JP2016018076A - 走査ミラー駆動装置、光走査装置およびレーザレーダ装置 - Google Patents

走査ミラー駆動装置、光走査装置およびレーザレーダ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】走査ミラーの反射面の面精度を維持しつつ反射面の面倒れや駆動ムラを低減することのできる走査ミラー駆動装置を提供する。【解決手段】光(L)を反射する走査ミラー16と、走査ミラー16の位置決め面31cを有し、回転軸線A回りに回転可能なミラー固定台31と、ミラー固定台31に固定され、押当箇所54を押し当てることで走査ミラー16を位置決め面31cに押し付けるミラー固定部材51と、を備える走査ミラー駆動装置30である。押当箇所54は、走査ミラー16と接触する箇所を線状とする。【選択図】図2

Description

本発明は、光を用いて走査する走査ミラーが固定されて設けられる走査ミラー駆動装置、それを用いた光走査装置、およびそれを搭載するレーザレーダ装置に関する。
レーザレーダ、測距装置、レーザカッター、レーザ穴開け装置、複写機、プリンターあるいはその他類似のものでは、走査ミラーを用いてレーザ光を走査する光走査装置(レーザ走査システム)を用いることが知られている。その光走査装置(レーザ走査システム)では、反射面でレーザ光を反射する走査ミラーを走査ミラー駆動装置に固定して、その走査ミラー駆動装置により走査ミラーを回転や往復等させることで走査を行う。そのような走査ミラー駆動装置として、楔形リングを締め付けて出力軸に固定したミラーマウントの溝部に走査ミラーを嵌め込み、エキシポ系接着剤により走査ミラーをミラーマウント(溝部)に固定するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、走査ミラー駆動装置では、支持部材の溝に走査ミラーを挿入した状態で、その走査ミラーを止めねじで挟みつけることで支持部材に固定するものがある(例えば、特許文献2参照)。さらに、走査ミラー駆動装置としては、走査ミラーをミラーマウントに接着により取り付ける様子を開示するものがある(例えば、特許文献3参照)。
ついで、ミラー部材を覆うミラー固定具を用いて、ミラー固定基板の取付台にミラー部材を固定することが開示されている(例えば、特許文献4参照)。さらに、走査ミラー駆動装置として、金属製のシャフトの上端部に熱可塑性プラスチック部材を接着により結合し、その熱可塑性プラスチック部材をプレス装置により走査ミラーへと成形することが開示されている(例えば、特許文献5参照)。
ところで、光走査装置では、走査の精度を高めるために走査ミラーの反射面に高い面精度が必要となる。このため、走査ミラー駆動装置では、走査ミラーの回転や往復などの走査時であっても反射面の面精度を維持することや、その反射面(走査ミラー)の面倒れを低減することや、ジッター等の駆動ムラを低減することが要求される。
しかしながら、上記した特許文献1および特許文献3のように走査ミラーを接着により固定した場合、走査ミラーと位置決め面との間に接着剤が入り込み、走査ミラーの位置ずれが生じてしまう可能性がある。また、走査ミラーを位置決め面とは異なる箇所に接着すると、接着剤の硬化収縮に起因して走査ミラー(その反射面)の位置ずれが生じてしまう可能性がある。さらに、上記した特許文献2のように走査ミラーを止めねじで挟みつけると、走査ミラーの1点もしくは数点に応力が集中してしまうので、反射面の面精度の低下を招いてしまう可能性がある。
加えて、上記した特許文献4のようにミラー固定具により固定されたミラー部材を走査ミラーとして用いると、走査のために回転や往復動作されるとミラー固定具に慣性や遠心力が作用したりミラー固定具が風圧の影響を受ける可能性がある。すなわち、特許文献4は走査ミラーとして用いることを考慮しておらず、仮に、この構成のミラー部材を走査ミラーとして用いると、走査のための駆動箇所のバランスが崩れ、ミラー部材(走査ミラー)の回転や往復などの走査時にジッター等の駆動ムラが発生する可能性がある。
ついで、上記した特許文献5のように熱可塑性プラスチック部材をプレス装置により走査ミラーに成形する場合、反射面の面精度を高いものとすることや、反射面(走査ミラー)の大型化を図ることが容易ではない。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、走査ミラーの反射面の面精度を維持しつつ反射面の面倒れや駆動ムラを低減することのできる走査ミラー駆動装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の走査ミラー駆動装置は、光を反射する走査ミラーと、前記走査ミラーの位置決め面を有し、回転軸線回りに回転可能なミラー固定台と、前記ミラー固定台に固定され、押当箇所を押し当てることで前記走査ミラーを前記位置決め面に押し付けるミラー固定部材と、を備え、前記押当箇所は、前記走査ミラーと接触する箇所を線状とすることを特徴とする。
本発明に係る走査ミラー駆動装置では、走査ミラーの反射面の面精度を維持しつつ反射面の面倒れや駆動ムラを低減することができる。
走査ミラー駆動装置30を用いる光走査装置25を搭載するレーザレーダ装置10の構成を概略的に示す説明図である。 レーザレーダ装置10におけるレーザ光Lを出射する光路を概略的に示す説明図である。 レーザレーダ装置10における反射光Rを受光する光路を概略的に示す説明図である。 レーザレーダ装置10における走査ミラー駆動装置30の構成を概略的に示す説明図である。 走査ミラー駆動装置30のミラー固定台31の構成を概略的に示す説明図である。 図5のI−I線に沿って得られた断面で示す説明図である。 走査ミラー駆動装置30のミラー固定部材51の構成を概略的に示す説明図である。 ミラー固定台31の台座面31aにミラー固定部材51が配置された様子を示す説明図である。 走査ミラー16がミラー固定台31に固定されて構成された走査ミラー駆動装置30をZ軸方向に直交する方向で見た様子を示す説明図である。 ミラー固定部材51による押当方向Dpを説明するための説明図である。 走査ミラー16とミラー固定台31とを接着固定する様子を説明するための説明図である。 ミラー固定台31に重量バランス調整部31kを設けた様子を示す説明図である。 ミラー固定枠61を用いてミラー固定台31をミラー固定部材51に固定した走査ミラー駆動装置30を示す説明図である。 加圧ネジ63を用いてミラー固定台31をミラー固定部材51に固定した走査ミラー駆動装置30を示す説明図である。 実施例2の走査ミラー駆動装置302の構成を示す説明図である。 走査ミラー駆動装置302に用いられる走査ミラー162を示す説明図である。 実施例3の走査ミラー駆動装置303の構成を示す説明図である。 走査ミラー駆動装置303に用いられる走査ミラー163を示す説明図である。 実施例4の走査ミラー駆動装置304の構成を示す説明図である。 走査ミラー駆動装置304に用いられる走査ミラー164を示す説明図である。 実施例5の走査ミラー駆動装置305におけるミラー固定台315の構成を示す説明図である。
以下に、本発明に係る走査ミラー駆動装置、光走査装置およびレーザレーダ装置の各実施例について図面を参照しつつ説明する。
本発明に係る走査ミラー駆動装置の一例としての実施例1の走査ミラー駆動装置30を、図1から図14を用いて説明する。併せて、その一例としての走査ミラー駆動装置30を備える光走査装置の一例としての光走査装置25、その光走査装置25を搭載するレーザレーダ装置の一例としてのレーザレーダ装置10について説明する。なお、図1から図3では、レーザレーダ装置10の構成の理解を容易なものとするために、各部の構成を模式的に示している。その図1では、走査ミラー16と折返ミラー15との位置関係の把握を容易なものとするために、走査ミラー16に対して折返ミラー15を小さなものとして示している。このため、図1から図3に示すレーザレーダ装置10は、必ずしも実際の構成と一致するものではない。その図1から図3では、レーザレーダ装置10におけるレーザ光Lの走査範囲の中心が示す方向をX軸方向とし、レーザレーダ装置10における鉛直方向をZ軸方向とし、そのX軸方向およびZ軸方向(X−Z平面)に直交する方向をY軸方向とする。
本発明に係る実施例1のレーザレーダ装置10は、図1から図3に示すように、対象物11にレーザ光Lを照射し、そのレーザ光Lが対象物11により反射(散乱)された反射光Rを受光することにより、対象物11までの距離を短時間で測定する。すなわち、レーザレーダ装置10は、電波を用いて対象物11までの距離を測定するレーダーの電波を光に置き換えたものである。このレーザレーダ装置10は、実施例1では車両に搭載されており、対象物11としての他の車両に光を照射することで、当該他の車両との距離を測定する。このため、実施例1では、レーザレーダ装置10におけるX軸方向が搭載された車両における進行方向となる。なお、本発明のレーザレーダ装置10は、車両以外の移動物体や静止物体に搭載されて用いられてもよく、特に何らの物体に搭載されることなく単体で用いられるものであってもよい。また、対象物11は、レーザレーダ装置10が用いられる場面に応じて変化するものであり、上記した車両以外にも種々の移動物体や静止物体が含まれる。
このレーザレーダ装置10は、図1に示すように、測定処理機構12と投光機構13と受光機構14と折返ミラー15と走査ミラー16と走査ミラー駆動装置30とを備える。測定処理機構12は、レーザレーダ装置10の動作を統括的に制御する。その測定処理機構12は、投光機構13(その後述する光源21)を制御することで、レーザ光Lを対象物11へ向けて出射させる。また、測定処理機構12は、受光機構14(その後述する光検出器23)を制御することで、対象物11からの反射光Rを受光(取得)させる。そして、測定処理機構12は、走査ミラー駆動装置30を制御することで、レーザ光Lを所定の方向に向けて出射させるとともに所定の範囲を走査する。ついで、測定処理機構12は、その走査により、投光機構13(その後述する光源21)からレーザ光Lを出射した時間と、受光機構14(その後述する光検出器23)で反射光Rを受光(取得)した時間と、を用いて、対象物11までの距離を算出する。
投光機構13は、図1および図2に示すように、対象物11を照射するレーザ光Lを出射するものであり、光源21とカップリングレンズ22とを有する。光源21は、測定処理機構12の制御下でレーザ光Lを出射するものであり、実施例1ではレーザーダイオード(Laser Diode)が用いられている。カップリングレンズ22は、光源21(LD)から出射されたレーザ光Lを所定の形状に成形する光学部材であり、実施例1ではレーザ光Lを平行光束とする。このため、投光機構13は、測定処理機構12の制御下で、平行光束としてのレーザ光Lを出射することができる。
