JP2015204935A - ダストコントロールマット - Google Patents

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Abstract

【課題】クッション性を損なわずにダストコントロールマットの塵埃捕捉性を高める。
【解決手段】 熱可塑性パイル繊維11で構成されたパイル糸を基布19に植設してパイル12に形成したパイル布帛を表面材とするダストコントロールマットのパイル面に、パイル12の先端が熱溶融して窪み、熱溶融したパイル繊維11の溶融塊16が表面に固着した凹部17を形成し、その凹部17のパイルの先端において隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11を溶融塊16を介して連結すると共に、凹部17において隣り合うパイル12とパイル12の間も溶融塊16を介して連結する。パイル繊維間を連結している溶融塊16が凹部17の内部は、細かい起伏のある梨地模様にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋内外の出入口に置き敷きして出入口を通過する歩行者の靴裏に付着している塵埃を捕捉するために使用されるタフテッドパイル布帛を表面材とするダストコントロールマットに関するものである。
ダストコントロールマットの塵埃捕捉性を高めるためにテープ状に裁断した不織布テープをパイル糸に使用すること(例えば、特許文献1参照)、モノフイラメント糸を合撚して硬直したパイル糸を使用すること(例えば、特許文献2参照)、熱融着性新鞘糸条を合撚して熱融着し剛直にしたパイル糸を使用すること(例えば、特許文献3,4参照)、或いは、パイル全体を加熱溶融して剛直にすること(例えば、特許文献5参照)が知られている。
レーザー光線を照射してパイル繊維を加熱溶融してパイル面に図柄を描出することは公知であり、レーザー光線を発振する発振器と、発振器から出射されるレーザー光線を集光して布帛の表面に当てる照射レンズと、発振器から出射されるレーザー光線を照射レンズに導く反射板と、布帛の表面に照射されるビームスポットを移動するスポット部位移動手段と、発振器からビームスポットまでのレーザー光線の光路の距離を演算する光路演算手段と、レーザー光線のビーム径を調整するビーム径調整手段と、光路に応じて照射レンズの焦点を調整する焦点調整手段によってレーザー光線照射装置を構成し、照射レンズから布帛の表面までの距離が変化しても、ビームスポット径を一定に保つためにレーザー光線のビーム径や照射レンズの焦点を調整する調整手段も公知である(例えば、特許文献6参照)。
視覚障害者を誘導する点字標識を表示するために、パイル面に積層した塩化ビニル樹脂層の表面をエンボスして表示したバーコードを透明樹脂で被覆すること(例えば、特許文献7参照)、或いは、パイル布帛に穿設した貫通孔に点字鋲を螺着することは公知である(例えば、特許文献8参照)。
繊維ウエブの表面を平滑にするため、表面に浮き出た毛羽を焼き取る毛焼き処理は公知である(例えば、特許文献9,10参照)。
実用新案登録第3103299号公報 特開平10−66674号公報 特開2000−23899(特許第4175702号) 特開2000−282339(特許第3564320号) 特開2009−50603(特許第5300229号) 特開2007−222902号公報 特開平10−102442号公報 特開平11−303030号公報(特許第3830275号) 特開2002−4163号公報(特許第4372315号) 特開2011−4926号公報(特許第5213182号)
パイルを加熱溶融して剛直にすれば、パイル層は剣山のように硬くなり、靴裏に付着している塵埃の掻き取り機能が付与されてダストコントロールマットの塵埃捕捉効果は高まるが、素足が触れて負傷する危険であり、パイル自体もクッション性を失って折れ曲がり易くなり、ダストコントロールマットの耐用性が損なわれる。
そこで本発明は、クッション性を損なうことなくダストコントロールマットの塵埃捕捉性を高めることを目的とする。
本発明に係るダストコントロールマットは、(1) 熱可塑性パイル繊維11で構成されたパイル糸を基布19に植設してパイル12に形成したパイル布帛を表面材とし、(2) そのパイル12の先端が熱溶融して窪み、熱溶融したパイル繊維11の溶融塊16が表面に固着した凹部17が形成されており(図1参照)、(3) その凹部17のパイルの先端において隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11が溶融塊16を介して連結されており、(4) その凹部17において隣り合うパイル12とパイル12の間も溶融塊16を介して連結されており(図2,図3参照)、(5) パイル繊維間を連結している溶融塊16が凹部17の内部に細かい起伏のある梨地模様を形成していることを第1の特徴とする。
本発明に係るダストコントロールマットの第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、パイル繊維11が繊維ポリマーに顔料を練り込んで紡糸した原着合成繊維である点にある。
本発明では、パイル面の表面だけを加熱してパイル面の表面を形成しているパイル繊維11の先端部分だけを加熱してパイル面の表面に溶融塊16を形成している。
この溶融塊16は、パイル繊維11に比して硬く、パイル層13に押し上げられるようにパイル面に介在して靴裏に弾性的に触れ、靴裏に付着している塵埃を掻き取るので、ダストコントロールマットの塵埃捕捉効果が高まる。
