JP2015207683A - コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサの容量増加とともにESRを低減させることにある。【解決手段】少なくとも2枚の陽極側の電極箔(36−1、36−2)と、少なくとも2枚の陰極側の電極箔(38−1、38−2)とを同極側の各電極箔の間に異極側の電極箔を介在して交互に重ね、これら陽極側および陰極側の電極箔の間にセパレータ(40)を挟んで巻回された素子を備えるコンデンサにおいて、素子は、陽極側の電極箔の一方から導出された陽極側のタブ(12、22)と、陰極側の電極箔の一方から導出された陰極側のタブ(14、32)と、陽極側の他方の電極箔から導出された外部端子(8)と、陰極側の他方の電極箔から導出された外部端子(10)を備え、同極側のタブと外部端子間に異極側の少なくとも1枚の電極箔と、少なくとも2枚のセパレータとが配置され、同極側のタブと外部端子のそれぞれが平行に配置され且つ同極同士で接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電解コンデンサ、電気二重層コンデンサなどに用いられるコンデンサ素子の端子構造に関する。
電解コンデンサ、電気二重層コンデンサなどのコンデンサは、電源など、各種の分野で用いられる。このコンデンサには低抵抗や大容量などの特性やその改善が要求されている。
このようなコンデンサの特性改善に関し、インピーダンス特性を改善するため、補助リード板を増加させることが知られている(たとえば、特許文献1)。固体電解コンデンサでは、ポリエチレンジオキシチオフェンなどの固体電解質を保持したコンデンサ素子に複数の引出端子を取り付けることが知られている(たとえば、特許文献2)。電解コンデンサでは、2本のリード線をひとつの共通リード線に束ねたリード構造が知られている(たとえば、特許文献3)。固体電解コンデンサにおいて、素子から引き出された2つの陽極タブを導電部材で連結することが知られている(たとえば、特許文献4)。また、電解コンデンサでは、巻回素子における陽極箔に2つのリード線を接続することが知られている(たとえば、特許文献5)。
実開昭57−71331号公報 特開2003−297677号公報 特開2012−4481号公報 特開2012−129267号公報 特開2009−10418号公報
ところで、コンデンサ素子の等価直列抵抗は、コンデンサ素子に含浸する電解液や、電極箔間に設置するセパレータなどに関係する。コンデンサ素子の低抵抗化は電解液の組成変更や、セパレータに用いる紙種の変更などによって対応している。
コンデンサの静電容量は電極箔の表面積に関係する。コンデンサの容量増加は、電極箔の表面積の拡大によって対応する。電極箔の表面積は、箔長および箔幅によって増大する。
図9に示すように、コンデンサは複数の抵抗成分Ra、Rc、Rd、Rp、容量成分Cおよび誘導成分La、Lc、Ltからなる等価回路で表すことができる。この場合、Cはコンデンサの静電容量に寄与する容量、Raは陽極側の電極箔の長手方向(巻回方向)の抵抗成分、Rcは陰極側の電極箔の長手方向(巻回方向)の抵抗成分、Rdは誘電損失、Rpは電解液質の抵抗成分である。
高周波領域たとえば、100〔kHz〕付近での等価直列抵抗(ESR)では、電極箔の長手方向の抵抗成分であるRa、Rcと、Rpが支配的である。電極箔の箔長が長くなれば、Ra、Rcを合わせた合成直列抵抗の影響が大きくなる。このとき、Rpは並列に接続された内部抵抗であるため、ESR(Equivalent Series Resistance :等価直列抵抗)に及ぼす影響が小さくなる。このように、ESRの値はRa、RcおよびRpによって決定される。
このため、ESRを低減するため、電解液の組成を変更するなどの対策を講じても、容量増加のために電極箔の箔長を増加させて電極箔の表面積を大きくすると、電極箔の合成直列抵抗が大きくなり、コンデンサ全体のESRの低減効果が相殺されるという課題がある。
そこで、本発明の目的は上記課題に鑑み、コンデンサの容量増加とともにESRを低減させることにある。
