JP2015204399A - モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 - Google Patents

モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015204399A
JP2015204399A JP2014083379A JP2014083379A JP2015204399A JP 2015204399 A JP2015204399 A JP 2015204399A JP 2014083379 A JP2014083379 A JP 2014083379A JP 2014083379 A JP2014083379 A JP 2014083379A JP 2015204399 A JP2015204399 A JP 2015204399A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
pattern
substrate
region
imprint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014083379A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6333035B2 (ja
Inventor
黒澤 博史
Hiroshi Kurosawa
博史 黒澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014083379A priority Critical patent/JP6333035B2/ja
Publication of JP2015204399A publication Critical patent/JP2015204399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6333035B2 publication Critical patent/JP6333035B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】樹脂充填時間および離型力を低減させつつ、パターン押印時に均一かつ十分な押印力を確保するのに有効なモールド等を提供する。
【解決手段】凹凸パターンを有し、凹凸パターンと基板上のインプリント材とを接触させることにより、インプリント材を成形するモールドであって、凹凸パターンが形成された第1の領域と、凹凸パターンの凹部の底面と凸部の端面との間の位置にモールドの表面を有する第2の領域と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法に関する。
磁気記憶媒体や半導体デバイス、MEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板(ウエハ)上に供給された未硬化の樹脂(レジスト)、例えば紫外線硬化樹脂などの光硬化性樹脂をモールド(型、マスク)で成形し、基板上にパターンを形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術はインプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板上のパターン形成領域に未硬化の樹脂を供給する。次に、基板上の樹脂とパターンが形成された型とを接触させる(押印する)。そして、樹脂と型とを接触させた状態で光を照射して樹脂を硬化させる。基板と型との間隔を広げる(硬化した樹脂から型を引き剥がす)ことにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
このようなインプリント装置として、半導体デバイス等の量産向け装置を前提としたジェット・アンド・フラッシュ方式インプリントリソグラフィ(以下「JFIL」と称する)を応用した装置が知られている。特許文献1では、このJFIL方式によるインプリント方法について開示している。具体的には、紫外線硬化樹脂をインクジェットノズルなどの塗布機構でパターン形成領域ごとに塗布し、その後デバイスパターンが描画されたモールドを押印する。紫外線硬化樹脂がモールド上のパターン内に十分浸透したところで紫外線を照射して紫外線感光樹脂を硬化させ、モールドを引き離して離型する。JFIL方式のインプリント動作は1回の押印するショットの面積が限られているため、光露光装置のようにステップ・アンド・リピート形式で行われる。
特開2010−123985号公報
ところで、近年、半導体メモリー集積度やコストを向上させるためBiCS(Bit Cost Scalable)およびTCAT(Terabit Cell Array Transistor)に代表される3D構造のメモリーデバイスの量産化が検討されている。これらのデバイス構造に必要とされるコンタクトホールなどは、あまり小さくできず、密集できないため、積層数を大幅に増やして高集積化する必要がある。
