JP2015197500A - 光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽の高度が変化しても、効率よく安定して採光でき、屋内全体の明るさの向上を図ることができる光学フィルムを提供すること。【解決手段】採光フィルム1に、光を透過する複数の透明層9と、光を反射する複数の空気層10とを備え、複数の透明層9を上下方向に互いに間隔を隔てて配置し、複数の空気層10のそれぞれを複数の透明層9のうち互いに隣り合う透明層9の間のそれぞれに介在させる。そして、複数の透明層9に、第1透明層20と、屈折率が、第1透明層20の屈折率よりも小さい第2透明層21とを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、光学フィルム、詳しくは、家屋などの建築物の採光に用いられる光学フィルムに関する。
従来より、建築物の屋内の明るさなどの環境を調整するために、太陽光を屋内に導入すること、いわゆる、採光(太陽光照明、昼光照明とも呼ばれる。)が知られている。しかるに、近年、環境負荷低減の観点から、より効率的に太陽光を屋内に導入し、日中における人工照明の利用を低減することが望まれている。
そこで、光の屈折、回折または反射などの光学的作用により、光の進行方向を変更可能な光学部材を、窓などに取り付け、太陽光を屋内に効率的に導入し、屋内の明るさの向上を図ることが種々検討されている。
そのような光学部材として、例えば、水平方向に延びる複数のスリットが、上下方向に一定間隔で配列される透明なプラスチック板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、そのようなプラスチック板は、例えば、家屋の窓などに設置され、窓を介して室外から入射した太陽光を反射および屈折して、採光する。
特開2000−268610号公報
しかるに、太陽の高度は、日中において時間の経過とともに変化し、また、日にち(季節)が異なれば、同時刻であっても相異する。
しかし、特許文献1に記載のプラスチック板は、太陽の高度が特定の範囲内であるときに、太陽光を採光して、屋内の明るさを向上することができるが、太陽の高度が特定の範囲外であると、効率よく採光できず、屋内の明るさを十分に確保することができない場合がある。
そこで、本発明の目的は、太陽の高度が変化しても、効率よく安定して採光でき、屋内全体の明るさの向上を図ることができる光学フィルムを提供することにある。
本発明の光学フィルムは、光を透過するように構成される複数の透明層と、光を反射するように構成される複数の反射層とを備える光学フィルムであって、前記複数の透明層は、前記光学フィルムの厚み方向と直交する第1方向に、互いに間隔を隔てて配置され、前記複数の反射層のそれぞれは、前記複数の透明層のうち互いに隣り合う透明層の間のそれぞれに介在され、前記複数の透明層は、第1透明層と、屈折率が、前記第1透明層の屈折率よりも小さい第2透明層とを含んでいることを特徴としている。
このような構成によれば、複数の反射層のそれぞれが、複数の透明層のうち互いに隣り合う透明層の間のそれぞれに介在されているので、複数の反射層は、第1方向に互いに間隔(透明層)を隔てて配置されており、透明層は、複数の反射層のうち互いに隣り合う反射層に挟まれている。
そのため、この光学フィルムを第1方向が上下方向に沿うように、家屋の窓などに設置すれば、屋外からの太陽光は、透明層に入射した後、その透明層の下側に配置される反射層に上方に向かって反射されて、透明層から屋内に導入される。その後、導入された太陽光は、天井部などに反射されて、屋内全体を照らす。これによって、屋内全体の明るさの向上を図ることができる。
しかるに、透明層に入射された光(以下、入射光とする。)は、太陽の高度に対応する入射角度で反射層に入射する。ここで、光学フィルムは、入射光の反射層に対する入射角度が特定の範囲である場合、屋内の明るさの向上を十分に図ることができるが、入射光の反射層に対する入射角度が特定の範囲でない場合、屋内の明るさの向上を十分に図ることができない。
例えば、入射光の反射層に対する入射角度が特定の範囲でない場合、入射光は、下側の反射層に上方に向かって反射された後、上側の反射層に再度反射されて、下方に向かって進行する。そして、下方に向かう光が透明層から屋内に導入されると、その光は、窓の近傍を照らすのみであり、屋内における他の部分の明るさを十分に確保できない。
しかし、上記の構成によれば、複数の透明層が、屈折率が相対的に大きい第1透明層と、屈折率が相対的に小さい第2透明層とを含んでいるので、太陽光は、第1透明層に入射したときに比較的大きく屈折し、第2透明層に入射したときに比較的小さく屈折する。
これによって、第1透明層に入射した光(以下、第1入射光とする。)の反射層に対する入射角度と、第2透明層に入射した光(以下、第2入射光とする。)の反射層に対する入射角度とを互いに異ならせることができる。
そのため、太陽の高度に対応する、入射光の反射層に対する入射角度範囲を広げることができる。その結果、光学フィルムは、太陽の高度が変化しても、入射光を家屋の天井部などに向けて上方に向かって進行させることができる。これによって、太陽の高度が変化した場合であっても、効率よく安定して採光することができ、屋内全体の明るさの向上を図ることができる。
また、前記第1透明層の屈折率と、前記第2透明層の屈折率との差は、0.05以上0.3以下であることが好適である。
このような構成によれば、第1透明層の屈折率と第2透明層の屈折率との差が、0.05以上であるので、第1入射光の反射層に対する入射角度と、第2入射光の反射層に対する入射角度とを、互いに確実に異ならせることができる。そのため、太陽の高度に対応する、入射光の反射層に対する入射角度範囲を確実に広げることができる。その結果、屋内全体の明るさを安定して向上させることができる。
また、第1透明層の屈折率と第2透明層の屈折率との差が、0.3以下であるので、第1透明層および第2透明層のそれぞれを、容易に材料設計できる。
また、前記複数の透明層において、前記第1透明層と前記第2透明層とは、前記第1方向において交互に配置されていることが好適である。
このような構成によれば、第1透明層と第2透明層とは、第1方向において交互に配置されているので、光学フィルムの第1方向の全体において均一に、入射光を光学フィルムから上方に向かって進行させることができる。そのため、屋内全体の明るさの向上をより一層確実に図ることができる。
本発明の光学フィルムによれば、太陽の高度が変化しても、効率よく安定して採光でき、屋内全体の明るさの向上を図ることができる。
図1は、本発明の光学フィルムの第1実施形態としての採光フィルムの斜視図である。 図2は、図1に示す採光フィルムの側面図である。 図3は、図2に示す採光フィルムに係る第1単位フィルムおよび第2単位フィルムの斜視図である。 図4は、図3に示す第1単位フィルムおよび第2単位フィルムが積層されて形成される積層体の側面に支持体が貼り付けられた後、積層体の側面層が切断される工程を説明するための説明図である。 図5は、図4に示す積層体の側面に、支持体ロールから引き出された支持体が貼り付けられた後、積層体の側面層が連続的に切断される工程を説明するための説明図である。 図6は、図5に示す採光層および支持体の斜視図である。 図7は、図1に示す採光フィルムがガラス窓に取り付けられた状態を説明するための概略説明図であって、太陽の高度が相対的に低い場合を示す。 図8は、図1に示す採光フィルムがガラス窓に取り付けられた状態を説明するための概略説明図であって、太陽の高度が相対的に高い場合を示す。 図9は、本発明の第2実施形態としての採光フィルムの側面図である。 図10Aは、本発明の第3実施形態としての採光フィルムの斜視図である。図10Bは、図10Aに示す採光フィルムに係る第1単位フィルムおよび第2単位フィルムの斜視図である。 図11は、実施例および比較例における、基準照度および測定照度の測定方法を説明するための説明図である。 図12は、実施例1、比較例1および2の採光フィルムにおける、光の入射角に対する方向転換効率の変化を示す図である。 図13は、実施例2、比較例3および4の採光フィルムにおける、光の入射角に対する方向転換効率の変化を示す図である。
