JP2016053895A - メタ情報を保管する方法、プログラム、及びそのテープ記録システム - Google Patents
メタ情報を保管する方法、プログラム、及びそのテープ記録システム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】メタ情報をテープに保管するために、テープへのアクセス操作履歴(追加、削除、変更)の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、ベース・メタ情報を保管した後に、アクセス操作履歴を反映するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することとを含む。所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、ベース・メタ情報を保管した以降に生じたアクセス操作履歴を反映するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管し、大量のメタ情報がテープのデータ領域を占有するのを避ける。差分メタ情報が保管されたテープカートリッジからのインデックスを最新のメタ情報で修復する。
【選択図】図9
Description
実際に、IBMのWindows版LTFSとLTO5テープドライブとを用いて、xcopyコマンドで10KB, 20KB、30KBのファイルをテープカートリッジに書き込むと、5分間でそれぞれ、表1のように3000個以上のファイルを書き込むことができる。
デフォルトの設定では5分ごとにメタ情報をデータパーティションに書き込むが、3000個のファイルのメタ情報はおよそ1440KBの記録領域を占有する。
5分で約3000個なので、10分後には約6000個分の2880KBのメタ情報を書き込むことになる。
LTO5のテープカートリッジでは、データパーティションの大きさは1.425TBである。できるだけファイルを書き込んでいくと、表2のように、データパーティションの90%以上がメタ情報によって消費されてしまう。テープカートリッジのデータパーティション全体でファイルデータは10%以下しか保管することができない。突然の電源断に備えてメタ情報を定期的に書き込んでいると、メタ情報がデータパーティション領域の大部分を消費して、本来保管したいファイルの記録領域が少なくなってしまう。
非特許文献1は、テープ用のファイルシステムとしてLTFSの規格を与える。
(a)少なくとも1つのファイルについてのテープへのアクセス操作履歴(追加、削除、変更)の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、
(b)前記ベース・メタ情報を保管した後に、前記有効なファイル及び新たなファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、前記アクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することと、を含み、
(b1)前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、前記ベース・メタ情報を保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することを含む。
前記ベース・メタ情報をテープのデータパーティションに追記することと、
前記ベース・メタ情報の追記後のテープへのファイルのアクセス操作履歴に対して、所定のタイミングで前記差分メタ情報をデータパーティションに追記することと、
テープを排出するときに、前記差分メタ情報を前記ベース・メタ情報に追加または変更して最新のメタ情報を構築してインデックスパーティションに保管することと、
前記差分メタ情報の追記後のテープへのファイルのアクセス操作履歴に対して、所定のタイミングで後続の差分メタ情報をデータパーティションに追記することと、
テープを前記装置から排出するとき、または所定に命令により、前記差分メタ情報を前記ベース・メタ情報に追加または変更して最新のメタ情報を構築してインデックスパーティションに保管することと、を含み、
前記ベース・メタ情報及び前記差分メタ情報の追記は、ベース・メタ情報か差分メタ情報かを識別するタグ(識別タグ)を前記情報に含ませてデータパーティションに追記されることを特徴とする。
(a)データパーティション上の前記指標タグにより識別されるメタ情報のうち、一番最後に書かれた前記ベース・メタ情報を読み出すステップと、
(b)次に書かれているメタ情報はあるかを確認するステップと、
(c)ステップaにおいて差分メタ情報がある場合、そのメタ情報を読み出し、そのメタ情報に書かれている各ファイルやディレクトリのファイルIDを読み出すステップと、
(d)差分メタ情報に含まれるファイルIDは、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認するステップと、
(e)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新するステップと、を含む。
(a)少なくとも1つのファイルについてのテープへのアクセス操作履歴(追加、削除、変更)の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、