しかしながら、積層数を増やすと、ホールの直径に対する深さの比(アスペクト比)が上昇するため加工が難しくなる。しかも、パターンが形成された領域の面積が小さいため、押印力が小さくなる。量産化のためには樹脂の充填時間および離型力を減少させる必要がある。それと同時に残膜(RLT:Residual Layer Thickness)のむらを抑制し、エッチング後のホール径のばらつきを改善するためには、パターン押印時に均一かつ十分な押印力を確保する必要もある。上述したような従来の技術ではこのようなコンタクトホールなどを形成する際のニーズに対応しきれない。具体的には、押印力を確保できたとしても、従来のJFIL方式では離型力が大きくかかってしまう。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、例えば、樹脂充填時間および離型力を低減させつつ、パターン押印時に均一かつ十分な押印力を確保するのに有効なモールド等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、凹凸パターンを有し、凹凸パターンと基板上のインプリント材とを接触させることにより、インプリント材を成形するモールドであって、凹凸パターンが形成された第1の領域と、凹凸パターンの凹部の底面と凸部の端面との間の位置にモールドの表面を有する第2の領域と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、樹脂充填時間および離型力を低減させつつ、パターン押印時に均一かつ十分な押印力を確保するのに有効なモールド等を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るインプリント装置の構成を示す図である。 一実施形態に係るモールドのパターンレイアウトの具体例を示す図である。 図2に示すモールドのA−A’における断面図である。 一実施形態におけるインプリント方法を示す図である。 一実施形態に係るモールドを樹脂に押印した際の断面図である。 一実施形態におけるインプリントヘッドの駆動シーケンスを示す図である。 一実施形態に係るモールドにパーティクルを挟み込んだ場合を示す図である。 図7におけるインプリントヘッドの駆動シーケンスを示す図である。 その他の実施形態の押印時の基板とモールドの状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係るモールドを適用可能なインプリント装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るモールドを適用したインプリント装置の構成を示す図である。インプリント装置は、モールド1、基板2、本体定盤101、基板ステージ102、インプリントヘッド103、反射ミラー104、アライメント照明系105、および紫外線光源106を備える。インプリントヘッド103は、モールド1を基板2に対して近づける(Z軸)方向およびモールド1を基板2に対して傾ける方向(ωx(X軸回りの回転),ωy(Y軸回りの回転))に駆動可能であり、モールド1を保持する。紫外線光源106は、樹脂(紫外線硬化樹脂、インプリント材)を硬化させるための紫外線を水平方向に照射し、反射ミラー104は、照射された光を基板に向かって鉛直方向に反射させる。ここで、反射ミラー104は、露光光の波長帯域に対しては反射するが、露光光より波長の長いアライメント計測光の波長帯域に対しては透過させる特性を有する。アライメント照明系105は、モールド1および基板2に形成されたアライメントマークを用いてモールド1と基板2との相対位置のずれの誤差を計測する。さらに、その結果を基板ステージ102の制御位置に反映し、モールドと基板との相対位置のずれがなくなるように移動させる。基板ステージ102は、基板を不図示の基板チャックに吸着保持し、モールド1のパターン転写領域が予め決められた基板2上の領域に位置するように基板2を移動させる。これら基板ステージ102、インプリントヘッド103、反射ミラー104、およびアライメント照明系105は、本体定盤101上に固定保持されている。
次に、図2、図3を参照して、本実施形態に係るモールドの構成について説明する。図2は、本実施形態に係るモールド1のパターンレイアウトの一例を示す図である。図3は、図2のモールド1のA−A’における断面図である。本実施形態に係るモールド1は、パターン面を有し、パターン面の一部には基板に転写する凹凸のパターンが形成されたメサ201と呼ばれる領域を有する。メサ201は、1回のインプリントによってモールドに形成されたパターンが基板上に転写される領域である。メサ201は、その周囲のショット以外の領域に対して数十μm基板側に凸になる高さになるよう形成されている。本実施形態のモールド1においては、図2、図3に示すように、メサ201領域内に、凹凸を有するパターン領域(第1の領域)S1の他に、その凹部の底面と凸部の端面の間の高さを有するブランク領域(第2の領域)S2が設けられている。ブランク領域S2は、周辺回路部分など本モールドでパターンを転写することのない領域である。このため、ブランク領域S2には凹凸パターンが形成されていないため、平坦面にすることができる。このようなブランク領域S2を設けることで、モールド1の押印時に、凸部が陥入してもブランク領域S2で止まり、凹部の底部までは陥入しない。これにより、樹脂充填時間および離型力を低減することができる。しかもブランク領域S2を設けることで、メサ領域の大きさに対して少ない数のコンタクトホールを形成する場合などパターンの密度(メサ全体に対する凸部の密度)や押印面積(凸部の面積)が小さくても、モールド1の押印時にブランク領域S2を十分に押し当てることができる。このため、モールドと基板との間の毛管力を働かせることができ、均一かつ十分な押印力を作用させることができる。
