JP2015180403A - ガン治療用アイマスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガン治療用アイマスク1は、ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔11が左右にそれぞれ設けられた目隠カバー1と、目出孔11の周縁部に設けられた取付具12と、目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなる個々のガン症状に応じた薬剤が含浸された蓋部材4であって取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる蓋部材4とを備える。バンド留具3を係着することで目隠カバー1が目の周囲を覆うように装着されたとき、蓋部材4に含浸した薬剤がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、蓋部材に含浸した薬剤が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材4を取付具12から取外して交換できる。
【選択図】図1
Description
ガンによる死亡数の勢いはとどまるところを知らず、ひたすら増加の一途をたどっている。2013年の統計によればガンによる死亡者の数は36万人余りで、実に死亡総数のおよそ3割を占めている。
しかしながら抗ガン剤を用いた場合、患者の涙液に混入した抗ガン剤成分によってまれに眼の合併症を誘発することがある。
(1)「胃ガン・大腸ガン・非小細胞肺ガン・頭頸部ガン・膵臓ガン・胆道ガン」の治療時に投与される抗ガン剤成分としては「テガフール−ギメラシル−オテラシルカリウム(TS1(登録商標))」・「フルオロウラシル(5−FU(登録商標))」が挙げられる。
また5−FU(登録商標)は、細胞のRNA(Ribonucleic Acid:リボ核酸)機能障害とDNA(Deoxyribonucleic Acid:デオキシリボ核酸)合成を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する。
しかしながら、これらの抗ガン剤成分は腫瘍細胞のみならず正常細胞にも取込まれ、角膜上皮・涙小管上皮をはじめとする細胞分裂の盛んな部位で副作用を生じやすいといわれている。
そのため眼科領域においては、涙道障害(流涙)、視力低下、眼痛、羞明(角膜炎・角膜潰瘍・角膜びらん)などの合併症を引起こす場合がある。
抗ガン剤成分TS1(登録商標)・5−FU(登録商標)により影響を受ける部位は「涙点・涙小管・涙嚢・鼻涙管」であり、なかでもとりわけ涙小管は太さが1mmと非常に細いため塞がりやすい。
涙道が狭くなったり塞がってしまうと、涙液が正常に鼻に運ばれないために涙が眼から絶えずこぼれ落ちるという症状が現れるだけでなく、5−FU(登録商標)の混じった涙液が結膜CN(図9参照)に長期間とどまることで眼合併症が重症化するおそれもある。
同図9に示すように結膜CNは、白目と上下まぶたの裏側にある半透明な薄膜である。
投与されたシタラビンが血液中から涙液に移行すると、図9に示した結膜CNの炎症(結膜炎)が起こるおそれがある。
これらの抗ガン剤成分により、視力低下・変視症・小視症・涙道障害といった症状が起こりうる。「変視症」とは物が歪んで見える症状であり、網膜RTの黄斑MC(図9のように、網膜RTの中心付近に位置する部位)の異常により引起こされる。
同タモキシフェンは、網膜血管の炎症をはじめとする血管障害や変視症を引起こすことがある。
同シスプラチンに起因する球後視神経炎により、視力低下や視野障害が生じる。ここでいう「球後視神経炎」とは、眼球より後方にある視神経ON(図9)の炎症のことを指す。
このようなケースでは、まつ毛が眼の表面(角膜CM)を刺激することで異物感・痛み・炎症を引起こす。
現在のところは「抗ガン剤治療に直接的に応用されたアイマスクは見当たらない」ものの、アイマスクの製品自体としては様々な効果をねらったものが技術開発されている(例えば、特許文献1・2参照)。
上記構成を有する特許文献1の医療用アイマスクを抗ガン剤治療時に装用すると、抗ガン剤の混じった涙液が目から排出されても、涙液が開口部のくぼみに溜まってしまい、その結果、ガン患者の目が抗ガン剤成分にさらされ続ける事態が予想される。
そのため同文献1の技術は、投与された抗ガン剤による目に対する影響の軽減用途に適した構造とは言い難い。
しかしながらアイマスクを抗ガン治療に応用するという発想自体が「抗ガン剤の投与が目に悪影響を及ぼすことがある」という知識・造詣をなくしては着想することはあり得ない。
同文献2には、アイマスクを抗ガン治療に応用するという示唆は一切されていない。
さらに同文献2のアイマスクは、アイマスクそのものを外さなければ布を交換できない構造ゆえに、アイマスクを付けた状態のまま片側の目に当てられた布だけを交換することもままならない。
そこで上記の課題を解決するために、本願の第1発明に係るガン治療用アイマスクは、
ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなる個々のガン症状に応じた薬剤が含浸された蓋部材であって、前記取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した薬剤がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した薬剤が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる構成とした。
そのため蓋部材に含浸した薬剤が減少した場合や同蓋部材を汚損した場合でも、抗ガン剤治療の処置を阻害することなしに同蓋部材の交換作業を行うことができる。