(b)前記ベース・メタ情報を保管した後に、前記有効なファイル及び新たなファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、前記アクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することと、を含み、
(b1)前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、前記ベース・メタ情報を保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することを含む、メタ情報を保管することと、を実行する。
(a)少なくとも1つのファイルについてのテープへのアクセス操作履歴(追加、削除、変更)の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、
(b)前記ベース・メタ情報を保管した後に、前記有効なファイル及び新たなファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、前記アクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することと、を含み、
(b1)前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、前記ベース・メタ情報を保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することと、
をテープ記録システムに実行させる。
(a)データパーティション上の前記指標タグにより識別されるメタ情報のうち、一番最後に書かれた前記ベース・メタ情報を読み出すステップと、
(b)次に書かれているメタ情報はあるかを確認するステップと、
(c)ステップaにおいて差分メタ情報がある場合、そのメタ情報を読み出し、そのメタ情報に書かれている各ファイルやディレクトリのファイルIDを読み出すステップと、
(d)差分メタ情報に含まれるファイルIDは、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認するステップと、
(e)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新するステップと、を実行する。
(a)データパーティション上の前記指標タグにより識別されるメタ情報のうち、一番最後に書かれた前記ベース・メタ情報を読み出すステップと、
(b)次に書かれているメタ情報はあるかを確認する。
(c)ステップaにおいて差分メタ情報がある場合、そのメタ情報を読み出し、そのメタ情報に書かれている各ファイルやディレクトリのファイルIDを読み出すステップと、
(d)差分メタ情報に含まれるファイルIDは、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認するステップと、
(e)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新するステップと、をテープ記録システムに実行させる。
本発明では、テープのデータパーティションに書き込むメタ情報を、メタ情報を書き込むタイミングを元にして次の2つのグループAとBにわける。グループAのメタ情報は、現行にメタ情報であり、本発明ではベース・メタ情報と呼ぶ。グループBのメタ情報は、直前のメタ情報からの差分だけをもつようにし、本発明では差分メタ情報と呼ぶ。ファイルシステム(LTFS)内部では、メタ情報を生成する際に、どちらのグループに入るかを判断することができる。
●グループA
・フォーマット時に先頭に書き込むメタ情報。
・アンマウント時に書き込むメタ情報。
・ユーザがFlushFileBuffers()のようなAPIで明示的に作成したメタ情報。
●グループB
・LTFSがその設定により、定期的もしくはファイルのCloseのタイミングで自動的に書き込むメタ情報。
図2は、LTFSの2つのパーティションにより区分けされたテープを示す。
LTO5テープドライブは、テープの長手方向に沿った書き込み領域のラップ(wrap)を往復しながらデータを書く。LTFSではこのラップ2本分(1往復分)をインデックスパーティションとして利用している。テープの先端部(BOT:Beginning of Tape)から終端部(EOT:End of tape)に渡ってIPとDPとの2つに区分される。ヘッドが同時に読み書きする単位がトラックであり、トラック16本がラップ1本に相当する。LTO5のテープカートリッジでは、テープ長手方向は約800m、横手方向はラップ数80本の幅である。IPとDPとは2本のラップの保護領域(guard band)で区分される。テープはラップの長手方向に前後に進行し、BOTおよびEOTにおいて進行する向きを反転することをラップターン(wrap turn)と呼ぶ。テープドライブのヘッドに対してテープの長手方向のBOTからEOTの移動時間は60〜90秒である。長手方向の半分のテープ移動時間は30〜45秒程度である。