ここで、パターン領域S1に配置するパターンの具体例をより詳細に説明する。ここでは、パターン密度が小さい場合の具体例として、図2に示すように、コンタクトホールを形成する場合についての例を挙げる。このようなコンタクトホールパターンは、メサ領域(ショット領域)全体の面積と比較して凸部の押印パターンの面積がきわめて小さい。このようにパターン密度が小さいほど、パターン密度が大きい場合に比して、モールド1の押印時にモールド1と基板との間の毛管力を働かせることが難しい。例えば、パターン領域における凸部のパターン面積(先端面の面積)は、パターン領域およびブランク領域の合計面積に対して3%以下では、モールドと基板との間の毛管力も非常に小さい。このような場合に、本実施形態に係るモールド1を適用すれば、パターン領域S1だけでなく、ブランク領域S2を十分に押し当てることができる。このため、パターン領域で不足する毛管力をブランク領域の毛管力によって補うことができ、効果は非常に大きい。
モールド1は、図3に示すようにメサ201領域以外のモールド領域(例えば基板側の面)とメサ側面とにクロム膜301が形成されている。クロム膜301は、パターン転写時にモールドのパターン形成面の反対側から紫外線を照射して基板を露光する際に、対象ショット領域以外の場所(画角外)に塗布された樹脂が硬化しないように遮光するためのものである。なお、ブランク領域にはクロム膜は形成されない。また、紫外線を遮るための遮光膜はクロム膜301に限られず、他の物質の膜が形成されていても良い。
図3に示すS2a〜S2cは、図2で説明したブランク領域面であり、モールド1のメサ201領域外からの高さがh1になるように形成されている。図3に示すS1a、S1bはそれぞれ、パターン領域における凸部の端面(先端面)、凹部の底面であり、モールド1のメサ201領域外からの高さがh2、h3になるように形成されている。ここで、ブランク領域S2の高さh1は、凹部の底面の高さh3と凸部の端面(先端面)の高さh2との間の高さである。なお、このブランク領域S2の高さh1は、パターン密度やモールドや基板の厚みなどに応じて決定することが好ましい。また、このブランク領域S2の高さh2としてメサ201領域外からの高さを用いたが、これに限られるものではない。例えば、パターン領域における凸部の端面や基板からの高さを用いてもよい。
なお、本実施形態ではモールドに形成されたパターンがコンタクトホールパターンとしているが、これに限られるものではない。基板に塗布された樹脂に対する押印面積がショット領域に対して少ない場合には、モールドに形成されたパターンがラインアンドスペースのようなパターンでもよい。例えばショット領域に対してパターン領域が3%を超えず、97%以上がブランク領域であるようなケースを考える。ブランク領域S2は、パターン領域S1の周囲に小刻みに分割するように配置することが押印力を均一化する上で望ましい。パターン領域S1内のパターン密度やモールドや基板の厚み(かたさ)は、調整可能である。また、ブランク領域S2は、モールドと基板に塗布された樹脂との間に働く毛管力を得る目的で配置されたものである。このため、基板との位置合わせに用いるアライメントマークなどのパターンをブランク領域S2に配置してもよい。
次に、図4、図5を参照して、上述したインプリント装置およびモールドを使用したインプリント方法について説明する。図4は、一実施形態におけるインプリント方法を示す図である。モールド1には基板レイヤー間の穴を形成するためのホールパターン401が形成されている。なお、基板レイヤー間の穴は、貫通していてもよく、貫通していなくてもよい。本実施形態におけるインプリント方法では、図4(a)に示すように基板2にはスピンコーター等で予め樹脂3が塗布されている(手順1)。塗布された未硬化の樹脂3は、数十nmの厚さが一般的である。図4(b)に示すように、モールド1を基板2上の樹脂3と接触させ、ホールパターン401と樹脂3を接触させた状態でモールドのパターン面と反対側の面から紫外線を照射し、樹脂3を硬化させる(手順2)。樹脂3を硬化させた後、図4(c)に示すように、モールド1と基板2との間隔を広げることにより、硬化した樹脂3からモールド1を離型(手順3)することができる。
