JP2016027018A - Lt阻害4価ペプチドおよびetec感染症治療薬 - Google Patents

Lt阻害4価ペプチドおよびetec感染症治療薬 Download PDF

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Abstract

【課題】LTの標的細胞への結合を担うLTBを標的として新規なLT阻害ペプチドおよびETEC感染症治療薬を提供すること。
【解決手段】3つのリジン(Lys)が結合して形成された分子核構造の端部に位置する4つのアミノ基の各々に、配列番号1−4のペプチドモチーフのうちのいずれか1種が、直接またはスペーサーを介して結合したLT阻害4価ペプチドとする。
【選択図】図10

Description

本発明は、LT阻害4価ペプチドおよびETEC感染症治療薬に関する。
毒素原性大腸菌(enterotoxigenic E.coli;ETEC)は発展途上国における乳幼児下痢症の原因菌であり、全世界での感染者数は年間2億人を超え、5歳児未満の乳幼児の死者は40万人に及ぶと報告されている。同時に、我が国を含め先進国における旅行者下痢症の主要な病原菌である。ETEC感染症は激しい水溶性下痢を主症状とし、治療の中心は下痢による脱水症状で失われた水分や電解質を補う輸液や抗生物質の投与が主流となっている。その一方で、ETECは抗生物質に対して急速に耐性を獲得しつつあることから、新たな治療薬の開発が急務となっている。
ETECの主要な病原因子は、ETECが産生する易熱性エンテロトキシン(heat-labile enterotoxin;以下、「LT」と記載する)である。LTは、AB5型の毒素であり、タンパク質のADP-リボシル化酵素であるA-サブユニット1分子と,標的細胞上に存在する受容体を認識して結合し、その後A-サブユニットを細胞内に輸送する役割を担うB-サブユニット(LTB)5量体から構成されている。細胞内に侵入したA-サブユニットはGTP結合タンパク質であるGαをADP-リボシル化し、活性化状態に保持することによって、チャネルを介したイオンならびに水の持続的な流出を引き起こす。標的細胞上に存在するLT受容体は糖脂質の1種である、ガングリオシドGM1(Galβ1-3GalNAcβ1-4[NeuAcα2-3]Galβ1-4Glcβ1-1Cer)であることが知られている。LTB1分子はGM1の末端糖鎖部を特異的に認識し、従ってLTB5量体は、最大5分子のGM1を結合しうる。この5:5の結合によって結合親和性は著しく増加することが知られており、この現象はクラスター効果と呼ばれている。また、このときLTB1分子上には、GM1の末端ガラクトースの認識に関わるポケットと、末端シアル酸の認識に関わるポケットがそれぞれ存在しており、両ポケットが同時にGM1の認識に関与している(非特許文献1)。
一方、これまでに本発明者らは、クラスター効果に基づく強い相互作用を阻害する新技術、多価型ペプチドライブラリー法を開発し、腸管出血性大腸菌(Enterohaemorrhagic E.coli; EHEC)が産生するShiga toxin (Stx)を標的として、一連の新規Stx阻害ペプチドを開発している(特許文献1、2)。さらに、本発明者らは、この多価型ペプチドライブラリーを応用したスクリーニング方法も開発している。具体的には、配列既知のペプチドをクラスター効果が発揮できるよう多価形の形状で、1枚のセルロースシート上に多数スポット合成し、このシート上にスポット合成された多価型ペプチドを、Stx1aのBサブユニットグロボ3糖結合部位、サイト2との高親和性結合を指標にスクリーニングすることにより、11種の新規なStx1a阻害ペプチドを開発している(特許文献3)。
そして、本発明者らは、これまでに確立してきた上記の技術と知見に基づいて、コレラ菌が産生するコレラ毒素(Cholera toxin:CT)の毒性を阻害するCT阻害4価ペプチドの開発にも成功している(特願2014-050828)。
WO2006/001542号公報 特開2011‐079808号公報 特開2011‐158341号公報
Protein Science(1994),3:166-175
本発明は、LTの標的細胞への結合を担うLTBを標的とした新規LT阻害ペプチドを提供すること、およびETEC感染症治療薬を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明のLT阻害4価ペプチドは、易熱性エンテロトキシ