受光機構14は、図1および図3に示すように、対象物11で反射(散乱)された反射光Rを受光するものであり、光検出器23と結像光学系24とを有する。光検出器23は、測定処理機構12の制御下で、反射光Rを受光し、その受光量に応じた受光信号を測定処理機構12に出力する。この光検出器23は、受光素子を用いて構成することができ、実施例1ではAPD(Avalanche PhotoDiode)が用いられている。これは、反射光Rが微弱であることから、高感度な受光素子を用いることが望ましいことによる。結像光学系24は、対象物11からの反射光Rを光検出器23(その受光面)に集光する光学部材であり、実施例1では複数(図1および図3には2つ示す)のレンズが組み合わされて構成されている。このため、受光機構14は、対象物11で反射(散乱)され結像光学系24で受けた反射光Rを光検出器23で受光し、その受光量に応じた受光信号を光検出器23から測定処理機構12へと出力することができる。この受光機構14は、実施例1では、投光機構13の下側に設けられている(図1参照)。
折返ミラー15は、投光機構13からのレーザ光Lの出射方向(投光機構13の出射光軸)と、受光機構14における反射光Rの入射方向(受光機構14の入射光軸)と、を網羅して設けられている。すなわち、折返ミラー15は、投光機構13から出射されるレーザ光Lを受けることと、受光機構14へと向かう反射光Rを受けることと、が可能とされている。この折返ミラー15は、反射面15aに向かう光を反射するものであり、実施例1では、ガラス表面にアルミの反射膜が蒸着されて反射面15aが形成され、その反射面15aに透明保護膜が設けられて構成されている。折返ミラー15は、レーザ光Lの波長をλとして、反射面15aの平面度を(λ/4)以上としている。この折返ミラー15は、投光機構13からのレーザ光Lを反射面15aで反射するとともに、対象物11からの反射光Rを反射面15aで反射することが可能とすべく、位置および姿勢が固定される。このため、折返ミラー15は、投光機構13からレーザ光Lを投光(照射)するための光路を形成する機能と、受光機構14へと反射光Rを導光するための光路を形成する機能と、兼用することとなる。
なお、折返ミラー15は、投光機構13からのレーザ光Lと対象物11からの反射光Rとを反射するものであれば、他の構成であってもよく、実施例1の構成に限定されるものではない。その他の構成の一例として、アルミニウム合金を基材として超精密切削加工により反射面(15a)を形成し、その反射面に透明保護膜を設けることがあげられる。
走査ミラー16は、投光機構13から出射されて折返ミラー15で反射されたレーザ光Lの進行方向と、対象物11からの反射光Rを折返ミラー15で反射した後に受光機構14へと向かわせる進行方向と、を網羅して設けられている。すなわち、走査ミラー16は、投光機構13から出射され折返ミラー15を経たレーザ光Lを受けることと、折返ミラー15を経て受光機構14へと向かう反射光Rを受けることと、が可能とされている。この走査ミラー16は、反射面16aに向かう光を反射するものであり、実施例1では、ガラス表面にアルミの反射膜が蒸着されて反射面16aが形成され、その反射面16aに透明保護膜が設けられて構成されている。その走査ミラー16は、レーザ光Lの波長をλとして、反射面16aの平面度を(λ/4)以上としている。加えて、走査ミラー16は、高さ寸法が40mm、幅寸法が48mm、厚さ寸法が5mm(40mm×48mm×5mm)の大きさ寸法とされている。この走査ミラー16は、実施例1では、一方の面のみが反射面16aとされ、折返ミラー15で反射された投光機構13からのレーザ光Lを反射面16aで反射するとともに、対象物11からの反射光Rを反射面16aで反射する。走査ミラー16は、投光機構13からのレーザ光Lを対象物11へ向けて反射するとともにその対象物11からの反射光Rを折返ミラー15へ向けて反射するように、位置が設定されている。このため、走査ミラー16は、折返ミラー15とともに、投光機構13からレーザ光Lを投光(照射)するための光路を形成する機能と、受光機構14へと反射光Rを導光するための光路を形成する機能と、兼用することとなる。
走査ミラー16は、後述するように走査ミラー駆動装置30のミラー固定台31に固定されて設けられており、その走査ミラー駆動装置30により回転軸線Aを回転中心として回転(以下では、回転軸線A回りの回転ともいう)可能とされている。この走査ミラー16は、実施例1では、走査ミラー駆動装置30により回転軸線A回りに回転される(図2および図3に矢印で示す回転方向Dr参照)。これにより、走査ミラー16(走査ミラー駆動装置30)は、投光機構13からのレーザ光Lを用いて所定の範囲を走査方向Ds(図2および図3参照)に走査することが可能とされている。すなわち、走査ミラー16は、走査ミラー駆動装置30により回転軸線A回りに回転されることで、反射面16aで反射したレーザ光Lの進行方向を変化させる偏向器として機能し、その反射面16aが偏向面として機能する。
なお、走査ミラー16は、折返ミラー15で反射された投光機構13からのレーザ光Lと対象物11からの反射光Rとを反射するものであれば、他の構成であってもよく、実施例1の構成に限定されるものではない。その他の構成の一例として、アルミニウム合金を基材として超精密切削加工により反射面(16a)を形成し、その反射面に透明保護膜を設けることがあげられる。
走査ミラー駆動装置30は、図4および図5等に示すように、走査ミラー16を固定するためのミラー固定台31を有する。そのミラー固定台31への走査ミラー16の固定構造については後述する。その走査ミラー駆動装置30では、固定された走査ミラー16を回転軸線A回りに回転させるべく、ミラー固定台31が回転軸線A回りに回転可能とされている。この走査ミラー駆動装置30では、図6に示すように、ミラー固定台31に設けられた回転軸32を回転可能に支持する支持機構33と、ミラー固定台31を回転させるモータ34と、そのモータ34を駆動させる駆動機構35と、を備える。
そのミラー固定台31は、全体に円柱形状を呈し、そのZ軸方向正側の端部がX−Y平面と平行な平坦面とされて台座面31aを形成している。ミラー固定台31では、台座面31aからZ軸方向正側に突出して位置決め突起部31bが設けられており、その位置決め突起部31bがZ軸方向(回転軸線A)と平行な位置決め面31cを規定している。このため、位置決め面31cは、台座面31aからZ軸方向に沿いつつZ軸方向正側へと起立しており、台座面31aと直交している。この位置決め面31cは、Z軸方向(回転軸線A)と平行であって高い平面度の平坦面とされている。位置決め面31cは、実施例1では、走査ミラー16の裏面16c(反射面16aとは反対側の面)が押し付けられると、その走査ミラー16を台座面31a上における適切な位置とすべく設定されている(図9等参照)。
そのミラー固定台31では、台座面31aを開口しつつZ軸方向負側に伸びる一対のネジ穴31dが設けられている。この両ネジ穴31dは、内周面にネジ溝が形成されており、後述するようにミラー固定部材51をミラー固定台31に固定するための取付ネジ部材55の軸部55b(そのネジ山)の噛み合せによる固定が可能とされている(図9等参照)。このミラー固定台31では、台座面31aと間隔を置いて当該台座面31aを取り囲むように、周縁突起部31eが設けられている。その周縁突起部31eは、Z軸方向正側の端部が、台座面31aと同一平面上であって平坦面となる周縁突起面31fとされている。
また、ミラー固定台31では、内方に支持機構33および駆動機構35(そのモータ34)を収容可能な収容空間31gが設けられている。ミラー固定台31では、Z軸方向負側の端部で収容空間31gを取り囲んでフランジ部31hが設けられている。また、ミラー固定台31では、収容空間31gの中心からZ軸方向正側に伸びる貫通孔31jが設けられている。このため、貫通孔31jは、位置決め突起部31bが設けられた箇所も含む台座面31aの中心位置を開口しており、中心軸線が回転軸線Aと一致される。
このミラー固定台31は、実施例1では、アルミニウム合金を切削加工して形成している。そして、ミラー固定台31では、貫通孔31jに回転軸32を焼きばめにより設けている。その回転軸32の素材として好適なものとしては、例えば、焼入れが可能で表面硬度を高くすることができ、耐磨耗性が良好なマルテンサイト系のステンレス鋼(例えばSUS420J2)があげられる。また、回転軸32では、高速回転での安定性を確保するために、図示は略すが外周に動圧発生溝を設ける構成としてもよい。
支持機構33は、軸受ハウジング36とスラスト軸受部材37と軸受部材38とシール部材39とを有する。その軸受ハウジング36は、フランジ部31hの内方に配置されている。軸受ハウジング36は、外形がZ軸方向を高さ方向とする略円柱状を呈し、Z軸方向正側の端部からZ軸方向に伸びる穴36aが設けられている。その穴36aには、底面にスラスト軸受部材37が配置されるとともに、周壁面に軸受部材38が配置されている。また、穴36aの開口位置近傍にシール部材39が配置されている。
そのスラスト軸受部材37は、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼、セラミックス、表面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理等の硬化処理を施した金属部材、および樹脂材料等が用いられて形成される。このため、スラスト軸受部材37は、良好な潤滑性を有し、磨耗粉の発生を抑えることができる。
軸受部材38は、焼結材料からなる含油動圧軸受であり、実施例1では軸受隙間を直径で10μm以下に設定している。なお、上述した動圧発生溝を設ける場合には、焼結材料からなり加工性が良好な軸受部材38の内周面に設けることができる。その軸受部材38に支えられる回転軸32のZ軸方向負側の端部には、凸曲面が設けられている。そして、回転軸32の凸曲面とスラスト軸受部材37とが接触されており、回転軸32のスラスト方向の軸受が所謂ピボット軸受とされている。シール部材39は、軸受ハウジング36における穴36aからの油の流出を防止する。この支持機構33を取り巻いてモータ34が設けられている。
