JP2015108427A - 電磁弁装置 - Google Patents

電磁弁装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015108427A
JP2015108427A JP2013252390A JP2013252390A JP2015108427A JP 2015108427 A JP2015108427 A JP 2015108427A JP 2013252390 A JP2013252390 A JP 2013252390A JP 2013252390 A JP2013252390 A JP 2013252390A JP 2015108427 A JP2015108427 A JP 2015108427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
electromagnetic coil
discharge port
elastic body
valve seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013252390A
Other languages
English (en)
Inventor
博昭 上
Hiroaki Kami
博昭 上
敦 阿部
Atsushi Abe
敦 阿部
幸太郎 平峰
Kotaro Hiramine
幸太郎 平峰
旭 藤田
Akira Fujita
旭 藤田
雄大 鈴木
Yudai Suzuki
雄大 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013252390A priority Critical patent/JP2015108427A/ja
Publication of JP2015108427A publication Critical patent/JP2015108427A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

【課題】装置の小型化及び軽量化、低コスト化を図ることができる簡単な構成でありながら、電磁コイルへの連続的な通電が不要となることで消費電力を少なく抑えることができる自己保持型の電磁弁装置を提供する。
【解決手段】弁体(20)を着座させて排出ポート(16)を閉じるための弁座部(30)に弾性を有する弾性体(31)が設置されている。弁体(20)が弁座部(30)から離間した状態において、弾性体(31)が弾性変形する荷重よりも小さな荷重で弁体(20)を弾性体(31)に押圧するように電磁コイル(27)に通電することで、排出ポート(16)を閉じる一方、弁体(20)が弁座部(30)に着座した状態において、弾性体(31)が弾性変形する荷重以上の荷重で弁体(20)を弾性体(31)に押圧するように電磁コイル(27)に通電することで、排出ポート(16)を開くように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、作動油が流通する油路に設置されて該油路の開閉を行うための弁体と、押圧部材を介して弁体を駆動するための電磁コイルとを備え、電磁コイルの通電を制御することにより弁体を駆動して油路の開閉を行う構造の電磁弁装置に関する。
従来、車両に搭載した自動変速機が備える変速制御用の作動油の流通路を切り替えるための切替弁装置として、電磁コイル(ソレノイドコイル)からなるアクチュエータを備えた電磁弁装置が用いられている。この種の電磁弁装置は、例えば、特許文献1に示すように、油路を開閉するための弁体と、プランジャを介して弁体を駆動するための電磁コイルとを備えており、電磁コイルの通電を制御することにより、弁体を駆動して油路の開閉を切り替える構造である。
そして、このような電磁弁装置では、単一の電磁コイルと弁体を付勢するスプリングとを備え、油路を開いている間と閉じている間のいずれか一方のみの間、電磁コイルの通電を行うように構成したものがある。例えば、電磁コイルの通電をオフしている間は、スプリングで付勢されたプランジャによって弁体が弁座部に押し付けられていることで油路を閉鎖する一方、電磁コイルの通電をオンすると、電磁コイルの電磁力でプランジャが退避することで、作動油の油圧で弁体が弁座部から離間して油路が開通するように構成する。
ところが、上記のような電磁弁では、電磁コイルの通電による油路の開閉の切替動作を行った後、車両の走行モード(走行状態)によっては、そのままの開閉状態(弁位置)を保持し続けることがある。この場合、次の開閉状態の切り替え指示が出されるまでの間、電磁コイルへの連続的な通電状態となる場合がある。これにより下記のような問題がある。