1.採光フィルムの構成
光学フィルムの一例としての採光フィルム1は、図1に示すように、可撓性を有するシート状(フィルム状)に形成されており、採光フィルム1の厚み方向Xからみて、矩形状に形成されている。
以下の説明において方向について言及する場合には、採光フィルム1を厚み方向Xの一方側を見たときを左右の基準とし、厚み方向Xおよび左右方向の両方向と直交する方向を上下方向とする。具体的には、各図に示す矢印方向を基準とする。なお、上下方向は、第1方向の一例である。
採光フィルム1の厚み方向Xの寸法は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、例えば、1500μm以下、透過性の観点から好ましくは、500μm以下である。
また、採光フィルム1のサイズは、使用目的などに応じて適宜変更されるが、採光フィルム1の左右方向の寸法は、例えば、10cm以上、好ましくは、60cm以上、例えば、200cm以下、好ましくは、100cm以下である。また、採光フィルム1の上下方向の寸法は、例えば、5cm以上、好ましくは、10cm以上、例えば、150cm以下、好ましくは、80cm以下である。
また、採光フィルム1は、図2に示すように、採光層2と、支持体3と、剥離体4とを備えている。
採光層2は、採光フィルム1の厚み方向Xの略中央部分であって、複数の透明層9と、反射層の一例としての複数の空気層10とを備えている。
複数の透明層9は、上下方向に互いに僅かな間隔(空気層10)を隔てて並列配置されている。複数の透明層9のそれぞれは、図1および図2に示すように、光を透過するように構成されており、採光層2の左右方向の全体にわたって延びる略角柱形状に形成されている。また、透明層9の上下両面のそれぞれは、厚み方向Xに沿っている。
詳しくは、複数の透明層9は、複数の第1透明層20と、複数の第2透明層21とを含んでいる。
第1透明層20と第2透明層21とは、上下方向において、互いに僅かな間隔(空気層10)を隔てて、交互に連続して配置されている。
第1透明層20は、第2透明層21よりも屈折率が大きくなるように構成され、加工の容易性の観点から好ましくは、透明の第1樹脂材料から形成される。
透明の第1樹脂材料としては、例えば、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、セルロース、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂などが挙げられる。
このような第1樹脂材料のなかでは、好ましくは、屈折率が1.5以上の樹脂材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラールなど)が挙げられ、さらに好ましくは、ポリカーボネート(屈折率1.6)およびポリ塩化ビニル(屈折率1.54)が挙げられる。このような第1樹脂材料は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
また、第1透明層20の屈折率(絶対屈折率)は、例えば、1.45以上、好ましくは、1.5以上、例えば、1.8以下、好ましくは、1.65以下である。なお、屈折率は、プリズムカプラにより測定することができる。
第1透明層20の屈折率が上記下限値以上であると、第1透明層20の屈折率と第2透明層21の屈折率との差を容易に確保することができ、第1透明層20の屈折率が上記上限値以下であると、第1樹脂材料を容易に材料設計できる。
また、第1透明層20の光透過率は、第1透明層20の厚みが100μmの場合に、波長440〜600nmの光に対して、例えば、80%以上、好ましくは、90%以上、さらに好ましくは、92%以上であり、例えば、98%以下である。
第1透明層20の上下方向の寸法は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下である。
また、第1透明層20の厚み方向Xの寸法は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、例えば、1500μm以下、好ましくは、500μm以下である。また、第1透明層20の上下方向の寸法は、第1透明層20の厚み方向Xの寸法100%に対して、例えば、20%以上、採光性の観点から好ましくは、40%以上、例えば、1000%以下、採光性の観点から好ましくは、500%以下である。
第2透明層21は、第1透明層20よりも屈折率が小さくなるように構成され、第1樹脂材料の屈折率よりも屈折率の小さな透明の第2樹脂材料から形成される。
第2樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、セルロース、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、フッ素樹脂(例えば、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)など)などが挙げられる。
なお、第2樹脂材料として例示される樹脂材料は、第1樹脂材料として例示される樹脂材料と一部重複している。しかし、第2樹脂材料は、第1樹脂材料よりも屈折率が小さい樹脂材料であって、第1樹脂材料と同一の樹脂材料は選択されない。一方、第2樹脂材料は、第1樹脂材料として選択された樹脂材料よりも屈折率が小さければ、第1樹脂材料として例示される樹脂材料であっても選択することができる。例えば、第1樹脂材料がポリカーボネート(屈折率1.6)である場合、第2樹脂材料として、ポリプロピレン(屈折率1.49)などポリカーボネートよりも屈折率が小さい樹脂材料を選択できる。
また、第1樹脂材料および第2樹脂材料のそれぞれは、添加剤などを添加することにより、屈折率を適宜調整することができる。そのため、第1樹脂材料および第2樹脂材料は、互いに屈折率が異なれば、同一種類の樹脂を含有する樹脂材料であっても選択することができる。
このような第2樹脂材料のなかでは、好ましくは、屈折率が1.5未満の樹脂材料(例えば、ポリプロピレン、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、セルロース、アクリル樹脂、フッ素樹脂など)が挙げられ、さらに好ましくは、フッ素樹脂およびアクリル樹脂(屈折率1.49)が挙げられ、とりわけ好ましくは、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(屈折率1.34)が挙げられる。このような第2樹脂材料は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
また、第2透明層21の屈折率(絶対屈折率)は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.3以上、例えば、1.6以下、好ましくは、1.55以下、とりわけ好ましくは、1.5未満である。なお、屈折率は、プリズムカプラにより測定することができる。
第2透明層21の屈折率が上記下限値以上であると、第2樹脂材料を容易に材料設計でき、第2透明層21の屈折率が上記上限値以下であると、第1透明層20の屈折率と第2透明層21の屈折率との差を容易に確保することができる。
そして、第1透明層20の屈折率と、第2透明層21の屈折率との差は、例えば、0.04以上、好ましくは、0.05以上、さらに好ましくは、0.1以上、とりわけ好ましくは、0.2以上、例えば、0.4以下、好ましくは、0.3以下である。
第1透明層20の屈折率と第2透明層21の屈折率との差が、上記下限値以上であると、太陽の高度が変化しても、安定した採光性を十分に確保することができ、上記上限値以下であると、第1樹脂材料および第2樹脂材料のそれぞれを容易に材料設計できる。
また、第2透明層21の光透過率は、第2透明層21の厚みが100μmの場合に、波長440〜600nmの光に対して、例えば、80%以上、好ましくは、90%以上、さらに好ましくは、92%以上であり、例えば、98%以下である。
