JP2015084521A - 電子装置用のアンテナアセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】電子装置用のアンテナアセンブリを提供する。【解決手段】電子装置用のアンテナアセンブリであって、前記電子装置の少なくとも回路基板をハウジングするための伝導性構造（１）と、前記伝導性構造中にスロット（２）として形成されたアンテナと、電磁結合によって前記アンテナに給電するための給電エレメントであって、前記給電エレメントは前記伝導性構造（１）と前記回路基板（３）との間に配置され、前記スロット（２ｂ）を跨いで延びるように方向づけられ、前記給電エレメントは前記回路基板上の給電ラインに接続された、前記給電エレメントと、を備える、前記アンテナアセンブリ。【選択図】図１

Description

本発明は、電子装置用のアンテナアセンブリに関する。特に、以下に限定するものではないが、本発明は、インターネットゲートウェイ、デコーダもしくは他のネットワーク無線装置のような無線電子装置、または、“スマートフォン”、タブレット、もしくは同様の装置のような移動装置のためのアンテナアセンブリに関する。本発明の実施形態においては、スロットアンテナは電子装置の機械部品に組み込まれる。本発明はさらに、そのようなアンテナアセンブリを備える端末装置または通信機器に関する。

インターネットまたは無線通信システムへの接続のためのゲートウェイ装置のようなネットワークで使用される通信装置は、ますますマルチモード装置およびマルチスタンダード装置になっている。その結果、そのような装置は、１つの装置に組み込まれたいくつかの異なるアンテナの使用を必要とする。小型化された装置にいくつかのアンテナを含むことは、機械的制約および性能を増加させる。実際、アンテナは、放射性能を妨害しうる多くの機械部品および電気コンポーネントの存在下で動作することができなければならない。さらに、装置中のアンテナの位置も課題である。放射性能について、異なる周波数帯域で動作する無線周波数システム間において分離するという問題を解決する必要がある。これゆえに、低いＥＣＣ（envelope correlation coefficient）がＭＩＭＯ（Multiple Input Multiple Output）システムにおいて使用され、ＭＩＭＯシステムのアンテナは使用されるチャネルの最大能力に対応するために強力に分離される。さらに、アンテナゲインは、無線システムの性能における主要なパラメータである。加えて、アンテナを製造するコストも、考慮すべき重要な要素である。本発明は、上記に鑑みて考案されたものである。

本発明の第一の態様は、電子装置用のアンテナアセンブリであって、電子装置の少なくとも回路基板をハウジングするための伝導性構造と、伝導性構造中にスロットとして形成されたアンテナと、電磁結合によってアンテナに給電するための給電エレメントであって、給電エレメントは伝導性構造と電子装置の回路基板との間に配置され、スロットと交差するように方向づけられ、給電エレメントはプリント回路上の給電ラインに接続された、給電エレメントと、を備える、アンテナアセンブリを提供する。

実施形態において、スロットは、第１の放射部と、第１の放射部から延びる第２の励振部と、を備え、第２の励振部は、給電エレメントと電磁結合するように構成される。

実施形態において、ハウジングは、伝導性構造の基礎を形成する基礎プレートと、伝導性構造の前面を形成する側面プレートと、を備え、スロットの第１の放射部は、伝導性構造の前面に形成され、スロットの第２の励振部は、伝導性構造の基礎プレート中に形成される。

実施形態において、第１の放射部は、第２の励振部に向かって内側へ先細りするテーパ形状を有する。実施形態において、第２の励振部は、線形形状を有する。

実施形態において、給電エレメントは、スロットの第２の励振部を跨いで延びるように方向づけられる。

実施形態において、スロットの励振部および給電エレメントは、回路基板の接地面において対応する開口部の上方に配置される。

実施形態において、給電エレメントは、伝導性構造および回路基板のそれぞれから所定の距離に配置される。

実施形態において、給電エレメントは、絶縁性材料で作られたスペーサによって位置が維持される。

実施形態において、励振スロットは、基礎プレートに沿って前面から線形に延びる。

実施形態において、伝導性構造は、電子装置の電子コンポーネントについての接地基準プレートを形成する。

本発明の第２の態様は、給電ラインが設けられた回路基板を含むアンテナアセンブリ、回路基板をハウジングするための伝導性構造、伝導性構造にスロットとして形成されたアンテナ、電磁結合によってアンテナに給電するための給電エレメントを備える電子通信装置であって、給電エレメントは、伝導性構造と回路基板との間に配置され、かつスロットを跨いで延びるように方向づけられ、給電エレメントは、プリント回路上の給電ラインに接続された、電子通信装置を提供する。

