JP2015226671A - シートパッド - Google Patents
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Abstract
【課題】仕切溝付近の美観が損なわれることを抑制できると共に違和感を生じ難くできるシートパッドを提供すること。
【解決手段】可撓性を有する帯体10が、仕切溝9を跨いで表面に貼着されると共に仕切溝9に沿って延在される。帯体10によって仕切溝9に表皮を落ち窪ませ難くできるので、表皮に生じる意匠外の筋を目立ち難くすることができ、仕切溝9付近の美観が損なわれることを抑制できる。また、帯体10を介して内サポート部6(第1フォーム)及び外サポート部7(第2フォーム)を一体的に変形させることができるので、硬度差を感じ難くすることができ、違和感を生じさせ難くできる。
【選択図】図1
【解決手段】可撓性を有する帯体10が、仕切溝9を跨いで表面に貼着されると共に仕切溝9に沿って延在される。帯体10によって仕切溝9に表皮を落ち窪ませ難くできるので、表皮に生じる意匠外の筋を目立ち難くすることができ、仕切溝9付近の美観が損なわれることを抑制できる。また、帯体10を介して内サポート部6(第1フォーム)及び外サポート部7(第2フォーム)を一体的に変形させることができるので、硬度差を感じ難くすることができ、違和感を生じさせ難くできる。
【選択図】図1
Description
本発明はシートパッドに関し、特に仕切溝付近の美観が損なわれることを抑制できると共に違和感を生じ難くできるシートパッドに関するものである。
車両や船舶、航空機等の乗物に装備される座席や家具等の椅子などに用いられるシートパッドにおいて、互いに硬度の異なる発泡合成樹脂製の第1フォーム及び第2フォームが、仕切溝を挟んで隣り合うように一体成形されるものがある(例えば特許文献1)。特許文献1に開示されるシートパッドは以下のように製造される。まず、仕切板が成形面に立設された下型を上型から開放した状態で、仕切板で区画された下型の第1領域に、第1フォーム用第1液状原料を注入する。同様に、仕切板を挟んで第1領域と隣り合う第2領域に、第1フォームとは硬度の異なる第2フォーム用第2液状原料を注入する。第1液状原料および第2液状原料が注入された下型に対して上型を型締めした後、第1液状原料および第2液状原料を発泡させ固化させる。次いで、下型から上型を開放して、成形されたシートパッドを脱型する。成形されたシートパッドは、仕切板の位置に仕切溝が凹設され、互いに硬度の異なる第1フォーム及び第2フォームが仕切溝を挟んで隣り合うように一体成形される。成形されたシートパッドの表面が表皮で覆われてシートの座面や背もたれが形成される。
しかしながら上述した従来の技術では、硬度の異なる第1フォームと第2フォームとの境界に仕切溝が存在するので、表皮を装着した場合、表皮が仕切溝に落ち窪んで表皮の表面に意匠外の筋(凹条)が現れることがあり、美観が損なわれるおそれがあった。
また、第1フォームと第2フォームとの境界(仕切溝)付近が圧迫されたときに、低硬度側の発泡合成樹脂と高硬度側の発泡合成樹脂との変形(潰れ)量の差により、仕切溝に段差が生じて違和感が生じるおそれがあった。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、仕切溝付近の美観が損なわれることを抑制できると共に違和感を生じ難くできるシートパッドを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のシートパッドによれば、互いに硬度の異なる第1フォーム及び第2フォームが、表面に凹設される仕切溝を挟んで隣り合わされ、発泡合成樹脂で一体成形される。第1フォーム及び第2フォームは、可撓性を有する帯体が、仕切溝を跨いで表面に貼着されると共に仕切溝に沿って延在される。仕切溝を跨いで帯体が設けられるので、帯体によって仕切溝に表皮を落ち窪ませ難くできる。その結果、表皮が仕切溝に落ち込んで生じる意匠外の筋を目立ち難くすることができ、仕切溝付近の美観が損なわれることを抑制できる効果がある。
