JP2016048713A - ワイヤーハーネスのシールド構造 - Google Patents

ワイヤーハーネスのシールド構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2016048713A
JP2016048713A JP2014172736A JP2014172736A JP2016048713A JP 2016048713 A JP2016048713 A JP 2016048713A JP 2014172736 A JP2014172736 A JP 2014172736A JP 2014172736 A JP2014172736 A JP 2014172736A JP 2016048713 A JP2016048713 A JP 2016048713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shield
wire harness
shrinkable tube
thin film
metal thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014172736A
Other languages
English (en)
Inventor
福田 稔
Minoru Fukuda
稔 福田
正剛 若林
Masataka Wakabayashi
正剛 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2014172736A priority Critical patent/JP2016048713A/ja
Priority to US14/819,619 priority patent/US20160066483A1/en
Publication of JP2016048713A publication Critical patent/JP2016048713A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G3/00Installations of electric cables or lines or protective tubing therefor in or on buildings, equivalent structures or vehicles
    • H02G3/02Details
    • H02G3/04Protective tubing or conduits, e.g. cable ladders or cable troughs
    • H02G3/0462Tubings, i.e. having a closed section
    • H02G3/0481Tubings, i.e. having a closed section with a circular cross-section
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • B60R16/0207Wire harnesses
    • B60R16/0215Protecting, fastening and routing means therefor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/02Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of metals or alloys

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Cable Accessories (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

【課題】軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスのシールド構造を提供する。【解決手段】複数の電線によって構成される電線群1を束状に保持するように取り囲む外装材30と、電線群1のシールドすべき所定区間Zsを取り囲むシールド材と、シールド材をグランド接続するグランド接続部材とを備えたワイヤーハーネスのシールド構造であって、外装材30が、電線群1を束状に保持する熱収縮チューブ31によって構成されるとともに、シールド材が、熱収縮チューブ31の内周面部31aに固着するように形成された金属薄膜32によって構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤーハーネスのシールド構造に関し、特にその電線群の所定の配索区間をシールドするワイヤーハーネスのシールド構造に関する。
従来、ワイヤーハーネスの電線群を所定の配索区間でシールド(静電遮蔽または/および電磁遮蔽)する場合には、シールドしたい区間の電線群を、編組線シールド材、横巻き線シールド材、アルミ箔等のシールド材で包み込むとともに絶縁性の外装材で取り囲むシールド構造が多用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、コルゲートチューブ等の外装材に金属被膜からなるシールド層を一体に形成してワイヤーハーネスの電線群に対する機械的保護および電磁遮蔽効果を持たせるようにしたシールド構造も知られている(例えば、特許文献3〜5参照)。
