JP2015170837A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パワー半導体素子の微細化によるオン抵抗の低減を図る。
【解決手段】パワー半導体形成領域の全面に、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、ソース領域SRを形成する。具体的には、少なくとも、複数のトレンチTRで挟まれたチャネル領域CHの表面にn型不純物を導入することにより、チャネル領域CHの表面に、n型半導体領域からなるソース領域SRを形成する。その後、パターニングしたレジスト膜をマスクに使用したイオン注入法により、例えば、ボロン(B)などのp型不純物を開口部から露出するソース領域SRの一部領域に導入する。これにより、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域を形成する。
【選択図】図13
【解決手段】パワー半導体形成領域の全面に、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、ソース領域SRを形成する。具体的には、少なくとも、複数のトレンチTRで挟まれたチャネル領域CHの表面にn型不純物を導入することにより、チャネル領域CHの表面に、n型半導体領域からなるソース領域SRを形成する。その後、パターニングしたレジスト膜をマスクに使用したイオン注入法により、例えば、ボロン(B)などのp型不純物を開口部から露出するソース領域SRの一部領域に導入する。これにより、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域を形成する。
【選択図】図13
Description
本発明は、半導体装置の製造技術に関し、例えば、パワー半導体素子を含む半導体装置の製造技術に適用して有効な技術に関する。
特開2009−295773号公報(特許文献1)には、平面視において、p+コンタクト領域がn+エミッタ領域内に島状に配置されるパワー半導体素子のレイアウト構成が記載されている。そして、この特許文献1には、n+エミッタ領域の表面に一部欠落部を設けることにより、n+エミッタ領域に囲まれたp+コンタクト領域の表面積を拡張させることが記載されている。
例えば、スイッチング素子としてパワー半導体素子が使用されるが、パワー半導体素子では、大きな電流を流すことから、オン抵抗の低減が求められている。このため、パワー半導体素子の高集積化を図ることにより、パワー半導体素子のオン抵抗を低減する取り組みが進められている。
ここで、パワー半導体素子の高集積化を図るということは、パワー半導体素子を微細化することを意味し、パワー半導体素子の微細化を実現するためには、例えば、パターニング技術において、さらなる微細加工精度が要求されることになる。つまり、パワー半導体素子の微細化に伴って、レジスト膜のパターニング寸法も小さくなり、これによって、下地との接触面積が少なくなるように微細加工されたレジスト膜が形成されることになる。
しかし、下地との接触面積が少なくなるように微細加工されたレジスト膜は、下地から剥がれやすくなるため、正常なパターニングの実現が困難になりやすい。すなわち、オン抵抗を低減するためには、パワー半導体素子の微細化が必要であるが、パワー半導体素子の微細化を進めるにあたって、パワー半導体素子の製造技術には、改善の余地が存在する。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態における半導体装置の製造方法は、同電位となるように接続された第1半導体領域と第2半導体領域とを含む電界効果トランジスタであって、パワー半導体素子形成領域に形成された電界効果トランジスタを有する半導体装置の製造方法である。そして、一実施の形態における半導体装置の製造方法は、半導体基板の主面側に第1導電型不純物を導入することにより、第1導電型の第1半導体領域を形成する工程と、この工程後、第1半導体領域の一部領域に第2導電型不純物を導入することにより、第1導電型とは逆導電型の第2半導体領域を形成する工程とを備える。
一実施の形態によれば、パワー半導体素子の微細化によるオン抵抗の低減を図ることができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態)
<第1関連技術の説明>
図1は、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の模式的な平面レイアウトを示す図である。図1において、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRと、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCが形成されている。ボディコンタクト領域BCは、プラグPLGAと電気的に接続されており、ソース領域SRは、プラグPLGBと電気的に接続されている。このとき、ボディコンタクト領域BCとソース領域SRとが同電位となるように、プラグPLGAとプラグPLGBとが電気的に接続されている。
<第1関連技術の説明>
図1は、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の模式的な平面レイアウトを示す図である。図1において、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRと、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCが形成されている。ボディコンタクト領域BCは、プラグPLGAと電気的に接続されており、ソース領域SRは、プラグPLGBと電気的に接続されている。このとき、ボディコンタクト領域BCとソース領域SRとが同電位となるように、プラグPLGAとプラグPLGBとが電気的に接続されている。
ここで、図1では示されないが、ソース領域SRおよびボディコンタクト領域BCの下層に、p型半導体領域からなるチャネル領域(ボディ領域)が形成されており、このチャネル領域とトレンチTRが接触する領域に反転層が形成される。すなわち、トレンチTRに埋め込まれたゲート電極GEにしきい値電圧以上のゲート電圧を印加すると、トレンチTRと接触するチャネル領域に反転層が形成され、ソース領域SRから反転層を通って、さらに、チャネル領域の下層に形成されているエピタキシャル層や半導体基板(ドレイン領域)に向かって電子が流れることになる。言い換えれば、下層に形成されている半導体基板(ドレイン領域)からエピタキシャル層を通り、さらに、エピタキシャル層上のチャネル領域とトレンチTRとの接触領域に形成される反転層を通って、ソース領域SRに達するオン電流が流れる。このとき、トレンチTRとソース領域SRとの接触面積が大きくなるほどオン電流が増加することから、トレンチゲート型パワーMOSFETにおいて、オン電流を増加させてオン抵抗を低減する観点からは、トレンチTRと接触するソース領域SRの面積を大きくすることが望ましいことになる。
この点に関し、図1に示す第1関連技術のトレンチゲート型パワーMOSFETでは、複数のトレンチTRで挟まれるソース領域SRの一部領域を犠牲にして、ボディコンタクト領域BCを形成しているため、トレンチTRと接触するソース領域SRの接触面積が減少することなる。ここで、ボディコンタクト領域BCを形成する理由は、以下に示す理由による。すなわち、ソース領域SRの下層には、チャネル領域が形成され、さらにチャネル領域の下層には、エピタキシャル層が形成される。このとき、ソース領域SRは、n型半導体領域から形成され、かつ、チャネル領域はp型半導体領域から形成され、かつ、エピタキシャル層はn型半導体層から形成される。このため、ソース領域SRをエミッタ領域とし、かつ、チャネル領域をベース領域とし、かつ、エピタキシャル層をコレクタ領域とする寄生npnバイポーラトランジスタが形成される。そして、ソース領域SRとチャネル領域との間に電位差が生じる場合、ソース領域SRからなるエミッタ領域と、チャネル領域からなるベース領域との間に電位差が生じることになり、寄生npnバイポーラトランジスタがオンしやすくなる。このような寄生npnバイポーラトランジスタがオン動作すると、ゲート電極では制御することができない大電流がトレンチゲート型パワーMOSFETに流れ、この電流が許容電流値を超えると、トレンチゲート型パワーMOSFETが破壊されてしまう。このことから、寄生npnバイポーラトランジスタのオン動作を抑制する必要があり、このことは、エミッタ領域として機能するソース領域SRと、ベース領域として機能するチャネル領域とを同電位にすることにより実現できる。つまり、トレンチゲート型パワーMOSFETにおいては、寄生npnバイポーラトランジスタのオン動作を抑制する観点から、ソース領域SRとチャネル領域とを同電位にする必要があるのである。そこで、ソース領域SRとチャネル領域とを同電位にするため、例えば、図1に示すように、チャネル領域と接続されるボディコンタクト領域BCを設け、ボディコンタクト領域BCとソース領域SRを同電位にする構成が採用されているのである。
