以下に、本願に係るサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係るサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.サービス提供処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係るサービス提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係るサービス提供処理の一例を示す図である。図1に示したサービス提供装置100は、コンテンツに広告を表示する権利(以下、「広告権利」と表記する場合がある)を他の広告主に転売するための転売サービスを提供する。以下では、サービス提供装置100が、オークション形式で広告権利が転売される転売サービスを提供する例を示す。また、以下では、コンテンツとして、動画を例に挙げて説明する。
図1上段に示すように、サービス提供装置100は、動画を制作する予定であるコンテンツ制作者から、動画の企画内容を示す企画情報と、コンテンツ制作者によって動画に設定される広告枠に関する広告枠情報とを受け付ける(ステップS11)。なお、サービス提供装置100は、企画情報と広告枠情報とを同時に受け付けてもよいし、異なるタイミングで受け付けてもよい。
図1の例の場合、コンテンツ制作者によって送信される企画情報には、コンテンツの種類が動画であること、動画の監督が「X1」であること、動画の出演者が「Y1」、「Y2」及び「Y3」であること、動画の概要が「爽やかな恋愛ドラマ・・・」であることを示す情報が含まれる。また、コンテンツ制作者によって送信される広告枠情報には、動画の冒頭に設定される3本の広告枠と、動画に含まれる各種シーンのうちスマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠と、カフェのシーンに設定される広告枠とに関する情報が含まれる。ここで、スマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠や、カフェのシーンに設定される広告枠は、広告主が宣伝したい商品を映像に登場(出演)させる出演枠を示す。例えば、スマートフォンが使用されるシーンに設定される広告枠を落札した広告主は、動画に出演する出演者に宣伝対象のスマートフォンを利用させることができる。このような特定シーンや出演者と関連付けて動画の本編に広告を表示する手法は、プロダクトプレイスメント(Product Placement)等と呼ばれる。
続いて、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から受け付けた企画情報を広告主に提示するとともに、動画に設定された広告枠に広告を表示する権利である広告権利を広告主に販売する販売サービスを提供する。具体的には、実施形態に係るサービス提供装置100は、販売サービスとして、広告権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。すなわち、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者が動画の制作を企画している段階で、動画に広告を組み込む権利を落札対象とするオークションを開催する。
図1の例の場合、サービス提供装置100は、企画情報に基づいて、コンテンツの種類、監督、出演者、概要を公開するとともに、広告枠情報に基づいて、各広告枠に関するオークションサービスを個別に提供する。具体的には、サービス提供装置100は、動画の冒頭に表示される広告枠A、B及びCと、動画の本編内に表示される広告枠D及びEについて、それぞれ個別にオークションを開催する。
続いて、サービス提供装置100は、それぞれのオークションにおいて広告主から入札を受け付ける(ステップS12)。その後、サービス提供装置100は、オークション開催期間内に最高価格を入札した広告主を落札者に決定し、落札者から落札金の入金を受け付ける(ステップS13)。そして、サービス提供装置100は、落札者から入金された落札金をコンテンツ制作者に入金する(ステップS14)。この後の処理については後に詳述するが、サービス提供装置100は、各広告枠に関するオークションの全てが成立した後、コンテンツ制作者によって制作された動画に、落札者から受け付けた広告データを組み込むことで配信対象の動画を生成する。なお、一般的なウェブページには、ウェブページへのアクセス毎に異なる広告主の広告が表示されるが、実施形態に係る動画等のコンテンツに設定される各広告枠には、落札者に対応する広告データのみが組み込まれる。すなわち、落札者となった広告主は、広告が表示される広告枠を独占することとなる。
続いて、図1上段の例において、広告枠A及びBが広告主C11によって落札され、広告枠Cが広告主C12によって落札され、広告枠D及びEが広告主C13によって落札されたものとする。この後に、実施形態に係るサービス提供装置100は、広告権利を転売するための転売サービスを提供する。
例えば、図1下段の例において、サービス提供装置100は、広告主C11から広告枠A及びBの転売要求を受け付け、広告主C12から広告枠Cの転売要求を受け付けたものとする(ステップS15)。言い換えれば、サービス提供装置100は、広告枠Aに広告を表示する権利を独占している広告主C11から、広告枠Aに広告を表示する権利の転売要求を受け付ける。さらに、サービス提供装置100は、広告枠Bに広告を表示する権利を独占している広告主C11から、広告枠Bに広告を表示する権利の転売要求を受け付ける。また、サービス提供装置100は、広告枠Cに広告を表示する権利を独占している広告主C12から、広告枠Cに広告を表示する権利の転売要求を受け付ける。この場合、サービス提供装置100は、転売サービスとして、広告枠A、B及びCにおける広告権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。
そして、サービス提供装置100は、図1上段の例と同様に、落札者が決定した場合に、落札者から落札金の入金を受け付ける。続いて、サービス提供装置100は、落札者から入金された落札金を転売元の広告主に入金する。例えば、上記例に示した広告枠Aが広告主C12によって落札されたものとする。この場合、サービス提供装置100は、広告枠Aを転売した広告主C11に対して、広告主C12から入金される落札金を送金する。
そして、サービス提供装置100は、広告権利の転売が成立した場合には、コンテンツ制作者によって制作された動画に組み込まれる広告データを差し替えることで、新たな配信対象の動画を生成する。具体的には、サービス提供装置100は、転売元の広告主に対応する広告データを、転売先の広告主に対応する広告データに差し替える。これにより、図1下段において新たな落札者となった各広告主によって入稿される広告データが各広告枠に組み込まれた動画がユーザ(動画の視聴者)に配信される。
このように、実施形態に係るサービス提供装置100は、図1上段に示した例のように、コンテンツ制作者が動画の制作を企画している段階で広告権利を落札対象とするオークションサービスと、1度落札された広告権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。
そして、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者が動画の制作を企画している段階でオークションを開催した場合には、オークションの落札金をコンテンツ制作者に入金する。これにより、サービス提供装置100は、コンテンツ制作を企画しているコンテンツ制作者に制作資金を調達させることができる。すなわち、サービス提供装置100は、例えば資金が不足しているコンテンツ制作者に対しても制作資金を調達させることができるので、コンテンツの制作活動を支援することができる。
また、サービス提供装置100は、広告権利を転売するためのオークションを開催することで、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。例えば、図1上段の例において広告権利を落札した広告主によっては、商品の宣伝期間が過ぎたために、広告権利が不要になる場合もある。また、図1上段の例において広告権利を落札できなかった広告主によっては、オークション成立後に広告予算を多く確保できたために、多額の広告費を投資することが可能になる場合もある。実施形態に係るサービス提供装置100は、転売サービスを提供することで、これらの広告主のニーズに応えることができるので、広告権利を得られた広告主及び広告権利を得られなかった広告主との双方に対して、付加価値のあるサービスを提供することができる。
