JP2015134497A - スクライブライン形成装置 - Google Patents

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Shigeto Iwasaki
重人 岩崎
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Abstract

【課題】トリガ溝及びスクライブラインの形成工程にかかる時間を従来よりも短縮することができるスクライブライン形成装置を提供する。
【解決手段】スクライブライン形成装置に、ケガキ部材(3)及びカッタ部材(5)が取り付けられたヘッド部(4)と、トリガ溝(1)の形成時にケガキ部材(3)がカッタ部材(5)よりも硬質脆性基板(10)側へ近づくようにヘッド部(4)を傾ける傾動機構(7)とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、脆性基板にスクライブラインを形成するスクライブライン形成装置に関するものである。
従来より、脆性基板、特に、その表面に高硬度の圧縮応力層が形成された化学強化ガラス等の硬化脆性基板にスクライブラインを形成するスクライブライン形成装置が知られている。そして、これらのスクライブライン形成装置の中には、特許文献1に示すように、スクライブラインを形成する前に、スクライブラインの起点となるトリガ溝を形成するものがある。
特許文献1のスクライブライン形成装置は、2つのヘッド部を備えている。一方のヘッド部にはケガキ部材が取り付けられ、他方のヘッド部にはカッタホイールが取り付けられている。まず、ケガキ部材側のヘッド部を操作して硬化脆性基板にトリガ溝を形成した後に、カッタホイール側のヘッド部を操作して硬化脆性基板にトリガ溝を起点とするスクライブラインを形成する。
特開2013−95642号公報
しかしながら、従来の場合、一方のヘッド部を操作してトリガ溝を形成した後、そのヘッド部をトリガ溝から退避させなければ、もう一方のヘッド部をトリガ溝に近づけることができず、トリガ溝の形成が終了してからスクライブラインの形成が開始されるまでのインタバル時間が長くなってしまい、トリガ溝及びスクライブラインの形成工程に時間がかかるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、トリガ溝及びスクライブラインの形成工程にかかる時間を従来よりも短縮することができるスクライブライン形成装置を提供することにある。
本発明は、脆性基板(10)にトリガ溝(1)を形成する第1の加傷部材(3)と、前記脆性基板(10)に前記トリガ溝(1)を起点としてスクライブライン(11)を形成する第2の加傷部材(5)とを備えたスクライブライン形成装置を前提とする。そして、このスクライブライン形成装置は、前記第1の加傷部材(3)及び前記第2の加傷部材(5)が取り付けられたヘッド部(4)と、前記トリガ溝(1)の形成時に前記第1の加傷部材(3)が前記第2の加傷部材部材(5)よりも前記脆性基板(10)側へ近づくように前記ヘッド部(4)を傾けるか又は前記スクライブラインの形成時に前記第2の加傷部材(5)が前記第1の加傷部材(3)よりも前記脆性基板(10)側へ近づくように前記ヘッド部(4)を傾ける傾動機構(7)とを備えている。
また、本発明において、傾動機構(7)は、前記脆性基板(10)の面直角方向に移動可能な主軸(38)と、前記主軸(38)に固定され且つ前記ヘッド部(4)が回転自在に支持されたヘッド支持部(39)とを備え、前記傾動機構(7)の主軸(38)を移動させて、前記ヘッド部(4)を前記脆性基板(10)に押し付けることによって、前記ヘッド部(4)を傾けるようにするのが好ましい。
また、本発明において、ヘッド支持部(39)は、前記脆性基板(10)の面方向に平行で且つ第1の加傷部材(3)及び第2の加傷部材(5)の配列方向に直交する方向へ延びる回転軸(12)を有し、前記回転軸(12)を介して前記ヘッド部(4)が回転自在に支持されているのが好ましい。