その塵埃を捕捉する凹部17の表面は、隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11の間が溶融塊16を介して連結されており、隣り合うパイル12とパイル12の間には溶融塊16に塞がれない隙間42が残存しており、その隙間42から掻き取られた塵埃がパイル層内部13に落ち込むので、掻き取られた塵埃が靴裏を汚染することはない。
塵埃捕捉機能を発揮する溶融塊16は、パイル層13に押し上げられるように凹部17の表面に介在するので、この溶融塊16によってダストコントロールマットのクッション性が損なわれることはなく、溶融塊16に触れて擦り傷を負う危険も回避される。
本発明では、パイル繊維11に原着合成繊維を使用しているので、溶融塊16を形成するために加熱してもパイル面の変退色が回避される。
本発明に係るダストコントロールマットの一部拡大斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットのパイル面のマイクロスコープ写真を模写して示すパイル面の拡大平面図である。 図2のパイル面に介在する溶融塊だけを模写して示すパイル面の拡大平面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの表面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの要部斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの製造過程での斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの製造過程での斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの製造過程での斜視図である。 本発明に係る点字ブロック用マットの平面図である。 本発明に係る点字ブロック用マットの平面図である。 本発明に係る点字ブロック用マットの平面図である。 本発明に係る点字ブロック用マットの平面図である。 本発明に係る点字ブロック用マットの要部斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットの製造工程図である。 本発明に係るダストコントロールマットの断面側面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの一部拡大斜視図である。
パイル12の先端で隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11の間、および、パイル面で隣り合うパイル12とパイル12の間には、塵埃がパイル層内部に入り込むことが出来る隙間41・42を残してパイル繊維11とパイル繊維11の間が溶融塊16を介して連結された橋架け網状構造にし、又、凹部17の内部の表面に細かい起伏のある梨地模様を描出するには、走査するレーザー光線によってパイル面を加熱し、溶融塊16をパイル繊維11の先端に形成する(図12〜14,図24参照)。
隣り合うパイル繊維間や隣り合うパイル間の連結箇所では、その隣り合う複数本のパイル繊維の溶融塊16が触れ合って大きい溶融塊を形成し塵埃捕捉機能を発揮している。
従って、個々のパイル繊維11の先端に発生する溶融塊16は左程大きくなくてもよく、その粒径は、パイル繊維11の太さの5倍以下であってもよい。
そのように溶融塊16の粒径をパイル繊維の太さの5倍以下にするためには、パイル布帛14をスプレー装置61に通してパイル面にパイル繊維に比して熱溶融し難い耐熱性と水洗性を有する塗膜形成能を有する耐熱水洗性水性塗料51を塗布し、その耐熱水洗性水性塗料51をパイル繊維11の先端とパイル繊維11の先端の間の隙間に充填し、次いで乾燥機62に通して耐熱水洗性水性塗料51の塗膜を乾燥し、その乾燥塗膜によってパイル繊維間の隙間を固定してからレーザー光線照射装置に通してレーザー光線を照射する(図23参照)。
耐熱水洗性水性塗料51の乾燥塗膜は、レーザー光線を照射して溶融塊16を形成してからパイル布帛14を洗浄装置64に通して水洗除去し、乾燥機65に通してパイル布帛14を乾燥する(図23参照)。
耐熱水洗性水性塗料51は、隣り合うパイル12とパイル12の間の隙間42(図1〜3参照)をも充填するようにし、その乾燥塗膜によって隣り合うパイル間の隙間42を固定してからレーザー光線を照射する。
耐熱水洗性水性塗料51には、耐熱水洗性成分として硼砂、硼酸、硫酸アンモニウム、酢酸カリウム、塩化マグネシウム、二酢酸マグネシウネム・4水和物、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、珪酸ナトリウムの中から選択される何れかの水溶性無機質化合物を配合するとよい。
又、耐熱水洗性水性塗料51には、水溶性無機質化合物のバインダー成分とし、又、耐熱水洗性水性塗料51の粘度調整成分としてアルギン酸ナトリウムを配合するとよい。
本発明では、パイル繊維の溶融塊16が塵埃捕捉機能を発揮するので、パイル繊維の単繊維繊度を左程太くする必要はなく、その単繊維繊度が20dtex以下で周側面に合撚による螺旋状撚目を有しない無撚マルチフイラメント糸(図1参照)と、単繊維繊度20dtex以下のパイル繊維11によって構成される下撚を有する複数本の下撚単糸に上撚を加えて合撚され、周側面に合撚による螺旋状撚目22を有する合撚糸(図25参照)の何れも使用し得る。
隣り合うパイル12とパイル12の間に残される隙間12を広くしたい場合には、螺旋状撚目22を有する合撚糸をパイル糸に使用するとよい。
隣り合うパイル12とパイル12の間に残される隙間42を細かくしたい場合には、螺旋状撚目を有しない無撚マルチフイラメント糸をパイル糸に使用するとよい。