また、第1フォーム及び第2フォームが仕切溝を跨ぐ帯体を介して貼着されるので、帯体を介して第1フォーム及び第2フォームを一体的に変形させることができる。その結果、第1フォームと第2フォームとの硬度差を感じ難くすることができ、違和感を生じさせ難くできる効果がある。
さらに、低硬度側の発泡合成樹脂と高硬度側の発泡合成樹脂との変形(潰れ)量の差によって仕切溝に生じる段差を帯体で抑え込むことができる。その結果、仕切溝に生じる段差を小さくできるので、違和感を生じ難くできる効果がある。
請求項2記載のシートパッドによれば、帯体は厚さが0.02〜0.5mmであるので、帯体に皺を生じさせ難くできると共に、第1フォーム及び第2フォームの表面と帯体の表面との高低差を目立ち難くすることができる。その結果、第1フォーム及び第2フォームと帯体との段差や皺による凹凸を小さくすることができるので、請求項1の効果に加え、帯体によって仕切溝付近の美観が損なわれることを抑制できる効果がある。
請求項3記載のシートパッドによれば、帯体は仕切溝の溝長方向に亘って貼着されているので、請求項1又は2の効果に加え、仕切溝の溝長方向に亘って美観が損なわれることを抑制できると共に違和感を生じさせ難くできる効果がある。
請求項4記載のシートパッドによれば、帯体は仕切溝の溝長方向の一端側から他端側へ並んで複数枚が貼着されている。帯体が複数枚に分かれている分、仕切溝の溝長方向の一端側から他端側へ亘って連続する1枚の帯体が貼着される場合と比較して、シートパッドの起伏等に応じて帯体を分けて貼着できる。そのため、請求項1から3のいずれかの効果に加え、帯体の貼着によってシートパッドの表面にひきつりを生じ難くできると共に、帯体の貼着ミスを生じ難くできる効果がある。
請求項5記載のシートパッドによれば、帯体は、幅方向中央に位置する中央貼着部が、仕切溝の溝底へ向かって屈曲されつつ仕切溝の溝縁部に貼着される。その結果、中央貼着部により仕切溝の溝縁部の間隔を狭められるので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、違和感をさらに生じさせ難くできる効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。まず図1を参照して第1実施の形態におけるシートパッド1について説明する。図1は本発明の第1実施の形態におけるシートパッド1の斜視図である。シートパッド1は、軟質ウレタンフォーム等の発泡合成樹脂により一体形成されるシート用基材であり、ファブリックや合成皮革または皮革等の表皮(図示せず)が表面に装着される。本実施の形態では、シートパッド1は、着座者の尻下部に配置されるシートクッションの基材である。
図1に示すようにシートパッド1は、着座者の大腿部裏側を支持する前部サポート部2と、臀部を支持する後部サポート部3と、大腿部および臀部の側部を支持する細長のサイドサポート部5とを備えている。各サポート部2,3,5の側面4は、所定の高さを有する曲面状に形成される。各サポート部2,3,5の境界部分には、表皮(図示せず)を引張固定するための溝部8が形成されている。
サイドサポート部5は、その上面(表面)において長手方向に沿って延在する仕切溝9が形成される。仕切溝9は、サイドサポート部5を左右の2つの領域に区画するための部位である。サイドサポート部5は、仕切溝9によって、溝部8を挟んで前部サポート部2及び後部サポート部3に隣接する内サポート部6(第1フォーム)及びシートパッド1の側端部に沿って位置する外サポート部7(第2フォーム)に区画される。なお、仕切溝9は、例えば幅3mm、深さ40mm程度とされ、シートパッド1の前後方向に沿って湾曲しながら延在する。
本実施の形態では、前部サポート部2及び内サポート部6、後部サポート部3、外サポート部7が、座り心地の向上を図るため夫々硬度の異なる発泡合成樹脂で形成されている。例えば、前部サポート部2及び内サポート部6は、低硬度の発泡合成樹脂で形成され、後部サポート部3は、それより硬度の高い中硬度の発泡合成樹脂で形成される。また、外サポート部7は、前部サポート部2、後部サポート部3及び内サポート部6より高硬度の発泡合成樹脂で形成される。
