JP2016023552A - 複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランキンサイクルを利用した高効率な排熱回収装置を実現すると共に、爆発性や毒性があるNHの危険性を解消する。
【解決手段】水が循環する一次回路12は、低温熱源により水を蒸気に変える低温熱採取部22、24、26と、該蒸気で低沸点媒体を気化させる熱交換器28と、該蒸気で駆動される発電機付き蒸気タービン30と、発電機付き蒸気タービン30の下流側で湿り蒸気を貯留する密閉容器36とを含むランキンサイクル構成機器を有している。NHが循環する二次回路14は、熱交換器28で気化した低沸点媒体で駆動される発電機付きタービン52を含むランキンサイクル構成機器を有している。湿り蒸気保有熱回収部16は、水を貯留した水貯留槽62と、密閉容器36及び水貯留槽62の底部に接続された連通路60と、連通路60に設けられた発電機付き水タービン64とで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽熱、工場排熱、地熱等の低温熱源から高効率で熱回収を可能にした排熱回収装置に関する。
太陽熱や地熱等の自然エネルギの有効利用や、工場排熱のように廃棄されている熱エネルギの回収利用は、今後我が国が持続的に発展するために必要不可欠な技術である。
一般的に、太陽熱や地熱等の自然エネルギや工場排熱のような100℃程度の低温度の熱エネルギは、大量に存在していても温度差が小さいため高効率の熱回収機関を実現できていないのが現状である。そのため、回収できる電力が少なく、経済的に採算が取れていないのが現状である。
通常、このような低温度落差の熱エネルギを電力回収するにはランキンサイクルを構成する熱回収装置を用いている。作動流体には、低温度落差でも体積が大きく変化できるNHやR123、R245f等のフロン系の作動流体が使われている。
しかし、フロン系作動流体は地球温暖化ガスとされ、その使用は今後大きく制限される可能性がある。また、NHや炭化水素系等の作動流体は、爆発性や人体に対する毒性があるため、大規模システムに適用するためには保守管理が非常に大変である。
特許文献1には、ボイラ、タービン、給液加熱器、凝縮器等を備え、高温側ランキンサイクルと低温側ランキンサイクルとを組み合わせた複合ランキンサイクルを用いたタービンプラントが開示されている。このタービンプラントは、高温側ランキンサイクルに水などの作動流体を用い、低温側ランキンサイクルに臨界温度が高温側作動流体より低い作動流体を使用している。
また、タービンを使わない低温度差用のスターリングエンジンを使って、低温度エネルギから熱回収を行う方法も考えられる。
さらに、機械的な駆動部分であるタービンやピストンを使わない排熱回収技術として、ビスマス・テルルなど電気的な特性が異なる二種類の導体(又は半導体)を接触させ、接点に温度差を与え電位差を発生させるゼーベック効果を利用した熱電発電素子による排熱回収手段も検討されている。
特開平05−280303号公報
特許文献1に開示されたタービンプラントは、ボイラで得られた高温ガスを熱源とするもので、低温度の熱エネルギから熱回収を行うものではない。そのため、低温熱源から高効率で熱回収を行うことはできない。また、低温側作動流体を加熱した後の高温側作動流体の保有熱を有効利用していないので、高効率な熱回収ができない。
また、スターリングエンジンは、作動流体に理想気体と見なせる高圧のヘリウムガスを必要とする。このように、高価な希ガスを大量に必要とすると共に、大量の熱を処理するために巨大ピストンや蓄熱器が必要となり現実的ではない。膨大な数の小型スターリングエンジンを並列配置すれば技術的に実現できるが、経済的に採算が全く取れないという問題がある。
さらに、ゼーベック効果を利用した熱電発電素子は、超小型で構造も簡単なので使いやすく、実験室レベルで様々な試作例がある。しかし、変換効率が約10%と低く、素子が高価である上に、比較的安価なビスマス・テルル系の熱電発電素子ではテルルに毒性が確認されており、大規模な排熱回収装置として適切でない。