ところが、図1に示すように、第1関連技術のトレンチゲート型パワーMOSFETでは、複数のトレンチTRで挟まれるソース領域SRの一部領域を犠牲にして、ボディコンタクト領域BCを形成している。このことから、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETでは、トレンチTRと接触するソース領域SRの接触面積が減少することになる。このことは、トレンチゲート型パワーMOSFETを流れるオン電流が低下することを意味しているから、第1関連技術では、トレンチゲート型パワーMOSFETのオン抵抗の低抵抗化が阻害されることになるのである。だからといって、ボディコンタクト領域BCの個数を低減すると、チャネル領域の電位(バックゲート電位)が不安定になりやすく、ソース領域SRとチャネル領域との同電位性が損なわれやすくなることになる。したがって、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの構成では、ソース領域SRの電位とチャネル領域の電位との同電位性を確保しながら、オン抵抗を低減するには限界があることになる。すなわち、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETでは、オン抵抗を低減する観点から改善の余地が存在することになる。
<第2関連技術の説明>
そこで、オン抵抗を低減する観点から、第2関連技術が提案されている。図2は、第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの模式的な平面レイアウトを示す図である。図2において、第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRと、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCがストライプ状に配置されている。
そこで、オン抵抗を低減する観点から、第2関連技術が提案されている。図2は、第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの模式的な平面レイアウトを示す図である。図2において、第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRと、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCがストライプ状に配置されている。
このように構成されている第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETによれば、図2に示すように、トレンチTRと接触するソース領域SRの接触面積を大きくすることができるため、オン電流を増加させることができ、これによって、トレンチゲート型パワーMOSFETのオン抵抗を低減することができる。すなわち、図1と図2とを比較するとわかるように、第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETでは、第1関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETよりも、トレンチTRと接触するソース領域SRの接触面積を大きくすることができるため、第2関連技術によれば、第1関連技術に比べて、オン抵抗を低減することができる。
ところが、第2関連技術では、例えば、図2に示すように、ストライプ状に配置されたソース領域SRとボディコンタクト領域BCとを一緒に接続するプラグPLGによって、ソース領域SRとボディコンタクト領域BCの同電位性が確保されている。この場合、プラグPLGの製造プロセスのばらつきによって、プラグPLGとソース領域SRとの接触面積や、プラグPLGとトレンチTRとの距離が変動しやすくなる。このことは、プラグPLGの製造プロセスのばらつきによって、トレンチゲート型パワーMOSFETの特性変動が生じやすくなることを意味する。このことから、第2関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETでは、オン抵抗の低減効果を得ることができるものの、プラグPLGの製造プロセスのばらつきに起因する特性変動が顕在化しやすくなり、トレンチゲート型パワーMOSFETの特性を安定化する観点から改善の余地が存在する。
<第3関連技術の説明>
そこで、オン抵抗を低減しながら、個体ごとの特性変動を抑制する観点から、第3関連技術が提案されている。図3は、第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの模式的な平面レイアウトを示す図である。図3において、第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRが形成されており、平面視において、このソース領域SRに内包されるようにボディコンタクト領域BCが島状に配置されている。
そこで、オン抵抗を低減しながら、個体ごとの特性変動を抑制する観点から、第3関連技術が提案されている。図3は、第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの模式的な平面レイアウトを示す図である。図3において、第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRが形成されており、平面視において、このソース領域SRに内包されるようにボディコンタクト領域BCが島状に配置されている。
このように構成されている第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETによれば、第2関連技術と同様に、トレンチTRと接触するソース領域SRの接触面積を大きくすることができるため、オン電流を増加させることができ、これによって、トレンチゲート型パワーMOSFETのオン抵抗を低減することができる。
一方、第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETでは、ボディコンタクト領域BCと接続するプラグPLGAと、ソース領域SRと接続するプラグPLGBとを有しており、図2に示す第2関連技術のようなプラグPLGによって、ソース領域SRとボディコンタクト領域BCとを一緒に接続する構成にはなっていない、このため、第3関連技術では、第2関連技術に比べて、プラグの製造プロセスのばらつきに起因するトレンチゲート型パワーMOSFETの特性変動が顕在化しにくくなり、トレンチゲート型パワーMOSFETの特性の安定性を向上することができる。
しかし、さらなるオン抵抗の低減を実現するために、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化を進めて集積度を向上することが考えられるが、この場合、第3関連技術には、半導体装置の製造技術に着目すると改善の余地が存在する。以下に、この第3関連技術に存在する改善の余地について説明する。
<改善の余地>
図4は、図3のA−A線で切断した断面に対応した図であって、第3関連技術における半導体装置の製造工程を示す断面図である。以下では、図4を使用して、第3関連技術で使用される半導体装置の製造技術に存在する改善の余地について説明する。まず、図4において、半導体基板1S上には、エピタキシャル層EPIが形成されており、このエピタキシャル層EPI上にチャネル領域CHが形成されている。そして、チャネル領域CHの表面から、チャネル領域CHを貫通してエピタキシャル層EPIに達するようにトレンチTRが形成されている。このトレンチTRの内壁には、ゲート絶縁膜GOXが形成されており、このゲート絶縁膜GOXを介して、トレンチTRを埋め込むようにゲート電極GEが形成されている。
図4は、図3のA−A線で切断した断面に対応した図であって、第3関連技術における半導体装置の製造工程を示す断面図である。以下では、図4を使用して、第3関連技術で使用される半導体装置の製造技術に存在する改善の余地について説明する。まず、図4において、半導体基板1S上には、エピタキシャル層EPIが形成されており、このエピタキシャル層EPI上にチャネル領域CHが形成されている。そして、チャネル領域CHの表面から、チャネル領域CHを貫通してエピタキシャル層EPIに達するようにトレンチTRが形成されている。このトレンチTRの内壁には、ゲート絶縁膜GOXが形成されており、このゲート絶縁膜GOXを介して、トレンチTRを埋め込むようにゲート電極GEが形成されている。