前部サポート部2が低硬度の柔軟性に富む発泡合成樹脂で形成されるので、大腿部裏側の圧迫感を低減できる。また、内サポート部6が低硬度の柔軟性に富む発泡合成樹脂で形成されるので、前部サポート部2及び後部サポート部3を実質的に内サポート部6にまで拡幅した状態にできる。これにより大腿部および臀部の横からの圧迫感を抑制できる。さらに、外サポート部7が高硬度の発泡合成樹脂で形成されるので、着座者のホールド性を確保できる。
シートパッド1は、内サポート部6及び外サポート部7の表面に、仕切溝9を跨いで帯体10が貼着される。帯体10は、仕切溝9の溝幅より大きい幅とサイドサポート部5の長さと略等しい長さとを有し、フィルム状乃至はシート状の厚さの薄い可撓性を有する帯状の部材(テープ)であり、仕切溝9の溝長方向に延在する。
帯体10は、裏面に接着層(図示せず)が形成されている。そのため、仕切溝9の両側のサイドサポート部5に帯体10の裏面を押し付けることで、仕切溝9を跨いでサイドサポート部5に帯体10が貼着される。なお、帯体10の裏面に形成される接着層は、接着剤によって形成されるものに限られず、粘着剤によって形成されるものも含まれる。
なお、本実施の形態では、帯体10は合成樹脂製の繊維で形成された布製であり、仕切溝9の溝長方向の一端側から他端側へ亘って1枚の帯体10が連続して貼着される。また、帯体10は、シートパッド1の側面4を除いて、サイドサポート部5の表面に貼着されている。そのため、側面4に開口する仕切溝9の溝長方向両端の開口端9aが、帯体10の長手方向両側に露呈される。
次に図2を参照して、内サポート部6と外サポート部7とを区画する仕切溝9について説明する。図2はシートパッド1の平面図である。図2に示すように仕切溝9は、平面視において前部サポート部2側(図2下側)で外サポート部7側(図2左右方向)へ湾出した湾曲状に形成される。その湾曲した仕切溝9に沿って、仕切溝9の両側の内サポート部6及び外サポート部7に帯体10が貼着される。
次に図3(a)及び図3(b)を参照して、シートパッド1の断面構造について説明する。図3(a)は図2のIII−III線におけるシートパッド1の断面図であり、図3(b)は仕切溝9内に帯体10の幅方向中央が貼着された状態を示すシートパッドの要部断面図である。
図3(a)に示すようにシートパッド1は、低硬度の内サポート部6(第1フォーム)及び高硬度の外サポート部7(第2フォーム)が、表面に凹設される仕切溝9を挟んで隣り合わされ、発泡合成樹脂で一体成形される。外サポート部7は内サポート部6に対して高硬度であるが、内サポート部6と外サポート部7とが仕切溝9で分離されるので、内サポート部6の変形を、外サポート部7に妨げられ難くできる。仕切溝9を跨いで内サポート部6及び外サポート部7に貼着される帯体10は可撓性を有するので、着座者が腰掛けた場合には、内サポート部6をスムーズに圧縮変形させることができ、外サポート部7による着座者の大腿部および臀部の横からの圧迫感を抑制できる。
図3(b)に示すように、内サポート部6及び外サポート部7に貼着された帯体10を仕切溝9の溝底方向(図3(b)下方)へ向かって押し付けると、仕切溝9を跨ぐ帯体10の裏面に接着層が形成されているので、その接着層によって、帯体10は仕切溝9の溝底方向へ向かって帯体10の幅方向中央が屈曲されつつ仕切溝9の溝縁部に貼着される。これにより、帯体10の幅方向中央に、仕切溝9の溝縁部に貼着された中央貼着部10aが形成される。中央貼着部10aにより、内サポート部6及び外サポート部7の溝縁部付近を互いに引き寄せて弾性変形させることができる。内サポート部6は外サポート部7に比べて低硬度なので、主に内サポート部6が外サポート部7側へ弾性変形される。
なお、帯体10は、0.02mm〜0.5mm、好ましくは0.02mm〜0.4mm、より好ましくは0.05mm〜0.3mmの範囲に厚さが設定される。帯体10の厚さが0.02mm〜0.5mmに設定されることにより、帯体10が貼着された内サポート部6及び外サポート部7の表面と帯体10の表面との高低差を目立ち難くすることができる。その結果、内サポート部6及び外サポート部7と帯体10との段差を小さくすることができる。
