JP2015161228A - シリンダヘッドカバー及びエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン形式に拘わらず、バキュームチャンバをエンジンに対してコンパクトに組み込む。【解決手段】吸気側カム軸41および排気側カム軸42と、これらカム軸41、42の端部にクランク軸の回転力を伝達することで各カム軸41、42を回転駆動する駆動機構部とを備えるシリンダヘッド3の上部に組付けられるシリンダヘッドカバー5。シリンダヘッドカバー5は、シリンダヘッド3に固定される第1カバー構成部材5Aとこれに固定される第2カバー構成部材5Bとを含み、第1カバー構成部材5Aと第2カバー構成部材5Bとが協働して上記駆動機構部に対応する位置に所定容積の閉空間を形成することにより、当該閉空間を蓄圧室とするバキュームチャンバ50が一体に形成されているものである。【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンのシリンダヘッドカバーおよびこのシリンダヘッドカバーを備えるエンジンに関する。
従来から、自動車では、エンジンの吸気動作を利用して負圧を生成し、又は車両に搭載された負圧ポンプで生成した負圧を用いて各種アクチュエータを作動させることが行われている。例えば、特許文献1には、吸気通路に連通するバキュームチャンバを備え、エンジン(内燃機関)の吸気動作に伴い当該バキュームチャンバ内を吸引することにより負圧を生成し、当該負圧を用いてアクチュエータを作動させることで、このアクチュエータにより可変吸気用制御バルブを駆動するものが開示されている。
なお、この特許文献1に開示されるエンジンはV型エンジンであり、上記バキュームチャンバは、両バンクの間のスペースに配置されている。
特開平5―1518号公報
必要な容積を確保しつつバキュームチャンバをエンジンにコンパクトに組み込むことはなかなか難しい。この点、エンジンがV型エンジンの場合には、上記特許文献1に開示されるように、両バンクの間にバキュームチャンバを配置することで、当該バキュームチャンバをエンジンにコンパクトに組み込むことが可能である。
しかし、特許文献1には、直列型エンジンに対してバキュームチャンバをコンパクトに組み込み得る構造については何ら開示されておらず、従って、直列型エンジンや水平対向型エンジンについても、バキュームチャンバをコンパクトに組み込み得る構造が望まれる。その場合、エンジンの構造や組立の観点から、より合理的な構成であるのが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、エンジン形式に拘わらず、バキュームチャンバをエンジンに対してコンパクトに組み込むことが可能な技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、吸気側カム軸および排気側カム軸と、これらカム軸の端部にクランク軸の回転力を伝達することで各カム軸を回転駆動する駆動機構部とを備えるシリンダヘッドの上部に組付けられるシリンダヘッドカバーであって、前記シリンダヘッドに固定される第1カバー構成部材とこれに固定される第2カバー構成部材とを含み、第1カバー構成部材と第2カバー構成部材とが協働して上記駆動機構部に対応する位置に所定容積の閉空間を形成することにより、当該閉空間を蓄圧室とするバキュームチャンバが一体に形成されているものである。
そして、本発明のエンジンは、複数の気筒を有するシリンダブロックと、このシリンダブロック上に配設されて吸気側カム軸および排気側カム軸を支持するシリンダヘッドと、このシリンダヘッドの上部に固定される上記シリンダヘッドカバーと、前記シリンダヘッドカバーの前記バキュームチャンバに連通して当該バキュームチャンバ内を吸引する吸引手段と、前記バキュームチャンバに連通し、前記吸引手段の吸引により当該バキュームチャンバ内に生成される負圧より作動する負圧アクチュエータと、を含むものである。
これらの構成によれば、シリンダヘッドカバー自体に閉空間が形成されることにより当該閉空間を蓄圧室とするバキュームチャンバがシリンダヘッドカバーに一体に形成されている。そのため、専用のバキュームチャンバを別途設ける必要がなく、バキュームチャンバをエンジンにコンパクトに組み込むことが可能となる。特に、この構成は、エンジン形式に影響されないので、V型、直列型及び水平対向型など、何れのエンジン形式についても、エンジンに対してバキュームチャンバをコンパクトに組み込むことが可能となる。その上、シリンダヘッドカバーのうち、吸気側カム軸および排気側カム軸を回転駆動する駆動機構部に対応する位置に上記バキュームチャンバが設けられている、つまり閉空間が形成されているので、当該駆動機構部の駆動騒音を抑制することができる。よって、シリンダヘッドカバーがバキュームチャンバと騒音抑制機能を兼ね備えた合理的な構成となる。