上記目的を達成するため、本発明のコンデンサは、少なくとも2枚の陽極側の電極箔と、少なくとも2枚の陰極側の電極箔とを同極側の各電極箔の間に異極側の電極箔を介して交互に重ね、これら陽極側および陰極側の前記電極箔の間にセパレータを挟んで巻回された素子を備えるコンデンサにおいて、前記素子は、前記陽極側の電極箔の一方からから導出された陽極側のタブと、前記陰極側の電極箔の一方から導出された陰極側のタブと、前記陽極側の他方の電極箔から導出された外部端子と、前記陰極側の他方の電極箔から導出された外部端子とを備え、同極側の前記タブと前記外部端子間に異極側の少なくとも1枚の電極箔と、少なくとも2枚のセパレータとが配置され、同極側の前記タブと前記外部端子のそれぞれが平行に配置され、且つ同極同士で接続されている。
上記コンデンサにおいて、前記電極箔の合成直列抵抗が10〔mΩ〕以上であってもよい。
上記目的を達成するため、本発明のコンデンサの製造方法は、少なくとも2枚の陽極側の電極箔と、少なくとも2枚の陰極側の電極箔とを同極側の各電極箔の間に異極側の電極箔を介して交互に重ね、これら陽極側および陰極側の前記電極箔の間にセパレータを挟んで巻回された素子を備えるコンデンサの製造方法において、前記陽極側の電極箔の一方に陽極側のタブを接続する工程と、前記陰極側の電極箔の一方に陰極側のタブを接続する工程と、前記陽極側の電極箔の1周巻回したときに前記タブと対向する位置に陽極側の外部端子を接続する工程と、前記陰極側の電極箔の1周巻回したときに前記タブと対向する位置に陰極側の外部端子を接続する工程と、前記陽極箔と、前記陰極箔をセパレータを介して巻回する工程と、同極側のタブと外部端子を接続する工程と、を含んでいる。
上記コンデンサの製造方法において、前記タブと前記外部端子とをレーザ溶接、超音波溶接、冷間圧接等の圧接または抵抗溶接で接続してもよい。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1) 各電極箔から引き出されたタブと外部端子の接続によって同極側の電極箔を並列化することで、各電極箔の箔長を延長することなく、電極箔の総面積を増加させ、容量を増加させるとともに、箔長に起因する合成直列抵抗の増加を抑制し、素子全体のESRを低減できる。
(2) 同極側のタブを外部端子に最短距離で接続でき、素子のESRを低減できる。
一実施の形態に係るコンデンサにおけるコンデンサ素子のタブ導出側から見た素子端面を示す平面図である。 コンデンサ素子の一例を示す側面図である。 コンデンサ素子から分解した陽極側の電極箔、陰極側の電極箔およびセパレータを示す図である。 電極箔に取り付けられた外部端子とタブの接続を説明するための図である。 周波数−インピーダンス特性を示す図である。 電極箔の合成直列抵抗値とESR低減効果の関係を示す図である。 電解質抵抗とESR低減効果の関係を示す図である。 素子径をパラメータにして電極箔の箔幅が及ぼすESR低減効果を示す図である。 コンデンサの等価回路を示す図である。
図1は、一実施の形態に係るコンデンサ素子の一例を示している。このコンデンサ素子2はたとえば、電解コンデンサや電気二重層コンデンサに用いられる円柱状の巻回素子である。
このコンデンサ素子2では、平坦な素子端面4がセパレータ6の縁部によって形成されている。この素子端面4には陽極側および陰極側の外部端子8、10が形成されている。この例では、陽極側の外部端子8に陽極側のタブ12、陰極側の外部端子10に陰極側のタブ14が接続されている。これらの接続にはたとえば、レーザ溶接が用いられる。
素子端面4の素子中心Oには巻芯部16が形成され、各外部端子8、10は巻芯部16を挟んで配置されている。タブ12、14は外部端子8、10の外縁側に配置されている。各タブ12、14はたとえば、平板状であり、素子中心Oを挟んで平行に配置されている。素子中心O、各外部端子8、10およびタブ12、14は素子端面4に直線上に配置されている。
図2は、外部端子8、10の平行位置でコンデンサ素子2の側面を示している。このコンデンサ素子2の周囲には巻回素子の巻き戻りを防止する固定テープ18が巻回されている。