電磁コイルへの連続的な通電に必要な消費電力を車両に搭載した発電機(ACG)の発電電力で賄う必要がある。そのため、電磁コイルへの連続的な通電による消費電力が多いと、その分、発電機による発電電力が多くなることで、車両の燃費が悪化する要因となる。また、電磁コイルへの連続的な通電による熱損失により、構成部品の熱劣化が進むおそれがある。そのため、電磁コイルの構成部品用の材料として耐熱性に優れた比較的に高価な材料を選定する必要がある。また、電磁コイルへの連続的な通電による自己発熱により、コイルの抵抗値が悪化するおそれがある。そのため、コイルの線材を大径化することや、コイルの巻数を増加するなど、必要な起磁力を確保するためにコイルの大型化が必要となる。これにより、電磁弁装置の大型化及びコスト増につながるおそれがある。
これに対して、電磁コイルへの連続的な通電を行わずに消費電力を削減するための電磁弁として、特許文献2に記載されたいわゆる自己保持型の電磁弁がある。この特許文献2の電磁弁は、軸方向に磁化された永久磁石を軸に固定していることで、流体の流路を開及び閉とした状態で永久磁石と固定磁極間の吸引力によって弁体をその位置に保持するものである。これにより、流体の流路を開及び閉とした状態でソレノイドコイル(電磁コイル)に電流を流す必要をなくして、消費電力を少なく抑えるようにしている。
しかしながら、特許文献2に記載の電磁弁は、弁体を開方向と閉方向それぞれに移動させるための2個の電磁コイルを備えており、弁体を開閉する際にこれら2個の電磁コイルを交互に駆動するようになっている。このように2個の電磁コイルを備えることで、電磁弁装置の部品点数が多くなり、装置の大型化・重量の増加、高コスト化につながるという問題がある。
特開2006−348982号公報 特開平5−87267号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、部品点数を少なく抑えて装置の小型化及び軽量化、低コスト化を図ることができる簡単な構成でありながら、電磁コイルへの連続的な通電が不要となることで消費電力を少なく抑えることができる自己保持型の電磁弁装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる電磁弁装置は、油圧源(4)に連通している入力ポート(12)と、油圧作動部(5)に連通している出力ポート(14)と、油圧開放部(6)に連通している排出ポート(16)とを有する作動油室(10)と、作動油室(10)内に設置されて排出ポート(16)を開閉するための弁体(20)と、弁体(20)を着座させて排出ポート(16)を閉じるための弁座部(30)と、弁座部(30)に向けて弁体(20)を押圧するための押圧部材(25,26)と、押圧部材(25,26)を駆動するための電磁コイル(27)と、を備え、弁座部(30)には弾性を有する弾性体(31)が設置されており、弁体(20)が弁座部(30)から離間した状態において、弾性体(31)が弾性変形する荷重よりも小さな荷重で弁体(20)を弾性体(31)に押圧するように電磁コイル(27)に通電することで、排出ポート(16)を閉じる一方、弁体(20)が弁座部(30)に着座した状態において、弾性体(31)が弾性変形する荷重以上の荷重で弁体(20)を弾性体(31)に押圧するように電磁コイル(27)に通電することで、排出ポート(16)を開くことを特徴とする。
本発明にかかる電磁弁装置によれば、電磁コイルに通電することで弁体を弁座部に押し付けて排出ポートを閉じる。その際に、弁座部の弾性体が弾性変形する荷重よりも小さな荷重で弁体を弾性体に押圧するように電磁コイルに通電することで、作動油室内の作動油から弁体にかかる油圧による荷重で弁体が弁座部に当接した状態を保持することができる。また、排出ポートを開く際には、弾性体が弾性変形する荷重以上の荷重で弁体を弾性体に押圧するように電磁コイルに通電することで、弁座部の弾性体を弾性変形させてその反発力で弁体を弁座部から離間させることができる。
このように構成したことで、排出ポートを開くときと閉じるときにのみ電磁コイルの通電が必要となり、排出ポートの開状態又は閉状態を維持している間は、電磁コイルの通電が不要となる。したがって、排出ポートの開状態と閉状態の両方を非通電状態で維持することが可能ないわゆる自己保持型の電磁弁装置を構成することができる。これにより、従来の電磁コイルへの連続的な通電による消費電力を大幅に削減することができるので、発電機による発電量を少なく抑えることができ、車両の燃費向上に寄与できる。また、従来の電磁コイルへの連続的な通電による熱損失(電磁コイルの駆動回路による熱損失を含む)を大幅に削減することができるので、電磁弁の構成部品の寿命を延ばすことができると共に、電磁弁の構成部品の材料として、耐熱性の低い比較的に低廉な材料を用いることが可能となる。さらに、電磁コイルへの連続的な通電が不要となることで、電磁コイルの自己発熱量を少なく抑えることができ、電磁コイルの抵抗値の悪化を緩和することができる。そのため、線材の大径化や巻数の増加など、必要な起磁力を確保するための電磁コイルの大型化及びコスト増を回避することができる。
