JP2016035810A - セパレータ−シール部材接合体及び燃料電池 - Google Patents

セパレータ−シール部材接合体及び燃料電池 Download PDF

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規寿 吉本
安本 栄一
Eiichi Yasumoto
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尾関 正高
Masataka Ozeki
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Abstract

【課題】燃料電池のアノード側シール部材及びカソード側シール部材と双極のシールと電極間をバイパスとして燃料ガスや酸化ガスが流れる回り込み現象を効果的に抑制し、且つ剥離などの機械的劣化や、化学的劣化にも高耐性を保持し、さらにアウトガスや耐久性において懸念のある接着剤などを用いることなく、量産性にも寄与しうる構造を提供する。
【解決手段】セパレータ−シール部材接合体19は、環状シール13で囲まれた電極部20の側面21の表面祖度(算術平均粗さRa)が、0.25μm以上、1.6μm以下であり、回り込み防止シール14が電極部20の側面21に接着している。
【選択図】図3

Description

本発明は、セパレータ−シール部材接合体と、それを用いた固体高分子電解質型燃料電池等の燃料電池に関するものである。
固体高分子電解質形燃料電池は、反応ガスである水素等の燃料ガスと空気等の酸化ガスとを、ガス拡散電極であるアノード及びカソードにおいて、それぞれ電気化学的に反応させ、電気と熱とを同時に発生させる電池である。
図8に、このような固体高分子電解質形燃料電池の一般的な基本構成(単電池)の要部断面図を示す。燃料電池100は、図8に示すように、主として膜電極接合体(以下、MEAと称す)110と、MEA110を挟持する一対の板状のセパレータ、即ちアノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130を含む構成の単電池を少なくとも1つ具備する。
この燃料電池100は、MEA110と両極のセパレータ(アノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130)とからなるセルを1層以上重ねてモジュールとし、モジュールを積層して構成される。
MEA110は、イオン交換膜からなる電解質膜111と、この電解質膜111の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード触媒層114)および電解質膜111の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード触媒層115)で構成し、さらにその外側には、反応ガスの拡散および排水性をよくするため、ガス拡散層116,117を具備している。
アノードに燃料ガス(水素)を供給する流路を形成しているアノード側セパレータ120およびカソードに酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給する流路を形成するカソード側セパレータ130の双方は、隣接するセル間の電子の通路も担う。
また、アノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130には、アノード112及びカソード113に反応ガスを供給し、電極反応により生成した生成物や未反応の反応物を含むガスをMEA110の外部に運び去るためのガス流路124,135が一方の面(即ちアノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130の、それぞれアノード112及びカソード113に接する側の主面)に形成されている。
更に、アノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130の他方の面には、電池温度をほぼ一定に調節するための冷却流体(冷却水等)を導入するための冷却流体流路127,137が形成されている。冷却流体を燃料電池と外部に配置した熱交換器との間で循環させる構成とすることにより、反応により発生した熱エネルギーを、温水等の形で利用することができる。
ガス流路124,135は、製造工程を簡素化できる等の利点から、アノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130の、それぞれアノード112及びカソード113に接する側の主面に、溝を設けて形成する方式が一般的である。