パイル12は、カットパイルでもループパイルでもよい。
矩形に裁断されたパイル布帛14では、その裁断されて矩形に縁取られたパイル布帛14の一辺(図4参照)、二辺(図5参照)、三辺(図6参照)、又は、全周四辺(図7参照)が凹部17によって描出されるボーダー柄81を設ける。
そのボーダー柄81は、パイル布帛14の周辺に沿って密接して連続する凹部17によって描出される連続柄82とすることが出来る(図7参照)。
パイル面に発生した溶融塊は、パイル繊維に比して硬く、パイル層に弾性的に押し上げられてパイル面に介在しているので、長く続く通路や廊下に敷き込んで使用するダストコントロールマットでは、歩行者の靴裏に付着している塵埃を掻き取る塵埃捕捉機能を発揮する。
その塵埃捕捉機能は、長く続く通路や廊下の出入口に付与すれば充分であり、長く続くダストコントロールマット全体が汚染されずに済み、ダストコントロールマットの清掃も楽になる。従って、裁断されて矩形に縁取られたダストコントロールマットでは、その一辺(図4参照)、二辺(図5参照)、三辺(図6参照)、又は、全周四辺(図7参照)にボーダー柄81を凹部17によって描出すると実用的である。
レーザー光線照射装置では、搬送される長尺資材の幅方向にレーザー光線が走査しており、そのレーザー光線の照射箇所が走査痕跡として長尺資材の表面に残るようになっている(図12〜13参照)。パイル長が5mm以上のパイルが緻密に植設されたパイル面に発生するレーザー光線の走査痕跡は、レーザー光線の走査方向に続く幅0.3〜2.5mmの細線となって現れる。その細線がパイル布帛の搬送方向Zに緻密に並んだ箇所が凹部17となってパイル面に現れる。
ダストコントロールマットには、レーザー光線20の照射箇所が走査痕跡として幅0.3〜2.5mmの細線となって残る走査方向Xの直角方向Yに、走査方向Xに平行な複数条の細線が緻密に並んだ凹部17が、レーザー光線の走査方向Xに連なる走査地帯31を形成する(図8〜10参照)。そのように、凹部17は、レーザー光線20の走査痕跡として発生する幅0.3〜2.5mmの細線によって明確に縁取られているので、パイル面は整然とした美観を呈することになる。
その走査地帯31では、レーザー光線の走査方向Xに隣り合う凹部17・17を密接させて帯状に連ねることが出来る(図8,図10参照)。
走査地帯31では、レーザー光線の走査方向Xに隣り合う凹部17と凹部17の間に隙間を設け、凹部17を飛び飛びに飛び石状に連ねることも出来る(図9参照)。
矩形に縁取られたダストコントロールマットでは、その矩形の直交する二辺のそれぞれに平行に走査地帯31を設けるとよい(図5〜7,図10,図14参照)。
レーザー光線照射装置に通して凹部17を形成する場合、レーザー光線が照射されて加熱され、パイル繊維の先端が熱溶融して窪み、パイル繊維の溶融塊が表面に固着した凹部17がパイル面15に形成されるが、その凹部17の内部には、基布19に対して20度以下の傾斜角度θで傾斜し、その傾斜方向Sに傾斜の頂点26から傾斜の底点27へと続く長さLが15mm以上の斜面23を形成するとよい(図11,図24参照)。
レーザー光線照射装置に通す場合、レーザー光線照射装置では搬送される長尺資材の幅方向にレーザー光線が走査し、そのレーザー光線の照射箇所の走査痕跡を長尺資材の表面に残すようにレーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部17をパイル布帛の幅方向Wに連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において(図8,図9参照)、パイル布帛14の搬送速度を間欠的に変え、レーザー光線を常時パイル面に向けて照射し続け、(1) パイル布帛の低速搬送箇所にはレーザー光線の走査方向Xの直角方向Yに凹部17が緻密に並んでレーザー光線の走査方向Xに続く走査地帯31を形成し、(2) パイル布帛の高速搬送箇所を、レーザー光線20の照射箇所をパイル布帛の搬送方向(Z)を斜めに横切るパイル布帛の斜め方向に移動させ、高速搬送箇所における凹部17の発生密度を粗くし、高速搬送箇所の凹部17を目立たなくし(図12参照)、以て、走査地帯31に比して高速搬送箇所の凹部17の発生密度が粗く、且つ、走査地帯の凹部17に比して高速搬送箇所を相対的に隆起させ、パイル布帛の搬送方向Zの直角方向Wに続く凸部18として高速搬送箇所を残すようにするとよい(図12参照)。
レーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部17をパイル布帛の幅方向Wに連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において(図8,図9参照)、レーザー光線をパイル面に間欠的に照射すると共にパイル布帛の搬送速度を間欠的に変え、(1) レーザー光線の照射時には、パイル布帛を低速搬送し(図13参照)、レーザー光線の走査方向Xの直角方向Yに凹部17が緻密に並んでレーザー光線の走査方向Xに続く走査地帯31を形成し、(2) レーザー光線の照射停止時には、パイル布帛を高速搬送し(図13参照)、その高速搬送箇所を、凹部17が形成されず、凹部17が形成されている走査地帯31に比して相対的に隆起してパイル布帛の搬送方向Zに続く凸部18として残してもよい(図13参照)。
レーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部17をパイル布帛の幅方向Wに連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において(図8,図9参照)、レーザー光線を間欠的に照射し、(1) レーザー光線の照射時には、レーザー光線の走査方向Xの直角方向Yに凹部17が緻密に並んでレーザー光線の走査方向Xに続く走査地帯31を形成し、(2) レーザー光線の照射停止時には、パイル布帛14を高速に搬送して走査地帯31の凹部17に比して相対的に隆起して搬送方向Zの直角方向(W)に続くパイル面を凸部18として残してもよい(図13参照)。