図4では、上述したここまでの構造が形成された後の工程が示されている。具体的に、図4には、第3関連技術において、ソース領域SRを形成する工程が示されている。図4に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、チャネル領域CHの表面に、トレンチTRと接触するソース領域SRを形成する。例えば、図4に示すように、トレンチTRを形成した半導体基板1Sの表面にレジスト膜R1を形成し、このレジスト膜R1に対して露光・現像処理を施すことにより、レジスト膜R1をパターニングする。レジスト膜R1のパターニングは、チャネル領域CHの表面領域のうち、ソース領域SRを形成する領域を露出するとともに、ソース領域SRを形成しない領域をレジスト膜R1が覆うように行なわれる。その後、図4に示すように、パターニングしたレジスト膜R1をマスクにしてイオン注入法により、例えば、リンや砒素に代表されるn型不純物(ドナー)をチャネル領域CHに導入する。これにより、チャネル領域CHの表面近傍にn型半導体領域からなるソース領域SRを形成することができる。
続いて、パターニングしたレジスト膜R1を除去した後、図5に示すように、トレンチTRを形成した半導体基板1Sの表面にレジスト膜R2を形成し、このレジスト膜R2に対して露光・現像処理を施すことにより、レジスト膜R2をパターニングする。レジスト膜R2のパターニングは、ボディコンタクト領域BCを形成する領域だけを開口するように行なわれる。その後、図5に示すように、パターニングしたレジスト膜R2をマスクにしてイオン注入法により、例えば、ボロン(ホウ素)に代表されるp型不純物(アクセプタ)をチャネル領域CHに導入する。これにより、チャネル領域CHの表面近傍にp型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCを形成することができる。
このようにして、第3関連技術では、ソース領域SRとボディコンタクト領域BCとを形成することができる。ここで、集積度を向上させてオン抵抗を低減するために、第3関連技術におけるトレンチゲート型パワーMOSFETを微細化することを考える。具体的には、図4に示す複数のトレンチTR間の間隔を狭めることを考える。この場合、図4に示すソース領域SRを形成する工程において、レジスト膜R1のパターニング寸法が小さくなる。つまり、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化に対応した半導体装置の製造技術では、例えば、図4に示すレジスト膜R1のパターニング寸法が小さくなる結果、チャネル領域CHとの接触面積が少なくなるように微細加工されたレジスト膜R1が形成されることになる。ところが、チャネル領域CHとの接触面積が少なくなるように微細加工されたレジスト膜R1は、チャネル領域CHの表面から剥がれやすくなるため、正常なパターニングの実現が困難になりやすい。すなわち、さらなるオン抵抗を低減するためには、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化が必要であるが、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化を進めるにあたって、第3関連技術に対応した製造技術には、改善の余地が存在するのである。すなわち、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化に伴って、図4に示すような微細なレジスト膜R1が必要となるが、微細なレジスト膜R1は剥がれやすくなるため、半導体装置の製造歩留りの低下を招くことになる。このように、第3関連技術では、個体ごとの特性ばらつきを抑制しつつ、オン抵抗の低減を図ることができる利点を有している一方、半導体装置の微細化を推進して、さらなるオン抵抗の低減を実現する場合、半導体装置の製造歩留りの低下が問題点として顕在化する。
そこで、本実施の形態では、第3関連技術に存在する問題点を改善する工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明する。
<半導体装置の構成>
図6は、本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの模式的な平面レイアウトを示す図である。図6において、本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRが形成されており、平面視において、このソース領域SRに内包されるようにボディコンタクト領域BCが島状に配置されている。さらに、ボディコンタクト領域BCには、プラグPLGAが電気的に接続されており、また、ソース領域SRには、プラグPLGBが電気的に接続されている。そして、プラグPLGAとプラグPLGBは、電気的に接続されており、これによって、ボディコンタクト領域BCとソース領域SRは、同電位となるように接続されていることになる。
図6は、本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの模式的な平面レイアウトを示す図である。図6において、本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、例えば、離間して配置された複数のトレンチTRを有し、これらの複数のトレンチTRのそれぞれには、ゲート電極GEが埋め込まれている。そして、複数のトレンチTRに挟まれるように、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRが形成されており、平面視において、このソース領域SRに内包されるようにボディコンタクト領域BCが島状に配置されている。さらに、ボディコンタクト領域BCには、プラグPLGAが電気的に接続されており、また、ソース領域SRには、プラグPLGBが電気的に接続されている。そして、プラグPLGAとプラグPLGBは、電気的に接続されており、これによって、ボディコンタクト領域BCとソース領域SRは、同電位となるように接続されていることになる。
このように構成されている本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETによれば、第3関連技術と同様に、トレンチTRと接触するソース領域SRの接触面積を大きくすることができるため、オン電流を増加させることができ、これによって、トレンチゲート型パワーMOSFETのオン抵抗を低減することができる。
次に、図7は、図6のA−A線で切断した断面図である。図7に示すように、半導体基板1S上には、例えば、n型半導体層からなるエピタキシャル層EPIが形成されており、このエピタキシャル層EPI上に、例えば、p型半導体領域からなるチャネル領域CHが形成されている。そして、チャネル領域CHの表面からチャネル領域CHを貫通してエピタキシャル層EPIの内部に達する複数のトレンチTRが形成されている。これらの複数のトレンチTRのそれぞれの内壁には、例えば、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜GOXが形成されており、このゲート絶縁膜GOXを介して、トレンチTRの内部を埋め込むように、例えば、ポリシリコン膜からなるゲート電極GEが形成されている。
複数のトレンチTRで挟まれたチャネル領域CHの表面領域には、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRと、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCが形成されている。ボディコンタクト領域BCとチャネル領域CHは、ともに、p型半導体領域から形成されているが、ボディコンタクト領域BCの不純物濃度は、チャネル領域CHの不純物濃度よりも高くなっている。また、エピタキシャル層EPIとソース領域SRは、ともに、n型半導体領域(n型半導体層)から形成されているが、ソース領域SRの不純物濃度は、エピタキシャル層EPIの不純物濃度よりも高くなっている。なぜなら、ソース領域SRにおいては、オン抵抗を低減するために、不純物濃度が高くなっているのに対し、エピタキシャル層EPIは、トレンチゲート型パワーMOSFETの耐圧を確保する機能を有しているため、不純物濃度が低くなっているからである。すなわち、エピタキシャル層EPIの不純物濃度を高くすると、耐圧が低下することから、充分な耐圧を確保するため、エピタキシャル層EPIの不純物濃度は低くなっているのである。