テープドライブ60は、ホスト300のアプリケーションからファイルシステム(LTFS)を介してファイルの読み書き要求を受け取る。テープドライブは、通信I/F(インターファース)110と、バッファ120と、記録チャネル130と、読書きヘッド140と、制御部150と、位置決め部160と、モータドライバ170と、モータ180とを含む。
(A)は、LTFSフォーマットで初期化した直後のテープメディアに書き込まれるメタ情報を示す。
テープメディアを LTFS フォーマットで初期化した直後には、テープメディアにはA)に示す情報が書き込まれる。
・FID(Format Identification Data set)は、テープドライブがテープメディアを初期化する際、テープメディアの先頭に書き込まれる特殊なデータであり、テープメディア上のパーティションの数や各パーティションの容量などの情報を持つ。
・VOL1 Labelは、ANSI Label とも呼ばれるもので、文字通りANSIで規定された一般的なフォーマットのラベルである。
・LTFS Labelは、LTFS フォーマットで規定されたラベルで、このテープメディアがLTFSフォーマットのどのバージョンに準拠してフォーマットされたかといった情報を保持するラベルである。ここでメディアに記録されるレコードのサイズを指示する。レコードサイズはブロック・サイズ(block size)とも言う。
・FM(Filemark)とは、テープメディアで一般的に利用される、いわば本のしおりのようなものであり、データの位置合わせ(seek)を行う際に利用される。
・Index#0とは、フォーマット時に書き込まれるインデックスであり、この段階ではファイル自体は一つも存在しないためファイル固有の情報は持たないもののテープメディアのボリューム名などの情報を保持するため書き込まれる。
LTFSフォーマットで初期化後、ファイル(File1)を書き込むと、テープメディア上に書き込まれたデータは(B)のようになる。太線で囲まれた部分が追加/更新されたデータである。Index#1はFile1のメタ情報(インデックス)を持つ。IPは最新のインデックスのみ保持する一方、DPはインデックスの履歴を保持する。インデックスを更新するタイミングはファイルシステムの実装にまかされており、例えば一定時間毎に更新したり、テープドライブからテープメディアを取り出す時のみ更新したりしている。更に使い続ける場合も、IPに置かれるインデックスは常に最新のインデックスのみが置かれ、DPは既存のインデックスを上書きすることなく、ファイルおよびインデックスを追記していく。
最初のファイル(File1)をテープメディア上に書き込んだ後、次のファイル(File2)を追加すると、格納されるFile1にFile2が連続してテープメディアに保管される。Index#2はFile1およびFile2のメタ情報(インデックス)を持つ。
文書作成アプリケーション(例、マイクロソフト社のワード)は、メディア上に書き込まれたファイルを更新した後、1つのファイル(File1)がFile1-1及びFile1-2のようにフラグメント化(分散)して記録する。
インデックス(index)はファイルの位置情報(ポインター)をエクステント(extent)と呼ぶ形式で保管する。エクステントの要素(element)は、ファイルの部分(データ部分)の先頭のブロックの番号(StartBlock),その番号のブロック内での開始オフセット(ByteOffset),データのサイズ(ByteCount),データ部分のファイルでの位置(FileOffset)を含む。ユーザデータはブロックサイズで指定されたサイズ(例えば512KB)単位のレコード単位でメディアに記録される。
StartBlockは、テープメディアの先頭から固定サイズのブロックの順番を指す。ByteOffsetは、特定番号のブロック内で書き始めるオフセットを示す。
ByteCountは、エクステントで指示されるデータ部分のデータサイズを指す。
FileOffsetは、エクステントで指示されるデータ部分のファイル位置を指す。
ブロックは、レコードまたはFM(FileMaker:レコードの区切り)を含み、LTFS Labelにおいてサイズが指定される。ユーザデータはブロックサイズで指定されたサイズ(例えば512KB)単位のレコード単位でメディアに記録される。
エクステント(y)は、StartBlock=N+4のオフセットByteOffset=0から250KBを追記(append write)する。
エクステント(x)は、StartBlock=NのByteCount=Mまでのデータ(レコード)を指示す。ブロックNのオフセットMから600KBのデータは変更される。
エクステント(z)は、StartBlock=N+2のByteOffset=(M+600K)mod DからByteCount=L-(M+600)のデータ部分を示す。Dはブロックサイズ(例えば512KB)である。ByteOffsetはM+600KBをDで割った余りであり、ブロック番号N+2でのオフセットを与える。
File1のインデックスは、データ部分な書換えにより、複数のエクステント(x)→(y)→(z)にように分散化した配置情報を含む。
