JP2015064165A - 熱交換器 - Google Patents

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直矢 亀井
一義 青木
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一義 青木
美香 田原
Mika Tawara
美香 田原
三男 小室
Mitsuo Komuro
三男 小室
山田 雅人
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雅人 山田
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崚 鈴木
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Abstract

【課題】圧力損失の増大を抑制しつつ、冷却液が流れる通路に逆流が生じることを抑制可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、熱交換器を構成する低温側プレート20において、伝熱面30は、冷却液が入口22aから流入し出口22eから流出する低温側通路22に面している。伝熱面30のうち低温側通路22の入口22a側には、親水性材料により構成された親水部32が配置されている。より好ましくは、伝熱面30のうち親水部32より下流側には、伝熱面30の他の部分に比べて冷却液の核沸騰を促進可能な核沸騰促進部34が配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、熱交換器に関し、特に、伝熱面から通路を流れる冷却液に熱を伝達する熱交換器に関する。
熱交換器において冷却液が流れる通路には、例えば、内径が1mm以下の微細な通路、いわゆるマイクロチャンネルが用いられるものがある。このような断面積が小さい通路を有する熱交換器は、他の熱交換器に比べて単位体積当たりの伝熱面の面積を大きなものにすることが可能となる。一方、このような通路を備えた熱交換器は、当該通路の入口と出口との間において冷却液に生じる圧力損失が、他の熱交換器に比べて大きなものになるという欠点がある。
このような通路を有する熱交換器においては、通路を流れる流体に熱が伝達されて沸騰した場合、流体の流動が不安定になり、通路を流れる流体の流量が大きく変動することがある。場合によっては、通路において冷却液が出口から入口に向けて逆向きに流れる現象(以下、単に「逆流」と記す)が生じることがある。
このような逆流が生じることを抑制するため、下記の特許文献1には、通路に逆止弁(マイクロバルブ)を設けることが提案されている。このマイクロバルブは、通路において流体が流れる方向(以下、単に「流動方向」と記す)と垂直な方向に延びている板状の弁体を有しており、さらに、逆流が生じたときに当該弁体と当接する突起部とを有している。当該弁体が突起部に当接し、通路が閉じられることにより、逆流を抑制している。
また、下記の特許文献2には、冷却液が流れる通路を画定する壁体(フィン)に、親水性材料で構成された親水層と、撥水性材料で構成された撥水層が形成された熱交換器が提案されている。この熱交換器においては、熱源側(下側)には、親水層が配置されて、これと反対側(上側)には、撥水層が配置されている。このように構成することで、通路を流れる水(冷却液)が気化して気泡が生じた場合、当該気泡を、通路のうち熱源とは反対側に集めると共に、気化していない水を熱源側に集めることにより、通路内の冷却液の流動が、当該通路内で発生した気泡により妨げられることを抑制することが提案されている。
特開2010−281418号公報 特開2011−99605号公報
ところで、上述したような熱交換器においては、通路の入口から流入した冷却液が出口に向かって流れるに従って、冷却液の過熱度(飽和温度を超える冷却液の温度と、冷却液の飽和温度の差)が高くなる。冷却液の過熱度が比較的高い状態で、気泡が生じると、当該気泡は、周囲にある過熱度が高い冷却液に接し、当該冷却液から熱を受けて急速に成長する。このような気泡の急速な成長が生じると、通路ごとに当該通路において気体が占める割合が、時間に応じて大きく変化し、場合によっては、当該通路に冷却液の逆流が生じることがある。
このような逆流が生じると、通路内への冷却液の供給が阻まれて、伝熱面が乾いてしまい、当該伝熱面と冷却液との間における熱伝達率が低下するという問題が生じる。なお、通路の入口に絞りを形成することにより逆流を防止する手法も考えられるが、当該手法では、圧力損失が増大してしまうため、通路に流体を供給するために、より高い圧力をかけて流体を通路に供給する必要が生じる。
