JP2016054439A - 送信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】同相成分信号および直交成分信号からなる入力信号を直交変調して送信信号を生成し、生成した送信信号の一部をフィードバックし直交復調して求めた同相成分信号の戻り値および直交成分信号の戻り値に基づいてDCオフセット補正値を算出することで、DCオフセット補償を行うDCオフセット補償手段を備えた送信機において、DCオフセット補償手段は、無線フレーム上のガード区間、LP(リニアライザ用プリアンブル)区間、およびデータ送信中の3箇所でDCオフセット補償を行うためのDCトレーニングを行うことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
一般的に、ユーザデータの送信が始まってしまうと、送信するデジタルデータの0と1が出現する確率を制御できない。そのため、0と1の出現確率がほぼ50%に収束する期間分のデータを蓄積し、そのデータを使用してDCオフセットを算出しないと、正確なDCオフセット補正量を見つけることができない。
しかし、特許文献1の技術は、アナログ方式であり、時間軸方向の平均値をとっていない。そのため、特許文献1の方式では、送信ビットの0と1の出現確率の偏りにより、DCオフセットが動いてしまうという問題が発生する。また、この方式の問題点として、長時間の平均を必要とするため、DCオフセットの収束が遅く、送信開始直後には、DCオフセットが収束していないという問題がある。特に、常に送信を行っているとは限らない移動局の場合、初期のDCオフセットの収束が遅いことは大きな問題となる。
本発明の一実施形態に係る送信機は、線形デジタル変調方式、特に、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を利用した送信機において、電力増幅器での非線形歪みを補償するために、カーテシアンループを用いた負帰還方式のリニアライザを用いた非線形歪み補償方式により、送信開始時、また、ユーザデータの送信中においても、送信波のDCオフセットを低減するためのDCトレーニングを行い、送信開始時やLP(リニアライザ用プリアンブル)区間では、すばやくDCオフセットを収束させ、その後、LP区間の存在しない無線フレームを長時間送信させても、DCオフセットを安定的に保つことができる。
なお、本発明の一実施形態に係る送信機は、特にπ/4シフトQPSKを用いる、ARIB STD−T61狭帯域デジタル通信方式(SCPC/FDMA)、ARIB STD−T79都道府県・市町村デジタル移動通信システム、または、ARIB STD−T87空港内デジタル移動通信システムに好適である。
本発明の一実施形態に係る送信機のシステム構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る送信機のシステム構成の一例を示すブロック図である。
本発明の一実施形態に係る送信機100は、DSP(Digital Signal Processor)20と、同相(I相)成分用のデジタル/アナログ変換器7(以下、D/A変換器7という)と、直交(Q相)成分用のデジタル/アナログ変換器8(以下、D/A変換器8という)と、カーテシアンフィードバックループ回路30と、電力増幅器10(以下、PA(Power Amplifier)10という)と、方向性結合器11と、アンテナ12と、同相(I相)成分用のアナログ/デジタル変換器14(以下、A/D変換器14という)と、直交(Q相)成分用のアナログ/デジタル変換器15(以下、A/D変換器15という)と、バンドギャップ・リファレンスの基準電圧VREF用のアナログ/デジタル変換器17(以下、A/D変換器17という)とから構成されている。
また、カーテシアンフィードバックループ回路30より基準電圧としてバンドギャップ・リファレンスが出力されており、このバンドギャップ・リファレンスの基準電圧VREFがA/D変換器17によりデジタル変換され、DSP20に入る。また、送信波は、カーテシアンフィードバックループ回路30内で直交復調され、I相戻り値とQ相戻り値になり、A/D変換器14およびA/D変換器15によりデジタル変換され、DSP20に戻る。
図2は、図1に示すデジタル送信機を詳細にブロック化したブロック図である。
本発明の一実施形態に係る送信機100は、図2に示すように、無線チャネル制御部1、マッピング部2、ルートロールオフフィルタ部3(以下、フィルタ部3という)、ルートロールオフフィルタ部4(以下、フィルタ部4という)、加算器5、加算器6、D/A変換器7、D/A変換器8、直交変調器9、PA10、方向性結合器11、アンテナ12、直交復調器13、A/D変換器14、A/D変換器15、バンドギャップ・リファレンス16、A/D変換器17、およびDCオフセット補償部18から構成されている。
また、無線チャネル制御部1、マッピング部2、フィルタ部3、フィルタ部4、加算器5、加算器6、およびDCオフセット補償部18は、DSP20に含まれ、更に、直交変調器9、PA10、直交復調器13、およびバンドギャップ・リファレンス16は、カーテシアンフィードバックループ回路30に含まれる。
このような構成の送信機100において、方向性結合器11を設け、方向性結合器11を直交復調器13に接続することでカーテシアンループ方式の負帰還リニアライザ構成を実現している。
フィルタ部3は、マッピング部2からI信号を入力すると帯域制限を行い、帯域制限されたI信号を加算器5に出力する。フィルタ部4は、マッピング部2からQ信号を入力すると帯域制限を行い、帯域制限されたQ信号を加算器6に出力する。
D/A変換器7は、加算器5からI信号を入力すると、デジタル信号であるI信号をアナログ信号に変換し、直交変調器9に出力する。D/A変換器8は、加算器6からQ信号を入力すると、デジタル信号であるQ信号をアナログ信号に変換し、直交変調器9に出力する。
直交復調器13の出力(I相戻り値)はA/D変換器14でデジタル変換され、DCオフセット補償部18に入力され、また、直交復調器13の出力(Q相戻り値)はA/D変換器15でデジタル変換され、DCオフセット補償部18に入力される。
ずれ量I=VREF−I相戻り値 ・・・(式1)
ずれ量Q=VREF−Q相戻り値 ・・・(式2)
補正量I=α×ずれ量I ・・・(式3)
