JP2015072183A - 巻線機器の巻線層間絶縁診断方法 - Google Patents

巻線機器の巻線層間絶縁診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻線機器へのダメージやノイズの影響を低減して巻線機器の巻線層間絶縁を診断する。【解決手段】巻線機器の主絶縁の絶縁性を評価する診断パラメータのうち、熱的要因に起因する診断パラメータを選択し、該熱的要因に起因する診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁性を診断する。熱的要因に起因する診断パラメータとして、主絶縁の誘電正接等を用いる。また、この診断手法で巻線層間絶縁が劣化していると判断された巻線機器に対して、さらに巻線層間絶縁性の直接診断を行う。巻線層間の絶縁特性を直接診断した結果を、主絶縁の絶縁性を評価する診断パラメータに基づいて補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、回転機や変圧器等の巻線機器の巻線層間絶縁性を診断する巻線層間絶縁診断方法に関する。
回転機・変圧器等の巻線機器の故障の主要因としては、例えば、巻線機器の巻線層間の絶縁破壊に起因する焼損事故がある。
巻線層間は電気的には同電位であり、巻線層間に電圧が印加されない。したがって、基本的には、巻線層間の電気的絶縁破壊が起こることはない。しかし、巻線機器の起動時や巻線機器に設けられる遮断器の動作時に発生するサージにより瞬間的に巻線層間に高電圧が印加されることが良く知られている。このため、巻線層間の絶縁耐力が低下すると、サージにより巻線層間の絶縁破壊が引き起こされ、巻線機器の焼損に至るおそれがある。
近年では、インバータ設備の普及により巻線層間にかかるストレスが増加しており、巻線層間の絶縁性に対する重要度はさらに高まっている。このような巻線層間にかかるストレスの増加に伴い、巻線層間の絶縁性の診断技術への注目が高まっている。
一般的に、回転機器の保全・維持(メンテナンス)分野において、巻線機器に交流電圧を印加した際の電気信号の検出・評価等により巻線層間の絶縁診断が行われている(例えば、特許文献1−8)。特に、巻線層間の絶縁診断においては、電圧印加時に発生する部分放電の評価が最も重要であるとされている。前述のとおり、巻線層間は同電位であるので、電圧が印加されず、従来の絶縁診断方法を適用することができない。このため、巻線層間の絶縁性を診断する方法としては、インパルス電圧を巻線に印加して巻線層間に部分放電を発生させる方法や、巻線機器の駆動中に巻線層間の絶縁劣化に起因する異常電流を検出する方法、さらには、巻線の絶縁層の伝達関数若しくはインピーダンスの周波数特性を検出する方法が、適用されている。
特開2013−88251号公報 特開2002−62330号公報 特開2004−45307号公報 特開2005−309616号公報 特開2007−47184号公報 特開2009−294129号公報 特開2012−149971号公報 特開2006−38688号公報
しかし、これらの巻線層間の絶縁診断方法には、それぞれ特有の課題がある。例えば、インパルス電圧による絶縁診断方法では、巻線層間に部分放電を発生させる電圧を印加するため、電源電圧値をある程度以上高くすることが必要となる。そのため、巻線機器自体にダメージを与えてしまうおそれや、巻線層間の絶縁耐力が著しく低下している場合には、絶縁診断を行うことで絶縁破壊を引き起こすおそれがある。さらに、放電が発生した場合に、放電発生部位が巻線層間であるのか、対地間であるかを判別することが困難となるおそれがある。また、巻線層間の劣化に起因する異常電流を検出する方法では、異常電流を検出することで巻線層間に異常が発生したことを検出することができるが、巻線機器を保全・維持する場合に適用することが困難となるおそれがある。また、巻線絶縁層の伝達関数若しくはインピーダンスの周波数特性を検出する方法では、診断に用いられる信号と、測定環境に応じて検出されるノイズとの区別が必要となるという課題があり、より精度の高い巻線層間絶縁診断方法が求められている。
つまり、巻線層間の絶縁性を診断するにあたり、従来のように交流電圧印加による信号取得は困難であり、且つ巻線層間に電圧を印加する方法を適用した場合には、巻線機器へのダメージやノイズの影響を考慮する必要が生じる。