そのモータ34は、ロータ磁石34aとステータコア34bと巻線コイル34cとを有する。モータ34は、ステータコア34bの外周部近傍にロータ磁石34aが配置されたアウターロータ型の直流ブラシレスモータである。ロータ磁石34aは、ステータコア34bの外周部との間で回転トルクを発生し回転する。そのロータ磁石34aは、実施例1では、樹脂をバインダーに使用したボンド磁石であって径方向に着磁されており、フランジ部31hの内周面に取り付けられている。ロータ磁石34aは、Z軸方向における磁路を開放している。このため、モータ34では、ミラー固定台31が高速回転しても、ロータ磁石34aが遠心力によって破壊されることを防止することができる。ステータコア34bは、実施例1では、軸受ハウジング36に取り付けられている。
駆動機構35は、回路基板41にホール素子42と図示を略す駆動ICとコネクタとが実装されて構成されている。その回路基板41には、巻線コイル34cと駆動ICとを電気的に接続する配線パターン、ホール素子42と駆動ICとを電気的に接続する配線パターン、コネクタと駆動ICとを電気的に接続する配線パターン等が形成されている。また、回路基板41には、軸受ハウジング36が取り付けられている。ホール素子42は、Z軸方向における磁路を開放されたロータ磁石34aの開放磁路内に配置されている。駆動機構35では、ホール素子42からの出力信号をミラー固定台31の位置信号として駆動ICが参照することで巻線コイル34cの励磁切り替えを行うことにより、モータ34によるミラー固定台31の回転を継続する。この駆動機構35は、回路基板41に設けられた図示を略すコネクタに接続されたハーネスを介して測定処理機構12(図1参照)に接続される。駆動機構35では、その測定処理機構12から電力供給されるとともに、駆動ICにモータ34の起動・停止、回転数等の制御信号が入出力される。このため、駆動機構35は、測定処理機構12の制御下で、走査ミラー駆動装置30におけるミラー固定台31を回転駆動させることができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定台31に固定された走査ミラー16を、回転軸線A回りに回転駆動することができる。
レーザレーダ装置10では、図1に示すように、測定処理機構12の制御下で、投光機構13の光源21が所定の発光時間かつ所定の発光周期でパルス発光されることにより、その光源21からレーザ光Lが出射される。このとき、レーザレーダ装置10では、測定処理機構12の制御下で、走査ミラー駆動装置30が駆動されることにより走査ミラー16が回転軸線A回りに回転駆動される(図2、図3等参照)。この走査ミラー16の回転数は、数100rpm〜数1000rpmの範囲で一定の回転数に設定される。これにより、レーザレーダ装置10では、図1および図2に示すように、投光機構13(その光源21)から出射されたレーザ光Lを、折返ミラー15を経て回転駆動される走査ミラー16(反射面16a)で反射することで出射する。そのレーザ光Lは、走査ミラー16(反射面16a)の回転角度に応じて所定の方向に向けて出射されることで所定の範囲を走査する。このため、レーザレーダ装置10では、投光機構13と折返ミラー15と走査ミラー16と走査ミラー駆動装置30とが、レーザ光Lで所定の範囲を走査する光走査装置25として機能する。
これにより、レーザレーダ装置10(光走査装置25)では、対象物11としての他の車両へ向けてレーザ光Lを投光(照射)する。ここで、そのレーザ光Lが、発散光速であると、走査ミラー16(反射面16a)で反射された後に徐々に拡散して他の車両(対象物11)に投光(照射)されることとなる。このため、照射領域におけるZ軸方向の長さは、走査ミラー16における回転軸線Aと照射領域との距離に依存するものとなり、この距離が長いほど大きなものと(長く)なる。
そのレーザ光Lは、図1および図3に示すように、他の車両等の対象物11に投光(照射)されると、その対象物11で拡散反射され、その一部が反射光Rとして元の光路を辿ってレーザレーダ装置10へと戻ることとなる。すなわち、対象物11からの反射光Rは、拡散しつつその一部が走査ミラー16(反射面16a)へと戻り、その走査ミラー16および折返ミラー15を経て受光機構14へと進行し、その受光機構14における光検出器23で受光される。その光検出器23は、受光した反射光Rの受光量に応じた受光信号を測定処理機構12に出力する。その測定処理機構12は、レーザ光L(光パルス)を出射したタイミングと、そのレーザ光L(光パルス)に対応する反射光Rを受光したタイミングと、の時間差に基づいて、対象物11(それが存在する照射領域)までの距離を算出する。
レーザレーダ装置10は、実施例1では、投光機構13における光源21の1パルス当たりの発光時間を数n秒〜100n秒程度とし、かつ発光周期を3μ秒以上としている。この発光周期は、互いに距離が異なる2つの対象物11にレーザ光Lを投光(照射)した場合に、各対象物11からの2つの反射光Rの互いの干渉に起因して当該2つの反射光R(それに応じた受光信号)の分離が出来なくなることを防止する観点で設定する。これについて以下で説明する。
先ず、レーザ光L(光パルス)を出射したタイミングと、そのレーザ光L(光パルス)に対応する反射光Rを受光したタイミングと、の時間差をΔtとし、光速をCとすると、対象物11までの距離Lは、L=Δt×C÷2で表すことができる。このため、時間差Δtが3μ秒であるとすると、対象物11までの距離Lは450mとなる。ここで、一般的な距離測定装置では、検出(測定)可能な距離が最大で200m程度である。また、450m先に存在する対象物11からの反射光Rは、極めて光強度が弱い(光量が小さい)ため、連続して出射されたレーザ光Lによる近距離にある他の対象物11からの反射光Rと干渉したとしても、殆ど影響を及ぼすことはない。加えて、一般的な距離測定装置では、対象物11に投光(照射)する光パルス(レーザ光L)の発光周波数は10kHz〜100kHz程度に設定されており、それを発光周期に換算すると10μ秒〜100μ秒となる。これらのことから、実施例1のレーザレーダ装置10では、投光機構13における光源21の発光周期を3μ秒以上としている。
なお、レーザレーダ装置10では、検出(測定)可能な距離を近距離とするとともに、出射するレーザ光L(光パルス)の光量を適切なものとすべく投光機構13の光源21における光出力を適宜設定することにより、発光周期をさらに短くすることができる。これは、このように設定すると、遠距離にある対象物11からの反射光Rと、近距離にある対象物11からの反射光Rと、の干渉の影響を防止することができることによる。
また、レーザレーダ装置10は、実施例1では、投光機構13における光源21の発光周期を、走査ミラー駆動装置30による走査ミラー16の回転数と、投光角度分解能と、に応じて設定する。その投光角度分解能とは、レーザ光L(光パルス)を出射するタイミングを走査ミラー16の回転方向で見た角度で示すものであり、測定可能な角度範囲(測定角度分解能)に結びつくものとなる。その光源21では、走査ミラー駆動装置30による走査ミラー16の回転数を高くするほど、あるいは、投光角度分解能を高くする(測定可能な角度範囲を小さくする)ほど、発光周期を短くする必要がある。
その一例として、走査ミラー駆動装置30による走査ミラー16の回転数を500rpmとし、投光角度分解能を1°とすると、発光間隔を333μ秒とする必要があり、発光周波数が3kHzとなる。このように設定したレーザレーダ装置10では、X軸方向を中心として−80°〜+80°の範囲を走査するものとすると、333μ秒毎に光源21を発光させることで、1°毎の測定データを161個得ることができる。
また、その他の例として、走査ミラー駆動装置30による走査ミラー16の回転数を6000rpmとし、投光角度分解能を0.25°とすると、発光間隔を6.9μ秒とする必要があり、発光周波数が144kHzとなる。このように設定したレーザレーダ装置10では、X軸方向を中心として−80°〜+80°の範囲を走査するものとすると、6.9μ秒毎に光源21を発光させることで、0.25°毎の測定データを641個得ることができる。ここで示した各数値は、あくまで一例であり、走査ミラー駆動装置30による走査ミラー16の回転数および投光角度分解能は、レーザレーダ装置10(光走査装置25)の用途に応じて適宜設定することができる。
ここで、実施例1のレーザレーダ装置10では、好適な例として、走査ミラー駆動装置30による走査ミラー16の回転数を2000rpm以上に設定する。これは以下のことによる。上述した他の例のように、X軸方向を中心として−80°〜+80°の範囲を0.25°の投光角度分解能で物体(対象物11)の検出、およびその物体(対象物11)までの距離の測定を行うものとする。すると、0.25°は、走査する全範囲(160°)に対して0.156%{(0.25/160)×100=0.156}に相当する。ここで、レーザレーダ装置10では、角度位置の誤差が走査ミラー16における回転ムラに起因して生じる。このため、レーザレーダ装置10では、角度位置の誤差を位置分解能の半分程度に抑える場合、走査ミラー16における回転ムラを少なくとも0.078%以下にする必要がある。
ここで、走査ミラー16では、回転数が低すぎると回転ムラが大きくなる傾向がある。このため、走査ミラー16では、ある程度回転数を高くしてイナーシャ効果を得やすくすることで、回転ムラを小さく抑えることができる。また、レーザレーダ装置10では、走査ミラー16の回転数が高い方が単位時間当たりの検出回数が多くできるので、検出精度を上げることができる。これらのことから、実施例1のレーザレーダ装置10では、好適な例として、走査ミラー16の回転数を2000rpm以上に設定する。
ところで、レーザレーダ装置10では、走査ミラー16の回転数を高くすると、その走査ミラー16が周辺の乱流や遠心力の影響を受けやすくなって回転ムラ(駆動ムラ)が大きくなることが考えられる。このレーザレーダ装置10では、走査ミラー16における回転ムラ(駆動ムラ)が増加すると、物体(対象物11)の検出およびその物体(対象物11)までの距離の測定の精度を低下させてしまう。加えて、レーザレーダ装置10では、走査ミラー16における反射面16aの面精度が低下すると、物体(対象物11)の検出およびその物体(対象物11)までの距離の測定の精度を低下させてしまう。これらのことを鑑みて、本発明に係る実施例の走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定台31に対する走査ミラー16の固定構造を特徴的な構成としている。このことについて、主に図4から図14を用いて説明する。
走査ミラー駆動装置30では、周辺の乱流や遠心力の発生を抑制することができるとともに、走査ミラー16をミラー固定台31に固定することに起因して反射面16aの面精度が低下することを防止することが可能とされている。この走査ミラー駆動装置30では、図4等に示すように、基本的に、ミラー固定部材51を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定する。