また、従来構成と比較して、弁座部に弾性体を配設するだけの部品点数を少なく抑えた簡単な構成で済むため、電磁弁装置の小型化・軽量化、低コスト化を図ることができる。すなわち、本実施形態の電磁弁装置によれば、単一の電磁コイルのみを備える自己保持型の電磁弁を構成することができる。これにより、2個の電磁コイルを交互に駆動する従来の自己保持型の電磁弁装置と比較して、小型化・軽量化、及び大幅な低コスト化が可能となる。また、電磁コイルを駆動するための駆動回路は、従来構成の駆動回路からの変更が不要である。これらによって、装置構成の変更に伴うコスト増を回避することができる。
また、上記の電磁弁装置では、排出ポート(16)を閉じるときには、電磁コイル(27)の通電を所定時間(DT1)継続する一方、排出ポート(16)を開くときには、電磁コイル(27)の通電を瞬間的に行うようにしてよい。そしてこの場合、上記の所定時間(DT1)は、弁体(20)が弁座部(30)に当接した後、作動油室(10)内の作動油の油圧(P)による荷重(F4)のみで弁体(20)が弁座部(30)に着座した状態が維持されるようになるまでの時間とすることができる。
この構成によれば、排出ポートを閉じるときには、電磁コイルに所定時間通電することで、作動油室内の作動油の油圧による荷重のみで弁体が弁座部に着座した状態を維持できるようになる。また、排出ポートを開くときには、電磁コイルに瞬間的に通電させることで、弁座部が有する弾性体の弾性力で弁体を弁座部から確実に離間させて排出ポート開くことができる。
また、上記の電磁弁装置では、排出ポート(16)を開くときの電磁コイル(27)の通電時間(DT2)は、排出ポート(16)を閉じるときの電磁コイル(27)の通電時間(DT1)よりも短い時間(DT1>DT2)であってよい。この構成によっても、排出ポートを閉じるときには、電磁コイルに通電することで、作動油室内の作動油の油圧による荷重のみで弁体が弁座部に着座した状態を維持できるようになり、排出ポートを開くときには、電磁コイルに通電することで、弁座部が有する弾性体の弾性力で弁体を弁座部から確実に離間させることができる。
また、上記の電磁弁装置では、弁座部(30)に設けた弾性体(31)は、弾性を有する金属材又は樹脂材又はゴム材からなる部材であってよい。この構成によれば、簡単かつ安価な構成でありながら、押圧部材から弁体を介して弾性体に付与される荷重で弾性体を弾性変形させることができ、当該弾性変形による弾性力で弁体を弁座部から離間させて排出ポートを開くことができる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる電磁弁装置によれば、小型化及び軽量化、低コスト化を図ることができる簡単な構成でありながら、電磁コイルへの連続的な通電が不要となることで消費電力を少なく抑えることができる。
本発明の一実施形態にかかる電磁弁装置の構成例を示す概略図である。 排出ポート及びその近傍を示す部分拡大図である。 電磁弁装置の動作を説明するための図で、排出ポートを閉じる際の動作を示す図である。 電磁弁装置の動作を説明するための図で、排出ポートが閉じているときの状態を示す図である。 電磁弁装置の動作を説明するための図で、排出ポートを開く際の動作を示す図である。 電磁弁装置の動作を説明するための図で、排出ポートが開いているときの状態を示す図である。 電磁弁装置による排出ポートの開閉を行う際の電磁コイルの通電状態とシフトバルブに供給される制御油圧の変化を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる電磁弁装置1の構成を示す概略側断面図である。同図に示す電磁弁装置1は、自動車用の自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであって、油圧制御装置が備える制御用の作動油が流通する作動油室(油路)10の開閉を切り替えるための装置である。この電磁弁装置1は、作動油室10内の排出ポート16を開閉するためのボール弁(弁体)20と、ボール弁20を駆動するためのアクチュエータ機構3とを備える。