ン(LT)に結合して毒性を阻害するLT阻害4価ペプチドであって、3つのリジン(Lys)
が結合して形成された分子核構造の端部に位置する4つのアミノ基の各々に、配列番号1
−4のペプチドモチーフのうちのいずれか1種が、直接またはスペーサーを介して結合し
ていることを特徴としている。
このLT阻害4価ペプチドでは、N末端がアセチル化されていることが好ましい。
本発明のETEC感染症治療薬は、前記LT阻害4価ペプチドを含有することを特徴としている。
本発明のLT阻害4価ペプチドによれば、LTに対して高い結合親和性で結合して、細胞毒性を効果的に阻害することができる。したがって、このLT阻害4価ペプチドを含有する本発明のETEC感染症治療薬は、LTに起因する下痢症などの症状を改善することができる。
WT-LTBおよびE51A-LTBのGM1結合活性を示す図である。 スクリーニングに使用した多価型ペプチドライブラリーの構造を示す図である。 多価型ペプチドライブラリースクリーニングの結果を示す図である。上から各ライブラリーの構造と、それらを用いてスクリーニングを行なった結果を示す。図中のposition番号は、各ライブラリーのdegenerate positionのN末側からの位置を示している。 セルロースシート上に合成した4価ペプチドの構造を示した概略図である。 (A)は、各4価ペプチドが持つペプチドライブラリー部の構造ならびにシート上の位置情報を示す図である。図中右に示すモチーフ中のXは、各位置に示したアミノ酸を示している。図中I-5のMAは、ペプチドライブラリー部を欠損し、その他の構造は全て保持している化合物を示している。(B)は、各シートと125I-標識WT-LTBまたは125I-標識E51A-LTBの結合を示す図である。 LT処理によるCHO細胞の形態変化に及ぼすAAR-tetならびにMA-tetの効果を示す図である。 LTのcAMP産生作用に対するAAR-tetの効果を示す図である。96wellプレートで培養し、分化させたCaco-2細胞を1.0μg/mlのLTで刺激した場合のcAMP産生量(0.18 nmol/mg of protein)を100%として表示している(n=5)。 (A)は、各4価ペプチドが持つペプチドライブラリー部の構造ならびにシート上の位置情報を示した図である。図中右に示すモチーフ中のXは、各位置に示したアミノ酸を示している。図中、A-1はベースとなるGGRHRRRモチーフを有する化合物を、G-10のMAはペプチドライブラリー部を欠損し、その他の構造は全て保持している化合物を、それぞれ示す。(B)は、各シートと125I-標識WT-LTBまたは125I-標識E51A-LTBの結合を示す図である。 LT処理によるCHO細胞の形態変化に及ぼすNNR-tet、ENR-tet ならびにGGR-tetの効果(n=3)を示す図である。 LTのcAMP産生作用に対するNNR-tet、ENR-tetおよびGGR-tetの効果を示す図である。96 wellプレートで培養し、分化させたCaco-2細胞を1.0 μg/mlのLTで刺激した場合のcAMP産生量(0.18 nmol/mg of protein)を100%として表示している(GGR-tetはn=3、他はn=5)。 (A)(B)は、LTによってマウス腸管に水分貯留が引き起こされることを示す図である。 LTによる水分貯留に対するGGR-tetの阻害効果を示す図である。
本発明のLT阻害4価ペプチドは、LTに高い結合親和性で結合することによって、LTの細胞毒性を阻害するものである。
本発明のLT阻害4価ペプチドは、3つのリジン(Lys)が結合して形成された分子核構
造の端部に位置する4つのアミノ基の各々に、
以下のペプチドモチーフ;
配列番号1:Ala-Ala-Arg-Arg-His-His-His (AARRHHH)
配列番号2:Asn-Asn-Arg-His-Arg-Arg-Arg (NNRHRRR)
配列番号3:Glu-Asn-Arg-His-Arg-Arg-Arg (ENRHRRR)
配列番号4:Gly-Gly-Arg-His-Arg-Arg-Arg (GGRHRRR)
のうちのいずれか1種が結合したものである。
すなわち、本発明のLT阻害4価ペプチドは、例えば、以下の化学式、
において、3つのリジン(Lys)からなる分子核構造の端部に位置するXXXX部に、配列番号1−4のペプチドモチーフのうちのいずれか1種が4つ組み込まれた4価ペプチドが例示される。なお、上記の化学式1では、ペプチドモチーフが組み込まれる位置を便宜的に「XXXX」と記載している。