そのミラー固定部材51は、実施例1では、図7に示すように、平坦な矩形状を呈する板状部材が折り曲げられて構成されており、走査ミラー16よりも小さな幅寸法とされている(図4等参照)。ミラー固定部材51は、平坦な設置部52と、その設置部52に対して傾斜されつつ連続する加圧部53と、を有する。このミラー固定部材51は、外力を加えることにより設置部52に対する加圧部53の角度関係を変化させることが可能であり、かつ当該外力が無くなって無負荷状態とされると元の角度関係に戻ることが可能とされている。すなわち、ミラー固定部材51は、設置部52と加圧部53との間でバネ力を作用させる板バネのように機能する。ミラー固定部材51は、このような板バネの機能を有するものとすることができるものとする材料で形成されており、実施例1では金属材料から為る板状部材が折り曲げられて形成されている。
その設置部52は、ミラー固定台31の台座面31aに設置される箇所を構成し、2つの取付穴52a、52bが設けられている。この2つの取付穴52a、52bは、それぞれが後述するようにミラー固定部材51をミラー固定台31に取り付けるための取付ネジ部材55の軸部55bを通すことが可能とされ、その頭部55a(図9参照)を通すことを阻む内径寸法とされている。また、2つの取付穴52a、52bは、ミラー固定台31に設けられた一対のネジ穴31dに対応する位置関係とされている(図8参照)。
この2つの取付穴52a、52bは、実施例1では、それぞれが対応する取付ネジ部材55の軸部55b(図9参照)の直径寸法、すなわちミラー固定台31の両ネジ穴31dの内径寸法よりも大きな内径寸法とされている(図8参照)。このため、両取付穴52a、52bは、遊びを持って取付ネジ部材55の軸部55bを受け入れることが可能とされている。この遊びは、コンマ数ミリ程度に設定している。また、実施例1では、一方の取付穴52bが、取付穴52aとの並列方向に長尺な内径形状の長穴とされている。このため、2つの取付穴52a、52bは、ミラー固定台31の一対のネジ穴31dに対する位置関係が完全には一致しない場合であっても、取付ネジ部材55によるミラー固定部材51のミラー固定台31への取り付けを可能とする。
その設置部52に連続する加圧部53は、設置部52との間での板バネの機能を利用して、走査ミラー16の反射面16aに押し当てられる箇所としての押当箇所54を有する。この加圧部53は、板形状を呈し、中間位置で屈曲されることで押当箇所54が形成されている。このため、押当箇所54は、走査ミラー16(その反射面16a)へと接触する箇所を線状とすることができる。この押当箇所54は、実施例1では、後述するようにミラー固定部材51がミラー固定台31に取り付けられた状態において、ミラー固定台31の回転軸線Aが伸びる方向(Z軸方向)に対して直交する位置関係とされている。
この加圧部53は、図10に示すように、後述するようにミラー固定部材51がミラー固定台31に取り付けられた状態において、少なくとも押当箇所54が走査ミラー16(その反射面16a)と干渉する位置関係となるように設置部52に対する傾斜角度が設定されている。このため、ミラー固定部材51は、後述するようにミラー固定台31に取り付けられた状態において、加圧部53の押当箇所54が走査ミラー16に、当該走査ミラー16(その裏面16c)を位置決め面31cへと押し付けるための押付力を、付与することが可能とされている。そして、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51(押当箇所54)による加圧力のベクトル方向(押当方向Dp)を、走査ミラー16の反射面16aに直交する方向を基準(0°)として、0°からZ軸方向負側で十数°程度の範囲内とする。この加圧力のベクトル方向(押当方向Dp)は、ミラー固定部材51の大きさ寸法および台座面31a(ミラー固定台31)への取付位置や押当箇所54を形成する位置を適宜設定することにより、設定することができる。
ここで、図9に示すように、このように構成されたミラー固定部材51が、後述するように走査ミラー16をミラー固定台31に固定すべく当該ミラー固定台31に取り付けられた状態における高さ寸法をHfとする。また、その走査ミラー16における高さ寸法をHmとする。すると、ミラー固定部材51は、高さ寸法Hfが(4×Hf≦Hm)となるように大きさ寸法が設定されている。
次に、この走査ミラー駆動装置30における走査ミラー16のミラー固定台31の固定方法の一例について説明する。先ず、図9等に示すように、走査ミラー16の底面16b(図9を正面視して下側の面)をミラー固定台31の台座面31aに載せ、その走査ミラー16の裏面16cをミラー固定台31の位置決め面31cに宛がう。この状態において、設置部52の2つの取付穴52a、52bの位置をミラー固定台31の一対のネジ穴31dの位置に合致させつつ加圧部53の押当箇所54を走査ミラー16の反射面16aに押し当てて、ミラー固定部材51を台座面31aに載せる(図8参照)。そして、実施例1では、ミラー固定部材51(その設置部52)を台座面31aに取り付けるために、取付ネジ部材55を用いる。その取付ネジ部材55は、頭部55aと、それよりも小さな外径寸法とされてネジ山が形成された軸部55bとを有する。その取付ネジ部材55の軸部55bを、ミラー固定部材51の設置部52の2つの取付穴52a、52bを通して、ミラー固定台31の台座面31aの一対のネジ穴31dに噛み合わせる。
その後、両取付ネジ部材55の対応するネジ穴31dへの噛み合わせ量を増していき、ミラー固定部材51をミラー固定台31(その台座面31a)に仮止めする。この状態において、両取付穴52a、52bと両取付ネジ部材55の軸部55bとの間に設けられた遊びを利用して、押当箇所54が全長に渡って走査ミラー16の反射面16aに押し当たるように走査ミラー16に対するミラー固定部材51の姿勢を調整する。その後、両取付ネジ部材55を対応するネジ穴31dに完全に噛み合わせて固定することで、ミラー固定部材51をミラー固定台31(その台座面31a)に取り付ける。このため、取付ネジ部材55は、ミラー固定部材51(その設置部52)をミラー固定台31の台座面31aへと取り付けるための取付部材として機能する。
すると、走査ミラー16では、ミラー固定部材51の加圧部53の押当箇所54が反射面16aに押し当てられることで当該ミラー固定部材51により加圧され、裏面16cがミラー固定台31の位置決め面31cに押し付けられる。このため、走査ミラー16は、ミラー固定部材51によりミラー固定台31に固定される。このとき、押当箇所54は、自らの形状と、上記したミラー固定部材51の姿勢の調整と、により、反射面16a(走査ミラー16)への接触箇所が線状とされる。
その後、走査ミラー16における当該走査ミラー16(裏面16c)が位置決め面31cに押し付けられることに影響を与えない箇所を、接着剤56(図11参照)を用いてミラー固定部材51に接着固定する。この影響を与えない箇所とは、少なくとも走査ミラー16と位置決め面31cとの接触箇所を除くものであって、より好適には走査ミラー16を位置決め面31cに押し付けることの妨げとなることのない箇所をいう。その走査ミラー16を位置決め面31cに押し付けることの妨げとなることのない箇所としては、一例として、走査ミラー16を位置決め面31cに押し付ける方向と直交する方向で、ミラー固定部材51と走査ミラー16とが接触する箇所があげられる。実施例1では、その具体例として、図11に示すように、走査ミラー16の底面16bと、ミラー固定部材51の周縁突起部31eの周縁突起面31fと、の間に接着剤56を塗布することにより、底面16bと周縁突起面31fとを接着固定する。この接着固定は、上述したミラー固定部材51による走査ミラー16のミラー固定台31への固定が終了した後に行う。このような接着固定は、例えば、紫外線硬化型の接着剤56を予め塗布し、ミラー固定部材51による固定の後に接着剤56に紫外線を照射することにより行うことができる。なお、このような接着固定は、単にミラー固定部材51による固定の後に接着剤(56)を塗布することにより行うものであってもよく、他の方法であってもよく、実施例1の方法に限定されるものではない。
これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51(その押当箇所54)の加圧により裏面16cが位置決め面31cに押し付けられつつ接着剤56により接着固定されて、走査ミラー16がミラー固定台31に固定される。
加えて、走査ミラー駆動装置30では、上述したようにミラー固定部材51を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定した状態(図4等参照)において、重心位置が回転軸線A上に位置しないことが考えられる。このような場合、ミラー固定台31では、図12に示すように、重量バランス調整部31kを設ける。この重量バランス調整部31kは、ミラー固定部材51を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定した状態のミラー固定台31(走査ミラー駆動装置30)における重心位置を回転軸線A上に調整するための部材である。すなわち、ミラー固定台31(走査ミラー駆動装置30)では、重量バランス調整部31kにより回転軸線A回りの回転時における重量バランスが微調整の範囲内(実施例1では数グラム程度)となるように設定する。この重量バランス調整部31kは、ミラー固定台31と一体のものであってもよく、別に形成したものを固定するものであってもよい。重量バランス調整部31kは、図12に示す例では、ミラー固定台31の台座面31aに位置決め突起部31bを設けたことによるバランス調整のために、回転軸線Aから見て位置決め突起部31bとは反対側に設けている。なお、重量バランス調整部31kは、ミラー固定部材51を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定した状態のミラー固定台31(走査ミラー駆動装置30)における重心位置を回転軸線A上に調整するものであれば、形状および位置は適宜設定することができる。
次に、このような走査ミラー駆動装置30における走査ミラー16のミラー固定台31への固定に関する技術の課題について、図13および図14を用いて説明する。なお、この技術の課題は、実施例1の走査ミラー駆動装置30であっても、ミラー固定部材51を用いることなく走査ミラー16をミラー固定台31に固定すれば同様であることから、実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様の符号を用いて説明する。