実施形態において、プリント回路基板は、接地面を備え、接地面は、給電エレメントおよびスロットの第２の励振部と整合して配置された開口部が提供される。

実施形態において、電子装置は、ゲートウェイ装置またはセットトップボックスである。

本発明の実施形態において、スロットアンテナは、ハウジングの伝導性材料または電子装置の接地基準プレートに組み込まれる。放射エレメントは、非接触インタフェースを使用することで電子装置のプリント回路基板から励振される。

本発明のさらなる態様は、伝導性材料の少なくとも１つのハウジングおよび接地面を有するプリント回路基板を備える電子装置用のアンテナであって、アンテナは、伝導性材料の上記ハウジングに実現されるスロットによって形成され、アンテナは、スロットを交差するように伝導性材料のハウジングとプリント回路基板との間に配置された伝導性ストリップを使用する電磁結合によって提供され、ストリップは、プリント回路上に実現された給電ラインに接続され、接地面は、スロットおよびストリップに関して開口部を有する、アンテナを提供する。

本発明の実施形態において、ストリップは、ハウジングおよびプリント回路基板のそれぞれから所定の距離に設けられる。

一実施形態において、ストリップは、絶縁性材料で作られたスペーサによって位置が維持される。

一実施形態において、ハウジングは、第１のプレートと、上記第１のプレートに接続された少なくとも１つの第２のプレートとによって形成される。スロットは、上記第１のプレートに延びることによって上記第２のプレートに作製される。

本発明のさらなる態様は、本発明の第１の態様の任意の実施形態に係る少なくとも１つのアンテナを備える通信端末に関する。

本発明の実施形態は単なる例として、以下の図面を参照しながら説明されるであろう。
本発明に係るアンテナが備えられたハウジングの斜視図である。 本発明の実施形態に係るアンテナアセンブリおよびプリント回路基板の斜視図である。 本発明の実施形態に係るアンテナアセンブリおよびプリント回路基板の上面図である。 本発明の実施形態に係るアンテナアセンブリおよびプリント回路基板の鉛直断面図である。 本発明の実施形態に係るアンテナをシミュレーションすることによって得られた性能を示す周波数の関数として曲線を図説する図である。 本発明の実施形態に係るアンテナをシミュレーションすることによって得られた性能を示す周波数の関数として曲線を図説する図である。 本発明の実施形態に係るアンテナの略図である。 図６Ａのアンテナの放射パターンを図説する図である。 図６Ａのアンテナの放射パターンを図説する図である。

本発明の実施形態は、２．４ＧＨｚ帯において動作するドメスティックネットワーク向けの電子装置を参照しながら説明されるであろう。本発明は、この特定のタイプの装置に限定されず、任意の無線通信装置に適用されうることを理解されたい。代表的な電子装置において、金属プレート構造は、概して、シールドとして、および／または接地基準面として使用されうる。この金属プレート構造の役割は、複数の電子コンポーネント、コネクタ、および他の回路を含む電子装置の電磁適合性を得ることである。金属プレート構造は、エレメントの接地基準として使用され、干渉信号を減少させることができる。本発明の実施形態は、この金属プレート構造を使用してスロットアンテナを作製し、非接触インタフェース手段によってこのアンテナを提供する。

