JP2015077282A - 発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器 - Google Patents

発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器 Download PDF

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Abstract

【課題】組立が容易で組み立て工程のうち自動化の工程を増加させることが可能となるとともに、品質の安定した安価な発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器を提供する。【解決手段】 発熱体ユニットは、上面に開口部を有する容器と、透水性の袋体で発熱剤を梱包し、前記容器の底面部に収容された発熱剤袋と、前記発熱剤袋の上面を覆うように前記容器内に載置された分離板と、前記分離板の上面に前記発熱剤袋と非接触で載置され、水が封入された水袋と、前記分離板の第一の端部に一端が固定され、前記水袋の下面において前記第一の端部から前記分離板の第二の端部に向かって延在し、前記容器内における折り返しの数が0または1となるように他端が前記容器から外部に導出する開封部材と、前記開口部を封止する封止シートと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器に関する。
従来、容器内に水袋と発熱剤袋を収容し、容器に取り付けられた紐を引くことで、水袋を開封し、水と発熱剤の反応によって水蒸気を発生させて食品類(弁当や非常食など)を加熱する発熱具を備えた加熱容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような加熱容器は、主に、外出先や屋外など、加熱器具(加熱装置)のない場所で一時的に食品を加熱する際に使用される。このため、加熱容器の携帯性や、廃棄・処分の容易性を考慮して、使い捨て可能な材料(厚紙、段ボール、プラスチックなど)が採用されることが多い。その上、加熱容器に収容される発熱具の容器自体も、紐などの長尺状の開封具を用いて、大きな力を加えることなく開封が可能となっている。
特許第5013800号公報
しかしながら、従来の発熱具では、開封具を引っ張る1度の操作で複数の袋体(容器)を開封する必要があり、内部の構造(開封具の配置構造)が複雑になっており、発熱具の組み立て工程では、個別に手作業で行う工程が多く含まれる。
このため、発熱具の組み立て工程をすべて自動化することは困難であり、生産能力(生産効率)の向上に限界があった。また、組み立て工程に含まれる手作業の割合が多いため、作業者の人的ミスなどにより、製品間の品質のばらつきが多く、不良品が生じやすいという問題もあった。
また、従来の発熱具では、その容器を容易に開封可能とするために一般的には脆弱ともいえ、湿度遮蔽能力が十分であるとは言い難い。発熱体具を製造後、未使用状態で長期間保管したことによって、湿度遮蔽能力が不足すると、使用時に水と発熱剤の反応が不十分となり、所定の加熱特性が得られなくなる。つまり発熱具は、使用期間(製造後の未使用状態での保管期間)に限界があり、例えば、製造後1か月以内での使用が推奨されている。このため、発熱具を予め多量に製造して在庫として確保しておくことが困難であり、受注から納品までの期間の短縮には限界があった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、組立が容易であり、また組み立て工程に含まれる手作業を従来よりも削減するとともに、不良品が生じにくく品質が安定した安価な発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器を提供するものである。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、第1に、発熱体ユニットは、開口部を有する容器と、透水性の袋体で発熱剤を梱包し、前記容器の底面部に収容された発熱剤袋と、前記発熱剤袋の上面の少なくとも一部を覆うように前記容器内に載置された分離板と、前記分離板の上面に前記発熱剤袋と非接触で載置され、水が封入された水袋と、前記分離板の第一の端部に一端が固定され、前記水袋の下面において前記第一の端部から前記分離板の第二の端部に向かって延在し、前記容器内における折り返しの数が0または1となるように他端が前記容器から外部に導出する開封部材と、前記開口部を封止する封止シートと、を具備することを特徴とするものである。
第2に、発熱体ユニットの製造方法は、上面に開口部を有する容器の底面部に、透水性の袋体で発熱剤を梱包した発熱剤袋を収容する工程と、分離板を、前記発熱剤袋の上面に載置する工程と、水が封入された水袋を、前記容器内における折り返しの数が0または1となる開封部材を介して前記分離板の上面に前記発熱剤袋と非接触で配置し、前記開封部材の端部を前記容器の外部に導出する工程と、封止シートで前記開口部を封止する工程と、を具備することを特徴とするものである。
第3に、加熱容器は、発熱体ユニットと、該発熱体ユニットを収容する箱体と、該箱体に収容されるトレイ部材と、前記箱体を覆う蓋体と、を具備し、前記箱体に設けた挿通部から前記発熱体ユニットの前記開封部材の前記他端を前記箱体の外部に導出させた、ことを特徴とするものである。
本発明によれば、組立が容易であり、また組み立て工程に含まれる手作業を従来よりも削減することが可能となる。これにより、生産能力(生産効率)を向上させることができるとともに、不良品が生じにくく品質の安定した安価な発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器を提供することができる、という優れた効果を奏し得る。
