JP2015119749A - 薬剤混合調製管理装置及び制御プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
混注を行うに際しては、まず、指示書を見て処方薬となっている複数の薬品を取揃え、取揃えた複数の薬品を適切な手順で計量、溶解、混合等を行う。
そこで、従来、調剤過誤の発生を極力無くすために調剤作業を支援する幾つかのシステムが提案されている。
例えば、この理由としては、製薬会社がM&A[mergers and acquisitions(合併と買収)]等の理由により同一の薬剤に対して新たに付与されたバーコード(新バーコード)と、M&A前の段階で付与されたバーコード(旧バーコード)と、が混在するような場合である。
表示制御部は、表示装置の表示画面に、前記監査処理に先立って、前記混合調製の対象となる薬剤のリスト表示及び各薬剤に対して予め指示された混合調製における必要数量を表示する。
一方、取得部は、監査処理の対象となる薬剤から当該薬剤を識別するための識別情報を取得する。
図1は、薬剤混合調製管理システムの概要構成ブロック図である。
薬剤混合調製管理システム10は、電子カルテを管理し、記憶する電子カルテサーバ11と、電子カルテの記入などを行うための医師用の情報処理端末装置12と、電子カルテサーバ11が管理する電子カルテの参照及び確認を行うための看護士用の情報処理端末装置13と、電子カルテに含まれる指示書情報(例えば、処方箋情報)に基づいて薬剤の取り揃え等の混注支援を行う複数の混注端末装置14と、無線基地局15及び公衆通信ネットワーク16を介して通信ネットワーク17に接続された医師用の携帯情報処理端末装置18と、薬剤部に配置され薬剤払出等を管理する薬剤部サーバ19と、を備えている。
上記構成において、電子カルテサーバ11、情報処理端末装置12、情報処理端末装置13及び混注端末装置14は、通信ネットワーク17に接続されている。
混注端末装置14は、大別すると、ユーザが各種操作を行うとともに、混注対象の薬剤リストや取り揃えられた薬剤の監査状態等の各種情報を表示可能なタッチパネルディスプレイ21と、ユーザとしての看護師IDや、薬剤のバーコード、薬剤の画像などをスキャンし、特定するオブジェクトスキャナとして構成されたスキャナ37を有する装置本体22と、各種情報をプリントアウトするためのプリンタ23と、オペレータの作業状態を撮影するカメラ24と、混注対象の薬剤の重さを量る秤25と、を備えている。
混注端末装置14は、混注端末装置全体を制御するMPU31と、制御プログラムを含む各種データを不揮発的に記憶するROM32と、ワークエリアとして機能するとともに、各種データを一時的に記憶するRAM33と、データベース等の大容量データを記憶可能なハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)として構成された外部記憶装置34と、タッチパネルディスプレイ21を構成しているディスプレイ35及びタッチパネル36と、スキャナ37と、プリンタ23と、通信インタフェース動作を行う通信インタフェース38と、を備えている。
また、外部記憶装置34には、カメラ24において撮影したログインからログアウトまでの画像(動画)が作業記録として保存されるとともに、秤25において測定した薬剤の混注作業前後の重さおよびその差のデータが作業記録として保存される。
このバス40には、通信インタフェース38に加えて、MPU31、ROM32、RAM33及び外部記憶装置34が接続されている。
薬剤管理データベースは、混注端末装置14において、監査処理を行う際に用いられる薬剤監査データを備えている。
薬剤監査データ19Xは、GS1データバーで用いられるコードを格納したコードデータ19Aと、コードデータ19Aに対応する薬剤の薬剤名を格納した薬剤名データ19Bと、コードデータ19Aに対応する薬剤の使用期限を格納した使用期限データ19Cと、同一薬剤に対して新たにコード(コードデータ)が付された場合に対応する他のコードデータを格納する対応コードデータ19Dと、を備えている。
例えば、薬剤のブランド名を変更した場合、薬剤(製剤)の色、形状又は大きさを変更した場合、製薬会社がM&A[mergers and acquisitions(合併と買収)]等により変更された場合等である。なお、このような理由が同一の薬剤について複数回発生した場合には、複数個の新たなコードが付されることとなる。したがって、対応コードデータ19Dには、複数のコードが格納されることとなる。