なお蓋部材に含浸した薬剤により、抗ガン剤成分が眼に及ぼす悪影響(眼合併症)の防止・軽減が可能となっている。
目隠カバーが身体装着部位(眼の周囲など)に接触した場合でも、上記の素材であれば通気性の点からもガン治療用アイマスクを装着したときの快適性を担保できる。
なおガン治療用アイマスクの装着時に同アイマスクを誤って落とすことを防ぐため、目隠カバーの表面には滑り止め加工を施すことが望ましい。
「グラフェン」は、炭素原子同士がsp2共有結合してなる六角形格子(蜂の巣)構造のシートであり、一般的な金属中で最も熱伝導率が高い純銅(400W/mK)のおよそ10倍の熱伝導率を有する。
アイマスクを装着した場合、眼の周りを中心として顔面をカバーで覆われることになるが、熱伝導性に優れたグラフェンで製作された目隠カバーを使用することで人体から発生した熱が外部に放出されやすく、本願のガン治療用アイマスクを装着したときの快適性が向上することを期待できる。
「ポリオレフィン」とは、オレフィン類やアルケンを単位分子(モノマー)として合成される高分子(ポリマー)のことを指す。
ポリオレフィンの具体例としては、エチレンを重合させて得られるポリエチレンやポリエチレンテレフタレート(PET)、プロピレンを重合させて得られるポリプロピレンなどが挙げられる。
また頭部に巻きつけられた装着バンドを係合する機能を果たすものであれば、ホック、ボタンとボタンホール、結び紐など任意の手段をバンド留具として採用できる。
また上述したとおりガンによる死因数は増加の一途をたどっており、ガン治療を受ける患者数も年々増加している。そのためガン治療用アイマスクを「低廉な価格で提供可能にする」ことは、幅広い層のガン患者が抗ガン剤治療を受けやすい環境作りに資するものと考えられる。
また上記の課題を解決するために本願の第2発明に係るガン治療用アイマスクは、
胃ガン・大腸ガン・非小細胞肺ガン・頭頸部ガン・膵臓ガン・胆道ガンを患ったガン患者に抗ガン剤を投与する際に、同ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり、前記取付具により目隠カバーに固着されるヒアルロン酸を含む点眼薬が含浸された蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した点眼薬がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した点眼薬が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できるような構成とした。
これにより5−FU(登録商標)・TS1(登録商標)に起因する涙道障害や角膜障害の発症を抑制することができる。
上記の課題を解決するために、本願の第3発明に係るガン治療用アイマスクは、
急性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病・悪性リンパ腫を患ったガン患者に抗ガン剤を投与する際に、同ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり、前記取付具により目隠カバーに固着されるステロイドを含む点眼薬が含浸された蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した点眼薬がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した点眼薬が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できるような構成とした。
このようにすることでシタラビン(キロサイド)に起因する結膜炎の発症を抑制することができる。
上記の課題を解決するために、本願の第4発明に係るガン治療用アイマスクは、
ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり前記取付具により目隠カバーに固着される乾燥状態の蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材がガン患者に投与された抗ガン剤成分を吸収し、
前記蓋部材が涙液を十分吸収した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できるような構成とした。
このようにすることで涙液とともに排出された抗ガン剤成分が蓋部材に吸収され、目の中に留まることがないため体内投与された抗ガン剤の眼に対する影響が軽減される。
上記の課題を解決するために、本願の第5発明に係るガン治療用アイマスクは、
ガン患者の右目にあてがわれる右目用の目隠カバーと、
ガン患者の左目にあてがわれる左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーおよび前記左目用の目隠カバーをそれぞれ回動可能に挿通する支持棒と、
前記支持棒に取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで、右目と左目の周囲を右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の右目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記右目用の目隠カバーと、
