JP2015189972A - 誘電体フィルムおよびそれを用いたフィルムコンデンサ - Google Patents

誘電体フィルムおよびそれを用いたフィルムコンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立した誘電体フィルム、フィルムコンデンサ及び誘電体フィルムの製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】フッ素系高分子の主鎖と、前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する環状構造分子と、を有し、異なる前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する2つの環状分子を互いに架橋した構造を有することを特徴とする誘電体フィルム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、誘電体フィルムおよびそれを用いたフィルムコンデンサに関する。
フィルムコンデンサは、誘電体フィルムにアルミニウム等の金属の箔又は金属の蒸着膜が重ねられた積層フィルムを備え、このような積層フィルムが、さらに、重層ないし捲回されて多層状の構造となるように製造されることが多い。このような積層フィルムを構成するフィルムコンデンサ用の誘電体フィルム材料としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等が一般に採用されてきた。
これらの誘電体フィルム材料は、比誘電率が2.5〜3程度と低いため、フィルムコンデンサの大容量化を実現するにあたっては、誘電体フィルムの膜厚を薄くすることが求められる。ところが、薄膜の誘電体フィルムは、生産が困難であったり、絶縁性能が低かったりする等の課題を抱えており、必ずしも誘電体フィルムの薄膜化は容易ではないのが現状である。さらに、近年では、フィルムコンデンサの小型化の要求も高まっており、誘電体フィルム材料の比誘電率を向上させる根本的な対処が求められるようになっている。
誘電体フィルム材料の比誘電率を向上させる技術としては、誘電体フィルム材料として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の高誘電率を有するフッ素系樹脂材料を用いる技術が注目されている。しかしながら、このように誘電体フィルム材料の比誘電率を向上させると、一般的には、誘電正接の損失(以下、誘電損失という。)が増大する傾向が顕れることになる。また、フィルムコンデンサは誘電正接(tanδ)の低減化とともに、高電圧でも絶縁破壊しにくい構造および材料設計も不可欠である。
従来、耐電圧を高めるため、ポリプロピレンフィルムに電子線を照射することによって、フィルム内に架橋構造を導入し、電圧耐性を高める方法が提案されている(特許文献1参照)。電子線照射によって、フィルム内の分子共有結合が切断され、切断末端に形成されるラジカル種による結合形成によって、架橋構造を作製することができる。この架橋構造の影響によって電圧耐性が増加するとされている。
特開2010−219328号公報 WO2005−080469号公報 WO2005−108464号公報
フィルムコンデンサには大容量化のために比誘電率の向上が不可欠であるが、比誘電率が増大すると分極が増大するため、一般的には誘電損失が増大する。また、分極の増大は一般に電圧耐性の低下を招く。一方、特許文献1のように架橋構造の導入により電圧耐性の向上は可能であるが、誘電損失の増加を招くこととなり、比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立することは困難である。
フィルムコンデンサの大容量化を図るためには、電圧耐性を確保するとともに比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立させる対処が必要となる。そこで、本発明は、比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立した誘電体フィルム、フィルムコンデンサ及び誘電体フィルムの製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る誘電体フィルムは、フッ素系高分子の主鎖と、前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する環状分子と、を有し、異なる前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する2つの環状分子が互いに架橋した構造を有することを特徴とする。