〔2.サービス提供システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係るサービス提供システムの構成について説明する。図2は、実施形態に係るサービス提供システムの構成例を示す図である。図2に示すように、サービス提供システム1には、制作者端末10と、広告主端末201〜20nと、配信サーバ30と、ユーザ端末401〜40mと、サービス提供装置100とが含まれる。制作者端末10、広告主端末201〜20n、配信サーバ30、ユーザ端末401〜40m、及び、サービス提供装置100は、通信網50を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示したサービス提供システム1には、複数台の制作者端末10や、複数台の配信サーバ30や、複数台のサービス提供装置100が含まれてもよい。
制作者端末10は、コンテンツ制作者によって利用される情報処理装置である。例えば、制作者端末10は、コンテンツ制作者による操作に従って、企画情報や、広告枠情報や、コンテンツ制作者によって制作された動画等のコンテンツをサービス提供装置100に送信する。なお、以下では、制作者端末10をコンテンツ制作者と表記する場合がある。すなわち、以下では、コンテンツ制作者を制作者端末10と読み替えることもできる。
なお、コンテンツ制作者は、企画情報の入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスを利用するのは代理店となる。以下では、「コンテンツ制作者」といった表記は、コンテンツ制作者だけでなく代理店を含む概念であり、「制作者端末」といった表記は、制作者端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
広告主端末201〜20nは、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末201〜20nは、広告主による操作に従って、サービス提供装置100からオークションサービスに関するウェブページ(以下、「オークションページ」と表記する場合がある)を取得したり、サービス提供装置100に入札情報や広告データを送信したりする。以下では、広告主端末201〜20nを区別する必要がない場合には、これらを総称して「広告主端末20」と表記する場合がある。また、以下では、広告主端末20を広告主や入札者や落札者と表記する場合がある。すなわち、以下では、広告主や入札者や落札者を広告主端末20と読み替えることもできる。
なお、広告主は、入札作業等を代理店に依頼する場合もある。この場合、サービス提供装置100によって提供されるオークションサービスを利用するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末だけでなく代理店によって利用される代理店端末を含む概念であるものとする。
配信サーバ30は、例えば、ウェブサーバ等である。配信サーバ30は、サービス提供装置100から配信対象のコンテンツを受信する。また、配信サーバ30は、ユーザ端末401〜40mからの要求に応じて、サービス提供装置100から受信したコンテンツを配信する。
ユーザ端末401〜40mは、コンテンツを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、ユーザ端末401〜40mは、ユーザによる操作に従って、配信サーバ30から動画等のコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。以下では、ユーザ端末401〜40mを区別する必要がない場合には、これらを総称して「ユーザ端末40」と表記する場合がある。また、以下では、ユーザ端末40をユーザや視聴者と表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザや視聴者をユーザ端末40と読み替えることもできる。
サービス提供装置100は、例えば、ウェブサーバ等である。図1を用いて説明したように、サービス提供装置100は、企画段階のコンテンツに組み込まれる広告枠に関するオークションサービスや、広告権利を転売するための転売サービスを提供する。
なお、上述した制作者端末10や広告主端末20やユーザ端末40は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
〔3.サービス提供装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係るサービス提供装置100の構成について説明する。図3は、実施形態に係るサービス提供装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、サービス提供装置100は、通信部110と、オークション記憶部121と、制御部130とを有する。なお、サービス提供装置100は、サービス提供装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。かかる通信部110は、通信網50と有線又は無線で接続される。そして、通信部110は、通信網50を介して、制作者端末10や広告主端末20や配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
オークション記憶部121は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係るオークション記憶部121は、オークションに関する各種情報を記憶する。
図4及び図5に、実施形態に係るオークション記憶部121の一例を示す。なお、図4には、転売要求を受け付ける前の例(例えば、図1上段の状態)を示し、図5には、転売要求を受け付けた後の例(例えば、図1下段の状態)を示す。図4及び図5に示すように、オークション記憶部121は、「企画ID」、「企画内容」、「オークションID」、「広告枠情報」、「オークション期間」、「現在価格」、「入札者ID」、「終了日時」、「所有者ID」、「転売フラグ」といった項目を有する。
「企画ID」は、コンテンツ制作者によって制作することが企画されているコンテンツを識別するための識別情報を示す。「企画内容」は、コンテンツの企画内容を示す。「オークションID」は、各広告枠に関するオークションを識別するための識別情報を示す。言い換えれば、「オークションID」は、広告枠を識別するための識別情報を示す。「広告枠情報」は、コンテンツに組み込まれる広告枠に関する情報を示す。「オークション期間」は、オークションが開催される期間を示す。「現在価格」は、現時点でオークションに入札されている入札価格の最高額を示す。「入札者ID」は、現時点で最高額の入札価格を入札している入札者である広告主を識別するための広告主IDを示す。「終了日時」は、オークションが終了した日時を示す。
「所有者ID」は、広告権利を有する広告主である落札者を識別するための広告主IDを示す。「転売フラグ」は、広告権利の転売状況を示す。図4及び図5では、転売された場合又は転売中である場合には、「転売フラグ」に「1(転売)」が格納され、転売されていない場合には、「転売フラグ」に「0(非転売)」が格納されるものとする。
なお、図4及び図5において、「終了日時」に日時が格納されていないオークションが開催中又は未開催であり、「終了日時」に日時が格納されているオークションが終了したことを示す。また、「終了日時」に日時が格納されている場合には、現在価格が落札価格に該当する。また、図4及び図5の例において、「入札者ID」及び「所有者ID」は、図1に示した広告主に付した参照符号に該当するものとする。例えば、入札者ID「C11」や所有者ID「C11」は、広告主C11を示す。
ここで、図4及び図5に示した状態について説明する。例えば、図4では、コンテンツ制作者により、企画ID「P11」によって識別されるコンテンツが企画中であり、コンテンツの企画内容が動画等である例を示している。また、図4では、コンテンツに5個の広告枠A〜Eが組み込まれる例を示している。また、図4では、広告枠Aに関するオークションは、オークションID「AU11」によって識別され、同様に、広告枠B〜Eに関する各オークションは、それぞれオークションID「AU12」、「AU13」、「AU14」、「AU15」によって識別される例を示している。また、図4では、広告枠A〜Eに関する各オークションが開催中又は未開催である例を示している。このように、オークション記憶部121は、1つの企画ID(すなわち、企画段階のコンテンツ)に対応付けて、コンテンツに組み込まれる各広告枠に対応するオークションIDを記憶する。
また、図5の1レコード目は、広告主C11によって、広告枠Aに広告を表示する権利が落札された例を示している。そして、図5では、広告枠Aにおける広告権利を転売することを示す転売要求が広告主C11から送信された例を示している。この場合、図5の1レコード目に示すように、転売フラグには「1(転売)」が格納される。また、図5の2レコード目に示すように、オークション記憶部121には、オークションID「AU11」に対応付けて新たなレコードが追加される。具体的には、図5の2レコード目は、転売対象の広告枠Aに関するオークションが開催中である例を示している。この後に、転売対象の広告枠Aに関するオークションが成立した場合には、図5の2レコード目に対応する所有者IDには、落札者である広告主の広告主IDが格納される。また、ここでは詳細な説明を省略するが、図5では、広告主C11から広告枠Bにおける広告権利の転売要求が送信され、広告主C12から広告枠Cにおける広告権利の転売要求が送信された例を示している。一方、図5では、広告主C13から広告枠D及びEにおける広告権利の転売要求が送信されていない例を示している。