特開平10−125138号公報 特開2009−93934号公報 特開平9−191409号公報 特開2008−282745号公報 実開昭60−133697号公報
しかしながら、電線群をシールド材および外装材で包み込む従来の前者のワイヤーハーネスのシールド構造にあっては、シールドしたい配索区間の電線束に、シールド材と外装材を重ねて巻き付けていたため、その巻付け作業に手間がかかっていた。そればかりか、ワイヤーハーネスがかさ張り、ワイヤーハーネスに対する軽量化やコスト低減の要求にも十分に応えることができなかった。そして、シールドしたい配索区間が広範囲となる場合には、その問題が顕著になっていた。
特に、電線群が分岐接続やグランド接続等のための中間スプライスを有するような場合には、その中間スプライス部分で被覆剥ぎされた導体露出部分に絶縁テープ巻きしたり熱収縮チューブを被せたりするため、さらにその外側からシールド材で包み込むとともに外装材で取り囲むという多層構造となる。そのため、巻き付け作業に手間がかかるのに加えて、ワイヤーハーネスがかさ張り、上記の問題がより顕著になっていた。
一方、コルゲートチューブ等の外装材に金属被膜からなるシールド層を一体に形成する従来の後者のワイヤーハーネスのシールド構造にあっては、束状の電線群の太さによって適切な内径を有する多種類の外装材を準備するか、必要なサイズより大径の外装材を使用する必要があった。そのため、このワイヤーハーネスのシールド構造にあっても、ワイヤーハーネスに対する軽量化やコスト低減の要求に応えることができなかった。
本発明は、上記従来の課題を解決すべくなされたものであり、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスのシールド構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係るワイヤーハーネスのシールド構造は、上記目的達成のため、複数の電線によって構成される電線群を束状に保持するように取り囲む外装材と、前記電線群のシールドすべき所定区間を取り囲むシールド材と、前記シールド材をグランド接続するグランド接続部材と、を備えたワイヤーハーネスのシールド構造であって、前記外装材が、前記電線群を前記束状に保持する熱収縮チューブを主要部として構成されるとともに、前記熱収縮チューブの表面部に固着するように形成された金属薄膜を有しており、該金属薄膜によって前記シールド材が構成されている。
この構成により、本発明では、電線群に対しシールド材および外装材を重ねて巻き付ける作業が要らず、ワイヤーハーネスがかさ張ることもない。また、熱収縮チューブを用いるので、束状の電線群の太さに応じて多種類の外装材を準備する必要がなく、必要なサイズより大径の外装材を使用する必要もない。よって、ワイヤーハーネスに対する軽量化やコスト低減の要求にも十分に応えることができるシールド構造となる。
本発明のワイヤーハーネスのシールド構造においては、前記金属薄膜と前記熱収縮チューブとの固着面部分に含金属プラズマ重合層が形成されているのがよく、好ましくは、前記金属薄膜が、高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜である。
この構成により、金属薄膜と熱収縮チューブとの固着面部分に、双方が分子レベルで結合するように相互に入り込んで結合した強固な固着層である含金属のプラズマ重合膜の層が形成されることになり、熱収縮チューブの熱収縮に追従して収縮可能なシールド層が形成されることになる。ここにいう含金属のプラズマ重合膜の層、すなわち、含金属プラズマ重合層は、高周波イオンプレーティングによって好適に形成し得るが、熱収縮に対する十分な固着強度(耐剥離性)を持たせ得るものであれば、スパッタリングその他の方法で成膜したものであってもよい。
本発明のワイヤーハーネスのシールド構造においては、前記金属薄膜の少なくとも一部が前記熱収縮チューブの外周面部に形成される一方、前記グランド接続部材が、前記金属薄膜に接触しつつ前記熱収縮チューブを取り囲む結束バンド状の第1接続部と、該第1接続部を金属パネルの開口縁部に係止可能なアンカーフック状の第2接続部と、を有しており、前記第1接続部および前記第2接続部のそれぞれに形成されたグランド接続用の導体が、高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜を含んで構成されているものであってもよい。
この構成により、バンドクリップ状のグランド接続部材の表面に強固に固着したグランド接続用の導体膜が形成されることになり、熱収縮チューブを被せた電線束を車体パネル等に固定する際に同時にシールド材をグランド接続できることになり、軽量化やコスト低減にさらに有効なシールド構造となる。また、この場合、例えば樹脂により形成した軽量で比較的柔軟なバンドクリップ本体の表面に剥離し難い導体膜を形成できるので、グランド接続用の導体膜とシールド材を構成する金属薄膜とのより安定した接触状態が確保できるとともに、シールド用の金属薄膜およびグランド接続用の導体膜がそれぞれ損傷し難くなる。