また、本発明に係るフィルムコンデンサは、フッ素系高分子の主鎖と、前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する環状分子と、を有し、異なる前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する2つの環状分子が互いに架橋した構造を有する誘電体フィルムと、前記誘電体フィルムに電気的に接続された一対の第1電極及び第2電極と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、従来のフィルム材料に比べて比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立した誘電体フィルム、フィルムコンデンサを提供することができる。
本発明の実施形態に係る誘電体フィルムを構成する材料の概念図である。 本発明の実施形態に係る誘電体フィルムを構成する材料の概念図である。 PVDFのα型(II型)とβ型(I型)の結晶構造を示す模式図である。 α−シクロデキストリンの包摂構造を示す模式図である。 α−シクロデキストリンの重合体による包摂構造を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態に係る誘電体フィルム、フィルムコンデンサについて説明する。以下に示す実施形態は一例であって、本発明の実施に関して何ら制限を与えるものではない。
まず、比誘電率の向上を狙うため、フッ素系高分子に着目した。フッ素系高分子は高い比誘電率が得られるが、誘電損失が大きいという課題を有する。かかる課題を解決するため、以下の解決手段を見出した。フッ素系高分子の誘電損失を低減するため、架橋構造を工夫することで、フッ素系高分子のコンフォメーション、コンフィグレーションを制御する方法を試みた。すなわち、フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する環状分子で構成されるロタキサン構造(本願明細書では封鎖基を有さない擬ロタキサン構造もロタキサン構造に含める)とし、異なるフッ素系高分子の主鎖を貫通包接する2つの環状分子を互いに架橋した構造としたことを特徴とする。図1に本実施形態に係る誘電体フィルムを構成する材料の概要を示す。主鎖を構成するフッ素系高分子1を貫通包接する構造の環状分子2が存在している。環状分子2には1つ以上の架橋点3がある。フッ素系高分子1はフィルム内に多数存在し、互いの架橋点3を介して架橋されている。架橋点3同士を連結する連結分子4は特に制約を受けないが、フッ素系高分子1との相溶性に優れるアクリレートまたはメタクリレート骨格を有するのもが望ましい。フッ素系高分子1の主鎖から環状分子2が脱離することを防ぐために主鎖の末端に封鎖基5を設けても良い。なお、フッ素系高分子1は結晶性が高いため、一部セグメントの結晶化が促進され、環状分子2の脱離が起こりにくいことから、封鎖基6は無くても良い。また、図2に示すように、環状分子2の架橋点は、環状分子2からグラフト状に離れた状態の架橋点6であっても良い。
本実施形態の架橋構造によって、電圧耐性を確保するとともに比誘電率の増大と誘電正接の損失の低減を両立できる理由を以下に説明する。ここでは、フッ素系高分子としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を例として説明する。比誘電率の大きな誘電体フィルムを得るためにはフッ素系高分子のコンフォメーション、コンフィグレーション制御による高分子主鎖周りの分子回転制御が必要になる。図3に示すように、PVDFのコンフォメーション、コンフィグレーションとしては主にα型(II型)とβ型(I型)がある。α型においては隣接する単量体同士の間で双極子モーメントが略反対方向に配向することになるため比誘電率が低くなる。一方、β型においては単量体の双極子モーメントが略同方向に配向することになるため、分極が大きい状態となり、比誘電率が高くなる。通常、PVDFを用いた誘電体フィルムでは、相転移を伴う高分子鎖の主鎖軸に対する回転による誘電緩和現象が誘電損失の原因となる。そのため、比誘電率の増大には主鎖構造におけるβ型の含有率を高くすること、誘電損失の低減にはβ型からα型への相転移による誘電緩和現象を抑制することが有効となる。
図4に本実施形態の一例であるフッ素系高分子1(PVDF)の主鎖を環状分子2(α−シクロデキストリン)で包摂した包摂構造の模式図を示す。本実施形態の架橋構造では、図4の模式図で示したように、フッ素系高分子1の主鎖を環状分子2で包接した構成となる。この包接状態によって高分子主鎖周りの分子回転を制限することができる。これによってβ型からα型への相転移による誘電緩和現象が抑制され、誘電損失の低減が可能となる。また、相転移が抑制されることで主鎖構造におけるβ型の含有率が高い状態で安定化できる。その結果、高い比誘電率を維持しつつ誘電損失の低減が可能となる。環状分子2がフッ素系高分子の分子運動を分散させ、誘電正接の低減に機能すると推測されることから、フッ素系高分子1の主鎖を複数個の環状分子2で包接したポリロタキサン構造を採用することが好ましい。
