JP2015145708A - 減速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】高減速率でかつ設計や製作の容易な減速機を提供する。【解決手段】遊星歯車機構11の太陽歯車12を入力軸2と一体に形成するとともに、遊星歯車機構11の内歯車13の延長部13aと噛み合い、軸部22aをハウジング1に回転自在に支持される内歯車駆動歯車22と、内歯車駆動歯車22の軸部22aの外周に嵌合固定される内歯車用伝達歯車23と、入力軸2の外周に嵌合固定され、内歯車用伝達歯車23と噛み合う中間伝達歯車24とからなる回転伝達機構21を設けて、入力軸2の回転により太陽歯車12と内歯車13とが異なる回転速度で回転駆動され、その回転速度差による遊星歯車14の公転がキャリア15を介して出力軸3に伝達される構成とした。この構成によれば、回転伝達機構21の各歯車の仕様を適切に設定することにより非常に高い減速率が得られるし、各歯車の設計や部品製作を効率よく行うことができる。【選択図】図1
Description
本発明は、入力軸の回転を遊星歯車機構により減速して出力軸に伝達する減速機に関する。
近年、各種の機器は、省エネルギー化や環境対策により電動化が図られ、その駆動部には電気制御によるモータ駆動の利用が進んでいる。モータ駆動とする場合、駆動部のコンパクト化と効率向上のために高速回転のモータを使用することが多いので、モータの回転数を機器の作動部の使用回転数に減速させる減速機として、減速率の高いものが求められている。
このような要求に対し、高減速率の減速機として、入力軸の外周に設けられる第1太陽歯車とその径方向外側に配される第1内歯車の両方に噛み合う複数の第1遊星歯車を第1キャリアで自転可能に支持した第1遊星歯車機構と、入力軸の外周に設けられる第2太陽歯車とその径方向外側に配される第2内歯車の両方に噛み合う複数の第2遊星歯車を第2キャリアで自転可能に支持した第2遊星歯車機構とを備え、第1内歯車と第2内歯車とを一体とするとともに、第1キャリアを固定部材に固定し、第2キャリアを出力軸に連結して、入力軸が回転したときに、第1遊星歯車の自転により第1内歯車と第2内歯車を一体に入力軸と逆方向に回転させ、第2遊星歯車の公転を第2キャリアを介して出力軸に伝達するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
この構成によれば、第2遊星歯車の公転が第2内歯車の逆回転によって一部相殺され、その分出力軸の回転が遅くなるため、単一の遊星歯車機構を有する一般的な減速機よりも高い減速率が得られる。
しかしながら、上記のような2つの遊星歯車機構を有する減速機では、第1遊星歯車機構と第2遊星歯車機構とで少なくとも一部の歯車仕様を異ならせる必要があり、求められる減速率に応じて両遊星歯車機構で別々の歯車設計や部品製作を行うのに非常に手間がかかる。
そこで、本発明は、高減速率でかつ設計や製作の容易な減速機を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の減速機は、駆動モータから回転を入力される入力軸と、前記入力軸と回転伝達可能に連結された太陽歯車と、前記太陽歯車の径方向外側に配された内歯車と、前記太陽歯車と内歯車の両方に噛み合う複数の遊星歯車と、前記各遊星歯車を自転可能に支持するキャリアとからなる遊星歯車機構と、前記キャリアと一体回転するように連結された出力軸と、前記遊星歯車と並列で前記内歯車に噛み合う内歯車駆動歯車とを備え、前記内歯車駆動歯車の軸部を固定部材で回転自在に支持し、この軸部の外周に設けた内歯車用伝達歯車を前記入力軸と回転伝達可能に連結して、前記入力軸の回転により前記太陽歯車が回転駆動されると同時に、前記内歯車用伝達歯車および内歯車駆動歯車を介して前記内歯車が回転駆動され、前記太陽歯車と内歯車の回転速度差により前記遊星歯車が公転し、その公転が前記キャリアを介して前記出力軸に伝達される構成としたのである。
上記の構成によれば、入力軸の回転により太陽歯車と内歯車が回転駆動されるときに、太陽歯車と内歯車の回転速度差により遊星歯車が公転し、その公転がキャリアを介して出力軸に伝達されるので、入力軸と太陽歯車との連結構造、および入力軸と内歯車との間に介在する回転伝達機構の各歯車の仕様を適切に設定することにより、高い減速率が得られる。しかも、遊星歯車機構が1つだけである(内歯車駆動歯車は遊星歯車と異なり、内歯車のみと噛み合っている)ので、2つの遊星歯車機構を有する従来の減速機に比べて、各歯車の設計や部品製作を効率よく行うことができる。