この場合、前記駆動機構部が、吸気側カム軸および排気側カム軸のうち、前記クラン軸の回転力がチェーン又はベルトを介して伝達される一方側のカム軸に固定される駆動ギヤと、他方側のカム軸に固定されて前記駆動ギヤと噛合することにより前記一方側のカム軸の回転力を当該他方側のカム軸に入力する従動ギヤとを含む場合には、駆動ギヤと従動ギヤの噛み合い騒音を効果的に抑制することができる。
この場合、上記バキュームチャンバは、少なくとも前記駆動ギヤおよび前記従動ギヤの上方に設けられているのが好適である。
この構成によれば、駆動ギヤおよび従動ギヤの上部にバキュームチャンバが設けられていることで、ギヤ同士の噛み合い騒音がエンジンルームから上方外部に漏れることが効果的に抑制される。
なお、上記エンジンにおいては、排気エネルギーを利用して吸入空気を圧縮するターボ過給機であってかつ可動ベーンの作動によりタービンに流入する排気ガスの流速を調整することが可能な可変容量型のターボ過給機を備え、前記負圧アクチュエータは、前記可動ベーンを駆動するものであるのが好適である。
通常、前記負圧アクチュエータはターボ過給機の近傍、つまりシリンダヘッドの近傍に配置されるので、上記構成によれば、当該負圧アクチュエータとバキュームチャンバ(シリンダヘッドカバー)とを比較的近くに配置することができ、これにより負圧アクチュエータの作動応答性、ひいては可動ベーンの作動応答性を高めることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、エンジン形式に拘わらず、バキュームチャンバをエンジンに対してコンパクトに組み込むことが可能となる。
本発明にかかるエンジン(ディーゼルエンジン)の排気側の概略側面図である。 エンジンの概略平面図である。 シリンダヘッドカバーを示す斜視図である。 シリンダヘッドカバーを示す分解斜視図(第2カバー構成部材を第1カバー構成部材から取り外した状態)である。 エンジン本体の断面図(図2のV−V線断面図)である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
図1は、本発明に係るエンジンであるディーゼルエンジンの排気側の概略側面図であり、図2には、ディーゼルエンジンの平面概略図である。
同図に示されるディーゼルエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載される4サイクルのターボ過給機付きディーゼルエンジンである。このディーゼルエンジン(以下、エンジンと略す)のエンジン本体1は、直列多気筒型のものであり、同図の左右方向に一列に並ぶ複数の気筒を有するシリンダブロック2と、このシリンダブロック2上に配設されるシリンダヘッド3と、シリンダブロック2の下側に配設され、潤滑油が貯溜されるオイルパン4と、シリンダヘッド3の上部を覆うシリンダヘッドカバー5とを有している。
なお、以下の説明では、気筒の配列方向(気筒列方向)をエンジン前後方向とし、特に言及しない限り、各部の「前」、「後」はこのエンジンの前後を基準とする。また、エンジンの前後方向と直交する方向(図2の上下方向)をエンジン幅方向とする。
エンジン幅方向において、上記エンジン本体1の吸気側(図2の上側)の側面には、エンジン前後方向の中央部に位置する吸気マニホールド7、この吸気マニホールド7の内部に収容されたインタークーラ8、吸気制御弁ユニット9および下流側吸気配管23などからなる吸気装置が設けられている。下流側吸気配管23の上流側端部は、後記ターボ過給機10のコンプレッサケーシング10aの吸気吐出部に接続されている。これにより、ターボ過給機10で圧縮されて高圧化された吸入空気が吸気制御弁ユニット9、インタークーラ8及び吸気マニホールド7を介してエンジン本体1の各気筒へと導入される。
一方、エンジン本体1の排気側の側面には、ターボ過給機10および排気ガス中の有害成分を除去するための複数種類の排気浄化装置を含む排気装置と、排気ガスの一部を吸気に還流するためのEGR装置とが設けられている。