α型とβ型の制御は高分子フィルムの熱処理、延伸などの外的要因によって制御でき、特に制限はない。PVDFのβ型の誘起には、溶液中での包接操作に続いて、結晶化と結晶構造を制御する急激な温度変化(温度ジャンプ現象)を伴ったアニール処理を行う方法や、ガラス転移点以上に加熱したフィルムを延伸した後、急冷する方法等により、β型構造の含有率が高く、β型構造のフッ素系高分子の主鎖を環状分子2で包接した構造の誘電体フィルムを作成することができる。
また、環状分子2によってβ型からα型への相転移が抑制されるのは、β型とα型では結晶格子の径が異なり、周囲に環状分子が存在することで高分子主鎖周りの分子回転が制限されることによる。フッ素系高分子の種類によって環状分子の包接半径を調整することが好ましい。例えば、環状分子2であるシクロデキストリンは内径によって、α、β、γの3種類がある。フッ素系高分子1としてPVDFを用いる場合には包接半径としてはα−シクロデキストリン(4.7Å)ないしはβ−シクロデキストリン(6.0Å)が好ましい。γ−シクロデキストリン(7.5Å)では、内径が大きすぎるため、PVDFのβ型からα型への相転移の抑制効果が小さい。
また、併せて環状分子2の包接長さを調整することが有効である。図5にα−シクロデキストリンの重合体で包接した包摂構造の模式図を示す。図5に示したように、複数炭素のトランス構造を環状分子2で包接した状態とすることで高分子主鎖周りの分子回転を効果的に制限することができる。好ましくは、4個以上の炭素で構成されるトランス構造を包接する構造とする。図5のように環状構造を持つ単量体(例えば、α−シクロデキストリン)を重合した重合体を用いることで環状分子2の包接長さを調整することができる。
また、本実施形態の架橋構造では、環状分子2を介してフッ素系高分子が架橋された構造を有する。このようにフッ素系高分子を架橋することにより電圧耐性が向上する。なお、フッ素系高分子の主鎖同士を架橋した場合には、電圧耐性は向上するが、架橋によって分子運動が大きく制限されることで誘電損失が大きく低下してしまう。これに対して、本実施形態の架橋構造では、架橋部位となる環状分子2はフッ素系高分子の主鎖方向に可動する構造であるため、フッ素系高分子の分子運動が制限されにくく、誘電損失の増加を大幅に抑制することができる。
このように、本実施形態の架橋構造によって、電圧耐性を確保ともに比誘電率の増大と誘電正接の損失の低減を両立できる。
<フッ素系高分子1>
フッ素系高分子1を構成する単量体としては、例えば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等のフルオロオレフィンや、エチレン、プロピレン等のオレフィンや、パーフルオロアルキルビニルエーテル等が挙げられる。すなわち、フッ素系高分子1としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、単量体としてフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとを含むフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン二元共重合体、単量体としてフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとテトラフルオロエチレンとを含むフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等を主鎖骨格とするものが挙げられる。これらの中でも、フッ化ビニリデンを単量体としたポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンを主たる単量体として含むと共に他の単量体をも含むフッ化ビニリデン系共重合体が好ましく、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン二元共重合体がより好ましい。このようなフッ化ビニリデンを単量体とした高分子を用いることによって、比誘電率をより大きく向上させることができる。また、フッ素系高分子の数平均重合度は、300以上100000以下が好ましく、800以上50000以下程度がより好ましい。
<環状分子2>
環状分子2はフッ素系高分子1の主鎖を貫通包接し、フッ素系高分子1の主鎖方向に可動する構造を有する。環状分子2としては、例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群から選択されるのがよい。α−シクロデキストリンなどの−OH基の一部を、他の基、例えば上述の基に置換してもよい。なお、環状分子は、上述の官能基以外の基を有してもよい。環状分子は、その開口部に直鎖状分子が串刺し状に包接される分子であれば、特に限定されない。