図１は、本発明の実施形態に係る電子装置用のハウジングまたは接地基準構造を形成する伝導性構造１の斜視図である。伝導性構造１は、金属材料からなり、基礎プレート１ａを形成する第１の下部金属プレート１ａ、および基礎プレート１ａから垂直に延びて前面プレート１ｂおよび側面プレート１ｃを形成する側面プレート１ｂ、１ｃを備える。金属プレートは接地基準プレート構造の機能を提供する伝導性材料にオープンハウジング構造１を形成する。本発明のいくつかの実施形態においては、伝導性構造はシールドの役目を果たす。スロットアンテナ２は、伝導性構造１に形成され、放射部２ａおよび励振部２ｂを備える。放射部は、前面プレート１ｂに形成されたオープンスロット２ａを備える。オープンスロット２ａは、側面プレート１ｂの端から基礎プレート１ａに向かって内側へ先細りするテーパ形状を有し、励振部２ｂを形成する、基礎プレート１ａ中の線形スロット２ｂによって延長される。

線形スロット２ｂは、線形スロット２ｂを跨いで延びるように方向づけられた給電ストリップ４との電磁結合によってスロットアンテナ２に給電するために使用される。線形スロット２ｂは、短絡回路で終端する。

図２Ａおよび図２Ｂは、図１の伝導性構造１、および伝導性構造１に配された電子装置のプリント回路基板ＰＣＢ３を備えるアンテナアセンブリを図説する。ＰＣＢ３は、既知の方法で、誘電性材料の少なくとも１つの基板から形成され、接地面を形成する伝導性材料のレイヤを一面の上に有し、反対の面の上には、プリントされた伝導性材料のレイヤを有し、マイクロストリップ給電ライン３ｃを提供する。

ＰＣＢ３の接地面は、励振スロット２ｂおよび給電ストリップ４にそれぞれ対応して位置する開口部３ａ、３ｂが提供される。

図３は、伝導性ハウジング構造１に実現されたスロットアンテナ２の給電を可能にするエレメントを図説するアンテナアセンブリの側面略図である。給電ストリップ４は、ＰＣＢ３と伝導ハウジング構造１の基礎プレート１ａとの間に配されている。絶縁性材料、例えばプラスチックのスペーサ５は、伝導性ハウジング構造１の基礎プレート１ａとプリント回路基板３との間に載置されている。図示された実施形態において、スペーサ５は、給電ストリップ４の周囲の絶縁性リングによって提供される。このスペーサは、給電ストリップ４と、基礎プレート１ａおよびプリント回路基板３のそれぞれとの間において必要な距離を維持する。図３に示される実施形態において、給電ストリップ４は、線形スロット２ｂに対し垂直に、かつ、これを跨いで配置されるように、かつ、アンテナ２に給電するためのプリント回路３の上面の上に実現されたマイクロストリップ給電ライン３ｃへの接続のためにプリント回路基板３中に実現されたビアを通過するように、Ｌ型形状を有する。プリント回路基板３の接地面３ｄは、接地面３ｄに実現され、かつ、線形スロット２ｂに対応するように配置された開口部３ａを有する。スロットアンテナ２の給電は、スロットアンテナ２の励振部としての役目を果たす線形スロット２ｂと、給電ライン３ｃに接続された給電ストリップ４との間の電磁結合によって提供される。これを行うために、スロット２ｂおよびストリップ４は、約λ／４（λは環境の動作周波数において導入される波長であり、λの値は環境および伝播モードに依存する）と同等の長さを有する。

上述した実施形態に係るアンテナのシミュレーションは周波数２．４ＧＨｚのＷｉ−Ｆｉ帯にて実現された。このシミュレーションについて、３Ｄ電磁界ツールＨＦＳＳ（High Frequency Structural Simulator）（商標）が使用された。シミュレーションのために以下のパラメータが採用された。

値Ｌｐ＝３．５ｎＨの並列インダクタンスおよび値Ｃｓ＝２．７ｐＦの一連のキャパシタを並列に出力線に追加することによるロスレベルの最適化の後、図４および図５に示される結果が得られた。図４は、リターンロスの応答を示し、この曲線は、２．４ＧＨｚと２．５ＧＨｚとの間の周波数帯における−１５ｄＢに近いロスのレベルを示す。

図５は、アンテナ効率および放射効率に関する応答をそれぞれ周波数の関数として示す。これらの２つの曲線は、放射およびアンテナについて９５％より大きい効率を示す。さらに、図６において、本発明に係るアンテナの放射パターンが３Ｄで図示される。これらの図は、（Ａ）に図で示された本発明に係るスロットアンテナが、アンテナが組み込まれている電子装置の主に前方へ放射すること（Ｂ）、および主に右手側に放射すること（Ｃ）を示す。