そして、複数のトレンチTRの表面およびソース領域SRの表面を覆うように、例えば、酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜ILが形成されている。この層間絶縁膜ILには、コンタクトホール(開口部)CNTが形成されており、このコンタクトホールCNTの底部からは、ボディコンタクト領域BCが露出している。さらに、このコンタクトホールCNTを埋め込み、かつ、層間絶縁膜IL上に延在するように、例えば、アルミニウム膜やアルミニウム合金膜からなるプラグPLGAおよびソース電極SEが形成されている。これにより、ソース電極SEは、プラグPLGAを介して、ボディコンタクト領域BCと接続されていることになる。このように、ボディコンタクト領域BCは、プラグPLGAと直接接触することになり、プラグPLGAとのオーミック接触(オーミックコンタクト)を確保するために、ボディコンタクト領域BCの不純物濃度が高くなっている。
続いて、図8は、図6のB−B線で切断した断面図である。図8に示すように、半導体基板1S上には、例えば、n型半導体層からなるエピタキシャル層EPIが形成されており、このエピタキシャル層EPI上に、例えば、p型半導体領域からなるチャネル領域CHが形成されている。そして、チャネル領域CHの表面からチャネル領域CHを貫通してエピタキシャル層EPIの内部に達する複数のトレンチTRが形成されている。これらの複数のトレンチTRのそれぞれの内壁には、例えば、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜GOXが形成されており、このゲート絶縁膜GOXを介して、トレンチTRの内部を埋め込むように、例えば、ポリシリコン膜からなるゲート電極GEが形成されている。
複数のトレンチTRで挟まれたチャネル領域CHの表面領域には、例えば、n型半導体領域からなるソース領域SRが形成されている。そして、複数のトレンチTRの表面およびソース領域SRの表面を覆うように、例えば、酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜ILが形成されている。この層間絶縁膜ILには、コンタクトホール(開口部)CNTが形成されており、このコンタクトホールCNTの底部からは、ソース領域SRの一部領域が露出している。さらに、このコンタクトホールCNTを埋め込み、かつ、層間絶縁膜IL上に延在するように、例えば、アルミニウム膜やアルミニウム合金膜からなるプラグPLGBおよびソース電極SEが形成されている。これにより、ソース電極SEは、プラグPLGBを介して、ソース領域SRと接続されていることになる。したがって、図7および図8に示すように、ソース電極SEは、ボディコンタクト領域BCと電気的に接続されているとともに、ソース領域SRとも電気的に接続されていることになる。つまり、ボディコンタクト領域BCとソース領域SRは、ソース電極SEによって、互いに同電位となるように電気的に接続されていることになる。
<半導体装置の製造方法>
本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、上記のように構成されており、以下に、その製造方法について、図面を参照しながら説明することにする。
本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETは、上記のように構成されており、以下に、その製造方法について、図面を参照しながら説明することにする。
まず、図9に示すように、例えば、シリコンを主成分とし、主面側にエピタキシャル層EPIが形成された半導体基板1Sを用意する。このとき、エピタキシャル層EPIは、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入したn型半導体層から形成されている。なお、半導体基板1Sには、少なくとも、トレンチゲート型パワーMOSFETが形成されるパワー半導体素子形成領域を有しているが、パワー半導体素子形成領域の他に、例えば、温度検知ダイオードなどが形成される領域を有している場合もある。以下では、特に、トレンチゲート型パワーMOSFETが形成されるパワー半導体素子形成領域に着目して、本実施の形態における半導体装置の製造方法について説明することにする。
ここで、本明細書で、「主成分」とは、部材(基材や層や膜)を構成する構成材料のうち、最も多く含まれている材料成分のことをいい、例えば、「シリコンを主成分とする半導体基板1S」とは、半導体基板1Sの材料がシリコン(Si)を最も多く含んでいることを意味している。本明細書で「主成分」という言葉を使用する意図は、例えば、半導体基板1Sが基本的にシリコンから構成されているが、その他に不純物を含む場合を排除するものではないことを表現するために使用している。
また、図9において、半導体基板1Sとエピタキシャル層EPIとを分けて図示しているが、本明細書では、エピタキシャル層EPIを形成した半導体基板1Sを一体的に「半導体基板」という場合もある。すなわち、本明細書で「半導体基板」という場合には、エピタキシャル層EPIを形成する基材を示す場合と、エピタキシャル層EPIを形成した基材全体を示す場合の両方の概念で使用することがある。
次に、図10に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、パワー半導体素子形成領域に形成されているエピタキシャル層EPIの表面に複数のトレンチTRを形成する。そして、図11に示すように、複数のトレンチTRのそれぞれの内壁を含むエピタキシャル層EPIの表面にゲート絶縁膜GOXを形成する。このゲート絶縁膜GOXは、例えば、酸化シリコン膜から形成され、例えば、熱酸化法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法を使用することにより形成することができる。ただし、ゲート絶縁膜GOXは、酸化シリコン膜に限らず、例えば、酸化シリコン膜よりも誘電率の高い高誘電率膜から形成することができる。高誘電率膜としては、例えば、酸化ハフニウム膜などを挙げることができる。その後、ゲート絶縁膜GOXを介して、トレンチTRの内部を埋め込むようにゲート電極GEを形成する。このゲート電極GEは、例えば、ポリシリコン膜から形成され、例えば、CVD法を使用することにより形成することができる。
続いて、図12に示すように、イオン注入法を使用することにより、複数のトレンチTRで挟まれたエピタキシャル層EPIの表面領域にチャネル領域CHを形成する。チャネル領域CHは、p型半導体領域から形成され、例えば、ボロン(B)に代表されるp型不純物をエピタキシャル層EPIに導入することにより形成される。
その後、図13に示すように、パワー半導体形成領域の全面に、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、ソース領域SRを形成する。具体的には、図13に示すように、少なくとも、複数のトレンチTRで挟まれたチャネル領域CHの表面にn型不純物を導入することにより、チャネル領域CHの表面に、n型半導体領域からなるソース領域SRを形成する。このとき、イオン注入法によって、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物が導入されるが、そのドーズ量は、例えば、1×1015(ions/cm2)〜5×1015(ions/cm2)である。
次に、図14に示すように、半導体基板1S主面側にレジスト膜R2を塗布した後、露光・現像処理を施すことにより、レジスト膜R2をパターニングする。レジスト膜R2のパターニングは、ボディコンタクト領域BCを形成する領域だけを開口する開口部が形成されるように行なわれる。そして、パターニングしたレジスト膜R2をマスクに使用したイオン注入法により、例えば、ボロン(B)などのp型不純物を開口部から露出するソース領域SRの一部領域に導入する。この結果、図14に示すように、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCを形成することができる。このとき、ボディコンタクト領域BCは、ボディコンタクト領域BCの底部の深さが、ソース領域SRの底部の深さよりも深くなるように形成される。