(a)本発明の実施形態1に係る発熱体ユニットの外観斜視図である。(b)実施形態1に係る発熱体ユニットの断面概要図である。 実施形態1に係る発熱体ユニットの分解斜視図である。 実施形態1に係る発熱体ユニットの使用方法を説明する断面概要図である。 (a)本発明の実施形態2に係る発熱体ユニットの外観斜視図である。(b)実施形態2に係る発熱体ユニットの断面概要図である。 実施形態2に係る発熱体ユニットの分解斜視図である。 実施形態2に係る発熱体ユニットの使用方法を説明する外観斜視図である。 本発明の発熱体ユニットの他の形態を示す図であり、(a)容器の上面図であり、(b)同図(a)のA−A線に相当する断面図であり、(c)同図(a)のA−A線に相当する断面図であり、(d)同図(a)のA−A線に相当する断面図であり、(e)容器の上面図である。 本発明の発熱体ユニットの他の形態を示す図であり、(a)容器の外観斜視図であり、(b)容器の断面図である。 本発明の発熱体ユニットの他の形態を示す図であり、(a)分離板の上面図であり、(b)分離板の上面図であり、(c)分離板の上面図であり、(d)同図(c)のA−A線に相当する断面図である。 本発明の実施形態1の発熱体ユニットの製造方法の一例を示す断面概要図である。 実施形態1の発熱体ユニットの製造方法の他の形態を示す断面概要図である。 実施形態2の発熱体ユニットの製造方法を示す断面概要図である。 本発明の加熱容器を示す断面概要図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
<実施形態1>
<発熱体ユニット>
図1から図3を参照して、本発明の実施形態1に係る発熱体ユニット10の一例について説明する。図1は発熱体ユニット10を示す図であり、図1(a)が外観斜視図であり、図1(b)が図1(a)の発熱体ユニット10の短手方向の中心線における断面図である。
図1に示すように、本実施形態の発熱体ユニット10は、容器11と、発熱剤袋12と、分離板13と、水袋14と、開封部材15と、封止シート16と、を有する。なお、図1においては説明の便宜上、図の下方を発熱体ユニット10の下方(下面、下層)、図の上方を発熱体ユニット10の上方(上面、上層)として説明する。また、図の左側を前方側Fといい、右側を後方側Bとして説明する。
同図に示すように、発熱体ユニット10は、外形が略直方体形状であって自立可能な程度の剛性を有する容器11内に、発熱剤袋12と、分離板13と、水袋14とをこの順で積層して収容したものである。容器11の外周には鍔部113が設けられ、鍔部113に封止シート16を接着して容器11の開口部111(図2参照)を封止することで、容器11を密閉状態としている。
図2および図1(b)も参照して各構成について詳細に説明する。図2は、発熱体ユニット10の分解斜視図である。
容器11は、上面に開口部111が設けられた収容部112と、開口部111の周囲に設けられた鍔部113とを有する。ここでは一例として、収容部112は、直方体の6面のうち面積が最大となる一面(上面)が開放された開口部111を有する箱体であり、鍔部113は、開口部111の周囲に額縁状に設けられた容器11を示している。容器11の材質は防湿性が高く自立可能な程度の剛性を有する樹脂等が好ましく、本実施形態では一例として、樹脂成型(射出成型)によって形成された板厚が1mm程度の容器11を採用する。従来の容器は、圧縮成形により形成される場合が多く、その厚みにばらつきが生じやすい問題があった。具体的には、圧縮成形の場合、成形前の厚みが例えば、0.5mmの場合、最も薄い部分で0.15mmくらいになってしまい、その結果、湿度など、外部環境の影響を受けやすく、使用可能期間は1ヶ月程度に留まっていた。これに対し、本実施形態では、容器11は射出成形のため、厚みを1mm程度に均一化することができる。これにより、発熱体ユニット10の強度を向上させ、保管時における防湿能力を高めることができ、使用可能期間を長くすることができる。
また、容器11は内側壁に、底面部Bの幅を開口部111の幅よりも狭く規制する規制部114が設けられる。規制部114はここでは、容器11の4つの角部の内側壁にそれぞれ設けられる。また規制部114は、上方の突出量よりも下方の突出量が大きくなるように、底面部Bに向かって下方に傾斜する傾斜面114cを有する三角錐形状を呈している。
鍔部113はその一部(破線丸印の部分)に凹部115を有している。凹部115は左方に図示した前方側正面図に示すように、開封部材15の一部が収容可能となっており、詳細については、後述する。
発熱剤袋12は、透水性の袋体121で発熱剤122を梱包したものであり、容器11(収容部112)の底面部に収容される(図1(b)参照)。発熱剤122は、一例として、粉体アルミニウムと粉体生石灰とから成り、発熱剤の総重量に対して、粉体アルミニウムが70%乃至85%、粉体生石灰が15%乃至30%であって、発熱剤122の総重量当たり少なくとも2倍量の水を添加することで反応熱を発生させるものである。透水性の袋体121とは、水を浸透させる所定の目付量の不織布、和紙、合成紙等からなる袋体である。
分離板13は、平板矩形状の載置面131と、載置面131の端部に設けられた脚部132を有し、例えば、容器11と同一の材料により構成される。脚部132はここでは、矩形状の載置面131の各辺にそれぞれ1つ設けられる。分離板13は、載置面131が発熱剤袋12の上面を覆い、脚部132が下方に突出するように、容器11内に載置され、これにより、分離板13と容器11の底面部Bとの間に空間Sが形成されるようになっている(図1(b)参照)。そして、載置面131には、透水部133が設けられる。分離板13は、上述の発熱剤袋12と後述の水袋14とを非接触で保持するものであり、載置面131を挟んでその上下に、発熱剤袋12と水袋14が配置される。透水部133は、水袋14が開封された場合に水の浸透を可能とする部位であり、ここでは一例として載置面131を貫通する孔(透水孔)であって、載置面131に互いに離間して複数配置される。分離板13は、透水部133においても発熱剤袋12と水袋14とを非接触で保持する。すなわち、本実施形態の透水部133は、水は浸透させる一方で、水袋14と発熱剤袋12の接触は許容しない部位であり、図示の如く透水孔の場合には、その開口径は水袋14と発熱剤袋12が非接触となる程度に小さいものとする(図1(b)参照)。
