JP2015188924A - プレス金型、及びこれを用いた凸状部品の製造方法 - Google Patents

プレス金型、及びこれを用いた凸状部品の製造方法 Download PDF

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邦夫 金森
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Abstract

【課題】凸状部品を一体成型可能なプレス金型を提供する。
【解決手段】プレス金型は、ダイスと、閉塞部と、パンチとを具備する。上記ダイスは、挿入口を有する。上記閉塞部は、凹状に形成され、上記挿入口を閉塞する。上記パンチは、筒状に形成され、上記閉塞部に対向して上記挿入口に挿入可能に構成される。当該プレス金型では、閉塞部とパンチとの間のベース材に押圧力を付与することにより、ベース材を塑性加工することができる。ベース材は、当該塑性加工により、パンチの穴の中へ進入して凸状部品となる。その際、凹状の閉塞部からベース材に加わる反力がパンチの穴の方向に向いているため、パンチの穴の中へのベース材の進入が促進される。そのため、当該プレス金型では、ベース材を塑性変形させるために要求される押圧力が小さい。
【選択図】図5D

Description

本発明は、ベース材を塑性加工するためのプレス金型、及びこれを用いた凸状部品の製造方法に関する。
扉の上部に取り付けられ、開かれた扉が自動的に閉じるように構成されるドアクローザが知られている。ドアクローザは、例えば、2本のアームが回動可能に接続された構成を有する(例えば、特許文献1参照)。ドアクローザには、例えば、2本のアームを接続するための凸状部品が設けられる。
凸状部品は、例えば、各別に形成された大径部と小径部とが、中心軸が一致するように結合された構成を有する。大径部と小径部との結合には、例えば、溶接や、ねじ留めや、接着などが用いられる。
特開2012−17646号公報
しかしながら、大径部と小径部との複合部品である凸状部品の製造工程には、少なくとも、大径部を形成する工程と、小径部を形成する工程と、大径部と小径部とを結合する工程とが含まれる。つまり、このような凸状部品では、製造のために必要な工数が多くなるため、製造コストが高くなる。
その点、凸状部品を常温で一体成型することができれば、凸状部品の製造コストが安くなる。しかし、一般的な冷間鍛造では、凸状部品を形成するベース材が充分に塑性変形せずに、目的とする形状の凸状部品が得られない場合がある。また、冷間鍛造では、ベース材に高圧が付与されるため、大型のプレス装置や高強度のプレス金型を用意する必要がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、凸状部品を一体成型可能なプレス金型、及びこれを用いた凸状部品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るプレス金型は、ダイスと、閉塞部と、パンチとを具備する。
上記ダイスは、挿入口を有する。
上記閉塞部は、凹状に形成され、上記挿入口を閉塞する。
上記パンチは、筒状に形成され、上記閉塞部に対向して上記挿入口に挿入可能に構成される。
当該プレス金型では、閉塞部とパンチとの間のベース材に押圧力を付与することにより、ベース材を塑性加工することができる。ベース材は、当該塑性加工により、パンチの穴の中へ進入して凸状部品となる。その際、凹状の閉塞部からベース材に加わる反力がパンチの穴の方向に向いているため、パンチの穴の中へのベース材の進入が促進される。そのため、当該プレス金型では、ベース材を塑性変形させるために要求される押圧力が小さい。
上記閉塞部は、球面形状に形成されていてもよい。
この構成により、ベース材を塑性変形させるために要求される押圧力が小さくなる。
上記閉塞部は、上記ダイスとは別体として構成されていてもよい。
また、上記挿入口は上記ダイスを貫通していてもよい。
この構成では、塑性加工後の凸状部品を閉塞部とともに挿入口から取り出すことが可能となる。つまり、当該プレス金型では、塑性加工後の凸状部品を容易に取り出すことが可能である。
本発明の一形態に係る凸状部品の製造方法では、ダイスと、閉塞部と、パンチとを具備するプレス金型が用意される。上記ダイスは、挿入口を有する。上記閉塞部は、凹状に形成され、上記挿入口を閉塞する。上記パンチは、筒状に形成され、上記閉塞部に対向して上記挿入口に挿入可能に構成される。