上記事情に鑑み、本発明は、巻線機器へのダメージやノイズの影響の低減に貢献する巻線機器の巻線層間絶縁診断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法の一態様は、巻線機器の巻線層間の絶縁性を診断する巻線層間絶縁診断方法であって、予め主絶縁の絶縁性を評価する指標である主絶縁の誘電正接の増加量に閾値を設け、診断対象である巻線機器の主絶縁の誘電正接の増加量を求め、求められた誘電正接の増加量と前記閾値とを比較することにより、前記巻線機器の巻線層間の絶縁性を診断することを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法の他の態様は、上記巻線機器の巻線層間絶縁診断方法において、前記主絶縁の誘電正接の増加量と前記閾値とを比較して、前記巻線層間の絶縁性が低下していると診断した場合、さらに、該巻線層間の絶縁性が低下していると診断された巻線機器の巻線層間の絶縁性を直接診断することを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法の他の態様は、上記巻線機器の巻線層間絶縁診断方法において、前記巻線にインパルス電圧を印加し、該電圧印加時に前記巻線層間で発生する放電電磁波を検出し、検出された放電電磁波に基づいて、前記巻線層間の絶縁性を直接診断することを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法の他の態様は、上記巻線機器の巻線層間絶縁診断方法において、前記巻線の巻線インピーダンスの周波数特性を計測し、計測された巻線インピーダンスの周波数特性に基づいて、前記巻線層間の絶縁性を直接診断することを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法の他の態様は、上記巻線機器の巻線層間絶縁診断方法において、前記巻線インピーダンスの周波数特性の計測結果を、前記巻線機器の主絶縁を評価する指標に基づいて補正し、該補正された巻線インピーダンスの周波数特性の計測結果に基づいて、前記巻線層間の絶縁性を診断することを特徴としている。
以上の発明によれば、巻線機器の巻線層間絶縁性を診断する巻線層間絶縁診断方法において、巻線機器へのダメージやノイズの影響の低減に貢献することができる。
本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法の概要を説明する説明図である。 (a)巻線機器の巻線部分の拡大断面図、(b)巻線機器の巻線部分の模式図である。 劣化時間に対する主絶縁(対地間)と巻線層間絶縁のΔtanδの変化を示す特性図である。 主絶縁のΔtanδと巻線層間残存破壊電圧との関係を示す特性図である。 劣化時間に対する巻線層間残存破壊電圧(主絶縁のΔtanδが同じ場合)の関係を示す特性図である。 巻線機器の巻線層間絶縁を直接診断する巻線層間絶縁診断システムの概略図である。 インパルス電圧を巻線に印加したときの各巻線に分担される電圧をシミュレーションした結果を示す図である。 各巻線機器における主絶縁の放電開始電圧と巻線層間の放電開始電圧の計測結果を示す図である。 印加される電源周波数に対する巻線インピーダンス及び静電容量の変化を示す特性図である。 巻線インピーダンスのピーク周波数のシフト率と巻線層間残存破壊電圧との関係を示す特性図である。
本発明の実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法について、図を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、巻線機器の主絶縁の絶縁性を評価する診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁性を評価する。巻線機器の絶縁劣化の要因は、主に、熱的要因、電気的要因、機械的要因、環境的要因があり、特に熱的要因が支配的であるといわれている。熱的ストレスレベルは運転条件と経年時間に影響されるものであり、主絶縁、巻線層間絶縁それぞれ経年時間に応じて劣化が進行すると考えられる。そこで、巻線機器の主絶縁の絶縁性を評価する診断パラメータの中で、熱的要因に起因するパラメータを選択し、選択されたパラメータに基づいて巻線層間の絶縁耐力を評価する。熱的要因に起因するパラメータとしては、例えば、主絶縁の誘電正接や静電容量等が挙げられる。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、巻線機器の主絶縁の絶縁性を診断し、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータの中から熱的要因に起因するパラメータを選択し、このパラメータを用いて巻線層間の絶縁性の診断を行う(STEP1)。この診断方法では、主絶縁の診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁状態を推定するので、巻線層間に対して直接絶縁診断を行わなくても、巻線層間の絶縁性を診断することができる。