ここで、前記太陽歯車および内歯車用伝達歯車を入力軸と連結するための具体的な構造としては、前記入力軸の外周に、前記太陽歯車と、前記内歯車用伝達歯車と噛み合う中間伝達歯車とを設けたものや、前記太陽歯車の軸部の外周に中央歯車を設け、前記中央歯車と噛み合う太陽歯車駆動歯車の軸部を固定部材で回転自在に支持し、この軸部の外周に太陽歯車用伝達歯車を設け、前記入力軸の外周に、前記太陽歯車用伝達歯車と内歯車用伝達歯車の両方と噛み合う中間伝達歯車を設けたものを採用することができる。
本発明の減速機は、上述したように、入力軸が回転したときに、1つの遊星歯車機構の太陽歯車と内歯車を異なる回転速度で回転させて、その回転速度差により遊星歯車を公転させ、その公転をキャリアを介して出力軸に伝達するようにしたものであるから、高い減速率が得られるうえ、従来の2つの遊星歯車機構を有する減速機に比べて、各歯車の設計や部品製作を効率よく行うことができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1および図2(a)〜(c)は第1の実施形態を示す。この減速機は、円筒状のハウジング(固定部材)1の軸心上に配される入力軸2と出力軸3との間に、太陽歯車12と、太陽歯車12の径方向外側に配さる内歯車13と、太陽歯車12と内歯車13の両方に噛み合う3つの遊星歯車14と、各遊星歯車14の中心に通される支軸15aを有し、各遊星歯車14を自転可能に支持するキャリア15とからなる遊星歯車機構11を設けるとともに、入力軸2から遊星歯車機構11の内歯車13へ回転を伝達する回転伝達機構21を設けたもので、その遊星歯車機構11の太陽歯車12が入力軸2と一体に形成され、キャリア15が出力軸3と一体に形成されている。また、入力軸2は、その一端部がハウジング1から突出して駆動モータ4から回転を入力されるようになっており、他端部が出力軸3に設けられた軸受穴3aに回転自在に嵌め込まれて、スムーズに回転するようになっている。
前記ハウジング1は、駆動モータ4側の前半部1aと出力軸3側の後半部1bとに分割されており、その前半部1aには入力軸2を通す蓋部1cが設けられ、後半部1bには入力軸2を通す仕切壁1dが設けられている。そして、このハウジング1の前半部1aと後半部1bを突き合わせ、前半部1aの蓋部1cから突出する入力軸2の一端部に駆動モータ4を接続し、後半部1bの開口を出力軸3が通される蓋5で塞いだ状態で、これらの各部材をそれぞれの外周側の対応する位置にあけた複数の取付孔1e、4a、5aを利用して一体化するとともに、減速機が組み込まれる機器内で固定するようになっている。
前記遊星歯車機構11は、内歯車13が遊星歯車14と噛み合う部分から駆動モータ4側へ延びる延長部13aを有しており、この延長部13aで回転伝達機構21から回転を伝達されるようになっている。
前記回転伝達機構21は、遊星歯車機構11の遊星歯車14と並列で内歯車13の延長部13aに噛み合う3つの内歯車駆動歯車22と、各内歯車駆動歯車22の軸部22aの外周に嵌合固定される3つの内歯車用伝達歯車23と、入力軸2の外周に嵌合固定され、各内歯車用伝達歯車23と噛み合う中間伝達歯車24とからなる。各内歯車駆動歯車22の軸部22aは、ハウジング後半部1bの仕切壁1dとハウジング前半部1aの蓋部1cを貫通して、その仕切壁1dと蓋部1cに回転自在に支持されている。なお、内歯車駆動歯車22と遊星歯車14との接触を防止するためのスペーサ6が、入力軸2外周の太陽歯車12に隣接する位置に嵌め込まれている。
ここで、内歯車駆動歯車22は遊星歯車14と同じ歯車仕様であり、中間伝達歯車24は太陽歯車12と異なる歯車仕様で形成されている。これにより、後述のように、遊星歯車機構11において太陽歯車12と内歯車13とが異なる回転速度で回転するようになっている。
なお、内歯車駆動歯車22の軸部22aへの内歯車用伝達歯車23の嵌合固定、および入力軸2への中間伝達歯車24の嵌合固定はキーとキー溝によって行われるが、その嵌合固定を一体形成に代えることもできる。その場合には、内歯車駆動歯車の本体を軸部に、太陽歯車を入力軸にそれぞれ嵌合固定すればよい。