そのように、搬送される長尺資材の幅方向にレーザー光線が走査し、そのレーザー光線の照射箇所の走査痕跡を長尺資材の表面に残すレーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部17をパイル布帛の幅方向Wに連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において、(1) パイル布帛14の搬送速度を間欠的に変え、レーザー光線を常時パイル面に向けて照射し続ける場合、(2) レーザー光線をパイル面に間欠的に照射すると共にパイル布帛14の搬送速度を間欠的に変え、レーザー光線の照射時にはパイル布帛14を低速搬送し、レーザー光線の照射停止時にはパイル布帛14を高速搬送する場合、(3) レーザー光線をパイル面に間欠的に照射する場合の何れの場合にも、凹部17が全面を占める走査地帯31と凹部17が殆ど目立たない凸部18が形成され、その凸部18がパイル布帛14を高速に搬送して形成されるので、搬送方向Zに占める寸法Eの短い走査地帯31を所定の間隔Gで繰り返し形成する場合、その間隔Gに占める凸部18の寸法Fが走査地帯31の寸法Eに比して長くなるにつれてパイル布帛の仕上加工効率が向上する。
このようにして搬送方向Zに所定の間隔Gで繰り返し走査地帯31の形成されたパイル布帛を端縁が走査地帯31に縁取られるように矩形に裁断し、縦横の向きを変えて再びレーザー光線照射装置に通し、その際、(1) パイル布帛14の搬送速度を間欠的に変え、レーザー光線を常時パイル面に向けて照射し続け、或いは、(2) レーザー光線をパイル面に間欠的に照射すると共にパイル布帛14の搬送速度を間欠的に変え、レーザー光線の照射時にはパイル布帛14を低速搬送し、レーザー光線の照射停止時にはパイル布帛14を高速搬送し、或いは、(3) レーザー光線をパイル面に間欠的に照射することによって、周囲が、走査地帯31で縁取られたボーダー柄のパイル布帛を効率的に得ることが出来る(図14参照)。
図12〜14において、符号53はレーザー光線を発振する発振器、54はレーザー光線を集光する照射レンズ、55はレーザー光線を布帛の表面に導く反射板、56はレーザー光線の光路の距離を演算する光路演算手段を示す。
走査地帯31では、レーザー光線の走査方向Xに隣り合う凹部17と凹部17が密接して帯状に連なっていてもよいし(図8参照)、隣り合う凹部17と凹部17の間に隙間があって、凹部17が飛び飛びに飛び石状に連なっていてもよい(図9参照)。
パイル面に形成されるパイル繊維の溶融塊は、パイル繊維よりも硬く、パイル層に押し上げられるようにパイル面に介在して靴裏に触れるので、パイル繊維の溶融塊の有無は視覚障害者に感知され易く、その溶融塊が表面に固着した凹部17によってパイル面15に表示された標識は点字標識91として視覚障害者に解読され易く、その点字標識91によって視覚障害者を誘導することが出来る。
その点字標識91は、パイル面に積層された樹脂層と異なってパイル面から剥離脱落することがなく、又、パイル布帛に螺着された点字鋲と異なってパイル布帛を引き裂く危険もなく、素足が触れて擦り傷を負う危険もなく安全である。
従って、本発明のパイル布帛は、凹部によって視覚障害者を誘導する点字標識91がパイル面に表示される視覚障害者用点字ブロックに好適である(図15〜18参照)。
レーザー光線を照射してパイル面を加熱し、パイル繊維の先端が熱溶融して窪み、溶融塊が表面に固着した凹部17を形成して点字ブロックを製造する場合、凹部17の内部には基布19に対して20度以下の傾斜角度θで傾斜し、その傾斜方向Sに傾斜の頂点26から傾斜の底点27へと続く長さLが15mm以上の斜面23を形成すると、視覚健常者が見てもデザイン的に優れた誘導ブロックが得られる(図11,図19参照)。
パイル布帛にレーザー光線を照射して溶融塊16が表面に固着した凹部17を形成する場合、その粒径Dが2mm以下の溶融塊16が固着した凹部17が連なった0.3〜2.5mmの幅Jの細線71をレーザー光線の走査方向の直角方向に5〜50mmの間隔Mでパイル面の全面に付設するとよい(図20〜22参照)。
そのようにすると、パイルが開毛し易く毛羽立ち易い単繊維繊度が20dtex以下の無撚りのマルチフイラメント糸によって構成されていても、その連なった溶融塊16によってパイル面の毛羽立ちが抑えられ、パイル面の耐磨耗性が向上し、パーナーによって毛焼き処理を行う場合と同様にピリングが発生せず、清楚なパイル面の美観が保たれる。
そのようにパイル布帛をレーザー光線照射装置に通して毛焼き処理を行うと、バーナーによる毛焼き処理のように表面毛羽がフィルム状に溶融してパイル面の風合いが損なわれることがなく、パイル面が綺麗に仕上がる。
レーザー光線照射装置による毛焼き処理では、地模様73を細線71によって描きつつレーザー光線の走査方向に連続した縞筋72をレーザー光線の走査方向の直角方向に5〜50mmの間隔Mでパイル面の全面に付設してもよい(図21参照)。
従って本発明は、単繊維繊度20dtex以下のマルチフイラメント糸によって構成されてピリングが発生し易い無撚りの開毛状態にあるパイル布帛に好適である。
(パイル布帛)