分離板13の前方側Fの第1の端部(ここでは、載置面131の一方の短辺上の破線丸印の部分)には、固定部134が設けられる。固定部134は、左方に図示した前方側正面図に示すように、例えば、挿通孔135を有する突起部であり、長尺の開封部材15の一端が固定される。開封部材15については後述する。
水袋14は、易引裂性(いひきさきせい)を有する不透水性フィルムからなる袋体141に水142を封入したものである(図1(b)参照)。易引裂性を有するフィルムとは、フィルムに例えば一軸延伸処理を施すなどにより、所定方向の引き裂きを容易にしたフィルムをいい、易裂性あるいは易開封性(いかいふうせい)を有するフィルムともいう。本実施形態では、水142を封入した袋体141の周囲に長尺の開封部材15を引き回し、開封部材15を使用者の手により一定方向に引いた場合に、袋体141に加えられる力で容易に袋体141が引裂され、水142が漏出可能となる。
袋体141を構成する不透水性フィルムとは、水を透過しないフィルムをいい、一例として、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、もしくはポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどの樹脂フィルム、あるいはこれらの樹脂フィルムのうちの二以上を積層した積層樹脂フィルムや、金属層付き樹脂フィルム(金属蒸着樹脂フィルム)などである。
また、本実施形態の不透水性フィルムは、その透湿度も低いものであることがより好ましい。透湿度は例えば、10g/(m2・24時間)以下であり、0.01g〜5.0g(m2・24時間)であることが好ましく、0.01g〜1.5g(m2・24時間)であるとより好ましく、0.01g〜0.50g/(m2・24時間)であるとさらに好ましい。袋体141に封入される水の量は、発熱剤122の総重量の2倍以上の量である。
水袋14は、分離板13の上面に載置され、分離板13によって、水袋14と発熱剤袋12とは非接触の状態が維持される。水袋14の袋体141は、透湿度の低い不透水性フィルムではあっても、発熱剤袋12は透水性であり、これらが長時間接触した状態にあると、わずかずつ発熱剤袋12に水分が滲入し、発熱体ユニット10の使用時に十分な反応熱が得られなくなる恐れがある。本実施形態では、分離板13によって水袋14と発熱剤袋12は常に非接触の状態が維持できるので、両者が接触している構成と比較して、発熱剤袋12への水分の滲入を大幅に抑制することができる。
開封部材15は、長尺の紐状部材であり、その一端が分離板13の固定部134に結び付けて固定される。一方、開封部材15の他端は、自由(開放)な端部となっている。以下、固定部134に固定される開封部材15の一端を、固定側端部といい、自由となっている他端を自由側端部という。なお、図1(b)などの断面図においては詳細な図示を省略しているが、固定部側端部では、開封部材15を外部から引いただけでは固定部134から離脱しないよう、強固に結び付けられているものとする(図2参照)。
開封部材15は、少なくとも水袋14の下面において前方側Fから後方側Bに向かって延在し、容器11内における折り返しの数が最大で一となるように他端が容器11から外部に導出する。具体的に、本実施形態の開封部材15は、水袋14のここでは長手方向に沿って、下面から上面に渡って引き回される。より詳細には、開封部材15は、分離板13の前方側Fの第1の端部から分離板13の後方側Bの第2の端部(ここでは、固定部134が設けられた短辺に対向する短辺)に向かって延在し、水袋14の下面と分離板13の間に配置される。そして、後方側Bの端部で折り返して、水袋14の上面に沿って、前方側Fの端部の方向に延在する。そして開封部材15の自由側端部は、前方側Fの端部から、容器11の外部に導出される。つまり、本実施形態では、開封部材15の容器11内の折り返し(折り返し部15R)の数は1である。なお、厳密には固定部134に開封部材15を結びつける際にも折り返しが生じるが、ここでの折り返しの数とは、固定部134における折り返しは含まず、分離板13の第1の端部と第2の端部の間(容器11の前方側F端部と後方側B端部の間)で開封部材15が往復する際に形成される折り返し部15Rの数をいう。このように発熱体ユニット10は容器11内の折り返し部15Rの数が1であるので、一義的に、発熱体ユニット10の前方側が、開封部材15の引き出し側であり、後方側が開封部材15の折り返し側であるということもできる。
最上層となる封止シート16は、開口部111を覆って水袋14と発熱剤袋12とを封止する。封止シート16は、耐熱性を有し、熱伝導度が高いシートが好適であり、例えば、金属薄膜のシート(アルミシート)等が採用できる。なお、耐熱性を有する高熱伝導度のシートであれば、樹脂シートであってもよいし、これらを積層したシートであってもよい。
封止シート16は、容器11の鍔部113に接着され、これにより、水袋14と発熱剤袋12は、容器11内に封止される。鍔部113は、開口部111の全周に設けられており、容器11の内部から外部に導出する開封部材15は一部が、鍔部113の上に延在する。既述のごとく鍔部113には、前方側Fの端部(分離板13の第1の端部)付近に凹部115が設けられている。凹部115は、開封部材15の短尺方向の断面形状とほぼ同等の形状と大きさを有し、開封部材15の一部が収容可能となっている(図2の容器11の左図参照)。そして、封止シート16は、図1に示すように凹部115に収容された開封部材15も挟むようにして鍔部113に接着される。例えば、凹部115が設けられず、鍔部113の平坦面上に延在する開封部材15を挟みこんで封止シート16と鍔部が接着された場合、開封部材15が細い紐状であるにしても、その部分で封止シート16と鍔部113の密着性が部分的に劣ることになり、そこから容器11の内部に空気中の水分が滲入し、湿度を遮蔽する能力が劣化する恐れがある。しかし本実施形態によれば、鍔部113に形成された凹部115に開封部材15を通過させる(落とし込む)ことによって、封止シート16と鍔部113の密着性を高めることができ、これによっても湿度遮蔽能力の劣化を防止できる。