ターボ過給機10は、エンジン本体1のシリンダヘッド3の排気側の側面に設けられる、排気マニホールドの集合排気口3aに対応して配置されている。すなわち、シリンダヘッド3には、各気筒の排気ポートに繋がる独立通路と各独立通路が集合する集合部とを含む排気多枝通路、つまり排気マニホールドが内部に一体成型されており、上記集合部となる集合排気口3aがシリンダヘッド3の側面に形成されている。前記ターボ過給機10は、この集合排気口3aに対応する位置に設けられている。
ターボ過給機10は、コンプレッサ11aと、このコンプレッサ11aと連結されるタービン11bとを有しており、エンジンの運転中、上記集合排気口3aから吐出される高温・高速の排気ガスによりタービン11bを回転させ、これに連結されたコンプレッサ11aを同時に回転させることで吸入空気を圧縮する。詳しくは、上流側端部が図外のエアクリーナに接続された上流側吸気配管22の下流側端部がコンプレッサケーシング10aの吸気導入部に接続される一方、上記下流側吸気配管23の上流側端部がコンプレッサケーシング10aの吸気吐出部に接続されている。これにより、上流側吸気配管22を通じて吸入される吸気(新気)がターボ過給機10で圧縮されて高圧化され、下流側吸気配管23を通じて上記吸気装置に圧送される。
ターボ過給機10は、複数の可動ベーンを備える可変容量型過給機(VGT:Variable Geometry Turbo)であり、タービン11bの周囲を取り囲むように配置された複数の可動ベーンを作動させ、隣接する可動ベーンの間に形成されるノズル(隙間)の開度を変更することでタービン効率を変更可能に構成されている。つまり、排気ガスの流量の少ないときには、ノズル開度を絞ることで高い過給効率を得ることができ、他方、排気ガスの流量が大きいときには、ノズル開度を緩める(大きくする)ことで通気抵抗を低減して過給効率を高めることができるようになっている。
なお、ターボ過給機10の上方には、上記可動ベーンを作動させるための負圧アクチュエータ20が設けられている。この負圧アクチュエータ20は、図外の開閉制御バルブを介して後記バキュームチャンバ50に接続されており、このバキュームチャンバ50で生成された負圧により作動し、上記可動ベーンを駆動する。
上記排気浄化装置としては、エンジン本体1から排出される排気ガス中のCOおよびHCを酸化することにより無害化するDOC(酸化触媒)12と、このDOC12を通過した排気ガス中に含まれる煤等の微粒子を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)14とが設けられている。
上記DOC12は、ターボ過給機10の前側に配置されてタービンケーシング10bの排気吐出部に接続されている。上記DPF14は、DOC12のほぼ真下の位置に配置されている。DPF14とDOC12とは、U字状配管13を介してそれらの前端部同士が接続されている。
DPF14の後端には、図外のサイレンサに繋がる主排気管15が接続されている。そして、この主排気管15の後側の側面(つまり、反DPF14の側面)に、当該主排気管15から排気ガスの一部を吸気に還流する上記EGR装置が取付けられている。
EGR装置は、主排気管15に固定され、当該主排気管15から導出される排気ガス(EGRガス)をエンジン冷却水によって冷却するEGRクーラ16と、排気ガスの還流量を調整するための開閉可能なEGRバルブ18と、このEGRバルブ18と上流側吸気配管22とを接続するEGR配管24とを含む。つまり、EGR装置は、DOC12及びDPF14を経由した比較的低圧の排気ガスの一部を、ターボ過給機10による圧縮前の比較的低圧力の部位(上流側吸気配管22)に還流する。
一方、エンジン本体1の上部には、図2に示すように、軽油を主成分とする燃料を高圧化する、排気側カム軸42で駆動の高圧ポンプ30と、この高圧ポンプ30により高圧化された燃料を収容するコモンレール(蓄圧装置)32とが設けられており、当該コモンレール32と各気筒に対応する図外のインジェクタとが各々燃料供給用の配管31を介して接続されている。当例では、エンジンの燃料噴射システムとして、このような高圧ポンプ30、コモンレール32及びインジェクタを含む、いわゆるコモンレールシステムが採用されており、図外のECUにより各インジェクタが制御されることで、適宜のタイミングで各気筒の燃焼室に向けて燃料が噴射される。