次に、この減速機の動作について説明する。駆動モータ4を駆動すると、まず、入力軸2と遊星歯車機構11の太陽歯車12と回転伝達機構21の中間伝達歯車24とが一体に回転駆動される。このとき、太陽歯車12と中間伝達歯車24とでは歯車仕様が異なるので、中間伝達歯車24と噛み合う内歯車用伝達歯車23および内歯車用伝達歯車23と一体の内歯車駆動歯車22は、公転しないと仮定した場合の遊星歯車14の自転と異なる回転速度で回転し、内歯車13が太陽歯車12と異なる回転速度で逆方向に回転駆動される。これにより、遊星歯車14は自転しながら太陽歯車12と内歯車13との回転速度差に応じた分だけ公転することになり、この遊星歯車14の公転がキャリア15を介して出力軸3に伝達される。
ここで、図1および図2に示した例では、内歯車駆動歯車22と遊星歯車14とが同径で、中間伝達歯車24が太陽歯車12よりも大径に形成されているので、内歯車13の回転速度が太陽歯車12よりも大きくなり、出力軸3は入力軸2と逆方向に回転するが、内歯車駆動歯車22と遊星歯車14とを同径としたまま、中間伝達歯車24を太陽歯車12よりも小径とすれば、出力軸3は入力軸2と同方向に回転する。
この減速機は、上記の構成であり、遊星歯車機構11の太陽歯車12と内歯車13との回転速度差に応じた減速率が得られるので、入力軸2と内歯車13との間に介在する回転伝達機構21の各歯車の仕様を適切に設定することにより、非常に高い減速率を得ることができる。しかも、遊星歯車機構11が1つだけなので、従来の2つの遊星歯車機構を有するものに比べて、各歯車の設計や部品製作を効率よく行うことができる。さらに、回転伝達機構21の各歯車の歯車仕様を変更して、簡単に減速率や入力軸2に対する出力軸3の回転方向を変えることもできる。
また、入力軸2と出力軸3が同軸上に配されているので、入出力軸2、3をそれぞれ円筒状のものとするとともに駆動モータ4として中空軸のものを用いることにより、減速機全体と駆動モータ4の中央を貫通し、ケーブル等が通される孔を形成して、減速機が組み込まれる機器の省スペース化を図ることもできる。
なお、上述した実施形態では、太陽歯車12を入力軸2と一体に形成し、キャリア15を出力軸3と一体に形成したが、太陽歯車は、内歯車と異なる回転速度で逆方向に回転駆動されるようになっていれば、歯車等を介して入力軸と回転伝達可能に連結されたものとしてもよいし、キャリアは、出力軸と別体で形成し、出力軸と一体回転するように連結してもよい。
図3および図4(a)〜(c)は第2の実施形態を示す。この実施形態は、第1実施形態をベースとし、駆動モータ4から遊星歯車機構11の太陽歯車12への回転伝達経路を変更したものである。以下、主として第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ機能の部材については同じ符号を付けて説明を省略する。
この第2実施形態の入力軸2は、第1実施形態の中間伝達歯車24が嵌合固定された位置よりも他端側の部分をなくしたもので、後述する回転伝達機構21の構成の一部変更に伴い、軸心が出力軸3の軸心からδだけ離れた状態で配置されている。
遊星歯車機構11は、太陽歯車12が軸方向両側に延びる軸部12aを有しており、その軸部12aの一端部がハウジング後半部1bの仕切壁1d中央の孔に、他端部が出力軸3の軸受穴3aにそれぞれ回転自在に嵌め込まれている。また、その軸部12aの外周には、第1実施形態と同じスペーサ6が嵌め込まれている。
一方、回転伝達機構21は、第1実施形態の構成のうちの2つの内歯車駆動歯車22とその軸部22aの外周に嵌合固定される内歯車用伝達歯車23の代わりに、太陽歯車12の軸部12aの外周に嵌合固定される中央歯車25と、中央歯車25と噛み合う太陽歯車駆動歯車26と、太陽歯車駆動歯車26の軸部26aの外周に嵌合固定され、中間伝達歯車24と噛み合う太陽歯車用伝達歯車27を1つずつ備えている。その太陽歯車駆動歯車26は中央歯車25を挟んで内歯車駆動歯車22と対向する位置に配され、太陽歯車用伝達歯車27は中間伝達歯車24を挟んで内歯車用伝達歯車23と対向する位置に配されている。また、太陽歯車駆動歯車26の軸部26aは、ハウジング後半部1bの仕切壁1dとハウジング前半部1aの蓋部1cを貫通して、その仕切壁1dと蓋部1cに回転自在に支持されている。