そこで、本発明の実施形態は、圧力損失の増大を抑制しつつ、冷却液が流れる通路に逆流が生じることを抑制可能な熱交換器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態の熱交換器は、冷却液が入口から流入し出口から流出する通路に面しており、当該通路を流れる冷却液に熱を伝達する伝熱面と、当該伝熱面のうち前記通路の入口側に配置されており、親水性材料により構成された親水部と、を備えることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、過熱度の高い状態で冷却液の沸騰が生じ、通路に急速に成長する蒸気が生じても、入口の近傍においては、親水部により冷却液が引き寄せられて留まることにより、逆流を抑制することができる。これにより、低温側通路に逆流を抑制するための構造物を配設する場合に比べて、当該通路において冷却液に生じる圧力損失を抑制することができる。
実施形態の熱交換器の概略構成を示す模式図である。 実施形態の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。 実施形態の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の横断面図であり、図2のIII−III線による断面図である。 実施形態の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図であり、当該通路において急速に成長する蒸気が生じたときの冷却液の流動を説明する説明図である。 第1の参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。 第1の参考例の変形例の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。 第2の参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。 第2の参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図であり、逆流を受けてガイド部材が弾性変形した態様を示す図である。 第2の参考例の変形例の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。 第3の参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により、本発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
〔実施形態〕
本実施形態の熱交換器の概略構成について説明する。図1は、本実施形態の熱交換器の概略構成を示す模式図である。図2は、本実施形態の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。図3は、本実施形態の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の横断面図であり、図2のIII−III線による断面図である。図4は、本実施形態の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図であり、当該通路において急速に成長する蒸気が生じたときの冷却液の流動を説明する説明図である。
なお、各図において、低温側通路を流れる低温の冷却液(二次冷媒)の流動方向のうち下流側を、単に「下流側」と記して図に矢印Eで示す。また、理解を容易にするために、図2においては、低温側通路22及びその周辺構成を、当該流動方向に圧縮した形状で示している。また、当該流動方向と直交する方向を以下に「直交方向」と記して図に矢印Bで示す。
図1に示すように、本実施形態の熱交換器10は、高温の冷却液(一次冷媒)が流れる通路(以下、高温側通路と記す)55と、低温の冷却液(二次冷媒)が流れる通路(以下、低温側通路と記す)22とを有している。熱交換器10は、プレート形熱交換器として構成されており、高温側通路55を画定する壁体が形成されたプレート(以下、高温側プレートと記す)50と、低温側通路22を画定する壁体が形成されたプレート(以下、低温側プレートと記す)20とを有している。
低温側プレート20と高温側プレート50とを交互に重ねて結合することにより、熱交換器10は、構成されている。なお、本実施形態において、低温側プレート20及び高温側プレート50は、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼など金属で構成されている。低温側プレート20と高温側プレート50との結合には、これらプレートを密着させた状態で、その接合面に熱と圧力を加えることにより、金属原子を拡散させて接合する、いわゆる拡散接合が用いられている。