なお、コモンレール32は、上記吸気マニホールド7のほぼ上方に配置されており、高圧ポンプ30は、シリンダヘッド後端の排気側の側面に近い位置に配置されている。
エンジン本体1の上部には、さらにバキュームチャンバ50と、このバキュームチャンバ50内を吸引する、吸気側カム軸41で駆動の負圧ポンプ34(本発明の吸引手段の一例)とが設けられている。これらバキュームチャンバ50及び負圧ポンプ34は、ターボ過給機10の可動ベーンを駆動する上記負圧アクチュエータ20の作動用負圧を生成するものである。バキュームチャンバ50は、エンジン本体1の前側上部に設けられており、負圧ポンプ34は、上記高圧ポンプ30に対してエンジン幅方向(吸気側)に隣接して設けられている。
バキュームチャンバ50は、上記シリンダヘッドカバー5に一体的に設けられている。詳しくは、図3及び図4に示すように、シリンダヘッドカバー5は、シリンダヘッド3の上部を覆うように当該シリンダヘッド3に固定される第1カバー構成部材5Aと、この第1カバー構成部材5Aの前側上部に固定される第2カバー構成部材5Bとを含み、第1カバー構成部材5Aと第2カバー構成部材5Bとが協働して所定容積の閉空間を形成することにより、当該閉空間を蓄圧室とする上記バキュームチャンバ50がシリンダヘッドカバー5に一体に形成されている。
図5を用いてより詳細に説明すると、シリンダブロック2には、吸気側カム軸41と排気側カム軸42とがエンジン幅方向に所定間隔を隔て支持されている。これらカム軸41、42の前端部には互いに噛合するタイミングギヤ43、44(本発明の駆動ギヤおよび従動ギヤに相当する)が固定されている。また、排気側カム軸42のうち、上記タイミングギヤ44の後側の位置にカムスプロケット45が固定されており、このカムスプロケット45と、シリンダブロック2に支持される図外のクランク軸に固定されるクランクスプロケットとに亘ってタイミングチェーン46が掛け渡されている。これにより、クランク軸の回転力が各カム軸41,42に伝達されるようになっている。
そして、第1カバー構成部材5Aのうち、これらタイミングギヤ43、44等を含む駆動機構部の上方に、下向きに凹む凹部52が形成されている。この凹部52は、駆動機構部のうち、各タイミングギヤ43、44の上方に位置してエンジン幅方向に延びる幅方向凹部53aと、これに繋がって吸気側カム軸41の上方をエンジン後方に向かって伸びる前後方向凹部53bとを含む、平面視略L字形の形状を有している。図4及び図5に示すように、上記凹部52のうち、幅方向凹部53aの内底部は、各タイミングギヤ43、44に沿った円弧状の内底部とされ、前後方向凹部53bの内底部は、ほぼ平坦な内底部とされている。そして、この凹部52に対応した断面形状を有する下向きに開口する中空の蓋体である上記第2カバー構成部材5Bが当該凹部52を覆うように第1カバー構成部材5Aに固定されている。これによりカバー構成部材5A、5Bの間に所定容積の閉空間が形成され、これが上記バキュームチャンバ50となっている。
第1カバー構成部材5Aおよび第2カバー構成部材5Bは、ガラス繊維強化樹脂で形成されている。当例では、第1カバー構成部材5Aおよび第2カバー構成部材5Bは、何れもガラス繊維強化ポリアミド樹脂で形成されており、振動溶着によって分離不能に一体に固定されている。具体的には、両カバー構成部材5A,5Bを互いに組み付けて加圧し、その状態で一定の周波数および振幅の往復運動を第2カバー構成部材5Bに与え、両カバー構成部材5A、5Bの接触面に摩擦熱を発生させて相互に溶融溶着させることにより、両カバー構成部材5A,5Bが一体化されている。なお、両カバー構成部材5A,5Bの固定方法は振動溶着に限定されるものではなく、その他の方法(接着等)であってもよい。
第2カバー構成部材5Bのうち、吸気側カム軸41のタイミングギヤ44に対応する部分は、それ以外の部分に比して上方に大きく膨出しており(膨出部54という)、これにより、バキュームチャンバ50のうち、主に吸気側カム軸41の上記タイミングギヤ44の上方に比較的大きな空間が確保されている。なお、この膨出部54の内側には、図5に示すように、その天井部から垂下してエンジン幅方向に並びかつエンジン前後方向に伸びるプレート状の複数のリブ56が形成されており、これにより、エンジン運転中に、膨出部54の壁面が振動して振動放射音が発生することが防止されるようになっている。