第2透明層21の上下方向の寸法は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下であり、生産性の観点からさらに好ましくは、第1透明層20の上下方向の寸法と同一である。
また、第2透明層21の厚み方向Xの寸法は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、例えば、1500μm以下、好ましくは、500μm以下であり、生産性の観点からさらに好ましくは、第1透明層20の厚み方向Xの寸法と同一である。
また、第2透明層21の上下方向の寸法は、第2透明層21の厚み方向Xの寸法100%に対して、例えば、20%以上、採光性の観点から好ましくは、40%以上、例えば、1000%以下、採光性の観点から好ましくは、500%以下である。
複数の空気層10は、複数の透明層9のうち互いに隣り合う透明層9の間の隙間として介在されている。そのため、複数の空気層10は、上下方向に互いに間隔(透明層9)を隔てて並列配置されている。また、複数の空気層10は、第1実施形態において、互いに隣り合う第1透明層20と第2透明層21との間の隙間として形成されている。
詳しくは、複数の空気層10は、複数の第1空気層23と、複数の第2空気層24とを含んでいる。
第1空気層23は、第1透明層20と、その第1透明層20に対して下方に間隔を隔てて隣り合う第2透明層21との間の隙間として形成されている。つまり、第1空気層23は、第1透明層20の下面と、第2透明層21の上面とにより区画されている。
第2空気層24は、第2透明層21と、その第2透明層21に対して下方に間隔を隔てて隣り合う第1透明層20との間の隙間として形成されている。つまり、第2空気層24は、第2透明層21の下面と、第1透明層20の上面とにより区画されている。
そのため、第1空気層23および第2空気層24のそれぞれは、採光層2の左右方向の全体にわたって延びており、第1空気層23および第2空気層24のそれぞれと、第1透明層20および第2透明層21のそれぞれとの境界(後述する境界15、境界16、境界17および境界18)は、左右方向および厚み方向Xに沿っている。
また、第1空気層23の上下方向の寸法は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、1μm以上、例えば、20μm以下、好ましくは、10μm以下であり、第1透明層20の上下方向の寸法に対して、例えば、1/5000以上、好ましくは、1/300以上、例えば、2/3以下、好ましくは、1/3以下である。なお、第2空気層24の上下方向の寸法は、第1空気層23の上下方向の寸法と同様である。
なお、第1実施形態では、採光層2の上端部に第2透明層21が配置され、採光層2の下端部に第1透明層20が配置されている。しかし、採光層2の上下両端部のそれぞれは、透明層9であれば、第1透明層20および第2透明層21のいずれであってもよく、採光フィルム1の形状およびサイズにより適宜変更できる。
支持体3は、採光フィルム1の厚み方向Xの一方側部分であって、採光層2に対して、厚み方向Xの一方に隣接されている。支持体3は、基材12と、粘着剤層11とを備えている。
基材12は、支持体3の厚み方向Xの一方側部分であって、光を透過するように構成されている。基材12としては、例えば、PETフィルムなどの基材、フッ素系ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体など)からなる低接着性基材、無極性ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂など)からなる低接着性基材などが挙げられる。
このような基材12のなかでは、好ましくは、PETフィルム、および、無極性ポリマーからなる低接着性基材が挙げられ、さらに好ましくは、ポリプロピレンフィルムが挙げられる。
このような基材12の厚み方向Xの寸法は、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。また、基材12の光透過率は、基材12の厚み方向Xの寸法が50μmの場合に、波長440〜600nmの光に対して、例えば、85%以上、好ましくは、90%以上、さらに好ましくは、92%以上であり、例えば、98%以下である。
粘着剤層11は、支持体3の厚み方向Xの他方側部分であって、基材12と採光層2との間に介在されている。これによって、採光層2と基材12とは、接着されている。
粘着剤層11を形成する粘着剤としては、例えば、エポキシ系粘着剤、シリコーン系粘着剤、アクリル系粘着剤、紫外線硬化型粘着剤などの公知の粘着剤が挙げられる。また、粘着剤は、光を透過することが好ましい。また、粘着剤層11は、公知の両面粘着テープから構成することもできる。
このような粘着剤のなかでは、好ましくは、アクリル系粘着剤が挙げられる。このような粘着剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
粘着剤層11の厚み方向Xの寸法は、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、40μm以下である。なお、基材12自体に粘着性がある場合は、支持体3において粘着剤層11は不要である。
剥離体4は、採光フィルム1の厚み方向Xの他方側部分であって、採光層2に対して、厚み方向Xの他方に隣接されている。剥離体4は、剥離材14と、粘着剤層13とを備えている。
剥離材14は、剥離体4の厚み方向Xの他方側部分である。剥離材14としては、基材12と同様の基材などが挙げられ、好ましくは、PETフィルム、および、無極性ポリマーからなる低接着性基材が挙げられ、さらに好ましくは、PETフィルムが挙げられる。
このような剥離材14の厚み方向Xの寸法は、例えば、10μm以上、好ましくは、40μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、60μm以下である。
また、図示しないが、剥離材14の厚み方向Xの一方面には、剥離処理層(図示せず)が設けられている。
粘着剤層13は、剥離体4の厚み方向Xの一方側部分であって、剥離材14の剥離処理層(図示せず)と採光層2との間に介在されている。これによって、採光層2と剥離材14とは、接着されている。
粘着剤層13を形成する粘着剤としては、例えば、粘着剤層11を形成する粘着剤と同様の粘着剤が挙げられる。このような粘着剤のなかでは、好ましくは、アクリル系粘着剤が挙げられる。このような粘着剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。また、粘着剤層13は、公知の両面粘着テープから構成することもできる。
粘着剤層13の厚み方向Xの寸法は、例えば、5μm以上、好ましくは、20μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、60μm以下である。
2.採光フィルムの製造方法
次に、採光フィルム1の製造方法について説明する。
採光フィルム1を製造するには、図3に示すように、まず、第1透明層20に対応する第1単位フィルム29と、第2透明層21に対応する第2単位フィルム30とを、それぞれ複数枚調製する。
第1単位フィルム29を調製するには、例えば、第1透明層20からなる第1加工シートを調製した後、その第1加工シートから所定の形状の第1単位フィルム29を切り出す。第1加工シートから第1単位フィルム29を切り出す方法としては、例えば、裁断、打ち抜きなどの公知の加工方法が挙げられる。
また、第2単位フィルム30を調製するには、例えば、第2透明層21からなる第2加工シートを調製した後、その第2加工シートから所定の形状の第2単位フィルム30を切り出す。第2加工シートから第2単位フィルム30を切り出す方法としては、上記の加工方法が挙げられる。