また、冷却流体流路127,137は、アノード側セパレータ120及びカソード側セパレータ130の外側の主面に溝を設けて形成する方式が一般的である。また、ガス流路
124,135の形成される面は一般的に発電部或いは電極部と呼ばれる。
モジュールを複数積層したモジュール積層体の積層方向両端に、集電板、端版を配置して、積層方向に締め付け、モジュール積層体の外側で積層方向に延びる締結部材とボルトにて固定し、スタックが形成される。
固体高分子電解質型燃料電池では、アノード112側では、水素を水素イオンと電子にする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中をカソード113側に移動し、カソード113側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEA110のアノード112で生成した電子がセパレータを通してくる、または、セル積層体の一端のセルのアノード112で生成した電子が外部回路を通してセル積層体の他端のセルのカソード113にくる)から水を生成する反応が行われる。
アノード側:H→2H+2e
カソード側:2H+2e+1/2O→H
上記反応を行うために、スタックには燃料ガス、酸化ガスが供給・排出される。また、セパレータでのジュール熱とカソード113での水生成反応で熱が出るので、セパレータ間には、セル毎にあるいは複数個のセル毎に、冷却媒体(通常は冷却水)が流れる流路が形成されており、そこに冷却媒体が循環され、燃料電池を冷却している。
スタック内における燃料ガス、酸化ガス、冷却媒体のスタックのそれぞれの流路からの洩れと混合を防止するために、燃料電池の構成要素(セパレータ、電解質膜など)間にはアノード側シール部材140およびカソード側シール部材150が設けられて構成要素間をシールしている。
シール部材には、MEA110を挟み込む際のセパレータとの間のシール部材(アノード側シール部材140およびカソード側シール部材150)の他に、主に冷却水流路を形成する際のセパレータ間のシール部材(図示せず)がある。
このセパレータ間のシール部材は、冷却媒体(通常は冷却水)を封止させ、且つ電極として正負極を密着させるものである。
ところで、アノード側シール部材140及びカソード側シール部材150を、電解質膜111の全てのはみ出し部を挟み込むようにして配置することにより、アノード側セパレータ120、電解質膜111及びアノード側シール部材140によって、アノード112を包み込む一つの閉空間が形成され、カソード側セパレータ130、電解質膜111及びカソード側シール部材150によって、カソード113を包み込むまた別の閉空間が形成される。
これらの閉空間によって、アノード112及びカソード113に供給される反応ガスのガス漏れの防止が図られている。また、アノード側シール部材140及びカソード側シール部材150と、MEA110との組合せを、膜電極シール材接合体(MESA)と呼ぶこともある。
アノード側シール部材140及びカソード側シール部材150を配置する際は、部材の加工公差や組み立て公差等が生じる。そのため、それぞれアノード側シール部材140及びカソード側シール部材150と、アノード112及びカソード113の端面とを十分に密着させることは極めて困難である。
従って、図8に示すように、アノード側シール部材140及びカソード側シール部材1
50を配置する場合、それぞれアノード側シール部材140及びカソード側シール部材150とアノード112及びカソード113との間に隙間(即ちアノード側隙間112a及びカソード側隙間113a)が形成され易い。
このようなアノード側隙間112a及びカソード側隙間113aが形成されると、反応ガスがアノード側隙間112a及びカソード側隙間113aに漏れる場合がある。また、反応ガスの一部がアノード112及びカソード113の内部を流れずにアノード側隙間112a及びカソード側隙間113a内を進行してMEA110の外に放出されてしまい、効率的な発電性能を維持することが極めて困難になるという問題もある。
また、アノード側隙間112a及びカソード側隙間113aが小さい場合、アノード側シール部材140及びカソード側シール部材150にアノード112及びカソード113の一部が噛み込まれてシール不良が生じたり、アノード112及びカソード113にアノード側シール部材140及びカソード側シール部材150が当たったりして、電池性能の低下や、アノード112及びカソード113への過大な面圧が働き、電解質膜111の破損及び耐久性の低下等を引き起こしていた。