目付け120g/m2 のポリエステル繊維性不織布を基布とし、単繊維繊度が10dtexで総繊度が1370dtexの原着ナイロン繊維マルチフイラメント糸をパイル糸とし、ニードル間ゲージ25.4mm(1/8吋ゲージ)のカットパイル用タフテッド機においてパイル植設密度(ステッチゲージ)を9ステッチ/25.4mmとしてタフティングし、パイル長10mm・パイル目付け900g/m2 のタフテッドパイル布帛を得た。
(仕上加工)
このパイル布帛の裏面にプレコートとしてニトリルブタジエンラテックスコンパウンドを塗布して乾燥し、次いでパイル面に硼砂と炭酸水素ナトリウムとアルギン酸ナトリウムを主材とする固形分濃度5質量%の前処理剤水溶液をスプレー装置によって300g/m2 塗布して乾燥し、平均出力が800Wでレーザー光線の波長が10.6μm、レーザー光線移動速度4000mm/分、マーク線太さ0.4mmのイタリヤ・ハイテック社製の炭酸ガスレーザー光線照射装置に通してレーザー光線を模様状に照射し、パイル面のパイル繊維を加熱して溶融塊を模様状にパイル面に形成し、次いで、水洗して前処理剤を洗浄除去し、乾燥機に通して仕上げた。
(仕上がり状態)
前処理剤水溶液のスプレー乾燥後のカットパイルは、先端が前処理剤の乾燥塗膜に固められて尖端形を成しており、その先端だけがレーザー光線に加熱されて溶融塊が発生し、その溶融塊によって尖端形にセットされ、水洗されて前処理剤の固形分が溶解除去されてカットパイルが膨らみを回復してペンシルポイント形を呈した。
レーザー光線の照射時にレーザー光線の出力を変化させた凹部には、カットパイルの先端のパイル繊維の熱収縮の度合いの変化によって斜面が形成された。
本発明によって得られるパイル布帛は、ダストコントロールマットのほか、カーマット(車両足元マット)、カーペット、タイルカーペット等の敷物類に利用される。
11:パイル繊維
12:パイル
13:パイル層
14:パイル布帛
15:パイル面
16:溶融塊
17:凹部
18:凸部
19:基布
20:レーザー光線
23:斜面
26:頂点
27:底点
31:走査地帯
41:繊維間間隔
42:パイル間間隔
53:発振器
54:照射レンズ
55:反射板
56:演算装置
61:スプレー装置
62:乾燥機
63:照射装置
64:洗浄装置
65:乾燥機
71:細線
72:縞筋
73:地模様
81:ボーダー柄
82:連続柄
91:点字標識
D :粒径
E :ボーダー幅
F :ボーダー間隔
G :間隔
J :細線幅
L :傾斜長さ
M :間隔
S :傾斜方向
W :搬送方向の直角方向(幅方向)
X :走査方向
Y :直角方向
Z :搬送方向(長さ方向)
θ :傾斜角度
本発明は、屋内外の出入口に置き敷きして出入口を通過する歩行者の靴裏に付着している塵埃を捕捉するために使用されるタフテッドパイル布帛を表面材とするダストコントロールマットに関するものである。
ダストコントロールマットの塵埃捕捉性を高めるためにテープ状に裁断した不織布テープをパイル糸に使用すること(例えば、特許文献1参照)、モノフイラメント糸を合撚して硬直したパイル糸を使用すること(例えば、特許文献2参照)、熱融着性鞘糸条を合撚して熱融着し剛直にしたパイル糸を使用すること(例えば、特許文献3,4参照)、或いは、パイル全体を加熱溶融して剛直にすること(例えば、特許文献5参照)が知られている。
レーザー光線を照射してパイル繊維を加熱溶融してパイル面に図柄を描出することは公知であり、レーザー光線を発振する発振器と、発振器から出射されるレーザー光線を集光して布帛の表面に当てる照射レンズと、発振器から出射されるレーザー光線を照射レンズに導く反射板と、布帛の表面に照射されるビームスポットを移動するスポット部位移動手段と、発振器からビームスポットまでのレーザー光線の光路の距離を演算する光路演算手段と、レーザー光線のビーム径を調整するビーム径調整手段と、光路に応じて照射レンズの焦点を調整する焦点調整手段によってレーザー光線照射装置を構成し、照射レンズから布帛の表面までの距離が変化しても、ビームスポット径を一定に保つためにレーザー光線のビーム径や照射レンズの焦点を調整する調整手段も公知である(例えば、特許文献6参照)。
実用新案登録第3103299号公報 特開平10−66674号公報 特開2000−23899(特許第4175702号) 特開2000−282339(特許第3564320号) 特開2009−50603(特許第5300229号) 特開2007−222902号公報
パイルを加熱溶融して剛直にすれば、パイル層は剣山のように硬くなり、靴裏に付着している塵埃の掻き取り機能が付与されてダストコントロールマットの塵埃捕捉効果は高まるが、素足が触れて負傷する危険であり、パイル自体もクッション性を失って折れ曲がり易くなり、ダストコントロールマットの耐用性が損なわれる。
そこで本発明は、クッション性を損なうことなくダストコントロールマットの塵埃捕捉性を高めることを目的とする。
本発明に係るダストコントロールマットは、(a) 熱可塑性パイル繊維11で構成されたパイル糸を基布19に植設してパイル12に形成したパイル布帛を表面材とし、(b) そのパイル12の先端が熱溶融して窪み、熱溶融したパイル繊維11の溶融塊16が表面に固着した凹部17が形成されており(図1参照)、(c) その凹部17のパイルの先端において隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11が溶融塊16を介して連結されており、(d) パイルの先端において隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11の間には、塵埃がパイル層内部に入り込むことが出来る隙間41が残存しており、(e) その凹部17において隣り合うパイル12とパイル12の間も溶融塊16を介して連結されており(図2,図3参照)、(f) 隣り合うパイル12とパイル12の間にも溶融塊16に塞がれない隙間42が残存しており、(g) パイル繊維11とパイル繊維11の間が溶融塊16を介して連結された橋架け網状構造になっており、(h) パイル繊維間を連結している溶融塊16が凹部17の内部に細かい起伏のある梨地模様を形成していることを第1の特徴とする。