第1単位フィルム29および第2単位フィルム30のそれぞれの形状は、特に制限されず、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30は、上記の切り出し方法により、それらの厚み方向から見て、例えば、多角形または円形状、好ましくは、矩形状または円形状、とりわけ好ましくは、円形状となるように形成される。
また、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30のサイズは、使用目的などに応じて適宜変更される。具体的には、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30のそれぞれが厚み方向から見て円形状である場合、直径が、例えば、10cm〜1m(100cm)であり、加工性の観点から好ましくは、10cm〜50cmである。
このような第1単位フィルム29および第2単位フィルム30のそれぞれを、複数枚、例えば、100枚以上、好ましくは、5000枚以上、例えば、30000枚以下、好ましくは、15000枚以下、さらに好ましくは、10000枚以下準備する。
第1単位フィルム29を複数枚準備するには、例えば、第1加工シートを、複数の第1単位フィルム29が切り出し可能となるように大きく形成し、その第1加工シートから第1単位フィルム29を複数枚切り出してもよく、第1加工シートを複数枚調製して、各第1加工シートから1枚ずつ第1単位フィルム29を切り出してもよい。
また、第2単位フィルム30を複数枚準備するには、複数枚の第1単位フィルム29を準備する場合と同様に、大きく形成した第2加工シートから第2単位フィルム30を複数枚切り出してもよく、複数枚の第2加工シートから1枚ずつ第2単位フィルム30を切り出してもよい。なお、複数の第1単位フィルム29および第2単位フィルム30のそれぞれは、好ましくは、同一形状およびサイズに形成される。
次いで、図4に示すように、複数の第1単位フィルム29、および、複数の第2単位フィルム30を、粘着剤層を挟むことなく、厚み方向に積層して、積層体31を調製する。
より具体的には、第1単位フィルム29と第2単位フィルム30とが交互に重なるように、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30を、それらの厚み方向に積層する。つまり、第1単位フィルム29の厚み方向と、第2単位フィルム30の厚み方向と、積層体31の積層方向とは同一方向である。
ここで、積層体31において、積層方向に互いに隣り合う第1単位フィルム29と第2単位フィルム30との間には、僅かな空気が介在しており、それが空気層10として供され、互いに隣り合う第1単位フィルム29および第2単位フィルム30を区画している。
なお、図4では、便宜上、複数の第1単位フィルム29、および、複数の第2単位フィルム30のそれぞれの枚数が省略されており、積層体31が、9枚の第1単位フィルム29と、9枚の第2単位フィルム30とからなるように記載しているが、実際には、積層体31は、例えば、100枚〜30000枚、好ましくは、5000枚〜15000枚、さらに好ましくは、5000枚〜10000枚の第1単位フィルム29と、例えば、100枚〜30000枚、好ましくは、5000枚〜15000枚、さらに好ましくは、5000枚〜10000枚の第2単位フィルム30とが積層されて形成されている。
また、各第1単位フィルム29および各第2単位フィルム30が同一形状およびサイズに形成されている場合、複数の第1単位フィルム29および複数の第2単位フィルム30は、積層方向に投影したときに、それらの外周端縁が互いに一致するように積層される。
以上によって、積層方向に延びる柱状(ブロック状)の積層体31が形成される。例えば、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30が厚み方向から見て矩形である場合、角柱状の積層体31が形成され、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30が厚み方向から見て円形である場合、円柱状の積層体31が形成される。
積層体31の高さ(積層方向長さ)は、例えば、1cm以上、好ましくは、5cm以上、さらに好ましくは、10cm以上、例えば、200cm以下、好ましくは、100cm以下、さらに好ましくは、50cm以下である。
次いで、積層体31の側面32(積層方向に沿って延びる表面)に、積層方向に沿うように支持体3を貼り付けた後、支持体3が貼り付けられた積層体31の側面層33を、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30が積層体31の積層方向に並列するように切断する。
積層体31の側面層33を切断する切断方法としては、積層体31から、支持体3に支持された側面層33を切り出せれば特に限定されない。
このような切断方法のなかでは、生産性の観点から、積層体31を円柱状に形成し、図5に示すように、切削装置40により連続的に、積層体31の側面層33を切り出す方法が好ましい。
切削装置40は、回転軸41と、1対の保持部材42と、切削刃35とを備えている。
回転軸41は、略円柱形状であり、その軸線を中心として回転可能に構成されている。回転軸41には、長尺かつ平帯状の支持体3が巻回される。詳しくは、長尺かつ平帯状の支持体3は、粘着剤層11が基材12に対して回転軸41の径方向内側に位置するように、回転軸41に渦巻き状に巻回される。これによって、支持体3は、回転軸41を中心とする支持体ロール45として構成される。なお、基材12における粘着剤層11と反対側の表面には、剥離処理層(図示せず)が設けられている。剥離処理層による基材12の剥離力は、適宜調整される。
支持体ロール45では、回転軸41の径方向において、支持体3が隣接するように配置され、粘着剤層11と基材12とが順次繰り返して配置されている。また、上記したように、基材12における粘着剤層11と反対側の表面には剥離処理層が設けられるので、回転軸41の径方向において、互いに隣り合う支持体3の間、詳しくは、径方向外側に配置される支持体3の粘着剤層11と、径方向内側に配置される支持体3の基材12との間には、剥離処理層が介在される。
1対の保持部材42は、支持体ロール45に対して、支持体ロール45の径方向に間隔を空けて配置されている。1対の保持部材42のそれぞれは、略円板形状であり、その軸線を中心として回転可能に構成されている。
また、1対の保持部材42は、保持部材42の軸線方向に互いに間隔を空けて配置されている。そして、1対の保持部材42は、略円柱形状の積層体31を積層方向の両側から加圧して、積層体31を保持する。
加圧条件としては、積層体31に対する積層方向の一方側(他方側)からの圧力が、例えば、0.01MPa以上、好ましくは、0.1MPa以上、例えば、10MPa以下、好ましくは、5MPa以下である。
なお、各保持部材42は、積層体31を保持した状態において、積層体31と軸線が一致するように配置される。
切削刃35は、1対の保持部材42に保持される積層体31の側面32に対して、積層方向に沿うように配置されており、切削刃35の先端が、積層体31の側面32に略接線方向から接触している。
また、切削刃35は、切断工程の進行により積層体31の径が小さくなるに伴って、切削刃35の先端が積層体31の側面32に接触した状態を維持したまま、積層体31の軸線に近づくように構成されている。
このような切削装置40により、積層体31の側面層33を連続的に切り出すには、まず、支持体ロール45から引き出した支持体3を、1対の保持部材42に保持される積層体31の側面32に貼り付ける。
より詳しくは、引き出された支持体3の粘着剤層11が積層体31の側面32に接着するように、支持体3を積層体31の接線方向に向かって引き回し、積層体31における中心角が、例えば、90°〜270°の範囲、好ましくは、120°〜240°の範囲の積層体31の側面32に貼り付ける。
次いで、1対の保持部材42が、切削装置40が備えるモータなどの駆動源からの駆動力により、保持部材42の軸線方向一方(図5における紙面手前側)から見て反時計回り方向に回転駆動する。