作動油室10には、油圧源であるオイルポンプ4に繋がれた入力油路11に連通している入力ポート12と、油圧作動部であるシフトバルブ5に繋がれた出力油路13に連通している出力ポート14と、油圧開放部であるオイルパン6に開放された排出油路15に連通している排出ポート16とが設けられている。また、作動油室10内の排出ポート16は、ボール弁20を着座させて排出ポート16を閉じるための弁座部30を備える。また、入力油路11における入力ポート12の手前側の位置には、該入力油路11の断面を狭小させてなるオリフィス(絞り機構)11aが設けられている。シフトバルブ5は、出力油路13を介して供給される作動油の油圧(制御油圧)でスプール5aを移動させるように構成されており、スプール5aの位置に応じて作動油の供給先を切り替えるバルブである。また、出力油路13には、作動油室10からシフトバルブ5に供給される作動油の油圧(制御油圧)を検出するための油圧センサ17が設置されている。
ボール弁20は、排出ポート16の周囲に設けた弁座部30に着座することで排出ポート16を閉じる一方、弁座部30から離間することで排出ポート16を開くようになっている。弁座部30は、ボール弁20を着座させるための円形の環状部分であって、その断面形状が作動油室10側から排出油路15側に向けて次第に小径化する向きに傾斜する傾斜面(テーパ面)状の部分になっている。図2に示すように、弁座部30には、弾性体31が取り付けられている。弾性体31は、弁座部30の傾斜面に沿う環状の板材である。弾性体31は、弾性を有する金属製のバネ材とすることができる。なお、弾性体31は、弾性金属製のバネ材以外にも、弾性を有する合成樹脂材又はゴム材などであってもよい。この弾性体31は、ボール弁20を当接させる面が凸向きに湾曲する湾曲面になっており、ボール弁20によって所定以上の荷重で押圧されるとその面が弾性変形する(撓む)ことで反発力(弾性力)を生じるように構成したものである。
また、排出ポート16には、ボール弁20を弁座部30から離間する方へ付勢するための第1スプリング(第1付勢手段)51が設置されている。第1スプリング51は、軸方向(伸縮方向)の根元側の端部51bが排出油路15の内面に取り付けられており、先端側の端部51aが環状の弁座部30の中心部(中心部に設けた開口部30a内)に配置されて、弁座部30に着座したボール弁20に当接してこれを付勢するようになっている。
アクチュエータ機構3は、弁座部30に向けてボール弁20を押圧するための棒状のプランジャ25と、プランジャ25の根元側の端部に一体に連結された可動鉄心26と、可動鉄心26の外周側に設けられて該可動鉄心26を駆動するための電磁コイル27と、電磁コイル27を囲むヨーク28と、可動鉄心26及びプランジャ25をボール弁20側へ付勢するための第2スプリング(第2付勢手段)52とを備える。プランジャ25は、その先端部25a側の一部が作動油室10内に配置されており、先端部25aでボール弁20を押圧して駆動する。上記のプランジャ25と可動鉄心26とで、ボール弁20を押圧するための押圧部材が構成されている。
上記構成のアクチュエータ機構3では、電磁コイル27の通電による励磁状態で、第2スプリング52の付勢力に抗して可動鉄心26及びプランジャ25がボール弁20側に移動することにより、プランジャ25の先端部25aでボール弁20を弁座部30に向けて押圧することができる。その一方で、電磁コイル27の通電を停止した非励磁状態では、第2スプリング52の付勢力に従って可動鉄心26及びプランジャ25が電磁コイル27側へ引き込まれる(退避する)ことにより、プランジャ25の先端部25aをボール弁20から離間させることができる。
また、上記構成の作動油室10では、オイルポンプ4からの作動油が入力油路11及び入力ポート12を通って作動油室10に流入する。そして、ボール弁20で排出ポート16が閉じられた状態では、作動油室10内の作動油が出力ポート14及び出力油路13を通ってシフトバルブ5に流出する。また、排出ポート16が開かれると、作動油室10に流入した作動油の一部が排出ポート16及び排出油路15を通ってオイルパン6側に排出される。
次に、上記構成の電磁弁装置1による排出ポート16の開閉動作について詳細に説明する。図3乃至図6は、電磁弁装置1の動作を説明するための図で、図3は、排出ポート16を閉じる際の動作を示す図、図4は、排出ポート16が閉じているときの状態を示す図、図5は、排出ポート16を開く際の動作を示す図、図6は、排出ポート16が開いているときの状態を示す図である。また、図7は、電磁弁装置1による排出ポート16の開閉動作を行う際の電磁コイル27の通電状態(オン/オフ状態)とシフトバルブ5に供給される制御油圧の変化を示すタイミングチャートである。
まず、ボール弁20で排出ポート16を閉じるには、図3に示すように、電磁コイル27に通電する(電磁コイル27の通電状態をオン状態にする)ことで可動鉄心26及びプランジャ25を第2スプリング52の付勢力に抗してボール弁20側(排出ポート16側)に移動させる。これにより、プランジャ25の先端部25aがボール弁20に当接して該ボール弁20を押圧する。押圧されたボール弁20が第1スプリング51の付勢力に抗して排出ポート16側に移動して弁座部30(弾性体31)に着座(当接)する。