本発明の少なくとも一態様は、かかる従来技術の課題に鑑みなされたものであり、ランキンサイクルを利用した高効率な排熱回収装置を実現すると共に、作動流体としてNHを用いる場合、爆発性や毒性があるNHの危険性を解消することを目的とする。
本発明の少なくとも一態様に係る複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置は、作動流体として水が循環する一次回路と、作動流体として水より低沸点を有する低沸点媒体が循環する二次回路とを備えている。
そのため、二次回路を循環する低沸点媒体として、例えばNHなどを使用する場合でも、低温熱源から熱回収を行う一次回路の作動流体として水を用い、NHなどを使用する二次回路を低温熱源から隔離できるので、NHを使用する危険性を解消できる。
前記一次回路は、低温熱源と水とを熱交換させ水を蒸気に変える低温熱採取部と、この低温熱採取部の下流側で蒸気と低沸点媒体とを熱交換させ、低沸点媒体を気化させる熱交換器と、この熱交換器の下流側で前記蒸気で駆動される発電機付き蒸気タービンと、この発電機付き蒸気タービンの下流側で湿り蒸気を貯留し、気相形成域に大気開放弁を有する密閉容器とを含むランキンサイクル構成機器を有している。
また、前記二次回路は、前記熱交換器で加熱され気化した低沸点媒体で駆動される発電機付きタービンを含むランキンサイクル構成機器を有している。
こうして、二次回路で低沸点媒体を循環させ、第2の熱交換器で蒸気によって低沸点媒体を加熱し気化させることで、低温熱源からの熱回収効率を向上できる。
さらに、本発明の少なくとも一態様は、上部が開放された水貯留槽と、該密閉容器の凝縮水貯留域と前記水貯留槽の水貯留域とを連通する連通路と、該連通路に設けられた発電機付き水タービンとで構成された湿り蒸気保有熱回収部を備えている。
一次回路で蒸気タービンを作動させた後の湿り蒸気は密閉容器に貯留され、該密閉容器の内部では気相域と液相域とが形成される。気相域は未だ高温を有する湿り蒸気が導入されるため高圧となる。そのため、密閉容器と連通路を介して連通している水貯留槽内の貯留水の水面と比べて密閉容器の凝縮水の水面は低下する。
密閉容器内の水面が十分低下した後、密閉容器の気相域に設けられた大気開放弁を開放すると、気相域が減圧されるので、水貯留槽の貯留水が連通路を介して密閉容器に流れ、発電機付き水タービンを駆動する。
こうして、最終的に未利用だった湿り蒸気の熱エネルギを水貯留槽に貯留された貯留水の位置エネルギに変換することで、熱回収効率を向上できると共に、貯留水の位置エネルギによる電力貯蔵も可能になる。
このように、低沸点媒体を加熱した後の湿り蒸気の保有熱を利用して発電できるので、高効率な熱回収が可能になる。
本発明の一態様は、密閉容器に貯留された凝縮水の表面全域に浮遊するフロート式断熱材を有している。この明細書において「フロート式断熱材」とは、例えば発泡性樹脂のように、比重が水より軽く水に浮く材質でできた断熱材を言う。この断熱材によって気相域の保有熱が水側に伝達するのを抑制できるので、気相域の温度降下を抑制でき、気相域の保有熱による熱回収効率を高く維持できる。
本発明の別な一態様は、密閉容器と水タービンとの間の連通路に熱対流防止手段が設けられている。この熱対流防止手段によって気相形成域の保有熱が連通路を介して水貯留槽に伝達するのを抑制できるので、気相形成域の保有熱の有効効率を高く維持できる。
前記熱対流防止手段は、例えば、連通路が他の連通路の領域より上方に立ち上げられた逆U字路で構成されている。気相形成域の保有熱で加熱され重量が軽くなった水は逆U字路の頂部から水貯留槽側の連通路に下降しないので、密閉容器の保有熱が水貯留槽側へ放散されるのを抑制できる。
本発明のさらに別な一態様では、前記水貯留槽は、例えば自然界に形成された池や湖のような地形であって、水を貯留可能なものをそのまま利用したものであってもよい。これによって、水貯留槽の建設費を削減できる。さらに、防火用水池やプールなどの既存の水貯留槽を利用してもよい。