さらに、上述した手順2の際のモールド1および樹脂3の状態についてより詳細に説明する。図5は、モールド1を樹脂3に押印した際の状態を示す断面図である。本実施形態におけるモールド1によれば、ショットサイズを反映して周辺部よりも数十μm隆起したメサ領域には、高さh2のパターン領域、およびパターン領域よりも低い(モールドが薄い方向)高さでh1のブランク領域が配置されている。このため、樹脂3と接触するホールパターン401はパターンの凸部の先端部(h2−h1)のみである。一方、予め基板にスピンコートされた樹脂3の膜厚は、上述したモールドの領域の高低差(h2−h1)と概ね一致するようにしておくことで、基板上の樹脂3に所望の貫通穴をインプリントすることができる。樹脂3は予めスピンコーターで基板に塗布された数十nmレベルのレイヤーであり、その下の不図示の(基板2内の)プロセスレイヤーは、化学的に平面化加工が行われている。インプリントの際にモールド1を基板2に向けて近づけると、僅かな力で一部のパターン領域S1のパターンの凸部が樹脂3内に陥入する。ブランク領域S2の一部が基板2上の樹脂3に接触すると、ブランク領域S2と樹脂間に吸引力が発生し、ブランク領域S2全面と樹脂3との吸着が達成される。
このように本実施形態に係るモールド1は、凹凸状のパターンを有するパターン領域S1の他に、パターンの凹部の底面と凸部の端面の間の高さを有するブランク領域S2を設けることで、パターン領域S1における凸部の先端部(h2−h1)が樹脂と接触する。そして、凹部の底面までは樹脂が充填されない。これにより、樹脂充填時間および離型力を低減させつつ、パターン押印時に均一かつ十分な押印力を確保することができる。
仮に、本実施形態に係るモールド1のようなブランク領域S2を設けない場合は、毛管力をモールドと基板の間に十分に働かせることができず、均一かつ十分な押印力を確保することができない可能性がある。このとき、基板のローカルな起伏や、インプリントヘッド側で制御するモールド側の押印力の不均衡があった場合に、ショット内の局所毎における残膜(RLT)にむらが発生し、コンタクトホール径のばらつきが発生する可能性がある。ホールパターン形成のために安定した残膜(RLT)均一性を維持させるためには、コンタクトホールの押印力を均一化させる必要がある。そして、押印時のモールド表面の形状とインプリント対象となる領域の基板表面の形状(Z軸・(ωx,ωy)方向)を相互に倣わせる必要がある。これに対して、本発明によれば、パターン領域S1だけでは不足する毛管力を、ブランク領域S2で補うことができる。すなわち、本実施形態に係るモールド1では、ブランク領域S2をモールド1のメサ内に形成し、ブランク領域S2に働くモールド1と基板2の間の毛管力を使ってパターン領域S1に均一な押印力をかけることが可能となる。
なお、本実施形態ではモールドのパターンレイアウトをショット毎逐次インプリントに適した形状としたが、図2に示したメサ201領域は、実質複数ショット分、基板周辺部を含む一部、もしくは基板全面を含むインプリントに際しても応用が可能である。すなわち、モールド1の離型時にJFIL方式であればショットの全領域に樹脂が充填しているのに対してパターン領域における凹部の底面S1bまでは樹脂が充填していない。このため、離型力を大きくせずに離型が可能であり、大画面インプリントに対しても本方法は親和性がよい。したがって、本発明を基板への一括インプリントを行う方式を用いたインプリント装置のモールドに適用してもよい。このようにインプリント装置は、基板上の複数ショット領域に順次インプリントによりパターンを転写するだけでなく、一括でインプリントによりパターンの転写を行うこともできる。
次に、このような本実施形態に係るモールドを用いたインプリント方法の詳細について説明する。図6は、一実施形態に係るインプリント装置のインプリントヘッド103のショット毎の駆動シーケンスを示す図である。図6の横軸は時間を示し、横軸はモールド1のパターン面と基板2の表面との間隔(基板2に対するモールド1の高さ)を示している。インプリントヘッド103に保持されたモールド1のパターン面の位置は、インプリント前までは基板2との接触を避けるために基板2の樹脂塗布面に対して十分高い位置であるUpplane位置に位置決めされる。この状態において基板ステージ102は、長ストローク移動が可能であり、隣接ショットへのステップ駆動などはこのモールド1の高さ(例えば、基板表面からモールド1のパターン面まで約100〜200μm)において行われる(t1)。インプリント対象ショットへのステップ駆動が完了するとインプリントヘッド103は、基板2に向かって下降する。インプリントヘッド103は、アライメント照明系105が基板2とモールド1の相対位置のずれを計測可能な高さ(Prox align、例えば10〜30μm)に位置決めされる(t1〜t2)。ダイバイダイアライメントやグローバルアライメント等の方法によりアライメント計測が行われ、その計測値に基づいた補正駆動が終了する(t2〜t3)。その後、モールド1は、さらにモールド1のブランク領域面S2a〜S2cと基板2に塗布された樹脂3の表面とが接触する高さ(Zm=Zw)まで下降する。この過程で、モールド1のパターン領域S1の凸部端面S1aと基板2上の樹脂3の表面とが接触し、パターン領域S1の凹部の一部に樹脂3が充填する。また、モールド1と基板2が平行な関係でなかった場合は、下降過程でブランク領域面S2a〜S2cと樹脂3の表面とが片当たりした状態から平行化していく(t3〜t4)。t5において、モールド1のブランク領域面S2a〜S2cと基板2の樹脂3表面とが一致する。しかし、樹脂3は流体であるためそのまま接触させた状態を維持させていると樹脂3がブランク領域面S2a〜S2cの直下から、パターン領域S1に向けて流れ始める(t5〜t6)。このため、インプリント時間Tiには最適な押印継続時間の管理が必要である。押印継続時間は、少なくとも樹脂3の粘性、モールド・基板のヤング率、残膜(RLT)むら許容値および、パターン領域/ブランク領域のメサ領域の比率に基づいて決定される。t6〜t7は露光時間であり、樹脂の感度に応じた紫外線を紫外線光源106より照射し、パターン領域S1と樹脂3とが接触した状態で樹脂を硬化させ、パターン形状に成形する。紫外線照射が完了すると(t7)、インプリントヘッド103をUpplane位置まで引き離し、基板2からモールド1を離型させる(t7〜t8)。
