JP2015112621A - 摩擦攪拌接合用ツール - Google Patents

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Abstract

【課題】耐磨耗性の高い摩擦攪拌接合用ツールの提供。
【解決手段】Fe粒子を含む超硬材からなる摩擦攪拌接合用ツール(10、210)である。このFe粒子の粒径は10μm以下である。摩擦攪拌接合用ツール(10、210)は、高い硬度を有するとともに、表面からのFe粒子の脱落を抑制する。また、脱落跡(25)が小さく、摩擦攪拌接合時においてアルミニウム材が脱落跡(25)に進入しにくい。従って、摩擦攪拌接合用ツール(10、210)は、アルミニウム材と凝着しにくく、高い耐摩耗性を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は摩擦攪拌接合用ツールに関する。
JIS規格に定めるSKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールを用いて、被接合材を接合する摩擦攪拌接合がある。
例えば、特許文献1では、被接合材として鋼材とアルミニウム材とを接合予定位置に位置づけ、鋼材に摩擦攪拌接合用ツールを回転させながら押し当てて挿入し、鋼材とアルミニウム材とを摩擦攪拌接合させる摩擦攪拌接合方法が開示されている。
特開2012−218009号公報
ところで、耐磨耗性の高い摩擦攪拌接合用ツールが要求されている。SKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールを用いて摩擦攪拌接合を行うと、鋼材と比較して硬度の低いアルミニウム材であっても、被接合材によっては、当該摩擦攪拌接合用ツールの磨耗が早く進行することがあった。
本発明は、上記した事情を背景としてなされたものであり、耐磨耗性の高い摩擦攪拌接合用ツールを提供することを目的とする。
本発明にかかる摩擦攪拌接合用ツールは、
Fe粒子を含む超硬材からなり、
前記Fe粒子の粒径が10μm以下である。
本発明によれば、耐磨耗性の高い摩擦攪拌接合用ツールを提供することができる。
実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの模式図である。 実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部断面の写真である。 実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部表面の写真である。 実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部表面の写真である。 実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部表面の写真である。 摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部表面の写真である。 実施の形態1にかかる接合方法の模式図である。 実施の形態1にかかる接合方法の模式図である。 実施の形態1にかかる接合方法の模式図である。 実施の形態1にかかる接合方法の模式図である。 打点数に対するせん断破断径である。 実施の形態2にかかるツールの模式図である。 実施の形態2にかかるツールの要部の模式図である。 硬度の測定箇所を示す模式図である。
本発明者らは、耐磨耗性を高めるべく、高い硬度を有する様々な材料からなる摩擦攪拌接合用ツールについて検討実験を行った。Fe粒子を含む超硬材からなる摩擦攪拌接合用ツールは高い硬度を有し、高い耐摩耗性が期待されるものの、アルミニウム材と凝着して、磨耗しやすい傾向にあることが判明した。さらに、本発明者らはFe粒子を含む超硬材からなる摩擦攪拌接合用ツールについて、鋭意研究を重ねて、本発明に想到するに至ったのである。
実施の形態1.
図1〜3を参照して実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの模式図である。図2は実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部断面の写真である。図3〜5は実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部表面の写真である。図6は摩擦攪拌接合用ツールの一例の要部表面の写真である。
図1に示すように、摩擦攪拌接合用ツール10は、ショルダー1と、プローブ2と、を有する。ショルダー1は、略円柱体である。プローブ2は、ショルダー1よりも小さな径を有する略円柱体である。プローブ2は、ショルダー1の軸上に沿いつつ、ショルダー1の端面から延びる。プローブ2は、らせん状に溝を形成されたネジ部21(図7参照。)を有する。摩擦攪拌接合用ツール10は、少なくともビッカース硬さ1000Hvを有する。摩擦攪拌接合用ツール10は、摩擦攪拌接合装置(図示略)に装備されて、使用される。
摩擦攪拌接合用ツール10は、Fe粒子を含む超硬材からなる。この超硬材として、例えば、Fe−Co−Ni−W系合金やFe−Ni−W系合金が挙げられる。
Fe−Co−Ni−W系合金は、FeからなるFe粉と、CoからなるCo粉と、NiからなるNi粉と、WからなるW粉とを混合し、金型に充填し、焼結して得られる。Fe−Co−Ni−W系合金は、質量%で、Co、Ni及びWを合わせて6〜14%含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。
Fe粉は、多数のFe粒子を含む。Fe粒子の粒子径は、10μm以下である。Fe粒子の平均粒径(D50)は、4.5〜5.4μmが好ましい。ここで、「平均粒径(D50)」は、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。また、粒径は、レーザー回折・散乱法によって求められる。