インデックスパーティションには、特別に指定したファイルBと最新のメタ情報3とが記録される。データパーティションには、ファイルA、ファイルB、ファイルC、ファイルDだけでなく、メタ情報1、メタ情報2、メタ情報3も記録されている。ここで、メタ情報1及びメタ情報2は古い情報である。テープドライブでは基本的に情報は追記されるので、メタ情報は上書きされることなく追記(append write)して古いメタ情報も保管されている。メタ情報をデータパーティションに書き込むタイミングは、アプリケーションから明示的に指定されたときである。たとえば、Windowsで標準のAPIである、FlushFileBuffers()が呼ばれたときである。またファイルをCloseしたタイミングや、一定時間経過したとき、などを設定により指定することができる。
テープカートリッジをフォーマットしてマウントした後、データパーティションにファイルA,B, C, Dを書き込んだときには、テープ上にはファイルのデータが記録されている。ここでメタ情報1はフォーマット直後のメタ情報のため、その後に書かれたどのファイルの情報も持っていない。図7の状態ではアンマウントせずに電源を落とした場合には、テープ上でファイルA, B, C, Dのデータ位置を特定することができない。ファイルのデータ位置を特定するメタ情報(特にエクステント)が無いため、すべてのファイルを失うことになる。
大量のファイルをLTFSに記録すると、大きなサイズのメタ情報が記録されてしまう。
具体的にLTFSにファイルを大量に書くと、定期的、例えば5分毎のタイミング(ステップ804、Yes)でメタ情報がデータパーティションに情報が書かれていく(ステップ806)。
ホストのファイルの書込みアクセス処理は、従来のファイルシステム(LTFS)を介して、テープドライブ・システムに対して各ステップ処理を実行される。
(802)ホストはファイルをLTFSを介してテープドライブに書き込む。
(804)最後にメタ情報を書いてから5分が経過したかを確認する。
(806)その時点でのメタ情報を作成し、データパーティションに書き込む。
(808)すべてのファイルを書き込んだかを確認する。
(810)テープへのファイルの書き込みを完了する。
ファイルやディレクトリの処理の履歴を、メタ情報の履歴または差分メタ情報と呼ぶこととすると、図のような流れで、メタ情報の履歴を保管する。本発明のファイルシステムは、アプリケーション(図3)からのアクセスに対して、各ステップ処理を実行する。
(902)ファイルやディレクトリへのアクセスを受け取る。
ファイルの処理のアクセス操作履歴として変更、追加、削除のアクセスをアプリケーションから受け取る。
(904)メタ情報に変更(差分メタ情報)が必要かを確認する。
グループAのインデックスを保管後のファイルについて上記の処理の履歴を反映する差分メタ情報が生じたかを確認する。Noの場合はメタ情報の変更が必要になるまで、ステップ902のアプリケーションのアクセスを待つ(908)。
(906)上記処理履歴には、例えば、ファイルやディレクトリの削除が含まれるかを確認する。アプリケーションからのファイル及びディレクトリ削除以外のファイルのアクセスの場合はNoとなる。Noの場合、ファイル名等の変更、ファイルの追加、及びファイルデータの変更に関するメタ情報を、差分メタ情報として与えられる。
(908)ステップ902において、アプリケーションからの次のファイルへの処理のアクセスを待つ。
ステップ904において差分メタ情報が生じるまで、ステップ902のホストのアクセスを待つ(908)
(910)メタ情報からファイルやディレクトリを削除する代わりに拡張属性のフラグltfs.vendor.IBM.deletedにTRUEを設定したものとする。
LTFSの拡張属性のフラグltfs.vendor.IBM.deletedを利用して、保管済みのファイルがアプリケーションのアクセス(ステップ902)により削除されたことを(ステップ906、Yes)をTRUEで示す。差分メタ情報はこの拡張属性フラグを含む。
(912)メタ情報の変更履歴として変更メタ情報をLTFSのメモリ中に保管する。
このフローチャートは、図9でLTFSのメモリ中に保管したメタ情報の変更履歴をテープに保管する際のフローである。
LTFSの設定により、定期的もしくはファイルのCloseのタイミングでメタ情報を書き込むタイミングが来た際には、次のようにデータパーティションにグループBの差分メタ情報を書き込む。本発明のファイルシステムは、テープドライブ・システムに対して各ステップ処理を実行する。
(1002)図9のステップ912において、グループBの差分メタ情報の書き込み処理(保管)の開始をする。
(1004)LTFSのメモリ中に保管されたメタ情報の差分履歴から、履歴に入っている分のファイル及びディレクトリに関する差分メタ情報を作成する。
(1006)差分メタ情報をデータパーティションへ追記により書き込む。
(1008)LTFSのメモリ中に保存されたメタ情報の変更履歴を削除する。
アンマウントやFlushFileBuffers()が呼ばれたりして、グループAのメタ情報を書き込む際には、すべてのファイルやディレクトの情報を持つメタ情報を書き込み、メタ情報の変更履歴は単に削除する。このようにして、本発明では、LTFSを拡張することで、グループAまたはグループBに属するメタ情報を書き込むことができる。図9はLTFSのメモリ中に変更履歴を作成する時のフローであり、図10はその変更履歴をテープに書き込む際のフローである。