また、本発明において、前記ヘッド部(4)は、前記第2の加傷部材(5)の先端が前記第1の加傷部材(3)の先端よりも前記ヘッド部(4)の外側に位置するように構成され、前記傾動機構(7)は、前記第2の加傷部材(5)のみが前記脆性基板(10)に接触した状態の前記ヘッド部(4)を、前記脆性基板(10)に押し付けることによって、前記ヘッド部(4)を傾け、前記第2の加傷部材(5)を前記脆性基板(10)から離反させ且つ前記第1の加傷部材(3)を前記脆性基板(10)に接触させるように構成されているのが好ましい。
本発明によれば、スクライブライン形成装置のヘッド部に第1の加傷部材及び第2の加傷部材の両方を設けるようにし、スクライブライン形成装置のヘッド部の数を従来の2つから1つにしたので、従来とは違い、第1の加傷部材側のヘッド部を退避させた後に第2の加傷部材側のヘッド部を近づける必要がなく、ヘッド部の移動距離を短くすることができる。これにより、トリガ溝の形成が終了してからスクライブラインの形成が開始されるまでのインタバル時間を短くすることができ、従来よりもトリガ溝及びスクライブラインの形成工程にかかる時間を短縮することができる。また、本発明によれば、第1の加傷部材をケガキ部材とし、第2の加傷部材をカッタ部材とすることができる。
また、スクライブライン形成装置の傾動機構により、ヘッド部の傾きを変更するだけで、トリガ溝を形成する姿勢とスクライブラインを形成する姿勢とを簡単に切り換えることができるので、上述のインタバル時間をさらに短くすることができる。
図1は、一実施形態に係るスクライブライン形成装置の概略図である。 図2は、スクライブライン形成装置の本体部の概略図である。 図3は、ヘッド部を示す図であり、(a)はヘッド部の平行姿勢を示し、(b)はヘッド部の傾斜姿勢を示す。 図4は、ヘッド部の動作とトリガ溝及びスクライブラインとを対応させた図である。 図5は、その他の実施形態に係るヘッド部を示す図であり、(a)はヘッド部の平行姿勢を示し、(b)はヘッド部の傾斜姿勢を示す。 図6は、その他の実施形態に係る、2つのカッタホイールを有するヘッド部を示す図であり、(a)はヘッド部の傾斜姿勢を示し、(b)はヘッド部の平行姿勢を示す。
本発明の一実施形態に係るスクライブライン形成装置(50)について説明する。
このスクライブ形成装置(50)は、図1に示すように、テーブル(20)と支持部(30)と本体部(35)と制御部(40)とを備えている。
テーブル(20)は、その最上面が矩形状の平坦面に形成されている。この平坦面の上に
、硬化脆性基板の一例である化学強化ガラス(10)が脆性基板として載せられている。尚、硬化脆性基板は、一実施形態の脆性基板に含まれるものである。テーブル(20)の両側面には、テーブル(20)の長手方向(Y方向)へ延びる第1ガイドレール(21)が取り付けられている。支持部(30)は、このテーブル(20)の第1ガイドレール(21)に移動自在に係合している。支持部(30)には、テーブル(20)の短手方向(X方向)へ延びる第2ガイドレール(31)がテーブル(20)の上側に位置するように取り付けられている。本体部(35)は、この支持部(30)の第2ガイドレール(31)に移動自在に係合している。
支持部(30)には、第1移動モータ(15a)が設けられている。この第1移動モータ(15a)は、支持部(30)の両端に取り付けられている。この第1移動モータ(15a)を駆動させると、テーブル(20)の第1ガイドレール(21)に沿って支持部(30)が図1のY方向へ移動する。
本体部(35)は、図2に示すように、第1の加傷部材としてのケガキ部材(3)と、第2の加傷部材としてのカッタ部材としてのカッタホイール(5)と、カッタホルダ(6)と、ヘッド部(4)と、第2移動モータ(15b)と、旋回モータ(16)と、上下移動モータ(17)と、傾動機構(7)とを備えている。