上記挿入口に挿入可能なベース材が用意される。
上記挿入口内の上記ベース材が、上記パンチと上記閉塞部との間に挟まれる。
上記パンチと上記閉塞部との間に押圧力が付与され、上記パンチと上記閉塞部との間の上記ベース材が塑性変形させられる。
当該凸状部品の製造方法では、閉塞部とパンチとの間のベース材に押圧力を付与することにより、ベース材を塑性加工する。ベース材は、当該塑性加工により、パンチの穴の中へ進入して凸状部品となる。その際、凹状の閉塞部からベース材に加わる反力がパンチの穴の方向に向いているため、パンチの穴の中へのベース材の進入が促進される。そのため、当該凸状部品の製造方法では、ベース材を塑性変形させるために要求される押圧力が小さい。
上記閉塞部に対向する面が凹状に形成された上記ベース材が用意されてもよい。
また、上記プレス金型と上記ベース材とが加工油によって潤滑されてもよい。
この構成では、ベース材と閉塞部とが加工油によって良好に潤滑されることにより、ベース材内においてパンチの穴の中へ向かう流れが生じる。そのため、パンチの穴の中へのベース材の進入が更に促進される。
凸状部品を一体成型可能なプレス金型、及びこれを用いた凸状部品の製造方法を提供する。
本発明の第1の実施形態に係るプレス金型のパンチ(a)、ダイス(b)、及びノックアウト(c)の側面図及び平面図である。 上記プレス金型のパンチ(a)、ダイス(b)、及びノックアウト(c)の図1のA−A'線に沿った断面図である。 上記プレス金型の各構成が組み合わされた状態を示す断面図である。 上記プレス金型を用いた凸状部品の製造方法を示すフローチャートである。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の図5Cの一点鎖線で囲まれた部分の拡大断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。 ベース材と、上記プレス金型を用いて製造された凸状部品とを示す写真である。 本発明の第2の実施形態に係る凸状部品の製造方法を示すフローチャートである。 凸状部品の製造方法における予備成形工程を示す図である。 予備成形工程で予備成形されたベース材の断面図である。 凸状部品の製造過程における上記プレス金型の断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
<第1の実施形態>
[プレス金型1の構成]
(全体構成)
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係るプレス金型1の各構成を示す図である。プレス金型1は、共通のZ軸に平行な中心軸Cを有するパンチ10、ダイス20、及びノックアウト30を具備する。
図1(a)及び図2(a)はパンチ10を示し、図1(b)及び図2(b)はダイス20を示し、図1(c)及び図2(c)はノックアウト30を示す。図1の各左図は側面図であり、図1の各右図は平面図である。図2の各図は、図1のA−A'線に沿った断面図である。
(パンチ10)
パンチ10は、盤状部11と、柱状部12と、挿入部13とを有する。盤状部11、柱状部12、及び挿入部13は、Z軸方向上方からこの順番に並んでいる。パンチ10には、盤状部11、柱状部12、及び挿入部13にわたり、中心軸C方向(Z軸方向)に貫通する貫通口14が形成されており、パンチ10は全体として円筒状の構成を有する。
盤状部11はXY平面に平行に延びる円盤状に形成されている。盤状部11には中心軸Cを挟んでY軸方向に対向する位置にそれぞれノッチ部11aが設けられている。ノッチ部11aは、盤状部11の円周面がY軸に垂直に直線的に切断された形状を有し、XZ平面に平行な平面として構成される。本実施形態では、盤状部11の外径(X軸及びY軸方向の寸法)が68mmで、盤状部11の厚さ(Z軸方向の寸法)が8mmである。また、ノッチ部11a間の距離は60mmである。
柱状部12は、盤状部11より小径の円柱状に形成されている。より詳細には、柱状部12の外径は、盤状部11のノッチ部11a間の距離と等しい。本実施形態では、柱状部12の外径(X軸及びY軸方向の寸法)が60mmで、柱状部12の厚さ(Z軸方向の寸法)が28mmである。