本発明によれば、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスのシールド構造を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るワイヤーハーネスのシールド構造を有するそのワイヤーハーネスの要部側面図である。 図1のII-II矢視断面図である。 図1に示すワイヤーハーネスに含まれる電線群のスプライス部分を絶縁テープ巻き等によって被覆する作業工程の説明図である。 図3に示した中間スプライス部分の被覆作業後の電線を他の電線およびドレイン線と共に内周面側にシールド用の金属薄膜を有する熱収縮チューブで取り囲み、その熱収縮チューブを熱収縮させる作業工程の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤーハーネスのシールド構造を有するそのワイヤーハーネスの要部側面図である。 図5に示したワイヤーハーネスにおけるバンドクリップ状のグランド接続部材付近の部分拡大図である。 図5のVII-VII矢視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤーハーネスのシールド構造を有するそのワイヤーハーネスにおけるその外装材の変形態様を示す横断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図4に、本発明の第1の実施の形態に係るワイヤーハーネスのシールド構造を有するワイヤーハーネスWの電線群1を示している。
なお、本実施形態におけるワイヤーハーネスWは、束状の電線群1に図示しない複数の接続端子やコネクタ等を装着してユニット化したものであり、例えば自動車に搭載される電装機器を電源や制御機器等に接続できるように構成されている。
このワイヤーハーネスWの電線群1は、図示しない車体パネル上の所定の配索経路に沿って配索可能な可撓性を有しており、その配索経路の途中には、静電遮蔽等のためのシールドが要求されるシールド区間Zsが設定されている。なお、ここにいう静電遮蔽等のシールドとは、静電シールドを含むものであり、電磁シールド等の他のシールドを含み得る意である。
図1および図2に示すように、電線群1(複数の電線)は、第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13と、ドレイン線16とを含んでいる。
これらの電線11〜13は、それぞれ中心の導体21と、その導体21を囲む筒状の被覆22とを有しており、導体21は、例えば複数本の軟銅線(軟導線)である素線を撚り合わせた円形より線で構成されている。勿論、導体21は、より線でなく単線の芯線として構成されてもよい。被覆22は、例えば塩化ビニルまたはポリエチレン等を主体とする樹脂製の円筒形の絶縁材で構成されている。ドレイン線16は、例えば導体のみからなる電線であり、少なくともシールド区間Zsにおいて絶縁被覆されていない電線である。
図3に示すように、第1の電線11は、シールドが要求されるその長さ方向の所定区間、すなわち、シールド区間Zs内に、被覆22を剥ぎ取って導体21の中間部を露出させた導体露出部11aを有している。そして、第1の電線11の導体露出部11aには、第2の電線12の導体21の一端部を露出させた導体露出部12aが電気的に導通するように例えば圧着端子24により接続されている。
これら第1の電線11の中間の導体露出部11a、第2の電線12の一端側の導体露出部12aおよび圧着端子24は、第1の電線11から第2の電線12への分岐接続をなす中間スプライス部25を構成している。
この中間スプライス部25には、例えば絶縁テープ(詳細図示せず)を導体露出部11a、12aの全域を取り囲むように巻き付けた筒状の絶縁被覆26が装着されている。
第3の電線13は、シールド区間Zs内に中間スプライス部25のような導体露出部を持たないものであり、本実施形態では、外装材30の内方で中間スプライス部25を構成する第1の電線11および第2の電線12とドレイン線16とを除く他のすべての電線を意味する。
なお、ワイヤーハーネスWは、第3の電線13を含まないものであってもよい。また、第3の電線13を複数本有する場合には、第1の電線11および第2の電線12(によって構成される中間スプライス部25)を含まないものであってもよい。さらに、電線13は、内外の被覆層の間に筒状の導体もしくは導体を取り囲むシールド用金属層を有するものでもよい。
これら第1ないし第3の電線11〜13を含む電線群1には、シールド区間Zsにおいてその電線群1を取り囲むように、熱収縮性の外装材30が熱収縮した状態で装着されており、電線群1は、外装材30により1本の束状に結束した状態に保持されている。