したがって、アノード側シール部材140及びカソード側シール部材150とMEA110の間にはある程度のアノード側隙間112a及びカソード側隙間113aを設ける手法が多く考えられていた。
例えば特許文献1では、アノード側隙間とカソード側隙間に多数間隔をあけて堰状シールを設ける提案がなされている。
また、特許文献2では、アノード側シールおよびカソード側シールの隙間側に、変形可能な突起物を設けることがなされている提案されている。
また、特許文献3では、カソード側およびアノード側のセパレータとMEAの外周部に弾性接着剤を塗布し、挟持することで硬化させる方法が提案されている。
特開2007−280751号公報 特開2007−524639号公報 特開2004−006419号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に開示された技術においても、アノード側シール部材及びカソード側シール部材とアノード及びカソードとの間におけるアノード側隙間及びカソード側隙間をバイパスとして燃料ガスや酸化ガスが流れることを有効に防ぐことは困難であり、未だ改善の余地があった。
すなわち、隙間を完全に塞ぐことのできる形状のシールを設けると、例えば、セパレータやGDLなどの電極部材と干渉し、シール側および被接触部材に対して局所荷重が掛かり、シールの剥離や割れなどの機械的劣化を引き起す懸念があった。
一方、一定の隙間を許容する構造の場合、電極とシール間の隙間をカソード側では酸化ガス、アノード側では燃料ガスが回り込み、低出力時においては、比較的に回り込み量の割合が増えるため、電池電圧の低下を引き起こすという懸念があった。
また、特許文献3に開示された技術では、弾性接着剤が硬化後にカソード側の酸化ガスまたはアノード側の燃料ガスの少なくとも一方をシールするシール部材として作用し、且つアノード側及びカソード側隙間を塞ぐため、回り込みによる双極のガス量低下を抑制することで電圧低下を回避することができる。
しかしながら、接着剤を用いる場合は、硬化時に発するアウトガスによって、触媒層の劣化を引き起こす懸念がある。また、硬化時間を要するため、タクトに影響する懸念がある。さらに組立時の位置ずれを生じた場合、硬化後は再組立てができないという課題もある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、アノード側シール部材及びカソード側シール部材とアノード及びカソードの電極層との隙間にセパレータに強固に設置された回り込み防止シールを有するセパレータ−シール部材接合体であり、シールとセパレータの一体成型体であって、シールとセパレータ間やシールの代わりに接着剤を用いずに、高耐久で且つ、量産性に寄与しうる構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、セパレータと、前記セパレータ上に配置されたシール部材とを備えた、セパレータ−シール部材接合体であって、前記セパレータは、複数の溝状の流路及び流路間のリブ部が形成され、前記シール部材の前記セパレータ側の面よりも凸状である電極部を有し、前記シール部材は、前記電極部を囲むように配置された環状のシール部材を備え、前記電極部の側面の表面祖度(算術平均粗さRa)が、0.25μm以上、1.6μm以下であり、前記シール部材の一部が前記電極部の側面に接着している、セパレータ−シール部材接合体を有する。
本構成によって、シールがセパレータに圧接着しているため、双極のセパレータとシールとの隙間を燃料ガスや酸化ガスが流れることを有効に防ぐことができる。また電極部側が、シール部材の一部との接着に適した表面粗度であるため、シール部材の一部が、セパレータからの剥離などによる機械的劣化を効果的に抑制することができる。
また、セパレータ−シール部材接合体において、前記リブの電極層と接する面の表面祖度(算術平均粗さRa)は、前記電極部の側面の表面祖度(算術平均粗さRa)よりも大きいセパレータの表面構造を有する。
本構成により、リブの電極層と接する面と電極層との接触部分において、表面積が大きくなるため、電気抵抗を低下させつつ、電極部の側面とシール部材との接着強度を高めることができる。
また、セパレータ−シール部材接合体において、前記シール部材がフッ素ゴム材料を用いて成る構造を有する。
本構成を用いることで、電極反応の副生成物として発生するラジカルなどによる化学的劣化によるゴム材料の劣化を抑制することができる。
本発明によれば、ガスの回り込みを防止すると共に、機械的劣化および化学的劣化を抑制することができるため、信頼性の高い燃料電池を得ることができる。