ここで、帯体10の厚さが0.3mmより大きくなるにつれ、徐々に内サポート部6及び外サポート部7との段差が大きくなる傾向がみられ、厚さが0.5mmを超えると、この傾向が著しくなる。また、帯体10の厚さが0.05mmより薄くなるにつれ、帯体10を貼着するときに徐々に皺が生じ易くなり、内サポート部6及び外サポート部7に帯体10を綺麗に貼着し難くなる傾向がみられる。特に、厚さが0.02mmより小さくなるとこの傾向が著しくなる。
次に図4を参照して、シートパッド1を製造する成形型40について説明する。図4は成形型40の断面端面図である。なお、図4は上型41及び中型42を下型20に対して開放した成形型40を図示する。
図4に示すように成形型40は、前部サポート部2(図2参照)、後部サポート部3及びサイドサポート部5の表面を主に成形する下型20と、サイドサポート部5の裏面を主に成形する上型41と、前部サポート部2及び後部サポート部3の裏面を主に成形する中型42とを備えている。上型41は下型20に開閉可能に構成され、中型42は上型41に形成された開口部41aを開閉可能に構成される。下型20に対して上型41及び中型42が型締めされると、シートパッド1のキャビティが形成される。
下型20は、シートパッド1の外形を形成する周壁21が設けられ、周壁21の内側の底面21aに、溝部8(図2参照)形成用の突片27が突条状に設けられる。突片27は平面視において略H状に形成される。左右の突片27と周壁21との間の底面21aに、仕切溝9(図2参照)形成用の仕切板30が突設される。周壁21と突片27との間に、前部サポート部2(図2参照)、後部サポート部3及びサイドサポート部5形成用の前部領域22、後部領域23及び側部領域24が形成される。側部領域24は、仕切板30によって、内サポート部6(図2参照)が形成される第1領域25と、外サポート部7が形成される第2領域26とに区画される。
次に、この成形型40を用いたシートパッド1の製造方法を説明する。シートパッド1はコールドキュア法によって製造される。まず、上型41及び中型42を下型20から開放した状態で、前部領域22及び第1領域25に注入ノズル(図示せず)で第1フォーム用の液状の発泡合成樹脂原料(第1液状原料)を所定量注入する(第1注入工程)。同様に、後部領域23に注入ノズル(図示せず)で後部サポート部3用の液状の発泡合成樹脂原料を所定量注入し、第2領域26に注入ノズル(図示せず)で第2フォーム用の液状の発泡合成樹脂原料(第2液状原料)を所定量注入する(第2注入工程)。
各領域に発泡合成樹脂原料(液状原料)の注入が完了したら、下型20に対して上型41及び中型42を型締めし、注入した発泡合成樹脂原料(液状原料)の発泡・固化が完了するまで所定時間この状態を保持する(成形工程)。発泡合成樹脂原料(液状原料)の固化が完了したら、下型20から上型41及び中型42を開放して、成形されたシートパッド1を脱型する。仕切板30によりシートパッド1のサイドサポート部5に仕切溝9が形成される。
次に、仕切溝9を跨ぐ帯体10を仕切溝9に沿って貼着する。仕切溝9の溝底方向へ帯体10を押し付けることで、仕切溝9の溝底方向へ向かって帯体10の幅方向中央を屈曲させ、帯体10の幅方向中央が仕切溝9の溝縁部に貼着された中央貼着部10aが形成される。その後、シートパッド1に表皮(図示せず)が装着されてシートクッションが形成される。
このシートパッド1によれば、可撓性を有する帯体10が、仕切溝9を跨いでシートパッド1の表面に貼着されると共に仕切溝9に沿って延在されるので、帯体10によって仕切溝9に表皮(図示せず)を落ち窪ませ難くできる。その結果、表皮が仕切溝9に落ち込んで生じる意匠外の筋を目立ち難くすることができ、仕切溝9付近の美観が損なわれることを抑制できる。
また、内サポート部6及び外サポート部7が仕切溝9を跨ぐ帯体10を介して貼着されるので、帯体10を介して内サポート部6及び外サポート部7を一体的に変形させることができる。その結果、内サポート部6及び外サポート部7との硬度差を感じ難くすることができ、違和感を生じさせ難くできる。