また、配列番号1−4のペプチドモチーフのうち、配列番号4のペプチドモチーフ(GGRHRRR)を有するLT阻害4価ペプチドは、下痢発症に密接に関係しているcAMP産生増加を強力に阻害することから、特に好ましい。
以下、配列番号1のペプチドモチーフを有するLT阻害4価ペプチドを「AAR-tet」、配列番号2のペプチドモチーフを有するLT阻害4価ペプチドを「NNR-tet」、配列番号3のペプチドモチーフを有するLT阻害4価ペプチドを「ENR-tet」、配列番号4のペプチドモチーフを有するLT阻害4価ペプチドを「GGR-tet」と記載する場合がある。
また、上記化学式1では、分子核構造の両端に位置する4つのアミノ基の各々に、スペーサーが結合している形態を例示しているが、スペーサーを介さず、4つのアミノ基の各々に、直接、配列番号1−4のいずれかのペプチドモチーフを結合させることもできる。スペーサーを結合させる場合、LT毒性に対する阻害活性を損なわないものであればよく、具体的な分子、長さは限定されない。スペーサーとしては、例えば、末端にアミノ酸を有する炭素数4〜10程度の鎖長のものが好ましく、LT毒性阻害活性としては、特に上記化学式1中の「U」で示される、amino hexanoic acid [NH2-(CH2)5-COOH](アミノカプロン酸)を好ましく例示することができる。また、スペーサーに含まれるアミノ酸としては、例えば、アラニン(A)を例示することができる。
さらに、本発明のLT阻害4価ペプチドは、配列番号1−4のペプチドモチーフの各々の末端に修飾分子を有していることが好ましい。
また、ペプチドモチーフの末端にNHが露出するとプラス電荷になることから、電荷調節の観点からは、配列番号1−4のペプチドモチーフの各々の末端に、修飾分子として、電荷がない分子、さらには、疎水性の分子を結合させることも考慮される。例えば、LT阻害4価ペプチド、またはこれを含有する治療薬を経口投与する場合、消化管内でのプロテアーゼによる分解を抑えるための安定化を目的として、末端のNHをアセチル基により保護することができる。これによって、本発明のLT阻害4価ペプチドは、LT毒性に対する阻害活性が増大する。このように、ペプチドモチーフの末端の修飾分子は適宜選択することができる。
なお、上記化学式1で例示するペプチドは、末端にMA(Met−Ala)を有しているが、これは、後述の実施例において、スクリーニングの際に導入したものを例示しており、上記化学式1のMAは、本発明のLT阻害4価ペプチドにおいては必ずしも必要ではない。
そして、本発明のLT阻害4価ペプチドの作成方法は特に限定されず、公知の方法を適宜採用することができ、例えば、ペプチド合成装置等を利用するなどの方法によって作製することができる。
以上のとおり、本発明のLT阻害4価ペプチドは、配列番号1−4のペプチドモチーフのうちのいずれか1種を4つ有する4価のペプチドであり、クラスター効果によって、LTに対して強い結合親和性を発揮し、効果的にLTの細胞毒性を阻害することができる。
そして、本発明のLT阻害4価ペプチドはLT阻害活性を有することから、このLT阻害4価ペプチドを含有する薬剤は、LTに起因する下痢症などのETEC感染症を治療することができる治療薬となる。
本発明のETEC感染症治療薬には、上記LT阻害4価ペプチド以外に、任意の製薬上許容される担体、賦形剤または安定化剤と混合することにより調製され保存することができる。
許容される担体、賦形剤、または安定化剤は、用いられる用量および濃度において患者に非毒性であることを条件として、剤形や投与経路に応じて適宜に選択することができる。
具体的には、例えば、リン酸、クエン酸、および他の有機酸などのバッファー;アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;ヘキサメトニウムクロライド;ベンズアルコニウムクロライド;ベンズエトニウムクロライド;フェノール;ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾールなど);低分子量ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む単糖類、二糖類、および他の炭水化物EDTA等のキレート剤、スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体)、ポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤などを例示することができる。
なお、体内に投与される薬剤は無菌であることが望ましい。また、徐放性製剤を調製してもよい。徐放性製剤の好適な例は、固体疎水性ポリマーの半透性マトリクス(例えば、フィルム、またはマイクロカプセルの形状)である。除放性マトリクスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸およびγ-エチル-L-グルタメート、非分解性エチレン-酢酸ビニル、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、ポリ-(D)-3-ヒドロキシブチル酸などを例示することができる。
このようにして製剤化したETEC感染症治療薬は、例えば、症状に応じて、経口投与、局所投与、あるいは静脈等を介して全身投与することができるが、LTは腸管内で産生されること、また標的となる細部は主に腸管上皮細胞であることから、経口投与が特に好ましい。この場合、消化管でのプロテアーゼによる分解を受けないように、本発明のLT阻害4価ペプチドに適宜な修飾を施すことが好ましい。具体的には、本発明のLT阻害4価ペプチドのN末端をアセチル化することが好ましく、これによって、経口投与時の治療効果を格段に高めることができる。
また、本発明のETEC感染症治療薬の投与量は、患者の体重、症状等に応じて決定することができ、例えば、1回当たり約5〜100mg/Kg、目安としては、約5〜10mg/Kg程度を目安とすることができる。
本発明のETEC感染症治療薬は、LT阻害4価ペプチドを含有し、LTに起因する下痢症などの症状の治療に有効利用することができる。LTを標的とした本発明のETEC感染症治療薬は、ETEC自体に毒性を示さないために、耐性の問題がなく、現在急速に広がっている抗生物質に対する薬剤耐性の問題を克服できると期待される。さらに、本発明のLT阻害4価ペプチドに組み込まれるペプチド性化合物(ペプチドモチーフ)は、4価の核構造に順次アミノ酸を付加することにより合成でき、1価のペプチド合成と同様の手法にて簡便にバルク合成が可能である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>スクリーニングに使用する野生型LTBならびLTB変異体の作成
スクリーニングにはビーズに固定された状態でのLTBが大量に必要となる。そこで、LTB遺伝子のC末端側にHis-tagを導入した組み替えLTB(WT-LTB)を大腸菌発現系を用いて大量に調製し、Ni-ビーズを用いてビーズ上に固定化した。一部について、イミダゾールを用いてビーズから溶出し、バッファー交換後、可溶性WT-LTBを調整した。
一方、受容体結合部位に変異を有するLTB変異体作成にあたっては、GM1の末端ガラクトース結合部位を標的とした。すでに明らかにされているLTBの結晶構造解析から、GM1の末端ガラクトースとの結合に関与していると考えられているGlu51に着目し、このアミノ酸をAlaに置換した、E51A-LTBを同様に大量調製した。
得られた組み替えLTBの活性の評価は、GM1との特異的な結合をELISA法を用いて検討することによって行った。具体的には、ELISAプレートにphosphatidylcholine:GM1(またはasialo-GM1)=1:0.005 (μg/plate、GM1は0.5%)をコートし、各濃度の組み替えLTBを結合後、洗浄し、残存しているLTBを特異的抗体を用いて検出した。
結果を図1に示す。図1に示したように、WT-LTBは濃度依存的に強くGM1に結合することが確認された。一方、GM1から末端シアル酸を除去したアシアロGM1(AGM1)に対してはほとんど結合活性がみられないこと、すなわちWT-LTBは末端シアル酸依存的にGM1を特異的に認識していることが示された。E51A-LTBのGM1に対しする結合量は、1μg/mlの濃度ではWT-LTBの約1/2に減弱していた。また、アシアロGM1(AGM1)に対する結合は野生型と同様にほとんど観察されなかった。
以上のことから、E51は確かにLTBの受容体認識に重要な役割を果たしていること、すなわちLT阻害薬開発において優れた標的部位となりうることが確認された。
<実施例2>多価型ペプチドライブラリー法を用いたE51特異的結合モチーフの同定