また、上述した方法において、モールドと基板の間にパーティクルが存在した場合のインプリント装置の動作について図7、8を参照して説明する。図7は、一実施形態に係るインプリント装置において、モールド1と基板2の間にパーティクル(701,702)を挟み込んだ場合を示す図である。ブランク領域S2にパーティクル702がある場合は、インプリントヘッド103を目標の高さ(Zm=Zw)に下降させる前に通常の押印時に比べて多くの駆動推力を必要とするため、これを利用してパーティクルの存在を認識することができる。一方、パターン領域S1にパーティクル701がある場合は、パターンに接触してブランク領域S2と同様にパーティクルの存在を認識できるケースと、パターンの隙間に入ってしまって認識できないケースとがある。後者の場合には、パーティクルの付着したショットが不良になる可能性はあるが、モールド1に対しては破損するようなダメージを与えるものではない。このような場合には、モールド1の管理に際して定期的なWet洗浄等のメンテナンスが必要となる。一方、前者の場合には、モールド1のパターンを破壊する可能性がある。以下では、このような場合に本発明の一実施形態に係るインプリント方法によってモールドを保護する方法について説明する。
図8は、図7のようにパーティクル(701,702)をモールド1と基板2の間に挟み込んだ場合に、それを認識してモールド1を保護するように動作するインプリントヘッド103のショット毎の駆動シーケンスを示す図である。モールド1や基板2に付着するパーティクルの粒径や材質は様々であるが、金属やシリコン化合物によるものは、押印時にモールド1のパターンと干渉した場合にモールド1のパターンを破壊する可能性がある。大半の粒径のパーティクルは、基板とモールドの相対位置のずれを計測する高さ(Prox align)からモールドを下降させた際にインプリントヘッド103の電流値を監視することで異常推力を検出することができる(t3〜t4)。異常推力(基板表面より高い位置で接触)を検出したインプリントヘッド103は、直ちにモールド1と基板2の位置的干渉が起こらない十分な高さ(Upplane)まで駆動しモールドを保護する。その際Upplaneへ戻す途中でProx align位置のような中間的な位置となるような微小ギャップにおいてモールド駆動を一時停止させる。そして当該ショットを露光処理する(t6e〜t7e)ことで、当該ショットは不良ショットとしつつも、基板2のエッチングを安定させるために均一な樹脂膜を基板上に形成することが可能となる。
なお、本実施形態では、モールド1が撓んで基板チャックに吸着固定された基板2の表面形状に倣わせることにより両者の平行性を維持しているが、これに限られるものではない。基板チャックに吸着圧(吸着力)を弱める機構を備えることにより、基板がモールドの表面形状に倣うようにしてもよい。具体的には、図9に示すような吸着圧調整部902を設けてもよい。この構成によれば、押印時の押印対象領域の基板チャック901の吸着圧(吸着力)を緩め、基板2を浮かせてモールド1の形状に倣わせることが可能で、両者の平行性を維持することができる。ブランク領域S2に基板上の樹脂が充填した後に紫外線照射を行い、樹脂3が硬化した後は再び基板チャック901の吸着圧を高め、で基板2を吸着して、モールド1を硬化した樹脂3から引き離す(離型する)。この方法によれば、たとえコンタクトホール毎の押印力の不均一や、モールドの平面度、基板の平面度が残っていて、コンタクトホール毎の残膜(RLT)均一性が維持できなかったとしても、結果的にエッチング後のホール径のばらつきの発生を抑制できる。
なお、インプリント装置のモールドと基板間の位置の制御(Z軸・(ωx,ωy)方向の制御)を行う機能が提供されれば、コンタクトホールレイヤーを一例とするインプリント押印面積の小さいパターンの残膜(RLT)均一性を容易に確保することができる。
また、本実施形態に係るモールドは、上述したインプリント方式に限られるものではなく、基板上のインプリント対象ショットに対して紫外線硬化樹脂をショットごとに塗布する場合にも用いることが可能である。
上記実施形態では、モールド1に形成されたパターン領域以外の領域に、クロム膜301を形成することで、対象ショット領域以外の領域に塗布された樹脂が硬化しないように遮光している。しかし、インプリント装置内に樹脂を硬化させるための光を遮光する遮光部材を設けても良い。インプリント装置内の遮光部材を用いて、基板上の所定の領域が照射されるように照明領域を決めればよい。