このとき、電磁コイル27の推力(静推力)による荷重F2を弁座部30の弾性体31が弾性変形するために必要な荷重(弾性体31が有する弾性力(バネ力))F3よりも小さな荷重とする。詳細には、電磁コイル27の推力(静推力)による荷重F2を第1スプリング51の付勢力F1よりも大きな荷重、かつ弾性体31が弾性変形するために必要な荷重F3よりも小さな荷重となるようにする。これにより、電磁コイル27の推力(静推力)による荷重F2で弾性体31が弾性変形しないように(撓まないように)する。
すなわち、下記の関係が成り立つようにする。
第1スプリング51の付勢力F1<電磁コイル27の推力による荷重F2<弾性体31の弾性力F3
またこのとき、所定の通電時間DT1が経過するまで電磁コイル27の通電を継続する。ここでの通電時聞DT1は、ボール弁20が弁座部30に着座(当接)してからシフトバルブ5に供給される作動油による制御油圧(油圧センサ17で検出した油圧)が高圧状態(Hi)で安定するまでの時間とする。所定の通電時間DT1が経過したら、電磁コイル27の通電を停止する。これにより、図4に示すように、可動鉄心26及びプランジャ25がボール弁20から離れる方へ退避する。しかしながら、作動油室10内の作動油の圧力Pがボール弁20に作用しているため、電磁コイル27の通電を停止した後も当該圧力Pによる荷重F4が第1スプリング51の付勢力F1に打ち勝つことでボール弁20が弁座部30に着座した状態が維持される。これにより、電磁コイル27の通電を停止した後も排出ポート16の閉状態が保持される自己保持状態となり、排出ポート16の閉状態を継続することができる。
なおこのとき、下記の関係が成り立つ。
第1スプリング51の付勢力F1<作動油の圧力Pによる荷重F4=圧力(制御油圧)P×ボール弁20の受圧面積A
上記の図3に示すボール弁20で排出ポート16を閉じる動作での電磁コイル27の通電状態(オン/オフ状態)とシフトバルブ5に供給される制御油圧の変化は、図7のタイミングチャートにおける〔1〕に示すようになる。すなわち、電磁コイル27への所定時間DT1の通電でシフトバルブ5に供給される制御油圧が低圧状態(Lo)から高圧状態(Hi)に切り替わる。また、図4に示すボール弁20で排出ポート16が閉じられた状態での電磁コイル27の通電状態(オン/オフ状態)とシフトバルブ5に供給される制御油圧の変化は、図7のタイミングチャートにおける〔2〕に示すようになる。すなわち、ボール弁20が弁座部30に着座して排出ポート16が閉状態となっている間は、電磁コイル27の通電がオフ状態となっている。また、排出ポート16が閉状態となっていることで、入力ポート12から作動油室10内に流入した作動油がすべて出力ポート14から出力油路13を介してシフトバルブ5に供給されるので、シフトバルブ5に供給される作動油による制御油圧が高圧状態(Hi)に維持される。
次に、閉状態の排出ポート16を開くには、図5(a)に示すように、電磁コイル27の通電を極めて短時間だけ(瞬間的に)行うことで、プランジャ25を瞬間的にボール弁20側に突き出す。これにより、プランジャ25の先端部25aでボール弁20を叩く動作を行い、ボール弁20に瞬間的な衝撃(インパクト)を付与する。またこのときの電磁コイル27から可動鉄心26に作用する推力による荷重F5は、弁座部30の弾性体31を弾性変形させるために必要な荷重(弾性体31の弾性力)F3以上の荷重となるようにする。詳細には、電磁コイル27から可動鉄心26に作用する推力による荷重F5が、第1スプリング51の付勢力F1と弾性体31の弾性力F3との合計よりも大きな荷重となるようにする。
すなわち、下記の関係が成り立つようにする。
第1スプリング51の付勢力F1+弾性体31の弾性力F3<電磁コイル27から可動鉄心26に作用する推力による荷重F5
これにより、プランジャ25からボール弁20を介して弁座部30の弾性体31に付与される荷重F5で弾性体31が弾性変形する(撓む)。そうすると、図5(b)に示すように、第1スプリング51の付勢力F1と弾性体31の弾性力(反力)F3との合力が作動油室10内の作動油の圧力Pによる荷重F4に打ち勝つことで、ボール弁20が弾性体31から離間する方へ押し返される(バウンシング現象)。
すなわち、下記の関係が成り立つ。
第1スプリング51の付勢力F1+弾性体31の弾性力F3>作動油の圧力Pによる荷重F4
これにより、ボール弁20が弁座部30(弾性体31)から離間して排出ポート16が開かれ、作動油室10内の作動油が排出ポート16から排出油路15を通ってオイルパン6側に排出される。つまり、ボール弁20自体に働く慣性力が作動油室10内の油圧Pに打ち勝つだけの慣性力となることで、ボール弁20が戻り方向に動く。その間に弾性体31とボール弁20との隙間に作動油が流れ込み、排出ポート16が開かれる。