<発熱体ユニットの使用方法(実施形態1)>
次に、図3を参照して、発熱体ユニット10の使用方法について説明する。図3は、発熱体ユニット10の側面概要図である。なお、同図は、図1(b)の断面図に相当する図であるが、説明の便宜上、容器11の内側角部に配置された規制部114も図示している。
図3(a)に示すように、容器11の開口部111が封止シート16で封止された状態で、外部に導出する開封部材15の自由側端部を、矢印のように前方側Fに引き出す。開封部材15の固定側端部は固定部134に固定されているため、自由側端部を前方側Fへ引き出すことにより、開封部材15の折り返し部15Rが水袋14の後方側Bの端部に食い込み、その際の力で水袋14の袋体141が引き裂かれる。
同図(b)に示すように、袋体141に封入されていた水142は、分離板13の透水部133から分離板13の下層に流れ込み、発熱剤袋12の袋体121を透過する。これにより、発熱剤122と水142が反応し、反応熱および水蒸気(破線矢印)が発生する。封止シート16は熱伝導度が高いため、容器11内部の反応熱を外部に伝達し、発熱体ユニット10の上方の温度を上昇させる。
本実施系形態では、容器11の内部側壁に規制部114が設けられている。これにより、水袋14が開封されて水142が容器11の底面部Bに溜った場合、規制部114によって、底面部Bの中央付近に水142を集中させることができる。これにより、発熱剤袋12が水142に浸水しやすくなり、水142と発熱剤122を十分に反応させることができる。
なお、水袋14は、接着剤や爪部材などの位置固定部材によって、収容部112内に固定されると、開封部材15を引いた場合に引裂されやすく、望ましい。しかし、水袋14が固定されていない場合であっても、収容部112のサイズを水袋14と同等とすることで、開封部材15を引いた場合の水袋14の移動を規制することができる。
また、水袋14は、より引裂されやすくなるよう、袋体141の後方側B端部(開封部材15の折り返し部15Rが当接する付近)に、スリットや切込み等が設けられていてもよい。
また、同図に示すように前方側Fに開封部材15を引き出して袋体141を引き裂いた後、開封部材15を後方側Bに移動させて封止シート16を引き裂き、内部の水蒸気を容器11外に噴出させるようにしてもよい。
<実施形態2>
図4から図6を参照して、本発明の実施形態2に係る発熱体ユニット110の一例について説明する。図4(a)は発熱体ユニット110の外観斜視図であり、図4(b)が図4(a)の発熱体ユニット110の短手方向の中心線における断面図である。また、図5は、発熱体ユニット110の分解斜視図である。
開封部材15は、少なくとも水袋14の下面において前方側Fから後方側Bに向かって延在し、容器11内における折り返しの数が最大で一となるように(容器11内における折り返しの数が0(ゼロ)または1となるように)他端が容器11から外部に導出すればよい。
すなわち、図4および図5に示すように、実施形態2の開封部材15は、前方側Fにおいて、固定側端部が固定部134に固定され、水袋14の下方を後方側Bに向かって延在し、容器内11で折り返すことなく(折り返し数が0(ゼロ)で)自由側端部が容器11の後方側B端部から外部に導出する。
この場合、開封部材15の一部が挿通される凹部115は、図4および図5に示すように、後方側Bの鍔部113に設け、これを覆うように封止シート16を鍔部113と接着する。つまり、封止シート16と水袋14の上面の間に、開封部材15は配置されない。
これ以外の構成は、実施形態1と同様であるので、説明は省略する。
<発熱体ユニットの使用方法(実施形態2)>
次に、図6を参照して、発熱体ユニット110の使用方法について説明する。図6は、発熱体ユニット110の外観斜視図である。
図6(a)に示すように、使用時には、容器11の開口部111が封止シート16で封止された状態で、後方側B端部から外部に導出する開封部材15の自由側端部を、矢印のように前方側Fに引き戻す。開封部材15の固定側端部は固定部134に固定されており(図5参照)、自由側端部を前方側Fへ引き戻すことにより、容器11の外部において、開封部材15に1つの折り返し部15Rが形成される(図6,図4)。そして開封部材15が、凹部115上の封止シート16を引裂するとともに、図3に示すように折り返し部15Rが水袋14の後方側Bの端部に食い込み、その際の力で水袋14の袋体141が引き裂かれる。これにより、袋体141に封入されていた水142は、分離板13の透水部133から分離板13の下層に流れ込み、発熱剤袋12の袋体121を透過する。これにより、発熱剤122と水142が反応し、反応熱および水蒸気が発生する。
そして、このとき本実施形態では、袋体141の引裂と同時に、封止シート16も引裂され、袋体141の引裂部141Rと封止シート16の引裂部16Rを介して、反応熱および水蒸気が破線矢印のように外部に噴出し、発熱体ユニット10の上方の温度を上昇させる。
<変形例>
図7から図9は、上述した発熱体ユニット10、110の変形例を示す図である。
図7(a)は、容器11の上面図である。同図に示すように、鍔部113は開口部111の全周に渡って設けられず、一部のみに設けられてもよい。また、図示は省略するが、容器11の形状は、円筒や、多面体の箱体であってもよい。