ケガキ部材(3)は、化学強化ガラス(10)にトリガ溝(1)を形成するためのものである。ケガキ部材(3)は、その先端が尖状に形成されている。カッタホイール(5)は、ケガキ部材(3)が形成したトリガ溝(1)を起点として化学強化ガラス(10)にスクライブライン(11)を形成するものである。このカッタホイール(5)は、円板状のホイールの円周部に沿ってV字形の刃が形成され、カッタホルダ(6)の先端に回転自在に取り付けられている。
ここで、カッタホイール(5)のみで化学強化ガラス(10)を切り始めてから、カッタホイール(5)をスリップさせずにスクライブライン(11)を形成するには、カッタホイール(5)の刃先角をできる限り小さくして、刃先を鋭くすることによって、カッタホイール(5)が化学強化ガラス(10)の高硬度の圧縮応力層に引っかかり易くする。
しかしながら、一実施形態の場合、本体部(35)に設けられたケガキ部材(3)を利用してトリガ溝(1)を形成することが可能なので、その刃先をトリガ溝(1)に合わせるだけで、カッタホイール(5)を上述の圧縮応力層に引っかけることができる。この結果、カッタホイール(5)の刃先を鋭くする必要はなく、トリガ溝(1)とスクライブライン(11)との両方を形成する、従来のカッタホイールに比べて刃先角を大きくすることができる。これにより、一実施形態のカッタホイール(5)は、従来のものに比べて、長寿命化を図ることができる。
ヘッド部(4)は、本体部(35)の下側部分に位置している。ヘッド部(4)の端部(図2に示すヘッド部(4)の左端部)寄りにベアリング(9)が取り付けられ、このベアリング(9)を介して、カッタホルダ(6)が回転自在にヘッド部(4)に取り付けられている。ベアリング(9)によりカッタホルダ(6)が回転することによってカッタホイール(5)の刃の向きが変更される。ここで、カッタホルダ(6)の回転軸(13)から偏心した位置にカッタホイール(5)の最下点(14)がある。このように、回転軸(13)と最下点(14)とをずらすことにより、これらが一致する場合に比べて、本体部(35)の曲がる動きに倣ってベアリング(9)が回転しやすくなり、カッタホイール(5)の刃が本体部(35)の進行方向を向き易くなる。
傾動機構(7)は、トリガ溝(1)の形成時にヘッド部(4)をケガキ部材(3)側へ傾けるものである。傾動機構(7)は、ヘッド支持部(39)と主軸(38)とボールスプライン(37)とスクリュー軸(36)と連結部(41)とを備えている。上述の上下移動モータ(17)が、傾動機構(7)の駆動源となる。
ヘッド支持部(39)は、化学強化ガラス(10)に対して平行であり且つケガキ部材(3)及びカッタホルダ(6)の配列方向に直交する方向へ延びる回転軸(12)を有している。その回転軸(12)にヘッド部(4)が回転自在に取り付けられている。この回転軸(12)は、ヘッド部(4)の端部(図2に示すヘッド部(4)の右端部)寄りに設けられている。
主軸(38)は、化学強化ガラス(10)面直角方向となる上下方向へ延びている。この主軸(38)の下端にヘッド支持部(39)が固定されている。この主軸(38)は、ヘッド支持部(39)の上側に配置されたボールスプライン(37)によって上下移動可能に支持されている。
スクリュー軸(36)は、主軸(38)の側方に配置され、主軸(38)と同様に上下方向へ延びている。スクリュー軸(36)には、連結部(41)が螺合されている。この連結部(41)には、主軸(38)の上端が固定されている。また、スクリュー軸(36)は、上下移動モータ(17)に接続され、上下移動モータ(17)が駆動すると、スクリュー軸(36)が回転し、このスクリュー軸(36)の回転によって連結部(41)が上下に移動する。連結部(41)の上下移動に伴って、主軸(38)とともにヘッド部(4)が上下に移動する。