また、異なるフッ素系高分子1の主鎖を貫通包接する2つの環状分子2を互いに架橋した構造を形成するために環状分子2は架橋点4を有する。特に、1つの環状分子に対して架橋点を2つ以上持たせることが好ましく、これによって電圧耐性をより向上させることができる。このような架橋構造を発現する官能基としては、−OH、−SH、−NH2、−COOH、−SO3H、及び−PO4Hからなる群から選ばれる基由来であるのがよい。
活性基以外の基の例として、アセチル基、プロピオニル基、ヘキサノイル基、メチル基、エチル基、プロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、1,2-ジヒドロキシプロピル基、シクロヘキシル基、ブチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモイル基、フェニル基、ポリカプロラクトン基、アルコキシシラン基、アクリロイル基、メタクリロイル基又はシンナモイル基、もしくはこれらの誘導体が挙げられる。これらの基を環状分子に設けることにより、例えば、架橋体を作製する工程における該ポリロタキサンの溶媒に対する溶解性の向上、重合体部との相溶性の向上、及び特定の機能性を付与すること(例えば、撥水撥油機能、摩擦制御機能、光硬化機能、表面密着向上機能など)を図ることができる。
<連結分子4>
架橋点を介して結合する連結分子4としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸メチルなど、フッ素系高分子1との相溶性のある重合体が望ましい。他にも、ポリエーテル、ポリエステル又はポリカーボネートを挙げることができる。より具体的には、ポリエチレングリコールジオール、ポリエチレングリコールジカルボン酸末端、ポリエチレングリコールジチオール酸末端、ポリプロピレンジオール、ポリテトラヒドロフラン、ポリ(テトラヒドロフラン)ビス(3−アミノプロピル)末端、ポリプロピレングリコールビス(2−アミノプロピルエーテル)、グリセロールプロポキシレート、グリセロールトリス[ポリ(プロピレングリコール)アミノ末端]、ペンタエリトリトールエトキシレート、ペンタエリトリトールプロポキシレートなどのポリエーテル類;ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1、3−プロピレンアジペート)ジオール末端、ポリ(1、4−ブチレンアジペート)ジオール末端、ポリラクトンなどのポリエステル類;ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(1-メチルトリメチレンカーボネート)、ポリ(2,2-ジメチルトリメチレンカーボネート)、ポリ(テトラメチレンカーボネート)などのポリカーボネート類;を挙げることができるが、これらに限定されない。
架橋点を構成する官能基は、上述したものにも含まれるが、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、オキシラン基、オキセタン基、カルボジイミド基、シラノール基、オキサゾリン基、及びアジリジン基からなる群から選ばれるのがよい。
<封鎖基5>
フッ素系高分子の結晶性があるため、ポリロタキサンの封鎖基を持たなくとも環状分子からなる架橋点がポリマー主鎖から脱離する可能性は低いが、環状分子を封鎖する封鎖基5があっても何ら差し支えない。封鎖基5はフッ素系高分子1の主鎖の両端に配置され、環状分子2が脱離しないように作用する基であれば、特に限定されない。
例えば、封鎖基5として、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、シルセスキオキサン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、シルセスキオキサン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<誘電体フィルムの製造方法>
本実施形態に係る誘電体フィルムは、例えば、次の方法により得ることができる。
a)ポリロタキサンを作製する工程
b)架橋点と反応させる連結分子を準備する工程
c)フィルム形成工程
工程a)はポリロタキサンを準備する工程である。ポリロタキサンの作製方法としては、ロタキサン構造のモノマーと、フッ素系高分子の主鎖を構成するモノマーを原子ラジカル重合などの方法によって重合し、環状分子で包接されたフッ素系高分子を得る方法や、フッ素系高分子に直接環状分子を包接させる方法を採用することができる。ポリロタキサンの作製方法は、本願の出願前に発表された公知の手法を適用することが可能であり、例えば、特許文献2,3を参照することにより、得ることができる。