図7(b)は左図が容器11を前方側Fから見た正面図であり、右図が容器11の上面図である。同図の右図に示すように、容器11の板厚Dが、封止シート16(ここでは不図示)を接着できる程度に十分に厚い場合は、鍔部113を設けなくてもよい。またその場合、同図の左図に示すように、前方側Fの容器11の側壁に凹部115を設けるものであってもよい。
また図7(c)〜(e)は、容器11の底面部Bの幅WBが開口部111の幅WOよりも狭い構成を示す他の例であり、図7(c)(d)は図7(a)のA−A線に相当する断面図である。また、図7(e)は容器11の上面図である。図7(c)に示すように、規制部114は、傾斜面114cが湾曲面であってもよい。また図7(d)に示すように、規制部114は、傾斜面を有さない、直方体形状や立方体形状であってもよい。また、同図(e)に示すように、容器11の内周に連続して(環状に)設けられてもよい。また、図示は省略するが、規制部114は、角部ではなく、側辺(長辺または短辺)のいずれかに部分的に設けられてもよい。
図8は容器11の他の形態を示す図であり、図8(a)が外観斜視図であり、図8(b)が前方側Fからみた側面図である。
容器11は、水袋14が引裂された後の水142が容器11の底部Bの中央付近に溜まるように、内側壁の底面部Bの幅WBが開口部111の幅WOよりも狭い構成であればよい。
すなわち、同図に示すように、容器11の側面自体が傾斜するように(傾斜面114cとなるように)してもよい。すなわち、この場合、容器11の側面が規制部114となる。
また、同図(b)に示すように、分離板13の短手方向の幅WSが底面部Bの幅WBより十分狭い場合には、水袋14の引裂によって水142が分離板13の側面部分から発熱剤袋12に流れ込む。従ってこのような構成では、分離板13には透水部133を設けなくてもよい。
図9(a)(b)は、分離板13の上面図である。分離板13の透水部133は水(のみ)を透過させ、発熱剤袋12と水袋14との非接触を維持できるものであればよく、例えば、上面視においてスリット状(同図(a))や、メッシュ状(同図(b))に開口された部位(透水孔)であってもよい。また、個々の透水孔は、発熱剤袋12と水袋14とが非接触になる程度に小さいものであるが、開口の総面積は大きくすると水の透過が速くなるため、透水孔は多数個設けることが望ましい。また、透水部133は、分離板13を開口することなく水の浸透を可能とする部材を、部分的に配置したものであってもよい。
また、同図(a)に示すように、分離板13の脚部132は、分離板13が矩形状の場合には対向する2辺(ここでは短辺側)に少なくとも設けられれば良い。また、同図(b)に示すように脚部132を設けず、発熱剤袋12の上に(これと接触させて)分離板13を配置するものとしてもよい。透水部133の開口を十分小さくすることで、分離板13の上面に水袋14が載置され、分離板13の下面に発熱剤袋12が接触している場合であっても、透水部133において水袋14と発熱剤袋12が接触することはなく、これらの非接触状態は維持される。
なお、脚部132が長く、載置面131と容器11の底面部Gとの空間S(図1(b)参照)が発熱剤袋12の厚みを十分に超えて形成される場合、透水部133の開口の径(幅)は(開口を介して発熱剤袋12と水袋14とが接触可能な程度に)十分大きくてもよい。脚部132により形成された空間Sによって、発熱剤袋12が分離板13と非接触であれば、発熱剤袋12と水袋14との非接触を維持できる。
図9(c)は分離板13の固定部134の他の形態を示す上面図である。同図に示すように、分離板13の固定部134は、開封部材15が結び付け等で固定できればよく、分離板13に直接穿孔した固定孔または切欠きであってもよい。また同図(d)は固定部134の他の形態を示す図であり、同図(c)のA−A線に相当する断面図である。固定部134は、同図に示すように、フック状に突出した部位であってもよい。
このように、本実施形態(実施形態1,実施形態2)の発熱体ユニット10、110によれば、容器11が結合性に優れ、ある程度の剛性を有する樹脂成型品であるので、封止シート16で封止した場合に、十分な湿度遮蔽能力を発揮することができる。特に、容器11の内部から外部に導出する開封部材15はその境界(上記の例では鍔部113上に配置される部分)において、水分(湿気)の浸透経路となる可能性があるが、本実施形態では、開封部材15は、容器11(鍔部113)に設けられた凹部115に収容されるので、鍔部113と封止シート16の密着性を高めることができる。これにより、水分が容器11の外部から内部へ滲入することを抑制できる。
また、分離板13によって、水袋14と発熱剤袋12が常に非接触の状態を維持できるので、発熱剤121の反応特性を劣化させることなく保管することができる。
これらの構成により、従来と比較して発熱体ユニット10の製造後、未使用で保管できる期間を延長させることができる。また、製造後に在庫のストックを多く確保できため、受注から納品までの期間を短縮することも可能となり、製品単価を低減することができる。
また、特に実施形態2の構成によれば、開封部材15の前方側Fへの一度の引っ張りによって、水袋14と封止シート16とを同時に引裂でき、反応熱と水蒸気を容器11外に放出させることができるので、使用方法が容易であるとともに加熱効率を高めることができる。
<発熱体ユニットの製造方法(実施形態1)>
次に、図10を参照して、実施形態1の発熱体ユニット10の製造方法について説明する。
第1工程:まず、同図(a)に示すように、上面に開口部111を有する容器11を準備し、その底面部Bに、発熱剤袋12を収容する。発熱剤袋12は、予め、透水性の袋体121によって発熱剤122が梱包されている。
第2工程:次に、同図(b)に示すように、複数の透水部133を有する分離板13を、脚部132(ここでは不図示)を下方に向けて容器11内に載置する。分離板13の載置面131は、発熱剤袋12の上面に位置する。脚部132の高さによって、分離板13は、発熱剤袋12と接触してもよいし、非接触であってもよい。また、脚部132を有しない分離板13の場合は、分離板13(載置面131)を発熱剤袋12の上に載置する。