陽極側の外部端子8には基部20、平坦部22およびリード24が形成されている。陰極側の外部端子10にも同様に基部30、平坦部32およびリード34が形成されている。各基部20、30は円柱状でたとえば、アルミニウムで形成されている。平坦部22、32は、基部20、30の一端がプレス加工等で所定の長さに圧縮変形されることで形成される。平坦部22、32は基部20、30よりも薄く、幅広な形状を有している。この平坦部22、32は、電極箔の表面に重ねられて密着させ、たとえば、冷間圧接やステッチ加工により接続されている。リード24は基部20に溶接により接続されており、半田付け可能な金属で形成された外部接続線である。リード34は基部30に溶接により接続されており、半田付け可能な金属で形成された外部接続線である。タブ12、14についても平坦部22、32と同様に、素子端面4から一部が突出した状態で電極箔の表面に重ねて密着させ、たとえば、冷間圧接やステッチ加工により接続されている。
図3は、コンデンサ素子2から陽極側および陰極側の電極箔およびセパレータを巻き戻し、電極箔およびセパレータを厚み方向から示している。図3において、図1および図2と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態に係るコンデンサ素子2では一例として陽極側には2枚の電極箔として第1および第2の電極箔36−1、36−2、陰極側には2枚の電極箔として第1および第2の電極箔38−1、38−2が用いられている。これら電極箔36−1、36−2、38−1、38−2は、電極箔36−1、38−1、36−2、38−2のように交互に配置される。このため、各電極箔36−1、38−1、36−2、38−2の間を絶縁するため、少なくとも4枚のセパレータ40を介在させている。各セパレータ40の幅は電極箔36−1、38−1、36−2、38−2の幅より広く、その長さは電極箔36−1、38−1、36−2、38−2より長く設定されている。
この実施の形態の場合、電極箔36−1には外部端子8の平坦部22が接続されている。これに対し、電極箔36−2にはタブ12が接続されている。同様に、電極箔38−1には外部端子10の平坦部32が接続されている。これに対し、電極箔38−2にはタブ14が接続されている。
そして、図3に示すように、電極箔36−1に接続された外部端子8と、電極箔36−2に接続されたタブ12は、電極箔36−1、36−2のコンデンサ素子2の直径方向の等位置に設定されている。このため、外部端子8とタブ12はコンデンサ素子2上で最短距離で接続される。
同様に、電極箔38−1に接続された外部端子10と、電極箔38−2に接続されたタブ14は、電極箔38−1、38−2のコンデンサ素子2の直径方向の等位置に設定されている。このため、外部端子10とタブ14はコンデンサ素子2上で最短距離で接続される。
図4は、電極箔36−1に接続された外部端子8と電極箔36−2に接続されたタブ12の接続、電極箔38−1に接続された外部端子10と電極箔38−2に接続されたタブ14の接続を示している。
陽極側の外部端子8の基部20には電極箔36−2に接続されたタブ12を当接させ、タブ12の上にレーザ溶接装置からレーザ光42を照射する。これにより外部端子8の基部20にタブ12が溶接され、外部端子8およびタブ12を介して電極箔36−1、36−2が並列に接続される。
同様に、陰極側の外部端子10の基部30には電極箔38−2に接続されたタブ14を当接させ、タブ14の上にレーザ溶接装置からレーザ光42を照射する。これにより外部端子10の基部30にタブ14が溶接され、外部端子10およびタブ14を介して電極箔38−1、38−2が並列に接続される。