なお、フッ素系高分子のコンフォメーション、コンフィグレーションの制御を行うに当たって、環状分子の包接長さを制御することが有効である。環状分子の包接長さを制御する方法としては、シクロデキストリンなどの環状分子の単量体を重合した重合体で包接する方法を用いることができる。このような環状分子の重合体によって主鎖を包接する方法としては、まずアミド基をはじめとする重合部位を持つシクロデキストリンモノマーの飽和水溶液中にフッ素系高分子のアセトン溶液を滴下してシクロデキストリンモノマーで包接したポリロタキサン構造を得る。次いでアミド基と重合構造を形成する連結分子とシクロデキストリンモノマーのアミド基を反応させてシクロデキストリンモノマー同士を重合させ、シクロデキストリンモノマーの重合体で包接されたポリロタキサン構造を形成する。以上の作製方法は一例であって、上記方法に何ら制約されるものではない。
工程b)は、架橋剤となる連結分子を準備する工程である。工程b)に合わせて、架橋剤のほかに、フィルムの安定性、耐久性等を目的とした各種添加剤を混合することも可能である。添加剤としては、他ポリマー又はオリゴマー、可塑剤、低分子量架橋剤、界面活性剤、UV吸収剤、抗菌剤などを挙げることができるがこれらに限定されない。
他ポリマー又はオリゴマーとしては、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテル、片末端水酸基化ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン、ポリジメチルシロキサン、片末端水酸基化ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、片末端水酸基化ポリカーボネート、ポリエステル、片末端水酸基化ポリエステルなどが挙げられるが、それらに限定されない。なお、この他ポリマー又はオリゴマーに反応基を付与できる箇所を1つのみ有しても良いし、有しなくても良い。これらのポリマー又はオリゴマーを加えることで、本材料の粘弾特性、特に柔軟性を適度に調節することができる。
可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジヘキシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)、リン酸トリクレジルなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
低分子量架橋剤として、塩化シアヌル、トリメソイルクロリド、テレフタロイルクロリド、エピクロロヒドリン、ジブロモベンゼン、グルタールアルデヒド、脂肪族多官能イソシアネート、芳香族多官能イソシアネート、トリレン2,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジビニルスルホン、1,1’−カルボニルジイミダゾール、エチレンジアミン四酢酸二無水物、meso-ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物などの酸無水物類、多官能酸ヒドラジン類、多官能カルボイミド類、アルコキシシラン類、およびそれらの誘導体を挙げることができるが、これらに限定されない。
界面活性剤として、ポリオキシエチレン(8)オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタンなどの非イオン性界面活性剤;硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸トリエタノールアミン、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、ドデシルピリジニウムクロリド、などのイオン性界面活性剤などを挙げることができるが、これらに限定されない。
UV吸収剤として、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、サリチル酸2−エチルヘキシル、2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、パラメトキシケイ皮酸2エチルヘキシル、パラメトキシケイヒ酸イソプロピル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、メトキシケイヒ酸オクチルなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
工程c)は原料ポリマーをフィルム化する工程である。工程a)で得られたポリマー材料と工程b)の架橋剤準備工程で得られる架橋剤及び添加剤が混合された材料をフィルム状に形成する(原反を形成する)。原反シートの厚みは、80〜800μmが好ましく、120〜500μmがより好ましい。前記原反シートの厚みが前記範囲を下回ると延伸時に破断することがあり、前記範囲を上回ると薄膜の延伸フィルムが得られないことがあるため、フィルムコンデンサ用のフィルムとして適さないことがある。
原反シートを形成したのち、工程a)で得られたポリマー材料と工程b)の架橋剤である連結分子を架橋する工程を実施する。架橋反応は溶媒レスで行うのが望ましく、フィルム形成工程と併用して架橋反応を進行させることも可能である。架橋反応は80℃〜130℃の熱処理によって行うことができる。ここで、熱処理はβ型からα型への相転移温度よりも低い温度で行うことが望ましい。架橋反応はフィルム形成工程の前に行うことも可能である。