本発明のさらに別な一態様は、安価な夜間電力を用いて一次回路及び二次回路のランキンサイクル構成機器を稼働させると共に、水貯留槽の貯留水の位置エネルギを蓄えるものである。
これによって、蒸気タービンで回収した電力と、水貯留槽の貯留水の位置エネルギで回収した電力とを合わせて、短時間だが大きな電力を得ることができる。例えば、この電力を電力需要が多くなる昼間に利用できる。
本発明によれば、水が循環する一次回路と、水より沸点が低い低沸点媒体が循環する二次回路とを備え、さらに、湿り蒸気保有熱回収部を備えているので、低温熱源からの高効率な熱回収が可能になると共に、低沸点媒体の使用範囲を低温熱源から隔離したことで、低沸点媒体としてNHを用いた場合でも、NHの危険性に係る問題を解消できる。
本発明の一実施形態に係る排熱回収装置のブロック線図である。 前記排熱回収装置の一次回路のみを抜き出したブロック線図である。 前記一次回路のT−S線図である。 前記排熱回収装置の二次回路のみを抜き出したブロック線図である。 前記二次回路のT−S線図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態に係る排熱回収装置を図1〜図5に基づいて説明する。
図1において、本実施形態に係る排熱回収装置10は、作動流体として水が循環する一次回路12と、低沸点の作動流体としてNHが循環する二次回路14と、湿り蒸気保有熱回収部16とで構成されている。
一次回路12は、太陽熱を吸収する熱交換器22と、工場排熱を吸収する熱交換器24と、地熱を吸収する熱交換器26を有しており、これらの熱交換器22、24及び26で低温熱採取部20を構成している。熱交換器22、24及び26で低温熱源から熱を吸収した水は蒸気に変わり、熱交換器28で二次回路14を循環するNHと熱交換し、NHを気化させる。
熱交換器28の下流側の一次回路12に、回転軸が発電機32と連結した蒸気タービン30が設けられている。熱交換器28を出た蒸気は蒸気タービン30及び蒸気タービン30と回転軸を共有する発電機32を作動させ、電力を発生させることができる。
蒸気タービン30を作動させた蒸気は湿り蒸気となり、この湿り蒸気は凝縮器34において冷却水で冷却され、さらに一部が凝縮する。その後、湿り蒸気は密閉容器36に貯留される。
密閉容器36は頂部に大気開放弁38を有している。密閉容器36の内部で、湿り蒸気は気相域gと液相域(凝縮水cの貯留域)とに別れる。一次回路12は気相域g及び液相域に夫々接続されている。気相域gでは凝縮器34を経た温度の高い湿り蒸気が密閉容器36内に供給されることで、該密閉容器内の空気を暖め、圧力を高める。
水面には板状の断熱材(例えば、ポリスチレン樹脂などの発泡性樹脂又は硬質ウレタンフォームのように、比重が1未満の断熱材)からなるフロート式断熱材40が水面のほぼ全域を覆うように浮いている。これによって、気相域gの保有熱が凝縮水cが貯留した液相域に伝達するのを抑制できる。
密閉容器36の液相域に接続された一次回路12には水ポンプ42が設けられ、水ポンプ42の下流側で熱交換器22、24及び26に分岐し、これら熱交換器の入口に夫々開閉弁44、46及び48が設けられている。水ポンプ42によって密閉容器36内の凝縮水が熱交換器22、24及び26に送られる。開閉弁44、46及び48の開閉操作によって、熱交換器22、24又は26に選択的に凝縮水cを送ることができる。
二次回路14にはNHポンプ50が設けられ、NHポンプ50によって二次回路14をNHが循環する。熱交換器28で気化したNHはNHタービン52に送られ、NHタービン52を作動させると共に、NH3タービン52と回転軸を共有する発電機54を作動させ発電が行われる。
NHタービン52を作動させた後気液二相流となったNHは、凝縮器56で冷却され液化してNHポンプ50に戻り再循環される。
密閉容器36の底部に連通管60が接続され、連通管60の他端は水貯留槽62の底部に接続されている。水貯留槽62には予め貯留水wが貯留され、水貯留槽62の上部は大気に開放されている。連通管60には水タービン64が設けられ、水タービン64には回転軸を共有する発電機66が設けられている。
