上側チューブ列が通風方向に並んで設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第1ヘッダ部および第2ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられ、風上側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第3ヘッダ部および第4ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられており、
    第1および第2ヘッダ部の全体に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが通じる1つの区画が設けられるとともに、第3および第4ヘッダ部の全体に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが通じる1つの区画が設けられ、第1および第2ヘッダ部のうちのいずれか一方のヘッダ部の一端部に冷媒入口が設けられ、第3および第4ヘッダ部のうちの冷媒入口が設けられた風下側に位置するヘッダ部と上下いずれか同じ側のヘッダ部における冷媒入口と同一端部に冷媒出口が設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向と、風上側チューブ列の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向とが逆向きとなっており、
    第1ヘッダ部および第2ヘッダ部の区画のうち風下側チューブ列の全熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第3ヘッダ部および第4ヘッダ部の区画のうち風上側チューブ列の全熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、冷媒入口が、風下側チューブ列の熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画の第2空間に通じるように設けられている請求項1〜4のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  6. 第4ヘッダ部の区画に、風上側チューブ列の全熱交換チューブの冷媒流れ方向上流側端部が通じており、第4ヘッダ部の当該区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第2ヘッダ部の区画の長手方向一端部から流出した冷媒が、これと同一の端部から第4ヘッダ部の第2空間内に流入するとともに、当該第2空間内を長手方向に流れながら仕切部の連通穴を通って第1空間に流入した後に、第1空間に通じる風上側チューブ列の熱交換チューブ内に流入するようになっており、
    第4ヘッダ部の区画の仕切部に、一端が仕切部の風下側端部寄りの部分に位置しかつ風上側に向かって前記第2空間内冷媒流れ方向下流側に傾斜した長穴からなる連通穴が形成され、仕切部の第2空間内を向いた面における連通穴の第2空間内冷媒流れ方向下流側縁部に、冷媒を風上側に案内するガイドが設けられ、
    第4ヘッダ部の第2空間から仕切部の連通穴を通って第1空間に流入した冷媒が、風上側チューブ列の熱交換チューブ内に流入するとともに熱交換チューブを通って第3ヘッダ部に入り、第3ヘッダ部における第1ヘッダ部の冷媒入口と同一端部に形成された冷媒出口から流出するようになされている請求項5記載の熱交換器。
  7. 冷媒入口および冷媒出口と、第2ヘッダ部からの冷媒流出端部および第4ヘッダ部の第2空間への冷媒流入端部とが、全ヘッダ部の長手方向の同一端部に設けられている請求項6記載の熱交換器。
  8. 冷媒入口および冷媒出口と、第2ヘッダ部からの冷媒流出端部および第4ヘッダ部の第2空間への冷媒流入端部とが、全ヘッダ部の長手方向の反対側の端部に設けられている請求項6記載の熱交換器。
  9. 長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けて配置された複数の扁平状熱交換チューブからなる風下側チューブ列および風上側チューブ列が通風方向に並んで設けられ、風下側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風下側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第1ヘッダ部および第2ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられ、風上側チューブ列の熱交換チューブの上下両端側に、風上側チューブ列の全熱交換チューブが接続された第3ヘッダ部および第4ヘッダ部が熱交換チューブと通じるように設けられており、
    風下側チューブ列に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなる3以上のチューブ群が設けられ、風上側チューブ列に、連続して並んだ複数の熱交換チューブからなりかつ風下側チューブ列のチューブ群よりも1つ少ない数のチューブ群が設けられ、風下側チューブ列および風上側チューブ列の隣り合う2つのチューブ群における熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向が逆向きであり、
    第1および第2ヘッダ部に、風下側チューブ列のチューブ群の数と同数で、かつ風下側チューブ列の各チューブ群の熱交換チューブが通じる区画が設けられるとともに、第3および第4ヘッダ部に、風上側チューブ列のチューブ群の数と同数で、かつ風上側チューブ列の各チューブ群の熱交換チューブが通じる区画が設けられ、第1および第2ヘッダ部のうちのいずれか一方のヘッダ部の一端部に冷媒入口が設けられ、第3および第4ヘッダ部のうちの冷媒入口が設けられた風下側に位置するヘッダ部と上下いずれか同じ側のヘッダ部における冷媒入口と同一端部に冷媒出口が設けられ、風下側チューブ列における冷媒入口から最も遠い位置にある最遠チューブ群の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向と、風上側チューブ列における冷媒出口から最も遠い位置にある最遠チューブ群の熱交換チューブ内の冷媒の流れ方向とが同一方向となっており、
    第1ヘッダ部および第2ヘッダ部の区画のうち風下側チューブ列の全チューブ群の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、第3ヘッダ部および第4ヘッダ部の区画のうち風上側チューブ列の全チューブ群の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画が、板状の仕切部によって、熱交換チューブ側に位置しかつ熱交換チューブが臨む第1空間と、第1空間の上下方向外側に位置する第2空間とに分割され、冷媒入口が、風下側チューブ列における冷媒入口に最も近い位置にある最近チューブ群の冷媒流れ方向上流側端部が通じる区画の第2空間に通じるように設けられている請求項1〜4のうちのいずれかに記載の熱交換器。
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