また、低硬度側の内サポート部6と高硬度側の外サポート部7との変形(潰れ)量の差によって仕切溝9に生じる段差を帯体10で抑え込むことができる。その結果、仕切溝9に生じる段差を小さくできるので、違和感を生じ難くできる。
さらに、シートパッド1はコールドキュア法によって製造されるので、シートパッド1の表面に所謂スキン(薄皮)を形成させないようにできる。そのため、表面に貼着される帯体10の接着強度を確保できる。これに対し、シートパッド1がホットキュア法によって製造される場合には、表面に薄皮が形成される。この薄皮に帯体10が貼着されるので、薄皮が帯体10と一緒に剥離され易くなる。そのため、ホットキュア法によって製造されたシートパッド1は、コールドキュア法によって製造されたシートパッド1と比較して、帯体10の接着強度が小さくなるおそれがある。
なお、帯体10は厚さが0.02〜0.5mmに設定されるので、貼着するときに帯体10に皺を生じさせ難くできると共に、内サポート部6及び外サポート部7の表面と帯体10の表面との高低差を目立ち難くすることができる。その結果、内サポート部6及び外サポート部7と帯体10との段差や、皺による凹凸を小さくすることができるので、帯体10によって仕切溝9付近の美観が損なわれることを抑制できる。
また、帯体10は仕切溝9の溝長方向に亘って貼着されているので、仕切溝9の溝長方向に亘って美観が損なわれることを抑制できると共に、仕切溝9の溝長方向に亘って違和感を生じさせ難くできる。なお、仕切溝9の溝長方向の一端(図2下側端部)側から他端(図2上側端部)側へ亘って1枚の帯体10が連続して貼着されるので、長さの短い帯体を複数枚貼着する場合と比較して、帯体10の貼着作業性を向上できる。また、帯体10は、シートパッド1の側面5を除いて、サイドサポート部5の表面に貼着されるので、側面5に開口する仕切溝9の溝長方向両端の開口端9aを塞ぐように帯体10を側面5にも貼着する場合と比較して、帯体10に皺を生じさせ難くできる。
なお、帯体10は、幅方向中央に位置する中央貼着部10aが、仕切溝9の溝底へ向かって屈曲されつつ仕切溝9の溝縁部に貼着されるので、中央貼着部10aにより内サポート部6及び外サポート部7を弾性変形させて、仕切溝9の溝縁部の間隔を狭めることができる。ここで、中央貼着部10aが形成されていない場合には(図3(a)参照)、仕切溝9の溝縁部間に隙間Gがあるので、内サポート部6及び外サポート部7が弾性変形するときには、その隙間Gの分だけ、内サポート部6及び外サポート部7の一体的な弾性変形が緩衝される。
これに対し、中央貼着部10aが形成される場合には(図3(b)参照)、仕切溝9の溝縁部間の隙間G(図3(a)参照)を小さくできる(なくすことができる)。そのため、帯体10(中央貼着部10a)を介して内サポート部6及び外サポート部7を一体的に変形させることができる。その結果、内サポート部6及び外サポート部7との硬度差をより感じ難くすることができ、違和感をさらに生じさせ難くできる。
次に図5を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、長手方向に亘って同一幅で形成された1枚の帯体10が、仕切溝9の溝長方向に沿って貼着される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、幅の異なる複数の帯体52,53,54が仕切溝9の溝長方向に並んで貼着される場合について説明する。なお、第2実施の形態は、第1実施の形態で説明した帯体10の形状等を異ならせたものなので、第1実施の形態と同一の部分は同一の符号を付して、以下の説明を省略する。図5は第2実施の形態におけるシートパッド51の平面図である。
図5に示すようにシートパッド51は、サイドサポート部5の前方側(図5下側)が、サイドサポート部5の後方側(図5上側)より幅(図5左右方向寸法)が大きく設定されている。そのサイドサポート部5の表面に、仕切溝9を跨いで複数の帯体52,53,54が貼着される。帯体52,53,54は、仕切溝9の溝幅より大きい幅を有する帯状の可撓性を有する部材(テープ)である。帯体52,53は、同一の幅に設定されると共に、サイドサポート部5の前方側(図5下側)に長手方向端部を互いに突き合わせて貼着される。帯体54は、帯体52,53の幅より幅が小さく設定されると共に、長手方向端部を帯体53の長手方向端部に突き合わせてサイドサポート部5の後方側(図5上側)に貼着される。