また、ドレイン線16は、隣り合う電線11〜13のいずれかと熱収縮後の外装材30との間で、外装材30の内周面30a(図2参照)に所定の接触圧で接触し得る外径および横断面形状に設定されている。
図1および図4に示すように、このドレイン線16は、例えば円形の接地用の端子27aを装着したアース用リード線27および継ぎ足しジョイント28を介して、車体パネルや車載機器のグランド接続部分に接続(アースを含むグランド接続)されるようになっている。
また、ドレイン線16に接触する外装材30の内周面30a側には、電線群1のシールド区間Zsを取り囲む筒状のシールド材(詳細は後述する)が被膜状をなしつつ一体に装着されており、ドレイン線16は、そのシールド材をグランド接続するグランド接続部材となっている。
具体的には、図2に示すように、外装材30は、電線群1を束状に保持する筒状の熱収縮チューブ31によってその主要部を構成されており、熱収縮チューブ31の内周面部31a(表面部)に固着するように形成された筒状の金属薄膜32が、前記シールド材を構成しつつ外装材30に一体に設けられている。
より具体的には、外装材30の熱収縮チューブ31は、公知のものと同様に、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルあるいはポリテトラフルオロエチレンといった樹脂を主体として形成されており、熱収縮前の内径に対して50〜75%程度の内径になるまで熱収縮可能なものである。
外装材30に形成されるシールド用の金属薄膜32は、物理蒸着法の一種である高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜となっており、例えば静電遮蔽等のシールドに好適なアルミニウム(Al)もしくはその合金によって、あるいは、銅(Cu)もしくはその合金によって構成された薄膜となっている。なお、電線群1の構成や要求される特性によっては、熱収縮性の外装材30の金属薄膜32が、他の金属、例えば電磁遮蔽に好適な鉄や鉄系のシールド層を有する構成となることも考えられる。
ここにいう高周波イオンプレーティングは、例えば熱収縮チューブ31の素材である被加工物の送り方向に連なる複数の真空チャンバを用いて、電子銃や高周波誘導コイルを装備する後段のチャンバ内に蒸着金属の材料(以下、蒸着金属材という)と被加工物を入れた状態で、実行されるようになっている。
具体的には、まず、前段側の真空チャンバ内を10−3から10−4Pa程度の高真空に真空排気しつつ、これに連なる後段のチャンバ内を、超高真空または極高真空用の真空ポンプにより前段より高度な真空、例えば10−8Pa以上の極高真空に真空引きする。また、この真空引きと同時に後段のチャンバ内に不活性ガスもしくは反応性ガスを注入する。
そして、そのような超高真空状態の後段のチャンバ内で、誘導コイルに高周波電流を流すことで、高周波電磁場によりイオンと電子に分離(電離)した低温のプラズマを誘導的に発生させ、絶縁物である熱収縮チューブの素材をマイナスにバイアスしつつ、金属蒸着材に電子ビームを照射して金属を蒸発させる。
このとき、金属粒子がプラスイオンとなり、被加工物側に加速され、チャンバ内に反応性ガスが注入される場合は、金属粒子と反応性ガスが結びついて化学反応が促進される。さらに、プラズマ中のイオン化した蒸発金属原子等は、被加工物周辺に生じる陰極暗部で加速されて高エネルギーで被加工物の表面に衝突する。それにより、被加工物の表面部が分子レベルで加熱され、付着力の強固な金属蒸着膜が形成される。
このようにして金属蒸着膜が形成された被加工物は、熱収縮チューブ31の少なくとも内周側の表面上に金属薄膜32を固着するように形成した外装材30となる。そして、この外装材30の熱収縮チューブ31と金属薄膜32との間の固着面部分には、これら双方が分子レベルで結合するように相互に入り込んで結合した強固な固着層である含金属のプラズマ重合膜の層、すなわち、含金属プラズマ重合層33が形成されている。
なお、ここにいう含金属のプラズマ重合膜の層、すなわち、含金属プラズマ重合層は、高周波イオンプレーティングによって好適に形成し得るが、熱収縮に対する十分な固着強度(耐剥離性)を持たせ得るものであれば、スパッタリングその他の方法で成膜したものであってもよい。
このようにして外装材30の熱収縮チューブ31に固着するように形成された金属薄膜32は、含金属プラズマ重合層33の部分で熱収縮チューブ31に分子レベルで相互に入り込んだ剥離し難い略筒状の膜であることに加えて、膜厚が熱収縮チューブ31の表面凹凸程度に小さい値、例えば1μm以下の最小膜厚値から数十μm程度の膜厚値に設定される。そして、外装材30の熱収縮時には、熱収縮チューブ31の内周面部31aと一体的に熱収縮して、成膜時よりも実質的に大きな膜厚および密度となるように形状を変化させることができるようになっている。
次に、作用について説明する。
上述のように構成される本実施形態においては、図3に示すように、予め第1の電線11の中間の導体露出部11aに第2の電線12の一端側の導体露出部12aが圧着端子24により接続され、中間スプライス部25が形成される。そして、この中間スプライス部25を形成した第1および第2の電線11、12と、第3の電線13と、ドレイン線16とが、図4に示すように、外装材30の熱収縮前の状態を有する未収縮外装材30Mに挿通される。