ここで、イオン注入法によって、ボロン(B)などのp型不純物が導入されるが、そのドーズ量は、例えば、1×1016(ions/cm2)〜5×1016(ions/cm2)である。したがって、ボディコンタクト領域BCを形成する際に使用されるイオン注入法でのp型不純物のドーズ量は、ソース領域SRを形成する際に使用されるイオン注入法でのn型不純物のドーズ量よりも高くなっている。これにより、n型半導体領域から形成されるソース領域SRの一部領域をp型半導体領域から形成されるボディコンタクト領域BCにすることができる。
続いて、パターニングしたレジスト膜R2を除去した後、図15に示すように、トレンチTRを形成した半導体基板1Sの主面側に層間絶縁膜ILを形成する。この層間絶縁膜ILは、例えば、酸化シリコン膜から形成され、例えば、CVD法を使用することにより形成することができる。そして、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、層間絶縁膜ILを貫通するコンタクトホールCNTを形成する。このコンタクトホールCNTの底部では、ボディコンタクト領域BCが露出する。
その後、図7に示すように、コンタクトホールCNTを埋め込み、かつ、層間絶縁膜IL上にアルミニウム膜を形成する。このアルミニウム膜は、例えば、スパッタリング法を使用することにより形成することができる。これにより、コンタクトホールCNTをアルミニウム膜で埋め込んだプラグPLGAを形成することができる。さらに、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、層間絶縁膜IL上に形成されているアルミニウム膜をパターニングすることにより、ソース電極SEを形成する。
以上のようにして、本実施の形態における半導体装置を製造することができる、なお、本実施の形態では、プラグPLGAおよびソース電極SEをアルミニウム膜から形成する例について説明したが、これに限らず、例えば、AlSi膜やAlSiCu膜に代表されるアルミニウム合金膜、または、タングステン膜やタングステン合金膜からプラグPLGAおよびソース電極SEを形成してもよい。
<実施の形態における特徴>
次に、本実施の形態における特徴点について説明する。本実施の形態における特徴点は、半導体装置の製造方法にある。具体的に、本実施の形態における特徴点は、例えば、トレンチゲート型パワーMOSFETの製造方法において、図13に示すように、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成する点にある。つまり、本実施の形態における特徴点は、イオン注入法によって、パワー半導体素子領域の全面に、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、複数のトレンチTRで挟まれた領域全体にn型半導体領域からなるソース領域SRを形成する点にある。
次に、本実施の形態における特徴点について説明する。本実施の形態における特徴点は、半導体装置の製造方法にある。具体的に、本実施の形態における特徴点は、例えば、トレンチゲート型パワーMOSFETの製造方法において、図13に示すように、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成する点にある。つまり、本実施の形態における特徴点は、イオン注入法によって、パワー半導体素子領域の全面に、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、複数のトレンチTRで挟まれた領域全体にn型半導体領域からなるソース領域SRを形成する点にある。
例えば、第3関連技術では、図4に示すように、ボディコンタクト領域を形成する領域をレジスト膜R1で覆った状態で、半導体基板1Sにn型不純物を導入することにより、ソース領域SRを形成している。ここで、集積度を向上させてオン抵抗の低減を図るため、複数のトレンチTR間の距離を狭めることにより、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化を図る場合を考える。この場合、第3関連技術では、図4に示すレジスト膜R1の寸法サイズが小さくなる。このことは、レジスト膜R1と、下地であるチャネル領域CHとの接触面積が小さくなることを意味する。このとき、下地との接触面積が少なくなるように微細加工されたレジスト膜R1は、下地から剥がれやすくなるため、正常なパターニングの実現が困難になりやすい。つまり、第3関連技術では、イオン注入法によるソース領域SRの形成工程で、図4に示すようなレジスト膜R1を使用する結果、微細加工に伴うレジスト膜R1の剥離が問題点として顕在化しやすくなるのである。すなわち、集積度を向上させてオン抵抗を低減するためには、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化が必要であるが、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化を進めるにあたって、第3関連技術には、改善の余地が存在するのである。
この点に関し、第3関連技術では、n+エミッタ領域の表面に一部欠落部を設けることにより、n+エミッタ領域に囲まれたp+コンタクト領域の表面積を拡張させる対策を取っている。この場合、p+コンタクト領域の表面積が増大することから、p+コンタクト領域を覆うレジスト膜の寸法も大きくなる。このことから、第3関連技術では、レジスト膜と下地との接触面積を確保することができることになり、微細加工されたレジスト膜の下地からの剥離を抑制することができることになる。ところが、この場合、n+エミッタ領域の表面に設けられる一部欠落部が、トレンチと接触するn+エミッタ領域の一部領域を犠牲にすることから、トレンチTRと接触するn+エミッタ領域の接触面積が減少することなり、オン抵抗の低抵抗化が阻害されることになる。つまり、第3関連技術では、パワー半導体素子の微細化によるオン抵抗の低減を図る場合に顕在化するレジスト膜の下地からの剥離を抑制するために、一部欠落部を設ける工夫を施している一方で、この工夫がオン抵抗を増大する方向に働くため、第3関連技術では、実質的なオン抵抗の低減を図ることが困難になるものと考えられる。
これに対し、本実施の形態では、図13に示すように、パワー半導体素子形成領域にレジスト膜を形成せずに、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成している。このため、本実施の形態におけるトレンチゲート型パワーMOSFETの製造方法では、微細加工に伴うレジスト膜の剥離が問題点として顕在化しないのである。これにより、本実施の形態によれば、図6に示すレイアウト構成を採用することにより、個体ごとの特性ばらつきを抑制しつつ、オン抵抗の低減を図ることができる利点を確保しながら、さらに、半導体装置の微細化を推進して、さらなるオン抵抗の低減を実現する場合であっても、半導体装置の製造歩留りの向上を図ることができる。すなわち、本実施の形態によれば、パワー半導体素子形成領域にレジスト膜を形成せずに、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成するという特徴点によって、半導体装置の微細化に伴う製造歩留りの低下を抑制しながら、トレンチゲート型パワーMOSFETオン抵抗の低減に代表される半導体装置の性能向上を図ることができるという顕著な効果を得ることができる。
特に、本実施の形態では、レジスト膜の下地からの剥離を抑制しながら、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化によるオン抵抗の低減効果が得られ、さらに、パワー半導体素子形成領域にレジスト膜を形成せずに、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成するというレジスト膜の下地からの剥離に対する工夫が、トレンチTRと接触するソース領域を犠牲にすることなく実現できる。このことから、本実施の形態によれば、レジスト膜の下地からの剥離を抑制できるとともに、トレンチTRと接触するソース領域を犠牲にすることなく最大限の領域を確保できることによるオン抵抗の低減効果と、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化によるオン抵抗の低減効果との相乗効果によって、第3関連技術では得ることができないような大きなオン抵抗の低減効果を得ることができる。