第3工程:続いて、同図(c)〜(e)に示すように、容器11内の折り返し数が1となる開封部材15が巻き付けられた水袋14を分離板13の上面に配置し、開封部材15の他端を、前方側から容器11の外部に導出する。
より詳細には、まず同図(c)に示すように、分離板13の前方側F端部に設けられた固定部134の挿通孔135に、開封部材15の一端を挿通し、結び付ける。図10においては詳細な図示を省略しているが、開封部材15を自由側端部に引いただけでは離脱しないよう、開封部材15は固定部134にしっかりと結び付けられる(図2参照)。このように本実施形態では、分離板13の固定部134に開封部材15を結び付けることで固定できるので、他の接続手段(接着剤や、綴じ針)による固定が不要となる。したがって、開封部材15の固定が容易となり、綴じ針などの部品点数も削減できる。
その後、同図(d)に示すように、開封部材15の一部を、分離板13上に延在させ、開封部材15の他端(自由側端部)が、後方側Bにある状態で、分離板13(載置面131)の上面に、水袋14を載置する。この状態で水袋14の下面と載置面131の間に開封部材15の一部が挟まれた状態で配置される。また、この状態で、水袋14は、発熱剤袋12とは非接触の状態となっている。
その後、開封部材15の自由側端部が前方側Fに戻るように後方側Bにおいて開封部材15を折り返して開封部材15の一部を水袋14の上面に引き回す。そして開封部材15の一部を、前方側Fの鍔部113に設けた凹部115に挿通(収容)しつつ、開封部材15の自由側端部を、容器11の外部に導出する。これにより、容器11内の開封部材15の折り返し部15Rの数は1となる。
第4工程:その後、同図(f)に示すように、封止シート16で開口部111を覆い、封止シート16の周縁部を鍔部113と接着する。この接着は例えば熱接着(ヒートシール)などにより行う。これにより、水袋14と発熱剤袋12とが容器11内に封止される。また、この際、容器11の内部から外部に導出する開封部材15の一部は、凹部115に挿通されているので、鍔部113と封止シート16との密着性を高めることができる。このようにして、図1に示す発熱体ユニット10が完成する。
なお、開封部材15、分離板13、水袋14をユニット化し、同図(b)〜(d)に示す工程を1回の工程で行ってもよい。また、上述の第3工程(図10(c)〜(d))において、水袋14を分離板13上に載置した後に、開封部材15と分離板13を固定してもよい。
図11を用いて具体的に説明すると、まず、図7(a)に示すように、予め水袋14の後方側Bの端部に1つの折り返し部15Rが形成されるように、水袋14の周囲に開封部材15を巻き付ける。つまりこの状態で、水袋14の前方側F端部には、開封部材15の折り返す部15Rは形成されていない。そして、開封部材15とともに水袋14を分離板13の上に載置する。
その後、同図(b)に示すように、開封部材15の一端(固定側端部)を固定部134に結び付け、同図(b)(c)に示すように、分離板13、開封部材15および水袋14を一括して、容器11内(発熱剤袋12の上部)に収容する。
以降の工程は、図10(f)に示した上述の第4工程と同様である。
<発熱体ユニットの製造方法(実施形態2)>
次に、図12を参照して、実施形態2の発熱体ユニット110の製造方法について説明する。
第1工程と第2工程は、実施形態1(図10(a)〜(c))と同様であるので、説明は省略する。
第3工程:第2工程に続いて、水142が封入された水袋14を、開封部材15を介して分離板13の上面に発熱剤袋12と非接触で配置し、開封部材15の端部を容器11の外部に導出する。
より詳細には、図12(a)に示すように、分離板13の前方側F端部に設けられた固定部134の挿通孔135に、開封部材15の一端を挿通し、結び付ける。図12においては詳細な図示を省略しているが、開封部材15を自由側端部に引いただけでは離脱しないよう、開封部材15は固定部134にしっかりと結び付けられる(図5参照)。
その後、同図(b)に示すように、開封部材15の一部を、分離板13上に延在させ、開封部材15の他端(自由側端部)が、後方側Bにある状態で、分離板13(載置面131)の上面に、水袋14を載置する。この状態で水袋14の下面と載置面131の間に開封部材15の一部が挟まれた状態で配置される。また、この状態で、水袋14は、発熱剤袋12とは非接触の状態となっている。
その後、開封部材15の開封部材15の一部を、後方側Bの鍔部113に設けた凹部115に挿通(収容)しつつ、開封部材15の自由側端部を、後方側Bからの容器11の外部に導出する。
第4工程:その後、封止シート16で開口部111を覆い、封止シート16の周縁部を鍔部113と接着する。この接着は例えば熱接着(ヒートシール)などにより行う。これにより、水袋14と発熱剤袋12とが容器11内に封止される。また、この際、容器11の内部から外部に導出する開封部材15の一部は、凹部115に挿通されているので、鍔部113と封止シート16との密着性を高めることができる。このようにして、図4に示す発熱体ユニット110が完成する。
なお、開封部材15、分離板13、水袋14をユニット化し、発熱剤袋12の上に載置して、同図(a)の状態としてもよい。また、同図(c)〜(d)に示すように、水袋14を分離板13上に載置した後に、開封部材15と分離板13を固定してもよい。
本実施形態(実施形態1,実施形態2)の製造方法によれば、従来のように、開封部材(紐状部材)を接着部材を用いて容器に固定したり、開封部材を容器内で何度も折り返す必要がないため、発熱体ユニット10の製造方法の各工程の作業が簡素化され、容易に製造することができる。
特に、実施形態2の場合は、開封部材15の折り返しの工程も省略できるので、実施形態1と比較してさらに製造工程を簡素化させることができる。