また、本発明の実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断の他の態様は、STEP1で巻線層間の絶縁性が低下している(巻線層間の絶縁層が劣化している)と判断された巻線機器に対してさらに巻線層間の絶縁性を直接診断する(STEP2)。この診断方法では、STEP2を行うことで、巻線層間の絶縁状態をより詳細に診断することができる。また、STEP1において予め巻線層間の絶縁状態を推定するので、巻線層間の絶縁性を直接診断する回数を低減でき、巻線機器の絶縁診断作業を簡略化することができる。
以下、具体的な実施形態を挙げて、本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法について詳細に説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、巻線機器の主絶縁の絶縁性を診断し、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータの中から熱的要因に起因するパラメータ(誘電正接)を選択し、このパラメータを用いて巻線層間の絶縁性を診断する。
被診断対象である巻線機器には、例えば、正弦波電圧、正弦波電圧とインパルス電圧との重畳電圧、またはインパルス電圧のいずれかが印加される。
例えば、定格3kV以上の高圧回転機における診断分野では、機器定格電圧の1/√3倍若しくは、定格電圧の1/√3×1.25倍を試験電圧とし、この試験電圧を印加した際の診断パラメータ(例えば、誘電正接や部分放電の有無等)から機器の良否の判断が行われる。つまり、6.6kV回転機の診断の際には、約3.8kV若しくは4.8kVの試験電圧が印加される。
次に、熱的要因に起因する劣化度合いを判定する特性値(例えば、誘電正接等)に基づいて、巻線層間の絶縁性の診断を行う。なお、機器の良否の判断を行う診断パラメータと、巻線層間の絶縁性の診断を行う診断パラメータとが、同じ場合には、同じ診断パラメータを計測することで、機器の良否判断と、巻線層間の絶縁性の診断を行うことができる。また、機器の良否判断を行う診断パラメータと、巻線層間の絶縁性の診断を行う診断パラメータとが異なる場合には、各々計測された診断パラメータに基づいて、機器の良否判断と、巻線層間の絶縁性の診断が行われる。
[主絶縁及び巻線層間の絶縁性の評価]
まず、高温環境下で加速劣化を行ったモデルコイルを用いて、モデルコイルの主絶縁の絶縁特性と、モデルコイルの巻線層間の絶縁特性を測定した。モデルコイル(巻線機器)の主絶縁とは、例えば、図2(a)に示すように、コイルの外周を覆うように設けられた対地主絶縁層4の絶縁特性のことである。また、巻線層間の絶縁特性とは、例えば、鉄心に巻回された巻線(電線1と電線1の被覆層2)の層間絶縁3の絶縁特性のことである。なお、巻線機器内の巻線の電圧分担率は、各巻線で均等にならず、図2(b)に示すような電動機端子に最も近い第1コイル(第1極)が大きな電圧分担率となることが知られている。そこで、電圧分担率や絶縁特性の評価を行う際には、第1コイル(第1極)と第1コイルに隣接する第2コイル(第2極)との間の電圧分担率や絶縁特性の評価を行う。
主絶縁及び巻線層間絶縁の評価は、主絶縁及び巻線層間の誘電正接(tanδ)を算出し、誘電正接の増加量(Δtanδ)に基づいて行った。
tanδは、例えば、LCRメータで直接、若しくはブリッジ回路を使って測定することができる。また、Δtanδは、予め定められた基準電圧(例えば、1kV若しくは2kV)の電圧を印加した際の誘電正接(tanδ)と、試験電圧(例えば、定格電圧の1/√3等)を印加した場合のtanδとの差により算出される。
図3は、加速劣化時間に対する試料のΔtanδの変化を示す図である。巻線層間の劣化度合いを判定する試料は、同じ劣化条件で劣化させた試料を3つ用意して巻線層間の劣化度合いを判定した。図3に示すように、主絶縁(対地間)の劣化度合いを判定した場合と、巻線層間の劣化度合いを判定した場合のいずれの場合も、Δtanδが劣化時間に対して増加傾向を示した。そして、主絶縁のΔtanδの変化と、巻線層間のΔtanδの変化には、ある程度の相関性があり、主絶縁の劣化度合いを判定する指標であるΔtanδに基づいて、巻線層間絶縁の劣化度合いを推定することができる。