図13に示す走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定枠61を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定している。そのミラー固定枠61は、基本的にミラー固定部材51と同様の構成であって、そのミラー固定部材51における設置部52の上方に支持板部61aが設けられて構成されている。ミラー固定枠61は、走査ミラー16を裏面16c側から支持板部61aで支える。その支持板部61aは、走査ミラー16の裏面16cを略全体に渡って覆う大きさ寸法とされ、ミラー固定枠61の両側面16dを挟みつつ支える側方支持部61bと、ミラー固定枠61の上面16eを押さえる上方支持部61cと、を有する。このミラー固定枠61は、ミラー固定部材51と同様に2つの取付ネジ部材55の軸部55bを両ネジ穴31dに噛み合わせることにより、反射面16aを位置決め面31cに押し付けて走査ミラー16をミラー固定台31に固定する(図9等参照)。ここで、走査ミラー16は、高さ寸法が40mm、幅寸法が48mm、厚さ寸法が5mm(40mm×48mm×5mm)の大きさ寸法とされている。このため、走査ミラー16は、例えば、複写機、プリンター、イメージスキャナ、ファクシミリ等の機能を併せ持つ複合機に用いられる回転多面鏡と比較して、特に高さ寸法や幅寸法が大きなものとされている。このことから、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定枠61を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定して上記したように回転駆動すると、ミラー固定枠61に変形が生じてしまい、重心位置のズレが生じて駆動ムラが発生してしまった。このミラー固定枠61の変形は、遠心力が作用したり回転駆動に伴う風の影響を受けたりしたことが原因と考えられる。
図14に示す走査ミラー駆動装置30では、加圧ネジ台62に設けた一対の加圧ネジ63を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に固定している。その加圧ネジ台62は、一対の加圧ネジ63を支持すための支持部材であり、2つの取付ネジ部材64(その軸部)を両ネジ穴31d(図9等参照)に噛み合わせることにより、底面16bを台座面31aに固定される。加圧ネジ台62には、内周面にネジ溝が設けられて貫通する一対のネジ穴62aが設けられており、それぞれが加圧ネジ63(その軸部の外周面に設けられたネジ山)との噛み合わせが可能とされている。両加圧ネジ63は、台座面31aに固定された加圧ネジ台62の対応するネジ穴62aに噛み合わせて設けられており、噛み合わせ量を増していくと先端箇所で走査ミラー16の裏面16cを押す(加圧する)ことが可能とされている。この構成では、その各加圧ネジ63の先端箇所で走査ミラー16の裏面16cを押す(加圧する)ことで、反射面16aを位置決め面31cに押し付けて走査ミラー16をミラー固定台31に固定する。このように構成した走査ミラー駆動装置30では、上記したように回転駆動しても、ミラー固定枠61(図13参照)とは異なり、加圧ネジ台62や両加圧ネジ63に変形が生じることはない。ところが、この構成の走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の反射面16aにおける平面度が低下してしまった。これは、両加圧ネジ63の先端箇所で走査ミラー16の裏面16cを押す(加圧する)ものであることから、応力集中が生じてしまうことで走査ミラー16延いてはその反射面16aに変形を生じさせてしまったことが原因と考えられる。
これに対して、本願発明に係る走査ミラー駆動装置の実施例1の走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の弾性力により加圧部53を線状の押当箇所54を走査ミラー16(その反射面16a)に押し当てている。走査ミラー駆動装置30では、その線状の押当箇所54が走査ミラー16(その反射面16a)に押し当てられることで、その走査ミラー16をミラー固定台31に固定する。このため、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51による固定に起因して走査ミラー16に応力集中が生じることを防止することができるので、反射面16aの平面度の低下を防止することができる。
また、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の弾性力により線状の押当箇所54を押し当てる(加圧する)ことで、走査ミラー16(その裏面16c)を回転軸線Aと平行な位置決め面31cに押し付けている。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16(その裏面16c)を位置決め面31cに沿う状態すなわち回転軸線Aと平行な状態とすることができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の反射面16aを回転軸線Aと平行に伸びるものとすることができ、その反射面16aに面倒れが生じることを防止することができる。
さらに、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の弾性力により線状の押当箇所54を押し当てる(加圧する)ことで、走査ミラー16(その裏面16c)を回転軸線Aと平行な位置決め面31cに押し付けている。このため、走査ミラー駆動装置30では、他の部材等を介在させることなく走査ミラー16(その裏面16c)を位置決め面31cに押し付けることができるので、適切に位置を決めつつ走査ミラー16をミラー固定台31に固定することができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の固定に起因して、走査ミラー16の反射面16aに面倒れが生じることやジッター等の駆動ムラが生じることを防止することができる。
走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51をミラー固定台31に取り付けた状態において、少なくとも押当箇所54が走査ミラー16(その反射面16a)と干渉する位置関係となるように、設置部52に対する加圧部53の傾斜角度を設定している。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16(その反射面16a)に対してミラー固定部材51が押当箇所54を押し当てる方向(押当方向Dp)を、走査ミラー16の反射面16aに直交する方向よりもZ軸方向負側とすることができる。実施例1の走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51(押当箇所54)による加圧力のベクトル方向(押当方向Dp)を、走査ミラー16の反射面16aに直交する方向(0°)からZ軸方向負側で十数°程度の範囲内としている。これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51によるミラー固定台31への固定により、走査ミラー16が上方(Z軸方向正側)へと抜け難くすることができる。
走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51を用いて走査ミラー16をミラー固定台31に取り付けるものであることから、走査ミラー16の形成方法の自由度を確保することができる。これは、走査ミラー16では、位置決め面31cに押し付けられる面(実施例1では裏面16c)とは反対側の面(実施例1では反射面16a)において、ミラー固定部材51の押当箇所54が押し付けられる箇所を有するものであればよいことによる。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の反射面16aの面精度を高いものとすることや、反射面16a(走査ミラー16)の大型化を図ることを容易なものとすることができる。
走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の設置部52の両取付穴52a、52bが、遊びを持って対応する取付ネジ部材55(その軸部55b)を受け入れることが可能な内径寸法とされている。このため、走査ミラー駆動装置30では、両取付ネジ部材55を用いてミラー固定部材51をミラー固定台31に仮止めした状態において、走査ミラー16に対するミラー固定部材51の姿勢を調整することができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の加圧部53の押当箇所54を全長に渡って走査ミラー16(その反射面16a)に確実に押し当てた状態とすることができる。このため、走査ミラー駆動装置30では、より確実に反射面16aの平面度の低下を防止しつつ走査ミラー16を適切に位置決めした状態で、ミラー固定台31に固定することができる。
走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定台31に重量バランス調整部31kを設けることで、ミラー固定台31における重心位置を回転軸線A上に位置させることができる。このため、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定台31の回転軸線A回りの回転時における重量バランスを確実に微調整の範囲内(実施例1では数グラム程度)とすることができるので、駆動ムラが発生することを防止することができる。
走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51が走査ミラー16をミラー固定台31に固定した状態において、そのミラー固定部材51の高さ寸法Hfを、走査ミラー16における高さ寸法をHmの1/4以下としている。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16を回転駆動した際に、遠心力が作用したり回転駆動に伴う風の影響を受けたりすることに起因して、ミラー固定部材51が変形してしまうことを防止することができる。これは、ミラー固定部材51では、高さ寸法Hfが小さなものとされていることから、高さ寸法Hfが大きい場合(例えばミラー固定枠61)と比較して、剛性を向上させることができることに起因するものと考えられる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の変形に起因する重心位置のズレが生じることを防止することができ、駆動ムラが発生することを防止することができる。