実施例1において、E51がLTBの受容体認識に重要な役割を果たしていることが確認されたことから、以下の多価型ペプチドライブラリーのスクリーニングは、E51A-LTBに比べてWT-LTBに高い結合活性を示すことを指標に行った。
スクリーニングに使用した多価型ペプチドライブラリーの構造を図2に示す。図中M, A, UはそれぞれMet, Ala, アミノカプロン酸を示す。また、図2中の「XXXX」はライブラリー部を示し、X (degenerate position)は、Cys以外の19種のアミノ酸の混合物を使用して合成を行ったことを示す。
1次ライブラリーとして、ライブラリー部が、XXXRXXX、XXXKXXX(degenerate position が6つ)の2種の多価型ペプチドライブラリーを用いてスクリーニングを行った。まず、各LTB固定化ビーズ(LTB量で200 μg)と多価型ペプチドライブラリー(100μg)を300μlのPBS中で4℃、18時間インキュベートした。ビーズを洗浄後、30 %酢酸でLTBに結合したペプチドを溶出し、回収後、N末端から順次アミノ酸シークエンスを行った。各degenerate positionについて、検出された19種のアミノ酸の量比を算出し、その和が19になるように補正した。さらに、各アミノ酸について、野生型LTBを用いた場合に得られた値を、LTB-E51Aを用いた場合に得られた値で割ってその比を算出し、改めてすべてのアミノ酸についての値の和が19になるように補正した。従って、仮に野生型LTBとLTB-E51Aとの間で各アミノ酸の選択性に差がなければその値は全て1となる。選択性の指標として、この値が1.2を超えた場合に野生型LTBに対して強い選択性がみられたと判断した。その結果、6カ所のすべてのdegenerate positionについて、塩基性アミノ酸の選択性が強いことが示された(図3)。
そこで、RXRのモチーフをposition 3-5に持つ2次ライブラリーを作成し、同様のスクリーニングを行ったところ、依然としてposition 6、7においてはArgが選択されるものの、position 1、2ではAlaが選択されることが示された(図3下段)。
<実施例3>多価型ペプチドシートスクリーニング法による新規LTB結合モチーフの同定
実施例2の結果に基づき、多価型ペプチドシート合成技術を用いて、一連の配列既知の4価型ペプチドライブラリーをシート上に作製した。
多価型ペプチドシート合成技術法の概略図を図4に示す。この方法は、本発明者らが特許文献3において提案しているものであり、図2に示した多価型ペプチドライブラリーと同一視できる核構造を有する配列既知の4価ペプチドを、セルロースシート上に数百のレベルでスポット合成する手法である。スポット合成したペプチドを、放射標識したWT-LTBならびにE51A-LTBとの結合能力を指標にスクリーニングすることにより、より厳格なモチーフ同定を試みた。
合成に際しては、Intavis AG社のスポットペプチドシンセサイザーを使用した。まずセルロースシート(Intavis AG社)上に存在するアミノ基に対して、Fmoc-βAla、続いてFmoc-アミノカプロン酸を反応させ、十分なスペーサー長を確保した。次にペプチド鎖を4価に分岐させるために、FmocLys(Fmoc)を2回連続で反応させ、形成された4個のアミノ基に対して均等にそれ以降の配列を与えるよう伸長反応を行った。この操作により、セルロースシート上に合成される4価ペプチドは、図2に示す多価型ペプチドライブラリーの核構造と同一視できる核構造を有していると考えることができる(図4)。
シート上に合成する各ペプチドライブラリーの構造は、position 4-7には塩基性アミノ酸のクラスターを固定化(RHHHあるいはHKHHH)し、さらにそのアミノ末端側(position 1-3)にはAlaを基本とした、XAA、AXA、AAX、XA、AX(XはCys以外の19種のアミノ酸を順次導入)、を導入した。
以上の操作により、シート上にスポット合成された各4価ペプチドが持つペプチドライブラリー部の構造と、シート上での位置情報を図5(A)に示す。
さらに、4価ペプチド性化合物がスポット合成されたシートを5% Skim Milk Powderを用いてブロッキング後、125I-標識WT-LTB(1μg/ml)、あるいは125I-標識E51A-LTB(1μg/ml)と、それぞれ4℃、1時間インキュベーション後、洗浄し、BAS3000にてシート上に結合した放射活性を検出し(図5(B))、定量解析を行った(表1、2)。