なお、巻線層間の未劣化品のΔtanδは、5年相当劣化させたサンプルよりも値が大きくなっているが、これは、回転機に含浸される高分子(レジン)がコイル表面に付着することによる電流経路ができたため等の理由が考えられる。この高分子は、運転中の熱により機器全体に浸透するため、劣化に伴い高分子の影響が低減されるものと考えられる。
図4は、巻線機器の主絶縁のΔtanδの値と、巻線層間残存破壊電圧との関係を示す図である。主絶縁のΔtanδは、巻線機器の巻線に常規対地電圧(通常の運転状態で主回路の電路と大地との間に加わる電圧)を印加して求めた。なお、残存破壊電圧とは、劣化前の絶縁破壊電圧に対する劣化後の絶縁破壊電圧の割合であり、巻線間絶縁破壊値を示している。
図4に示すように、常規対地電圧印加時の主絶縁の誘電正接の増加量(Δtanδ)が1.0以上のときに、巻線層間残存破壊電圧の値が低下している。このことは、主絶縁の非破壊診断パラメータ(Δtanδ)に基づいて巻線層間絶縁を評価することが可能であることを示している。
図5は、Δtanδが同じ値を示す初期劣化の試料と経年劣化した試料で巻線層間残存破壊電圧を測定した結果を示す図である。図5に示すように、初期劣化の試料であっても、経年劣化した試料であっても、Δtanδの値が小さい試料(Δtanδ=0.4)は、Δtanδの値が大きい試料(Δtanδ=2.0)よりも巻線層間絶縁破壊の可能性が低いことがわかる。しかしながら、Δtanδの値が同じ(例えば、Δtanδ=2.0)であっても初期劣化の試料よりも経年劣化の試料の方が巻線層間絶縁破壊の可能性が高くなっている。したがって、Δtanδが小さかったとしても使用期間が長い巻線機器は、巻線層間絶縁破壊のおそれがあるので、例えば、50年以上使用履歴があり経年劣化が顕著な巻線機器に対しては、Δtanδの値が小さくても巻線層間絶縁破壊の可能性を考慮する必要がある。
次に、上記の診断方法について、ベイズの定理を応用し、主絶縁のΔtanδから巻線層間の絶縁性の低下(劣化度合い)を検出できる確率を求めた。ベイズの定理の基本公式を数1に示す。
Figure 2015072183
表1は、実験的に求めた主絶縁、巻線層間絶縁の絶縁性の診断を行った結果をベイズの定理により分析した結果を示している。
Figure 2015072183
P(H1|D):Δtanδ≧1という条件のもとで、巻線層間絶縁が劣化している確率
P(H1):巻線層間絶縁の劣化が確認された事前確率:0.25
P(H2):巻線層間絶縁の劣化が確認されなかった事前確率:0.75
P(D|H1):事前確率で巻線層間絶縁の劣化が確認された条件で、Δtanδ≧1且つ巻線層間絶縁が劣化している確率:0.33
P(D|H2):事前確率で巻線層間絶縁の劣化が確認されない条件で、Δtanδ≧1且つ巻線層間絶縁が劣化している確率:0.67
数2式に示すように、数1に示したベイズの定理に、表1に示した値を代入して、主絶縁のΔtanδ≧1の条件の下で、巻線層間絶縁の劣化を検出できる確率を算出した。
Figure 2015072183
実験では、主絶縁のΔtanδ≧1.0を満たすサンプルは71%であり、そのうち巻線層間絶縁破壊値の低下が確認されたものを検出できる可能性は33%であった。そして、ベイズの定理に基づいて算出される、主絶縁のΔtanδ≧1.0の場合に巻線層間絶縁が劣化している確率は14%程度となる。
[実際に稼働させた巻線機器の絶縁診断]
第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法で、実際に稼働している巻線機器(定格電圧=6kV、経年時間=15年程度)の診断を行った。
対象機器の主絶縁のΔtanδを計測したところ0.8であり、インパルス電圧印加による放電電磁波は未検出であった。主絶縁の絶縁特性計測結果を第1実施形態の巻線層間絶縁診断に適用して、対象機器の巻線層間の診断を行うと、対象巻線機器の主絶縁のΔtanδは1.0よりも小さいため、巻線層間絶縁も健全であると診断されることとなる。
この診断結果を確認するために、実際に定格電圧の5倍程度のインパルス電圧を巻線層間に印加したところ、巻線層間に絶縁破壊は起こらなかった。このように、巻線機器の主絶縁の絶縁特性診断パラメータに基づいて、巻線機器の巻線層間絶縁の評価を行うことができることが確認された。
以上のような本発明の第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法によれば、主絶縁の診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁特性の評価することで、巻線層間の劣化状態の評価を簡易的に行うことができる。