高温側通路55を流れる高温の冷却液(一次冷媒)の熱は、高温側プレート50及び低温側プレート20を介して、低温側通路22を流れる低温の冷却液(二次冷媒)に伝達される。これにより、熱交換器10は、高温側通路55を流れる冷却液(一次冷媒)と、低温側通路22を流れる冷却液(二次冷媒)との間において熱交換を行う。なお、高温側通路を流れる冷却液すなわち一次冷媒は、原子力設備や電気機器等の熱源からの熱を受けて、高温となる。
高温側プレート50には、冷却液(一次冷媒)が流れる高温側通路55が複数形成されている。複数の高温側通路55は、それぞれ所定の経路(図に矢印Hで示す)に沿って並行して延びている。各高温側通路55は、いわゆるマイクロチャンネルとして構成されており、高温側プレート50には、隣り合う高温側通路55同士の間を仕切る壁体(図示せず)が複数形成されている。
低温側プレート20には、図1及び図2に示すように、冷却液(二次冷媒)が流れる低温側通路22が複数形成されている。複数の低温側通路22は、図1に示すような所定の経路(図1に矢印Cで示す)に沿って並行して延びている。低温側通路22は、冷却液の流動方向と直交する方向(以下、直交方向と記し、図に矢印Bで示す)に所定の間隔をあけて複数配列されている。
各低温側通路22は、いわゆるマイクロチャンネルとして構成されている。本実施形態において、各低温側通路22の横断面すなわち冷却液の流動方向に直交する断面は、図3に示すように矩形をなしており、より具体的には正方形をなしている。なお、本実施形態において、各低温側通路22は、その横断面の幅(図3に寸法Wで示す)が、0.5mmとなるよう構成されている。また、各低温側通路22は、その流動方向の長さ(図2に寸法Lで示す)が、約200mmとなるように構成されている。低温側プレート20には、隣り合う低温側通路22の間を仕切る壁体24が複数形成されている。
図2に示すように、低温側通路22は、冷却液(二次冷媒)が流入する開口(以下、単に「入口」と記す)22aと、当該冷却液が流出する開口(以下、単に「出口」と記す)22eを有している。冷却液(二次冷媒)は、入口22aから低温側通路22に流入し、低温側通路22を下流側に流れた冷却液は、出口22eから流出する。低温側通路22を流れる冷却液は、当該入口22aと出口22eとの間において壁体24から熱を受けて、下流側に向かうに従って過熱度が上昇する。
低温側通路22を流れる冷却液(二次冷媒)には、当該低温側通路22に面しており、当該冷却液に熱を伝達する壁面(以下、単に「伝熱面」と記す)30から熱が伝達される。伝熱面30は、図3に示すように低温側通路22を囲っており、図2に示すように入口22aから出口22eまで延びている壁面である。本実施形態において、伝熱面30は、低温側通路22を画定する壁体24のうち低温側通路22に面している壁面である。伝熱面30は、入口22aと出口22eとの間において、壁体24の熱を冷却液に伝達する。
なお、以下の説明において、低温側通路22のうち入口22aを有する側を、単に「入口側」と記す。一方、低温側通路22のうち出口22eを有する側を、単に「出口側」と記す。
図2に示すように、伝熱面30のうち低温側通路22の入口側には、親水性材料で構成された部分(以下、親水部と記す)32が配置されている。親水性材料には、例えば、二酸化チタン(TiO)を用いることができる。親水部32は、伝熱面30の他の部分に比べて高い親水性を有している。本実施形態において、親水部32は、伝熱面30のうち入口側の端部を構成している。
なお、親水部32は、必ずしも入口側の端部に接するように設ける必要はない。すなわち、伝熱面30のうち低温側通路22の入口側とは、伝熱面30において冷却液の沸騰が生じ得る位置よりも入口側であればよい。つまり本実施の形態においては、親水部32の中心位置が伝熱面30において冷却液の沸騰が生じ得る位置よりも入口側に設けられていればよい。なお、熱交換器10が定常運転状態のときに伝熱面30において冷却液の沸騰が生じ得る位置については、伝熱解析や実験によって特定可能である。
伝熱面30のうち親水部32より下流側には、伝熱面30の他の部分に比べて冷却液の核沸騰を促進可能な部分(以下、核沸騰促進部と記す)34が配置されている。核沸騰促進部34は、図3に示すように低温側通路22の横断面において、低温側通路22から離間する側すなわち外側に凹むリセス(recess)40が複数配列されて構成されている。