タブ12、14と外部端子8、10を接続した電極箔36−1,36−2,38−1,38−2にセパレータ40を介在させた状態で巻回してコンデンサ素子2を形成した後は、図示しない電解液を含浸させたのち、ケースに挿入し、封口体で封止をして、電解コンデンサを作成する。具体的には、このコンデンサ素子2には外部端子8、10を貫通させた封口体が一体的に取り付けられる。このコンデンサ素子2の外装部材にはたとえば、アルミニウムで形成されたケースが用いられる。このケースは底部を備える円筒体である。このケースにコンデンサ素子2を収容し、ケースの開口部に封口体を嵌め込む。ケースの開口部側にカーリング処理を施し、封口体に重なるケースを窪ませ、ケースに封口体を固定する。ケースの開口縁部をカーリング処理により封口体の外表面に食い込ませて固定する。これにより、ケースは封口体によって封止される。
この実施の形態では、ケース内で外部端子8およびタブ12が接続され、外部端子10およびタブ14が接続されている。
このコンデンサの製造では、上記説明から明らかなように、少なくとも2枚の陽極側の電極箔36−1、36−2と、少なくとも2枚の陰極側の電極箔38−1、38−2とを交互に重ね、これら電極箔36−1、38−1、36−2、38−2の間にセパレータ40を挟んで巻回素子であるコンデンサ素子2を形成する工程が含まれる。この工程の後、陽極側の電極箔36−1から平坦部22を含む外部端子8、電極箔36−2からタブ12を導出する工程、陰極側の電極箔38−1から平坦部32を含む外部端子10、電極箔38−2からタブ14を導出する工程を経て、陽極側のタブ12に陽極側の外部端子8を接続する工程、陰極側のタブ14に陰極側の外部端子10を接続する工程が含まれ、コンデンサ素子2には電解質を含浸する工程が含まれる。
この実施の形態では、平坦部22と外部端子8を一体化しているが、外部端子8と平坦部22とを別個に形成して両者を接続して一体化してもよい。同様に、平坦部32と外部端子10を一体化しているが、外部端子10と平坦部32とを別個に形成して両者を接続して一体化してもよい。
<上記実施の形態の特徴事項や一実施の形態の効果>
(1) 以上の説明の通り、2枚の陽極側の電極箔36−1、36−2、陰極側の電極箔38−1、38−2を重ね合わせて並列化してコンデンサ素子2が形成されているので、各電極箔36−1、36−2、38−1、38−2の箔長を短縮化でき、両者を併せた箔長と同等の容量が得られる。陽極側で電極箔36−1、36−2の2枚構成、陰極側で電極箔38−1、38−2の2枚構成とすれば、各電極箔の長さを半分にした2つの素子を用いて並列に接続した素子構造であってもよい。これにより、容量は各電極箔を1枚として、箔長を2倍にした素子と同容量を得られることになる。また、電極箔36−1と38−1で構成されるコンデンサ素子の合成直列抵抗、電極箔36−2と38−2で構成されるコンデンサ素子の合成直列抵抗を合わせたコンデンサ素子2の全体の合成直列抵抗が従来の各電極箔を一枚として箔長を長くしたコンデンサ素子の合成直列抵抗に比べて低減されるので、電解液やセパレータに起因するESRの低下の相殺を抑制でき、コンデンサ素子2全体のESRを低減できる。
(2) 陽極側の電極箔36−1には外部端子8の平坦部22、電極箔36−2にはタブ12、陰極側の電極箔38−1には外部端子10の平坦部32、電極箔38−2にはタブ14が接続される。これにより、各電極箔36−1、36−2、38−1、38−2では独立したタブ接続が可能である。
(3) 上記実施の形態では、陽極側の電極箔36−1には外部端子8、陰極側の電極箔38−1には外部端子10が接続されており、平坦部22または平坦部32と基部20または基部30が一体化されており、外部端子8、10の接続工数を低減できる。
(4) 陽極側のタブ12、外部端子8間には異極側のつまり、1枚の陰極側の電極箔38−1と2枚のセパレータ40が介在しているが、各タブ12、外部端子8間が最短距離で接続されているので、コンデンサ素子2のESRの低減に寄与している。同様に、陰極側のタブ14、外部端子10間には1枚の陽極側の電極箔36−2と2枚のセパレータ40が介在しているが、各タブ14、外部端子10間が最短距離で接続されているので、各タブ14と外部端子10間も最短距離で接続され、コンデンサ素子2のESRの低減に寄与している。このように、同極のタブ同士を最短距離で配置して接続したことにより、離れた位置から引き出す場合に比較し、コンデンサ素子2のESRを低減させることができる。