次いで、未収縮外装材30Mがドライヤー等の加熱手段によって所定の加熱温度および加熱時間で加熱されると、電線群1を1本の束状に保持するようにその内径を収縮前の50〜75%程度まで収縮させて電線群1の外周に密着した外装材30となる。
このとき、ドレイン線16と外装材30の金属薄膜32とが外装材30の長さ方向の全域で密着し、アース用リード線27等を介したグランド接続が可能となる。
このような作業手順で中間スプライス部25が被覆され、電線群1が外装材30により結束状態に保持される本実施形態においては、電線群1に対して従来のようにシールド材および外装材を重ねて巻き付ける必要がなく、電線群1へのシールド装着作業が大幅に軽減化されるとともに、ワイヤーハーネスWがかさ張り難くなる。
しかも、熱収縮チューブ31を主要部とする熱収縮性の外装材30を用いるので、束状の電線群1の太さに応じて多種類の外装材を準備する必要がなく、必要なサイズより大径の外装材を使用する必要もない。
よって、ワイヤーハーネスWに対する軽量化やコスト低減の要求にも十分に応えることができるシールド構造となる。
また、本実施形態では、熱収縮チューブ31と金属薄膜32との固着面部分である含金属プラズマ重合層33において双方が分子レベルで相互に入り込んで結合した強固な固着層が形成され、かつ、金属薄膜32は熱収縮チューブ31の表面凹凸程度以下の薄膜であるので、金属薄膜32が熱収縮チューブ31の熱収縮に追従して収縮可能である。
しかも、本実施形態では、外装材30の金属薄膜32が、高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜であり、熱収縮チューブ31の内周面部31aにおける金属薄膜32の密着性および付き回り性が高くなり、剥離し難い緻密なシールド用の金属薄膜32を必要なシールド区間Zsに確実に形成可能となる。なお、ここにいう付き回り性とは、未蒸着部分への蒸着膜のひろがり易さであり、具体的には、蒸着対象面に対する被膜形成可能なイオン入射角範囲の大きさに相当する。
加えて、熱収縮チューブ31の収縮時に、金属薄膜32が熱収縮チューブ31の内周面部31aと一体に収縮しつつ実質的にその膜厚および密度を増加させるように変形する。
したがって、本実施形態においては、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスのシールド構造を提供することができるものである。
(第2の実施の形態)
図5ないし図7に、本発明の第2の実施の形態に係るワイヤーハーネスのシールド構造を有するワイヤーハーネスWの電線群1を示している。なお、本実施形態は電線群1の複数の電線11〜13の構成自体は第1の実施の形態と同様であり、その外装材やグランド接続部材や態様が第1の実施の形態とは相違するものである。よって、第1の実施の形態と同一または類似の構成については、図1ないし図4に示した対応する構成要素の符号を用いつつ、以下、第1の実施の形態との相違点について説明する。
本実施形態のワイヤーハーネスWにおいては、図5および図6に示すように、第1の実施の形態における外装材30に代えて、外装材40が設けられるとともに、ドレイン線16に代えて、バンドクリップ状のグランド接続部材46が設けられている。
図7に示すように、外装材40においては、電線群1を束状に保持する筒状の熱収縮チューブ41が主要部となっており、その熱収縮チューブ41の少なくとも外周面部41bに固着するように、熱収縮チューブ41と一体のシールド材として、金属薄膜42が設けられている。
外装材40の素材や製法は第1の実施の形態の外装材30の場合と同様であり、金属薄膜42は、例えば図7に示すように熱収縮チューブ41の内周面部41aおよび外周面部41bの双方に形成される。勿論、図8に示すように、外装材40の金属薄膜42が熱収縮チューブ41の外周面部41b側にのみ形成されるようにしてもよい。
一方、バンドクリップ状のグランド接続部材46は、図6に示すように、外装材40の金属薄膜42に接触しつつ熱収縮チューブ41を取り囲む結束バンド状の第1接続部46aと、その第1接続部46aを車体パネル等の金属パネルPの開口縁部に係止可能なアンカーフック状の第2接続部46bとを有している。
また、図7中に第1接続部46aの一部を拡大して示すように、第1接続部46aおよび第2接続部46bには、それぞれの樹脂部分46pの表面を覆うようにグランド接続用の導体膜46c(導体)が形成されている。そして、それらグランド接続用の導体膜46cは、それぞれ高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜を含んでいる。
これらグランド接続用の導体膜46cの形成方法は、第1の実施の形態における外装材30の金属薄膜32の形成方法と略同様なものであるが、例えば金属薄膜42より膜厚が大きくてもよい。
本実施形態においても、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスのシールド構造を提供することができる。