各リセス40は、例えば、直径数μm〜数十μmの円柱状の空間であり、人工的に形成されたキャビティとすることができる。本実施形態において、リセス40は、低温側通路22を囲うように配列されている。核沸騰促進部34は、各リセス40内で冷却液を加熱して微小な気泡を発生させることにより、伝熱面30の他の部分に比べて冷却液の核沸騰を促進することが可能となっている。
核沸騰促進部34は、伝熱面30のうち、親水部32より下流側に配置されている。加えて、核沸騰促進部34は、冷却液の流動方向において親水部32と、後述する撥水部36との間に配置されている。
また、伝熱面30のうち低温側通路22の出口側には、撥水性材料で構成された部分(以下、撥水部と記す)36が配置されている。撥水性材料には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:polytetrafluoroethylene)を用いることができる。撥水部36は、伝熱面30の他の部分に比べて高い撥水性を有している。本実施形態において、撥水部36は、伝熱面30のうち出口側の端部を構成している。撥水部36は、上述した親水部32より下流側に配置されており、より具体的には、核沸騰促進部34より下流側に配置されている。
なお、親水部32及び撥水部36は、低温側通路22に面して、伝熱面30の一部分を構成していれば良い。親水部32及び撥水部36は、低温側通路22を画定する壁体24上に、層状や薄膜状をなして設けられているものとすることもできる。
以上のように構成された本実施形態の熱交換器10を構成する低温側プレート20において、伝熱面30は、冷却液が入口22aから流入し出口22eから流出する低温側通路22に面している。伝熱面30のうち低温側通路22の入口22a側には、親水性材料により構成された親水部32が配置されているものとした。これにより、図4に示すように、過熱度の高い状態で冷却液の沸騰が生じ、低温側通路22に急速に成長する蒸気(以下、急成長蒸気と記す)13が生じても、入口22aの近傍においては、親水部32により冷却液が引き寄せられて留まることにより、逆流を抑制することができる。低温側通路22に逆流を抑制するための構造物を配設する場合に比べて、当該低温側通路22において生じる圧力損失が抑制される。
なお、熱交換器10において、伝熱面30のうち親水部32より下流側には、撥水性材料により構成された撥水部36が配置されているものとした。これにより、低温側通路22に急成長蒸気13が生じても、当該蒸気を出口22e側に引き寄せることができ、当該蒸気を出口22eからよりスムーズに排出することができる。
また、本実施形態の熱交換器10においては、伝熱面30のうち親水部32より下流側には、伝熱面30の他の部分に比べて冷却液の核沸騰を促進可能な核沸騰促進部34が配置されているものとした。冷却液の過熱度が比較的低い状態において、核沸騰促進部34において冷却液の核沸騰を促進して微細な気泡の蒸気を生じさせることにより、冷却液の過熱度が高い状態で突発的に激しい沸騰が生じることを抑制することができる。このようにして急成長蒸気13の発生を抑制することにより、低温側通路22において逆流が生じることを抑制することができる。過熱度が比較的低い状態で予め蒸気を発生させることにより、低温側通路22に急成長蒸気13が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態の熱交換器10において、核沸騰促進部34は、冷却液の流動方向において親水部32と撥水部36との間に配置されているものとした。核沸騰促進部34において蒸気が、逆流して入口22a側に流動することを抑制しつつ、当該蒸気を、出口22e側に引き寄せて当該出口22eから排出することができる。
なお、上述した本実施形態の熱交換器10において、核沸騰促進部34は、低温側通路22の横断面すなわち冷却液の流動方向に直交する断面において当該通路22から離間する側に凹むリセス40が複数配列されて構成されているものとしたが、本発明に係る核沸騰促進部の態様は、これに限定されるものではない。核沸騰促進部34は、伝熱面30の他の部分に比べて核沸騰を促進可能に構成されていれば良い。例えば、平滑な面に対して機械加工により微細な溝を多数形成することにより、本発明の核沸騰促進部を実現することができる。また、伝熱面30のうち核沸騰促進部34については、多孔質部材により構成することや、他の部分に比べて表面粗さが粗い面として構成することも好適である。
〔他の実施形態〕
以上に説明した実施形態の他に、熱交換器の構成には、種々の変更が可能である。