すなわち、本発明の第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、巻線機器の主絶縁、巻線層間絶縁に同様の熱的ストレスがかかることに着目し、主絶縁の絶縁診断を行うパラメータの中で熱的要因に起因する診断パラメータ(例えば、Δtanδ)に基づいて巻線層間の絶縁性を評価する。その結果、例えば、常規対地電圧印加時の主絶縁のΔtanδが予め定められた要注意基準値を超える場合には、巻線層間の絶縁耐力も同様に、危険レベルまで低下していると判断することが可能である。また、主絶縁のΔtanδが健全と判断される場合でも、運転履歴が十分に長い場合には、巻線層間の絶縁耐力が低下していると判断することができる。
また、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁特性の評価を行うので、別途巻線層間の絶縁診断を行うことによる、巻線等へのダメージをなくすことができる。
また、ベイズの定理等の確率・統計学に基づくデータ分析手法を用いることで、複合的要因を加味した診断を行うことができ、巻線層間の絶縁性評価の精度が向上する。例えば、主絶縁診断データに加え、機器運転履歴、巻線にインパルス電圧を印加した場合の放電電磁波の検出、巻線のインピーダンスの周波数特性データ、機器使用環境の温湿度データや機器の負荷率等をベイズの定理に組み込み分析することにより巻線層間の絶縁診断精度を向上することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法で巻線層間の絶縁性が低下していると判断された巻線機器に対して、さらに巻線層間の絶縁性を直接診断する。
第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、図1に示すように主絶縁の診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁特性の診断を行う(STEP1)。そして、この診断で巻線層間の絶縁特性が劣化していると評価された巻線機器に対して、さらに巻線層間の放電開始電圧測定を行って巻線層間の絶縁性を直接診断する(STEP2)。
なお、第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法のSTEP1の診断手順は、第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法と同じである。よって、以下の説明では、第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法で説明されていないSTEP2の診断手順について詳細に説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法のSTEP2の診断手順で用いられる巻線層間絶縁診断システム7の概略を示す図である。巻線層間絶縁診断システム7は、巻線機器8の巻線9にインパルス電圧を印加し、巻線9層間で発生する放電電磁波を検出して巻線層間の絶縁特性の診断を行う。
図6に示すように、巻線層間絶縁診断システム7は、インパルス電圧印加装置10と、放電電磁波検出装置11と、を有する。
インパルス電圧印加装置10は、巻線機器8の巻線9にインパルス電圧を印加する。巻線9にインパルス電圧を印加した場合、この値が大きすぎると巻線機器8にダメージを与えるだけでなく、対地間からも放電電磁波が発生するため放電発生部位の特定が困難となる。そこで、インパルス電圧印加装置10は、巻線9層間では放電電磁波が発生し、主絶縁(対地間)では放電電磁波が発生しないインパルス電圧を巻線機器8に印加する。例えば、3kV以下のインパルス電圧を巻線機器8の巻線9に印加する。
主絶縁で部分放電が発生しない条件は、例えば、モデルコイルでの実測値を用いて設定される。つまり、モデルコイルにインパルス電圧を印加したときの電磁波をセンサで検出し、電磁波が検出された最低電圧値を調査する。モデルコイルは、実際の機器に用いるコイル単体であるので、モデルコイルで放電が発生しない電圧値が、実際の機器で放電が発生しない電圧とみなすことができる。この方法によれば、定格が異なる巻線機器に対しても主絶縁で部分放電が発生しない条件を定めることができる。