このように、図5の場合、転売フラグ「1(転売)」に対応する所有者IDは、広告権利を転売した広告主を示す。一方、転売フラグ「0(非転売)」に対応する所有者IDは、コンテンツに広告が組み込まれる広告主を示す。すなわち、図5に示したオークション記憶部121は、広告権利が転売された履歴情報についても記憶する。
なお、オークション記憶部121に記憶される情報は、図4及び図5に示した例に限られない。例えば、オークション記憶部121は、コンテンツ制作者を識別するための「制作者ID」等の情報を記憶してもよい。また、例えば、オークション記憶部121は、オークションID毎に、広告権利を即座に落札することができる価格を示す「即決価格」や、広告権利を落札することができる最小価格を示す「最低落札価格」などを記憶してもよい。これらの「即決価格」及び「最低落札価格」は、例えば、制作者端末10からサービス提供装置100に送信される広告枠情報に含まれ、コンテンツ制作者によって設定される。
また、オークション記憶部121は、転売の履歴情報を記憶しなくてもよい。すなわち、オークション記憶部121は、オークションID毎に最新の状態のみを記憶してもよい。
また、図5では、同一の広告枠に関するオークションは、同一のオークションIDによって識別される例を示した。しかし、広告枠における広告権利が転売されるたびに、かかる広告権利に関するオークションは新たなオークションIDによって識別されてもよい。例えば、図5の1レコード目と2レコード目とは、異なるオークションIDであってもよい。この場合、オークション記憶部121は、双方のレコードを紐付けるための情報(例えば、広告枠を識別する広告枠ID)を記憶する。
図3の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、サービス提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(サービス提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、企画受付部131と、サービス提供部132と、落札金管理部133と、コンテンツ受付部134と、生成部135と、送信部136と、要求受付部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
企画受付部131は、コンテンツ制作を予定しているコンテンツ制作者(例えば、制作者端末10)から、企画情報及び広告枠情報を受け付ける。具体的には、企画受付部131は、コンテンツ制作者から、コンテンツの企画内容を示す企画情報と、コンテンツ制作者によってコンテンツに設定される広告枠に関する広告枠情報とを受け付ける。そして、企画受付部131は、企画情報及び広告枠情報を受け付けた場合に、新たな企画IDを払い出すとともに、コンテンツに設定される広告枠毎にオークションIDを払い出す。そして、企画受付部131は、企画IDに対応付けて、企画情報をオークション記憶部121の「企画内容」に格納する。また、企画受付部131は、企画IDに対応付けて、広告枠毎のオークションIDをオークション記憶部121に格納し、さらに、各オークションIDに対応付けて、広告枠情報をオークション記憶部121の「広告枠情報」に格納する。このとき、企画受付部131は、企画情報及び広告枠情報の送信元であるコンテンツ制作者に対応する制作者IDについてもオークション記憶部121に格納してもよい。この制作者IDは、例えば、コンテンツ制作者によって企画情報及び広告枠情報とともに送信される。または、サービス提供装置100によって提供される各種サービスを利用する際にログインを要する場合には、コンテンツ制作者のログインID等を制作者IDとしてもよい。
なお、企画受付部131は、例えば企画情報を解析することで、コンテンツの種類、監督、出演者などの各項目に対応する情報を抽出する。例えば、企画情報がXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述されている場合には、企画受付部131は、企画情報から各項目に対応する情報を容易に抽出することができる。また、企画情報のフォーマットが予め決められている場合には、企画受付部131は、予め決められている形式に基づいて、企画情報から各種情報を容易に抽出することができる。同様に、企画受付部131は、広告枠情報がマークアップ言語で記述されている場合や、広告枠情報のフォーマットが予め決められている場合には、広告枠情報から各種情報を容易に抽出することができる。
また、企画受付部131は、コンテンツ制作者によって設定されたオークション期間を含む広告枠情報を受け付けてもよい。この場合、企画受付部131は、広告枠情報に含まれるオークション期間をオークション記憶部121に格納する。ただし、この例に限られず、企画受付部131は、予め決められているオークション期間をオークション記憶部121に格納してもよい。例えば、企画受付部131は、広告枠情報を受け付けた日時から所定の日数が経過するまでの期間をオークション期間としてもよい。
また、企画受付部131は、企画情報や広告枠情報を入力するための入稿サイトをコンテンツ制作者に提供してもよい。例えば、企画受付部131は、コンテンツの種類や、企画内容等を入力するための入稿サイトを提供する。また、例えば、企画受付部131は、広告枠が再生される時間的な位置(以下、再生位置と表記する場合がある)や、広告枠の再生時間や、広告枠の表示サイズ等を入力するための入稿サイトを提供する。この場合、企画受付部131は、入稿サイトに入力された各種情報を企画情報及び広告枠情報として受け付ける。
続いて、サービス提供部132等の各処理部について説明するが、以下では、転売要求を受け付ける前(例えば、図1上段の状態)と、転売要求を受け付けた後(例えば、図1下段の状態)とに分けて、サービス提供部132等の各処理部について説明する。
まず、転売要求を受け付ける前における各処理部について説明する。サービス提供部132は、企画受付部131によって受け付けられた企画情報を提示するとともに、コンテンツ制作者によってコンテンツに設定される広告枠に広告を表示する権利(すなわち、広告権利)を落札対象とするオークションサービスを提供する。
具体的には、サービス提供部132は、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信した場合に、オークションページを広告主端末20に提供する。このとき、サービス提供部132は、コンテンツ制作者から受け付けた企画情報及び広告枠情報に基づいて、コンテンツの企画内容と、広告枠毎のオークションに関する情報が掲載されているオークションページを提供する。
一例を挙げて説明すると、サービス提供部132は、オークション記憶部121に記憶されている企画内容の一覧を広告主端末20に送信する。これにより、サービス提供部132は、一覧から選択された企画内容に対応する企画IDを含む取得要求を広告主端末20から受信する。この場合、サービス提供部132は、取得要求に含まれる企画IDに対応する各種情報をオークション記憶部121から取得する。図4の例の場合、サービス提供部132は、オークション記憶部121から、企画IDに対応する企画内容及びオークション期間と、企画IDに対応するオークションID毎の広告枠情報、現在価格、入札者ID及び終了日時などを取得する。そして、サービス提供部132は、取得した各種情報を用いて企画内容等が掲載されているオークションページを生成し、生成したオークションページを広告主端末20に提供する。
また、サービス提供部132は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。この場合、サービス提供部132は、入札対象のオークションを示すオークションIDに対応付けて、入札情報に含まれる入札価格をオークション記憶部121に格納する。このとき、サービス提供部132は、入札情報の送信元である入札者に対応する入札者IDについてもオークション記憶部121に格納する。なお、サービス提供部132は、入札情報とともに入札者IDを受け付けてもよいし、入札者のログインID等を入札者IDとしてもよい。また、サービス提供部132は、オークションが成立した場合には、オークションが終了した日時をオークション記憶部121の終了日時に格納するとともに、落札者を識別するための広告主IDをオークション記憶部121の所有者IDに格納する。
ここで、図6に、実施形態に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページの一例を示す。図6では、図4に示した企画ID「P11」に対応するオークションページW10の一例を示す。図6に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW10の企画表示欄R11に、オークション記憶部121に記憶されている企画内容を掲載する。また、サービス提供部132は、オークションページW10の入札表示欄R12に、企画ID「P11」に対応付けてオークション記憶部121に記憶されているオークションID毎の広告枠情報等を掲載する。また、サービス提供部132は、オークションページW10のイメージ表示欄R13に、広告枠の再生位置が視認可能なイメージ図を掲載する。このように、サービス提供部132は、広告枠情報に複数の広告枠に関する情報が含まれる場合には、全ての広告枠情報をオークションページW10に掲載するとともに、各広告枠に関するオークションを個別に開催する。