フィルムの延伸は一軸延伸または二軸延伸によって行われ、延伸によってβ型の含有率を高めることができる。一軸延伸は、好ましくは100〜160℃で2〜10倍に、より好ましくは110〜150℃で3〜8倍に、機械方向(前記原反シートを成形する際に押出される樹脂の流れと平行な方向)に延伸することによりなされる。二軸延伸法としては、一軸延伸によって得られたフィルムをさらに一軸延伸と同様な条件で機械方向とは直角に延伸する逐次二軸延伸法;機械方向および機械方向に対して直角方向への延伸を同時に行う同時二軸延伸法などが挙げられる。具体的には、テンター法、チューブラーフィルム法などの従来公知の逐次二軸延伸法および同時二軸延伸法を用いることができる。テンター法では、Tダイから溶融押出しされた溶融シートを冷却ロールで固化させ、該シートを必要により予熱した後に延伸ゾーンに導入し、次いで100〜160℃の温度で縦方向に3〜7倍、横方向に5〜11倍で該シートを延伸する。合計の延伸面倍率は、好ましくは20〜70倍、より好ましくは30〜50倍である。延伸面倍率が前記範囲を下回るとフィルム強度が大きくならないことがあり、前記範囲を上回るとボイドが生じやすく、幅方向の強度が低くなり、長さ方向に裂けやすくなる。
本発明のフィルムコンデンサは、上記で説明した誘電体フィルムと誘電体フィルムに電気的に接続された一対の第1電極及び第2電極と、を備えて構成され、公知のフィルムコンデンサの構成、製造方法を適用できる。
〔実施例〕
以下、実施例を用いて説明する。なお、以下の実施例は本発明を実施するための一例であり、本発明を何ら制限するものではない。
なお、本明細書で使用している特性値は、次の方法で測定したものである。
(比誘電率、誘電損失)
金属基板上またはアルミニウムを一方の面に蒸着した基板上に形成したポリマー・無機微粒子混合フィルムに、基板と反対側のフィルムの表面に真空中で面積95mm2にてアルミニウムを蒸着しサンプルを作製した。このサンプルをインピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード社製のHP4194A)にて、室温(25℃)および100℃下で周波数100Hz、1kHzおよび10kHzでの比誘電率と静電容量を測定した。静電容量の測定結果から誘電損失を算出した。
(膜厚)
デジタル測長機デジマイクロ((株)ニコン製のMF−1001)を用いて、基板に載せたフィルムを室温下にて測定した。
(実施例1)
フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(PVDF−TrFE)2元共重合体(重合費73mol%:27mol%)(ピエゾテック製)のジメチルアセトアミド溶液に1つの架橋点を有するα−シクロデキストリンを加え、一定時間攪拌した。この溶液に両末端を酸クロライドで修飾したポリメタクリル酸メチル(PMMA)を添加し、さらに攪拌した。得られた溶液をキャスト展開し、100℃でベーキングすることにより、原反フィルムを得た。この原反フィルムを2軸延伸処理し、厚さ4μmの延伸フィルム(誘電体フィルム)を得た。延伸フィルムの片面にアルミニウムを蒸着してフィルムコンデンサ用試料を得た。
(実施例2)
実施例1において、2つの架橋点を有するα−シクロデキストリンを用いた以外は、実施例1と同様の方法の方法でフィルムコンデンサ用試料を作製した。
(実施例3)
実施例1において、α−シクロデキストリンの代わりに、α−シクロデキストリンの5量体を導入した以外は、実施例1と同様の方法の方法でフィルムコンデンサ用試料を作製した。
(実施例4)
実施例2で作製した延伸フィルムにさらに電子線を100kGy照射した後、アルミニウムを片面に蒸着してフィルムコンデンサ用試料を得た。
(実施例5)
実施例2において、α−シクロデキストリンの2つの架橋点として、メタクリル酸メチルをグラフト重合したものを架橋点として用いたことを除いては、実施例1と同様の方法によってフィルムコンデンサ用試料を作製した。
(実施例6)
実施例5で作製した延伸フィルムにさらに電子線を100kGy照射した後、アルミニウムを片面に蒸着してフィルムコンデンサ用試料を得た。
(比較例1)
フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(PVDF−TrFE)2元共重合体を使用してフィルムコンデンサ用試料を作製した。フィルムの作製方法は実施例1に準じて行った。
(比較例2)
フィルム材料として、従来のポリプロピレンフィルムを使用してフィルムコンデンサ用試料を作製した。フィルムの作製方法は実施例1に準じて行った。
〔表1〕
表1
実施例1〜6及び比較例1,2の1KHzにおける比誘電率、誘電損失、絶縁破壊電圧の結果を表1に示す。