同ガン患者の左目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーならびに左目用の目隠カバーそれぞれの目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなる個々のガン症状に応じた薬剤が含浸された蓋部材であって、前記取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーが右目と左目の周囲をそれぞれ覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した薬剤がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した薬剤が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できるような構成とした。
また第5発明によれば、左右の目隠カバーの向きをそれぞれ独立して変更可能な構造となっている。
そのため交換の必要な蓋部材が取付けられた側の目隠カバーのみ面の向きを変更し(図4(b)参照)、ガン患者の顔面から離れた状態で蓋部材を交換することで、蓋部材に加えた力がガン患者の顔面に伝わってしまう事態を未然回避できる。
上記の課題を解決するために、本願の第6発明に係るガン治療用アイマスクは、
ガン患者の右目にあてがわれる右目用の目隠カバーと、
ガン患者の左目にあてがわれる左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーおよび前記左目用の目隠カバーをそれぞれ回動可能に挿通する支持棒と、
前記支持棒に取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで、右目と左目の周囲を右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の右目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記右目用の目隠カバーと、
同ガン患者の左目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーならびに左目用の目隠カバーそれぞれの目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり前記取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる乾燥状態の蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーが右目と左目の周囲をそれぞれ覆うように装着されたとき、前記蓋部材がガン患者に投与された抗ガン剤成分を吸収し、
前記蓋部材が涙液を十分吸収した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できるような構成とした。
また第6発明によれば、左右の目隠カバーの向きをそれぞれ独立して変更可能な構造となっている。
そのため交換の必要な蓋部材が取付けられた側の目隠カバーのみ面の向きを変更し(図4(b))、ガン患者の顔面から離れた状態で蓋部材を交換することで、蓋部材に加えた力がガン患者の顔面に伝わってしまう事態を未然回避できる。
[実施形態1]
本発明の実施形態1は、ガン患者の両目にあてがわれる1枚の目隠カバー1に帯状の装着バンド2を取付けてガン治療用アイマスクを構成した例である。
本例のガン治療用アイマスク100は同図1に示すように、目隠カバー1と、装着バンド2と、バンド留具3と、蓋部材4と、を有している。
同アイマスク100は、装着バンド2をガン患者の後頭部に巻きつけた上でバンド留具3を係着することで、目の周囲を目隠カバー1で覆って使用するように構成される(図2・図3参照)。
以下、この内容について詳しく説明する。
図1に示すように目隠カバー1には、ガン患者の目の周縁部と同一サイズの開口部(目出孔11)が左右にそれぞれ設けられている。
これらの素材であれば通気性の点からも、ガン治療用アイマスク100を装着したときの快適性を担保できる。
ガン治療用アイマスク100の装着時であっても取付具12に蓋部材4が取付けられていないときは、ガン患者の眼は目隠カバー1で遮られることなく外気にさらされる構造になっている。
なお取付具12としては面ファスナ、環状のリング部材などを採用できる。
環状のリング部材を取付具12として備える目隠カバー1に対して蓋部材4を取付ける場合、蓋部材4側にも取付具12と同一形状のリング部材(取付部材42)を設けておき、これらの構成要素12と42を嵌合する。
同装着バンド2は、目隠カバー1を眼の周辺にあてがった状態に保持するためのものであり、ガン患者の後頭部に巻きつけられる。
装着バンド2の身体装着部位(側頭部・後頭部など)には同バンド2による押圧(締付力)が加わることになるが、シリコン系素材などであれば可撓性・柔軟性の点で日進月歩の勢いで飛躍的に改良が進んでおり、ガン治療用アイマスク100を装着したときの快適性を担保できる。
同留具3は、目隠カバー1の左右から延伸する装着バンド2をガン患者の顔面から後頭部まで巻きつけたときに、同バンド2の両端部を互いに係合する役割を果たす。
バンド留具3に関するこれらの設計事項は、ガン治療用アイマスク100を製造環境(例えば、製造工場に導入されている機械設備)に応じて自由に選択すればよい。
例えば、幼児・児童向けにはバンド留具3による怪我を未然防止すべく、バンド留具3として結び紐を採用してもよい。
吸収部材41は、目出孔11と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなる部材である。本例の吸収部材41には、個々のガン症状に応じた薬剤が含浸されている。
吸収部材41を構成する吸収素材の例としては、ポリアクリル酸ナトリウムに代表される高吸水性高分子(SAP:Superabsorbent polymer)、綿材料などを採用可能である。