放電電磁波検出装置11は、巻線9層間で発生した放電電磁波を検出する電磁波センサ12と、電磁波センサ12で受信した信号を増幅するログアンプ13と、ログアンプ13で増幅された信号から放電電磁波に基づく信号を抽出するハイパスフィルタ14と、電磁波センサで検出された信号に基づいて巻線9層間の部分放電を検出する検出装置15と、を有する。巻線9層間で発生した放電電磁波は、電磁波センサ12で受信され、ログアンプ13、ハイパスフィルタ14を介して検出装置15に入力される。
図2(b)を示して説明したように、巻線機器8にインパルス電圧を印加した場合、そのうちの60%〜80%が最も劣化が進行するといわれる第1コイル(第1極)に印加される。図7に示すように、各巻線9に分担される電圧をシミュレーションすると、コイルにインパルス電圧を印加した際に、各巻線9に分担される電圧は、電動機端子に最も近い第1コイル(第1極)に近いほど大きくなっている。
[巻線層間の絶縁性の評価]
第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法では、まず、主絶縁の絶縁性の評価を行い、主絶縁の絶縁性を評価する診断パラメータを用いて、巻線層間の絶縁性を評価する(STEP1)。そして、STEP1において巻線層間の絶縁性が低下していると評価された巻線機器の巻線にインパルス電圧を印加し、巻線層間で発生する放電開始電圧を計測して巻線層間の絶縁性を直接診断する(STEP2)。
図8に、劣化度合いが異なる各巻線機器(モデルコイル)に対してインパルス電圧を印加し、主絶縁及び巻線層間(第1極と第2極との間)で放電開始電圧の値を計測した結果を示す。なお、主絶縁の放電開始電圧の計測の際には、巻線と鉄心との間にインパルス電圧を印加して計測を行った。
巻線層間の絶縁診断を行う際に放電開始電圧を計測する場合、印加するインパルス電圧が主絶縁の放電開始電圧より大きいと、対地間でも部分放電がおこり、対地間で発生した部分放電と絶縁層間で発生した部分放電との判別が困難となる。そこで、主絶縁で部分放電が発生しない条件で、巻線層間の放電開始電圧を計測することができれば、巻線機器にダメージを与えることを抑制し、且つ精度の良い巻線層間の絶縁診断を行うことができる。
図8に示すように、巻線層間の放電開始電圧は、主絶縁の放電開始電圧よりも低い値となっている。よって、第2実施形態の巻線層間絶縁診断方法では、巻線層間の絶縁診断(STEP2)において、巻線に印加するインパルス電圧を、主絶縁(対地間)で部分放電が発生しない大きさとすることで、主絶縁での部分放電の発生を抑制した条件で巻線層間の放電開始電圧を計測する。そして、巻線層間での放電開始電圧に閾値を設け、計測された放電開始電圧が閾値を下回った場合、巻線層間の絶縁性が低下していると評価する。例えば、図8に示す例では、巻線に印加するインパルス電圧の大きさを3.0kV以下に設定し、放電開始電圧の閾値を1.0kVに設定している。
以上のような本発明の第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法では、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁性の評価を行い、当該評価で巻線層間の絶縁性が低下していると判断された巻線機器の巻線層間の絶縁破壊電圧を計測し、巻線層間の絶縁性を直接診断する。
すなわち、本発明の第2実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、巻線層間の劣化が進行するにしたがって巻線層間の放電開始電圧が低下することに着目し、巻線層間の絶縁破壊電圧に基づいて巻線層間の絶縁性を直接診断するものである。
本発明の第2実施形態に係る巻線層間絶縁診断方法は、予め主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータに基づいて、巻線層間の絶縁状態の推定を行うため、巻線層間の絶縁劣化が進んでいないと推定される巻線機器に対して、巻線機器にダメージを与えるおそれや絶縁破壊を引き起こすおそれのある巻線層間の直接診断(例えば、巻線層間の絶縁破壊電圧の計測等)を行わずに巻線層間の絶縁特性の診断を行うことができる。さらに、巻線層間の直接診断は、巻線層間の劣化が進行していると推定される試料に対して行うため、巻線層間の絶縁診断が簡略化される。
また、巻線層間の放電開始電圧を計測する際に、対地間で放電が発生せず、且つ巻線層間で放電が発生するような電圧を印加することで、巻線機器にダメージを与えず、且つ精度良く巻線層間の絶縁性を診断することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法で巻線層間の絶縁性が低下していると判断された巻線機器に対して、さらに巻線層間の絶縁性を直接評価する。