そうすると、1対の保持部材42に保持される積層体31が、軸線を中心として回転するとともに、支持体ロール45が回転軸41の軸線を中心として従動する。
これによって、支持体3が貼り付けられた積層体31の側面層33が、切削刃35によって、かつら剥きのように連続的に切り出される。なお、切り出される側面層33の厚みは、積層体31を切断する際の、積層体31に対する切削刃35の配置および角度などにより適宜調整できる。
以上によって、図6に示すように、積層体31から連続的に、一方面に支持体3が貼り付けられた側面層33、つまり、一方面に支持体3が貼り付けられた採光層2が、長尺かつ平帯状に切り出される。
次いで、採光層2の他方面に、剥離体4を貼り付ける。詳しくは、剥離体4の粘着剤層13を、採光層2の他方面に接着させる。
これによって、図2に示すように、支持体3および剥離体4が採光層2を挟むように、採光層2に貼り付けられ、採光フィルム1が調製される。
その後、採光フィルム1を、所定の形状およびサイズにカットする。採光フィルム1をカットする方法としては、例えば、裁断、打ち抜きなどの公知の加工方法が挙げられる。
3.採光フィルムの使用態様
次に、採光フィルム1の使用態様について説明する。
採光フィルム1は、図7に示すように、家屋50などの建築物に備えられるガラス窓51の内側面に貼り付けられる。
採光フィルム1をガラス窓51の内側面に貼り付けるには、まず、剥離材14を剥離する。そして、露出した粘着剤層13をガラス窓51の内側面に接着する。これによって、採光フィルム1が、ガラス窓51の内側面に貼り付けられる。
このように採光フィルム1がガラス窓51に貼り付けられた状態において、太陽の高度が相対的に低い場合、ガラス窓51に対する入射角度が相対的に小さい太陽光LLが、ガラス窓51を介して、家屋50外(屋外)から差し込む。すると、太陽光LLのうち一部の光は、第1透明層20に入射される。なお、太陽光LLのうち、第1透明層20に入射される太陽光を第1入射光L1とする。
第1入射光L1は、第1透明層20の界面において、下方に向かう傾斜が大きくなるように屈折される。その後、第1入射光L1は、第1透明層20と第1空気層23との境界15に到達する。すると、第1入射光L1は、境界15(第1空気層23)に反射されて、第1透明層20内を上方に向かうように進行した後、第2透明層21と第2空気層24との境界16に到達する。
すると、第1入射光L1は、境界16(第2空気層24)に反射されて、下方に向かって進行し、第1透明層20から家屋50内に出射する。このとき、第1入射光L1は、第1透明層20の界面において、下方に向かう傾斜が小さくなるように屈折される。その後、第1入射光L1は、家屋50の床部52に向かって進行する。
また、太陽光LLのうち他の部分の光は、第2透明層21に入射される。なお、太陽光LLのうち、第2透明層21に入射される太陽光を、第2入射光L2とする。また、太陽光は平行光線であるため、第2入射光L2の第2透明層21に対する入射角度は、第1入射光L1の第1透明層20に対する入射角度と略同じである。
第2入射光L2は、第2透明層21の界面において、下方に向かう傾斜が大きくなるように屈折され、第2透明層21と第2空気層24との境界17に到達する。
ここで、第2入射光L2は、第2透明層21に入射されるときに、第1透明層20に入射される第1入射光L1と比較して、小さく屈折される。そのため、第2入射光L2の境界17に対する入射角度θ2は、第1入射光L1の境界15に対する入射角度θ1よりも大きい。
その後、第2入射光L2は、境界17(第2空気層24)に反射されて、第1透明層20内を上方に向かうように進行した後、第2透明層21から家屋50内に出射する。このとき、第2入射光L2は、第2透明層21の界面において、上方に向かう傾斜が小さくなるように屈折される。その後、第2入射光L2は、家屋50の天井部53に向かって進行した後、例えば、天井部53に反射され、家屋50内において、第1入射光L1よりもガラス窓51から遠方に到達する。これによって、家屋50内の明るさを向上させる。
一方、太陽の高度が上昇し、太陽の高度が相対的に高くなると、図8に示すように、ガラス窓51に対する入射角度が相対的に大きい太陽光LHが、ガラス窓51を介して、家屋50外(屋外)から差し込む。
すると、太陽光LHのうち一部の光は、第2透明層21に入射される。なお、太陽光LHのうち、第2透明層21に入射される太陽光を、第2入射光L3とする。
第2入射光L3は、第2透明層21の界面において、下方に向かう傾斜が大きくなるように屈折され、第2透明層21と第2空気層24との境界17に到達する。
すると、第2入射光L3は、境界17(第2空気層24)に反射されて、第1透明層20内を上方に向かうように進行した後、第2透明層21と第1空気層23との境界18に到達する。
その後、第2入射光L3は、境界18(第1空気層23)に反射されて、下方に向かって進行し、第2透明層21から家屋50内に出射する。このとき、第2入射光L3は、第2透明層21の界面において、下方に向かう傾斜が小さくなるように屈折される。その後、は、家屋50の床部52に向かって進行する。
また、太陽光LHのうち他の部分の光は、第1透明層20に入射される。なお、太陽光LHのうち、第1透明層20に入射される太陽光を、第1入射光L4とする。また、太陽光は平行光線であるため、第1入射光L4の第1透明層20に対する入射角度は、第2入射光L3の第2透明層21に対する入射角度と略同じである。
第1入射光L4は、第1透明層20の界面において、下方に向かう傾斜が大きくなるように屈折され、第1透明層20と第1空気層23との境界15(第1空気層23)に到達する。
ここで、第1入射光L4は、第1透明層20に入射されるときに、第2透明層21に入射される第2入射光L3と比較して、大きく屈折される。そのため、第1入射光L4の境界15に対する入射角度θ4は、第2入射光L3の境界17に対する入射角度θ3よりも小さい。
その後、第1入射光L4は、境界15(第1空気層23)に反射されて、第1透明層20内を上方に向かって進行した後、境界16(第2空気層24)に到達し反射される。すると、第1入射光L4は、第1透明層20内を下方に向かって進行し、再度、境界15(第1空気層23)に到達し反射される。
これによって、第1入射光L4は、上方に向かうように進行して、第1透明層20から家屋50内に出射する。このとき、第1入射光L4は、第1透明層20の界面において、上方に向かう傾斜が小さくなるように屈折される。その後、第1入射光L4は、家屋50の天井部53に向かって進行した後、例えば、天井部53に反射され、家屋50内において、第2入射光L3よりもガラス窓51から遠方に到達する。これによって、家屋50内の明るさを向上させる。
採光フィルム1において、複数の空気層10のそれぞれは、図1および図2に示すように、複数の透明層9のうち互いに隣り合う透明層9の間のそれぞれに介在されている。そのため、複数の空気層10は、図7および図8に示すように、上下方向に互いに間隔(透明層9)を隔てて配置されており、透明層9は、複数の空気層10のうち互いに隣り合う空気層10に挟まれている。
そのため、この採光フィルム1を家屋50のガラス窓51などに設置すれば、屋外からの太陽光(太陽光LLまたは太陽光LH)は、透明層9に入射した後、その透明層9の下側に配置される空気層10に上方に向かって反射されて、透明層9から屋内に導入される。その後、導入された太陽光は、天井部53などに反射されて、家屋50内全体を照らす。これによって、家屋50内全体の明るさの向上を図ることができる。
また、複数の透明層9は、屈折率が相対的に大きい第1透明層20と、屈折率が相対的に小さい第2透明層21とを含んでいる。そのため、太陽光は、第1透明層20に入射したときに比較的大きく屈折し、第2透明層21に入射したときに比較的小さく屈折する。
これによって、第1透明層20に入射した光(第1入射光L1または第1入射光L4)の境界15(第1空気層23)に対する入射角度と、第2透明層21に入射した光(第2入射光L2または第2入射光L3)の境界17(第2空気層24)に対する入射角度とを互いに異ならせることができる。