続いて、本実施の形態では、図13に示すように、パワー半導体素子形成領域にレジスト膜を形成せずに、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成した後、図14に示すように、半導体基板1Sの主面側にパターニングしたレジスト膜R2を形成する。ここで、レジスト膜R2は、ボディコンタクト領域BCを形成する領域を開口し、かつ、その他の領域を覆うようにパターニングが行なわれる。このとき、パターニングしたレジスト膜R2の下地との接触面積は大きいことから、たとえ、複数のトレンチTR間の距離を狭める微細化が行なわれる場合であっても、パターニングしたレジスト膜R2と下地との接触面積を確保することができる。このため、図14に示す工程では、微細化に伴うレジスト膜R2の剥離が問題点として顕在化することはないと考えられる。
そして、図14に示すように、パターニングしたレジスト膜R2をマスクにしたイオン注入法により、例えば、ボロン(B)に代表されるp型不純物を導入する。これにより、パターニングしたレジスト膜R2に形成されている開口部から露出する領域に、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCを形成することができる。
ここで、本実施の形態では、パターニングしたレジスト膜R2に形成されている開口部から露出する領域には、n型半導体領域からなるソース領域SRが形成されている。このため、本実施の形態では、このソース領域SRに導入されているn型不純物を打ち消すほどの濃度でp型不純物を導入することにより、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCを形成する。すなわち、本実施の形態では、パターニングしたレジスト膜R2に形成されている開口部から露出するn型半導体領域であるソース領域SRに対して、p型不純物をカウンタドーピングすることにより、p型半導体領域であるボディコンタクト領域BCを形成する。このように、本実施の形態では、図13に示すように、パワー半導体素子形成領域にレジスト膜を形成せずに、パワー半導体素子形成領域の全面にソース領域SRを形成している。このことに起因して、図14に示すように、ボディコンタクト領域BCは、パターニングしたレジスト膜R2に形成されている開口部から露出するn型半導体領域(ソース領域SR)をp型半導体領域に変化させるほどの高濃度でp型不純物を導入することにより形成される。
したがって、ボディコンタクト領域BCに導入されているp型不純物は高濃度になる。一方、ソース領域SRにも、オン抵抗を低減するため、n型不純物が高濃度に導入されている。このことから、ソース領域SRとボディコンタクト領域BCの境界領域には、高濃度のn型半導体領域と高濃度のp型半導体領域が接触することによるpn接合が形成されることになる。このように、高濃度のn型半導体領域と高濃度のp型半導体領域との接触により形成されるpn接合では、通常、リーク電流が大きくなり、pn接合を流れるリーク電流が問題点として顕在化することが考えられる。しかし、pn接合を流れるリーク電流は、pn接合を構成するn型半導体領域とp型半導体領域とが異なる電位である場合に発生する。この点に関し、本実施の形態では、ソース領域SR(n型半導体領域)とボディコンタクト領域BC(p型半導体領域)が同電位となっており、ソース領域SRとボディコンタクト領域BCとの境界領域に形成されるpn接合では、リーク電流が問題点として顕在化することはないのである。このことから、本実施の形態では、高濃度のn型半導体領域と高濃度のp型半導体領域との接触により形成されるpn接合のリーク電流を気にすることなく、図13および図14に示す工程を実現することができるのである。
以上のことから、本実施の形態によれば、図13および図14に示す特徴工程を経ることにより、微細化に伴うレジスト膜の下地からの剥離を抑制しながら、半導体装置のオン抵抗を低減することができる。すなわち、本実施の形態によれば、半導体装置の製造歩留りの低下を招くことなく、トレンチゲート型パワーMOSFETの微細化が可能となり、これによって、トレンチゲート型パワーMOSFETを含む半導体装置において、オン抵抗の低減に代表される性能向上を図ることができる。
<プレーナ型パワーMOSFETへの適用>
本実施の形態では、例えば、パワー半導体素子の一例として、トレンチゲート型パワーMOSFETを挙げて説明しているが、本実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、プレーナ型パワーMOSFETにも適用することができる。
本実施の形態では、例えば、パワー半導体素子の一例として、トレンチゲート型パワーMOSFETを挙げて説明しているが、本実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、プレーナ型パワーMOSFETにも適用することができる。
図16は、本実施の形態におけるプレーナ型パワーMOSFETのデバイス構造を示す断面図である。図16において、本実施の形態におけるプレーナ型パワーMOSFETは、半導体基板1Sを有しており、この半導体基板1S上には、例えば、n型半導体層からなるエピタキシャル層EPIが形成されている。そして、このエピタキシャル層EPI上に、ゲート絶縁膜GOXを介してゲート電極GEが形成されている。一方、エピタキシャル層EPI内には、例えば、p型半導体領域からなるチャネル領域CHが形成されており、このチャネル領域CHに内包されるように、n型半導体領域からなるソース領域SRと、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCが形成されている。特に、ソース領域SRは、ゲート電極GEに整合するように形成されており、一対のソース領域SRに挟まれるようにボディコンタクト領域BCが形成されている。そして、ゲート電極GEを覆う半導体基板1Sの主面側には、層間絶縁膜ILが形成されており、この層間絶縁膜ILを貫通するようにコンタクトホールCNTが形成されている。このコンタクトホールCNTの底部には、ボディコンタクト領域BCが露出している。そして、このコンタクトホールCNTを埋め込み、かつ、層間絶縁膜IL上に延在するように、例えば、アルミニウム膜やアルミニウム合金膜からなるプラグPLGAおよびソース電極SEが形成されている。これにより、ソース電極SEは、プラグPLGAを介して、ボディコンタクト領域BCと接続されていることになる。また、図16では示されていないが、ソース領域SRもソース電極SEと電気的に接続されている。したがって、ソース領域SRとボディコンタクト領域BCは、ソース電極SEによって、同電位で接続されていることになる。
本実施の形態におけるプレーナ型パワーMOSFETは、上記のように構成されており、以下に、プレーナ型パワーMOSFETの製造方法において、本実施の形態の特徴工程に着目して説明する。
例えば、図17において、半導体基板1S上にゲート絶縁膜GOXを形成し、ゲート絶縁膜GOX上にゲート電極GEを形成した後、図17に示すように、パワー半導体形成領域の全面に、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、ソース領域SRを形成する。具体的には、図17に示すように、少なくとも、ゲート電極GEで挟まれたチャネル領域CHの表面にn型不純物を導入することにより、チャネル領域CHに内包されるように、n型半導体領域からなるソース領域SRを形成する。このとき、イオン注入法によって、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物が導入されるが、そのドーズ量は、例えば、1×1015(ions/cm2)〜5×1015(ions/cm2)である。
次に、図18に示すように、半導体基板1S主面側にレジスト膜R2を塗布した後、露光・現像処理を施すことにより、レジスト膜R2をパターニングする。レジスト膜R2のパターニングは、ボディコンタクト領域BCを形成する領域だけを開口する開口部が形成されるように行なわれる。そして、パターニングしたレジスト膜R2をマスクに使用したイオン注入法により、例えば、ボロン(B)などのp型不純物を開口部から露出するソース領域SRの一部領域に導入する。この結果、図18に示すように、p型半導体領域からなるボディコンタクト領域BCを形成することができる。
ここで、イオン注入法によって、ボロン(B)などのp型不純物が導入されるが、そのドーズ量は、例えば、1×1016(ions/cm2)〜5×1016(ions/cm2)である。したがって、ボディコンタクト領域BCを形成する際に使用されるイオン注入法でのp型不純物のドーズ量は、ソース領域SRを形成する際に使用されるイオン注入法でのn型不純物のドーズ量よりも高くなっている。これにより、n型半導体領域から形成されるソース領域SRの一部領域をp型半導体領域から形成されるボディコンタクト領域BCにすることができる。