(物品の製造方法)
なお、上述した物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリント装置を用いて基板上(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。更に、該製造方法は、パターンが形成された基板をエッチングする工程を含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子等の他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりに、パターンが形成された基板を加工する他の処理を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 モールド
S1 パターン領域(第1の領域)
S2 ブランク領域(第2の領域)

Claims (10)

  1. 凹凸パターンを有し、前記凹凸パターンと基板上のインプリント材とを接触させることにより、前記インプリント材を成形するモールドであって、
    前記凹凸パターンが形成された第1の領域と、
    前記凹凸パターンの凹部の底面と凸部の端面との間の位置に前記モールドの表面を有する第2の領域と、
    を備えることを特徴とするモールド。
  2. 前記第1の領域に形成された前記凹凸パターンの凸部の端面と、前記第2の領域の前記モールドの表面に前記インプリント材が接触することを特徴とする、請求項1に記載のモールド。
  3. 前記第1の領域における前記凸部のパターン面積は、前記第1の領域及び前記第2の領域の合計面積に対して3%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のモールド。
  4. 前記第2の領域には、凹凸パターンが形成されないことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモールド。
  5. 前記第2の領域に、前記基板との位置合わせに用いるアライメントマークが形成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモールド。
  6. 前記第1の領域の周囲のモールドの表面に、前記インプリント材を硬化させるための光を遮る遮光膜が形成され、前記第2の領域には前記遮光膜が形成されないことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のモールド。
  7. 基板上のインプリント材をモールドで成形し、基板上に前記インプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記モールドは、
    凹凸パターンが形成された第1の領域と、
    前記凹凸パターンの凹部の底面と凸部の端面との間の位置に前記モールドの表面を有する第2の領域と、を備え、
    前記インプリント材と前記第2の領域のモールドの表面とが接触するまで前記モールドと前記基板とを近づけることを特徴とするインプリント方法。
  8. 前記第2の領域のモールドの表面に前記インプリント材が接触した後に、前記インプリント材を硬化させることを特徴とする、請求項7に記載のインプリント方法。
  9. 基板上のインプリント材をモールドで成形し、基板上に前記インプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記モールドは、
    凹凸パターンが形成された第1の領域と、
    前記凹凸パターンの凹部の底面と凸部の端面との間の位置に前記モールドの表面を有する第2の領域と、を備えることを特徴とするインプリント装置。
  10. 請求項7に記載のインプリント方法を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
JP2014083379A 2014-04-15 2014-04-15 モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Active JP6333035B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014083379A JP6333035B2 (ja) 2014-04-15 2014-04-15 モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014083379A JP6333035B2 (ja) 2014-04-15 2014-04-15 モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015204399A true JP2015204399A (ja) 2015-11-16