補正量Q=α×ずれ量Q ・・・(式4)
なお、αは0以上1以下の修正量を表す係数である。
DCオフセット補償部18では、I相戻り値とQ相戻り値がバンドギャップ・リファレンスに近づくように、(式1)、(式2)、(式3)と(式4)を用いて調整する。
一方、この方法は、送信データを固定しているため、同一タイミングでは、データの送信ができないという問題がある。また、直流成分を電波として送信することは禁じられているため、この信号をアンテナ12から送信することはできない。
DCオフセットが収束している場合、I相戻り値とQ相戻り値の信号は、バンドギャップ・リファレンスより電圧が高い部分の面積と、バンドギャップ・リファレンスより電圧が低い部分の面積が等しくなる。そのため、電圧が高い部分の面積と低い部分の面積が等しくなるように補正量Iと補正量Qを修正する。
ずれ量I=Σ(VREF−I相戻り値) ・・・(式5)
ずれ量Q=Σ(VREF−Q相戻り値) ・・・(式6)
補正量I=β×ずれ量I ・・・(式7)
補正量Q=β×ずれ量Q ・・・(式8)
なお、βは0以上1以下の修正量を表す係数である。
図5のリニアライザ用プリアンブル期間(LPの36bit期間)は任意のデータを送信することができるので、図4のDCトレーニング方法を使うことができる。また、このLP区間は36bitで、π/4シフトQPSKの場合には18シンボルとなる。そのため、図4のDCトレーニングを2回行うことができる。
また、信号フォーマットの最後にガード時間(G 24bit)が存在するが、この区間は信号のレベルを滑らかに減衰するための時間と移動局間の送信タイミングの違いによる電波干渉を防ぐための時間として使われる。また、リニアライザ用プリアンブル期間(LP)とガード時間(G)以外の場所は、決められた送信データを送信しなければいけないので、図3と図4のDCトレーニング方法を用いることができない。
図6のリニアライザ用プリアンブル期間(LPの36bit期間)は任意のデータを送信することができるので、図4のDCトレーニング方法を使うことができる。また、このLP区間は36bitで、π/4シフトQPSKの場合には18シンボルとなる。そのため、図4のDCトレーニングを2回行うことができる。
また、信号フォーマットの最後にガード時間(G 24bit)が存在するが、この区間は信号のレベルを滑らかに減衰するための時間と移動局間の送信タイミングの違いによる電波干渉を防ぐための時間として使われる。また、リニアライザ用プリアンブル期間(LP)とガード時間(G)以外の場所は、決められた送信データを送信しなければいけないので、図3と図4のDCトレーニング方法を用いることができない。
また、このLP区間は36bitで、π/4シフトQPSKの場合には18シンボルとなる。そのため、図4のDCトレーニングを2回行うことができる。また、信号フォーマットの最後にガード時間(G 40bit)が存在するが、この区間は信号のレベルを滑らかに減衰するための時間と、移動局間の送信タイミングの違いによる電波干渉を防ぐための時間として使われる。また、リニアライザ用プリアンブル期間(LP)とガード時間(G)以外の場所は、決められた送信データを送信しなければいけないので、図3と図4のDCトレーニング方法を用いることができない。
図9に示すように、本発明の一実施形態に係る送信機(ここでは移動局無線機)100では、最初に同期バーストのやりとりを行い、その後、通信の切断まで、通信用物理チャネルを使用する。そのため、図3と図4のDCトレーニング方法が使用できるのは、最初の同期バーストのときのみである。そのため、長時間通信をおこなっていると、送信機の温度が上昇するが、通信用物理チャネルであるため、DCトレーニングができず、送信波が汚くなるという問題が発生する。そのため、図8の通信用物理チャネルにおいても、DCトレーニングを行えるようにする必要がある。
ずれ量I=Σ(VREF−I相戻り値) ・・・(式9)
ずれ量Q=Σ(VREF−Q相戻り値) ・・・(式10)
補正量I=γ×ずれ量I ・・・(式11)
補正量Q=γ×ずれ量Q ・・・(式12)
なお、γは0以上1以下の修正量を表す係数である。
ただし、0と1の出現確率が50%である保証はどこにもないので、修正係数γを小さくして、間違った方向に大きく動かないように制御する必要がある。
0< γ < β < α <1 ・・・(式13)
Claims (2)
- 同相成分信号および直交成分信号からなる入力信号を直交変調して送信信号を生成し、生成した前記送信信号の一部をフィードバックし直交復調して求めた前記同相成分信号の戻り値および前記直交成分信号の戻り値に基づいてDCオフセット補正値を算出することで、DCオフセット補償を行うDCオフセット補償手段を備えた送信機において、
前記DCオフセット補償手段は、無線フレーム上のガード区間、リニアライザ用プリアンブル区間、およびデータ送信中の3箇所で前記DCオフセット補償を行うためのDCトレーニングを行うことを特徴とする送信機。 - 請求項1記載の送信機において、前記DCトレーニングの修正量に対する修正の割合をデータ送信中よりリニアライザ用プリアンブル区間を大きく、さらに、リニアライザ用プリアンブル区間よりガード区間を大きくすることを特徴とする送信機。
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JP2007311839A (ja) * | 2006-05-16 | 2007-11-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | デジタル無線装置 |
US20090074106A1 (en) * | 2007-09-19 | 2009-03-19 | Qualcomm Incorporated | Multi-mode and multi-band transmitters for wireless communication |
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- 2014-09-04 JP JP2014180111A patent/JP6436689B2/ja active Active
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