JP2015157266A - 電気分解装置及び水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電気分解装置1は、内周面が陰極面となる円筒状の容器本体2と、該容器本体2の軸心に沿って設けられた陽極板6と、該容器本体2の両端にそれぞれナット11,18を介して装着されたエンド部材3,4とを備える。各エンド部材3,4にそれぞれ液の流通用のノズル10b,4aが設けられている。エンド部材3に、陽極板6に連なる給電棒5が挿通されている。容器本体2内に、陽極板6と平行にバイポーラ電極板7が設けられている。陽極板6及びバイポーラ電極板7の縁部を支持するインシュレータ8が設けられている。
【選択図】図2
Description
(1) 反応容器内に円筒状の金属電極を多数設置するため、内径の大きい反応容器が必要となる。
(2) 反応容器の径よりも一回り大きい径を有したフランジ付きの蓋で密閉するため、装置が大型化し、大重量となる。
(3) 耐圧性を確保するために装置の反応容器を厚くする必要があるが、反応容器の肉厚が厚くなると、その熱容量が大きくなり、加熱に必要なエネルギーが多くなる。また、前述の通り蓋にフランジ部が設けられており、このフランジ部の熱容量も大きい。このため、初期加熱に必要なエネルギーが多い。
(4) フランジ部がある分、装置の表面積が大きくなるため、放熱による熱ロスも多い。
(5) 一般的に、電気分解反応では水の分解で気泡が発生する。高温・高圧下での電気分解では、気泡の発生は抑制されるものの、気泡の発生を完全になくすことはできない。電極面に気泡が付着すると、被処理液と電極の接触効率が低下し、反応効率の低下や電解電圧の上昇を引き起こす。被処理液の流速を大きくすれば、発生した気泡を水流で押し流して除去することができるが、特許文献3の構造では、流路断面積が大きいところから、流量が多くても電極面に沿う液流速(線速度)が小さいものとなり、電極面の気泡の除去が難しい。
(6) 金属電極を用いているため有機物の電気分解効率が低い。
(7) 金属電極では高温・高圧条件下でバイポーラ構造をとれず、一つの円筒管内で内部電極面積を増やそうとした場合に、陰極、陽極をそれぞれ別々に設ける必要があるため、構造が複雑になる。
(1) 容器本体をフランジ付きの蓋で密閉する構造ではなく、エンド部材をねじ込みにより装着したことにより、被処理液の一過式の流路が形成され、流路断面積を小さくすることができる。このため、電極面に沿う液流速が大きくなり、電極面から気泡が除去される。これにより、電極面における分解反応の効率が高いものとなる。
(2) 肉厚大型の反応容器やフランジ付き蓋等の部材を用いないことから、加熱時のエネルギーロス及び放熱によるエネルギーロスを小さくすることができる。
(3) 内部電極を容器本体と絶縁するインシュレータを設置することで、電流の流れを制御することができ、電極を迂回して直接に容器本体へ流れるようなショートパスがなくなり、電気分解効率を高めることができる。また、インシュレータにより、電極板が保持されるので、電極板同士の間隔が一定に保たれる。
(4) バイポーラ電極板を容器本体内に陽極板と平行に設置することにより、体積当たりの電極面積を増加することができ、電気分解効率を高めることができる。
(5) 陽極板を金属製とし、給電棒と一体化することで、給電部の接触抵抗を低減することができる。その場合にも、インシュレータを電極の周囲に配置することで、電流の流れを制御し、電極を迂回して電流が流れることを防ぐことができ、電流効率を高めることができる。
(6) 電極として板状のダイヤモンド電極を用いることによって電気分解効率を高めることができる。これは導電性ダイヤモンド電極が化学的電気的に非常に安定しており、またその広い電位窓から電気分解により多種類の酸化剤を発生させることができるためである。
陰極となる容器本体2の構成材料としては、例えばハステロイ、インコロイ等のニッケル基合金;チタン基合金;炭素鋼、ステンレス鋼等の鋼材等を用いることができる。容器本体2の内周面は白金等の貴金属で被覆されてもよい。
本発明で処理対象とする被処理液は、高温・高圧条件での電気分解により酸化分解される還元性物質を含むものである。この還元性物質は、有機物であってもよく、無機物であってもよい。還元性物質が有機物である場合、被処理液のTOC濃度は100〜50000mg/L特に1000〜10000mg/L程度が好ましい。