同様にコードデータ19A=「コードB1」の薬剤は、コードデータ19A=「コードB」(旧コード)の薬剤について、上述の理由が発生し、同一の薬剤に対して新たに付されたコードデータ(新コード)であり、薬剤名データ19B=「EEE注射液50mL」であり、使用期限データ19C=「2019.11.13」、対応コードデータ19D=「コードB」となっている。
混注を行うに先立って、医師は、情報処理端末装置12を用いて薬剤の指示書データ(例えば、処方箋データ)を含む電子カルテを作成して、電子カルテサーバ11に登録する。
ここで、混注薬剤の取り揃え時の処理について説明する。
以下の説明において、混注端末装置14の操作が許可されている各オペレータは、IDカードを有し、IDカードの認証により混注端末装置14の操作が可能になるものとする。
混注端末装置14のタッチパネルディスプレイ21のディスプレイ35には、初期状態において、ログイン画面が表示されている。
ログイン画面G1には、図6に示すように、「IDカードを読み取らせてください。」というガイドコメント並びにIDカードをスキャナ37に読み込ませることを促すガイド画像G1が表示されている。
したがって、オペレータは、ログイン処理を行うために、自己のIDカードをスキャナ37の前にかざして、IDコードを読み込ませる(ステップS11)。
ログイン処理によりIDコードが認証されると、混注端末装置14のMPU31は、ディスプレイ35の表示画面に混注対象の薬剤の取り揃え内容を特定するためのオーダー番号の読み取りを促すために、オーダー番号入力画面G2を表示する。
続いて混注端末装置14のMPU31は、オーダー内容の問い合わせに対する電子カルテサーバ11あるいは薬剤部サーバ19の応答に基づいてオーダー内容にエラーがあったか否かを判別する(ステップS14)。
オーダー内容表示画面G3は、大別すると、日付情報表示領域41と、オペレータ名表示領域42と、ログアウトボタン43と、患者情報表示領域44と、オーダー番号表示領域45と、施用日表示領域46と、患者関連情報表示領域47と、薬剤リスト表示領域48と、リストスクロールボタン表示領域49と、中止ボタン50と、完了ボタン51と、コメント表示領域52と、を備えている。
オペレータ名表示領域42は、混注対象の薬剤の監査処理のオペレータの氏名が表示される領域である。
ログアウトボタン43は、オペレータがログアウトするためのボタンである。
オーダー番号表示領域45は、ステップS12において取得したオーダー番号が表示される領域である。
施用日表示領域46は、当該薬剤を患者に施用(処方)する日付である施用日が表示される領域である。この施用日は、電子カルテにおいて指定されているものである。
患者関連情報表示領域47は、患者に関連する情報が表示される領域である。具体的には、病棟情報、病室情報、診療科情報及び担当医師名が表示される。
中止ボタン50は、混注対象の薬剤の監査処理の中止を指示するためのボタンである。
コメント表示領域52は、混注対象の薬剤の混注時に留意すべきコメントが登録されている場合に当該コメントが表示される領域である。
これにより、MPU31は、薬剤リスト及びステップS16で読み取ったGS1データバーの内容に基づいて薬剤監査処理を行う(ステップS17)。
まず、MPU31は、読み取ったGS1データバーに対応するコードに該当する薬剤がオーダー内に含まれているか否かを判別する(ステップS41)。
ステップS41の判別において、読み取ったGS1データバーに対応するコードに該当する薬剤がオーダー内に含まれていない場合には(ステップS41;No)、MPU31は、対応コードデータ19Dを参照し、当該コードに対応する他のコードを有する薬剤がオーダー内に含まれているか否かを判別する(ステップS42)。
具体的には、図4に示した例の場合、オーダーに対応するコードが、コードデータ19A=「コードA1」であった場合には、対応コードデータ19Dを参照して、コードデータ19A=「コードA」を有する薬剤がオーダー内に含まれているか否かを判別することとなる。同様にオーダーに対応するコードが、コードデータ19A=「コードB」であった場合には、対応コードデータ19Dを参照して、コードデータ19A=「コードB1」を有する薬剤がオーダー内に含まれているか否かを判別することとなる。
ステップS42の判別において、対応コードデータ19Dを参照して当該コードに対応する他のコードを有する薬剤がオーダー内に含まれていない場合には(ステップS42;No)、オーダーに含まれていない誤った薬剤が準備された薬剤誤準備の薬剤監査異常と判別し(ステップS43)、薬剤監査処理を終了して処理をステップS18に移行する。
ステップS44の判別において、読み取ったGS1データバーに対応する薬剤の数量が指定数内ではない、すなわち、薬剤の数量が指定数を超過している場合には(ステップS44;No)、MPU31は、処方しようとしている薬剤量よりも多い量の薬剤が準備された薬剤本数超過の薬剤監査異常と判別し(ステップS45)、薬剤監査処理を終了し、処理をステップS18に移行する。