Coの含有量は、質量%で、7%以下であり、好ましくは4.5〜5.4%である。Coの含有量が大きくなると、摩擦攪拌接合用ツールの硬度が高まる傾向にあるものの、摩擦攪拌接合用ツールがアルミニウム材と凝着しやすくなる傾向にある。アルミニウム材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる被溶接材である。
Niの含有量は、質量%で、好ましくは4.5〜5.4%である。Niの含有量が大きくなると、摩擦攪拌接合用ツールの硬度が高まる傾向にあるものの、摩擦攪拌接合用ツールがアルミニウム材と凝着しやすくなる傾向にある。
Wの含有量が大きくなると、WC立方晶を含むWC層22(後述)が、摩擦攪拌接合用ツールのネジ部の表面に多く形成する傾向にある。
また、Fe−Ni−W系合金は、FeからなるFe粉と、NiからなるNi粉と、WからなるW粉とを混合し、金型に充填し、焼結して得られる。Fe−Ni−W系合金は、質量%で、Ni及びWを合わせて6〜14%含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。Fe粉として、粒径5μm以下のFe粒子からなるFe粉を用いると好ましい。
なお、超硬材としてFe−Co−Ni−W系合金の代わりにFe−Co−W−X系合金を用いてもよい。Fe−Co−W−X系合金は、Niの代わりに元素Xを含有する合金である。ただし、元素XはCr以外の元素である。
ネジ部21の形状は、放電加工により形成されると好ましい。放電加工で用いた放電加工機の電極は、例えば、Cu―W合金からなる。放電加工機のメス型は、例えば、Cからなる。ネジ部21が放電加工により形成されると、図2に示すように、ネジ部21は、WC層22と、WC層22に覆われる超硬材層23とを有する。超硬材層23は超硬材からなる。また、図3に示すように、ネジ部21の表面には、微小な凹凸24が形成される。WC層22は、WC立方晶を含む。WC立方晶は、立方晶構造を有するWCであり、高い硬度を有し、アルミニウム材と凝着しにくい。
また、ネジ部21は、切削加工により形成してもよい。切削加工は、放電加工と比較して、低い加工コストでネジ部を形成することができる。ここで、図4及び5に、Fe粒子を含む超硬材を切削加工して、得られたネジ部の表面の例を示す。
図4及び5は、詳細には、平均粒径(D50)5μmのFe粒子を含む超硬材を切削加工して、得られたネジ部の表面の一例を示す。図4に示すように、Fe粒子が脱落した跡の無い表面が得られることがある。このような場合、ネジ部21は、アルミニウム材と凝着しにくい。また、図5に示すように、Fe粒子が脱落した脱落跡25の有る表面が形成されることもある。このような場合であっても、脱落跡25が小さいので、アルミニウム材が脱落跡25に進入しづらい。つまり、ネジ部21はアルミニウム材と凝着しにくく、良好な耐摩耗性を有する。
なお、参考例として、図6に、平均粒径(D50)10μmのFe粒子を含む超硬材を切削加工して、得られたネジ部の表面の一例を示す。このようなネジ部の表面は、Fe粒子の脱落跡26を有しており、図5に示すネジ部表面と比較して多く有する。Fe粒子の粒径が大きいので、脱落跡26が脱落跡25よりも大きくなる傾向にあり、アルミニウム材が脱落跡26に進入しやすい。また、このようなネジ部はアルミニウム材と凝着しやすく、磨耗しやすい。
また、参考例として、粒径12〜17μmのFe粒子を含むFe−Co−Ni−W系合金からなる摩擦攪拌接合用ツールがある。このようなネジ部の表面は、図6に示すネジ部表面と同様に、Fe粒子の脱落跡を有しており、ネジ部はアルミニウム材と凝着しやすくなり、磨耗しやすい。
摩擦攪拌接合方法.
次に、図7〜10を用いて、摩擦攪拌接合用ツール10による摩擦攪拌接合方法について説明する。図7〜10は、実施の形態1にかかる接合方法の模式図である。
図7に示すように、裏当て金9に、板状の被接合材7、8を載置する。詳細には、被接合材7を裏当て金9の上に載置し、被接合材8を被接合材7の上に載置する。被接合材7、8の上方で摩擦攪拌接合用ツール10を回転させる。ここで、被接合材7及び8は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる。このようなアルミニウム合金として、例えば、6000系Al合金がある。
続いて、図8に示すように、摩擦攪拌接合用ツール10を回転させたまま、被接合材7、8に突き当てて、圧入させる。被接合材7、8の一部71が塑性流動する。
続いて、図9に示すように、摩擦攪拌接合用ツール10の回転及び圧入により、被接合材7、8の一部71が攪拌される。ここで、被接合材7、8と、ネジ部21とが摩擦する。しかし、ネジ部21は、SKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールのネジ部と比較して、高い硬度を有する。また、ネジ部21は、Fe粒子の脱落跡の無い、WC立方晶を含むWC層22(図2参照。)に覆われた表面を有するので、アルミニウム材からなる被接合材7、8の一部71と凝着しにくい。また、Fe粒子が10μm以下と小さいので、Fe粒子の脱落跡が小さく、アルミニウム材が脱落跡に浸入し難く、凝着しにくい。つまり、ネジ部21は、高い耐磨耗性を有する。
最後に、図10に示すように、摩擦攪拌接合用ツール10が被接合材7、8から引き抜かれる。ここで被接合材7、8は接合している。
以上、実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールによれば、磨耗を抑制して、摩擦攪拌接合を行うことができる。
試作実験.