燃料電池積層体の実施形態の一例を示す固体高分子電解質型燃料電池の斜視図 本発明の実施の形態におけるセパレータシール部材接合体のシールの配置の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1におけるシール部材の一部が凸状電極部側面に接着している形態の一例を示す正面図およびA−A’で示される箇所の断面図 本発明の実施の形態2におけるシール部材の一部が凸状電極部側面に接着している形態の別の一例を示す正面図およびA−A’で示される箇所の断面図 本発明の実施の形態におけるセパレータシール部材接合体のシールの配置の別の一例を示す模式図 本発明の実施の形態におけるシール部材の一部が凸状電極部側面に接着している形態の別の一例を示す正面図およびA−A’で示される箇所の断面図 本発明の実施の形態1および2において、セパレータ−シール部材接合体の側面の表面祖度(算術平均粗さRa)と回り込み防止シールの単位長さ当りの接着強度比を示す特性図 従来の燃料電池の基本構成(単電池)の要部断面図
(本発明の基礎となった知見)
従来の燃料電池は、図8に示す状態から、MEA110を一対のセパレータ120,130で挟んで締結することにより製造される。燃料電池の各部品は、ガス拡散層116,117とシール部材140,150とが隙間無く接触するように設計されている。
しかしながら、従来の燃料電池を量産すると、締結時の置きズレや公差(例えば、±0.5mm程度)により、ガス拡散層116,117とシール部材140,150との間に隙間112a,113aが生じることが起こり得る。
隙間112a,113aは、燃料電池の内部に供給された反応ガスが、反応ガス流路124,135を通らず、隙間112a,113aを通じて燃料電池の外部に排出されてしまうこと(以下、この現象をガスの回り込み現象と称す)が起こり得る。この回り込み現象が発生すると、反応ガスの利用効率が低下し、燃料電池の発電性能が低下することになる。
ガスの回り込み現象を抑える方法として、シール部材140,150の体積を大きくすることが考えられる。この場合、締結時にシール部材140,150が圧縮されて弾性変形することで、隙間112a,113aを埋められると考えられる。
しかしながら、この場合、シール部材140,150がガス拡散層116,117と接着させる必要があり、上記公差を考慮した場合、接着剤などの工法以外では達成することが極めて困難であり、またセパレータ120,130との間に挟持してなる構造であるため、反力をもつシール部材では、MEA110への必要面圧が低下する虞がある。さらに耐久性が必要な部材であるため、コストアップにつながる。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、シール部材のセパレータ側の面よりも凸状である電極部を有する構造を有し、前記セパレータ側に前記シール部材を成型させるセパレータ−シール部材接合体であって、前記シール部材の一部が前記電極部側面へ接着しており、且つ前記電極部側面の表面祖度(算術平均粗さRa)を制御することで、僅かな接着面積であっても前記回り込み現象を効果的に抑えることができ、信頼性の高い燃料電池部材を得ることができるという知見を見出した。本発明はこの知見を基づいてなされたものである。
(実施形態)
本発明は、セパレータと、前記セパレータ上に配置されたシール部材とを備えた、セパレータ−シール部材接合体であって、前記セパレータは、複数の溝状の流路及び流路間のリブ部が形成され、前記シール部材の前記セパレータ側の面よりも凸状である電極部を有し、前記シール部材は、前記電極部を囲むように配置された環状のシール部材を備え、前記電極部の側面の表面祖度(算術平均粗さRa)が、0.25μm以上、1.6μm以下であり、前記シール部材の一部が前記電極部の側面に接着している。
これにより、電極部側にシールの一部(例えば前記環状のシール部材から直角に電極部側面側に分岐)を構成することで、電極部への必要面圧を確保させることができる。
さらにセパレータの電極部側面の表面粗度は、セパレータの成型時に制御しうるため、電極側面へのシールの接着面積やシールの幅を極力低減させても、シールの一部と電極部側面の接着強度を保持することができる。
なお、前記リブの電極層と接する面の表面祖度(算術平均粗さRa)が、前記電極部の側面の表面祖度(算術平均粗さRa)より大きい場合は、リブの電極層と接する面と電極層との接触部分における電気抵抗を低下させつつ、電極部の側面とシール部材との接着強度を高めることができる。