また、各工程の作業が単純化するので、製造工程において自動化の工程を増やすことができる。具体的には、上述の第3工程における、固定部134と開封部材15とを結びつける工程を除き、全工程を自動化することも可能となる。
また容器11は、結合性に優れ、ある程度の剛性を有する樹脂成型品であるので、製造工程中における変形等を回避できる。
このように、手作業の工程の削減と、容器11の変形等の回避によって、生産性を向上させるとともに、品質の安定した安価な発熱体ユニット10を提供することが可能となる。
<加熱容器>
図13を参照して、本実施形態の発熱体ユニット10、110を用いた加熱容器20の一例について、説明する。同図(a)は、実施形態1の発熱体ユニット10を用いた加熱容器20の一例であり、同図(b)は、実施形態2の発熱体ユニット110を用いた加熱容器20の一例である。加熱容器20は、例えば、弁当などの携帯用食料や非常用食料など、食品類Mを収容しつつ、必要な時に加熱を可能とするものであり、箱体21と、トレイ部材22と、蓋体23と、挿通部24と、発熱体ユニット10、110とを有する。
箱体21は、発熱体ユニット10および食品類Mを一体的に収納するものであって、厚紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリ酸メチル、ナイロン及びポロメチルペンテン等合成樹脂製、合成樹脂加工アルミニウム、合成樹脂加工紙、金属缶、ビン、金属と合成樹脂の組合せなどによる各種容器である。本実施形態の発熱体ユニット10、110は、箱体21の底面部に収容される。
トレイ部材22は、箱体21内の発熱体ユニット10、110の上方に配置され、発熱体ユニット10と食品類Mの収納領域を区画するとともに、食品類Mを載置するものである。トレイ部材22も、箱体21と同様の材料によって構成される。
蓋体23は、箱体21を覆うものであり、箱体21と同様の材料によって構成されてもよいし、箱体21に収容された食品類が蓋体23を覆った状態で視認可能なように透明部材によって構成されていてもよい。
箱体21の一部には挿通部24が設けられる。挿通部24を介して、箱体21の内部に収容された発熱体ユニット10、110から導出する開封部材15の他端(自由端部側)が、箱体21の外部に導出する。尚、蓋体23が箱体21の厚み方向の略すべてを覆う形状の場合には、蓋体23を箱体21に被せた状態で、挿通部24に相当する領域に、蓋体挿通部を設ける。
同図(a)の場合、開封部材15は、発熱体ユニット10の容器11内で1つの折り返し部15Rが形成されている。使用者が、箱体21から導出した開封部材15の自由端部側を矢印の方向に引くと、発熱体ユニット10内で水袋が引裂され、水と発熱剤とが反応して発熱する。反応熱及び水蒸気は破線矢印の如く、封止シート16を介してトレイ部材22に伝達され、食品類Mを加熱することができる。
同図(b)の場合、開封部材15は、発熱体ユニット110の容器11内で折り返し部は形成されないが、箱体21の内部で、1つの折り返し部15Rが形成されるように、箱体21内に収容される。使用者が、箱体21から導出した開封部材15の自由端部側を矢印の方向に引くと、発熱体ユニット110内で水袋および封止シート16が引裂され、水と発熱剤とが反応して発熱する。反応熱および水蒸気は破線矢印の如く、封止シート16の引裂部から容器11の外部に噴出してトレイ部材22に伝達され、食品類Mを加熱することができる。
なお、ここでは、弁当などの携帯用食料や非常用食料を加熱する加熱容器の場合を例に説明したが、日本酒などの飲料の加熱容器にも適用できる。
尚、本発明の発熱体ユニット10及び加熱容器20は、上述した実施形態及び変形例を適宜組み合わせることができる。
また、本発明の発熱体ユニット10及び加熱容器20は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の発熱体ユニットおよびその製造方法および加熱容器は、携帯用食料(弁当)や非常用食料などの食品、飲料類を加熱、保温する際に利用可能である。
10 発熱体ユニット
11 容器
12 発熱剤袋
13 分離板
14 水袋
15 開封部材
15R 折り返し部
16 封止シート
20 加熱容器
21 箱体
22 トレイ部材
23 蓋体
24 挿通部
111 開口部
112 収容部
112 発熱剤
113 鍔部
114 規制部
114c 傾斜面
115 凹部
121 袋体
122 発熱剤
131 載置面
132 脚部
133 透水部
134 固定部
135 挿通孔
141 袋体
142 水
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、第1に、開口部を有する容器と、透水性の袋体で発熱剤を梱包し、前記容器の底面部に収容された発熱剤袋と、前記容器に収容され、水が封入された水袋と、前記水袋を前記発熱剤袋の上方に該発熱剤袋と非接触な状態で載置するための分離板と、前記分離板の第一の端部に一端が固定され、前記水袋の下面において前記第一の端部から前記分離板の第二の端部に向かって延在し、前記容器内における折り返しの数が0または1となるように他端が前記容器から外部に導出する開封部材と、前記開口部を封止する封止シートと、を具備することを特徴とするものである。