次に、図11を用いて、実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールの実施例及びその比較例について試作実験した結果について説明する。図11は、打点数に対するせん断破断径である。
実施例1、2及び比較例1として、複数の製造条件で同一形状の摩擦攪拌接合用ツールを製造し、同一の接合条件で摩擦攪拌接合を繰り返し行なった。摩擦攪拌接合の打点数に対するせん断破断径の変化を測定した。せん断破断径は、ネジ部21(図7参照。)の径の大きさである。規格値とは、摩擦攪拌接合を行うために必要な機械的強度を有するための径の大きさである。ここでは、実施例1、2及び比較例1の規格値は共に5.1mmである。
実施例1は、平均粒径(D50)5μmのFe粒子を含むFe−Co−Ni−W系合金からなる摩擦攪拌接合用ツールである。実施例1のネジ部は切削加工により加工されている。一方、実施例2は、平均粒径(D50)5μmのFe粒子を含むFe−Co−Ni−W系合金からなる摩擦攪拌接合用ツールである。実施例2のネジ部は放電加工により加工されている。なお、比較例1は、JIS規格に定めるSKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールである。
試作実験の結果を図11に示す。図11に示すように、比較例1では、打点数が50000まで到達すると、せん断破断径が規格値5.1mmと同じ値になるまで減少した。
ここで、1打点当たりのコストについて述べる。比較例1の摩擦攪拌接合用ツールの製造コストは価格29000円であり、その1打点当たりのコストは0.58円であった。1打点当たりのコストが比較例1の約半分である0.30円を下回るためには、実施例1では、その摩擦攪拌接合用ツールの製造コストが58000〜62000円であるので、打点数は206667を超える必要がある。また、実施例2では、その摩擦攪拌接合用ツールの製造コストが48000円であるので、打点数が160000を超える必要がある。
図11に示すように、実施例1では、打点数が206667を超えても、せん断破断径(mm)が規格値を上回ったままであった。実施例2でも、同様に、打点数が160000を超えても、せん断破断径(mm)が規格値を上回ったままであった。つまり、実施例1及び2では、1打点当たりのコストが、比較例1の約半分である0.3円をさらに下回った。
実施の形態2.
次に、図12及び13を用いて、実施の形態2にかかる摩擦攪拌接合用ツールについて説明する。図12は、実施の形態2にかかる摩擦攪拌接合用ツールの模式図である。図13は、実施の形態2にかかる摩擦攪拌接合用ツールの要部の模式図である。なお、図12及び図13では、交換式プローブ202の正面及び側面を模試的にそれぞれ示しており、ネジ部221は、簡便のため同一内容で描画した。
図12に示すように、摩擦攪拌接合用ツール210は、ショルダー201と、交換式プローブ202と、留めネジ203と、を含む。摩擦攪拌接合用ツール210は、摩擦攪拌接合装置(図示略)に装備されて、使用される。
ショルダー201は、SKD61相当材からなる略円柱体である。ショルダー201は、少なくともビッカース硬さ500Hvを有する。ショルダー201は、軸に沿うプローブ保持孔213と、留めメネジ部214とを有する。図13に示すように、交換式プローブ202は、らせん状に溝を形成されたネジ部221と、ネジ部221の根元から長手方向に延びる棒状のベース部222とを有する。プローブ保持孔213は、ベース部222を挿入可能に形成される。交換式プローブ202は、実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツール10と同じ種類の超硬材からなる。交換式プローブ202は、少なくともビッカース硬さ1000Hvを有する。
図12に示すように、交換式プローブ202をプローブ保持孔213に挿入し、留めネジ203を留めメネジ部214に締結すると、交換式プローブ202は、ショルダー201に取外し可能に固定される。交換式プローブ202は、ショルダー201の軸Aに沿いつつ、ショルダー201の端面から延びる。
ここで、摩擦攪拌接合用ツール210を用いて摩擦攪拌接合を繰り返し行なうと、ネジ部221は、次第に磨耗していく。磨耗した交換式プローブ202をショルダー201から取り外し、別体の未使用の交換式プローブ202をショルダー201に装着する。すると、交換式プローブ202だけを交換して摩擦攪拌接合を行なうことができる。つまり、交換式プローブ202が磨耗しても、同一のショルダー201を引き続き使用しつつ、交換式プローブ202を交換するだけで、摩擦攪拌接合を行なうことができる。これにより、摩擦攪拌接合用ツールの製造コストを抑制することができる。
また、摩擦攪拌接合用ツール210は、交換式プローブ202に加わるトルクが小さい場合や、被接合材に関して垂直に打つ垂直打ちをする場合に、特に適している。