本発明は特定の実施形態に関して上述されたが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、変形は本発明の範囲の当業者には明らかであろう。

例えば、前述の例はオープンスロットアンテナについて説明されているが、アンテナは他の形で提供されうる。

例えば、アンテナは、クローズドスロットによって、または、テーパスロットアンテナのようなオープンアンテナによって、もしくはビバルディ型アンテナを提供するテーパオープンスロットによって、形成されうる。アンテナを実現するために使用された導電性構造は、接地基準プレートまたはシールドプレート以外の導電性材料のプレートであることが可能である。導電性給電ストリップは蛇行形状を有して、そのサイズを小さくすることができる。同様に、給電ストリップおよび励振スロットは、異なる方向に向いていてよい。それらは、単に互いに交差して、アンテナの提供を可能にする電磁結合を構成しうる。さらに、本発明のいくつかの実施形態においては、放射スロットは励振スロットと同一面上に実現されうる。

さらに多くの変更および変形は、当業者であれば、上記の図示された実施形態を参照すれば、想起できるであろう。図示された実施形態は、単なる例として示され、本発明の範囲を制限することは意図されておらず、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される。特に、異なる実施形態の異なる特徴は、適切に、入れ替えられうる。

Claims (13)

1. 電子装置用のアンテナアセンブリであって、
   前記電子装置の少なくとも回路基板をハウジングするための伝導性構造（１）と、
   前記伝導性構造中にスロット（２）として形成されたアンテナと、
   電磁結合によって前記アンテナに給電するための給電エレメントであって、前記給電エレメントは前記伝導性構造（１）と前記回路基板（３）との間に配置され、前記スロット（２ｂ）を跨いで延びるように方向づけられ、前記給電エレメントは前記回路基板上の給電ラインに接続された、前記給電エレメントと、
   を備える、前記アンテナアセンブリ。
2. 前記スロットは、第１の放射部と、前記第１の放射部から延びる第２の励振部と、を備え、前記第２の励振部は、前記給電エレメントと電磁結合するように構成された、請求項１に記載のアンテナアセンブリ。
3. 前記ハウジングは、前記伝導性構造の基礎を形成する基礎プレートと、前記伝導性構造の前面を形成する側面プレートと、を備え、前記スロットの前記第１の放射部は、前記伝導性構造の前記前面に形成され、前記スロットの前記第２の励振部は、前記伝導性構造の前記基礎プレート中に形成された、請求項１または２に記載のアンテナアセンブリ。
4. 前記第１の放射部は、前記第２の励振部に向かって内側へ先細りするテーパ形状を有する、請求項２または３に記載のアンテナアセンブリ。
5. 前記第２の励振部は、線形形状を有する、請求項２から４のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリ。
6. 前記給電エレメントは、前記スロットの前記第２の励振部を跨いで延びるように方向づけられた、請求項２から５のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリ。
7. 前記スロットの前記励振部および前記給電エレメントは、前記回路基板の接地面において対応する開口部の上方に配置された、請求項２から６のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリ。
8. 前記給電エレメント（４）は、前記伝導性構造（１）および前記回路基板（３）のそれぞれから所定の距離に配置された、請求項１から７のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリ。
9. 前記給電エレメント（４）は、絶縁性材料で作られたスペーサ（５）によって位置が維持される、請求項１から８のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリ。
10. 前記伝導性構造は、前記電子装置の電子コンポーネントについての接地基準プレートを形成する、請求項１から９のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリ。
11. 請求項１から１０のいずれか一項に記載のアンテナアセンブリと、前記アンテナアセンブリに給電する給電ラインが提供されたプリント回路基板と、を備える、電子通信装置。
12. 前記プリント回路基板は、接地面を備え、前記接地面は、前記給電エレメントおよび前記スロットの前記第２の励振部と整合して配置された開口部が提供される、請求項１１に記載の電子通信装置。
13. 前記電子装置は、ゲートウェイ装置またはセットトップボックスである、請求項１１または１２に記載の電子通信装置。