ステップS46の判別において、読み取ったGS1データバーに対応する薬剤が使用期限内ではない、すなわち、薬剤の使用期限が切れている場合には(ステップS46;No)、MPU31は、当該薬剤は使用期限切れにより混注に用いる事ができない使用期限切れの薬剤監査異常と判別して(ステップS47)、薬剤監査処理を終了し、処理をステップS18に移行する。
ステップS48の判別において、全薬剤の取り揃えが完了した場合には(ステップS48;Yes)、監査完了画面を表示して(ステップS49)、処理をステップS18に移行する。
監査完了画面G4には、「取り揃え作業が完了しました。」のメッセージが表示され、オペレータは、混注対象の薬剤の取り揃え作業、ひいては、混注対象の薬剤の監査処理が間違いなく完了したことを容易に把握できる。
ステップS18の判別において、薬剤監査結果が正常であった場合には(ステップS18;Yes)、監査結果正常時の画面表示処理を行い(ステップS19)、再び処理をステップS15に移行して監査結果の表示画面をオーダー内容表示画面表示に反映させる。
図11の監査結果の表示画面G5の例の場合、例えば、読み取った薬剤コードが薬剤名=「5%ブドウ糖液100mL」であった場合には、リストの上から第2列目の薬剤名=「5%ブドウ糖液100mL」の欄の指示量表示領域63において、図8に示した時点では、全数で1個のバッグを取り揃える必要があることを示していた一つのマークM1に代わって、1個のバッグが取り揃えられたことを示すマークM2(図10においては、「○」印)が表示されることとなる。さらに薬剤名=「5%ブドウ糖液100mL」の欄が当該欄に対応する薬剤が全て取り揃えられことを示す、例えば、青ライン表示BLとなる。
また、指示量表示領域63においては、既に取り揃えられた個数(本数)のマークのみが取り揃え前とは異なるマークに置き換えられて表示されるので、オペレータは、視覚的に容易にあといくつ取り揃えれば良いかを把握することができる。
図12に示すように、全ての監査処理が正常であり、全ての薬剤が取り揃えられた場合には、全ての薬剤に対応する指示量表示領域63において、図8に示した時点でマークM1であった部分は、薬剤が取り揃えられたことを示すマークM2(図12においては、「○」印)が表示されることとなる。さらに全ての薬剤の欄が当該欄に対応する薬剤が全て取り揃えられことを示す、青ライン表示BLとなる。
ステップS20の判別において、薬剤監査結果が異常であると判別された理由が使用期限切れである場合には(ステップS20;Yes)、MPU31は、使用期限切れ通知画面表示処理を行う(ステップS21)。
そしてオペレータが使用期限切れ通知画面の内容を確認し、使用期限切れ通知画面上に表示されている「閉じる」ボタンをタップすると、処理をステップS25に移行する。
ステップS22の判別において、薬剤監査結果が異常であると判別された理由が数量超過である場合には(ステップS22;Yes)、MPU31は、数量超過通知画面表示処理を行う(ステップS23)。
そしてオペレータが数量超過通知画面の内容を確認し、数量超過通知画面上に表示されている「閉じる」ボタンをタップすると、処理をステップS25に移行する。
図11の監査結果の表示画面G5の例の場合、例えば、読み取った薬剤コードが薬剤名=「CCC注射液10mg」であり、使用期限が切れていた場合には、リストの上から第4列目の薬剤名=「CCC注射液10mg」の欄の指示量表示領域63において、図8に示した時点では、全数で1本のアンプル瓶を取り揃える必要があることを示していた一つのマークM1に代わって、監査異常、すなわち、使用期限切れである同一薬剤で有った旨を示すマークM3(図11においては、「×」印)が表示されることとなる。さらに薬剤名=「CCC注射液10mg」の欄が当該欄に対応する薬剤が監査異常であったことを示す例えば、赤ライン表示RLとなる。
また、この場合において、マークM3には、監査異常の理由とリンクさせ、このマークM3をタップすることで、当該理由の表示がなされるようにしてもよい。
そしてオペレータが当該内容を確認し、実施情報確認指示画面上に表示されている「閉じる」ボタンをタップすると、処理をステップS11に移行し、ログイン画面G1を表示して、以下、同様の処理を行う。
ステップS28の判別において、エラーの内容がオーダー内容の変更があった場合には(ステップS28;Yes)、MPU31は、カルテ確認指示画面表示処理を行う(ステップS29)。
そしてオペレータが当該内容を確認し、カルテ確認指示画面上に表示されている「閉じる」ボタンをタップすると、処理をステップS11に移行し、ログイン画面G1を表示して、以下、同様の処理を行う。