第2カバー構成部材5Bのうち、上記膨出部54の後側の部分には、上方に突出する筒状のポート部58が形成されている。このポート部58には、負圧配管59(図2参照)の上流側端部が接続されている。この負圧配管59の下流側端部は、図外の切換制御バルブに接続されており、この切換制御バルブは、図外の負圧配管を介して上記負圧ポンプ34およびターボ過給機10の上記負圧アクチュエータ20に各々接続されている。つまり、切換制御バルブの切り換えにより、負圧生成時には、バキュームチャンバ50と負圧ポンプ34とが連通状態とされて負圧アクチュエータ20によりバキュームチャンバ50内が吸引される一方、ターボ過給機10の上記可動ベーンの作動時には、バキュームチャンバ50と負圧アクチュエータ20とが連通状態とされてバキュームチャンバ50内の負圧が負圧アクチュエータ20に供給されるようになっている。
なお、シリンダヘッドカバー5(第1カバー構成部材5A)のうち、上記排気側カム軸42の上方にはエンジン前後方向に延びるオイルセパレータ62が形成されている。オイルセパレータ62は、オイル分離用の仕切壁が内部に形成された中空部である。図3〜図5に示すように、その後端部の上部には、ブローバイガス取出用のポート部62aが突設されている。このポート部62aには、図1及び図2に示すように、ブローバイガス配管26の上流側端部が接続されている。このブローバイガス配管26の下流側端部は上流側吸気配管22に接続されている。つまり、エンジン本体1内で発生するブローバイガスは、オイルセパレータ62を通過してそのオイル成分が除去された後、ブローバイガス配管26を通じて上流側吸気配管22内の新気に導入されることで燃焼されるようになっている。
以上のようなエンジンの構成によれば、シリンダヘッドカバー5自体に閉空間が形成されることにより当該閉空間を蓄圧室とするバキュームチャンバ50がシリンダヘッドカバー5に一体に形成されている。そのため、専用のバキュームチャンバを別途設ける必要がなく、バキュームチャンバ50をエンジンにコンパクトに組み込むことができる。特にこの構成は、エンジン本体1のシリンダヘッドカバー5にバキュームチャンバ50が一体に設けられるものであるため、エンジン形式に影響されない。そのため、上記実施形態のような直列型エンジンに限らず、V型や水平対向型などのエンジン形式についても、バキュームチャンバをエンジンにコンパクトに組み込むことができる。
しかも、バキュームチャンバ50は、シリンダヘッドカバー5のうち、吸気側カム軸41及び排気側カム軸42を回転駆動する駆動機構部に対応する位置、具体的にはタイミングギヤ43、44の上方に設けられているので、このような閉空間が設けられていることで、タイミングギヤ同士の噛み合い騒音が効果的に抑制される。よって、上記構成によれば、シリンダヘッドカバー5がバキュームチャンバ50を一体に備えるのみならず、駆動機構部の騒音抑制機能を兼ね備えた合理的な構成が達成されるという利点がある。
また、上記エンジンでは、バキュームチャンバ50で生成される負圧を用いてターボ過給機10の負圧アクチュエータ20を駆動するが、上記の通り、バキュームチャンバ50がシリンダヘッドカバー5に設けられ、負圧アクチュエータ20がターボ過給機10の上方に配置されることで、例えばエンジン本体側方の下方位置などにバキュームチャンバが設けられる場合と比べると、バキュームチャンバ50と負圧アクチュエータ20とが近くに配置される。従って、負圧アクチュエータ20の作動応答性、ひいてはバキュームチャンバ50の可動ベーンの作動応答性を高める上で有利になるという利点もある。
ところで、以上説明したエンジンは、本発明に係るエンジン(本発明に係るシリンダヘッドカバーが適用されたエンジン)の好ましい実施形態の例示であって、シリンダヘッドカバー5やこれを含むエンジンの具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、バキュームチャンバ50は、吸気側カム軸41及び排気側カム軸42にクランク軸の回転力を伝達する駆動機構部のうち、主に各カム軸41、42に固定されるタイミングギヤ43、44の上方に設けられているが、さらにカムスプロケット45の上方に設けられていてもよい。また、バキュームチャンバ50は、タイミングギヤ43、44やカムスプロケット45のエンジン幅方向外側の位置まで延設されるものであってもよい。このような構成によれば、タイミングギヤ同士の噛み合い騒音やカムスプロケット45とタイミングチェーン46の噛み合い騒音を効果的に抑制することが可能となる。