挿入部13は、柱状部12より小径の円柱状に形成されている。挿入部13は、柱状部12に隣接し、柱状部12に向けて外径が大きくなるテーパ部13aを有する。本実施形態では、挿入部13の外径(X軸及びY軸方向の寸法)が12.96mmで、挿入部13の厚さ(Z軸方向の寸法)が9mmである。また、テーパ部13aの曲率半径Rは5mmである。
貫通口14は、挿入部13から柱状部12のZ軸方向上端部まで延びるパンチ穴14aと、柱状部12のZ軸方向上端部から盤状部11まで延び、パンチ穴14aより大径である座ぐり部14bとを有する。本実施形態では、パンチ穴14aの内径(X軸及びY軸方向の寸法)が8mmで、パンチ穴14aの高さ(Z軸方向の寸法)が35.5mmである。また、座ぐり部14bの内径(X軸及びY軸方向の寸法)が21mmで、座ぐり部14bの高さ(Z軸方向の寸法)が9.5mmである。
(ダイス20)
ダイス20は、盤状部21と、柱状部22とを有する。盤状部21は、柱状部22のZ軸方向下側に接続されている。ダイス20には、盤状部21及び柱状部22にわたり、中心軸C方向(Z軸方向)に貫通する貫通口23が形成されており、ダイス20は全体として円筒状の構成を有する。
盤状部21はXY平面に平行に延びる円盤状に形成されている。盤状部21には中心軸Cを挟んでY軸方向に対向する位置にそれぞれノッチ部21aが設けられている。ノッチ部21aは、盤状部21の円周面がY軸に垂直に直線的に切断された形状を有し、XZ平面に平行な平面として構成される。本実施形態では、盤状部21の外径(X軸及びY軸方向の寸法)が68mmで、盤状部21の厚さ(Z軸方向の寸法)が8mmである。また、ノッチ部21a間の距離は60mmである。
柱状部22は、盤状部21より小径の円柱状に形成されている。より詳細には、柱状部22の外径は、盤状部21のノッチ部21a間の距離と等しい。本実施形態では、柱状部22の外径(X軸及びY軸方向の寸法)が60mmで、柱状部22の厚さ(Z軸方向の寸法)が22mmである。
貫通口23は、中心軸Cに沿って等しい内径に形成された挿入口23aを有する。また、貫通口23は、挿入口23aのZ軸方向上端部に設けられ、Z軸方向上方に向けて外径が大きくなるテーパ部23bを有する。本実施形態では、貫通口23全体の高さ(Z軸方向の寸法)が30mmである。また、挿入口23aの内径(X軸及びY軸方向の寸法)が13mmで、挿入口23aの高さ(Z軸方向の寸法)が26mmである。更に、テーパ部23bのテーパ角度が30°であり、テーパ部23bの高さ(Z軸方向の寸法)が4mmである。
(ノックアウト30)
ノックアウト30はZ軸方向に沿って延びる円柱状に形成されている。ノックアウト30はダイス20の挿入口23aに挿入可能に構成されている。ノックアウト30は、Z軸方向上方を向き、凹状に形成された面である閉塞部31を有する。閉塞部31は、球面形状に形成されている。本実施形態では、ノックアウト30の外径(X軸及びY軸方向の寸法)が12.98mmで、ノックアウト30の高さ(Z軸方向の寸法)が31.2mmである。また、閉塞部31の曲率半径SRが30mmで、閉塞部31のZ軸方向深さが0.7mmである。
(プレス金型1の各構成の関係)
図3は、各構成(パンチ10,ダイス20,ノックアウト30)が組み合わされたプレス金型1の断面図である。この状態のプレス金型1では、パンチ10、ダイス20、及びノックアウト30の中心軸Cが一致している。
ノックアウト30は、ダイス20の挿入口23aに、Z軸方向下方から挿入される。つまり、ノックアウト30の閉塞部31は、Z軸方向下側からダイス20の挿入口23aを閉塞する。ノックアウト30は、ダイス20の挿入口23a内で、中心軸Cに沿って上下動可能である。
パンチ10の挿入部13は、ダイス20の挿入口23aに、Z軸方向上方からテーパ部23bを介して挿入される。パンチ10は、パンチ10のテーパ部13aとダイス20のテーパ部23bとが当接する位置まで下降することができる。
なお、本実施形態では、ダイス20の挿入口23aとノックアウト30との間のクリアランスは、その全周にわたって0.01mmである。また、ダイス20の挿入口23aとパンチ10の挿入部13との間のクリアランスは、その全周にわたって0.02mmである。
[プレス金型1を用いた凸状部品の製造方法]
図4はプレス金型1を用いた凸状部品の製造方法を示すフローチャートである。図5A〜図5Gは、図4に示す各ステップにおけるプレス金型1及びベース材Bの断面図である。本実施形態では、上記のプレス金型1を用い、ベース材Bに対して鍛造や後方押出しと呼ばれる塑性加工を常温で行う。以下、図4に沿って、本実施形態に係る凸状部品の製造方法を説明する。