(5) 同極のタブ12、外部端子8間、タブ14、外部端子10間をケース内で接続でき、封口体側の接続形態が複雑化することがない。
(6) 同極のタブ12、外部端子8間、タブ14、外部端子10間を接続し、同極で外部接続線を共通にして導出しているので、外観形状は、従来のコンデンサと同様に2つの端子が導出した形態となっている。そのため、基板等被接続側の接続部の形状や配置を変更することなく、使用することができる。
(8) 上記実施の形態では外部端子8の基部20、外部端子10の基部30をタブ12またはタブ14の接続部に設定しているので、溶接の容易化とともに、接続の安定化を図ることができる。
(9) 外部端子8の基部20とタブ12、外部端子10の基部30とタブ14の接続にレーザ溶接等を用いれば、コンデンサ素子2を汚染することなく接続処理を行うことができる。
<実験結果>
図5は、周波数−インピーダンス特性を示している。図5において、Xは本発明品、Yは比較製品の特性である。いずれも、35〔WV〕の定格製品を用いている。比較製品は、異なる位置からタブを引き出した場合である。タブの引出し位置が本発明品では素子の直径方向の等位置であるのに対し、比較製品では異なる位置から引き出した場合である。
本発明品では、同極のタブ間には異極側の電極箔1枚とセパレータ2枚が介在しており、同極のタブ12、平坦部間およびタブ14、平坦部32間は、0.15〜0.2〔mm〕離れている。一方、比較製品では、同極のタブ同士は、約2.5〔mm〕離れている。つまり、本発明品では同極のタブ間が最短距離であるのに対し、比較製品では引出し位置が異なる分だけ同極のタブ間に間隔が生じている。なお、タブの引出し位置の他は、本発明品と比較製品は、電解液や電極箔等は同様である。
特性X、Yを比較すると、50〔kHz〕の周波数域を最低のインピーダンスとし、50〔kHz〕未満または50〔kHz〕を超える周波数域でインピーダンスが増加している。50〔kHz〕を超える高周波数域でのインピーダンスの増加傾向について、特性Xでは特性Yより低くなっている。
このようにタブの引出し位置を近づけることにより、好ましくは直径方向で等位置であれば、高域周波数でのインピーダンスの増加の抑制が可能である。したがって、本発明によれば、高域周波数でのインピーダンスの増加率を抑制でき、インピーダンス特性に優れたコンデンサ素子またはコンデンサを提供することができる。
図6は、電極箔の抵抗値とESR低減効果の関係を示している。図6において、A1、B1は、スペックA、Bのコンデンサを温度を105〔℃〕で用いた場合、A2、B2は、スペックA、Bのコンデンサを温度を20〔℃〕で用いた場合を示している。縦軸のESR低減効果は、電解液やセパレータによるESRの低減効果について、既述の実施の形態のコンデンサ素子構造にした場合における、陽極側、陰極側の各電極箔を一枚とした従来のコンデンサ素子構造と比較した場合の低減率をいう。横軸の箔の抵抗値は、各電極箔をつなげた場合の長手方向の抵抗値であり、同一スペックにおいては、図の右に寄るほど、各電極箔をつなげた場合の箔長が長くなることを示す。
スペックAは、箔幅を12〔mm〕とし、箔長を90〔mm〕(素子径φ=8〔mm〕)、130〔mm〕(φ=10〔mm〕)、240〔mm〕(φ=12.5〔mm〕)、400〔mm〕(φ=16〔mm〕)、480〔mm〕(φ=18〔mm〕)に異ならせている。
スペックBは、箔幅を12〔mm〕とし、箔長を110〔mm〕(素子径φ=8〔mm〕)、170〔mm〕(φ=10〔mm〕)、300〔mm〕(φ=12.5〔mm〕)、530〔mm〕(φ=16〔mm〕)、620〔mm〕(φ=18〔mm〕)に異ならせている。
A1、A2、B1、B2に示すように、スペックA、Bでは電極箔の合成直列抵抗値がほぼ20〔mΩ〕未満ではESR低減効果が得られていないが、電極箔の合成直列抵抗値がほぼ20〔mΩ〕以上では、電極箔の合成直列抵抗が増加するに従って指数関数的な顕著なESR低減効果が得られている。なお、この合成直列抵抗は、タブおよび外部端子の引き出し位置を考慮しない電極箔の長手方向の抵抗値であり、陽極箔と陰極箔の合成抵抗値である。