標識WT-LTBでブロットした場合、ならびに標識E51A-LTBでブロットした場合、それぞれについて各スポットの濃さ(PSL)を定量し、各スポットのPSL値の総計がスポットの数である92になるように補正表示した。すなわち、各化合物の間で結合に差が全く存在しない場合には、値は全て1.0となる。また、結合特異性を示す指標として、補正後のWT-LTBへの結合量(WT-LTB結合力)を、補正後のE51A-LTBへの結合量(E51A-LTB結合力)で割った値、WT-LTB/E51A-LTB(結合比)を算出し、この値についても総計が92になるように補正して表示した。さらに、WT-LTBへの結合力、ならびに結合比、双方に優れていることを示す指標として、補正後のWT-LTBへの結合量と補正後の結合比をかけた値(WT-LTB結合力×結合比)を用いた。表1、表2では、WT-LTB結合力×結合比の値の高い順に表示している(表1:ランキング1−60、表2:ランキング61−92)。
その結果、WT-LTBへの結合力、ならびに結合比、双方に優れていることを示す指標である、WT-LTB結合力×結合比の値の最も高い、AARRHHH(配列番号1)を新規LTB結合モチーフとして選択し、以下の検討に使用した。すなわち、このAARRHHH(配列番号1)からなるペプチドモチーフを、図2に示す多価型ペプチドライブラリーの4か所のXXXX部に組み入れ、4価のペプチド性化合物、AAR-tetを合成した。
<実施例4>AAR-tetのLTB結合能の評価
実施例3で合成したAAR-tetの、WT-LTBに対する結合活性を、GEヘルスケア・ジャパン株式会社製Biacoreを用いて検討した。具体的には、Biacoreを用いて、AAR-tetのWT-LTBに対するKd値ならびにRUmax(maximum resonance unit、AUはBiacore systemでのarbitrary unitを示す)を算出した。10μg/mlのWT-LTBを用いてセンサーチップ上にWT-LTBを固
定化後、各濃度のAAR-tetを結合させ、各センサーグラムから、Kd値、RUmaxを算出した。
結果を表3に示す。
表3に示したように、図2に示すXXXX部にモチーフを持たず、3Lysの核構造のみから成る4価ペプチドであるMA-tetでは全く結合がみられないのに対し、AAR-tetはWT-LTBに対して強い結合親和性を示すことが明らかとなった。
<実施例5>LTによるCHO細胞の形態変化誘導に対するAAR-tetの阻害効果
CHO細胞は、LT処理によって形態が著しく変化し、紡錘形を示すようになることが知られている。本系は簡便かつ幅広く用いられているLT活性評価系である。そこで、LT処理によって誘導されるCHOの形態変化に及ぼす各ペプチド性化合物(AAR-tet、MA-tet)の効果を検討した。各ペプチド性化合物(AAR-tet:5.6μM,18.5μM、MA-tet:51.4μM)存在あるいは非存在下、CHO細胞を1μg/mlのLTで処理し、7時間37℃インキュベート後の細胞形態の変化を、顕微鏡下で観察した。1処理あたり、約300個の細胞を観察し、形態が著しく伸展し、紡錘形を示すと認められる細胞の割合を算出した。
結果を図6に示す。
図6に示したように、MA-tetと比較して、AAR-tetを共存させた場合には容量依存的に紡錘形を示す細胞の割合が減少し、18.5μMでは40%以下にまで減少することが示された。このことは、AAR-tetがLTBの受容体結合部位に結合することにより、LTのCHOに対する作用を阻害したためであると考えられる。
<実施例6>LTによるCaco-2細胞でのcAMP産生に対するAAR-tetの阻害効果
LTが腸管上皮細胞に受容体を介して取り込まれると、逆行輸送を経由して、細胞質内にAサブユニットが運び込まれ、アデニレートシクラーゼにカップルしたGsをADPリボシル化することによって活性化し、その結果、細胞内のcAMP濃度が増加し、Aキナーゼが活性化し、リン酸化を介してClチャネルが開放され、Clイオンが流出し、大量の水が浸透圧に従って流出し、下痢を引き起こすことが知られている。
そこで、ヒト結腸がん由来上皮細胞株であるCaco-2を用いて、LTによるcAMP増加に対するAAR-tetの阻害効果を検討することにした。
Confluent状態のCaco-2細胞を、AAR-tetおよびMA-tet(AAR-tet:5.6μM,18.5μM、MA-tet:51.4μM))存在あるいは非存在下で、30分37℃インキュベート後、1.0μg/mlのLTを加え、5時間37℃インキュベート後、細胞ライセートを調製した。PerkinElmerのcAMP Alpha Screen Kitを用いて、各ライセート中のcAMP 産生量を測定した。