図3(a)に示すように、ヘッド部(4)が化学強化ガラス(10)に対して平行のとき、ケガキ部材(3)の先端が、カッタホイール(5)の先端よりもL1の寸法だけ上側に位置している。この平行姿勢がスクライブライン(11)を形成するときのヘッド部(4)の姿勢である。
上下移動モータ(17)が正転駆動すると、この平行姿勢のままヘッド部(4)が降下し、カッタホイール(5)の先端が化学強化ガラス(10)に接触する(図3(a)を参照)。その接触した状態から、さらに上下移動モータ(17)が正転駆動すると、ヘッド部(4)が化学強化ガラス(10)に押し付けられることによって、ヘッド部(4)が回転軸(12)を中心として図3(b)の時計回りに所定の角度だけ回転する。
ここで、一実施形態のスクライブライン形成装置は、カッタホイール(5)の先端が化学強化ガラス(10)に接触したことを検知する検知部(図示なし)を備えている。この検知部が上述した接触状態を検知した後、さらに上下移動モータ(17)が正転駆動したときのヘッド部(4)の降下量により、ヘッド部(4)の姿勢が決定される。上述の降下量が所定値未満のときは、ヘッド部(4)が平行姿勢を維持し、上述の降下量が所定値以上になるとヘッド部(4)が平行姿勢から傾斜姿勢となる。
このヘッド部(4)の回転により、図3(b)に示すように、ヘッド部(4)のケガキ部材(3)側がカッタホルダ(6)側よりも下側になるようにヘッド部(4)が傾き、ケガキ部材(3)の先端が化学強化ガラス(10)に接触するとともにカッタホイール(5)の先端が化学強化ガラス(10)から離れる。ケガキ部材(3)の先端は、カッタホイール(5)の先端よりもL2の寸法だけ下側に位置する。この傾斜姿勢がトリガ溝(1)を形成するときのヘッド部(4)の姿勢である。
上下移動モータ(17)が逆転駆動すると、ヘッド部(4)が上昇して、ケガキ部材(3)の先端が化学強化ガラス(10)から離れて、ヘッド部(4)が傾斜姿勢から平行姿勢へ戻る。
旋回モータ(16)は、傾動機構(7)のボールスプライン(37)の側方に位置している。旋回モータ(16)を駆動させると、傾動機構(7)の主軸(38)とともにヘッド部(4)が、主軸(38)の軸周りに回転する。ここで、一実施形態では、タイミングプーリとタイミングベルトを用いて、旋回モータ(16)の駆動力を主軸(38)へ伝達するが、これに限定されず、平歯車を用いて旋回モータ(16)の駆動力を主軸(38)へ伝達してもよい。尚、この旋回モータ(16)は、スクライブライン(11)を形成する前の段階でカッタホイール(5)を本体部(35)が進む方向へ予め向けておくためのものである。この旋回により、カッタホイール(5)の向きが上述のベアリング(9)に寄らずに強制的に変更される。
また、ヘッド支持部(39)には、切圧調整部(図示なし)が設けられている。この切圧調整部は、カッタホイール(5)又はケガキ部材(3)を化学強化ガラス(10)に押し付けるときの圧力(以下、切圧という。)を調整するものである。切圧調整部は、エアシリンダであってもよいし、スプリングであってもよく、また、これらを併用してもよい。
制御部(40)は、第1移動モータ(15a)と第2移動モータ(15b)と旋回モータ(16)と上下移動モータ(17)とを制御するものである。これらのモータ(15a,15b,16,17)を制御してトリガ溝(1)とスクライブライン(11)とを形成する。以下、この制御部(40)の動作について説明する。
制御部(40)は、第1移動モータ(15a)と第2移動モータ(15b)とを駆動させて、図4(a)に示すように、ヘッド部(4)を所定の位置へ移動させる。
次に、上下移動モータ(17)を駆動させて、ヘッド部(4)を降下させる。このヘッド部(4)の降下に伴い、ヘッド部(4)の姿勢を平行姿勢から傾斜姿勢へ変更し、図4(b)に示すように、ケガキ部材(3)を化学強化ガラス(10)に接触させる。