走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の幅寸法と比較して、ミラー固定部材51の幅寸法を短いものとしている。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16を回転駆動した際に、ミラー固定部材51に作用する遠心力を小さなものとすることができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の変形に起因する重心位置のズレが生じることをより確実に防止することができ、駆動ムラが発生することをより確実に防止することができる。
走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の反射面16aを正面視した状態において、ミラー固定部材51を走査ミラー16(反射面16a)よりも外側に突出する箇所がないものとしている。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16を回転駆動した際に、ミラー固定部材51が風の影響を受けることをより確実に防止することができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51の変形に起因する重心位置のズレが生じることをより確実に防止することができ、駆動ムラが発生することをより確実に防止することができる。
走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16における位置決め面31cに押し付けられることに影響を与えない箇所を、ミラー固定部材51をミラー固定台31に接着剤56で接着固定している。このため、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16もしくはミラー固定台31に予期せぬ外力が加わった場合であっても、走査ミラー16(その裏面16c)を位置決め面31cに押し付けた状態を維持することができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、位置を適切に決めた状態で走査ミラー16をミラー固定台31により確実に固定することができる。
走査ミラー駆動装置30では、ミラー固定部材51による走査ミラー16のミラー固定台31への固定が終了した後に、接着剤56によるミラー固定部材51のミラー固定台31への接着固定を行っている。このため、走査ミラー駆動装置30では、接着剤56に硬化収縮が生じた場合であっても、走査ミラー16(その裏面16c)を位置決め面31cに押し付けた状態を維持することができる。これにより、走査ミラー駆動装置30では、位置を適切に決めた状態で走査ミラー16をミラー固定台31により確実に固定することができる。
走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の底面16bと、ミラー固定部材51の周縁突起部31eの周縁突起面31fと、の間に接着剤56を塗布することにより、底面16bと周縁突起面31fとを接着固定している。このため、走査ミラー駆動装置30では、接着剤56に硬化収縮が生じた場合であっても、走査ミラー16(その裏面16c)が位置決め面31cから離れる方向への変位を生じさせることが防止されている。これにより、走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16(その裏面16c)を位置決め面31cに押し付けた状態を、簡易な構成でより確実に維持することができる。このため、走査ミラー駆動装置30では、簡易な構成で走査ミラー16における位置決め面31cに押し付けられることに影響を与えることなく、ミラー固定部材51をミラー固定台31に接着剤56で接着固定することができる。
光走査装置25では、走査ミラー駆動装置30を用いるものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、レーザ光L(光パルス)をより適切に対象物11に投光(照射)することができる。
レーザレーダ装置10では、走査ミラー駆動装置30を搭載するものであることから、上記した各効果を得ることができるとともに、対象物11の検出および対象物11までの距離の測定をより適切なものとすることができる。
したがって、本発明に係る実施例1の走査ミラー駆動装置30では、走査ミラー16の反射面16aの面精度を維持しつつ反射面16aの面倒れや駆動ムラを低減することができる。
次に、本発明の実施例2の走査ミラー駆動装置302、それを用いる実施例2の光走査装置25およびそれを搭載する実施例2のレーザレーダ装置10について、図15および図16を用いて説明する。この実施例2の走査ミラー駆動装置302は、走査ミラー162およびミラー固定部材512の構成が、実施例1の走査ミラー16およびミラー固定部材51とは異なる例である。この実施例2の走査ミラー駆動装置302は、基本的な概念および構成は上記した実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。同様に、実施例2の光走査装置25およびレーザレーダ装置10は、走査ミラー駆動装置30に替えて走査ミラー駆動装置302を用いることを除くと、実施例1の光走査装置25およびレーザレーダ装置10(図1等参照)と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例2の走査ミラー駆動装置302では、図15に示すように、ミラー固定部材512を用いて走査ミラー162をミラー固定台31に固定する。その走査ミラー162は、図16に示すように、両側部(側面16d)の下端に傾斜突起部162aが設けられるとともに、両側部(側面16d)の上端に傾斜切欠部162bが設けられている。その各傾斜突起部162aは、走査ミラー162の各側面16dから離れるに連れて高さ位置を低くするように傾斜する被押当面162cを形成しており、その先端部が走査ミラー16の底面16bに至る間で伸びるものとされている。傾斜切欠部162bは、傾斜突起部162aと等しい形状および大きさ寸法とされており、走査ミラー162の両側部の上端が切り欠かれて形成されている。
ミラー固定部材512は、図15に示すように、走査ミラー162と略等しい幅寸法とされており、設置部522における両側端部に接触辺部512aが設けられている。その接触辺部512aは、走査ミラー162における両傾斜突起部162aに対応して設けられており、設置部522からZ軸方向に立ち上がった後に走査ミラー162の裏面16c側へ向けてX−Y平面に沿って突出するL字形状とされている。接触辺部512aは、裏面16c側へ向けて突出する箇所を対応する傾斜突起部162aの被押当面162cにZ軸方向正側から宛がうことが可能とされている。
この実施例2の走査ミラー駆動装置302は、基本的に実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様に、ミラー固定部材512により走査ミラー162をミラー固定台31に固定することができる。この走査ミラー駆動装置302では、ミラー固定部材512による固定状態において、その両接触辺部512aがZ軸方向正側から、走査ミラー162の傾斜突起部162aの被押当面162cに宛がわれる。
実施例2の走査ミラー駆動装置302では、基本的に実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例2の走査ミラー駆動装置302では、ミラー固定部材512による固定状態において、その両接触辺部512aがZ軸方向正側から、走査ミラー162の傾斜突起部162aの被押当面162cに宛がわれる。このため、走査ミラー駆動装置302では、走査ミラー162が上方(Z軸方向正側)へと抜けることをより確実に防止することができる。
また、走査ミラー駆動装置302では、接着剤56によるミラー固定部材512のミラー固定台31への接着固定を無くすものとすることができる。これは、走査ミラー駆動装置302では、ミラー固定部材512の両接触辺部512aと走査ミラー162の傾斜突起部162aの被押当面162cとの協働により、走査ミラー162が上方(Z軸方向正側)へと抜けることを防止することができることによる。このため、走査ミラー駆動装置302では、より簡易に走査ミラー162をミラー固定台31に固定することができる。
さらに、走査ミラー駆動装置302では、両傾斜突起部162aが設けられた走査ミラー162に、その両傾斜突起部162aと等しい形状および大きさ寸法の両傾斜切欠部162bを設けている。このため、走査ミラー駆動装置302では、両傾斜突起部162aを設けるものとしつつ、材料(実施例1ではガラス)を効率良く利用して走査ミラー162を形成すること(板取りの無駄をなくすこと)ができる。
走査ミラー駆動装置302では、走査ミラー162の各側面16dから離れるに連れて高さ位置を低くするように傾斜する被押当面162c(傾斜突起部162a)に、Z軸方向正側から両接触辺部512aを宛がうことができる。このため、走査ミラー駆動装置302では、走査ミラー162が幅方向に位置ズレすることを防止することができ、その位置ズレに起因する重心位置のズレが生じることを防止することができ、駆動ムラが発生することを防止することができる。
したがって、本発明に係る実施例2の走査ミラー駆動装置302では、走査ミラー162の反射面16aの面精度を維持しつつ反射面16aの面倒れや駆動ムラを低減することができる。
次に、本発明の実施例3の走査ミラー駆動装置303、それを用いる実施例3の光走査装置25およびそれを搭載する実施例3のレーザレーダ装置10について、図17および図18を用いて説明する。この実施例3の走査ミラー駆動装置303は、走査ミラー163の構成が、実施例2の走査ミラー162とは異なる例である。この実施例3の走査ミラー駆動装置303は、基本的な概念および構成は上記した実施例2の走査ミラー駆動装置302と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。同様に、実施例3の光走査装置25およびレーザレーダ装置10は、走査ミラー駆動装置30に替えて走査ミラー駆動装置303を用いることを除くと、実施例1の光走査装置25およびレーザレーダ装置10(図1等参照)と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例3の走査ミラー駆動装置303では、図17に示すように、ミラー固定部材512を用いて走査ミラー163をミラー固定台31に固定する。その走査ミラー163は、図18に示すように、両側部(側面16d)の下端に角型突起部163aが設けられるとともに、両側部(側面16d)の上端に角型切欠部163bが設けられている。その角型突起部163aは、走査ミラー163の各側面16dから突出する直方体形状を呈し、その下端部が走査ミラー16の底面16bと連続するものとされている。この角型突起部163aは、上端にZ軸方向に直交する平坦な被押当面163cを規定している。角型切欠部163bは、角型突起部163aと等しい形状および大きさ寸法とされており、走査ミラー163の両側部の上端が切り欠かれて形成されている。