結果を図7に示す。
図7に示したように、LT処理後5時間でcAMPの顕著な増加が確認できた。MA-tetはLT処理によるcAMP産生を全く阻害しないのに対し、AAR-tetは容量依存的にcAMP産生を抑制し、18.5μMでは60%にまで阻害することが確認された。このことは、AAR-tetが優れたLT阻害能力を有していることを示している。
<実施例7>多価型ペプチドシートスクリーニング法による新規LTB結合モチーフの同定
本発明者らは、コレラ菌が産生するコレラ毒素(Cholera toxin:CT)の毒性を阻害するCT阻害4価ペプチドの開発に成功している(特願2014-050828)。そして、CTのB-サブユニット(CTB)とLTBは非常に高い相同性を有していることから、CT阻害4価ペプチドのモチーフの一つとして見出されたGGRHRRR(配列番号4)をベースとして、新規LTB結合モチーフの同定を試みた。
具体的には、実施例3と同様に、多価型ペプチドライブラリーのスクリーニングは、E51A-LTBに比べてWT-LTBに高い結合活性を示すことを指標にし、多価型ペプチドシート合成技術を用いて、一連の配列既知の4価型ペプチドライブラリーをシート上に作製した。
GGRHRRR(配列番号4)のposition 3-6(RHRR)を固定化し、それ以外のpositionをX(degenerate position)としてCys以外の19種のアミノ酸を導入した。GGRHRRR(配列番号4)は、図8(A)中の位置番号A-1に対応している。また、ペプチドライブラリー部を欠損し、その他の構造は全て保存している化合物(MAと表示;図8(A)中の位置番号G-10に対応)も同時に合成した。この4価ペプチド性化合物がスポット合成されたシートを5% Skim Milk Powderを用いてブロッキング後、125I-標識WT-LTB(1μg/ml)、あるいは125I-標識E51A-LTB(1μg/ml)と、それぞれ4℃、1時間インキュベーション後、洗浄し、BAS3000にてシート上に結合した放射活性を検出し(図8(B))、定量解析を行った(表4、表5)。
標識WT-LTBでブロットした場合、ならびに標識E51A-LTBでブロットした場合のそれぞれについて各スポットの濃さ(PSL)を定量し、各スポットのPSL値の総計がスポットの数である75(MAは除く)になるように補正表示した。すなわち、各化合物の間で結合に差が全く存在しない場合には、値は全て1.0となる。また、結合特異性を示す指標として、補正後のWT-LTBへの結合量(WT-LTB結合力)を、補正後のE51A-LTBへの結合量(E51A-LTB結合力)で割った値、WT-LTB/E51A-LTB(結合比)を算出し、この値についても総計が75になるように補正して表示した。さらに、WT-LTBへの結合力、ならびに結合比、双方に優れていることを示す指標として、補正後のWT-LTBへの結合量と補正後の結合比をかけた値(WT-LTB結合力×結合比)を用いた。表4、表5では、WT-LTB結合力×結合比の値の高い順に表示してある(表4:ランキング1−60、表5:ランキング61−75)。
表4、表5に示したように、WT-LTBへの結合力、ならびに結合比、双方に優れていることを示す指標である、WT-LTB結合力×結合比の値が1.65以上を示した、NNRHRRR(配列番号2)ならびにENRHRRR(配列番号3)を新規LTB結合モチーフとして選択し、以下の検討に使用した。すなわち、NNRHRRR(配列番号2)およびENRHRRR(配列番号3)のそれぞれを、図2に示す多価型ペプチドライブラリーにおける4か所のXXXX部に組み入れ、4価のペプチド性化合物、NNR-tetならびにENR-tetを合成し、以下の実施例8において使用した。
<実施例8>NNR-tet、ENR-tetならびにGGR-tetのLTB結合能の評価
NNR-tetおよびENR-tetの、WT-LTBに対する結合活性をGEヘルスケア・ジャパン株式会社製Biacoreを用いて検討した。同時に、ベースとなるモチーフGGRHRRR(配列番号4)を4価で有する化合物(GGR-tet)についても同様の検討を行った。具体的には、GEヘルスケア・ジャパン株式会社製Biacoreを用いて、NNR-tet、ENR-tetおよびGGR-tetのWT-LTBに対するKd値ならびにRUmax(maximum resonance unit、AUはBiacore systemでのarbitrary unitを示す)を算出した。10μg/mlのWT-LTBを用いてセンサーチップ上にWT-LTBを固定化後、各濃度の化合物を結合させ、各センサーグラムから、KD値、RUmaxを算出した。