この関係から明らかなように、箔幅を同一とし、各電極箔の箔長を短くし、その分同極の電極箔を複数枚にして並列に接続すれば、つまり、既述の実施の形態で示した構造を採用することにより、電解液やセパレータ等の選択の変更や改良によるESR低減効果を従来の構造の仕様と比較して高められる。
これらを総合すると、一組の陽極側および陰極側の電極箔を足した長さ方向の抵抗である合成直列抵抗値が10〔mΩ〕以上であればよく、より好ましくは20〔mΩ〕以上であれば電解液やセパレータなどによるESR低減効果が顕著になることが明らかである。
図7は、電解質抵抗とESR低減効果の関係を示している。電解質抵抗とは、電極箔とセパレータに起因する抵抗であり、電極箔の面積に由来する抵抗である。図7において、図6と同様に、A1、B1は、スペックA、Bのコンデンサを温度105〔℃〕で用いた場合、A2、B2は、スペックA、Bのコンデンサを温度20〔℃〕で用いた場合を示している。
この関係から明らかなように、箔幅を同一とし、箔長が短ければ、つまり、既述の実施の形態で示した構造を採用すれば、電極箔面積が大きくなればなるほどESR低減効果が高められる。
図8は、素子径をパラメータにして電極箔の箔幅が及ぼすESR低減効果を示している。
実験は、素子径φ=12.5〔mm〕、14.5〔mm〕、16〔mm〕、18〔mm〕のコンデンサ素子を用いて電極箔の合成直列抵抗〔mΩ〕を測定し、その測定結果からESR低減効果〔%〕を求めている。図8において、a:12.5〔mm〕、b:14.5〔mm〕、c:16〔mm〕、d:18〔mm〕であり、電極箔の箔幅は12〔mm〕、20〔mm〕、30〔mm〕である。
各特性a、b、c、dの比較から明らかなように、電極箔の合成直列抵抗〔mΩ〕について、箔幅を異ならせると、素子径が大きい場合、電極箔の合成直列抵抗〔mΩ〕の増加幅が大きく、素子径が小さい場合、合成電解質抵抗〔mΩ〕の増加幅が小さい。
そして、ESR低減効果について、箔長が長いことから、素子径が大きいほどESRの低減効果は、顕著であるが、同じ素子径においては、箔幅を異ならせてもESR低減効果の変化幅は小さい。
この結果から明らかなように、既述の実施の形態で示した構造を採用し、各電極箔の箔長を短くすることで、電極箔の合成直列抵抗〔mΩ〕抵抗が小さくなり、ESR低減効果が高められることがわかる。
以上の実験結果を総合すると、箔長の変更がESR低減効果に大きく影響する。そして、電極箔36−1、36−2または電極箔38−1、38−2の合成直列抵抗が10〔mΩ〕以上であれば、電解質などのESR低減効果が顕著となることが理解されよう。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、図3に示すように、陽極側の電極箔36−1、36−2、陰極側の電極箔38−1、38−2を備え、陽極側および陰極側のそれぞれに2枚の電極箔を使用しているが、3枚以上としてもよい。
(2) 上記実施の形態では、外周側の電極箔36−1に外部端子8を接続し、電極箔36−2にタブ12を接続しているが、外周側の電極箔36−1にタブ12を接続し、電極箔36−2に外部端子8を接続してもよい。このような電極箔の配置および接続関係は陰極側の電極箔38−1、38−2、外部端子10、タブ14においても同様である。
(3) 上記実施の形態では、外部端子8とタブ12、外部端子10とタブ14との接続にレーザ溶接を用いているが、超音波溶接、冷間圧接、抵抗溶接であってもよい。その場合、タブ12、14を外部端子8または外部端子10の外側に配置すれば、溶接治具の設置や溶接作業が容易になる効果が得られる。
(4) タブ12、14は外部端子8、10との接続面が平坦であればよく、その場合、外部端子8、10のタブ接続面が平坦面であることが望ましい。タブ12、14は接続面を平坦化すればよく、板状または帯状であることに限定されない。
(5) 上記実施の形態では、タブ12、14と接続する外部端子8、10の基部20、30が円柱状で、接続面が湾曲面を示しているが、基部20、30のタブ12、14との接続面は平坦面に成形してもよい。このようにすれば、タブ12、14と基部20、30の接続面を安定化させ、溶接などの接続作業を容易化することができる。また、接続面を安定化させれば、電気的特性の安定化や、接続強度を高めることができる。