また、ここでは図示することを省略するが、サービス提供部132は、入札表示欄R12に表示されている入札ボタンが押下された場合には、入札価格を入力するための入札ページを広告主端末20に提供する。これにより、サービス提供部132は、入札ページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。
そして、サービス提供部132は、各広告枠に関する全てのオークションが終了した場合に、全てのオークションが正式に成立したものとする。具体的には、サービス提供部132は、各広告枠に関するオークションのうち一部のオークションが終了した場合であっても、全てのオークションが成立するまでは、かかる一部のオークションが仮に成立した状態であるものとする。図6に示した例の場合、サービス提供部132は、広告枠A〜Eに関する5個のオークションを開催する。ここで、各オークションの開催期間が異なる場合や、各オークションに即決価格が設定されている場合には、5個のオークションが同時に終了するとは限らない。例えば、5個のオークションのうち、広告枠Aに関するオークションのみが終了したものとする。この場合、サービス提供部132は、5個のオークションの全てが成立するまでは、広告枠Aに関するオークションが仮に成立した状態であり、落札者が仮に決定された状態であるものとする。そして、サービス提供部132は、5個のオークションの全てが終了した後に、全てのオークションが正式に成立したものとして、各オークションの落札者を確定させる。すなわち、サービス提供部132は、落札者が決定してオークションが終了するたびにオークション記憶部121に終了日時を格納するが、1つの企画IDに対応付けられている複数のオークションIDのうち、全てのオークションIDに対応する終了日時を格納した場合に、全てのオークションが正式に成立したものとする。
ここで、サービス提供部132は、複数のオークションのうち、一部のオークションが成立しなかった場合には、全てのオークションを不成立としてもよい。オークションが成立しない態様としては、入札件数が1件もなかった場合や、入札価格の最高額が最低落札価格に達しない場合などが挙げられる。この場合に、サービス提供部132は、全てのオークションを再度開催してもよい。または、サービス提供部132は、成立しなかった一部のオークションのみを再度開催してもよい。このとき、サービス提供部132は、再度開催するオークションには、前回の最低落札価格よりも低い最低落札価格を設定してもよい。または、サービス提供部132は、複数のオークションのうち一部のオークションが成立しなかった場合には、その旨をコンテンツ制作者に通知してもよい。そして、サービス提供部132は、コンテンツ制作者からの指示に従って、全てのオークションを再度開催してもよいし、成立しなかった一部のオークションのみを再度開催するか決定してもよい。
なお、図6に示したオークションページW10は、図示した例に限られない。例えば、サービス提供部132は、コンテンツ制作者の氏名等を企画表示欄R11に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、最高価格を入札している入札者に関する情報(例えば、企業名や業種)を表示してもよい。また、例えば、コンテンツ制作者は、コンテンツの制作にかかる費用の想定額として、落札価格の目標額を企画情報に設定してもよい。この場合に、サービス提供部132は、落札価格の目標額を企画表示欄R11に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、オークションの開催期間を入札表示欄R12に掲載してもよい。また、例えば、サービス提供部132は、イメージ表示欄R13にイメージ図を掲載しなくてもよい。
落札金管理部133は、広告権利を落札した落札者から入金される落札金を管理する。具体的には、落札金管理部133は、落札者から落札金が入金された場合であっても、即座に全ての落札金をコンテンツ制作者に送金せずに蓄積しておく。そして、落札金管理部133は、コンテンツ制作者からコンテンツ制作にかかる費用を請求されるたびに、蓄積している落札金から請求額に相当する金額をコンテンツ制作者に送金する。例えば、落札金管理部133は、コンテンツ制作時に実際に消費した衣料費や撮影費や食費などの請求データや、コンテンツ制作において直近で消費する可能性のある衣料費や撮影費や食費などの請求データを制作者端末10から受信する。そして、落札金管理部133は、受信した請求データに対応する金額をコンテンツ制作者に送金する。なお、落札金管理部133は、オークション記憶部121に記憶されている現在価格(すなわち、落札価格)を用いて、落札金を管理する。
このように、落札金管理部133は、落札者から入金される落札金を即座にコンテンツ制作者に送金せずに、コンテンツ制作者からの要求に応じて徐々に落札金を送金する。これにより、落札金管理部133は、実際にはコンテンツを制作しないコンテンツ制作者に落札金が持ち逃げされることを防止できる。この結果、落札金管理部133は、サービス提供装置100により提供されるオークションサービスが悪用されることを防止できる。
なお、コンテンツ制作者から請求される総額が落札金よりも低い場合には、落札金管理部133によって管理されている落札金は余ることとなる。この場合、落札金管理部133は、コンテンツ制作者がコンテンツを制作した後に、余剰金をコンテンツ制作者に送金してもよい。これにより、落札金管理部133は、コンテンツを完成させたことに対する報酬をコンテンツ制作者に支払うことになるので、コンテンツ制作者の創作意欲を向上させることができる。
また、上記例では、落札金管理部133が落札金をコンテンツ制作者に送金する例を示したが、落札金管理部133は、コンテンツ制作者に送金する金額を算定する処理のみを行ってもよい。そして、サービス提供装置100の管理者等が、落札金管理部133によって算定された金額をコンテンツ制作者に送金してもよい。
コンテンツ受付部134は、コンテンツ制作者(例えば、制作者端末10)から企画情報に対応するコンテンツを受け付ける。例えば、コンテンツ受付部134は、企画情報を送信したコンテンツ制作者がコンテンツを完成させた場合に、コンテンツの完成品を受け付ける。また、コンテンツ受付部134は、広告権利を落札した落札者(例えば、広告主端末20)から、広告枠に組み込まれる広告データを受け付ける。
なお、広告権利を有する落札者は、この広告権利を他の広告主に譲渡してもよい。この場合、コンテンツ受付部134は、落札者に限らず、広告権利を有する広告主から広告データを受け付ける。以下、単に「落札者」と表記する場合であっても、この落札者には、広告権利が譲渡された広告主も含まれるものとする。
生成部135は、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツ及び広告データを合成することで、合成コンテンツを生成する。具体的には、生成部135は、サービス提供部132によって提供されるオークションサービスにおいて、所定の企画情報(企画ID)に対応する全てのオークションが成立した後に、合成コンテンツを生成する。このとき、生成部135は、オークション記憶部121に記憶されている広告枠情報に基づいて、コンテンツ制作者によって制作されたコンテンツに設定されている広告枠に、かかる広告枠に広告を表示する権利を落札した広告主の広告データを組み込むことで合成コンテンツを生成する。
なお、上述したように、広告主によって落札される広告枠は、プロダクトプレイスメントのように、宣伝商品を映像に登場させる出演枠に該当する場合もある。この場合、コンテンツ制作者は、例えば落札者である広告主から宣伝商品を受け取り、受け取った宣伝商品を用いて動画等のコンテンツを制作することになる。このため、広告枠がプロダクトプレイスメントである場合には、コンテンツ制作者が、広告データを含む合成コンテンツを制作することになる。すなわち、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツが合成コンテンツに該当する場合がある。このようなことから、上述した生成部135は、コンテンツに設定される広告枠がプロダクトプレイスメントのみである場合には、合成コンテンツの生成処理を行わない。言い換えれば、生成部135は、図1等に示した広告枠A〜Cのように、コンテンツの完成品に組み込むことが可能な広告枠がコンテンツに設定されている場合に、上述した合成コンテンツの生成処理を行う。