また、本実施形態では、外装材40の金属薄膜42の少なくとも一部が熱収縮チューブ41の外周面部41bに形成される一方、バンドクリップ状のグランド接続部材46の第1接続部46aおよび第2接続部46bのそれぞれに、グランド接続用の導体膜46cが、高周波イオンプレーティングにより形成されている。
したがって、バンドクリップ状のグランド接続部材46の表面に強固に固着したグランド接続用の導体膜46cが形成されることになり、熱収縮チューブ41を被せた束状の電線群1を車体パネル等の金属パネルPに固定する際に同時にシールド材をグランド接続できることになり、軽量化やコスト低減にさらに有効なシールド構造となる。
さらに、樹脂により形成した軽量で比較的柔軟なバンドクリップ状のグランド接続部材46の樹脂部分46pの表面に剥離し難い導体膜46cを形成できるので、グランド接続用の導体膜46cとシールド材を構成する外装材40の金属薄膜42とのより安定した接触状態が確保できるとともに、シールド用の金属薄膜42およびグランド接続用の導体膜46cがそれぞれ損傷し難くなる。
なお、上述の各実施の形態では、シールド用の金属薄膜32、42や接続用の導体膜46cを付着性が高い高周波イオンプレーティングにより形成されるものとしたが、スパッタリングその他の方法で成膜された蒸着膜であってもよく、熱収縮チューブ31、41の表層部における低温プラズマ重合による表面改質や粗面化等の処理と組み合わせて蒸着膜以外の金属薄膜を高固着強度に形成することも考えられる。また、第2実施形態では、ドレイン線以外のグランド接続部材としてバンドクリップ状のものを例示したが、グランド接続部材は、その形状が特に限定されるものでないことはいうまでもなく、例えばねじ等により締結されるバンド状のクランプ材でもよい。また、アンカー部を持たず、バンド部のみで、車体側に支持される他の導電性の部品と所定の接触圧で接触するように結合させることも考えられる。
以上説明したように、本発明は、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスのシールド構造を提供できるものであり、電線群の所定の配索区間をシールドするワイヤーハーネスのシールド構造全般に有用である。
1 電線群
11 電線(第1の電線)
11a 導体露出部(中間の導体露出部)
12 電線(第2の電線)
12a 導体露出部(一端側の導体露出部)
13 電線(第3の電線)
16 ドレイン線(グランド接続部材)
21 導体
22 被覆(絶縁被覆)
24 圧着端子
25 中間スプライス部
26 筒状の絶縁被覆
27 アース用リード線
27a 接地用の端子
28 継ぎ足しジョイント
30 外装材
30M 未収縮外装材
30a 内周面
31 熱収縮チューブ
31a 内周面部(表面部)
32、42 金属薄膜
33 含金属プラズマ重合層(金属を含むプラズマ重合膜の層)
40 外装材
41 熱収縮チューブ
41b 外周面部
46 グランド接続部材
46a 第1接続部
46b 第2接続部
46c 導体膜
46p 樹脂部分
Zs シールド区間(シールドすべき所定区間)

Claims (4)

  1. 複数の電線によって構成される電線群を束状に保持するように取り囲む外装材と、前記電線群のシールドすべき所定区間を取り囲むシールド材と、前記シールド材をグランド接続するグランド接続部材と、を備えたワイヤーハーネスのシールド構造であって、
    前記外装材が、前記電線群を前記束状に保持する熱収縮チューブを主要部として構成されるとともに、前記熱収縮チューブの表面部に固着するように形成された金属薄膜を有しており、該金属薄膜によって前記シールド材が構成されていることを特徴とするワイヤーハーネスのシールド構造。
  2. 前記熱収縮チューブと前記金属薄膜との間に、含金属プラズマ重合層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤーハーネスのシールド構造。
  3. 前記金属薄膜が、高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜であることを特徴とする請求項2に記載のワイヤーハーネスのシールド構造。
  4. 前記金属薄膜の少なくとも一部が前記熱収縮チューブの外周面部に形成される一方、
    前記グランド接続部材が、前記金属薄膜に接触しつつ前記熱収縮チューブを取り囲む結束バンド状の第1接続部と、該第1接続部を金属パネルの開口縁部に係止可能なアンカーフック状の第2接続部と、を有しており、
    前記第1接続部および前記第2接続部のそれぞれに形成されたグランド接続用の導体が、高周波イオンプレーティングにより形成された蒸着膜を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネスのシールド構造。