以上のようにして、本実施の形態におけるプレーナ型パワーMOSFETにおいても、図17および図18に示す特徴工程を経ることにより、微細化に伴うレジスト膜の下地からの剥離を抑制しながら、半導体装置のオン抵抗を低減することができる。すなわち、本実施の形態によれば、半導体装置の製造歩留りの低下を招くことなく、プレーナ型パワーMOSFETの微細化が可能となり、これによって、プレーナ型パワーMOSFETを含む半導体装置において、オン抵抗の低減に代表される性能向上を図ることができる。
<LDMOSFETへの適用>
本実施の形態では、例えば、パワー半導体素子の一例として、トレンチゲート型パワーMOSFETやプレーナ型パワーMOSFETを挙げて説明しているが、本実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、LDMOSFET(Lateral Diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)にも適用することができる。
本実施の形態では、例えば、パワー半導体素子の一例として、トレンチゲート型パワーMOSFETやプレーナ型パワーMOSFETを挙げて説明しているが、本実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、LDMOSFET(Lateral Diffused Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)にも適用することができる。
図19は、LDMOSFETの断面構造を示す断面図である。図19において、p+型のシリコン単結晶からなる半導体基板1S上には、p−型の半導体層からなるエピタキシャル層EPIが形成されている。そして、半導体基板1Sには、溝DTが形成されており、この溝DTには、例えばp型ポリシリコン膜が埋め込まれてp型打ち抜き層PLが形成されている。さらに、半導体基板1Sの表面には、p型ウェルPWLが形成されている。
次に、半導体基板1Sの表面には、ゲート絶縁膜GOXが形成されており、このゲート絶縁膜GOX上にゲート電極Gおよびキャップ絶縁膜CAPが形成されている。ゲート絶縁膜GOXは、例えば、薄い酸化シリコン膜などからなり、ゲート電極Gはポリシリコン膜から形成されている。そして、ゲート電極Gに整合して、n−型オフセットドレイン領域ODR1が形成されるとともに、n−型ソース領域SR1が形成されている。n−型ソース領域SR1に隣接するようにp型ハロー領域HALOが形成されている。
ゲート電極Gの両側の側壁には、サイドウォールSWが形成されており、このサイドウォールSWに整合して、n型オフセットドレイン領域ODR2およびn+型ドレイン領域DR1が形成されている。同様に、n−型ソース領域SR1の外側には、サイドウォールSWに整合して、n+型ソース領域SR2が形成されている。そして、n+型ソース領域SR2の外側にp+型半導体領域PR1が形成されている。このp+型半導体領域PR1は、n+型ソース領域SR2と電気的に接続され、かつ、半導体基板1Sと電気的に接続される領域となる。
このように構成されたLDMOSFET上には、窒化シリコン膜SNが形成され、この窒化シリコン膜SN上に酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜IL1が形成されている。そして、この層間絶縁膜IL1および窒化シリコン膜SNを貫通するコンタクトホールCNT1が形成されている。コンタクトホールCNT1には、例えばバリア膜とタングステン膜からなるプラグPLG1が埋め込まれている。
プラグPLG1を形成した層間絶縁膜IL1上には、例えばアルミニウム膜からなる第1層配線L1が形成され、この第1層配線L1を覆うように酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜IL2が形成されている。この層間絶縁膜IL2には、第1層配線L1へ貫通する接続孔CNT2が形成されており、この接続孔CNT2にプラグPLG2が埋め込まれている。そして、プラグPLG2を形成した層間絶縁膜IL2上には、第2層配線L2が形成されている。この第2層配線L2より上層には、必要に応じて他の配線層や層間絶縁膜が形成されるが、図19では省略する。
このように構成されているLDMOSFETの第1利点は、図19に示すように、n+型ソース領域SR2が半導体基板1Sと電気的に接続されている点である。つまり、n+型ソース領域SR2は、プラグPLG1→第1層配線L1→p+型半導体領域PR1→p型打ち抜き層PLを介して半導体基板1Sと電気的に接続されている。これにより、LDMOSFETにおいては、半導体基板1Sの裏面から基準電位(GND電位)をn+型ソース領域SR2に供給することができる。このことは、n+型ソース領域SR2に基準電位を供給するために、n+型ソース領域SR2を半導体チップの表面に形成されるパッドと多層配線を介して接続し、半導体チップが搭載される配線基板とパッドとをワイヤ(金線)で接続する必要がないことを意味する。すなわち、ワイヤを使用してn+型ソース領域SR2に基準電位(GND電位)を供給する場合、ワイヤによる寄生インダクタンスが生じることになるのである。なぜなら、ワイヤによる寄生インダクタンスが発生すると、ソースインピーダンスが大きくなり、電力利得が低下してしまうからである。したがって、LDMOSFETでは、n+型ソース領域SR2と半導体基板1Sとを電気的に接続することにより、半導体基板1Sの裏面からn+型ソース領域SR2に基準電位を供給する構成を取っている。この結果、n+型ソース領域SR2に基準電位を供給するために、寄生インダクタンスが大きくなるワイヤを使用する必要がなくなるので、LDMOSFETによれば、ソースインピーダンスを小さくすることができる。このことから、LDMOSFETによれば、電力利得の低下を抑制することができる。また、LDMOSFETでは、半導体基板1Sに導入する導電型不純物の不純物濃度を高くしているため低抵抗(〜mΩ・cm)となっている。この構成により、ソース抵抗を下げることができるので、この観点からも、ソースインピーダンスを下げることができる。つまり、LDMOSFETでは、n+型ソース領域SR2と半導体基板1Sとを電気的に接続する構成と、半導体基板1Sの不純物濃度を高濃度とする構成とを採用することにより、ソースインピーダンスを下げることができるため、電力利得の向上を図ることができるのである。
さらに、LDMOSFETの第2利点は、図19に示すように、ゲート電極G直下のチャネル領域と、n+型ドレイン領域DR1との間にオフセット領域(n−型オフセットドレイン領域ODR1およびn型オフセットドレイン領域ODR2)を設けている点にある。これにより、チャネル領域とn+型ドレイン領域DR1との距離を離すことができるとともに、オフセット領域における不純物濃度を最適化することにより、LDMOSFETにおけるドレイン耐圧を向上させることができる。
本実施の形態におけるLDMOSFETは、上記のように構成されており、以下に、LDMOSFETの製造方法において、本実施の形態の特徴工程に着目して説明する。
例えば、図19において、パワー半導体形成領域の全面に、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、n+型ソース領域SR2を形成する。
次に、半導体基板1S主面側にレジスト膜を塗布した後、露光・現像処理を施すことにより、レジスト膜をパターニングする。レジスト膜のパターニングは、p+型半導体領域PR1を形成する領域だけを開口する開口部が形成されるように行なわれる。そして、パターニングしたレジスト膜をマスクに使用したイオン注入法により、例えば、ボロン(B)などのp型不純物を開口部から露出するn+型ソース領域SR2の一部領域に導入する。この結果、図19に示すようなp+型半導体領域PR1を形成することができる。
以上のようにして、本実施の形態におけるLDMOSFETにおいても、本実施の形態における特徴工程を経ることにより、微細化に伴うレジスト膜の下地からの剥離を抑制しながら、半導体装置のオン抵抗を低減することができる。すなわち、本実施の形態によれば、半導体装置の製造歩留りの低下を招くことなく、LDMOSFETの微細化が可能となり、これによって、LDMOSFETを含む半導体装置において、オン抵抗の低減に代表される性能向上を図ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態では、パワー半導体素子の一例として、トレンチゲート型パワーMOSFET、プレーナ型パワーMOSFET、および、LDMOSFETを挙げて説明したが、前記実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などにも適用することができる。