本発明に係るダストコントロールマットの第2の特徴は、上記第1の特徴に加えてパイル繊維11が繊維ポリマーに顔料を練り込んで紡糸した原着合成繊維である点にある。
本発明では、パイル面の表面だけを加熱してパイル面の表面を形成しているパイル繊維11の先端部分だけを加熱してパイル面の表面に溶融塊16を形成している。
この溶融塊16は、パイル繊維11に比して硬く、パイル層13に押し上げられるようにパイル面に介在して靴裏に弾性的に触れ、靴裏に付着している塵埃を掻き取るので、ダストコントロールマットの塵埃捕捉効果が高まる。
その塵埃を捕捉する凹部17の表面は、隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11の間が溶融塊16を介して連結されており、隣り合うパイル12とパイル12の間には溶融塊16に塞がれない隙間42が残存しており、その隙間42から掻き取られた塵埃がパイル層内部13に落ち込むので、掻き取られた塵埃が靴裏を汚染することはない。
塵埃捕捉機能を発揮する溶融塊16は、パイル層13に押し上げられるように凹部17の表面に介在するので、この溶融塊16によってダストコントロールマットのクッション性が損なわれることはなく、溶融塊16に触れて擦り傷を負う危険も回避される。
本発明では、パイル繊維11に原着合成繊維を使用しているので、溶融塊16を形成するために加熱してもパイル面の変退色が回避される。
本発明に係るダストコントロールマットの一部拡大斜視図である。 本発明に係るダストコントロールマットのパイル面のマイクロスコープ写真を模写して示すパイル面の拡大平面図である。 図2のパイル面に介在する溶融塊だけを模写して示すパイル面の拡大平面図である。 本発明に係るダストコントロールマットの一部拡大斜視図である。
パイル12の先端で隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11の間、および、パイル面で隣り合うパイル12とパイル12の間には、塵埃がパイル層内部に入り込むことが出来る隙間41・42を残してパイル繊維11とパイル繊維11の間が溶融塊16を介して連結された橋架け網状構造にし、又、凹部17の内部の表面に細かい起伏のある梨地模様を描出するには、走査するレーザー光線によってパイル面を加熱し、溶融塊16をパイル繊維11の先端に形成する。
隣り合うパイル繊維間や隣り合うパイル間の連結箇所では、その隣り合う複数本のパイル繊維の溶融塊16が触れ合って大きい溶融塊を形成し塵埃捕捉機能を発揮している。
従って、個々のパイル繊維11の先端に発生する溶融塊16は左程大きくなくてもよく、その粒径は、パイル繊維11の太さの5倍以下であってもよい。
本発明では、パイル繊維の溶融塊16が塵埃捕捉機能を発揮するので、パイル繊維の単繊維繊度を左程太くする必要はなく、その単繊維繊度が20dtex以下で周側面に合撚による螺旋状撚目を有しない無撚マルチフイラメント糸(図1参照)と、単繊維繊度20dtex以下のパイル繊維11によって構成される下撚を有する複数本の下撚単糸に上撚を加えて合撚され、周側面に合撚による螺旋状撚目22を有する合撚糸(図4参照)の何れも使用し得る。
隣り合うパイル12とパイル12の間に残される隙間12を広くしたい場合には、螺旋状撚目22を有する合撚糸をパイル糸に使用するとよい。隣り合うパイル12とパイル12の間に残される隙間42を細かくしたい場合には、螺旋状撚目を有しない無撚マルチフイラメント糸をパイル糸に使用するとよい。パイル12は、カットパイルでもループパイルでもよい。
パイル面に発生した溶融塊は、パイル繊維に比して硬く、パイル層に弾性的に押し上げられてパイル面に介在しているので、長く続く通路や廊下に敷き込んで使用するダストコントロールマットでは、歩行者の靴裏に付着している塵埃を掻き取る塵埃捕捉機能を発揮する。
(パイル布帛)
目付け120g/m2 のポリエステル繊維性不織布を基布とし、単繊維繊度が10dtexで総繊度が1370dtexの原着ナイロン繊維マルチフイラメント糸をパイル糸とし、ニードル間ゲージ25.4mm(1/8吋ゲージ)のカットパイル用タフテッド機においてパイル植設密度(ステッチゲージ)を9ステッチ/25.4mmとしてタフティングしパイル長10mm・パイル目付け900g/m2 のタフテッドパイル布帛を得た。
(仕上加工)
このパイル布帛の裏面にプレコートとしてニトリルブタジエンラテックスコンパウンドを塗布して乾燥し、次いでパイル面に硼砂と炭酸水素ナトリウムとアルギン酸ナトリウムを主材とする固形分濃度5質量%の前処理剤水溶液をスプレー装置によって300g/m2 塗布して乾燥し、平均出力が800Wでレーザー光線の波長が10.6μm、レーザー光線移動速度4000mm/分、マーク線太さ0.4mmのイタリヤ・ハイテック社製の炭酸ガスレーザー光線照射装置に通してレーザー光線を模様状に照射し、パイル面のパイル繊維を加熱して溶融塊を模様状にパイル面に形成し、次いで、水洗して前処理剤を洗浄除去し、乾燥機に通して仕上げた。
(仕上がり状態)
前処理剤水溶液のスプレー乾燥後のカットパイルは、先端が前処理剤の乾燥塗膜に固められて尖端形を成しており、その先端だけがレーザー光線に加熱されて溶融塊が発生し、その溶融塊によって尖端形にセットされ、水洗されて前処理剤の固形分が溶解除去されてカットパイルが膨らみを回復してペンシルポイント形を呈した。