送信部136は、生成部135によって生成された合成コンテンツ、又は、コンテンツ受付部134によって受け付けられた合成コンテンツを配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、ユーザ端末40からの要求に応じて、広告データが組み込まれた合成コンテンツをユーザ端末40に配信することとなる。
続いて、転売要求を受け付けた後における各処理部について説明する。要求受付部137は、広告権利を有する広告主(例えば、広告主端末20)から、かかる広告権利を他の広告主に転売する要求である転売要求を受け付ける。そして、要求受付部137は、転売要求を受け付けた場合に、オークション記憶部121を更新する。
要求受付部137による処理について、図5を用いて説明する。例えば、広告枠Aに関するオークションの落札者が広告主C11に決定したものとする。この場合、サービス提供部132は、図5の1レコード目に示すように、所有者IDに「C11」を格納する。この後に、要求受付部137は、広告主C11から、広告枠Aにおける広告権利を転売する転売要求を受け付けたものとする。この場合、要求受付部137は、図5の1レコード目に示すように、転売フラグを「1」に更新する。さらに、要求受付部137は、図5の2レコード目に示すように、転売フラグが「0」である新たなレコードをオークション記憶部121に追加する。このようにして、要求受付部137は、広告枠Aにおける広告権利を広告主C11が所有していたことを示す情報(図5の1レコード目)を残したまま、かかる広告権利(すなわち、広告枠Aに広告を表示する権利)が転売中であることを示す情報(図5の2レコード目)を追加する。
また、サービス提供部132は、要求受付部137によって転売要求が受け付けられた場合に、転売サービスとして、転売対象の広告権利を落札対象とするオークションサービスを提供する。具体的には、サービス提供部132は、転売要求を受け付ける前における処理と同様に、広告主端末20からオークションページの取得要求を受信した場合に、オークションページを提供する。そして、サービス提供部132は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末20から受信する。
ここで、図7に、実施形態に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページの一例を示す。図7では、図5に示した企画ID「P11」に対応するオークションページW20の一例を示す。図7に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW20の入札表示欄R12に、企画ID「P11」に対応付けてオークション記憶部121に記憶されているオークションID毎の広告枠情報等を掲載する。具体的には、図5に示した例の場合、広告枠A、B及びCにおける広告権利が転売対象であり、広告枠D及びEにおける広告権利が転売対象でない。このため、サービス提供部132は、転売対象である広告枠A、B及びCに関するオークションを開催するが、転売対象でない広告枠D及びEに関するオークションを開催しない。このとき、サービス提供部132は、広告枠A、B及びCが転売対象であることを掲載する。図7の例の場合、サービス提供部132は、広告枠の欄に「(転売)」といった文言を掲載する。また、サービス提供部132は、広告枠A、B及びCにおける広告権利を現に有する転売元の広告主に関する情報(例えば、企業名や業種)を掲載する。
このように、サービス提供部132は、コンテンツに設定される複数の広告枠のうち、一部の広告枠における広告権利が転売対象であっても、コンテンツに設定される全ての広告枠に関する各種情報をオークションページに掲載する。例えば、図7の例の場合、サービス提供部132は、転売対象でない広告枠D及びEに関する各種情報を掲載する。これにより、サービス提供部132は、転売サービスに参加する広告主に対して、入札時に参考となる情報を提供することができる。例えば、図7の例において、広告枠D及びEにおける広告権利の所有者である広告主C13の業種が「車」であったものとする。この場合、広告主C13は、コンテンツが「車」への嗜好が高いユーザによって閲覧されると判断したものと考えられる。このため、例えば業種が「旅行」等である広告主は、「車」への嗜好が高いユーザは「旅行」への嗜好が高いと判断した上で、開催中の広告枠A〜Cに関するオークションに入札することができる。また、広告枠A〜Cに関するオークションに参加する広告主は、他の広告枠における広告権利の落札価格を参考にすることで、落札価格の相場を把握することができる。このようなことから、サービス提供部132は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
なお、サービス提供部132は、広告枠情報に設定されていた広告枠の条件を変更せずに、転売サービスを提供する。例えば、サービス提供部132は、広告枠の再生位置や、広告枠の表示時間や、広告枠の大きさ(表示サイズ)などを変更せずに、かかる広告枠に広告を表示する権利を転売するための転売サービスを提供する。
また、落札金管理部133は、転売対象の広告権利を落札した落札者から入金される落札金を管理する。具体的には、落札金管理部133は、転売対象の広告権利を落札した落札者から入金された落札金を、かかる広告権利の転売元である広告主に送金する。なお、落札金管理部133は、転売元である広告主に送金する金額を算定する処理のみを行ってもよい。
また、コンテンツ受付部134は、転売対象の広告権利を落札した落札者から広告データを受け付ける。そして、生成部135は、生成済みの合成コンテンツに組み込まれている広告データのうち、転売元の広告主に対応する広告データを、転売先の広告主に対応する広告データに差し替えることで新たな合成コンテンツを生成する。そして、送信部136は、生成部135によって生成された新たな合成コンテンツを配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、送信部136から新たな合成コンテンツを受信した場合には、広告データが差し替えられた新たな合成コンテンツをユーザ端末40に配信することとなる。
〔4.サービス提供処理手順〕
次に、図8を用いて、実施形態に係るサービス提供システム1によるサービス提供処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係るサービス提供システム1によるサービス提供処理手順を示すシーケンス図である。なお、図8では、広告主端末201を利用する広告主C11から広告主端末202を利用する広告主C12に広告権利が転売される例を示す。
図8に示すように、コンテンツ制作者は、制作者端末10を用いて企画情報及び広告枠情報をサービス提供装置100に送信する(ステップS101)。この場合、サービス提供装置100は、企画情報及び広告枠情報をオークション記憶部121に格納する。
なお、図8の例では、コンテンツ制作者が企画情報及び広告枠情報を同時に送信する例を示した。しかし、コンテンツ制作者は、企画情報と広告枠情報とを異なるタイミングで送信してもよい。例えば、コンテンツ制作者は、企画情報の後に広告枠情報をサービス提供装置100に送信してもよい。また、例えば、コンテンツ制作者は、上述した入稿サイトに各種情報を入力することで、企画情報及び広告枠情報をサービス提供装置100に送信してもよい。この場合、コンテンツ制作者は、最初に企画情報を入稿サイトに入力し、別の日などに広告枠情報を入稿サイトに入力してもよい。
続いて、サービス提供装置100は、広告主端末201からオークションページの取得要求を受信した場合に(ステップS102)、コンテンツの企画内容が掲載されたオークションページを広告主端末201に提供する(ステップS103)。そして、サービス提供装置100は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末201から受信する(ステップS104)。このようにして、サービス提供装置100は、広告主端末201を含む複数の広告主端末20から入札情報を受信する。
そして、サービス提供装置100は、広告主端末20から受信した入札情報に基づいて、落札者を決定する(ステップS105)。例えば、サービス提供装置100は、オークション開催期間が満了した日時に最高価格を入札している広告主を落札者に決定する。図8では、サービス提供装置100は、広告主C11を落札者として決定したものとする。この場合、サービス提供装置100は、広告主C11から入金される落札金を管理する。この後に、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から制作費を請求された場合に、落札金の中から請求額をコンテンツ制作者に送金する。
また、広告主C11は、広告主端末201を用いて広告データをサービス提供装置100に送信する(ステップS106)。また、コンテンツ制作者は、コンテンツを制作した場合に、制作者端末10を用いてコンテンツをサービス提供装置100に送信する(ステップS107)。