また、密閉容器36と水タービン64との間の連通管60には上方に立ち上がった逆U字管68が形成され、逆U字管68の頂部には空気抜き弁70が設けられている。また、密閉容器36と逆U字管68との間の連通管60には水遮断弁72が設けられている。
図2は排熱回収装置10のうち一次回路12のみを抽出したものであり、図3は一次回路12のT(絶対温度)−S(エントロピ)線図を示している。図2及び図3に付された番号は、同一の部位を同一の番号で示している。図3中、Swは飽和水線であり、Svは飽和蒸気線である。
密閉容器36内の水は水ポンプ42によって等エントロピで加圧され、熱交換器22、24又は26に導かれる(1→2)。熱交換器22、24又は26で低温熱源によって加熱された水は、等圧線に沿って状態変化して蒸発し、さらに高温の過熱蒸気となる(2→3)。
過熱蒸気は熱交換器22、24又は26を出て熱交換器28に入り、熱交換器28でNHを加熱する(3→4)。次に、過熱蒸気は等エントロピ膨張を行って蒸気タービン30を作動し、圧力が下がり湿り蒸気となる(4→5)。湿り蒸気は凝縮器34において等圧冷却で放熱して液化する(5→1)。こうして、一次回路12はランキンサイクルを構成する。
図4は排熱回収装置10のうち二次回路14のみを抽出したものであり、図5は二次回路14のT−S線図を示している。図4及び図5に付された番号は、同一の部位を同一の番号で示している。
二次回路14を循環するNHも一次回路12を循環する水とほぼ同様の挙動を示し、ランキンサイクルを構成する。
凝縮器34で冷却された湿り蒸気は密閉容器36に送られる。このとき、大気開放弁38及び空気抜き弁70は閉状態、水遮断弁72は開状態となっている。密閉容器36に送られた湿り蒸気は未だ高温状態にあるため、密閉容器36内の空気を暖め、密閉容器36内の圧力を高める。この圧力により密閉容器36内の凝縮水cは、連通管60を介して水貯留槽62に移動する。そのため、水貯留槽62の水面は上昇する。
密閉容器36及び水貯留槽62に大きな水面差が形成された時点で、大気開放弁38を開放する。これによって、密閉容器36内の圧力が低下するため、水貯留槽62の水が連通管60を介して密閉容器36に流れ込む。そのため、水タービン64が回転し、発電機66で発電が行われる。
密閉容器36には水面のほぼ全域にフロート式断熱材40を浮かせてあるので、気相域gの保有熱が液相域wに伝わるのを抑制できる。また、連通管60に逆U字管68を設けているので、密閉容器36側の高温で重量が軽くなった凝縮水cは逆U字管68の頂部から水貯留槽62側の連通管60に下降しない。そのため、密閉容器36の保有熱が水貯留槽62側へ伝達するのを抑制でき、気相域gの圧力低下を抑制できる。
本実施形態によれば、低温熱源から熱回収を行う一次回路12の作動流体として水を用い、NHが循環する二次回路14を低温熱源から隔離することで、NHを使用する危険性を解消できる。
また、二次回路14で水より低沸点を有するNHを使用し、一次回路12を循環する蒸気でNHを加熱し気化させることで、低温熱源からの熱回収効率を向上できる。
また、一次回路12を循環するNHを加熱し、蒸気タービン30を駆動した後の湿り蒸気の保有熱を利用し、水タービン64を駆動し発電するので、高効率な熱回収が可能になる。
また、フロート式断熱材40で気相域gの保有熱が凝縮水cに放散するのを抑制できるので、気相域gの圧力低下を抑制でき、熱回収効率を高く維持できる。
さらに、連通管60に設けられ、逆U字管68で構成された熱対流防止手段によって、密閉容器36の保有熱が水貯留槽62側へ放散されるのを抑制でき、気相域gの圧力低下を抑制でき、これによっても熱回収効率を高く維持できる。
なお、本実施形態では、太陽熱、工場排熱、地熱等を低温熱源としているが、低温熱源として、市町村の清掃センタでの廃棄物焼却で発生した排熱や、高温を発生できる太陽光集熱装置で得られる熱源に適用してもよい。
また、熱交換器22、24及び26を並列に配置しているが、これらの熱交換器を直列に配置してもよい。