JP2014172736A 2014-08-27 2014-08-27 ワイヤーハーネスのシールド構造 Pending JP2016048713A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172736A JP2016048713A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 ワイヤーハーネスのシールド構造
US14/819,619 US20160066483A1 (en) 2014-08-27 2015-08-06 Wire harness shield structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172736A JP2016048713A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 ワイヤーハーネスのシールド構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016048713A true JP2016048713A (ja) 2016-04-07

Family

ID=55404289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014172736A Pending JP2016048713A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 ワイヤーハーネスのシールド構造

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20160066483A1 (ja)
JP (1) JP2016048713A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021048153A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 パイオニア株式会社 チューブ及びチューブの製造方法
JP2022095372A (ja) * 2020-12-16 2022-06-28 豊田合成株式会社 ハンドル

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11283213B2 (en) * 2016-06-17 2022-03-22 Megadyne Medical Products, Inc. Cable connection systems for electrosurgical systems
JP6756208B2 (ja) * 2016-09-16 2020-09-16 株式会社デンソー ケーブル、これを用いた電動パワーステアリング装置、および、ケーブルの製造方法
EP3483899B1 (en) * 2017-11-10 2021-07-28 Airbus Defence and Space GmbH Ground connection of tie bases using grounding wire or tie base grounding strap
US11262130B1 (en) * 2017-12-14 2022-03-01 Kolorfusion International Inc. System and method for heat and pressure treatment
WO2020162173A1 (ja) * 2019-02-07 2020-08-13 株式会社オートネットワーク技術研究所 シールド部材
DE102020125490B3 (de) * 2020-09-30 2022-03-31 Md Elektronik Gmbh Verfahren zum Konfektionieren eines mehradrigen Kabels und entsprechend konfektioniertes Kabel

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2432492A (en) * 1942-05-09 1947-12-09 Tinnerman Products Inc Combined nut fastener and grounding member
US4140870A (en) * 1978-01-23 1979-02-20 Illinois Tool Works Inc. Cable grounding system
JP2613293B2 (ja) * 1989-04-25 1997-05-21 北川工業 株式会社 クランプ
US7102077B2 (en) * 2001-02-15 2006-09-05 Integral Technologies, Inc. Low cost electromagnetic energy absorbing, shrinkable tubing manufactured from conductive loaded resin-based materials