そして、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から受け付けたコンテンツに、広告主C11から受け付けた広告データを組み込むことで合成コンテンツを生成し、生成した合成コンテンツを配信サーバ30に送信する(ステップS108)。これにより、配信サーバ30は、合成コンテンツをユーザ端末40に配信する。
続いて、広告主C11は、広告主端末201を用いて、広告権利の転売要求を送信する(ステップS109)。そして、サービス提供装置100は、広告主端末202からオークションページの取得要求を受信した場合に(ステップS110)、コンテンツの企画内容が掲載されたオークションページを広告主端末202に提供する(ステップS111)。そして、サービス提供装置100は、オークションページを介して、入札価格を含む入札情報を広告主端末202から受信する(ステップS112)。
そして、サービス提供装置100は、複数の広告主端末20から受信した入札情報に基づいて、落札者を決定する(ステップS113)。図8では、サービス提供装置100は、広告主C12を落札者として決定したものとする。この場合、広告主C12は、広告主端末202を用いて広告データをサービス提供装置100に送信する(ステップS114)。
そして、サービス提供装置100は、ステップS107において受け付けたコンテンツに、ステップS114において受け付けた広告データを組み込むことで合成コンテンツを再生成し、再生成した合成コンテンツを配信サーバ30に送信する(ステップS115)。これにより、配信サーバ30は、新たな合成コンテンツをユーザ端末40に配信する。
〔5.変形例〕
上述した実施形態に係るサービス提供システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、サービス提供システム1の他の実施形態について説明する。
〔5−1.転売条件(1)〕
上記実施形態では、サービス提供装置100が、広告権利の全体を転売するための転売サービスを提供する例を示した。しかし、サービス提供装置100は、広告権利の一部を転売するための転売サービスを提供してもよい。例えば、サービス提供装置100の要求受付部137は、コンテンツに広告を表示する権利の一部として、所定の回数だけ広告を表示する権利を転売する転売要求を受け付けてもよい。そして、サービス提供装置100のサービス提供部132は、要求受付部137によって受け付けられた転売要求に従って、所定の回数だけ広告を表示する権利を転売するための転売サービスを提供してもよい。この点について図9及び図10を用いて説明する。
図9は、変形例に係るオークション記憶部122の一例を示す図である。変形例に係るサービス提供装置100は、図4及び図5に示したオークション記憶部121の代わりに、図9に示したオークション記憶部122を有する。図9に示すように、オークション記憶部122は、「転売対象」といった情報を記憶する。なお、図9では図示することを省略したが、オークション記憶部122は、図4及び図5に示した「企画内容」、「オークション期間」、「現在価格」、「入札者ID」、「終了日時」についても記憶する。
図9における「転売対象」は、広告の表示回数を示す。図9の場合、広告が表示される回数の単位として、月毎のPV(page view)数が用いられる。すなわち、図9では、広告枠Aにおける広告権利を有する広告主C11が、1ヶ月毎に30000回だけ広告枠Aに広告を表示する広告権利を転売する例を示している。なお、「転売対象」には、1ヶ月毎のPV数に限られず、所定の期間毎(例えば、1日毎、1週間毎など)のPV数が記憶されてもよい。
図9の例の場合、サービス提供装置100の要求受付部137は、図1に示したステップS15において、広告権利を有する広告主から、転売対象とするPV数とともに転売要求を受け付ける。この場合、要求受付部137は、図9に示した例のように、広告主から受け付けたPV数が記憶されるレコードをオークション記憶部122に追加する。
そして、サービス提供装置100のサービス提供部132は、図9に示すオークション記憶部122に基づいて、オークションページを生成する。ここで、図10に、変形例に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページの一例を示す。図10では、図9に示した企画ID「P11」に対応するオークションページW30の一例を示す。図10に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW30の入札表示欄R12に「PV数/月」を掲載する。具体的には、サービス提供部132は、入札表示欄R12の「PV数/月」に、オークション記憶部122の転売対象に記憶されているPV数を掲載する。
このように、サービス提供部132は、広告主に指定された回数だけ広告が表示される広告権利に関するオークションを開催する。これにより、サービス提供装置100は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。例えば、広告主によっては、広告が表示される目標の回数を設定している場合がある。しかし、実際に合成コンテンツの閲覧数(配信数)は、広告主の目標回数よりも多くなることもある。そして、広告主によっては、目標表示回数だけ広告が表示されればよく、目標回数以上に広告を表示させることを要しない場合がある。このような広告主は、図9及び図10を用いて説明したサービス提供装置100を利用することにより、合成コンテンツの配信回数の月平均から、広告の目標表示回数を差し引いた回数だけ転売することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
なお、上記例において、要求受付部137は、転売対象とするPV数とともに転売要求を受け付けた場合に、かかるPV数を保証できるか否かを判定してもよい。例えば、サービス提供装置100は、各合成コンテンツがユーザ端末40に配信された配信回数(例えば、月毎の配信回数)を配信サーバ30から取得し、取得した配信回数を履歴情報として保持する。そして、要求受付部137は、転売対象とするPV数とともに転売要求を受け付けた場合に、転売対象の広告が組み込まれている合成コンテンツの実際の配信回数を履歴情報から取得する。そして、要求受付部137は、履歴情報から取得した配信回数よりも転売対象とするPV数の方が多い場合には、その旨を転売要求の送信元に通知して、転売要求を受け付けなくてもよい。または、要求受付部137は、履歴情報から取得した配信回数よりも転売対象とするPV数が所定値以上少なくなければ、その旨を転売要求の送信元に通知して、転売要求を受け付けなくてもよい。例えば、要求受付部137は、履歴情報から取得した配信回数から所定の割合を減算した値(例えば、3割減)よりも、転売対象とするPV数の方が多い場合には、転売要求を受け付けなくてもよい。これにより、サービス提供装置100は、保証されるPV数を転売する転売サービスを提供することができる。
また、図9及び図10に示した例の場合、サービス提供装置100の生成部135は、例えば、転売元の広告主に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツと、転売先の広告主に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツとを生成する。例えば、図10の例において、広告枠Aにおける広告権利が広告主C12によって落札されたものとする。この場合、生成部135は、広告主C11に対応する広告データが広告枠Aに組み込まれた合成コンテンツと、広告主C12に対応する広告データが広告枠Aに組み込まれた合成コンテンツとを生成する。そして、送信部136は、生成部135によって生成された双方の合成コンテンツと、転売されたPV数とを配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、転売されたPV数に達するまでは、広告主C12に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツを配信し、転売されたPV数に達した後には、広告主C11に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツを配信する。
〔5−2.転売条件(2)〕
図9及び図10では、広告権利の一部として、広告が表示される回数が決められている広告権利を転売する例を示した。しかし、広告権利の一部は、この例に限られない。例えば、サービス提供装置100の要求受付部137は、広告権利の一部として、所定の期間において広告を表示する広告権利を転売する転売要求を受け付けてもよい。そして、サービス提供装置100のサービス提供部132は、要求受付部137によって受け付けられた転売要求に従って、所定の期間だけ広告を表示する広告権利を転売するための転売サービスを提供してもよい。この点について図11及び図12を用いて説明する。