また、湿り蒸気保有熱回収部16において、夜間の割安な電力を用いて水タービン64を駆動し、水貯留槽62の貯留水の水面を上昇させ、昼間の電力需要が大きくなる時、上昇した貯留水で水タービン64を駆動し、電力を得るようにしてもよい。
さらに、水貯留槽62は、例えば自然界に形成された池や湖沼のような地形であって、水を貯留可能なものをそのまま利用したものであってもよい。この場合、池や湖沼の推移上昇はほとんど無く、反対に密閉容器36内の水面が低下することで、水の位置エネルギが蓄えられる。
これによって、水貯留槽の建設費を削減できる。さらに、防火用水池やプールなどの既存の水貯留槽を利用するようにしてもよい。
本発明によれば、複合ランキンサイクルを用い、NHなどを使用する場合の問題点を解消できると共に、低沸点媒体から高効率な熱回収を可能にした排熱回収装置を実現できる。
10 排熱回収装置
12 一次回路
14 二次回路
16 湿り蒸気保有熱回収部
20 低温熱採取部
22、24、26、28 熱交換器
30 蒸気タービン
32、54、66 発電機
34、56 凝縮器
36 密閉容器
38 大気開放弁
40 フロート式断熱材
42 水ポンプ
44、46、48 開閉弁
50 NHポンプ
52 NHタービン
60 連通管
62 水貯留槽
64 水タービン
68 逆U字管(熱対流防止手段)
70 空気抜き弁
72 水遮断弁
Sv 飽和蒸気線
Sw 飽和水線
c 凝縮水
g 気相域
w 貯留水

Claims (7)

  1. 作動流体として水が循環する一次回路と、作動流体として水より沸点が低い低沸点媒体が循環する二次回路とを備え、
    前記一次回路は、低温熱源と前記水とを熱交換させ前記水を蒸気に変える低温熱採取部と、前記低温熱採取部の下流側で前記蒸気と前記低沸点媒体とを熱交換させ前記低沸点媒体を気化させる熱交換器と、前記熱交換器の下流側で前記蒸気で駆動される発電機付き蒸気タービンと、前記発電機付き蒸気タービンの下流側で気液二相水を貯留し、気相形成域に大気開放弁を有する密閉容器とを含むランキンサイクル構成機器を有し、
    前記二次回路は、前記熱交換器で加熱され気化した低沸点媒体で駆動される発電機付きタービンを含むランキンサイクル構成機器を有し、
    さらに、上部が開放された水貯留槽と、前記密閉容器の凝縮水貯留域と前記水貯留槽の水貯留域とを連通する連通路と、前記連通路に設けられた発電機付き水タービンとで構成された湿り蒸気保有熱回収部を備えていることを特徴とする複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
  2. 前記密閉容器に貯留された凝縮水の表面全域に浮かんだフロート式断熱材を有していることを特徴とする請求項1に記載の複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
  3. 前記密閉容器と前記水タービンとの間の前記連通路に熱対流防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
  4. 前記熱対流防止手段は、前記連通路が他の連通路の領域に対して上方に立ち上げられた逆U字路で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
  5. 前記水貯留槽は、自然界に形成され水を貯留可能な地形を利用したものであることを特徴とする請求項1に記載の複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
  6. 前記低沸点媒体がNHであることを特徴とする請求項1に記載の複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
  7. 夜間電力を用いて前記一次回路及び前記二次回路が有するランキンサイクル構成機器を稼働させると共に、前記水貯留槽の貯留水の位置エネルギを蓄えることを特徴とする請求項1に記載の複合ランキンサイクルを用いた排熱回収装置。
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