その結果、太陽の高度に対応する、入射光(第1入射光L1、第1入射光L4、第2入射光L2および第2入射光L3)の境界(空気層10)に対する入射角度範囲を広げることができる。これによって、採光フィルム1は、太陽の高度が変化しても、入射光(第1入射光L1、第1入射光L4、第2入射光L2および第2入射光L3)を、採光フィルム1から、家屋50の天井部53に向けて上方に向かって進行させることができる。
これによって、太陽の高度が変化した場合であっても、効率よく安定して採光することができ、家屋50内全体の明るさの向上を図ることができる。
また、第1透明層20の屈折率と第2透明層21の屈折率との差は、0.05以上である。そのため、第1入射光(第1入射光L1、第1入射光L4)の境界15(第1空気層23)に対する入射角度(入射角度θ1、入射角度θ4)と、第2入射光(第2入射光L2、第2入射光L3)の境界17(第2空気層24)に対する入射角度(入射角度θ2、入射角度θ3)とを、互いに確実に異ならせることができる。
その結果、太陽の高度に対応する、入射光(第1入射光L1、第1入射光L4、第2入射光L2および第2入射光L3)の境界(空気層10)に対する入射角度範囲を確実に広げることができる。その結果、家屋50内全体の明るさを安定して向上させることができる。
また、第1透明層20の屈折率と第2透明層21の屈折率との差は、0.3以下である。そのため、第1透明層20および第2透明層21のそれぞれを、容易に材料設計できる。
また、第1透明層20と第2透明層21とは、図2に示すように、上下方向において交互に配置されている。そのため、採光フィルム1の上下方向の全体において均一に、図7および図8に示すように、光を反射することができる。その結果、家屋50内全体の明るさの向上をより一層安定して図ることができる。
4.第2実施形態
次に、図9を参照して、本発明の採光フィルム1の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、図1および図2に示すように、第1透明層20と第2透明層21とは、上下方向において、互いに僅かな間隔(空気層10)を隔てて、交互に連続して配置されている。
しかし、第1透明層20および第2透明層21の配置は、複数の透明層9において、少なくとも、1つの第1透明層20と1つの第2透明層21とが、上下方向に間隔(空気層10)を隔てて隣り合っていれば、特に制限されない。
例えば、第2実施形態では、図9に示すように、採光層2が、上下方向に互いに空気層10を隔てて並列配置される複数の第1透明層20からなるユニットU1と、上下方向に互いに空気層10を隔てて並列配置される複数の第2透明層21からなるユニットU2とを備えている。そして、ユニットU1は、ユニットU2に対して、上下方向に並ぶように下方に配置されている。つまり、ユニットU1のうち最も上方に位置する第1透明層20は、空気層10を隔てて、ユニットU2のうち最も下方に位置する21と上下方向に隣り合っている。
このようにユニットU1およびユニットU2を備える採光フィルム1を調製するには、図3に示すように、複数の第1単位フィルム29を、粘着剤層を挟むことなく、厚み方向に積層して、第1積層体(図示せず)を調製するとともに、複数の第2単位フィルム30を、粘着剤層を挟むことなく、厚み方向に積層して、第2積層体(図示せず)を調製する。
そして、第1積層体(図示せず)および第2積層体(図示せず)を、それらの積層方向に積層して、積層体31を構成する。
次いで、図4および図5に示すように、例えば、第1実施形態と同様に、積層体31から、一方面に支持体3が貼り付けられた採光層2を、長尺かつ平帯状に切り出し、採光層2の他方面に、剥離体4を貼り付ける。これによって、図9に示すように、ユニットU1およびユニットU2を備える採光フィルム1が調製される。
このような第2実施形態によっても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
5.第3実施形態
次に、図10Aおよび図10Bを参照して、本発明の採光フィルム1の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態では、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、図1および図2に示すように、採光フィルム1は、複数の空気層10を備えているが、第3実施形態では、図10Aに示すように、採光フィルム1は、複数の空気層10に代えて、反射層の一例としての複数の金属層61を備えている。なお、第3実施形態では、採光フィルム1の採光層2は、透明層9および金属層61のみからなり、透明層9と金属層61とは、上下方向において、連続するように順次繰り返して配置されている。
複数の金属層61は、上下方向に互いに間隔(透明層9)を隔てて並列配置されている。複数の金属層61のそれぞれは、複数の透明層9において互いに隣り合う透明層9の間に介在され、採光層2の左右方向の全体にわたって延びる薄膜状に形成されている。また、金属層61の上下両面は、厚み方向Xに沿っている。
金属層61は、光を反射するように構成されており、金属材料から薄膜状に形成されている。金属層61を形成する金属材料としては、例えば、金属元素(例えば、金、銀、銅、鉄、アルミニウム、クロム、ニッケルなど)や、複数の金属元素からなる合金などが挙げられ、好ましくは、銀、アルミニウムおよびそれらを含有する合金が挙げられ、さらに好ましくは、アルミニウムが挙げられる。このような金属材料は、単独の薄膜として使用してもよく、2種以上の薄膜を積層することもできる。
このような金属層61の上下方向の寸法は、光が十分に反射可能であれば、特に制限されないが、例えば、20nm以上、好ましくは、30nm以上、例えば、10μm(10nm)以下、好ましくは、1μm(10nm)以下、さらに好ましくは、300nm以下である。
また、金属層61の反射率(入射角5°)は、波長440〜600nmの光に対して、例えば、70%以上、好ましくは、80%以上、例えば、98%以下、好ましくは、95%以下である。
このような採光フィルム1を製造するには、図10Bに示すように、第1透明層20および金属層61を備える第1単位フィルム29と、第2透明層21および金属層61を備える第2単位フィルム30とを、それぞれ複数枚調製する。
このような第1単位フィルム29を調製する方法としては、例えば、第1透明層20の表面(厚み方向の一方面)に金属層61を配置して、加工シートを調製した後、その加工シートから所定の形状の第1単位フィルム29を切り出す方法や、所定の形状に加工した第1透明層20の表面に金属層61を配置して、第1単位フィルム29とする方法などが挙げられる。また、第2単位フィルム30を調製する方法としては、第1透明層20を第2透明層21に変更する点以外は、第1単位フィルム29を調製する方法と同様の方法が挙げられる。
第1透明層20(または第2透明層21)の表面に金属層61を配置する方法としては、例えば、第1透明層20(または第2透明層21)と金属層61とを別途調整して、それらを積層する方法、第1透明層20(または第2透明層21)の表面に金属層61を形成する方法などが挙げられ、好ましくは、透明層9の表面に金属層61を形成する方法が挙げられる。
第1透明層20(または第2透明層21)の表面に金属層61を形成する方法としては、例えば、公知の成膜方法により、第1透明層20(または第2透明層21)の表面に金属層61を成膜する方法が挙げられる。このような公知の成膜方法としては、例えば、ドライプロセス、ウェットプロセスなどが挙げられ、好ましくは、ドライプロセスが挙げられる。
次いで、複数の第1単位フィルム29および複数の第2単位フィルム30を、第1単位フィルム29と第2単位フィルム30とが交互に重なるように、それらの厚み方向に積層して、積層体31を調製する。
このような積層体31では、積層方向に互いに隣接する第1単位フィルム29および第2単位フィルム30の間において、接着剤層を設けてもよく、また、接着剤層を設けなくてもよい。積層方向に互いに隣接する第1単位フィルム29および第2単位フィルム30の間に接着剤層を設けない場合、積層体31は、熱圧着(加熱プレス)される。