図5に示す排出ポート16を開く動作での電磁コイル27の通電状態(オン/オフ状態)とシフトバルブ5に供給される制御油圧の変化は、図7のタイミングチャートにおける〔3〕に示すようになる。すなわち、非常に短い時間である所定時間DT2だけ電磁コイル27の通電を実施する。これにより、排出ポート16が開かれて作動油室10内の油圧が低下するので、シフトバルブ5に供給される制御油圧は、高圧状態(Hi)から低圧状態(Lo)に切り替えられる。なお、排出ポート16を開く際の電磁コイル27の通電時間である所定時間DT2は、排出ポート16を閉じる際の電磁コイル27の通電時間である所定時間DT1よりも短い時間である(DT1>DT2)。
こうしてボール弁20が弁座部30から離間して排出ポート16が開かれた後は、図6に示すように、排出ポート16を介して作動油室10内の作動油がオイルパン6側に排出(ドレイン)される。またこのとき、ボール弁20の開状態を阻害しないために、電磁コイル27の通電が停止している状態では、第2スプリング52によって可動鉄心26及びプランジャ25がボール弁20から離れる方向(退避方向)に付勢されている。これにより、第1スプリング51の付勢力でボール弁20が弁座部30から離間しているので、排出ポート16が開かれた状態が維持される。したがって、電磁コイル27の通電を停止した後も排出ポート16の開状態が保持される自己保持状態となる。
図6に示す排出ポート16が開かれた状態での電磁コイル27の通電状態(オン/オフ状態)とシフトバルブ5に供給される制御油圧の変化は、図7のタイミングチャートの〔4〕に示すようになる。すなわち、ボール弁20が弁座部30から離間して排出ポート16が開状態となっている間は、電磁コイル27の通電がオフ状態となっている。また、排出ポート16が開状態となっていることで、入力ポート12から作動油室10内に流入した作動油の一部が排出ポート16からオイルパン6側に排出されるので、出力ポート14から出力油路13を介してシフトバルブ5に供給される作動油による制御油圧が低圧状態(Lo)に維持される。
以上説明したように、本実施形態の電磁弁装置1では、排出ポート16に設けた弁座部30に弾性を有する弾性体31が設置されている。そして、ボール弁20が弁座部30から離間した状態において、弾性体31が弾性変形する荷重よりも小さな荷重(弾性体31の弾性力よりも小さな荷重)でボール弁20を弾性体31に押圧するように電磁コイル27に通電することで、排出ポート16を閉じる一方、ボール弁20が弁座部30に着座した状態において、弾性体31が弾性変形する荷重以上の荷重(弾性体31の弾性力よりも大きな荷重)でボール弁20を弾性体31に押圧するように電磁コイル27に通電することで、排出ポート16を開くように構成している。
この電磁弁装置1によれば、電磁コイル27に通電することでボール弁20を弁座部30に押し付けて排出ポート16を閉じる。その際に、弾性体31が弾性変形する荷重よりも小さな荷重でボール弁20を弾性体31に押圧するように電磁コイル27に通電することで、ボール弁20と弁座部30との接触面の摩擦力と、作動油室10内の作動油からボール弁20にかかる油圧による荷重とによって、ボール弁20が弁座部30に当接した状態を保持することができる。また、排出ポート16を開く際には、弾性体31が弾性変形する荷重以上の荷重でボール弁20を弾性体31に押圧するように電磁コイル27に通電することで、弁座部30の弾性体31を弾性変形させてその反発力でボール弁20を弁座部30から離間させることができる。
このように構成したことで、排出ポート16を開くときと閉じるときにのみ電磁コイル27の通電が必要となり、排出ポート16の開状態又は閉状態を維持している間は、電磁コイル27の通電が不要となる。したがって、排出ポート16の開状態と閉状態の両方を非通電状態で維持することが可能ないわゆる自己保持型の電磁弁装置(切替弁装置)を構成することができる。これにより、従来の電磁コイルへの連続的な通電による消費電力(電磁コイルの駆動回路による消費電力を含む)を大幅に削減することができるので、車両に搭載した発電機による発電量を少なく抑えることができ、車両の燃費向上に寄与できる。また、従来の電磁コイルへの連続的な通電による熱損失(電磁コイルの駆動回路による熱損失を含む)を大幅に削減することができるので、構成部品の寿命を延ばすことができると共に、電磁弁の構成部品の材料として、耐熱性の低い比較的に低廉な材料を用いることが可能となる。さらに、電磁コイル27への連続的な通電が不要となることで、電磁コイル27の自己発熱量を少なく抑えることができ、電磁コイル27の抵抗値の悪化を緩和することができる。そのため、線材の大径化や巻数の増加など、必要な起磁力を確保するための電磁コイル27の大型化及びコスト増を回避することができる。