1S 半導体基板
BC ボディコンタクト領域
CAP キャップ絶縁膜
CH チャネル領域
CNT コンタクトホール
CNT1 コンタクトホール
CNT2 接続孔
DR1 n+型ドレイン領域
DT 溝
EPI エピタキシャル層
G ゲート電極
GE ゲート電極
GOX ゲート絶縁膜
HALO p型ハロー領域
IL 層間絶縁膜
IL1 層間絶縁膜
IL2 層間絶縁膜
L1 第1層配線
L2 第2層配線
ODR1 n−型オフセットドレイン領域
ODR2 n型オフセットドレイン領域
PL p型打ち抜き層
PLG プラグ
PLGA プラグ
PLGB プラグ
PLG1 プラグ
PLG2 プラグ
PR1 p+型半導体領域
PWL p型ウェル
R1 レジスト膜
R2 レジスト膜
SE ソース電極
SN 窒化シリコン膜
SR ソース領域
SR1 n−型ソース領域
SR2 n+型ソース領域
SW サイドウォール
TR トレンチ
BC ボディコンタクト領域
CAP キャップ絶縁膜
CH チャネル領域
CNT コンタクトホール
CNT1 コンタクトホール
CNT2 接続孔
DR1 n+型ドレイン領域
DT 溝
EPI エピタキシャル層
G ゲート電極
GE ゲート電極
GOX ゲート絶縁膜
HALO p型ハロー領域
IL 層間絶縁膜
IL1 層間絶縁膜
IL2 層間絶縁膜
L1 第1層配線
L2 第2層配線
ODR1 n−型オフセットドレイン領域
ODR2 n型オフセットドレイン領域
PL p型打ち抜き層
PLG プラグ
PLGA プラグ
PLGB プラグ
PLG1 プラグ
PLG2 プラグ
PR1 p+型半導体領域
PWL p型ウェル
R1 レジスト膜
R2 レジスト膜
SE ソース電極
SN 窒化シリコン膜
SR ソース領域
SR1 n−型ソース領域
SR2 n+型ソース領域
SW サイドウォール
TR トレンチ
Claims (15)
- 同電位となるように接続されたソース領域とボディコンタクト領域とを含み、かつ、パワー半導体素子形成領域に形成された電界効果トランジスタであって、前記ボディコンタクト領域が、平面視において、前記ソース領域内に島状に配置される前記電界効果トランジスタを有する、半導体装置の製造方法であって、
(a)半導体基板を用意する工程、
(b)前記半導体基板の主面側に第1導電型不純物を導入することにより、第1導電型の第1半導体領域を形成する工程、
(c)前記(b)工程後、前記第1半導体領域の一部領域に第2導電型不純物を導入することにより、前記第1導電型とは逆導電型の第2半導体領域を形成する工程、
を備え、
前記(b)工程および前記(c)工程を経ることにより、前記第1半導体領域からなる前記ソース領域と、前記第2半導体領域からなる前記ボディコンタクト領域とを形成する、半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程は、前記パワー半導体素子形成領域の全面に前記第1導電型不純物を導入する、半導体装置の製造方法。 - 請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記第1半導体領域の前記一部領域を開口するマスクを形成した後、前記マスクから開口する前記一部領域に前記第2導電型不純物を導入する、半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程は、イオン注入法により実施し、
前記(c)工程も、イオン注入法により実施する、半導体装置の製造方法。 - 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程における前記第2導電型不純物のドーズ量は、前記(b)工程における前記第1導電型不純物のドーズ量よりも高い、半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記電界効果トランジスタは、
前記半導体基板の前記主面上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
を含み、
(d)前記(a)工程後、前記(b)工程前に、前記半導体基板上に前記ゲート絶縁膜を形成する工程、
(e)前記(d)工程後、前記(b)工程前に、前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程、
を有する、半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記電界効果トランジスタは、
前記半導体基板の前記主面側に形成されたトレンチと、
前記トレンチの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜を介して前記トレンチを埋め込むように形成されたゲート電極と、
を含み、
(f)前記(a)工程後、前記(b)工程前に、前記半導体基板の前記主面側に前記トレンチを形成する工程、
(g)前記(f)工程後、前記(b)工程前に、前記トレンチの内壁に前記ゲート絶縁膜を形成する工程、
(h)前記(g)工程後、前記(b)工程前に、前記ゲート絶縁膜を介して、前記トレンチを埋め込むように前記ゲート電極を形成する工程、
を有する、半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1半導体領域は、n型半導体領域であり、
前記第2半導体領域は、p型半導体領域である、半導体装置の製造方法。 - 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板は、シリコンを主成分とし、
前記(b)工程で導入される前記第1導電型不純物は、砒素であり、
前記(c)工程で導入される前記第2導電型不純物は、ホウ素である、半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2半導体領域の底部の深さは、前記第1半導体領域の底部の深さよりも深い、半導体装置の製造方法。 - 同電位となるように接続された第1半導体領域と第2半導体領域とを含む電界効果トランジスタであって、パワー半導体素子形成領域に形成された前記電界効果トランジスタを有する、半導体装置の製造方法であって、
(a)半導体基板を用意する工程、
(b)前記パワー半導体素子形成領域の全面に第1導電型不純物を導入することにより、第1導電型の前記第1半導体領域を形成する工程、
(c)前記(b)工程後、前記第1半導体領域の一部領域を開口するマスクを形成し、前記マスクから開口する前記一部領域に第2導電型不純物を導入することにより、前記第1導電型とは逆導電型の前記第2半導体領域を形成する工程、
を備える、半導体装置の製造方法。 - 請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程は、イオン注入法により実施し、
前記(c)工程も、イオン注入法により実施し、
前記(c)工程における前記第2導電型不純物のドーズ量は、前記(b)工程における前記第1導電型不純物のドーズ量よりも高い、半導体装置の製造方法。 - 請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
前記電界効果トランジスタは、トレンチゲート型パワーMOSFETであり、
前記(b)工程と前記(c)工程を経ることによって、
前記第1半導体領域は、前記電界効果トランジスタのソース領域となり、
前記第2半導体領域は、前記電界効果トランジスタのボディコンタクト領域となる、半導体装置の製造方法。 - 請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
前記電界効果トランジスタは、プレーナ型パワーMOSFETであり、
前記(b)工程と前記(c)工程を経ることによって、
前記第1半導体領域は、前記電界効果トランジスタのソース領域となり、
前記第2半導体領域は、前記電界効果トランジスタのボディコンタクト領域となる、半導体装置の製造方法。 - 請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
前記電界効果トランジスタは、LDMOSFETであり、
前記(b)工程と前記(c)工程を経ることによって、
前記第1半導体領域は、前記電界効果トランジスタのソース領域となり、
前記第2半導体領域は、前記ソース領域と電気的に接続され、かつ、前記半導体基板と電気的に接続される領域となる、半導体装置の製造方法。
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