また、上記エンジンでは、互いに噛合するタイミングギヤ43、44が両カム軸41、42に固定され、クランク軸の回転力が、タイミングチェーン46およびカムスプロケット45を介して排気側カム軸42に伝達されることで、各カム軸41,42を駆動するように上記駆動機構部が構成されているが、例えば、各カム軸41,42に各々カムスプロケットが固定され、当該カムスプロケットとクランクスプロケットとに亘ってタイミングチェーン(又はタイミングベルト)が掛け渡される構成であってもよい。この場合には、少なくとも一方側のカムスプロケットの上方を覆うようにバキュームチャンバ50を設けるようにすればよい。
また、上記エンジンでは、バキュームチャンバ50で生成される負圧を主にターボ過給機10の可動ベーンを駆動する負圧アクチュエータ作動用として用いているが、勿論、これ以外の負圧アクチュエータ、例えばブレーキブースター作動用に用いてもよい。
また、上記エンジンでは、負圧アクチュエータ20によりバキュームチャンバ50内を吸引することで負圧を生成しているが、例えばバキュームチャンバ50と上流側吸気配管22とを連通させ、エンジン本体1の吸気動作を利用してバキュームチャンバ50内を吸引することで負圧を生成するように構成してもよい。
なお、上記実施形態では、本発明をディーゼルエンジンに適用したが、これに限らず、ガソリンエンジンに適用してもよい。
1 エンジン本体
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
3a 集合排気口
4 オイルパン
5 シリンダヘッドカバー
5A 第1カバー構成部材
5B 第2カバー構成部材
10 ターボ過給機
20 負圧アクチュエータ
34 負圧ポンプ
50 バキュームチャンバ

Claims (5)

  1. 吸気側カム軸および排気側カム軸と、これらカム軸の端部にクランク軸の回転力を伝達することで各カム軸を回転駆動する駆動機構部とを備えるシリンダヘッドの上部に組付けられるシリンダヘッドカバーであって、
    前記シリンダヘッドに固定される第1カバー構成部材とこれに固定される第2カバー構成部材とを含み、第1カバー構成部材と第2カバー構成部材とが協働して上記駆動機構部に対応する位置に所定容積の閉空間を形成することにより、当該閉空間を蓄圧室とするバキュームチャンバが一体に形成されている、ことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  2. 請求項1に記載のシリンダヘッドカバーにおいて、
    前記駆動機構部は、吸気側カム軸および排気側カム軸のうち、前記クラン軸の回転力がチェーン又はベルトを介して伝達される一方側のカム軸に固定される駆動ギヤと、他方側のカム軸に固定されて前記駆動ギヤと噛合することにより前記一方側のカム軸の回転力を当該他方側のカム軸に入力する従動ギヤとを含む、ことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  3. 請求項2に記載のシリンダヘッドカバーにおいて、
    前記バキュームチャンバは、少なくとも前記駆動ギヤおよび前記従動ギヤの上方に設けられている、ことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  4. 複数の気筒を有するシリンダブロックと、
    このシリンダブロック上に配設されて吸気側カム軸および排気側カム軸を支持するシリンダヘッドと、
    このシリンダヘッドの上部に固定される請求項1乃至3の何れか一項に記載のシリンダヘッドカバーと、
    前記シリンダヘッドカバーの前記バキュームチャンバに連通して当該バキュームチャンバ内を吸引する吸引手段と、
    前記バキュームチャンバに連通し、前記吸引手段の吸引により当該バキュームチャンバ内に生成される負圧より作動する負圧アクチュエータと、を含む、ことを特徴とするエンジン。
  5. 請求項4に記載のエンジンにおいて、
    排気エネルギーを利用して吸入空気を圧縮するターボ過給機であってかつ可動ベーンの作動によりタービンに流入する排気ガスの流速を調整することが可能な可変容量型のターボ過給機を備え、
    前記負圧アクチュエータは、前記可動ベーンを駆動するものである、ことを特徴とするエンジン。
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