さらに再取り揃え確認画面には、オペレータが再取り揃えを希望する場合にタップする「はい」ボタンと、オペレータが再取り揃えを希望しない場合にタップする「いいえ」ボタンと、が表示されている。
ステップS31の判別において、オペレータが「いいえ」ボタンをタップした、すなわち、オペレータが再取り揃えを希望しなかった場合には(ステップS31;No)、処理を再びステップS11に移行して、以下、同様の処理を繰り返すこととなる。
したがって、オペレータが再取り揃えボタンをタップすることにより、再び図8に示した初期状態におけるオーダー内容表示画面G3が表示され、以降、同様に薬剤の監査処理を行うこととなる。
以上の説明においては、医師用の携帯情報処理端末装置18については、詳細に述べなかったが、この携帯情報処理端末装置18を無線基地局15及び公衆通信ネットワーク16を介して通信ネットワーク17に接続し、さらには電子カルテサーバ11あるいは薬剤部サーバ19に接続可能とし、電子カルテを編集可能に構成することも可能である。
また、上述したバーコード、RFIDタグに含まれる識別コード等の識別コードは、輸血用血液等を含む薬剤の廃棄管理に生かすことができる。
そして、監査処理の対象となる薬剤から当該薬剤を識別するための識別情報{バーコード等のコードシンボル、画像(色、外観形状あるいは文字を含む)}を取得部(読取部:スキャナ、リーダ、カメラ等)により取得する。
11 電子カルテサーバ
12 情報処理端末装置(医師用)
13 情報処理端末装置(看護士用)
14 混注端末装置(薬剤混合調製管理装置)
15 無線基地局
16 公衆通信ネットワーク
17 通信ネットワーク
18 携帯情報処理端末装置
19 薬剤部サーバ
21 タッチパネルディスプレイ
22 装置本体
23 プリンタ
48 薬剤リスト表示領域
61 薬剤名表示領域
62 単位数表示領域
63 指示量表示領域
64 必要数表示領域
Claims (6)
- 薬剤の混合調製に用いる薬剤の監査処理を行う薬剤混合調製管理装置において、
表示装置の表示画面に、前記監査処理に先立って、前記混合調製の対象となる薬剤のリスト表示及び各薬剤に対して予め指示された前記混合調製における必要数量を表示する表示制御部と、
一の前記薬剤に対し、当該薬剤をそれぞれ特定可能な複数の特定情報をあらかじめ記憶可能な記憶部と、
前記監査処理の対象となる前記薬剤から当該薬剤を識別するための識別情報を取得する取得部と、
前記記憶部を参照し、前記取得部により取得した識別用情報に対応する前記特定情報が、前記リスト表示に含まれる薬剤に対応するものであり、かつ、前記複数の特定情報のいずれかである場合に当該薬剤を監査済薬剤と判別する判別部と、
を備えた薬剤混合調製管理装置。 - 前記表示制御部は、前記監査済薬剤の数量に関する情報を前記表示画面に表示し、
前記判別部は、監査済薬剤と判別した場合に、対応する前記監査済薬剤の数量に関する情報を更新する、
請求項1記載の薬剤混合調製管理装置。 - 前記複数の特定情報は、一の前記薬剤に対応する新旧のコードである、
請求項1または請求項2記載の薬剤混合調製管理装置。 - 前記表示制御部は、前記必要数量の表示として、前記必要数量に相当する数の監査前絵柄を並べて表示する、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の薬剤混合調製管理装置。 - 前記表示制御部は、前記判別部の判別結果に基づいて、前記監査済薬剤と判別された薬剤に対応する前記監査前絵柄に代えて、同一位置に監査済絵柄を表示する、
請求項4記載の薬剤混合調製管理装置。 - 薬剤の混合調製に用いる薬剤の監査処理を行う薬剤混合調製管理装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムにおいて、
前記コンピュータを、
表示装置の表示画面に、前記監査処理に先立って、前記混合調製の対象となる薬剤のリスト表示及び各薬剤に対して予め指示された前記混合調製における必要数量を表示する手段と、
一の前記薬剤に対し、当該薬剤をそれぞれ特定可能な複数の特定情報をあらかじめ記憶可能な手段と、
前記監査処理の対象となる前記薬剤から当該薬剤を識別するための識別情報を取得する手段と、
予め記憶された複数の前記特定情報を参照し、前記取得した識別用情報に対応する前記特定情報が、前記リスト表示に含まれる薬剤に対応するものであり、かつ、前記複数の特定情報のいずれかである場合に当該薬剤を監査済薬剤と判別する手段と、
して機能させる制御プログラム。
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