第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、図1に示すように主絶縁の診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁特性の診断を行う(STEP1)。そして、この診断で巻線層間の絶縁特性が劣化していると評価された巻線機器の巻線インピーダンスの周波数特性を算出し、巻線層間の絶縁性を直接評価する(STEP2)。
なお、第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法のSTEP1の診断手順は、第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法と同じである。よって、以下の説明では、第1実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法で説明されていないSTEP2の診断手順について詳細に説明する。
本発明の第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法のSTEP2の診断手順では、診断対象の巻線機器の巻線に異なる周波数の交流電圧を印加して、各周波数の交流電圧の値とこの交流電圧印加時に流れる電流とに基づいて巻線インピーダンスを算出する。そして、巻線インピーダンスの周波数特性(例えば、ピークシフトの割合)に基づいて、巻線層間の絶縁性を直接診断する。
[巻線層間の絶縁性の評価]
本発明の第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法では、まず、主絶縁の絶縁性の評価を行い、主絶縁の絶縁性を評価する診断パラメータを用いて、巻線層間の絶縁性を評価する(STEP1)。そして、STEP1で巻線層間の絶縁性が低下していると評価された巻線機器に対して巻線インピーダンスの周波数特性を算出し、巻線層間の絶縁性を直接診断する(STEP2)。
図9に示すように、巻線機器において巻線の劣化が進行すると、巻線インピーダンスの共振周波数が変化することが確認された。そこで、劣化前の共振周波数のピーク値に対する劣化後の共振周波数のピーク値の増加量の割合(ピークシフト)を算出して、このピークシフトの値に基づいて巻線層間の絶縁性を評価した。
図10に示すように、共振周波数のずれ(ピークシフト)と巻線層間残存破壊電圧とを比較すると、ピークシフトの増加にしたがって巻線層間残存破壊電圧が低下することが確認できる。したがって、共振周波数のずれ(ピークシフト)に予め閾値を設定することで、ピークシフトに基づいて巻線層間の絶縁特性を評価することができる。図10に示す例では、ピークシフトの閾値の値を4.0%としているが、閾値の値は評価対象の巻線機器に応じて適宜設定することができる。
巻線機器の巻線インピーダンスの計測値は、環境ノイズの影響を受けることが知られている。例えば、巻線インピーダンス測定におけるノイズ源としては、測定環境で駆動する電気設備の影響や雨天時における吸湿の影響(雨天時の吸湿によって、みかけの静電容量が変化する)等が考えられる。
電気設備のノイズに関しては、接地線を独立させてノイズの影響の低減を図ることができる。また、吸湿の影響に対しては、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータ(例えば、主絶縁の絶縁抵抗の計測値や誘電正接の計測値等)に基づいて巻線機器が設置されている環境を推定し、推定された環境に応じて巻線インピーダンスの計測値を補正することで、環境ノイズの影響を低減することができる。
以上のような本発明の第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法では、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータに基づいて巻線層間の絶縁特性の評価を行い、当該評価で巻線層間の絶縁性が低下していると判断された巻線機器に対して巻線インピーダンスを計測し、巻線層間の絶縁性を直接診断する。
すなわち、本発明の第3実施形態に係る巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、巻線層間の劣化が進行するにしたがって巻線層間静電容量が減少することに着目し、巻線インピーダンスに基づいて巻線層間の絶縁性を直接診断するものである。巻線インピーダンス測定において巻線に印加される電圧はたかだか数Vであるため、巻線層間の絶縁性を直接診断することによる巻線機器へのダメージを低減することができる。