(6) 上記実施の形態では、タブ12、14は、基部20、30と接続しているが、平坦部22、32と接続してもよい。平坦面を有するタブ12、14と平坦部22、32を接続するようにすれば、接続面が湾曲である基部20、30に接続するより接続面が安定化し、溶接などの接続作業を容易化することができる。また、接続面を安定化させれば、電気的特性の安定化や、接続強度を高めることができる。このようにすれば、基部20、30に平坦面を形成しなくてもよい。
(7) 上記実施の形態では電解コンデンサを例示しているが、本発明は電気二重層コンデンサの製造に適用してもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は電解コンデンサ、電気二重層コンデンサなどに用いられるコンデンサ素子の端子構造であって、陽極側および陰極側にたとえば、複数枚の電極箔を備え、これらを交互に重ね合わせてセパレータ絶縁を施して巻回し、各電極箔を並列化することにより、ESRの低減とともに、容量増加を図っている。このようなコンデンサでは、電源など、各種の用途に用いることができる。
2 コンデンサ素子
4 素子端面
6 セパレータ
8 陽極側の外部端子
10 陰極側の外部端子
12 陽極側のタブ
14 陰極側のタブ
16 巻芯部
18 固定テープ
20 基部
22 平坦部
24 リード
30 基部
32 平坦部
34 リード
36−1 第1の電極箔
36−2 第2の電極箔
38−1 第1の電極箔
38−2 第2の電極箔
40 セパレータ
42 レーザ光

Claims (4)

  1. 少なくとも2枚の陽極側の電極箔と、少なくとも2枚の陰極側の電極箔とを同極側の各電極箔の間に異極側の電極箔を介在して交互に重ね、これら陽極側および陰極側の前記電極箔の間にセパレータを挟んで巻回された素子を備えるコンデンサにおいて、
    前記素子は、
    前記陽極側の電極箔の一方から導出された陽極側のタブと、
    前記陰極側の電極箔の一方から導出された陰極側のタブと、
    前記陽極側の他方の電極箔から導出された外部端子と、
    前記陰極側の他方の電極箔から導出された外部端子と、
    を備え、
    同極側の前記タブと前記外部端子間に異極側の少なくとも1枚の電極箔と、少なくとも2枚のセパレータとが配置され、
    同極側の前記タブと前記外部端子のそれぞれが平行に配置され且つ同極同士で接続されていることを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記電極箔の合成直列抵抗が10〔mΩ〕以上であることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 少なくとも2枚の陽極側の電極箔と、少なくとも2枚の陰極側の電極箔とを同極側の各電極箔の間に異極側の電極箔を介在して交互に重ね、これら陽極側および陰極側の前記電極箔の間にセパレータを挟んで巻回された素子を備えるコンデンサの製造方法において、
    前記陽極側の電極箔の一方に陽極側のタブを接続する工程と、
    前記陰極側の電極箔の一方に陰極側のタブを接続する工程と、
    前記陽極側の電極箔の1周巻回したときに前記タブと対向する位置に陽極側の外部端子を接続する工程と、
    前記陰極側の電極箔の1周巻回したときに前記タブと対向する位置に陰極側の外部端子を接続する工程と、
    前記陽極箔と、前記陰極箔をセパレータを介して巻回する工程と、
    同極側のタブと外部端子を接続する工程と、
    を含むことを特徴とするコンデンサの製造方法。
  4. 前記タブと前記外部端子とをレーザ溶接、超音波溶接、冷間圧接等の圧接または抵抗溶接で接続することを特徴とする請求項3に記載のコンデンサの製造方法。
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