ミラー固定部材512では、図17に示すように、走査ミラー163における両角型突起部163aに対応してL字形状の接触辺部512aが設けられている。接触辺部512aは、裏面16c側へ向けて突出する箇所を対応する角型突起部163aの被押当面163cにZ軸方向正側から宛がうことが可能とされている。
この実施例3の走査ミラー駆動装置303は、基本的に実施例2の走査ミラー駆動装置30と同様に、ミラー固定部材512により走査ミラー163をミラー固定台31に固定することができる。この走査ミラー駆動装置303では、ミラー固定部材512による固定状態において、その両接触辺部512aがZ軸方向正側から、走査ミラー163の角型突起部163aの被押当面163cに宛がわれる。
実施例3の走査ミラー駆動装置303では、基本的に実施例2の走査ミラー駆動装置302(すなわち実施例1の走査ミラー駆動装置30)と同様の構成であることから、基本的に実施例2と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例3の走査ミラー駆動装置303では、直方体形状を呈する両角型突起部163aの被押当面163cに、Z軸方向正側から両接触辺部512aを宛がうことができる。このため、走査ミラー駆動装置303では、走査ミラー163が上方(Z軸方向正側)へと抜けることをより確実に防止することができる。
また、走査ミラー駆動装置303では、両接触辺部512aの内側の側縁部を走査ミラー163の両側面16dに当てることで、走査ミラー163が幅方向に位置ズレすることを防止することができる。このため、走査ミラー駆動装置303では、その位置ズレに起因する重心位置のズレが生じることを防止することができ、駆動ムラが発生することを防止することができる。
したがって、本発明に係る実施例3の走査ミラー駆動装置303では、走査ミラー163の反射面16aの面精度を維持しつつ反射面16aの面倒れや駆動ムラを低減することができる。
次に、本発明の実施例4の走査ミラー駆動装置304、それを用いる実施例4の光走査装置25およびそれを搭載する実施例4のレーザレーダ装置10について、図19および図20を用いて説明する。この実施例4の走査ミラー駆動装置304は、走査ミラー164およびミラー固定部材514の構成が、実施例1の走査ミラー16およびミラー固定部材51とは異なる例である。この実施例4の走査ミラー駆動装置304は、基本的な概念および構成は上記した実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。同様に、実施例4の光走査装置25およびレーザレーダ装置10は、走査ミラー駆動装置30に替えて走査ミラー駆動装置304を用いることを除くと、実施例1の光走査装置25およびレーザレーダ装置10(図1等参照)と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例4の走査ミラー駆動装置304では、図19に示すように、ミラー固定部材514を用いて走査ミラー164をミラー固定台31に固定する。その走査ミラー164は、図20に示すように、走査ミラー164の下端から下方(Z軸方向負側)へ向けて突出して位置決め固定部164aが設けられている。その位置決め固定部164aは、突出基部164bと、その下端に連続する固定突起部164cと、を有する。その突出基部164bは、走査ミラー164よりも小さな幅寸法で直方体形状を呈する。固定突起部164cは、走査ミラー164よりも小さな幅寸法でかつ突出基部164bよりも大きな幅寸法で直方体形状を呈する。このため、固定突起部164cでは、突出基部164bとの幅寸法の差分によって被押当面164dが形成されている。このため、位置決め固定部164aは、走査ミラー164の下部を適宜切り欠いて形成された形状とされている。
ミラー固定部材514は、図19に示すように、走査ミラー164よりも小さな幅寸法とされており、設置部524における両側端部に接触辺部514aが設けられている。その接触辺部514aは、走査ミラー164における位置決め固定部164aの両被押当面164dに対応して設けられており、設置部524からZ軸方向に立ち上がった後に走査ミラー164の裏面16c側へ向けてX−Y平面に沿って突出するL字形状とされている。接触辺部514aは、裏面16c側へ向けて突出する箇所を対応する被押当面164dにZ軸方向正側から宛がうことが可能とされている。
この実施例4の走査ミラー駆動装置304は、基本的に実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様に、ミラー固定部材514により走査ミラー164をミラー固定台31に固定することができる。この走査ミラー駆動装置304では、ミラー固定部材514による固定状態において、その両接触辺部514aがZ軸方向正側から、走査ミラー164の位置決め固定部164aの対応する被押当面164dに宛がわれる。
実施例4の走査ミラー駆動装置304では、基本的に実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例4の走査ミラー駆動装置304では、ミラー固定部材514による固定状態において、その両接触辺部514aがZ軸方向正側から、走査ミラー164の位置決め固定部164aの対応する被押当面164dに宛がわれる。このため、走査ミラー駆動装置304では、走査ミラー164が上方(Z軸方向正側)へと抜けることをより確実に防止することができる。
また、走査ミラー駆動装置304では、接着剤56によるミラー固定部材514のミラー固定台31への接着固定を無くすものとすることができる。これは、走査ミラー駆動装置304では、ミラー固定部材514の両接触辺部514aと走査ミラー164の位置決め固定部164aの両被押当面164dとの協働により、走査ミラー164が上方(Z軸方向正側)へと抜けることを防止することができることによる。このため、走査ミラー駆動装置304では、より簡易に走査ミラー164をミラー固定台31に固定することができる。
さらに、走査ミラー駆動装置304では、両接触辺部514aの内側の側縁部を走査ミラー164の位置決め固定部164aの突出基部164bの両側面に当てることで、走査ミラー164が幅方向に位置ズレすることを防止することができる。このため、走査ミラー駆動装置304では、その位置ズレに起因する重心位置のズレが生じることを防止することができ、駆動ムラが発生することを防止することができる。
走査ミラー駆動装置304では、実施例2および実施例3のミラー固定部材512と比較して、幅方向の大きさ寸法を低減することができるので、遠心力が作用したり回転駆動に伴う風の影響を受けたりすることを低減することができる。このため、走査ミラー駆動装置304では、実施例2および実施例3のミラー固定部材512と比較して、重心位置のズレが生じることをより効果的に防止することができ、駆動ムラが発生することをより効果的に防止することができる。
したがって、本発明に係る実施例4の走査ミラー駆動装置304では、走査ミラー164の反射面16aの面精度を維持しつつ反射面16aの面倒れや駆動ムラを低減することができる。
次に、本発明の実施例5の走査ミラー駆動装置305、それを用いる実施例5の光走査装置25およびそれを搭載する実施例5のレーザレーダ装置10について、図21を用いて説明する。この実施例5の走査ミラー駆動装置305は、ミラー固定台315の構成が、実施例1のミラー固定台31とは異なる例である。この実施例5の走査ミラー駆動装置305は、基本的な概念および構成は上記した実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。同様に、実施例5の光走査装置25およびレーザレーダ装置10は、走査ミラー駆動装置30に替えて走査ミラー駆動装置305を用いることを除くと、実施例1の光走査装置25およびレーザレーダ装置10(図1等参照)と同様であることから、等しい概念および構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例5の走査ミラー駆動装置305では、図21に示すように、ミラー固定台315において、位置決め突起部315bが他の箇所とは別個に形成されて台座面31aに取り付けられるものとされている。この位置決め突起部315bは、実施例1の位置決め突起部31bと同様に、Z軸方向(回転軸線A)と平行であって高い平面度の平坦面の位置決め面31cが設けられている。位置決め突起部315bでは、2つの固定穴315mが設けられている。その各固定穴315mは、それぞれが対応する固定ネジ部材43の軸部43bを通すことを可能としつつ当該固定ネジ部材43の頭部43aを通すことを阻む内径寸法とされている。その両固定ネジ部材43は、頭部43aと、それよりも小さな径寸法の軸部43bと、を有し、その軸部43b(そのネジ山)を台座面31aに設けられた図示を略す固定ネジ穴(そのネジ溝)に噛み合わせることが可能とされている。
この位置決め突起部315bは、台座面31aに載せられて、2つの固定穴315mを通した2つの固定ネジ部材43の軸部43bが台座面31aの固定ネジ穴(図示せず)に噛み合わされることにより、台座面31aに固定される。位置決め突起部315bは、このように固定されると、高い平面度の平坦面の位置決め面31cを、Z軸方向(回転軸線A)と平行であって台座面31aと直交させて、その台座面31a上に形成する。
この実施例5の走査ミラー駆動装置305は、基本的に実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様に、ミラー固定部材51により走査ミラー16をミラー固定台315に固定することができる(図9参照)。この走査ミラー駆動装置305では、ミラー固定部材51による固定状態において、走査ミラー16の裏面16cを位置決め突起部315bの位置決め面31cに押し付けることで、その走査ミラー16を適切な位置とすることができる(図9参照)。