(ステップS10)
プレス金型1及びベース材Bを用意する。ベース材Bは、ダイス20の挿入口23aに挿入可能な形状に形成される。ベース材Bの材質は、凸状部品の材質に応じて決定される。凸状部品の材質としては、例えば、鉄鋼材料や非鉄金属材料が選択可能である。本実施形態では、ベース材BをSPCC(冷間圧延鋼板)によって円柱状に形成する。また、ベース材Bの外径(X軸及びY軸方向の寸法)が13mmで、ベース材Bの高さ(Z軸方向の寸法)が5mmである。
(ステップS20)
図5Aに示すように、ベース材Bをノックアウト30の閉塞部31上に配置する。このとき、ノックアウト30は、ダイス20の挿入口23a内に挿入され、閉塞部31をダイス20のテーパ部23bのZ軸方向下端に合わせて配置されている。これにより、ノックアウト30の閉塞部31と、ダイス20のテーパ部23bとにより、Z軸方向下方に凹んだ収容部32が形成される。
ベース材Bは、収容部32内に投入されると、ダイス20のテーパ部23bにガイドされてノックアウト30の閉塞部31上に収まる。このように、プレス金型1では、ベース材Bが、閉塞部31に対して正確に位置合わせされなくても、ダイス20のテーパ部23bの作用により自動的に閉塞部31上に位置決めされる。
(ステップS30)
図5Bに示すように、ノックアウト30をダイス20に対して下降させる。これにより、ノックアウト30の閉塞部31上のベース材Bは、ノックアウト30とともに下降し、ダイス20の挿入口23a内に入る。
(ステップS40)
図5Cに示すように、パンチ10をダイス20に対して下降させ、パンチ10とノックアウト30との間にベース材Bを挟む。このとき、ベース材BのZ軸方向下面はノックアウト30の閉塞部31によって拘束され、ベース材BのZ軸に平行な側面はダイス20の挿入口23aによって拘束される。
一方、ベース材BのZ軸方向上面は、その外周領域がパンチ10の挿入部13によって拘束され、その中央領域がパンチ10のパンチ穴14aによって開放されている。つまり、ベース材Bの外面は、パンチ10のパンチ穴14a以外の領域がいずれも拘束され、パンチ10のパンチ穴14aのみによって開放されている。
(ステップS50)
図5Cに示す状態から、パンチ10をダイス20に対して更に下降させ、パンチ10によってベース材Bに押圧力を付与する。このとき、ベース材Bとプレス金型1(パンチ10、ダイス20、及びノックアウト30)とを加工油によって潤滑する。ベース材Bとプレス金型1に対して加工油を投入するタイミングは、ステップS50以前であれば任意である。
図5Dは、図5Cの一点鎖線で囲んだ部分を拡大して示す図である。パンチ10の挿入部13がベース材BのZ軸方向上面に押圧力を付与すると、ベース材Bが塑性変形する。具体的には、ベース材BのZ軸方向下面がノックアウト30の閉塞部31に密着し、ベース材BのZ軸方向上面の中央領域がパンチ10のパンチ穴14a内に進入してゆく。
このとき、ベース材Bには、パンチ10の挿入部13による押圧力以外に、当該押圧力に伴う反力が加わる。つまり、ベース材Bは、ノックアウト30の閉塞部31による反力と、ダイス20の挿入口23aによる反力とを受ける。ノックアウト30の閉塞部31は凹状に形成されているため、ノックアウト30の閉塞部31からベース材Bに加わる反力は、図5Dにブロック矢印で示すように、パンチ10のパンチ穴14aの方向に向いている。
このように、プレス金型1では、ノックアウト30の閉塞部31が、ベース材BのZ軸方向下面を、パンチ10のパンチ穴14aに向けて押圧するため、パンチ10のパンチ穴14aへのベース材Bの進入が促進される。
更に、ノックアウト30の凹状の閉塞部31には加工油が溜まりやすいため、ベース材Bとノックアウト30の閉塞部31とが良好に潤滑される。したがって、ベース材BのZ軸方向下面は、閉塞部31に沿って内向きに滑りやすくなる。
つまり、ベース材BのZ軸方向下面は、閉塞部31による反力を受けるとともに、閉塞部31上を滑る。これにより、図5Dに太矢印で示すように、ベース材B内においてパンチ10のパンチ穴14a内へ向かう流れが生じる。そのため、パンチ10のパンチ穴14aへのベース材Bの進入が更に促進される。
このように、プレス金型1はベース材Bがスムーズに塑性変形するように構成されている。そのため、プレス金型1では、パンチ10への比較的小さい押圧力により、ベース材Bを塑性変形させることが可能である。