以上によって、積層方向に延びる柱状(ブロック状)の積層体31が形成される。
次いで、図4および図5に示すように、第1実施形態と同様にして、積層体31の側面32(積層方向に沿って延びる表面)に、積層方向に沿うように支持体3を貼り付けた後、支持体3が貼り付けられた積層体31の側面層33を、第1単位フィルム29および第2単位フィルム30が積層体31の積層方向に並列するように切断する。
これによって、一方面に支持体3が貼り付けられた採光層2が、積層体31から長尺かつ平帯状に切り出される。続いて、採光層2の他方面に剥離体4を貼り付ける。
以上によって、図10Aに示すように、採光フィルム1が調製される。
このような第3実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
6.変形例
上記の第1実施形態〜第3実施形態では、複数の透明層9は、第1透明層20および第2透明層21のみを含むが、複数の透明層9は、第1透明層20および第2透明層21に加え、屈折率が、第1透明層20および第2透明層21のそれぞれの屈折率と異なる第3透明層を含んでいてもよい。第3透明層を形成する第3樹脂材料としては、第1樹脂材料と同様の樹脂材料、および、第2樹脂材料と同様の樹脂材料などが挙げられる。
このような変形例によれば、太陽の高度が変化した場合であっても、効率よくより一層安定して採光することができる。
なお、これら第1実施形態〜第3実施形態および変形例のそれぞれは、適宜組み合わせることができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。なお、実施例中の寸法などの数値は、上記の実施形態において記載される対応箇所の上限値または下限値に代替することができる。
実施例1
厚み100μmのポリカーボネート(PC)フィルム(屈折率1.60、第1加工シート)、および、厚み100μmの4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)フィルム(屈折率1.34、第2加工シート)のそれぞれを、直径18cmの円形状に打ち抜き加工して、厚み100μmの第1透明層(第1単位フィルム)1000枚と、厚み100μmの第2透明層(第2単位フィルム)1000枚とを作成した。なお、第1透明層の材料および屈折率と、第2透明層の材料および屈折率と、それらの屈折率差とについて、表1に示す。
次いで、第1透明層および第2透明層を、それらの間に接着剤を用いることなく、交互に積層した後、積層方向の両側から圧力(5MPa)をかけて円柱形状に保持して、積層体を調製した。積層体は、直径18cm×高さ(積層方向の寸法)20cm(100μm×1000枚+100μm×1000枚)であった。
次いで、積層体および支持体を、図5に示す切削装置40にセットした。
具体的には、積層体を1対の保持部材42に積層方向の両側から挟むように保持させるとともに、支持体を回転軸41に巻回して支持体ロールとして構成した。
このとき、1対の保持部材42は、積層体を積層方向の両側から上記の圧力(5MPa)で挟んだ。また、支持体は、厚み40μmのポリプロピレンフィルム(基材)と、厚み30μmのアクリル系粘着剤層(粘着剤層)とを有していた。アクリル系粘着剤層は、ポリプロピレンフィルムの一方面に形成されており、ポリプロピレンフィルムの他方面には、剥離処理剤による剥離処理層が設けられていた。
また、積層体が1対の保持部材42に保持された状態において、積層体の側面に、切削刃35の先端を接触させた。なお、切削刃35は、積層体の積層方向に沿うように配置した。
そして、支持体ロールから引き出した支持体を、粘着剤層が積層体の側面に接着するように、積層体の接線方向に向かって引き回し、積層体における中心角240°の範囲の積層体の側面に貼り付けた。
続いて、1対の保持部材42を、切削装置40のモータ(図示せず)により、保持部材42の軸線方向一方(図5の紙面手前側)から見て反時計回り方向に回転駆動させた。
そうすると、1対の保持部材42に保持される積層体が、軸線を中心として回転するとともに、支持体ロールが回転軸41の軸線を中心として従動した。
これにより、支持体が貼り付けられた積層体の側面層が、かつら剥きのように連続的に切り出された。
以上により、一方面に支持体が貼り付けられる採光層(積層体の側面層)が、長尺かつ平帯状に切り出された。なお、採光層の厚みは、150μmであった。
このような採光層は、ポリカーボネートからなる第1透明層、および、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体からなる第2透明層が、積層方向(採光層としては厚み方向と直交する面方向)において、空気層10を隔てて交互に連続して配置された。つまり、積層方向は、第1方向の一例として対応し、上記第1実施形態〜第3実施形態の上下方向に対応する。
また、第1透明層の上下方向の寸法は、100μmであり、第2透明層の上下方向の寸法は、100μmであり、空気層の上下方向の寸法は、1μmであった。
そして、片面セパレータ付両面テープ(剥離体)を別途準備し、その片面セパレータ付両面テープの粘着剤層を、採光層の他方面(切削面)に接着させた。また、片面セパレータ付両面テープは、厚み50μmのPETフィルム(剥離材、セパレータ)と、厚み50μmのアクリル系粘着剤層(粘着剤層)とを有していた。アクリル系粘着剤層は、PETフィルムの一方面に形成されており、PETフィルムの他方面には、剥離処理剤による剥離処理層が設けられていた。
これによって、支持体および両面テープが、採光層を挟むように、採光層に貼り付けられ、採光フィルムが調製された。なお、採光フィルムの厚み方向の寸法は、320μmであった。
その後、採光フィルムを、貼り付けられるガラス窓の寸法に合わせて、適宜カットした。これによって、長辺85cm×短辺20cmの平面視長方形状の採光フィルムを得た。
実施例2
第1加工シートを、厚み100μmのポリ塩化ビニル(PVC)フィルム(屈折率1.54)に変更した点、および、第2加工シートを、厚み100μmのアクリル樹脂フィルム(屈折率1.49)に変更した点以外は、実施例1と同様にして、採光フィルムを得た。
このような採光フィルムの採光層は、ポリ塩化ビニルからなる第1透明層、および、アクリル樹脂からなる第2透明層が、積層方向(採光層としては厚み方向と直交する面方向)において、空気層10を隔てて交互に連続して配置された。なお、第1透明層の材料および屈折率と、第2透明層の材料および屈折率と、それらの屈折率差とについて、表1に示す。
比較例1
厚み100μmのポリカーボネートフィルム(屈折率1.60)から、直径18cmの円形状の第1透明層を2000枚を作成した点、および、2000枚の第1透明層のみを、それらの間に接着剤を用いることなく積層して、円柱形状の積層体を調製した点以外は、実施例1と同様にして、採光フィルムを得た。
このような比較例1に係る採光層は、ポリカーボネートフィルムからなる第1透明層のみが、積層方向(採光層としては厚み方向と直交する面方向)において、空気層10を隔てて連続して配置された。なお、第1透明層の材料および屈折率について、表1に示す。
比較例2
厚み100μmの4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体フィルム(屈折率1.34)から、直径18cmの円形状の第2透明層を2000枚を作成した点、および、2000枚の第2透明層のみを、それらの間に接着剤を用いることなく積層して、円柱形状の積層体を調製した点以外は、実施例1と同様にして、採光フィルムを得た。
このような比較例2に係る採光層は、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体からなる第2透明層のみが、積層方向(採光層としては厚み方向と直交する面方向)において、空気層10を隔てて連続して配置された。なお、第2透明層の材料および屈折率について、表1に示す。
比較例3