また、従来構成と比較して、弁座部30に弾性体31を配設するだけの部品点数を少なく抑えた簡単な構成で済むため、電磁弁装置1の小型化・軽量化、低コスト化を図ることができる。すなわち、本実施形態の電磁弁装置1によれば、単一の電磁コイル27のみを備える自己保持型の電磁弁を構成することができる。これにより、2個の電磁コイルを交互に駆動する従来の自己保持型の電磁弁装置と比較して、電磁弁装置1の小型化・軽量化、及び大幅な低コスト化が可能となる。また、電磁コイル27を駆動するための駆動回路は、従来構成の駆動回路からの変更が不要であり、かつ、従来構成に対して電磁コイルの通電時間のみを変更する制御面での変更だけで対応が可能である。これらによって、装置構成の変更に伴うコスト増を回避することができる。
また、本実施形態の電磁弁装置1では、排出ポート16を閉じるときには、電磁コイル27の通電を所定時間継続する一方、排出ポート16を開くときには、電磁コイル27の通電を瞬間的に行うようにしている。そして、上記の所定時間は、ボール弁20が弁座部30に当接した後、作動油室10内の作動油の油圧Pによる荷重F4のみでボール弁20が弁座部30に着座した状態が維持されるようになるまでの時間としている。この構成によれば、排出ポート16を閉じるときには、電磁コイル27に所定時間通電することで、作動油室10内の作動油の油圧でボール弁20が弁座部30に着座した状態を維持できるようになる。また、排出ポート16を開くときには、電磁コイル27に瞬間的に通電させることで、弁座部30が有する弾性体31の弾性力でボール弁20をバウンドさせて弁座部30から確実に離間させることができる。
また、本実施形態の電磁弁装置1では、弁座部30に設けた弾性体31は、弾性を有する金属材からなる部材である。この構成により、簡単かつ安価な構成でありながら、プランジャ25からボール弁20を介して弾性体31に付与される荷重で弾性体31を弾性変形させることができ、当該弾性変形による弾性力でボール弁20を弁座部30から離間させて排出ポート16を開くことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では電磁弁装置1の出力ポート14の下流側に設けた油圧作動部として、油圧による流路の切替を行うためのシフトバルブ5を示したが、本発明にかかる電磁弁装置の油圧作動部は、上記のシフトバルブ以外にも油圧で制御される他のバルブ装置や摩擦係合装置(クラッチ)などであってもよい。また、電磁弁装置を構成する弁体や弁座部及び弾性体の具体的な形状等は上記実施形態に示すものには限定されず、他の形状等であってもよい。
また、上記実施形態の電磁弁装置1では、ボール弁20を弁座部30から離間する方へ付勢するための第1スプリング51を備えているが、他の手段(例えばボール弁20の自重など)により排出ポート16が開かれた状態でボール弁20と弁座部30との隙間を確保できる場合には、第1コイルスプリング51の設置を省略することも可能である。
1 電磁弁装置
3 アクチュエータ機構
4 オイルポンプ(油圧源)
5 シフトバルブ(油圧作動部)
6 オイルパン(油圧開放部)
10 作動油室
11 入力油路
12 入力ポート
13 出力油路
14 出力ポート
15 排出油路
16 排出ポート
17 油圧センサ
25 プランジャ(押圧部材)
25a 先端部
26 可動鉄心(押圧部材)
27 電磁コイル
20 ボール弁(弁体)
30 弁座部
31 弾性体
51 第1スプリング
52 第2スプリング
DT1 所定時間(通電時間)
DT2 所定時間(通電時間)

Claims (5)

  1. 油圧源に連通している入力ポートと、油圧作動部に連通している出力ポートと、油圧開放部に連通している排出ポートとを有する作動油室と、
    前記作動油室内に設置されて前記排出ポートを開閉するための弁体と、
    前記弁体を着座させて前記排出ポートを閉じるための弁座部と、
    前記弁座部に向けて前記弁体を押圧するための押圧部材と、
    前記押圧部材を駆動するための電磁コイルと、を備え、
    前記弁座部には弾性を有する弾性体が設置されており、
    前記弁体が前記弁座部から離間した状態において、前記弾性体が弾性変形する荷重よりも小さな荷重で前記弁体を前記弾性体に押圧するように前記電磁コイルに通電することで、前記排出ポートを閉じる一方、
    前記弁体が前記弁座部に着座した状態において、前記弾性体が弾性変形する荷重以上の荷重で前記弁体を前記弾性体に押圧するように前記電磁コイルに通電することで、前記排出ポートを開く
    ことを特徴とする電磁弁装置。
  2. 前記排出ポートを閉じるときには、前記電磁コイルの通電を所定時間継続する一方、