上述した実施形態において、低温側通路22の断面は、正方形をなしているものとしたが、本発明に係る通路の断面形状は、この態様に限定されるものではない。通路の断面形状は、種々の形状のものとすることができ、例えば、円形をなしているものとすることもできる。また、伝熱面30が面している低温側通路22の寸法は、上述したものに限定されず、様々な幾何学的形状の通路を有する熱交換器に、本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態において、熱交換器10は、一次冷媒が流れる高温側通路55が形成された高温側プレート50と、二次冷媒が流れる低温側通路22が形成された低温側プレート20が、交互に重ねられて結合された、いわゆるプレート形熱交換器であるものとしたが、本発明に係る熱交換器は、この態様に限定されるものではない。熱交換器は、冷却液が流れる通路に面しており、当該通路の入口と出口との間において冷却液に熱を伝達する伝熱面を有していれば良く、本発明は、様々な熱交換器に適用することができる。
なお、通路内において冷却液の逆流が生じたときに圧力損失を極力抑制する技術としては、当該逆流を、隣の通路に導く手法もあり、以下に、各種の参考例について説明する。
〔第1の参考例〕
第1の参考例の熱交換器の概略構成について説明する。図5は、本参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。図6は、本参考例の変形例の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。なお、上述した実施形態と略共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本参考例の低温側プレート20Bには、冷却液(二次冷媒)が流れる低温側通路22が複数形成されている。複数の低温側通路22は、冷却液の流動方向と直交する直交方向(図に矢印Bで示す)に所定の間隔をあけて複数配列されている。
冷却液(二次冷媒)は、入口22aから低温側通路22に流入し、低温側通路22を下流側に流れた冷却液は、出口22eから流出する。低温側通路22を流れる冷却液は、当該入口22aと出口22eとの間において壁体24の伝熱面30から熱を受けて、下流側(図に矢印Eで示す)に向かうに従って過熱度が上昇する。
低温側通路22の入口22aの上流側には、当該入口22aから流出した冷却液を隣にある低温側通路22に導く部材(以下、ガイド部材と記す)60が設けられている。ガイド部材60は、低温側通路22に、それぞれ対応して設けられている。ガイド部材60は、低温側通路22を直交方向外側に向かうに従って冷却液の流動方向上流側に位置するよう直線状に延びる部分(以下、直線部と記す)62を有している。直線部62は、隣り合う通路22の入口22aから延びている直線部62と結合されてガイド部材60を構成している。
ガイド部材60は、低温側通路22を画定する壁体24の上流側に配置されており、より具体的には、壁体24の上流側の端面(以下、単に「上流側端面」と記す)24aと対向している。複数のガイド部材60は、上流側端面24aの上流側において、直交方向(図に矢印Bで示す)に配列されている。ガイド部材60と上流側端面24aとの間には、冷却液が流通可能な空間が形成されている。隣り合う低温側通路22同士は、この空間を介して連通している。
本参考例において、上流側端面24aは、ガイド部材60の直線部62に対向しており、当該直線部62と平行に延びている。このように構成することにより、当該上流側端面24aとガイド部材60との間には、一定の幅を有し、隣り合う低温側通路22同士を連通させる空間が形成されている。
以上のように構成された熱交換器は、入口22aには、直交方向の両隣にあるガイド部材60により絞りが形成されているため、入口22aに比べてその上流側は、圧力が高くなる。これにより、ガイド部材60は、図に矢印Hで示すように逆流により入口22aから上流側に冷却液が流出することを抑制することができる。
低温側通路22において急成長蒸気13が生じて逆流が生じたとき、ガイド部材60は、入口22aから流出した冷却液及び蒸気の一部を受ける。ガイド部材60は、入口22aから流出した冷却液及び蒸気の流れを、図に矢印Gで示すように上流側に向かう流れ(逆流)から下流側に向かう流れ(順流)に変えて、隣にある入口22cから当該低温側通路22に導く。この流れは、図に矢印E1で示すように、隣り合うガイド部材60の間から流入した冷却液の流れと合流して、低温側通路22を下流側に流れる。