被処理液の処理温度及び圧力は、100℃以上であって、被処理液の臨界温度以下の温度において、被処理液が液相を維持する圧力であり、具体的には100〜374℃特に200〜250℃で、2〜20MPa、特に5〜10MPa程度が好ましい。電気分解時の温度が200℃以上であると、たんぱく質や尿素の分解効率が向上する。
図6に示す、陽極板6のみを設置し、バイポーラ電極板を設置していない電気分解装置を用いて原水の電気分解を行った。電気分解装置の仕様、電気分解条件は以下の通りである。
容器本体:内径8mm、長さ140mm、側壁厚さ1mmのチタン製
陽極板:幅6mm、長さ120mm、厚さ0.8mmの板状導電性ダイヤモンド電極
<電気分解条件>
温度:250℃
圧力:7MPa
電流密度:10A/dm2
流速:3mL/min
実施例1において、陽極板として、同一寸法の酸化イリジウム電極を用いたこと以外は同様に電気分解を行い、結果を図19に示した。
実施例2において、電気分解装置として、インシュレータを設置しないこと以外は図1〜5に示す構成の電気分解装置を用いた。即ち酸化イリジウム電極を陽極板とし、バイポーラ電極として陽極板と同一寸法の導電性ダイヤモンド電極2枚をこの酸化イリジウム電極の両側に、1mmの間隙をあけて平行に配置した電気分解装置を用いた。これ以外は実施例2と同様にして電気分解を行い、結果を図20に示した。なお、図20には、実施例1の結果も併記した。
実施例3において、電気分解装置として、インシュレータ8を設置した図1〜5に示す構造の電気分解装置を用いた。インシュレータ8としては、セラミック製のものを用いた。これ以外は実施例3と同様にして電気分解を行い、結果を図21に示した。
実施例4において、インシュレータとして図7のように上下に張出部21,22を備えたものを設置した。これ以外は実施例4と同様にして処理を行い、結果を図21に示した。
2 容器本体
3 上部エンド部材
4 下部エンド部材
5 給電棒
6 陽極板
7 バイポーラ電極板
8 インシュレータ
13 プラグ
14,16 絶縁部材
15 パッキン
20 インシュレータ
21,22 張出部
23〜27 電極保持用の溝
33〜38,43〜48 水路
Claims (9)
- 内周面が陰極面となる円筒状の容器本体と、
該容器本体内に該容器本体の軸心に沿って設けられた陽極板と、
該容器本体の両端にそれぞれねじ込みによって装着されたエンド部材とを備えてなり、
各エンド部材にそれぞれ液の流通孔が設けられ、
一方のエンド部材に、前記陽極板に連なる給電棒が挿通されていることを特徴とする電気分解装置。 - 請求項1において、前記容器本体内に、前記陽極板と平行にバイポーラ電極板が設けられていることを特徴とする電気分解装置。
- 請求項2において、前記陽極板及びバイポーラ電極板の側辺を支持し、前記容器本体の内周面に沿って延在するインシュレータが設けられていることを特徴とする電気分解装置。
- 請求項3において、前記インシュレータは、容器本体の内周面に重なる外周面と、それと反対側の電極対峙面とを有しており、該電極対峙面に、前記陽極板及びバイポーラ電極板の側辺の縁部が嵌合した溝が設けられていることを特徴とする電気分解装置。
- 請求項4において、1対のインシュレータが陽極板及びバイポーラ電極板の両側辺に沿って配置されていることを特徴とする電気分解装置。
- 請求項5において、各インシュレータは、前記陽極板及びバイポーラ電極板の上側及び下側に張り出す張出部を備えており、
該張出部に、陽極板及びバイポーラ電極板の上下の縁部が嵌合した電極保持用の溝が設けられていると共に、
該張出部に、張出部の上面と下面とを連通する水路が設けられていることを特徴とする電気分解装置。 - 請求項6において、前記水路は前記電極保持用の溝に連なる溝状水路であることを特徴とする電気分解装置。
- 請求項6又は7において、1対の前記インシュレータの張出部同士が当接していることを特徴とする電気分解装置。
- 請求項1ないし8のいずれか1項の電気分解装置を用いた水処理方法。
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