    前記排出ポートを開くときには、前記電磁コイルの通電を瞬間的に行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁弁装置。
  3. 前記所定時間は、前記弁体が前記弁座部に当接した後、前記作動油室内の作動油の油圧による荷重のみで前記弁体が前記弁座部に着座した状態が維持されるようになるまでの時間である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電磁弁装置。
  4. 前記排出ポートを開くときの前記電磁コイルの通電時間は、前記排出ポートを閉じるときの前記電磁コイルの通電時間よりも短い時間である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁弁装置。
  5. 前記弁座部に設けた弾性体は、弾性を有する金属材又は樹脂材又はゴム材からなる部材である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電磁弁装置。
JP2013252390A 2013-12-05 2013-12-05 電磁弁装置 Pending JP2015108427A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013252390A JP2015108427A (ja) 2013-12-05 2013-12-05 電磁弁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013252390A JP2015108427A (ja) 2013-12-05 2013-12-05 電磁弁装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015108427A true JP2015108427A (ja) 2015-06-11

Family

ID=53438911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013252390A Pending JP2015108427A (ja) 2013-12-05 2013-12-05 電磁弁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015108427A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9488197B2 (en) Hydraulic circuit for automatic transmission
EP3153734B1 (en) Electromagnetic connection device
JP6122972B2 (ja) 電磁アクチュエータ及び電磁弁装置
JP4285354B2 (ja) リニアソレノイドおよび電磁弁
JP2009501888A (ja) 電気制御弁
KR102274061B1 (ko) 내연 기관을 위한 연료 분사 밸브
US10832845B2 (en) Electromagnetic actuating device which is monostable in the currentless state and use of such an actuating device
JP6939229B2 (ja) 電磁継電器
US8556194B2 (en) Fuel injector
JP2015121289A (ja) 電磁弁装置
JP2009085306A (ja) 調圧バルブ
JP2015108427A (ja) 電磁弁装置
US9343217B2 (en) Electromagnetic positioning device
JP4501789B2 (ja) 三方電磁弁
KR20170053721A (ko) 연료 분사 밸브
JP6289854B2 (ja) 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射するためのアクチュエータユニット
KR101144654B1 (ko) 오토레버용 솔레노이드 장치
JP2018179120A (ja) 電磁弁
JP4013440B2 (ja) 電磁駆動装置及びそれを用いた電磁弁
JP7161095B2 (ja) 永久磁石内蔵型ソレノイド
SE1550459A1 (sv) Flervägsventil samt aktuator innefattande en dylik flervägsventil
JP2003028335A (ja) リニアソレノイドバルブ
JP4580814B2 (ja) 電磁アクチュエータ
JP2020016333A (ja) 低衝突ノイズソレノイドバルブ
JP5901922B2 (ja) 電磁弁