図5Eに示すように、パンチ10が、パンチ10のテーパ部13aとダイス20のテーパ部23bとが当接する位置まで下降すると、ダイス20の挿入口23a内で凸状部品Pが完成し、本工程が終了する。ダイス20の挿入口23a内の凸状部品Pにおいて、パンチ10のパンチ穴14a内の部分が、Z軸方向上方に凸状に突出する突出部を構成する。
(ステップS60)
図5Fに示すように、パンチ10をダイス20に対して上昇させる。これにより、パンチ10の挿入部13は、凸状部品Pから離れ、ダイス20の挿入口23aからZ軸方向上方に抜ける。
(ステップS70)
図5Gに示すように、ノックアウト30をダイス20に対して上昇させる。これによりノックアウト30の閉塞部31上の凸状部品Pは、ノックアウト30とともに上昇し、ダイス20の挿入口23a及びテーパ部23bを通って、ダイス20のZ軸方向上側に露出する。そして、凸状部品Pは、ノックアウト30の閉塞部31から取り外される。本実施形態では、以上の要領により、目的とする形状の凸状部品Pが得られる。
図6は、ベース材Bと、本実施形態により得られた凸状部品Pとを示す写真である。図6の左側にベース材Bを示し、図6の右側に凸状部品Pを示す。凸状部品Pは、外径が13mmの大径部と、外径が8mmの小径部とにより構成されている。小径部のZ軸方向の厚さ(凸状部品PのZ軸方向上方への突出量)は3.6mmであり、大径部のZ軸方向の厚さは3.7mmであった。
以上述べたように、本実施形態では、プレス金型1を用いた一体成型により凸状部品Pを製造することができる。したがって、低コストで凸状部品Pを製造することが可能である。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る凸状部品の製造方法では、ベース材の形状が第1の実施形態とは異なり、その他の構成が第1の実施形態と共通する。つまり、本実施形態に係る凸状部品の製造方法でも、第1の実施形態に係るプレス金型1を用いて凸状部品を製造する。本実施形態における第1の実施形態と共通の構成についての説明は適宜省略する。
図7は、本実施形態に係る凸状部品の製造方法を示すフローチャートである。図7中のステップS10,S20,S30,S40,S50,S0,S70は、第1の実施形態(図4参照)と同様である。本実施形態に係る凸状部品の製造方法は、第1の実施形態に係る凸状部品の製造方法とは異なるステップS15を含む。
本実施形態では、ステップS15でベース材Bの予備成形が行われる。より詳細には、ステップS10で第1の実施形態と同様の円柱状のベース材Bが用意され、ステップS15で当該ベース材Bの予備成形が行われ、ステップS20で予備成形されたベース材B2がプレス金型1の閉塞部31上に配置される。
図8は、ベース材Bの予備成形工程(ステップS15)におけるプレス金型100及びベース材Bの断面図である。プレス金型100は、プレス金型1とは別に、ベース材Bの予備成形のために用意される。
プレス金型100は、パンチ110と、ダイス120と、ノックアウト130とを有する。ダイス120は、Z軸方向に貫通した挿入口123を有する。パンチ110は、円柱状に形成され、ダイス120の挿入口123にZ軸方向上側から挿入される。ノックアウト130は、円柱状に形成され、ダイス120の挿入口123にZ軸方向下側から挿入される。ノックアウト130は、Z軸方向上方を向き、凸状に形成された閉塞部131を有する。
ベース材Bは、ダイス120の挿入口123内の、ノックアウト130の閉塞部131上に配置され、Z軸方向上面にパンチ110による押圧力が付与されて塑性変形する。具体的には、ベース材BのZ軸方向下面がノックアウト130の閉塞部131に密着する。これにより、図9に示す、予備成形されたベース材B2が得られる。ベース材B2は、Z軸方向下方を向き、凹状に形成された凹状面Sを有する。
ステップS20では、図10に示すように、予備成形されたベース材B2がノックアウト30の閉塞部31上に配置される。このとき、ベース材B2の凹状面Sとノックアウト30の閉塞部31とが対向している。ベース材B2の凹状面Sとノックアウト30の閉塞部31との間には、第1の実施形態(図5A参照)よりも大きい隙間が形成される。そのため、ベース材B2の凹状面Sとノックアウト30の閉塞部31との間の隙間にはより多くの加工油が溜まる。