ケガキ部材(3)の接触後、第2移動モータ(15b)を駆動させて、図4(c)に示すように、ヘッド部(4)をX方向へ移動させて、化学強化ガラス(10)にトリガ溝(1)を形成する。
トリガ溝(1)の形成後、上下移動モータ(17)を駆動させて、ヘッド部(4)を上昇させると、切圧調整部による加圧と自重で回転軸(12)を中心としてヘッド部(4)を反時計回りに回転させ、図4(d)に示すように、ヘッド部(4)の姿勢が傾斜姿勢から平行姿勢へ戻る。
その後、上下移動モータ(17)を駆動させて、図4(e)に示すように、カッタホイール(5)が化学強化ガラス(10)に接触するまで、ヘッド部(4)を降下させる。ここで、ヘッド部(4)を平行姿勢にしたとき(図4(d)を参照)に、トリガ溝(1)の上方にカッタホイール(5)が位置しているので、ヘッド部(4)を降下させるだけでカッタホイール(5)をトリガ溝(1)に接触させることができる。このように、カッタホイール(5)のトリガ溝(1)への位置決めが容易に行われるので、トリガ溝(1)の形成が終了してからスクライブライン(11)の形成が開始されるまでのインタバル時間を従来よりも短くすることができる。
以上のように、ヘッド部(4)にカッタホイール(5)及びケガキ部材(3)の両方を設けるようにし、ヘッド部(4)の数を従来の2つから1つにしたので、従来とは違い、ケガキ部材(3)側のヘッド部を退避させた後にカッタホイール(5)側のヘッド部を近づける必要がなく、ヘッド部(4)の移動距離を短くすることができる。これにより、上述のインタバル時間を短くすることができ、従来よりもトリガ溝(1)及びスクライブライン(11)の形成工程にかかる時間を短縮することができる。
(その他の実施形態)
一実施形態では、ケガキ部材(3)がヘッド部(4)の中央寄りに配置され、カッタホイール(5)がヘッド部(4)の端部寄りに配置されていたが、これに限定されず、ケガキ部材(3)とカッタホイール(5)の位置を入れ替えて、図5に示すように、ケガキ部材(3)がヘッド部(4)の端部寄りに配置され、カッタホイール(5)がヘッド部(4)の中央寄りに配置されるようにしてもよい。この場合において、トリガ溝(1)を形成する場合には、ヘッド部(4)を図5(a)の平行姿勢から回転軸(12)を反時計回りに回転させることによって、図5(b)の傾斜姿勢にする。図5(b)の傾斜姿勢でヘッド部(4)を図5(b)の矢印の方向(ヘッド部(4)のケガキ部材(3)側)へ移動させてトリガ溝(1)を形成した後、図5(a)の平行姿勢に戻り、傾斜姿勢とは反対方向、即ち図5(a)の矢印の方向(ヘッド部(4)のカッタホイール(5)側)へヘッド部(4)が移動してスクライブライン(11)が形成される。
このように、一実施形態と同様、ヘッド部(4)の傾きを変更するだけで、トリガ溝(1)を形成する姿勢とスクライブライン(11)を形成する姿勢とを簡単に切り換えることができる。
また、一実施形態では、脆性基板として化学強化ガラスが用いられたが、これに限定されず、例えば、圧縮応力層のない強化ガラスであってもよい。また、厚みが薄い脆性基板であってもよい。
ここで、カッタホイール(5)のみでスクライブライン(11)を形成する場合、その切り始め時のカッタホイール(5)のスリップを防ぐために切圧(カッタホイール(5)を脆性基板(10)に接触させるときの圧力)を高くするが、厚みが薄い脆性基板の場合は、切圧が高すぎると割れてしまう可能性がある。一実施形態の場合、ケガキ部材(3)でトリガ溝(1)を形成し、そのトリガ溝(1)にカッタホイール(5)を引っかけた後に、そのトリガ溝(1)を起点としてスクライブライン(11)を形成するので、カッタホイール(5)の切圧を高くすることなく、厚みが薄い脆性基板にスクライブライン(11)を形成することができる。