JP6333035B2 JP6333035B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=54597673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014083379A Active JP6333035B2 (ja) 2014-04-15 2014-04-15 モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6333035B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016207717A (ja) * 2015-04-16 2016-12-08 大日本印刷株式会社 インプリント用マスターモールド及びその製造方法、インプリント用フィルムモールド及びその製造方法、並びにワイヤーグリッド偏光子の製造方法
JP2017118057A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 キヤノン株式会社 インプリント装置の調整方法、インプリント方法および物品製造方法
JP2019114667A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 大日本印刷株式会社 インプリントモールドの製造方法
JP2021145076A (ja) * 2020-03-13 2021-09-24 キオクシア株式会社 原版および半導体装置の製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11869813B2 (en) 2020-12-15 2024-01-09 Canon Kabushiki Kaisha Planarization apparatus, planarization process, and method of manufacturing an article

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006189576A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Fujitsu Ltd フォトマスクおよびその製造方法、電子素子の製造方法
JP2007103924A (ja) * 2005-09-06 2007-04-19 Canon Inc モールド、インプリント装置および構造体の製造方法
JP2007230229A (ja) * 2006-02-01 2007-09-13 Canon Inc インプリント用モールド、該モールドによる構造体の製造方法、部材の製造方法
JP2009212449A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Toshiba Corp インプリント方法およびインプリント用のテンプレート
JP2013171950A (ja) * 2012-02-20 2013-09-02 Toshiba Corp パターン形成方法、パターン形成装置及び半導体装置の製造方法
JP2013202974A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Dainippon Printing Co Ltd インプリント用のモールドおよび微細構造の形成方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006189576A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Fujitsu Ltd フォトマスクおよびその製造方法、電子素子の製造方法
JP2007103924A (ja) * 2005-09-06 2007-04-19 Canon Inc モールド、インプリント装置および構造体の製造方法
JP2007230229A (ja) * 2006-02-01 2007-09-13 Canon Inc インプリント用モールド、該モールドによる構造体の製造方法、部材の製造方法
JP2009212449A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Toshiba Corp インプリント方法およびインプリント用のテンプレート
JP2013171950A (ja) * 2012-02-20 2013-09-02 Toshiba Corp パターン形成方法、パターン形成装置及び半導体装置の製造方法
JP2013202974A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Dainippon Printing Co Ltd インプリント用のモールドおよび微細構造の形成方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016207717A (ja) * 2015-04-16 2016-12-08 大日本印刷株式会社 インプリント用マスターモールド及びその製造方法、インプリント用フィルムモールド及びその製造方法、並びにワイヤーグリッド偏光子の製造方法
JP2017118057A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 キヤノン株式会社 インプリント装置の調整方法、インプリント方法および物品製造方法