また、予め主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータで、巻線層間の劣化状態を推定することで、巻線層間の劣化が進行していると評価された試料に対して巻線層間の絶縁性を直接診断することができ、巻線層間の絶縁診断が簡略化される。
また、主絶縁の絶縁性を診断する診断パラメータ(例えば、主絶縁の絶縁抵抗や誘電正接の値等)に基づいて、巻線機器の設置環境(吸湿度合い等)を判断し、巻線インピーダンスの計測値を補正することで、巻線層間の絶縁性の診断精度がより向上する。
以上、本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法について、具体的な実施形態を示して説明したが、本発明の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法は、上述した実施形態に限らず、本発明の特徴を損なわない範囲で適宜設計変更が可能であり、そのように変更された形態も本発明に技術的範囲に属する。
例えば、第2実施形態の巻線層間直接診断手順(STEP2)と第3実施形態の巻線層間直接診断手順(STEP2)とを組み合わせて行うことで、巻線層間の絶縁性の診断精度をより向上させることができる。
また、実施形態の説明では、巻線層間絶縁の劣化を評価する指標である主絶縁のΔtanδの閾値を1.0と設定し、この閾値により定格電圧3kVや6kV級の巻線機器の巻線層間絶縁の評価を行うことができることを示した。同様に、実施形態2の説明では、インパルス電圧を印加したときに主絶縁で放電が発生しない条件として、インパルス電圧の上限を3.0kVと設定し、定格電圧3kVや6kV級の巻線機器の巻線層間の絶縁評価を行うことができることを示した。このΔtanδの閾値やインパルス電圧の上限は、機器の大きさや構造に応じて適宜最適な値を設定してもよい。
また、巻線機器の使用環境の温湿度データや巻線機器の負荷率等のデータを用いて、巻線層間の計測結果を補正することで、巻線層間の絶縁特性の検出精度が向上し、巻線層間の絶縁性の診断精度がより向上する。
1…電線
2…被覆(素線絶縁)
3…層間絶縁
4…対地主絶縁
5…半導電層
6…鉄心(スロット)
7…巻線層間絶縁診断システム
8…巻線機器
9…巻線
10…インパルス電圧印加装置
11…放電電磁波検出装置
12…電磁波センサ
13…ログアンプ
14…ハイパスフィルタ
15…検出装置

Claims (5)

  1. 巻線機器の巻線層間の絶縁性を診断する巻線層間絶縁診断方法であって、
    予め主絶縁の絶縁性を評価する指標である主絶縁の誘電正接の増加量に閾値を設け、
    診断対象である巻線機器の主絶縁の誘電正接の増加量を求め、
    求められた誘電正接の増加量と前記閾値とを比較することにより、前記巻線機器の巻線層間の絶縁性を診断する
    ことを特徴とする巻線機器の巻線層間絶縁診断方法。
  2. 前記主絶縁の誘電正接の増加量と前記閾値とを比較して、前記巻線層間の絶縁性が低下していると診断した場合、さらに、該巻線層間の絶縁性が低下していると診断された巻線機器の巻線層間の絶縁性を直接診断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法。
  3. 前記巻線にインパルス電圧を印加し、該電圧印加時に前記巻線層間で発生する放電電磁波を検出し、
    検出された放電電磁波に基づいて、前記巻線層間の絶縁性を直接診断する
    ことを特徴とする請求項2に記載の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法。
  4. 前記巻線の巻線インピーダンスの周波数特性を計測し、
    計測された巻線インピーダンスの周波数特性に基づいて、前記巻線層間の絶縁性を直接診断する
    ことを特徴とする請求項2に記載の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法。
  5. 前記巻線インピーダンスの周波数特性の計測結果を、前記巻線機器の主絶縁を評価する指標に基づいて補正し、
    該補正された巻線インピーダンスの周波数特性の計測結果に基づいて、前記巻線層間の絶縁性を診断する
    ことを特徴とする請求項4に記載の巻線機器の巻線層間絶縁診断方法。
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