図11は、変形例に係るオークション記憶部122の一例を示す図である。オークション記憶部122の構成は、図9に示した例と同様である。ただし、図11における「転売対象」は、広告が配信される期間を示す。すなわち、図11では、広告枠Aにおける広告権利を有する広告主C11が、2013年10月に配信される合成コンテンツの広告枠Aに広告が表示される広告権利と、2013年11月に配信される合成コンテンツの広告枠Aに広告が表示される広告権利とを転売する例を示している。また、図11では、広告主C11が、午前に配信される合成コンテンツの広告枠Bに広告が表示される広告権利を転売する例を示している。また、図11では、広告主C12が、2013年10月の午前に配信される合成コンテンツの広告枠Cに広告が表示される広告権利を転売する例を示している。
図11の例の場合、サービス提供装置100の要求受付部137は、図1に示したステップS15において、広告権利を有する広告主から、転売対象とする広告配信期間とともに転売要求を受け付ける。この場合、要求受付部137は、図9に示した例のように、広告主から受け付けた広告配信期間が記憶されるレコードをオークション記憶部122に追加する。このとき、要求受付部137は、複数の転売要求を受け付けてもよい。この場合、要求受付部137は、図11に示したオークションID「AU11」の例のように、広告主から受け付けた転売要求の数だけレコードを追加する。
そして、サービス提供装置100のサービス提供部132は、図11に示すオークション記憶部122に基づいて、オークションページを生成する。ここで、図12に、変形例に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページの一例を示す。図12では、図11に示した企画ID「P11」に対応するオークションページW40の一例を示す。図12に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW40の入札表示欄R12に「配信期間」を掲載する。具体的には、サービス提供部132は、入札表示欄R12の「配信期間」に、オークション記憶部122の転売対象に記憶されている広告配信期間を掲載する。
このようにして、サービス提供部132は、広告主に指定された期間に広告が表示される広告権利に関するオークションを開催する。これにより、サービス提供装置100は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。例えば、広告主によっては、広告を表示したい時期(季節)や時間帯を設定している場合がある。このような広告主は、図11及び図12を用いて説明したサービス提供装置100を利用することにより、広告を表示させる必要ない時期(季節)や時間帯を転売することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
なお、図11及び図12に示した例の場合、サービス提供装置100の生成部135は、例えば、転売元の広告主に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツと、転売先の広告主に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツとを生成する。そして、送信部136は、生成部135によって生成された合成コンテンツと配信期間とを対応付けて配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、各配信期間において、かかる配信期間に対応する合成コンテンツを配信する。
〔5−3.転売条件(3)〕
また、広告権利の一部は、図9〜図12に示した例に限られない。例えば、サービス提供装置100の要求受付部137は、広告権利の一部として、所定のユーザに配信されるコンテンツに広告を表示する広告権利を転売する転売要求を受け付けてもよい。そして、サービス提供装置100のサービス提供部132は、要求受付部137によって受け付けられた転売要求に従って、所定のユーザに配信されるコンテンツにおける広告権利を転売するための転売サービスを提供してもよい。この点について図13及び図14を用いて説明する。
図13は、変形例に係るオークション記憶部122の一例を示す図である。オークション記憶部122の構成は、図9に示した例と同様である。ただし、図13における「転売対象」は、広告が表示される合成コンテンツの配信先に関する情報を示す。例えば、図13における「転売対象」は、合成コンテンツの配信先となるユーザの各種ユーザ属性に該当する。ユーザ属性は、例えば、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性である。デモグラフィック属性は、人口統計学的なユーザの属性情報を示す。例えば、デモグラフィック属性は、ユーザの「住所」、「性別」、「年齢」、「年収」、「職業」、「家族構成」などに該当する。また、サイコグラフィック属性は、ユーザの嗜好、価値観、ライフスタイル、性格などを示す。例えば、サイコグラフィック属性は、ユーザの嗜好性の分野として「車」や「旅行」や「服」や「飲食」などに該当する。
そして、図13の例の場合、転売対象の広告権利は、「転売対象」に記憶されているユーザ属性を有するユーザに配信される合成コンテンツに広告が表示される権利に該当する。すなわち、図13では、広告枠Aにおける広告権利を有する広告主C11が、東日本在住のユーザに配信される合成コンテンツの広告枠Aに広告が表示される広告権利と、西日本在住のユーザに配信される合成コンテンツの広告枠Aに広告が表示される広告権利とを転売する例を示している。また、図13では、広告主C11が、ユーザ属性が男性であるユーザに配信される合成コンテンツの広告枠Bに広告が表示される広告権利を転売する例を示している。また、図13では、広告主C12が、車への嗜好が高いユーザに配信される合成コンテンツの広告枠Cに広告が表示される広告権利を転売する例を示している。
図13の例の場合、サービス提供装置100の要求受付部137は、図1に示したステップS15において、広告権利を有する広告主から、転売対象とする配信先のユーザ属性とともに転売要求を受け付ける。この場合、要求受付部137は、図9に示した例のように、広告主から受け付けたユーザ属性が転売対象に記憶されるレコードをオークション記憶部122に追加する。このとき、要求受付部137は、複数の転売要求を受け付けてもよい。この場合、要求受付部137は、図13に示したオークションID「AU11」の例のように、広告主から受け付けた転売要求の数だけレコードを追加する。なお、図13では、転売対象のユーザ属性が単一である例を示したが、要求受付部137は、複数のユーザ属性とともに転売要求を受け付けてもよい。例えば、要求受付部137は、「東日本在住」かつ「男性」といったユーザ属性を受け付けてもよい。この例の場合、広告主が、「東日本在住」かつ「男性」であるユーザに配信される合成コンテンツの広告枠における広告権利を転売することを示す。
そして、サービス提供装置100のサービス提供部132は、図13に示すオークション記憶部122に基づいて、オークションページを生成する。ここで、図14に、変形例に係るサービス提供部132によって生成されるオークションページの一例を示す。図14では、図13に示した企画ID「P11」に対応するオークションページW50の一例を示す。図14に示す例のように、サービス提供部132は、オークションページW50の入札表示欄R12に「配信先」を掲載する。具体的には、サービス提供部132は、入札表示欄R12の「配信先」に、オークション記憶部122の転売対象に記憶されているユーザ属性を掲載する。
このようにして、サービス提供部132は、広告主に指定された配信先に配信される合成コンテンツにおける広告権利に関するオークションを開催する。これにより、サービス提供装置100は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。例えば、広告主によっては、所定のユーザに対してのみ広告を配信したい場合がある。一例を挙げて説明すると、主に東日本に販売店を有する販売業者は、東日本在住のユーザに対してのみ広告を配信したい場合がある。また、他の例として、化粧品関連の業者は、女性のユーザに対してのみ広告を配信したい場合がある。このような広告主は、図13及び図14を用いて説明したサービス提供装置100を利用することにより、広告の配信対象とする必要のないユーザ属性を転売することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
なお、図13及び図14に示した例の場合、サービス提供装置100の生成部135は、例えば、転売元の広告主に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツと、転売先の広告主に対応する広告データが組み込まれた合成コンテンツとを生成する。そして、送信部136は、生成部135によって生成された合成コンテンツとユーザ属性とを対応付けて配信サーバ30に送信する。これにより、配信サーバ30は、合成コンテンツの配信先ユーザのユーザ属性に応じて、配信対象の合成コンテンツを変動させる。