●メタ情報の例1 (グループA)
図11は、例1として、テープ上の2つのファイルのデータとメタ情報の配置を示す。
メタ情報0及びメタ情報1は、現在のLTFSによる通常のメタ情報と同様である。本発明では、フォーマット時のメタ情報0は、グループAに分類されるように指標タグ(creatorタグ)を含ませる。メタ情報0は、データパーティション及びインデックスパーティションに保管されている。また、メタ情報1は、グループAに属するメタ情報であることを特定の指標タグで識別しておく。なおこのceartタグ(XML表示で与える)の使用は、LTFSフォーマット上ベンダーが自由に内容を設定して使用することは許されている。この例1では、a.txt、b.txtのとb.txtという2つのファイルが記録されている。a.txt及びb.txtのメタ情報(ファイル名、タイムステップ、位置情報など)を含むメタ情報1は、2つのファイルに続いてデータパーティションに追記されている。メタ情報1はインデックスパーティションには保管されていない。
図12は、例2として、テープ上の2つのファイルの1つを削除したデータとメタ情報の配置を示す。例1の状態から、ファイルa.txtを削除してグループBのメタ情報を書き込むと、図のようなメタ情報2が追記書き込みされている。メタ情報2を表すXML表示の特定の指標(creatorタグ)によりグループBであることを指標する。また、ファイルが削除されたことを指示するために、拡張属性ltfs.vendor.IBM.deleted(削除フラグ)をTRUEとして保管する。ここで、特にファイルb.txtのメタ情報は保管しておらず、変更のあったのファイルの操作履歴を反映する「差分メタ情報」のみが保管される。この例2では、1つのファイルa.txtを削除しているが、テープ上にはa.txtは残存する。差分のメタ情報2は、a.txtが削除されたファイルであることを指示する削除フラグをa.txtに関連づけて含む。グループBの処理において、他方のファイルb.txtへのアクセスないので、差分のメタ情報2は、b.txtのメタ情報を含まない。差分のメタ情報2は、データパーティションにメタ情報1の後に保管される。
図13は、例3として、テープ上の残っているファイルに追加データで更新し、そのファイル名を変更した場合データとメタ情報の配置を示す。
ファイル処理の履歴操作を与える順次、例1、例2、例3におけるファイルのアクセス操作履歴を反映するメタ情報1、メタ情報2、メタ情報3の追記あれたテープ上の情報配置を示す。例1及び例2の状態に続いて、ファイルb.txtに更にデータを追加して、さらにb.txtの名前をc.txtに変更したアクセス操作理履歴を行う。この操作のメタ情報3は、XML表示のcreateタグ中でグループBの差分メタ情報として書き込まれる。メタ情報3は、変更のあったファイルb.txtに関するメタ情報のみが保管される。詳細には、メタ情報3は、既存のファイルb.txtのファイル名をc.txtに変更するメタ情報と、c.txtの後半のデータ位置を特定するメタ情報(エクステント)とを含む。差分メタ情報としてメタ情報3は、データパーティションに追加されたc.txtの後半に後続して書き込まれる。最終的に図13は、ファイル処理の履歴操作を与える例1,2,3のファイルデータ及びメタ情報1,2,3のテープ上での物理配置を示す。
突然の電源断が発生した際には、ltfsckが図のような流れでインデックスパーティションに書き込むべきメタ情報を作成する。本発明の機能を組み込んだLTFSは、ファイルシステムのAPIを、また、独立の修復プログラムとして与えられる。例えば、修復プログラムは、本発明の改良されたLTFSにより定期的に差分メタ情報が保管されたメディアについて、インデックスパーティションのインデックスを修復するステップである。修復機能を組み込んだプログラムは、テープドライブ・システムに対して各ステップ処理を実行する。
(1402)データパーティション上のグループAのメタ情報のうち、一番最後に書かれたものを読み出しベースのメタ情報(ベース・メタ情報)とする。
(1404)次に書かれているメタ情報はあるかを確認する。
本発明のLTFSのグループBのモードによりメディアに保管された一連の差分メタ情報をデータパーティションから読み出すステップである。
(1406)ステップ1404において差分メタ情報がある場合、そのメタ情報を読み出し、そのメタ情報に書かれている各ファイルやディレクトリのfileuid(ファイルID)を読み出す。fileuidは、メタ情報(インデックス)のXML表示で、ファイルを識別するファイルIDとして、与えられる。
(1408)ステップ1404において差分メタ情報がない場合、1402に読み出したベース・メタ情報をインデックスパーティションに保管する。
(1410)差分メタ情報に含まれるfileuid(ステップ1406)は、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認する。
(1412)ステップ1410においてfileuidがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新する。