厚み100μmのポリ塩化ビニルフィルム(屈折率1.54)から、直径18cmの円形状の第1透明層を2000枚を作成した点、および、2000枚の第1透明層のみを、それらの間に接着剤を用いることなく積層して、円柱形状の積層体を調製した点以外は、実施例1と同様にして、採光フィルムを得た。
このような比較例3に係る第1透明層は、ポリ塩化ビニルからなる透明層のみが、積層方向(採光層としては厚み方向と直交する面方向)において、空気層10を隔てて連続して配置された。なお、第1透明層の材料および屈折率について、表1に示す。
比較例4
厚み100μmのアクリル樹脂フィルム(屈折率1.49)から、直径18cmの円形状の第2透明層を2000枚を作成した点、および、2000枚の第2透明層のみを、それらの間に接着剤を用いることなく積層して、円柱形状の積層体を調製した点以外は、実施例1と同様にして、採光フィルムを得た。
このような比較例4に係る第2透明層は、アクリル樹脂からなる第2透明層のみが、積層方向(採光層としては厚み方向と直交する面方向)において、空気層10を隔てて連続して配置された。なお、第2透明層の材料および屈折率について、表1に示す。
Figure 2015197500
(評価)
得られた実施例および各比較例の採光フィルムについて、光の入射角度に対する、光の方向転換効率を、下記のように測定した。
図11に示すように、透明のガラス窓92が設置される壁部91と、床部93と、天井部94とを備える部屋90を準備した。なお、ガラス窓92は、長辺85cm×短辺20cmの長方形状であり、ガラス窓92の厚みは、3mmであった。
また、照度計95(テイアンドデイ社製、照度UVレコーダー、商品名:TR−74Ui)およびライト96(パイフォトニクス社製、商品名:HL01W)を準備した。
次いで、部屋90外からライト96により、ガラス窓92に対する光の入射角θが45°となるように、白色光を照射した。なお、ライト96から照射される光の一部は、透過光Aとしてガラス窓92を透過して、部屋90内を直線的に進行し、床部93を照らした。一方、ライト96から照射される光のうち、透過光A以外の光は、ガラス窓92により部屋90外に反射された。
そして、床部93上において最も明るい箇所に、照度計95を配置した。具体的には、照度計95は、床部93上において、壁部91から42.5cmの位置に配置した。そして、照度計95により、床部93上の照度を測定し、その値を基準照度とした。
次いで、ガラス窓92に対する光の入射角θが45°から65°まで5°ずつ変化するように、ライト96を移動させるとともに、各入射角θにおいて、床部93上の最も明るい箇所に、照度計95を順次移動させた。具体的には、照度計95は、入射角θが50°のとき、壁部91から35.7cmの位置に配置され、入射角θが55°のとき、壁部91から29.8cmの位置に配置され、入射角θが60°のとき、壁部91から24.5cmの位置に配置され、入射角θが65°のとき、壁部91から19.8cmの位置に配置された。
そして、照度計95により、各入射角θにおける床部93上の基準照度を測定した。その結果を、表2に示す。
次いで、採光フィルムの剥離体の剥離材を剥離した後、剥離体の粘着剤層を、ガラス窓92の内側面に貼り付けた。
次いで、部屋90外からライト96により、ガラス窓92に対する光の入射角度θが45°となるように、光を照射した。つまり、透過光Aの採光フィルムに対する入射角度は、45°である。また、照度計95を、床部93上の壁部91から42.5cmの位置に配置した。そして、照度計95により、床部93上の照度を測定し、その値を測定照度とした。
なお、透過光Aの一部は、ガラス窓92を透過した後、採光フィルムの複数の空気層に反射され、方向転換光A1として、天井部94に向かうように上方に進行し、透過光Aの他の光A2は、採光フィルムを通過した後、床部93に向かうように下方に進行した。
次いで、ガラス窓92に対する光の入射角度θが45°から65°まで5°ずつ変化するように、ライト96を移動させるとともに、照度計95を、床部93上において、壁部91から35.7cm、29.8cm、24.5cm、19.8cmの位置に順次移動させた。そして、各入射角度θにおける床部93上の測定照度を測定した。
そして、下記式(1)により、各入射角度θにおける光の方向転換効率を算出した。その結果を表1に示す。
式(1)
光の方向転換効率[%]=((基準照度[lx]−測定照度[lx])/基準照度[lx])×100
Figure 2015197500
また、光の入射角度θに対する方向転換効率の変化を、図12および図13に示す。
図12に示すように、比較例1では、入射角度θが大きいときに(例えば、入射角度θ=60°のときに)、光の方向転換効率が高く、入射角度θが小さくなるにつれて、光の方向転換効率が低下する。また、比較例2では、入射角度θが小さいときに(例えば、入射角度θ=50°のときに)、光の方向転換効率が高く、入射角度θが大きくなるにつれて、光の方向転換効率が低下する。
これに対して、実施例1では、入射角度θの変化に依存せず、安定した光の方向転換効率が確保されている。具体的には、実施例1では、光の方向転換効率の最高値(入射角度θ=50°のとき)と、光の方向転換効率が最低値(入射角度θ=65°のとき)との差が、比較例1および2のそれぞれにおける、光の方向転換効率の最高値と最低値との差と比較して小さくなっている。
そのため、時刻の変化や季節の変化により、太陽の高度(入射角度)が変化する場合においても、安定して採光することができる。
また、図13に示すように、比較例3では、入射角度θが60°のときに、光の方向転換効率が高く、入射角度θが60°から増減するにつれて、光の方向転換効率が低下する。また、比較例4では、入射角度θが55°のときに、光の方向転換効率が高く、入射角度θが55°から増減するにつれて、光の方向転換効率が低下する。
これに対して、実施例2では、入射角度θの変化に依存せず、安定した光の方向転換効率が確保されている。具体的には、実施例2では、光の方向転換効率の最高値(入射角度θ=55°または60°のとき)と、光の方向転換効率の最低値(入射角度θ=45°のとき)との差が、比較例3および4のそれぞれにおける、光の方向転換効率の最高値と最低値との差と比較して小さくなっている。
そのため、時刻の変化や季節の変化により、太陽の高度(入射角度)が変化する場合においても、安定して採光することができる。
とりわけ、実施例1および2では、入射角度θが45°〜65°の範囲で安定して採光できるので、例えば、南中高度が45°〜65°の範囲である場所において、安定して採光できる。具体的には、実施例1および2の採光フィルムは、春分および秋分における南中高度が54°である東京(日本)などにおいて、1年のうちの大部分の期間で安定して採光することができる。
1 採光フィルム
9 透明層
10 空気層
20 第1透明層
21 第2透明層
61 金属層
X 採光フィルムの厚み方向

Claims (3)

  1. 光を透過するように構成される複数の透明層と、光を反射するように構成される複数の反射層とを備える光学フィルムであって、
    前記複数の透明層は、前記光学フィルムの厚み方向と直交する第1方向に、互いに間隔を隔てて配置され、
    前記複数の反射層のそれぞれは、前記複数の透明層のうち互いに隣り合う透明層の間のそれぞれに介在され、
    前記複数の透明層は、
    第1透明層と、
    屈折率が、前記第1透明層の屈折率よりも小さい第2透明層とを含んでいることを特徴とする、光学フィルム。
  2. 前記第1透明層の屈折率と、前記第2透明層の屈折率との差は、0.05〜0.3であることを特徴とする、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記複数の透明層において、前記第1透明層と前記第2透明層とは、前記第1方向において交互に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の光学フィルム。
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