シートパッド51は、帯体52,53,54が仕切溝9の溝長方向の一端側から他端側へ並んで貼着されるので、帯体が複数枚に分かれている分、仕切溝9の溝長方向の一端側から他端側へ亘って連続する1枚の帯体が貼着される場合と比較して、シートパッド51(サイドサポート部5)の起伏等に応じて帯体52,53,54を分けて貼着できる。シートパッド51(サイドサポート部5)の起伏に沿って帯体52,53,54を貼着させ易くできるので、帯体52,53,54の貼着によってシートパッド51(サイドサポート部5)の表面にひきつりを生じ難くできる。これによりシートパッド51の美観を向上できる。
また、帯体が複数枚に分かれている分、帯体が一連の場合と比較して、帯体52,53,54の貼着ミスを生じ難くできる。本実施の形態では、仮に貼着作業時に帯体52,53,54のいずれかの貼着を失敗した場合には、失敗した帯体52,53,54を貼り直せば良い。これに対し帯体が一連の場合には、貼着作業を失敗した場合には、帯体の全体を貼り直さなければならなくなる。そのため、本実施の形態と比較して、貼着作業時に帯体の無駄が多く生じる可能性がある。
また、シートパッド51は、帯体52,53,54を長手方向に繋いで仕切溝9の溝長方向に亘って貼着されている。よって、仕切溝9の溝長方向に亘って美観が損なわれることを抑制できると共に違和感を生じさせ難くできる。
さらに、複数の帯体52,53,54の幅を異ならせているので、サイドサポート部5の幅に応じて、好適な幅の帯体52,53,54を貼着できる。具体的には、サイドサポート部5の幅が広い部分(前方側)に貼着される帯体52,53は、サイドサポート部5の幅が狭い部分(後方側)に貼着される帯体54より幅が大きく設定される。サイドサポート部5は、幅が広い部分(前方側)の方が、幅が狭い部分(後方側)より弾性変形量が大きいので、仕切溝9の開き幅が大きくなる。帯体52,53の幅を帯体54の幅より大きくすることで、帯体52,53の貼着面積を確保し、仕切溝9の開き幅に抗して帯体52,53を剥がれ難くできる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態で挙げた形状は一例であり、他の形状を採用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、シートパッド1,51が着座者の尻下部に敷かれるクッションパッドの基材であるものを説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、バックパッドを構成するシートパッド等、他のシートパッドに適用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、サイドサポート部5に形成される内サポート部6及び外サポート部7を第1フォーム及び第2フォームとする場合について説明したが、これは一例であり、シートパッドの任意の部位を仕切溝9で区画して第1フォーム及び第2フォームとすることは当然可能である。
また、上記各実施の形態では、第1フォーム(内サポート部6)の硬度を第2フォーム(外サポート部7)の硬度より小さくする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1フォームの硬度を第2フォームの硬度より大きく設定することは当然可能である。
上記各実施の形態では、仕切溝9がシートパッド1,51の前後方向に沿って形成される(前後方向に延設される)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。シートパッド1,51の用途や要求特性や用途によって、仕切溝をシートパッドの左右方向等(前後方向以外の方向)に沿って形成することは当然可能である。なお、シートパッドの用途としては、車両や船舶、航空機等の乗物に装備される座席や家具等の椅子が例示される。