第2に、発熱体ユニットの製造方法は、上面に開口部を有する容器の底面部に、透水性の袋体で発熱剤を梱包した発熱剤袋を収容する工程と、水が封入された水袋を前記発熱剤袋と非接触となるように載置するための分離板を、前記発熱剤袋の上面に収容する工程と、前記水袋を、前記容器内における折り返しの数が0または1となる開封部材を介して前記分離板の上面に載置する工程と、前記開封部材の端部を前記容器の外部に導出する工程と、封止シートで前記開口部を封止する工程と、を具備することを特徴とするものである。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、第1に、開口部を有する容器と、透水性の袋体で発熱剤を梱包し、前記容器の底面部に収容された発熱剤袋と、前記容器に収容され、水が封入された水袋と、載置面と該載置面の下方に空隙を形成するための脚部とを有する分離板と、前記分離板の第一の端部に一端が固定され、前記水袋の下面において前記第一の端部から前記分離板の第二の端部に向かって延在し、前記容器内における折り返しの数が0または1となるように他端が前記容器から外部に導出する開封部材と、前記開口部を封止する封止シートと、を具備し、前記水袋が前記載置面上に載置されるとともに、前記空隙に前記発熱剤袋が配置されることで、前記水袋と前記発熱剤袋とが非接触な状態で配置されることを特徴とする発熱体ユニットである。
第2に、発熱体ユニットの製造方法は、上面に開口部を有する容器の底面部に、透水性の袋体で発熱剤を梱包した発熱剤袋を収容する工程と、載置面と該載置面の下方に空隙を形成するための脚部とを有する分離板を、前記空隙に前記発熱剤袋が配置されるように前記容器に収容する工程と、水が封入された水袋を、前記容器内における折り返しの数が0または1となる開封部材を介して前記分離板の上面に前記発熱剤袋と非接触で載置する工程と、前記開封部材の端部を前記容器の外部に導出する工程と、封止シートで前記開口部を封止する工程とを具備する、ことを特徴とするものである。

Claims (11)

  1. 開口部を有する容器と、
    透水性の袋体で発熱剤を梱包し、前記容器の底面部に収容された発熱剤袋と、
    前記発熱剤袋の上面の少なくとも一部を覆うように前記容器内に載置された分離板と、
    前記分離板の上面に前記発熱剤袋と非接触で載置され、水が封入された水袋と、
    前記分離板の第一の端部に一端が固定され、前記水袋の下面において前記第一の端部から前記分離板の第二の端部に向かって延在し、前記容器内における折り返しの数が0または1となるように他端が前記容器から外部に導出する開封部材と、
    前記開口部を封止する封止シートと、
    を具備することを特徴とする発熱体ユニット。
  2. 前記開封部材は、前記第一の端部から前記第二の端部に向かって延在し、前記容器内で折り返すことなく前記他端が前記第二の端部側から外部に導出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発熱体ユニット。
  3. 前記開封部材は、前記第一の端部から前記第二の端部に向かって延在し、該第二の端部側で折り返して前記水袋の上面と前記封止シートの間に延在し、前記他端が前記第一の端部側から外部に導出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発熱体ユニット。
  4. 前記容器は内側壁の前記底面部の幅が前記開口部の幅よりも狭い、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の発熱体ユニット。
  5. 前記容器は前記第一の端部の付近に前記開封部材の一部を収容可能な凹部が設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の発熱体ユニット。
  6. 前記分離板は前記第一の端部に前記開封部材の固定部を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の発熱体ユニット。
  7. 上面に開口部を有する容器の底面部に、透水性の袋体で発熱剤を梱包した発熱剤袋を収容する工程と、
    分離板を、前記発熱剤袋の上面に載置する工程と、
    水が封入された水袋を、前記容器内における折り返しの数が0または1となる開封部材を介して前記分離板の上面に前記発熱剤袋と非接触で配置し、前記開封部材の端部を前記容器の外部に導出する工程と、
    封止シートで前記開口部を封止する工程と、
    を具備することを特徴とする発熱体ユニットの製造方法。
  8. 前記分離板の第一の端部に設けられた固定部に前記開封部材の一端を固定し、該開封部材の一部を前記分離板上に延在させる工程と、
    前記分離板の上面に、前記水袋を載置する工程と、
    前記容器内で折り返すことなく前記開封部材の他端を前記分離板の第二の端部側から前記容器の外部に導出する工程と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の発熱体ユニットの製造方法。
  9. 前記分離板の第一の端部に設けられた固定部に前記開封部材の一端を固定し、該開封部材の一部を前記分離板上に延在させる工程と、
    前記分離板の上面に、前記水袋を載置する工程と、
    前記開封部材を前記分離板の第二の端部側で折り返して前記水袋の上面に引き回し、その後折り返すことなく前記開封部材の他端を前記第一の端部側から前記容器の外部に導出する工程と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の発熱体ユニットの製造方法。
  10. 前記容器の内部から外部に導出される前記開封部材の一部を前記容器の前記開口部に設けられた凹部に挿通する工程を有する、
    ことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の発熱体ユニットの製造方法。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の発熱体ユニットと、
    該発熱体ユニットを収容する箱体と、
    該箱体に収容されるトレイ部材と、
    前記箱体を覆う蓋体と、を具備し、
    前記箱体に設けた挿通部から前記発熱体ユニットの前記開封部材の前記他端を前記箱体の外部に導出させた、
    ことを特徴とする加熱容器。
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