レーザー光線の照射時にレーザー光線の出力を変化させた凹部には、カットパイルの先端のパイル繊維の熱収縮の度合いの変化によって斜面が形成された。
本発明によって得られるパイル布帛は、ダストコントロールマットのほか、カーマット(車両足元マット)、カーペット、タイルカーペット等の敷物類に利用される。
11:パイル繊維
12:パイル
13:パイル層
16:溶融塊
17:凹部
19:基布
21:下撚単糸
22:螺旋状撚目
41:繊維間間隔
42:パイル間間隔
本発明に係るダストコントロールマットは、(a) 熱可塑性パイル繊維11で構成されたパイル糸を基布19に植設してパイル12に形成したパイル布帛を表面材とし、(b) そのパイル12の先端が熱溶融して窪み、熱溶融したパイル繊維11の溶融塊16が表面に固着した凹部17が形成されており(図1参照)、(c) その凹部17のパイルの先端において隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11が溶融塊16を介して連結されており、(d)パイル長が5mm以上であり、(e) パイルの先端において隣り合うパイル繊維11とパイル繊維11の間には、塵埃がパイル層内部に入り込むことが出来る隙間41が残存しており、(f) その凹部17において隣り合うパイル12とパイル12の間も溶融塊16を介して連結されており(図2,図3参照)、(g) パイル糸が、下撚を有する複数本の下撚単糸21・21に上撚を加えて合撚され、周側面に合撚による螺旋状撚目22を有する合撚糸であり(図4参照)、(h) 隣り合うパイル12とパイル12の間にも溶融塊16に塞がれない隙間42が残存しており、(i) パイル繊維11とパイル繊維11の間が溶融塊16を介して連結された橋架け網状構造になっており、(j) パイル繊維間を連結している溶融塊16が凹部17の内部に細かい起伏のある梨地模様を形成していることを第1の特徴とする。
本発明では、パイル繊維の溶融塊16が塵埃捕捉機能を発揮するので、パイル繊維の単繊維繊度を左程太くする必要はなく、その単繊維繊度が20dtex以下で周側面に合撚による螺旋状撚目を有しない無撚マルチフイラメント糸(図1参照)と、単繊維繊度20dtex以下のパイル繊維11によって構成される下撚を有する複数本の下撚単糸21・21に上撚を加えて合撚され、周側面に合撚による螺旋状撚目22を有する合撚糸(図4参照)の何れも使用し得る。
隣り合うパイル12とパイル12の間に残される隙間42を広くしたい場合には、螺旋状撚目22を有する合撚糸(図4参照)をパイル糸に使用するとよい。隣り合うパイル12とパイル12の間に残される隙間42を細かくしたい場合には、螺旋状撚目を有しない無撚マルチフイラメント糸をパイル糸に使用するとよい。パイル12は、カットパイルでもループパイルでもよい。
11:パイル繊維
12:パイル
13:パイル層
16:溶融塊
17:凹部
19:基布
21:下撚単糸
22:螺旋状撚目
41:隙間
42:隙間

Claims (22)

  1. 熱可塑性パイル繊維(11)で構成されたパイル糸を基布(19)に植設してパイル(12)に形成したパイル布帛を表面材とするダストコントロールマットにおいて、
    パイル(12)の先端が熱溶融して窪み、熱溶融したパイル繊維(11)の溶融塊(16)が表面に固着した凹部(17)が形成されており、
    その凹部(17)のパイルの先端において隣り合うパイル繊維(11)とパイル繊維(11)が溶融塊(16)を介して連結されており、
    その凹部(17)において隣り合うパイル(12)とパイル(12)の間も溶融塊(16)を介して連結されており、
    パイル繊維間を連結している溶融塊(16)が凹部(17)の内部に細かい起伏のある梨地模様を形成しているダストコントロールマット。
  2. パイル繊維(11)が繊維ポリマーに顔料を練り込んで紡糸した原着合成繊維である請求項1のダストコントロールマット。
  3. パイル(12)がカットパイルである請求項1と2の何れかのダストコントロールマット。
  4. パイル糸が単繊維繊度20dtex以下のパイル繊維(11)によって構成されるマルチフイラメント糸であり、
    パイル(12)が無撚状態であって周側面に合撚による螺旋状撚目を有しない請求項3のダストコントロールマット。
  5. パイル糸が下撚を有する複数本の下撚単糸(21)に上撚を加えて合撚された合撚糸であり、パイル(12)が周側面に合撚による螺旋状撚目(22)を有する請求項3のダストコントロールマット。
  6. パイル(12)がループパイルである請求項1と2の何れかのダストコントロールマット。
  7. パイル布帛が矩形に縁取られており、その矩形の一辺に平行に走査するレーザー光線にパイル面が加熱されて凹部(17)が形成されている請求項1〜6の何れかのダストコントロールマット。
  8. 矩形に縁取られたパイル布帛(14)の一辺、二辺、三辺、又は、全周四辺が凹部(17)によって描出されるボーダー柄(81)に装飾されている請求項7のダストコントロールマット。
  9. ボーダー柄(81)がパイル布帛(14)の周辺に沿って密接して連続する凹部(17)によって描出される連続柄(82)に装飾されている請求項8のダストコントロールマット。
  10. レーザー光線(20)の照射箇所が走査痕跡として幅0.3〜2.5mmの細線となって残る走査方向(X)の直角方向(Y)に、走査方向(X)に平行な複数条の細線が緻密に並んだ凹部(17)が、レーザー光線の走査方向(X)に連なる走査地帯(31)を形成している請求項7のダストコントロールマット。
  11. 走査地帯(31)のレーザー光線の走査方向Xに隣り合う凹部(17)と凹部(17)が密接して帯状に連なっている請求項10のダストコントロールマット。