上記各実施の形態では、合成樹脂製の繊維で帯体10が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、可撓性を有する柔軟な他の材質を帯体10に採用することは当然可能である。他の材質としては、ガラス繊維、天然繊維等の種々の繊維で形成された布;クラフト紙、和紙、クレープ紙等の紙;ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等で形成された合成樹脂製フィルム;アルミニウム等で形成された金属箔が例示される。
上記各実施の形態では、表面に凹設された溝部8を利用して表皮(図示せず)を引張固定するシートパッド1,51について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、表面に接着剤を塗布して表皮を接着(装着)するシートパッドに適用することは当然可能である。また、軟質ウレタンフォーム等の発泡合成樹脂や不織布等の端材(軟質部材)を仕切溝9に挿入し、その上から帯体10,52,53,54を貼着することは当然可能である。端材(軟質部材)が仕切溝9に挿入されることで、仕切溝9によって生じる違和感が緩和される。
上記各実施の形態では、コールドキュア法によって製造されるシートパッド1,51について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、ホットキュア法によって製造されるシートパッドに適用することは当然可能である。なお、シートパッドがホットキュア法によって製造される場合には、表面に形成される所謂スキン(薄皮)を取り除いた後、帯体10,52,53,54を貼着するのが好ましい。薄皮に帯体10,52,53,54が貼着されると、薄皮が帯体10,52,53,54と一緒に剥離され易くなるので、帯体10,52,53,54の接着強度が小さくなるおそれがあるからである。
上記各実施の形態では、帯体10,52,53,54の裏面に接着層が形成されており、その接着層を用いて帯体10,52,53,54を貼着する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。仕切溝9の両側に位置するシートパッド1,51の表面に接着剤(粘着剤を含む)を塗布し、そこに帯体10,52,53,54を貼着することは当然可能である。
1,51 シートパッド
6 内サポート部(第1フォーム)
7 外サポート部(第2フォーム)
9 仕切溝
10,52,53,54 帯体
10a 中央貼着部
6 内サポート部(第1フォーム)
7 外サポート部(第2フォーム)
9 仕切溝
10,52,53,54 帯体
10a 中央貼着部
Claims (5)
- 発泡合成樹脂で一体成形されるシートパッドにおいて、
表面に凹設される仕切溝を挟んで隣り合う互いに硬度の異なる発泡合成樹脂製の第1フォーム及び第2フォームと、
前記第1フォーム及び前記第2フォームの表面に前記仕切溝を跨いで貼着されると共に可撓性を有し前記仕切溝に沿って延在する帯体とを備えていることを特徴とするシートパッド。 - 前記帯体は、厚さが0.02〜0.5mmであることを特徴とする請求項1記載のシートパッド。
- 前記帯体は、前記仕切溝の溝長方向両端部間に亘って貼着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートパッド。
- 前記帯体は、前記仕切溝の溝長方向の一端側から他端側へ並んで複数枚が貼着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のシートパッド。
- 前記帯体は、幅方向中央が前記仕切溝の溝底方向へ向かって屈曲されつつ前記仕切溝の溝縁部に貼着される中央貼着部を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のシートパッド。
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