取付部材42と取付具12を係着することで、目隠カバー1に蓋部材4が取付けられる。
また係着した状態にある取付部材42と取付具12を引離すことで、目隠カバー1から蓋部材4を取外すことが可能である。
ガン患者が患っている疾患が「胃ガン・大腸ガン・非小細胞肺ガン・頭頸部ガン・膵臓ガン・胆道ガン」である場合、これらのガン治療時に投与される「テガフール−ギメラシル−オテラシルカリウム」(TS1(登録商標))ないしは「フルオロウラシル」(5−FU(登録商標))による悪影響を軽減するため、「角膜の保護作用を有するヒアルロン酸を含む点眼薬」を吸収部材41に含浸させる。
これにより5−FU(登録商標)・TS1(登録商標)に起因する涙道障害や角膜障害の発症を抑制することができる。
このようにすることでシタラビン(キロサイド)に起因する結膜炎の発症を抑制することができる。
このようにすることでシスプラチンに起因する球後視神経炎の発症を抑制することができる。
このように乾燥状態の吸水部材41をガン患者の眼に当てることで涙液とともに排出された抗ガン剤が吸収されて目の中に留まることがないため「体内投与された抗ガン剤成分による眼合併症が抑制(軽減)」される。
図2に示すように、まず目隠カバー1をガン患者の眼にあてがった状態にする。
その後、装着バンド2を後頭部に巻きつけてバンド留具3(図1の例では面ファスナ)を係着する。
このようにすることで目隠カバー1がガン患者の眼の周囲を覆った状態で装着される(図2)。
これにより吸収素材からなる吸収部材41がガン患者の眼に当接する。
なお同部材41には予め各ガン患者の疾患に応じた点眼薬を含ませておくか、ないしは一切の点眼薬を含ませることなく乾燥状態としておく。
そのため使用済の蓋部材4から未使用状態の蓋部材4に交換でき、抗ガン剤治療の間、「眼の部位を清潔な状態に保つ」ことができる。
本発明の実施形態2は、目隠カバーを右目用と左目用の2つにそれぞれ別個に分割したガン治療用アイマスク100Aを構成した例である。
また、これらの目隠カバー1−1と1−2は1本の支持棒5を挿通することで連結されている。
なお目隠カバー1−1・1−2は各々、支持棒5を軸として自在に回動可能に取付けされている。そのため目隠カバー1−1・1−2は、それぞれ別個独立に面の向きを変えられるようになっている(図4(b)参照)。
吸収部材41はガン患者の疾患に応じて適宜、薬剤(点眼薬)を含浸した状態ないしは乾燥状態としておく。
これにより実施形態2においても、実施形態1のガン治療用アイマスク100と同様の効果が得られる。
そのため蓋部材4に加えた力がガン患者の顔面に伝わってしまうことで、不快感を与えてしまうおそれもある。
そのため交換の必要な蓋部材4が取付けられた目隠カバーのみ面の向きを変更し(例えば、図4(b))、ガン患者の顔面から離れた状態で蓋部材4の交換を行うことができる。
これにより蓋部材4に加えた力がガン患者の顔面に伝わってしまう事態を未然回避できる。
なお本発明に係るガン治療用アイマスクは、装着バンド2の両端部を縫合ないしは接着することでバンド留具3を具備しない構成とすることも可能である(例えば、図5)。
このように同留具3が不要な簡易構造ゆえに、製造工程の簡略化、使用する部材点数の軽減、製造コストの低減など様々なメリットを享受しうる。
また同アイマスク100Bでは、装着バンド2−1で囲まれた面と垂直な鉛直面に同カバー1の上部中央付近から同バンド2−1の中央部へと至る装着バンド2−2が設けられている。
これにより体に負担の大きい抗ガン剤治療を受終わったときでも、ガン患者が頭を起こすことなく寝転んだ姿勢のままで他者がガン治療用アイマスク100Bを取外すことができる。
本発明のガン治療用アイマスクでは目隠カバー1に吸収部材41を固着させて、これらの構成要素1・41を「物理的に一体的に構成」することも可能である(図8参照)。
なお上記構成下では目隠カバー1から吸収部材41を取外すことができないため、吸収部材41のみを交換することはできない。
図8のガン治療用アイマスク100Cについても構造の簡易化が図られるため、製造工程の簡略化、使用する部材点数の軽減、製造コストの低減などが見込まれる。
さらに目隠カバー1をはじめとするガン治療用アイマスクの外的形状は、ガン患者の眼の周囲に吸収部材41をあてがうという基本機能を損なわない限り、任意の形状(例えば、星型の装飾を施すなど)にデザイン可能である。
このようにガン治療用アイマスクの美観性を高めることで、同アイマスクの購入を検討する需要者の購買意欲が高まることを期待できる。
またデザインに工夫を凝らすことで、装飾効果により抗ガン剤の投与中におけるガン患者の緊張が緩和されることを期待できる。
1 目隠カバー
11 目出孔
12 取付具
2 装着バンド
3 バンド留具
4 蓋部材
41 吸収部材
42 取付部材
5 支持棒
Claims (6)
- ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなる個々のガン症状に応じた薬剤が含浸された蓋部材であって、前記取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した薬剤がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した薬剤が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる
ように構成されたことを特徴とする、ガン治療用アイマスク。