  12. 走査地帯(31)のレーザー光線の走査方向(X)に隣り合う凹部(17)と凹部(17)の間に隙間があって、その走査方向(X)に凹部(17)が飛び飛びに飛び石状に連なっている請求項10のダストコントロールマット。
  13. パイル布帛が矩形に縁取られており、その矩形の直交する二辺のそれぞれに平行に走査地帯(31)が形成されている請求項10、11、12の何れかのダストコントロールマット。
  14. パイル布帛のパイル面がレーザー光線の照射を受けて加熱され、パイル繊維の先端が熱溶融して窪み、パイル繊維の溶融塊が表面に固着した凹部(17)がパイル面(15)に形成されており、基布(19)に対して20度以下の傾斜角度(θ)で傾斜し、その傾斜方向(S)に傾斜の頂点(26)から傾斜の底点(27)へと続く長さ(L)が15mm以上の斜面(23)が凹部(17)の内部に形成されている請求項10、11、12、13の何れかのダストコントロールマット。
  15. 凹部(17)によって視覚障害者を誘導する点字標識(91)がパイル面(15)に表示されている請求項7のダストコントロールマット。
  16. パイル布帛のパイル面がレーザー光線の照射を受けて加熱され、パイル繊維の先端が熱溶融して窪み、パイル繊維の溶融塊が表面に固着した凹部(17)がパイル面(15)に形成されており、基布(19)に対して20度以下の傾斜角度(θ)で傾斜し、その傾斜方向(S)に傾斜の頂点(26)から傾斜の底点(27)へと続く長さ(L)が15mm以上の斜面(23)が凹部(17)の内部に形成されている請求項15のダストコントロールマット。
  17. パイル面(15)に現れる溶融塊(16)の粒径(D)が2mm以下であり、凹部(17)が0.3〜2.5mmの幅(J)の細線(71)を描いており、且つ、凹部(17)がレーザー光線の走査方向の直角方向に5〜50mmの間隔(M)の縞筋(72)を形成してパイル面の全面に分布している請求項7のダストコントロールマット。
  18. 縞筋(72)に地模様(73)が細線(71)によって描かれている請求項17のダストコントロールマット。
  19. パイル糸が単繊維繊度20dtex以下のマルチフイラメント糸であり、パイルが無撚りの開毛状態である請求項17、18の何れかのダストコントロールマット。
  20. 搬送される長尺資材の幅方向にレーザー光線が走査し、そのレーザー光線の照射箇所の走査痕跡を長尺資材の表面に残すレーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部(17)をパイル布帛の幅方向Wに連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において、パイル布帛(14)の搬送速度を間欠的に変え、レーザー光線を常時パイル面に向けて照射し続け、
    (1) パイル布帛の低速搬送箇所にはレーザー光線の走査方向(X)の直角方向(Y)に凹部(17)が緻密に並んでレーザー光線の走査方向(X)に続く走査地帯(31)を形成し、
    (2) パイル布帛の高速搬送箇所を、レーザー光線(20)の照射箇所をパイル布帛の搬送方向(Z)を斜めに横切るパイル布帛の斜め方向に移動させ、高速搬送箇所における凹部(17)の発生密度を粗くし、高速搬送箇所の凹部を目立たなくし、以て、走査地帯(31)に比して高速搬送箇所の凹部の発生密度が粗く、且つ、走査地帯の凹部に比して高速搬送箇所を相対的に隆起させ、パイル布帛の搬送方向(Z)の直角方向(W)に続く凸部(18)として高速搬送箇所を残すダストコントロールマットの仕上加工法。
  21. 搬送される長尺資材の幅方向にレーザー光線が走査し、そのレーザー光線の照射箇所の走査痕跡を長尺資材の表面に残すレーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部(17)をパイル布帛の幅方向(W)に連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において、レーザー光線をパイル面に間欠的に照射すると共にパイル布帛(14)の搬送速度を間欠的に変え、
    (1) レーザー光線の照射時には、パイル布帛を低速搬送し、レーザー光線の走査方向(X)の直角方向(Y)に凹部(17)が緻密に並んでレーザー光線の走査方向(X)に続く走査地帯(31)を形成し、
    (2) レーザー光線の照射停止時には、パイル布帛を高速搬送し、そのパイル布帛の高速搬送箇所を、凹部(17)が形成されず、凹部(17)が形成されている走査地帯(31)に比して相対的に隆起してパイル布帛の搬送方向(Z)に続く凸部(18)として残すダストコントロールマットの仕上加工法。
  22. 搬送される長尺資材の幅方向にレーザー光線が走査し、そのレーザー光線の照射箇所の走査痕跡を長尺資材の表面に残すレーザー光線照射装置のレーザー光線照射箇所にパイル布帛を通してパイル繊維を加熱溶融して溶融塊が固着した凹部(17)をパイル布帛の幅方向(W)に連ねるパイル布帛の仕上加工の過程において、レーザー光線を間欠的に照射し、
    (1) レーザー光線の照射時には、レーザー光線の走査方向(X)の直角方向(Y)に凹部(17)が緻密に並んでレーザー光線の走査方向(X)に続く走査地帯(31)を形成し、
    (2) レーザー光線の照射停止時には、パイル布帛(14)を高速に搬送して走査地帯(31)の凹部(17)に比して相対的に隆起して搬送方向(Z)の直角方向(W)に続くパイル面を凸部(18)として残すダストコントロールマットの仕上加工法。
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