後続の差分メタ情報は、ベース・メタ情報に含まれるIDが共通するファイルについてアクセス操作履歴(削除、データ追加、ファイル名変更など)を反映するメタ情報を含んでいる。共通するファイルについて、最終的なインデックスを作成するために、共通するファイルについて、ベース・メタ情報に一連の差分情報を反映させた変更を行う。
(1414)ステップ1410においてfileuidがベース・メタ情報に含まれていない場合、ベース・メタ情報に該当するファイル等の情報を追加する。
後続の差分メタ情報は、ベース・メタ情報に含まれないファイルについてアクセス操作履歴(削除、データ追加、ファイル名変更など)を行っていることを示す。従って、新たなファイルについて、最終的なインデックスを作成するために、別のファイルにつての一連の差分メタ情報を、ベース・メタ情報に追加する。
60…テープドライブ(テープ記録装置)、
110…通信I/F(インターフェース)、
120…バッファ(ドライブバッファ)、
130…記録チャネル、
140…読み書きヘッド、
150…制御部(コントローラ、読み書き制御を含む)、
160…位置決め部
170…モータドライバ、
180…モータ、
300…ホスト(サーバ)
Claims (13)
- テープに書込まれたファイルに関連するメタ情報をテープに保管する方法であって、
(a)少なくとも1つのファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、
(b)前記ベース・メタ情報を保管した後に、前記有効なファイル及び新たなファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、前記アクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することと、を含み、
(b1)前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、前記ベース・メタ情報を保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することを含む、メタ情報を保管する方法。 - (b2)前記所定のタイミングのメタ情報をメタ情報として保管するステップは、
先行する前記差分メタ情報をテープに保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を後続の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することとを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記テープに書込み方法は、テープを前記ファイルのデータを書き込むデータパーティションと、前記ファイルのメタ情報を保管するインデックスパーティションとに区分するテープ記録装置用ファイルシステムであって、
前記ベース・メタ情報をテープのデータパーティションに追記することと、
前記ベース・メタ情報の追記後のテープへのファイルのアクセス操作履歴に対して、所定のタイミングで前記差分メタ情報をデータパーティションに追記することと、
テープを排出するときに、前記差分メタ情報を前記ベース・メタ情報に追加または変更して最新のメタ情報を構築してインデックスパーティションに保管することと、
前記差分メタ情報の追記後のテープへのファイルのアクセス操作履歴に対して、所定のタイミングで後続の差分メタ情報をデータパーティションに追記することと、
テープを前記装置から排出するとき、または所定に命令により、前記差分メタ情報を前記ベース・メタ情報に追加または変更して最新のメタ情報を構築してインデックスパーティションに保管することと、を含み、
前記ベース・メタ情報及び前記差分メタ情報の追記は、ベース・メタ情報か差分メタ情報かを識別するタグ(識別タグ)を前記情報に含ませてデータパーティションに追記されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 - 前記前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップ(b1)及び(b2)は、前記先行のタイミング以降での前記後続のファイルのアクセス操作履歴が既存の保管ファイルを削除することを含む場合に、前記保管済みファイルの削除を指示する新規な削除フラグをメタ情報に新たに設け、前記後続の差分メタ情報が前記保管済みファイルの削除を示す前記削除フラグを含み、テープに前記後続の差分メタ情報として追記することを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップ(b1)及び(b2)は、前記先行のタイミング以降での変更履歴が既存のファイルを変更によりデータを追加する場合、既存のファイルのデータ部分に後続する追加のデータのメタ情報を差分メタ情報として、テープに追記することを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップ(b1)及び(b2)は、前記前回のタイミング以降での変更履歴が既存のファイルのファイル名を変更する場合、既存のファイルのファイルIDについてファイル名の変更するメタ情報を差分メタ情報として、テープに追記することを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 請求項3の方法により差分メタ情報が保管されたテープから、インデックスパーティションのインデックスを修復する方法であって、