DE20113219U1 (de) * 2001-08-16 2003-01-02 Daume, Karin, 30938 Burgwedel Einrichtung zum elektrisch leitenden Kontaktieren eines abschnittsweise abisolierten Außenleiters eines Koaxialkabels
US6841263B2 (en) * 2002-05-03 2005-01-11 The John Hopkins University Method of adhering a solid polymer to a substrate and resulting article
US7258304B2 (en) * 2004-03-25 2007-08-21 The Boeing Company Cushioned grounding clamp
JP2009179117A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Autonetworks Technologies Ltd 自動車用ワイヤハーネス
JP5722616B2 (ja) * 2010-12-27 2015-05-27 矢崎総業株式会社 導電路シールド構造、及びワイヤハーネス
US8777643B2 (en) * 2012-08-16 2014-07-15 Hubbell Incorporated Ground strap shield connector

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021048153A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 パイオニア株式会社 チューブ及びチューブの製造方法
JP7373951B2 (ja) 2019-09-17 2023-11-06 パイオニア株式会社 チューブ及びチューブの製造方法
JP2022095372A (ja) * 2020-12-16 2022-06-28 豊田合成株式会社 ハンドル

Also Published As

Publication number Publication date
US20160066483A1 (en) 2016-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016048713A (ja) ワイヤーハーネスのシールド構造
US9566918B2 (en) Wire harness with shield
US9472318B2 (en) Wire harness
US7439447B2 (en) Hybrid vehicle rigid routing cable assembly
US9623815B2 (en) Wire harness with exterior member
JP6210381B2 (ja) シールド導電路
US20100294531A1 (en) Motor Vehicle Power Cable
EP3467963A1 (en) Method of assembling a high-voltage splice device comprising an electromagnetic interference splice shield
CN103493295B (zh) 铝电线与金属端子的压接连接部的连接结构以及用于制造该连接结构的方法
CN105913958B (zh) 一种抗电磁干扰的屏蔽线缆及制备方法
CN104471651A (zh) 线束
US9892824B2 (en) Method of manufacturing power cables
CN104737399A (zh) 线束外装部件和线束
JP2022103384A (ja) 同軸ケーブル及びケーブルアセンブリ
US10770200B2 (en) Shielded conductive path
JP2013191409A (ja) ワイヤーハーネスおよびワイヤーハーネスのシールド構造
US6047660A (en) Apparatus and method to form coated shielding layer for coaxial signal transmission cables
US20200036107A1 (en) Conductive wire
CN102456437A (zh) 线缆、具有屏蔽功能的热缩套管及线缆的制造方法
WO2018168830A1 (ja) 導線、シールド用編組部材、及びワイヤハーネス
JPH0741053Y2 (ja) 多心シールドケーブル
CN205542119U (zh) 一种多导体镀银铝丝屏蔽铠装电缆
US11201001B2 (en) Isolated electrically conductive element and method for manufacturing the same
JP2023538729A (ja) スプライスケーブル、特に高圧スプライスケーブル、およびケーブル、特に高圧ケーブルのスプライス接続方法
TW202207246A (zh) 電導體及電纜