また、前記シール部材の材料に、フッ素ゴムを用いると、非電極部のガスケットの耐ラジカル性や耐酸性をより強固にでき、高信頼性のあるスタックと成し得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、高分子電解質型燃料電池(以下、「燃料電池」と称す)を単位セル9ごとに直列に積層させたセルスタック200の模式図である。
セルスタック200は、ガス出入口配管5,6と冷却媒体出入口配管7,8を有し、ボルト1にて締結されている。また、セルスタック200の上下最外端には端板3とまた、その内側に集電板4を配している。
なお、セルスタック200は、一般に、要求される出力に応じて2〜200段程度に単位セル9を積層して形成されている。
図2は、セパレータ−シール部材接合体19における形状の一例を示した電極部平面模式図である。本構造において、燃料ガスマニホールドの出入り口16a,16b、酸化ガスマニホールドの出入り口18a,18b、冷却水マニホールドの出入り口17a,17bを配し、燃料ガスマニホールド出入り口16aより、燃料ガスが流路15を経てMEA(記載せず)に供給される。
また、図2において、マニホールドシール10,11,12は、燃料ガス、冷却媒体および酸化ガスの出入口の配管をシールしている。また、電極部20に対して環状に設置した環状シール13と電極部20の側面に配した回り込み防止シール14が一定の間隔で配置されている。
シール部材(マニホールドシール10,11,12、環状シール13、回り込み防止シール14)は、好ましくは、適度な機械的強度と柔軟性を有する合成樹脂で構成される。その構成材料としては、例えば、ゴム材料や熱可塑性エラストマーや接着剤等の化合物を使用することができる。
ガスケット材の具体例としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、天然ゴム、EPDM、ブチルゴム、塩化ブチルゴム、臭化ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、ポリイソプロピレンポリマー、パーフルオロカーボン、ポリベンゾイミダゾール、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系及びポリアミド系等の熱可塑性エラストマー、あるいはイソプレンゴム及びブタジエンゴム等のラテックスを用いた接着剤、液状のポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴム等を用いた接着剤等を挙げることができるが、これらの化合物に限定されない。
また、これらの化合物を単体で用いても、あるいは2種類以上を混合もしくは複合して用いてもよい。また、具体的には、耐久性を考慮した場合、フッ素ゴムを用いることが好ましい。
シール部材(マニホールドシール10,11,12、環状シール13、回り込み防止シール14)の形状は、特に限定されるものではないが、均一な変形で反力を一定保持しやすい凸状のリップ形状や円形状が好適に用いられる。
セパレータ−シール部材接合体19のシール部材形成工程は、トランスファー成型、押し出し成型、インジェクション成型などの公知の手法によって成型されるが、シール材料を有効に且つ量産性を考慮した場合、インジェクション成型が好適に用いられる。
セパレータ−シール部材接合体19のセパレータには、好ましくは、適度な抵抗低減と機械的強度を有するカーボン材および樹脂にて構成される。上記カーボン材料としては、例えば、黒鉛粉、アセチレンブラック粉などが用いられ、樹脂は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が用いられる。
熱硬化性樹脂の中では、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂などが用いられ、熱可塑性樹脂の中では、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの汎用性樹脂も適量用いることができる。
セパレータの成型工程は、押し出し成型や、トランスファー成型などの公知の手法によって成型されるが、量産性と材料のロス低減においては、押し出し成型は好適に用いられる。
セパレータの表面粗度の制御因子は、材料密度を決める成型圧力、金型表面粗度およびそれら成型温度によって決まるが、セパレータ形状に凹凸が複数存在し、量産性を加味した場合、抜き型にテーパーを形成し、さらに厚み方向の側面粗度は均一であるほうが望ましい。
図3から図4は、図2の破線部の部分拡大図であって、回り込み防止現象を抑えるための凸状の電極部20の側面21へのシール設置形状の一例を示した。