また、一実施形態では、上下移動モータ(17)を駆動源とする傾動機構(7)によって、ヘッド部(4)を傾けたが、これに限定されず、傾動機構(7)に代えて、ヘッド部(4)を傾けるためのモータを、上下移動モータ(17)とは別に本体部(35)に取り付けるようにしてもよい。
また、一実施形態では、ヘッド部(4)にカッタホイール(5)が1つだけ設けられていたが、これに限定されず、図6(a)(b)に示すように、ヘッド部(4a)にカッタホイールが2つ設けられていてもよい。ここで、カッタホイールの数は単なる例示であり、その数は3つ以上であってもよい。
上述の2つのカッタホイールは、ヘッド部(4)の回転軸(12a)の軸方向に直交する方向に沿って並んでいる。ヘッド部(4)の回転軸(12a)に近い側(図6(a)(b)の右側)に設置されているのが第1の加傷部材としての第1のカッタホイール(3a)であり、ヘッド部(4)の回転軸(12a)から遠い側(図6(a)(b)の左側)に設置されているのが第2の加傷部材としての第2のカッタホイール(5a)である。ヘッド部(4)の平行姿勢において、第1のカッタホイール(3a)の刃先の最下端が、第2のカッタホイール(5a)の刃先の最下端よりも上側に位置する(図6(b)のL1)。
第1のカッタホイール(3a)は、第2のカッタホイール(5a)よりも刃先角が鋭くなっている。このように刃先角を鋭くすることにより、第1のカッタホイール(3a)は、スクライブラインの形成だけでなくトリガ溝の形成も行うことができる。また、刃先角を鋭くすることにより、第2のカッタホイール(5a)で形成したスクライブラインに交差するスクライブラインを形成する際の交点飛びをなくすことができる。
次に、交差状のスクライブを形成する場合の動作について説明する。まず、上述の傾動機構(7)によりヘッド部(4a)を平行姿勢から傾斜姿勢とし(図6(a)を参照。)、第1のカッタホイール(3a)で第1のトリガ溝を形成する。第1のトリガ溝の形成後、ヘッド部(4a)を平行姿勢に戻し(図6(b)を参照。)、第2のカッタホイール(5a)で第1のトリガ溝を起点とする第1のスクライブラインを形成する。その後、ヘッド部(4a)を旋回モータ(16)により第1のスクライブラインと交差する方向に回転させ、再び、ヘッド部(4)を平行姿勢から傾斜姿勢とし、第1のスクライブラインに交差する第2のスクライブラインを形成する際の起点となる第2のトリガ溝を第1のカッタホイール(3a)により形成する。そして、ヘッド部(4a)の傾斜姿勢を保持した状態で、第2のトリガ溝を起点として第2のスクライブラインを形成する。
上述したように、第2のスクライブラインは、第2のカッタホイール(5a)よりも刃先角の鋭い第1のカッタホイール(3a)によって形成するようにしたので、第1のカッタホイール(3a)が第1のスクライブラインを横切った場合でも交点飛びが発生せず、化学強化ガラス(10)に素早く且つ正確に交差状のスクライブラインを形成することができる。尚、上述の交点飛びは、化学強化ガラス(10)以外の脆性基板においても生じることはない。上述のその他の実施形態では、2つのカッタホイールのうち第1のカッタホイール(3a)の方の刃先角を鋭くしていたが、これに限定されず、第2のカッタホイール(5a)の方の刃先角を鋭くしてもよいし、第1及び第2のカッタホイール(3a,5a)を同じ刃先角にしてもよい。第2のカッタホイール(5a)の方の刃先角を鋭くした場合には、ヘッド部が平行姿勢の時(図6(b)を参照。)に第2のカッタホイール(5a)でトリガ溝が形成され、ヘッド部が傾斜姿勢の時(図6(a)を参照。)に第1のカッタホイール(3a)でスクライブラインが形成される。また、2つのカッタホイール(3a,5a)が同じ刃先角の場合には、カッタホイール(3a,5a)が1つの場合に比べてカッタホイール(3a,5a)の寿命を延ばすことができる。
以上、説明したように、本発明は、脆性基板にスクライブラインを形成するスクライブライン形成装置について有用である。