JP2019114667A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 大日本印刷株式会社 インプリントモールドの製造方法
JP7060836B2 (ja) 2017-12-25 2022-04-27 大日本印刷株式会社 インプリントモールドの製造方法
JP2021145076A (ja) * 2020-03-13 2021-09-24 キオクシア株式会社 原版および半導体装置の製造方法
US11728210B2 (en) 2020-03-13 2023-08-15 Kioxia Corporation Manufacturing method of original plate and semiconductor device
US11978660B2 (en) 2020-03-13 2024-05-07 Kioxia Corporation Manufacturing method of original plate and semiconductor device

Also Published As

Publication number Publication date
JP6333035B2 (ja) 2018-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI391986B (zh) 於晶圓邊緣作局部區域之壓印
US8011916B2 (en) Mold, imprint apparatus, and process for producing structure
JP6333035B2 (ja) モールド、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
JP5703600B2 (ja) インプリント用モールド、アライメント方法、インプリント方法、およびインプリント装置
JP6019685B2 (ja) ナノインプリント方法及びナノインプリント装置
JP6300459B2 (ja) インプリント装置およびインプリント方法、それを用いた物品の製造方法
JP5942551B2 (ja) ナノインプリント用マスターテンプレート及びレプリカテンプレートの製造方法
JP2017022243A (ja) インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法
TW201323184A (zh) 奈米壓印方法、用於執行該奈米壓印方法的奈米壓印裝置、以及圖案化基底的製造方法
US20200363716A1 (en) Imprint method, imprint apparatus, manufacturing method of mold, and article manufacturing method
JP5906598B2 (ja) 半導体インプリント用テンプレート
JP2016004840A (ja) テンプレートとその製造方法およびインプリント方法
JP6281592B2 (ja) レプリカテンプレートの製造方法
JP2012146699A (ja) インプリント装置、及びそれを用いた物品の製造方法
JP6395352B2 (ja) インプリント装置およびインプリント方法、それを用いた物品の製造方法
JP7336373B2 (ja) 型を製造する方法、型、インプリント方法、インプリント装置及び物品の製造方法
JP5900589B2 (ja) インプリント用モールド、アライメント方法、インプリント方法、およびインプリント装置
JP2012142327A (ja) インプリント装置および方法並びにインプリント用テンプレート
JP6996333B2 (ja) ブランクス基材、インプリントモールド、インプリントモールドの製造方法及びインプリント方法
US12085852B2 (en) Template, method of forming a template, apparatus and method of manufacturing an article
US20230205080A1 (en) Template, method of forming a template, apparatus and method of manufacturing an article
JP2024003899A (ja) インプリントシステム、基板、インプリント方法、レプリカモールド製造方法及び、物品の製造方法
JP5327421B2 (ja) インプリント用スタンパ
JP6197900B2 (ja) インプリント用モールド、アライメント方法、インプリント方法、およびインプリント装置
JP2022182118A (ja) モールド、インプリント装置、および物品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180424

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6333035

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151