図3は、環状シール13から分岐し、凸状の電極部20の側面21で接着した回り込み防止シール14の一例を示す。
回り込み防止シール14の接着位置は、特に限定はされないが、流路15同士の間に設けることが好ましい。本構成とすることによって、回り込み防止シール14の成型時のバリなどが電極部20へ発生した場合においても、流路15を閉塞しにくくなる。
流路形状においては、特に限定されないが、燃料および酸化ガスの供給口から出口方向に対し、サーペンタイン形状、ストレート形状およびそれらの一部の混成ならびに変形形状であっても良い。成型性などの観点からは、ストレート形状ないしはサーペンタイン形状が好適に用いられる。
図4の回り込み防止シール14では、凸状の電極部20の側面21で接着した他の形状の一例である。
本形態では、回り込み防止シール14から分岐して側面21に平行して側面シール22を設置している。本構成を取ることで、回り込み防止シール14を電極部20の側面21により強固に接着させることができる。
セパレータ−シール部材接合体19において、回り込み防止シール14を凸状の電極部20の側面21で成型圧力によって接着するため、付加的にポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴム等を用いた接着剤等を用いることなく、セパレータと一体化させることができる。
このため、塗布および乾燥時間など不要であるため、量産性が向上し、且つ高耐久性を付与できる。さらに一定間隔に堰を設ける構造であるため、回り込み現象を抑えるとともにコストも低減しうる。
(実施の形態2)
図5は、セパレータ−シール部材接合体19における形状の別の一例を示した電極部平面模式図である。また、回り込み防止シール14は、環状シール13の一部が曲線状に凸状の電極部20の側面21へ伸びた形状となっている。
図6の回り込み防止シール14は、凸状の電極部20の側面21に接着させた形状の一例である。
本形態では、環状シール13の一部が緩やかに電極部20側に伸びる構造を取っているため、環状シール13と回り込み防止シール14の繋ぎ目に生じる段差を極力少なくすることができるため、上記つなぎ目を経由する回り込みを抑制することができる。なお、環状シール13が電極部20に接着した形態(図示せず)であっても良い。
(実施例1)
図7は、本発明の実施の形態1および実施の形態2において、セパレータ−シール部材接合体19の側面21の表面祖度(算術平均粗さRa)と回り込み防止シール14の単位長さ当りの接着強度比を示したものである。表面祖度(算術平均粗さRa)において、およそ0.4μmにピークを有している。
表面祖度(算術平均粗さRa)が0.25μm未満ないし1.6μmを超える値である場合、設計の公差によっては、密着強度において強度不足になる懸念があり、本実施の形態を取ることで密着強度を維持した信頼性の高い燃料電池を構成することができる。
本発明のセパレータ−シール部材接合体は、僅かな接着面積であっても、回り込み現象
を効果的に抑えることができ、信頼性の高い燃料電池部材を得ることができるため、高信頼性燃料電池の技術分野に有用である。
13 環状シール
14 回り込み防止シール
15 流路
19 セパレータ−シール部材接合体
20 電極部
21 側面
22 側面シール

Claims (4)

  1. セパレータと、前記セパレータ上に配置されたシール部材とを備えた、セパレータ−シール部材接合体であって、
    前記セパレータは、複数の溝状の流路及び流路間のリブ部が形成され、前記シール部材の前記セパレータ側の面よりも凸状である電極部を有し、
    前記シール部材は、前記電極部を囲むように配置された環状のシール部材を備え、
    前記電極部の側面のRaで表される表面祖度が、0.25μm以上、1.6μm以下であり、
    前記シール部材の一部が前記電極部の側面に接着している、
    セパレータ−シール部材接合体。
  2. 前記リブの電極層と接する面のRaで表される表面祖度は、前記電極部の側面のRaで表される表面祖度より大きい、請求項1に記載のセパレータ−シール部材接合体。
  3. 前記シール部材の材料は、フッ素ゴムである、請求項1又は2に記載のセパレータ−シール部材接合体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のセパレータ−シール部材接合体と、高分子電解質膜と前記高分子電解質膜の両面に形成された一対の電極層とを含む膜電極接合体と、を備えた燃料電池。
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