フッ素系高分子(PVDF−TrFE2元共重合体)の主鎖を環状分子(α−シクロデキストリン)で包接し、環状分子を介してフッ素系高分子を架橋した構成を有する実施例1〜6では、比較例1のPVDF−TrFE2元共重合体ポリマーと比較して、いずれも誘電損失が低減し、絶縁破壊電圧が向上する結果となった。比誘電率に関しても比較例2の従来のポリプロピレンフィルムと比較して十分に高い値となった。以上の結果から、本発明の架橋構造により、従来のフィルム材料に比べて比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立させ、電圧耐性にも優れたフィルム材料を作製可能であることが分かった。
また、実施例1に対して環状分子の架橋点を2つに増やした実施例2では、実施例1と比較して比誘電率の低下がみられるが、誘電損失の低減と絶縁破壊電圧の向上ができることが確認された。また、α−シクロデキストリンの5量体を用いた実施例3では、実施例1と比較して比誘電率、誘電損失、絶縁破壊電圧のすべての特性を向上できることが確認された。これは、図5に示したように環状分子の包接長さが長くなったことによって、フッ素系高分子の相転移の抑制効果が向上した結果によるもの考えられる。環状分子の架橋点としてメタクリル酸メチルのグラフト重合を採用した実施例5では、架橋点の個数が同じ実施例2と比較して誘電損失と絶縁破壊電圧特性の向上が確認された。環状分子からグラフト状に架橋点が伸びている構造を有しているため、分子運動の自由度が向上し、誘電損失が低減したと考えられる。実施例4,6は電子線照射によってフッ素系高分子の架橋構造を導入したものである。実施例2,4に対して実施例4,6の電子線照射による架橋を行うことで、比誘電率、誘電損失の特性の低下がみられるが、絶縁破壊電圧を向上できることが確認された。
以上説明したように、本発明を利用すると、従来のフィルム材料に比べて比誘電率の増大と誘電損失の低減を両立できるフィルム材料を作製可能であり、電圧耐性にも優れている。このようなフィルム材料を用いたフィルムコンデンサはパワーエレクトロニクス向け部材等において有用である。
1 フッ素系高分子
2 環状構造分子
3 架橋点
4 連結分子
5 封鎖基
6 グラフト状架橋点

Claims (10)

  1. フッ素系高分子の主鎖と、前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する環状構造分子と、を有し、異なる前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する2つの環状分子を互いに架橋した構造を有することを特徴とする誘電体フィルム。
  2. 請求項1に記載の誘電体フィルムにおいて、1つの前記環状分子に対して2か所以上の架橋点が形成されていることを特徴とする誘電体フィルム。
  3. 請求項1に記載の誘電体フィルムにおいて、前記環状分子が4個以上の炭素で構成されるトランス構造を包接する構造であることを特徴とする誘電体フィルム。
  4. 請求項1に記載の誘電体フィルムにおいて、前記環状分子は環状構造を持つ単量体が重合した重合体であることを特徴とする誘電体フィルム。
  5. 請求項1に記載の誘電体フィルムにおいて、前記環状構造分子からグラフト状に分子鎖が伸び、グラフト状分子鎖の末端に架橋点を有し、該架橋点から共有結合を介して架橋した構造であることを特徴とする誘電体フィルム。
  6. 請求項1に記載の誘電体フィルムにおいて、前記フッ素系高分子が、ポリフッ化ビニリデン、又は、フッ化ビニリデン系共重合体であることを特徴とする誘電体フィルム。
  7. フッ素系高分子の主鎖と、前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する環状構造分子と、を有し、異なる前記フッ素系高分子の主鎖を貫通包接する2つの環状分子を互いに架橋した構造を有する誘電体フィルムと、
    前記誘電体フィルムに電気的に接続された一対の第1電極及び第2電極と、を備えることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  8. 請求項7に記載のフィルムコンデンサにおいて、1つの前記環状分子に対して2か所以上の架橋点が形成されていることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  9. 請求項7に記載のフィルムコンデンサにおいて、前記環状分子が4個以上の炭素で構成されるトランス構造を包接する構造であることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  10. 請求項7に記載のフィルムコンデンサにおいて、前記環状分子は環状構造を持つ単量体が重合した重合体であることを特徴とするフィルムコンデンサ。
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