JP2016006146A - 熱伝導性樹脂組成物およびそれからなる成形体 - Google Patents
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Description
(1)ポリアミド樹脂(A)と、熱伝導性充填材(B)と、アラミド繊維(C)とを含有し、ポリアミド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)との質量比(A/B)が15/85〜80/20であり、アラミド繊維(C)の含有量が、ポリアミド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)との合計100質量部に対して、3〜30質量部であることを特徴とする熱伝導性樹脂組成物。
(2)さらに、ロジン(D)を、ポリアミド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)との合計100質量部に対して、0.5〜5質量部含有することを特徴とする請求項1記載の熱伝導性樹脂組成物。
(3)熱伝導性充填材(B)が、タルクであることを特徴とする(1)または(2)に記載の熱伝導性樹脂組成物。
(4)(1)〜(3)いずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
96%硫酸に溶解し、濃度1g/dlの試料溶液を作製した。続いて、ウベローデ型粘度計を用い、25℃の温度で試料溶液および溶媒の落下時間を測定し、以下の式を用いて相対粘度を求めた。
相対粘度=(試料溶液の落下時間)/(溶媒のみの落下時間)
(2)密度
電子比重計(京都電子工業社製)を用いて、温度20℃で測定した。
JIS K5902に準拠して、測定した。
(4)軟化温度
JIS K7206:1999に準拠して、測定した。
十分に乾燥した樹脂組成物を、幅20mm、厚さ1mmのバーフロー試験金型(スパイラル状)を取り付けた射出成形機(日精樹脂工業社製:NEX110−12E)を用いて10回射出成形して、その平均をバーフロー流動長とした。シリンダ温度、金型温度は、表に記載の温度とし、射出圧力は150MPaとした。
(6)溶融粘度
降下式フローテスター(島津製作所社製)を用い、表に記載の測定温度での溶融粘度を測定した。オリフィスは、直径1mm×長さ10mmのものを用いた。
ASTM規格D−790に準拠して、変形速度1mm/分で、測定した。
(8)Izod衝撃強度
ASTM規格D−256に準拠して、ノッチ付試験片を用いて測定した。
ASTM規格D−648に準拠し、荷重1.8MPaで測定した。
(10)熱伝導率
熱伝導率λは、熱拡散率α、密度ρおよび比熱Cpを下記方法により求め、その積として次式で算出した。
λ=αρCp
λ:熱伝導率(W/m・K)
α:熱拡散率(m2/sec)
ρ:密度(g/m3)
Cp:比熱(J/g・K)
熱拡散率αは(1)で作製した曲げ試験片の樹脂流れ方向について、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置TC−7000(アルバック理工社製)を用いレーザーフラッシュ法にて測定した。
密度ρは電子比重計ED−120T(ミラージュ貿易社製)を用いて測定した。
比熱Cpは示差走査熱量計DSC―7(パーキンエルマー社製)を用い、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
(1)ポリアミド樹脂
・PA6:ポリアミド6(ユニチカ社製A1030BRL、相対粘度2.6、密度1.13g/cm3)
・PA66:ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重合によって得られるポリアミド66樹脂(相対粘度2.8、密度1.14g/cm3)
(2)熱伝導性充填材
・Tc1:鱗片状タルク(日本タルク社製、平均粒径23μm、熱伝導率5〜10W/(m・K)、密度2.70g/cm3)
・Tc2:鱗片状タルク(日本タルク社製、平均粒径5μm、熱伝導率5〜10W/(m・K)、密度2.70g/cm3)
・BN:六方晶系鱗片状窒化ホウ素(電気化学社製SGP、平均粒径15μm、密度2.26g/cm3)
・MY:マイカ(ヤマグチマイカ社製 A−51S、平均粒子径52μm、密度2.80g/cm3)
・AR1:コポリパラフェニレン−3,4′−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ社製テクノーラ、平均繊維径12μm、平均繊維長3mm)
・AR2:ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ社製トワロン、平均繊維径12μm、平均繊維長3mm)
・AR3:ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ社製コーネックス、平均繊維径12μm、平均繊維長1mm)
(4)アラミド繊維以外の繊維状充填材
・GF:ガラス繊維(オーウェンスコーニング社製JAFT692、平均繊維径10μm、平均繊維長3mm)
・D1:マレイン化ロジン(荒川化学工業社製、マルキードNo.31、酸価188mgKOH/g、軟化温度141℃)
・D2:マレイン化ロジン(荒川化学工業社製、マルキードNo.32、酸価138mgKOH/g、軟化温度133.5℃)
・D3:マレイン化ロジン(荒川化学工業社製、マルキード3002、酸価107mgKOH/g、軟化温度170℃)
・D4:マレイン化ロジン(荒川化学工業社製、マルキードNo.8、酸価38mgKOH/g、軟化温度133℃)
二軸押出機(東芝機械製:TEM26SS、スクリュ径26mm)の主ホッパーに、ポリアミド6樹脂(PA6)80質量部とタルク(Tc1)20質量部とをドライブレンドした物を供給し、260℃で溶融した。途中サイドフィーダーよりアラミド繊維(AR1)3質量部を供給し、十分に溶融混練しストランド状に押出して冷却固化した後、それをペレタイザーでカッティングして樹脂組成物のペレットを得た。
得られた樹脂組成物のペレットを十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製:EC−100型)を用いてシリンダ温度260℃、金型温度80℃、射出時間20秒、冷却時間10秒で射出成形し評価用の成形体を得た。
樹脂組成を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなって、樹脂組成物のペレットを得た。なお、ガラス繊維はアラミド繊維と同様にサイドフィーダーにより途中から供給し、それ以外の原料はドライブレンドして主ホッパーより供給した。
得られた樹脂組成物のペレットを十分に乾燥した後、実施例1と同様の操作をおこなって、評価用の成形体を得た。
樹脂組成を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなって、樹脂組成物のペレットを得ようとしたが、ストランド化することができず、ペレットを得ることができなかった。
樹脂組成を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなったが、粘度が上昇し、押出しすることができなかった。
実施例17〜23の樹脂組成物は、ロジンを含有していたため、実施例2の樹脂組成物よりも、溶融粘度が小さく、1mm厚BF流動長が長かった。
比較例5、6の樹脂組成物は、熱伝導性充填材の含有量が少なかったため、熱伝導率が低かった。
比較例8の樹脂組成物は、アラミド繊維(C)の代わりにガラス繊維を配合したため、Izod衝撃強度が低かった。
Claims (4)
- ポリアミド樹脂(A)と、熱伝導性充填材(B)と、アラミド繊維(C)とを含有し、ポリアミド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)との質量比(A/B)が15/85〜80/20であり、アラミド繊維(C)の含有量が、ポリアミド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)との合計100質量部に対して、3〜30質量部であることを特徴とする熱伝導性樹脂組成物。
- さらに、ロジン(D)を、ポリアミド樹脂(A)と熱伝導性充填材(B)との合計100質量部に対して、0.5〜5質量部含有することを特徴とする請求項1記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 熱伝導性充填材(B)が、タルクであることを特徴とする請求項1または2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 請求項1〜3いずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
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