ステップS50では、ベース材B2の凹状面Sとノックアウト30の閉塞部31とが対向した状態で、パンチ10によってベース材B2に押圧力を付与する。このとき、ベース材B2の凹状面Sとノックアウト30の閉塞部31との間の隙間にある加工油により、ベース材B2とノックアウト30の閉塞部31とがより良好に潤滑される。そのため、パンチ10のパンチ穴14aへのベース材B2の進入が更に促進される。
本実施形態で形成された凸状部品における小径部のZ軸方向の厚さ(凸状部品PのZ軸方向上方への突出量)は、第1の実施形態よりも大きく、5.5mmであった。以上述べたように、本実施形態では、より小径部の突出量が大きい凸状部品を製造することが可能である。
なお、凹状面Sを有するベース材B2の形成方法は、上記の予備成形工程(ステップS15)を利用した方法に限定されず、任意である。例えば、粉体プロセスなどにより、平板状のベース材Bを経ることなく直接ベース材B2が得られる場合には、上記の予備成形工程(ステップS15)は不要である。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、本発明に係る製造方法を適用可能な凸状部品は、凸状に突出する突出部を有していれば、特定の形状に限定されない。プレス金型1は、凸状部品の形状に応じて設計される。例えば、凸状部品の断面形状は、円形に限らず、矩形などの多角形であってもよい。この場合、プレス金型1におけるダイス20の挿入口23aやパンチ10のパンチ穴14aなどの断面形状も多角形とする。
また、ノックアウト30の閉塞部31は、パンチ10のパンチ穴14aの中へのベース材Bの進入を促進することが可能であれば、特定の形状に限定されない。具体的には、閉塞部31の少なくとも一部が凹状の曲面形状に形成されていればよい。閉塞部31における凹状の曲面形状は、球面形状に限定されず、例えば、楕円球面形状や放物曲面形状であってもよい。
更に、プレス金型1におけるダイス20とノックアウト30とが別体である構成は必須ではない。例えば、ダイス20が、挿入口23aをZ軸方向下側から閉塞する凹状の閉塞部を有する場合には、ノックアウト30は不要である。ただし、成形後の凸状部品Pを回収する利便性を考慮すると、中心軸Cに沿って貫通する挿入口23aが形成されたダイス20と、閉塞部31を有するノックアウト30とが別体であることが好ましい。
加えて、プレス金型1によるベース材Bの塑性加工を行う環境は特に限定されない。例えば、ベース材Bの塑性加工を行う温度は常温でなくてもよく、プレス金型1を適宜加熱してもよい。また、ベース材Bの塑性加工を行う雰囲気は大気中でなくてもよく、プレス金型1を適宜真空中や不活性ガス雰囲気中に設置してもよい。
1…プレス金型
10…パンチ
11…盤状部
12…柱状部
13…挿入部
14a…パンチ穴
20…ダイス
21…盤状部
22…柱状部
23a…挿入口
30…ノックアウト
31…閉塞部

Claims (5)

  1. 挿入口を有するダイスと、
    凹状に形成され、前記挿入口を閉塞する閉塞部と、
    筒状に形成され、前記閉塞部に対向して前記挿入口に挿入可能に構成されるパンチと
    を具備するプレス金型。
  2. 請求項1に記載のプレス金型であって、
    前記閉塞部は球面形状に形成されている
    プレス金型。
  3. 請求項1又は2に記載のプレス金型であって、
    前記閉塞部は、前記ダイスとは別体として構成され、
    前記挿入口は前記ダイスを貫通している
    プレス金型。
  4. 挿入口を有するダイスと、凹状に形成され、前記挿入口を閉塞する閉塞部と、筒状に形成され、前記閉塞部に対向して前記挿入口に挿入可能に構成されるパンチとを具備するプレス金型を用意し、
    前記挿入口に挿入可能なベース材を用意し、
    前記ベース材を前記挿入口に挿入し、
    前記挿入口内の前記ベース材を、前記パンチと前記閉塞部との間に挟み、
    前記パンチと前記閉塞部との間に押圧力を付与し、前記パンチと前記閉塞部との間の前記ベース材を塑性変形させる
    凸状部品の製造方法。
  5. 請求項4に記載の凸状部品の製造方法であって、
    前記閉塞部に対向する面が凹状に形成された前記ベース材を用意し、
    前記プレス金型と前記ベース材とを加工油によって潤滑する
    凸状部品の製造方法。
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