以上、上記した実施の形態2にかかる摩擦攪拌接合用ツールによれば、実施の形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツールと同様に、SKD61相当材からなる摩擦攪接合用ツールと比較して、高い耐磨耗性を有する。また、同一のショルダーを引き続き使用しつつプローブを交換することができ、ショルダーの製造コストを省いて、摩擦攪拌接合用ツールの製造コストを抑制することができる。
ところで、被接合材がアルミニウム合金、例えば、6000系Al合金からなる場合、通常、ビッカース硬さ60〜80Hvを有する。しかし、被接合材がアルミニウム合金、例えば、6000系Al合金からなり、さらにプレス加工された場合、ビッカース硬さ100Hv以上の硬度を有することがある。例えば、自動車の一部品であるフードリテーナの各部位から採取し、各部位の硬度を計測すると、表1に示すように、部位によっては、ビッカース硬さ100Hv以上の硬度を有する。ここで、フードリテーナは、6000系Al合金からなるほぼ長方形状の板状体であって、さらにプレス加工を経て得られたものである。また、図13に、フードリテーナの各部位の箇所を模式的に示した。
一方、機械加工時の刃具磨耗では、工具の硬度がワークの5倍以下である場合、磨耗が激しくなることが知られている。摩擦攪拌接合においても、機械加工と同様に、工具の硬度がワークの5倍以下である場合、磨耗が激しくなることが予測される。一方、JIS規格に定めるSKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールは、ビッカース硬さ500Hvを有する。一方、従って、SKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールは、6000系Al合金からなる被接合材の硬度の5倍以上の硬度まで達しておらず、磨耗しやすいと予測される。
ところで、JIS規格に定めるSKD11相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールがある。このような摩擦攪拌接合用ツールは、例えば、ビッカース硬さ660Hvを有する。また、このような摩擦攪拌接合用ツールは、上記したような、実施形態1にかかる摩擦攪拌接合用ツール10と比較して、質量%で、Crを11〜12%と多く含有する。ここで、Crは、アルミニウムとの親和性が高く、アルミニウム材と凝着しやすい。したがって、上記した実施の形態1及び2にかかる摩擦攪拌接合用ツールは、このような摩擦攪拌接合用ツールと比較して、高い硬度を有するとともに、摩擦攪拌接合においてアルミニウム材と凝着しにくく、高い耐磨耗性を有するのである。
ところで、JIS規格に定めるSKH(高速度工具鋼)相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールがある。このような摩擦攪拌接合用ツールは、ビッカース硬さ700Hvを有し、高い耐磨耗性を備え、SKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールの1.3倍程度の寿命を有すると予測される。しかし、このような摩擦攪拌接合用ツールの製造コストは、SKD11相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールの約2倍である。したがって、SKH相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールは、SKD61相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールと比較して、高い耐磨耗性を有するものの、製造コストが割に合わず、摩擦攪拌接合用ツールの消耗費が高い。つまり、実施の形態1及び2にかかる摩擦攪拌接合用ツールは、SKH相当材からなる摩擦攪拌接合用ツールと比較して、1打点あたりのコストに優れると考えられる。
また、Fe−Co系合金からなる摩擦攪拌接合用ツールがある。このような摩擦攪拌接合用ツールは、ビッカース硬さ1200Hv以上と高い硬度を有し、高い磨耗性を有すると予測される。一方、このような摩擦攪拌接合用ツールは、質量%で、Coを10%以上含んでおり、アルミニウム材と凝着しやすい。Fe粒子が大きな粒径を有すると、ここで、Coは、アルミニウムとの親和性が高く、アルミニウム材と凝着しやすい。したがって、上記した実施の形態1及び2にかかる摩擦攪拌接合用ツールは、このような摩擦攪拌接合用ツールと比較して、摩擦攪拌接合において、アルミニウム材と凝着しにくく、高い耐磨耗性を有しうる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
摩擦攪拌接合用ツール 10、210 1、201 ショルダー
2、202 プローブ 21、221 ネジ部
22 WC層 23 超硬材層

Claims (1)

  1. Fe粒子を含む超硬材からなり、
    前記Fe粒子の粒径が10μm以下である摩擦攪拌接合用ツール。
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