実施例5の走査ミラー駆動装置305では、基本的に実施例1の走査ミラー駆動装置30と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例5の走査ミラー駆動装置305では、位置決め面31cが設けられた位置決め突起部315bを、ミラー固定台315における他の箇所とは別個に形成している。このため、走査ミラー駆動装置305では、位置決め面31cの加工を容易なものとすることを可能としつつ、要求される高い平面度を満たすものとすることができる。これは、以下のことによる。他の実施例のミラー固定部材51のように位置決め突起部31bを一体的な構造で設けるものとすると、例えば切削加工および研磨加工により位置決め面31cを形成することが考えられる。ところが、このような方法では、ミラー固定部材51の位置決め突起部31bにおいて、要求される高い平面度を満たしつつ位置決め面31cを形成することが容易ではない。このため、走査ミラー駆動装置305では、他の実施例のミラー固定部材51と比較して、位置決め面31cの加工を容易なものとすることを可能としつつ、要求される高い平面度を満たすものとすることができる。
また、走査ミラー駆動装置305では、位置決め面31cの加工を容易なものとすることを可能としつつ要求される高い平面度を満たすものとすることができることから、加工コストを低減することができる。
したがって、本発明に係る実施例5の走査ミラー駆動装置305では、走査ミラー16の反射面16aの面精度を維持しつつ反射面16aの面倒れや駆動ムラを低減することができる。
なお、実施例5の走査ミラー駆動装置305では、実施例1と同様のミラー固定部材51を用いて走査ミラー16をミラー固定台315に固定している。しかしながら、位置決め突起部315bをミラー固定台315における他の箇所とは別個に形成して台座面31aに固定するものであれば、他の実施例(2から4)の構成と組み合わせるものであってもよく、実施例5の構成に限定されるものではない。
実施例5の走査ミラー駆動装置305では、2つの固定ネジ部材43を用いて位置決め突起部315bを台座面31aに固定している。しかしながら、位置決め突起部315bをミラー固定台315における他の箇所とは別個に形成して台座面31aに固定するものであれば、例えば接着により固定することのように固定方法は適宜設定すればよく、実施例5の構成に限定されるものではない。
なお、上記した各実施例では、本発明に係る走査ミラー駆動装置の一例としての走査ミラー駆動装置30、302、303、304、305について説明したが、光を反射する走査ミラーと、前記走査ミラーの位置決め面を有し、回転軸線回りに回転可能なミラー固定台と、前記ミラー固定台に固定され、押当箇所を押し当てることで前記走査ミラーを前記位置決め面に押し付けるミラー固定部材と、を備え、前記押当箇所は、前記走査ミラーと接触する箇所を線状とする走査ミラー駆動装置であればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
また、上記した各実施例では、走査ミラー駆動装置(30、302、303、304、305)を示している。しかしながら、本発明に係る走査ミラー駆動装置は、ミラー固定部材(51等)を用いて走査ミラー(16等)をミラー固定台(31等)に固定するものであって、ミラー固定部材の押当箇所(54等)と走査ミラーとが接触する箇所を線状とするものであれば、走査ミラー(16等)の大きさ寸法および形状や、ミラー固定部材(51等)の形状および台座面31aへと取り付け方法や、ミラー固定台(31等)の形状および構造等は適宜設定すればよく、上記した各実施例の構成に限定されるものではない。
さらに、上記した各実施例では、走査ミラー駆動装置(30、302、303、304、305)に用いるミラー固定部材(51、512、514)を示している。しかしながら、本発明に係る走査ミラー駆動装置では、走査ミラー(16等)と接触する箇所を線状としつつその走査ミラーに押当箇所(54等)を押し当てることで、当該走査ミラーを位置決め面(31c)に押し付けてミラー固定台(31等)に固定するものであれば、押当箇所(54等)の構成(形状および形成方法等)は適宜設定すればよく、上記した各実施例の構成に限定されるものではない。
上記した各実施例では、走査ミラー駆動装置(30、302、303、304、305)を光走査装置25としてレーザレーダ装置10に搭載した例を示している。しかしながら、本発明に係る走査ミラー駆動装置は、ミラー固定部材(51等)を用いて走査ミラー(16等)をミラー固定台(31等)に固定するものであって、ミラー固定部材の押当箇所(54等)と走査ミラーとが接触する箇所を線状とするものであれば、他の装置に用いるものであってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。その他の装置としては、例えば、異なる構成のレーザレーダ装置、測距装置、レーザカッター装置、レーザ穴開け装置、複写機、プリンター、あるいはその他類似のレーザ走査システム等があげられる。
上記した各実施例では、一例として光走査装置25をレーザレーダ装置10に搭載した例を示している。しかしながら、本発明に係る光走査装置は、本発明に係る走査ミラー駆動装置を用いるものであって、光(レーザ光L)を用いて走査するものであれば、他の装置に用いるものであってもよく、上記した各実施例の構成に限定されるものではない。その他の装置としては、例えば、異なる構成のレーザレーダ装置、測距装置、レーザカッター装置、レーザ穴開け装置、複写機、プリンター、あるいはその他類似のレーザ走査システム等があげられる。
上記した各実施例では、一例としてレーザレーダ装置10を示している。しかしながら、本発明に係るレーザレーダ装置は、本発明に係る走査ミラー駆動装置を用いた光走査装置を搭載するものであって、レーザ光(L)を用いて測定物(11)の検出および当該測定物(11)までの距離を測定するものであればよく、上記した各実施例の構成に限定されるものではない。
以上、本発明の走査ミラー駆動装置、それを用いる光走査装置およびそれを搭載するレーザレーダ装置を各実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については各実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
10 レーザレーダ装置
16、162、163、164 走査ミラー
16b 底面
162c、163c、164d 被押当面
25 光走査装置
30、302、303、304、305 走査ミラー駆動装置
31、315 ミラー固定台
31a 台座面
31b、315b 位置決め突起部
31c 位置決め面
31k 重量バランス調整部
51、512、514 ミラー固定部材
512a、514a 接触辺部
52、522、524 設置部
52a、52b 取付穴
53 加圧部
54 押当箇所
55 (取付部材の一例としての)取付ネジ部材
A 回転軸線
Dp 押当方向
L (光の一例としての)レーザ光
特開2012−078437号公報 特開平08−334724号公報 特表2002−530694号公報 特開平08−029662号公報 特開平05−072493号公報

Claims (12)

  1. 光を反射する走査ミラーと、
    前記走査ミラーの位置決め面を有し、回転軸線回りに回転可能なミラー固定台と、
    前記ミラー固定台に固定され、押当箇所を押し当てることで前記走査ミラーを前記位置決め面に押し付けるミラー固定部材と、を備え、
    前記押当箇所は、前記走査ミラーと接触する箇所を線状とすることを特徴とする走査ミラー駆動装置。
  2. 前記位置決め面は、前記回転軸線に対して平行な面であることを特徴とする請求項1に記載の走査ミラー駆動装置。
  3. 前記ミラー固定台は、前記位置決め面と直交し、前記走査ミラーの底面を位置決めする台座面を有し、
    前記ミラー固定部材では、前記押当箇所による前記走査ミラーへの押当方向を、前記走査ミラーに対して直交する方向から、その直交する方向よりも前記台座面側に傾斜させた方向までの間とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の走査ミラー駆動装置。
  4. 前記ミラー固定台は、前記位置決め面と直交し、前記走査ミラーの底面を位置決めする台座面を有し、
    前記ミラー固定部材は、前記押当箇所が設けられた加圧部と、前記加圧部との間でバネ力を作用させるべく前記加圧部と連続し前記台座面に取り付けられる設置部と、を有し、
    前記設置部では、前記台座面へと取り付けるための取付部材を通すことを可能とする取付穴が設けられ、
    前記取付穴は、遊びを持って前記取付部材を受け入れることが可能な内径寸法とであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置。
  5. 前記ミラー固定台では、前記ミラー固定部材を用いて前記走査ミラーが固定された状態において、前記回転軸線回りに回転時の重量バランスを整える重量バランス調整部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置。
  6. 前記ミラー固定部材は、前記走査ミラーを前記ミラー固定台に固定した状態において、前記回転軸線と平行する高さ寸法が、前記走査ミラーにおける高さ寸法の1/4以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置。
  7. 前記走査ミラーと前記ミラー固定台とは、前記位置決め面との接触箇所以外の箇所で、互いに接着固定されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置。
  8. 前記走査ミラーでは、前記回転軸線と平行する方向であって上側から押し当てることを可能とする被押当面が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置。
  9. 前記ミラー固定部材には、前記ミラー固定台に前記走査ミラーを固定した状態で、前記回転軸線と平行する方向であって上側から前記被押当面に宛がうことのできる接触辺部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の走査ミラー駆動装置。
  10. 前記ミラー固定台は、前記位置決め面が設けられた位置決め突起部を有し、
    前記位置決め突起部は、前記ミラー固定台とは別に形成されて、前記ミラー固定台に固定されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の走査ミラー駆動装置を用いることを特徴とする光走査装置。
  12. 請求項11に記載の光走査装置を搭載することを特徴とするレーザレーダ装置。
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