ここで、中央歯車25は太陽歯車12と同じ歯車仕様であり、太陽歯車駆動歯車26と内歯車駆動歯車22は同じ歯車仕様で、内歯車駆動歯車22が中央歯車25と接触しないように遊星歯車14よりも小径に形成されている。そして、太陽歯車用伝達歯車27は内歯車用伝達歯車23よりも大径に形成されており、これによって入力軸2の軸心が出力軸3の軸心からδだけ離れた配置となっている。
この第2実施形態では、駆動モータ4の駆動により入力軸2と中間伝達歯車24が一体に回転すると、中間伝達歯車24と噛み合う内歯車用伝達歯車23が内歯車駆動歯車22と一体に回転して内歯車13が回転駆動されるとともに、同じく中間伝達歯車24と噛み合う太陽歯車用伝達歯車27が太陽歯車駆動歯車26と一体に回転し、太陽歯車駆動歯車26と噛み合う中央歯車25を介して太陽歯車12が回転駆動される。このとき、中央歯車25と太陽歯車12が同じ歯車仕様、太陽歯車駆動歯車26と内歯車駆動歯車22も同じ歯車仕様であり、太陽歯車用伝達歯車27と内歯車用伝達歯車23は歯車仕様が異なるので、第1実施形態と同様、太陽歯車12と内歯車13が異なる回転速度で逆方向に回転駆動されることになり、遊星歯車14が自転しながら公転して、その公転がキャリア15を介して出力軸3に伝達される。
したがって、この第2実施形態の減速機でも、第1実施形態のものと同様、高い減速率が得られ、各歯車の設計や部品製作を効率よく行えるし、減速率や出力軸3の回転方向の変更も簡単に行うことができる。
1 ハウジング(固定部材)
2 入力軸
3 出力軸
4 駆動モータ
11 遊星歯車機構
12 太陽歯車
13 内歯車
14 遊星歯車
15 キャリア
21 回転伝達機構
22 内歯車駆動歯車
23 内歯車用伝達歯車
24 中間伝達歯車
25 中央歯車
26 太陽歯車駆動歯車
27 太陽歯車用伝達歯車
2 入力軸
3 出力軸
4 駆動モータ
11 遊星歯車機構
12 太陽歯車
13 内歯車
14 遊星歯車
15 キャリア
21 回転伝達機構
22 内歯車駆動歯車
23 内歯車用伝達歯車
24 中間伝達歯車
25 中央歯車
26 太陽歯車駆動歯車
27 太陽歯車用伝達歯車
Claims (3)
- 駆動モータから回転を入力される入力軸と、
前記入力軸と回転伝達可能に連結された太陽歯車と、前記太陽歯車の径方向外側に配された内歯車と、前記太陽歯車と内歯車の両方に噛み合う複数の遊星歯車と、前記各遊星歯車を自転可能に支持するキャリアとからなる遊星歯車機構と、
前記キャリアと一体回転するように連結された出力軸と、
前記遊星歯車と並列で前記内歯車に噛み合う内歯車駆動歯車とを備え、
前記内歯車駆動歯車の軸部を固定部材で回転自在に支持し、この軸部の外周に設けた内歯車用伝達歯車を前記入力軸と回転伝達可能に連結して、
前記入力軸の回転により前記太陽歯車が回転駆動されると同時に、前記内歯車用伝達歯車および内歯車駆動歯車を介して前記内歯車が回転駆動され、前記太陽歯車と内歯車の回転速度差により前記遊星歯車が公転し、その公転が前記キャリアを介して前記出力軸に伝達されるようにした減速機。 - 前記入力軸の外周に、前記太陽歯車と、前記内歯車用伝達歯車と噛み合う中間伝達歯車とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の減速機。
- 前記太陽歯車の軸部の外周に中央歯車を設け、前記中央歯車と噛み合う太陽歯車駆動歯車の軸部を固定部材で回転自在に支持し、この軸部の外周に太陽歯車用伝達歯車を設け、前記入力軸の外周に、前記太陽歯車用伝達歯車と内歯車用伝達歯車の両方と噛み合う中間伝達歯車を設けたことを特徴とする請求項1に記載の減速機。
Priority Applications (2)
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2014019126A JP2015145708A (ja) | 2014-02-04 | 2014-02-04 | 減速機 |
Publications (1)
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|---|---|---|---|
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Cited By (1)
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2015
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