(a)データパーティション上の前記指標タグにより識別されるメタ情報のうち、一番最後に書かれた前記ベース・メタ情報を読み出すステップと、
(b)次に書かれているメタ情報はあるかを確認するステップと、
情報に書かれている各ファイルやディレクトリのファイルIDを読み出すステップと、
(d)差分メタ情報に含まれるファイルIDは、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認するステップと、
(e)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新するステップと、を含むインデックスを修復する方法。 - (f)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれていない場合、ベース・メタ情報に該当するファイル等のメタ情報を追加することを、含む請求項7に記載の方法。
- (g)ステップbにおいて差分メタ情報がない場合、ステップaで読み出したベース・メタ情報をインデックスパーティションに保管することを、含む請求項7に記載の方法。
- テープに書込まれたファイルに関連するメタ情報をテープに保管するテープ記録システムであって、
(a)少なくとも1つのファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、
(b)前記ベース・メタ情報を保管した後に、前記有効なファイル及び新たなファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、前記アクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することと、を含み、
(b1)前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、前記ベース・メタ情報を保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することを含む、メタ情報を保管することと、
を実行するテープ記録システム。 - テープに書込まれたファイルに関連したメタ情報をテープに保管するテープ記録システムのためのプログラムであって、
(a)少なくとも1つのファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、テープに保管された有効なファイルに関連するメタ情報(ベース・メタ情報)をテープに保管することと、
(b)前記ベース・メタ情報を保管した後に、前記有効なファイル及び新たなファイルについてのテープへのアクセス操作履歴の結果として、前記アクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を所定のタイミングでテープに保管することと、を含み、
(b1)前記所定のタイミングのメタ情報を保管するステップは、前記ベース・メタ情報を保管した以降のみに生じたアクセス操作履歴を反映する前記ファイルに関連するメタ情報を先行の差分メタ情報として所定のタイミングでテープに保管することと、
をテープ記録システムに実行させるプログラム。 - 請求項3に記載の方法により差分メタ情報が保管されたテープから、インデックスパーティションのインデックスを修復するテープ記録装置システムであって、
(a)データパーティション上の前記指標タグにより識別されるメタ情報のうち、一番最後に書かれた前記ベース・メタ情報を読み出すステップと、
(b)次に書かれているメタ情報はあるかを確認するステップと、
(c)ステップaにおいて差分メタ情報がある場合、そのメタ情報を読み出し、そのメタ情報に書かれている各ファイルやディレクトリのファイルIDを読み出すステップと、
(d)差分メタ情報に含まれるファイルIDは、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認するステップと、
(e)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新するステップと、
を実行するテープ記録装置システム。 - 請求項3に記載の方法により差分メタ情報が保管されたテープから、インデックスパーティションのインデックスを修復するプログラムであって、
(a)データパーティション上の前記指標タグにより識別されるメタ情報のうち、一番最後に書かれた前記ベース・メタ情報を読み出すステップと、
(b)次に書かれているメタ情報はあるかを確認するステップと、
(c)ステップaにおいて差分メタ情報がある場合、そのメタ情報を読み出し、そのメタ情報に書かれている各ファイルやディレクトリのファイルIDを読み出すステップと、
(d)差分メタ情報に含まれるファイルIDは、ベース・メタ情報に含まれているものかを確認するステップと、
(e)ステップdでファイルIDがベース・メタ情報に含まれている場合、ベース・メタ情報の該当するファイル等のメタ情報を更新するステップと、
をテープ記録システムに実行させる修復するプログラム。
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