- 胃ガン・大腸ガン・非小細胞肺ガン・頭頸部ガン・膵臓ガン・胆道ガンを患ったガン患者に抗ガン剤を投与する際に、同ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり、前記取付具により目隠カバーに固着されるヒアルロン酸を含む点眼薬が含浸された蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した点眼薬がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した点眼薬が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる
ように構成されたことを特徴とする、ガン治療用アイマスク。
- 急性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病・悪性リンパ腫を患ったガン患者に抗ガン剤を投与する際に、同ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり、前記取付具により目隠カバーに固着されるステロイドを含む点眼薬が含浸された蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した点眼薬がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した点眼薬が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる
ように構成されたことを特徴とする、ガン治療用アイマスク。
- ガン患者の顔面にあてがわれる目隠カバーと、
前記目隠カバーに取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで目の周囲を目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の目の周縁部と同一サイズの目出孔が左右にそれぞれ設けられた前記目隠カバーと、
前記目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり前記取付具により目隠カバーに固着される乾燥状態の蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで目隠カバーが目の周囲を覆うように装着されたとき、前記蓋部材がガン患者に投与された抗ガン剤成分を吸収し、
前記蓋部材が涙液を十分吸収した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる
ように構成されたことを特徴とする、ガン治療用アイマスク。
- ガン患者の右目にあてがわれる右目用の目隠カバーと、
ガン患者の左目にあてがわれる左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーおよび前記左目用の目隠カバーをそれぞれ回動可能に挿通する支持棒と、
前記支持棒に取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで、右目と左目の周囲を右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の右目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記右目用の目隠カバーと、
同ガン患者の左目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーならびに左目用の目隠カバーそれぞれの目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなる個々のガン症状に応じた薬剤が含浸された蓋部材であって、前記取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーが右目と左目の周囲をそれぞれ覆うように装着されたとき、前記蓋部材に含浸した薬剤がガン患者に投与された抗ガン剤成分の影響を軽減し、
前記蓋部材に含浸した薬剤が減少した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる
ように構成されたことを特徴とする、ガン治療用アイマスク。
- ガン患者の右目にあてがわれる右目用の目隠カバーと、
ガン患者の左目にあてがわれる左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーおよび前記左目用の目隠カバーをそれぞれ回動可能に挿通する支持棒と、
前記支持棒に取付けられた装着バンドと、
前記装着バンドに固着されたバンド留具と、
を有してなり、
同バンド留具を係着することで、右目と左目の周囲を右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーで覆って使用するガン治療用アイマスクであって、
ガン患者の右目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記右目用の目隠カバーと、
同ガン患者の左目の周縁部と同一サイズの目出孔が設けられた前記左目用の目隠カバーと、
前記右目用の目隠カバーならびに左目用の目隠カバーそれぞれの目出孔の周縁部に設けられた取付具と、
同目出孔と同一形状かつ同一サイズの吸収素材からなり前記取付具により目隠カバーに着脱可能に取付けられる乾燥状態の蓋部材と、
を備え、
前記バンド留具を係着することで右目用の目隠カバーと左目用の目隠カバーが右目と左目の周囲をそれぞれ覆うように装着されたとき、前記蓋部材がガン患者に投与された抗ガン剤成分を吸収し、
前記蓋部材が涙液を十分吸収した場合ないしは同蓋部材を汚損した場合、同蓋部材を取付具から取外して交換できる
ように構成されたことを特徴とする、ガン治療用アイマスク。
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