これにより、逆流による冷却液の運動エネルギーの一部を、隣の低温側通路22において冷却液を下流側に流す力として利用することができる。ガイド部材60が設けられていない場合に比べて、低温側通路22において逆流が生じたときに、冷却液の圧力損失が増大することを抑制することができる。
なお、本参考例(図5参照)において、壁体24の上流側端面24aは、ガイド部材60の直線部62と平行して延びているものとしたが、上流側端面24aの形状は、この態様に限定されるものではない。上流側端面24aは、直交方向(矢印B参照)に延びているものとしても良い。
また、本参考例において、ガイド部材60は、低温側通路22を画定する壁体24の上流側に配置されているものとしたが、ガイド部材の配置は、この態様に限定されるものではない。例えば、図6に示す変形例の低温側プレート20Cのように、低温側通路22の画定する壁体24の中間に、隣り合う低温側通路22同士を連通させる空間を形成し、当該空間に沿ってガイド部材60を設けるものとしても良い。この態様によっても、低温側通路22において逆流が生じたときに、冷却液の圧力損失が増大することを抑制することができる。
〔第2の参考例〕
第2の参考例の熱交換器の概略構成について説明する。図7は、本参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。図8は、本参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図であり、逆流を受けてガイド部材が弾性変形した態様を示す図である。図9は、本参考例の変形例の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。なお、上述した第1の参考例と略共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、低温側プレート20Eにおいて、ガイド部材60Eは、低温側通路22を画定する壁体24の上流側端面24eの上流側に配置されている。本参考例において、上流側端面24eは、上流側が凸となるよう湾曲している。ガイド部材60Eは、上流側端面24eに対向しており、上流側端面24eに沿って延びている。すなわちガイド部材60Eは、上流側が凸となるよう湾曲して延びている。このように上流側端面24e及びガイド部材60Eを構成することにより、当該上流側端面24eとガイド部材60Eとの間に一定の幅を有する空間が形成されている。
ガイド部材60Eは、上流側端面24eの上流側において、直交方向(図に矢印Bで示す)に複数配列されている。ガイド部材60Eと上流側端面24eとの間には、冷却液が流通可能な空間が形成されている。隣り合う低温側通路22同士は、この空間を介して連通している。
加えて、ガイド部材60Eは、図8に示すように、低温側通路22において急成長蒸気13が生じて逆流が生じたときに、当該逆流を受けて上流側に弾性変形するよう構成されている。なお、ガイド部材60Eは、エラストマーや金属等、弾性変形可能な材料により構成されている。
ガイド部材60Eは、上流側に弾性変形するに従って、隣り合うガイド部材60Eの間にある間隔が狭くなるよう構成されている。本参考例においては、ガイド部材60Eは、上流側に弾性変形して、隣り合うガイド部材60E同士が接するように構成されている。
隣り合うガイド部材60E同士が接すると、隣り合うガイド部材60Eの間から冷却液が低温側通路22に流入できなくなると共に、図に矢印Iで示すように入口22aから上流側に逆流する冷却液及び蒸気が、ガイド部材60Eに沿って流れて、図に矢印Jで示すように向きを変えて、隣にある低温側通路22に流入する。
この参考例によれば、第1の参考例のようにガイド部材が弾性変形しない場合に比べて、逆流による冷却液の運動エネルギーを、より効率良く隣の低温側通路22において冷却液を下流側に流す力として利用することができる。
なお、本参考例において、ガイド部材60Eは、低温側通路22を画定する壁体24の上流側に配置されているものとしたが、ガイド部材の配置は、この態様に限定されるものではない。例えば、図9に示す変形例の低温側プレート20Fのように、低温側通路22の画定する壁体24の中間に、隣り合う低温側通路22同士を連通させる空間を形成し、当該空間に沿ってガイド部材60Eを設けるものとしても良い。この態様によっても、低温側通路22において逆流が生じたときに、冷却液の圧力損失が増大することを抑制することができる。
また、本参考例において、低温側通路22を画定する壁体の上流側端面24eは、上流側が凸となるよう湾曲しているものとしたが、上流側端面の形状は、この態様に限定されるものではない。上流側端面24eは、直交方向(矢印B参照)に延びる平面状をなしているものとしても良い。
〔第3の参考例〕