1 トリガ溝
3 ケガキ部材(第1の加傷部材)
4 ヘッド部
5 カッタホイール(第2の加傷部材)
7 傾動機構
10 化学強化ガラス(脆性基板)
11 スクライブライン
50 スクライブライン形成装置

Claims (7)

  1. 脆性基板(10)にトリガ溝(1)を形成する第1の加傷部材(3)と、前記脆性基板(10)に前記トリガ溝(1)を起点としてスクライブライン(11)を形成する第2の加傷部材(5)とを備えたスクライブライン形成装置であって、
    前記第1の加傷部材(3)及び前記第2の加傷部材(5)が取り付けられたヘッド部(4)と、
    前記トリガ溝(1)の形成時に前記第1の加傷部材(3)が前記第2の加傷部材(5)よりも前記脆性基板(10)側へ近づくように前記ヘッド部(4)を傾けるか又は前記スクライブラインの形成時に前記第2の加傷部材(5)が前記第1の加傷部材(3)よりも前記脆性基板(10)側へ近づくように前記ヘッド部(4)を傾ける傾動機構(7)とを備えていることを特徴とするスクライブライン形成装置。
  2. 前記傾動機構(7)は、前記脆性基板(10)の面直角方向に移動可能な主軸(38)と、前記主軸(38)に固定され且つ前記ヘッド部(4)が回転自在に支持されたヘッド支持部(39)とを備え、
    前記傾動機構(7)の主軸(38)を移動させて、前記ヘッド部(4)を前記脆性基板(10)に押し付けることによって、前記ヘッド部(4)を傾けることを特徴とする、請求項1に記載のスクライブライン形成装置。
  3. 前記ヘッド支持部(39)は、前記脆性基板(10)の面方向に平行で且つ第1の加傷部材(3)及び第2の加傷部材(5)の配列方向に直交する方向へ延びる回転軸(12)を有し、前記回転軸(12)を介して前記ヘッド部(4)が傾動自在に支持されていることを特徴とする、請求項2に記載のスクライブライン形成装置。
  4. 前記ヘッド部(4)は、前記第2の加傷部材(5)の先端が前記第1の加傷部材(3)の先端よりも前記ヘッド部(4)の外側に位置するように構成され、
    前記傾動機構(7)は、前記第2の加傷部材(5)のみが前記脆性基板(10)に接触した状態の前記ヘッド部(4)を、前記脆性基板(10)に押し付けることによって、前記ヘッド部(4)を傾け、前記第2の加傷部材(5)を前記脆性基板(10)から離反させ且つ前記第1の加傷部材(3)を前記脆性基板(10)に接触させるように構成されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載のスクライブライン形成装置。
  5. 第1の加傷部材(3)は、ケガキ部材であり、
    第2の加傷部材(5)は、カッタ部材であることを特徴とする、請求項1から4の何れか1つに記載のスクライブライン形成装置。
  6. 前記第2の加傷部材は、第2のカッタホイール(5a)であり、
    前記第1の加傷部材は、前記第2のカッタホイール(5a)よりも刃先角を鋭くした、トリガ溝とスクライブラインとを形成可能な第1のカッタホイール(3a)であることを特徴とする、請求項1から5の何れか1つに記載のスクライブライン形成装置。
  7. 前記第1のカッタホイール(3a)は、前記第2のカッタホイール(5a)で形成したスクライブラインと交差するスクライブラインと、前記第1及び第2のカッタホイール(3a,5a)のスクライブラインのためのトリガ溝とを形成することを特徴とする、請求項6に記載のスクライブライン形成装置。
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CN110590149A (zh) * 2019-09-11 2019-12-20 合肥通彩自动化设备有限公司 一种双刀轮基板玻璃切割刀头

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