この結果を表6に示す。
表6に示したように、3Lysの分子核構造のみから成る4価ペプチドであるMA-tetでは全く結合がみられないのに対し、いずれの化合物もWT-LTBに対して高い結合親和性を示すこと、なかでもNNR-tetは最も高い結合親和性を示すことが明らかとなった。
<実施例9>LTによるCHO細胞の形態変化誘導に対するNNR-tet、ENR-tetおよびGGR-tetの阻害効果
実施例5と同様に、LT処理によって誘導されるCHOの形態変化に及ぼす各ペプチド性化合物(NNR-tet、ENR-tet、GGR-tet)の効果を検討した。各濃度のペプチド性化合物(NNR-tet、ENR-tet、GGR-tet)存在あるいは非存在下、CHO細胞を1μg/mlのLTで処理し、7時間37℃インキュベート後の細胞形態の変化を、顕微鏡下で観察した。1処理あたり、約300個の細胞を観察し、形態が著しく伸展し、紡錘形を示すと認められる細胞の割合を算出した。
結果を図9に示す。
図9に示したように、NNR-tet、ENR-tetあるいはGGR-tetを共存させた場合には容量依存的に紡錘形を示す細胞の割合が減少し、17μMでは、NNR-tetで56%、ENR-tetで47%、GGR-tetで51%の阻害効果を示すことが確認された。一方、MA-tetは、51.4μMを用いた場合でも、その阻害効果は18%に留まることが確認された。
<実施例10>LTによるCaco-2細胞でのcAMP産生に対するNNR-tet、ENR-tetおよびGGR-tetの阻害効果
実施例6と同様に、ヒト結腸がん由来上皮細胞株であるCaco-2細胞を用いて、LTによるcAMP増加に対するNNR-tet、ENR-tetおよびGGR-tetの阻害効果を検討した。
結果を図10に示す。
図10に示したように、LT処理後5時間でcAMPの顕著な増加が確認できた。そしてMA-tetはLT処理によるcAMP産生を全く阻害しないのに対し、NNR-tet、ENR-tetは容量依存的にcAMP産生を抑制し、17μMでは共に20%の阻害効果を示した。一方、GGR-tetは容量依存的に顕著な阻害効果を示し、17μMでは69%の阻害効果を示した。
実施例9、10の結果は、NNR-tet、ENR-tetおよびGGR-tetのいずれも有効なLT阻害薬となりうること、なかでもGGR-tetは、下痢発症に密接に関係しているcAMP産生増加を強力に阻害することから、最も有効なLT阻害薬になり得ると考えられる。
<実施例11>LTによって引き起こされるマウス腸管での水分貯留に対するGGR-tetの効果
図11(A)(B)に示したように、LTによってマウス腸管における水分貯留が引き起こされることが知られている。したがって、マウス腸管へGGR-tetを投与することで、LTによる水分貯留の阻害効果を検討した。
具体的には、麻酔下でマウス(ICRマウス(雌、5−6週))の腸管を結紮し、LT(0.3μg)およびGGR-tet(300μg)を投与し、8時間後、腸管を取り出し、腸管1cmあたりの水分量を水分貯留量FAとして評価した。
結果を図12に示す。図12に示したように、LTによる著しい水分貯留に対し、GGR-tetは90%の阻害効果を示すことが明らかになった。この結果は、GGR-tetがLTの個体毒性を阻害する治療薬(ETEC感染症治療薬)となり得ることを示している。

Claims (3)

  1. 易熱性エンテロトキシン(LT)に結合して毒性を阻害するLT阻害4価ペプチドであって、3つのリジン(Lys)が結合して形成された分子核構造の端部に位置する4つのアミノ基の各々に、配列番号1−4のペプチドモチーフのうちのいずれか1種が、直接またはスペーサーを介して結合していることを特徴とするLT阻害4価ペプチド。
  2. N末端がアセチル化されていることを特徴とする請求項1のLT阻害4価ペプチド。
  3. 請求項1または2のLT阻害4価ペプチドを含有することを特徴とするETEC感染症治療薬。
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