第3の参考例の熱交換器の概略構成について説明する。図10は、本参考例の熱交換器の低温側プレートに形成された低温側通路の縦断面図である。なお、上述した第1の参考例と略共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の低温側プレート20Gにおいて、ガイド部材60Gは、上述した直線部62に加えて、撥水性材料により構成された撥水部66と、親水性材料により構成された親水部67とを有している。撥水部66は、ガイド部材60Gのうち、流動方向下流側を構成しており、低温側通路22を画定する壁体24の上流側端面24gと対向している。一方、親水部67は、ガイド部材60Gのうち、流動方向上流側を構成している。換言すれば、ガイド部材60Gは、流動方向上流側が親水性材料により構成されており、流動方向下流側は、撥水性材料により構成されている。なお、親水性材料には、例えば、二酸化チタンを用いることができる。一方、撥水性材料には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることができる。
このように構成された熱交換器の低温側プレート20Gにおいて、低温側通路22内において急成長蒸気13が発生した場合、ガイド部材60Gは、逆流してきた冷却液及び蒸気を図に矢印Jで示すように、隣にある低温側通路22に導く。このとき、撥水部66は、逆流してきた蒸気をガイド部材60Gに引き寄せることができる。一方、親水部67は、ガイド部材60Gの上流側において冷却液を引き寄せることで、隣り合うガイド部材60Gの間から蒸気が上流側に流出することを抑制することができる。この態様によっても、低温側通路22において逆流が生じたときに、冷却液の圧力損失が増大することを抑制することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 熱交換器
13 急成長蒸気
20,20B,20C,20E,20F,20G 低温側プレート
22 低温側通路(通路)
22a 入口
22e 出口
24 壁体
24a,24e,24g 上流側端面
30 伝熱面
32 親水部
34 核沸騰促進部
36 撥水部
40 リセス
50 高温側プレート
55 高温側通路
60,60E,60G ガイド部材
62 直線部
66 撥水部
67 親水部

Claims (7)

  1. 冷却液が入口から流入し出口から流出する通路に面しており、当該通路を流れる冷却液に熱を伝達する伝熱面と、
    当該伝熱面のうち前記通路の入口側に配置されており、親水性材料により構成された親水部と、
    を備えることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記伝熱面のうち前記親水部より下流側に配置されており、当該伝熱面の他の部分に比べて冷却液の核沸騰を促進可能な核沸騰促進部を、
    さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記伝熱面のうち前記親水部より下流側に配置されており、撥水性材料により構成された撥水部を、
    さらに備えることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記核沸騰促進部は、前記親水部より下流側であって前記撥水部より上流側に配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
  5. 前記核沸騰促進部は、前記通路の横断面において当該通路から離間する側に凹むリセスが複数配列されて構成されている
    ことを特徴とする請求項2ないし請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記親水部は、前記伝熱面のうち前記通路の入口側の端部を構成しており、
    前記撥水部は、前記伝熱面のうち前記通路の出口側の端部を構成している
    ことを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載の熱交換器。
  7. 一次冷媒が流れる高温側通路と、二次冷媒が流れる低温側通路とを有し、一次冷媒の熱を二次冷媒に伝達して、一次冷媒と二次冷媒との間で熱交換を行うものであり、
    前記伝熱面は、前記低温側通路に面しており、一次冷媒からの熱を二次冷媒に伝達するものである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の熱交換器。
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