また、図13及び図14の例において、広告主は、合成コンテンツの配信実績に基づいて、転売対象のユーザ属性を決定することができる。例えば、サービス提供装置100は、定期的に配信サーバ30にアクセスすることで、各合成コンテンツにおけるターゲティング条件毎の配信数を配信サーバ30から取得する。そして、サービス提供装置100は、ターゲティング条件毎の配信数を広告主に提供する。これにより、広告主は、自身の広告データが組み込まれている合成コンテンツを閲覧したユーザのユーザ属性に関する分布を把握することができる。例えば、広告主は、合成コンテンツを閲覧したユーザの男女比が3:7であること等を把握することができる。そして、広告主は、このような合成コンテンツの配信実績に基づいて、例えば、ユーザ属性「女性」のみを転売対象とし、ユーザ属性「男性」については転売対象としない等とすることができる。また、図9〜図14に示した転売条件は一例であって、上述した例に限られない。具体的には、図9〜図14に示した各種転売条件は組み合わせられてもよい。例えば、広告主は、2013年10月に男性であるユーザに配信される合成コンテンツに広告を表示する広告権利を転売することもできる。
〔5−4.広告主の確認〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、落札者が決定した場合に、落札者である広告主に関する落札者情報をコンテンツ制作者に通知してもよい。また、サービス提供装置100は、落札者情報を受信したコンテンツ制作者から、落札者として許可するか否かを示す許可情報を受け付けてもよい。この点について、図15を用いて説明する。
図15は、変形例に係るサービス提供処理の一例を示す図である。図15の例において、サービス提供装置100の企画受付部131は、図1の例と同様に、コンテンツ制作者から企画情報及び広告枠情報を受け付ける(ステップS21)。
また、図15の例では、サービス提供部132は、広告主C11から入札を受け付け、広告主C11を落札者に決定する(ステップS22)。この場合に、サービス提供部132は、落札者が広告主C11に決定したことを示す落札者情報をコンテンツ制作者に通知する(ステップS23)。例えば、サービス提供部132は、広告主C11の名称(企業名など)や業種を示す落札者情報をコンテンツ制作者に通知する。
そして、サービス提供部132は、コンテンツ制作者から、広告主C11を落札者として許可するか否かを示す許可情報を受け付ける(ステップS24)。このとき、サービス提供部132は、広告主C11を落札者として許可しないことを示す許可情報を受け付けた場合には、広告主C11が落札者として許可されなかったことを広告主C11に通知する。そして、サービス提供部132は、ステップS22において落札された広告権利に関するオークションを再度開催する。一方、サービス提供部132は、広告主C11を落札者として許可することを示す許可情報を受け付けた場合には、広告主C11が落札者として許可されたことを広告主C11に通知し、ステップS22において落札された広告権利に関するオークションを終了する。
このように、サービス提供装置100は、落札者情報をコンテンツ制作者に通知し、コンテンツ制作者に落札者が適切であるかを判断させることで、コンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。具体的には、コンテンツ制作者は、落札者情報に基づいて、企画中のコンテンツ(又は、制作済みのコンテンツ)とのイメージに合致する広告主を選定することができる。例えば、コンテンツ制作者は、スポーツ関連のコンテンツを制作する場合には、スポーツ業者である広告主のみ選定することができる。また、例えば、コンテンツ制作者は、コンテンツのイメージを低下させるような広告主の業者を排除することができる。
図15の例では、コンテンツ制作者が、広告主C11を落札者として許可したものとする。そして、サービス提供装置100の要求受付部137は、広告主C11から、ステップS22において落札された広告権利の転売要求を受け付けたものとする(ステップS25)。そして、サービス提供部132は、転売対象の広告権利に関するオークションにおいて広告主C12から入札を受け付け、広告主C12を落札者に決定する(ステップS26)。
この場合に、サービス提供部132は、上記例と同様に、落札者が広告主C12に決定したことを示す落札者情報をコンテンツ制作者に通知する(ステップS27)。すなわち、サービス提供部132は、転売先に関する情報をコンテンツ制作者に通知する。そして、サービス提供部132は、コンテンツ制作者から、広告主C12を落札者として許可するか否かを示す許可情報を受け付ける(ステップS28)。このとき、サービス提供部132は、上記例と同様に、コンテンツ制作者から受け付けた許可情報に従って、広告主C12を落札者とするか否かを決定する。
このように、サービス提供装置100は、転売対象の広告権利に関するオークションを開催する場合であっても、転売先の広告主を示す落札者情報をコンテンツ制作者に通知し、コンテンツ制作者に落札者が適切であるかを判断させる。これにより、コンテンツ制作者は、広告権利が転売されるたびに、転売先の広告主を確認することができるので、制作済みのコンテンツのイメージを維持することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、広告主だけでなくコンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
〔5−5.広告条件〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、コンテンツ制作者から、コンテンツに表示される広告の条件である広告条件を受け付け、受け付けた広告条件を満たす範囲でオークションサービス(転売サービスを含む)を提供してもよい。この点について、図16及び図17を用いて説明する。なお、図16及び図17では、広告条件が、入札可能な広告主の条件である例を示す。
図16は、変形例に係るオークション記憶部123の一例を示す図である。変形例に係るサービス提供装置100は、図4及び図5に示したオークション記憶部121の代わりに、図16に示したオークション記憶部123を有する。図16に示すように、オークション記憶部123は、「広告条件」といった情報を記憶する。なお、図16では図示することを省略したが、オークション記憶部123は、図4及び図5に示した「企画内容」、「オークション期間」、「現在価格」、「入札者ID」、「終了日時」についても記憶する。
「広告条件」は、コンテンツに表示されることが許可される広告の条件を示す。図16の例の場合、「広告条件」には、オークションに入札可能な広告主の業種が記憶される。すなわち、図16では、広告枠Aに関するオークションには、業種「飲食業」である広告主が入札可能であり、広告枠Bに関するオークションには、業種「飲食業」又は「スポーツ用品業」である広告主が入札可能である例を示している。
図17は、変形例に係るサービス提供処理の一例を示す図である。図17の例において、サービス提供装置100の企画受付部131は、コンテンツ制作者から企画情報及び広告枠情報を受け付ける(ステップS31)。このとき、企画受付部131は、オークションに入札することが許可される広告主の条件を含む広告枠情報を受け付ける。そして、企画受付部131は、広告枠情報に含まれる広告主の条件をオークション記憶部123の広告条件に格納する。
続いて、サービス提供部132は、各広告枠に関するオークションを開催し、各広告主から入札を受け付ける。図17では、図16に示した広告枠Aに関するオークションを例に挙げて説明する。また、図17の例において、広告主C11の業種はスポーツ用品業であり、広告主C12の業種は飲食業であり、広告主C13の業種は携帯電話業者であり、広告主C14の業種は飲食業であるものとする。
そして、サービス提供部132は、広告枠Aに関するオークションに広告主C11から入札された場合、かかる入札を拒否する(ステップS32)。これは、広告主C11の業種「スポーツ用品業」と、広告枠Aに入札可能な広告主の業種「飲食業」とが一致しないからである。一方、サービス提供部132は、広告枠Aに関するオークションに広告主C12から入札された場合には、かかる入札を許可する(ステップS33)。これは、広告主C12の業種「飲食業」と、広告枠Aに入札可能な広告主の業種「飲食業」とが一致するからである。
このように、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から予め指定された広告主に対して入札を許可する。これにより、コンテンツ制作者は、企画中のコンテンツ(又は、制作済みのコンテンツ)とのイメージに合致する広告主を予め選定することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
ここでは、広告枠Aに関するオークションの落札者が広告主C12に決定されたものとする。そして、サービス提供装置100の要求受付部137は、広告主C12から、ステップS33において落札された広告権利の転売要求を受け付けたものとする(ステップS34)。
そして、サービス提供部132は、転売対象の広告権利に関するオークションに広告主C13から入札された場合、かかる入札を拒否する(ステップS35)。これは、広告主C13の業種「携帯電話業者」と、広告枠Aに入札可能な広告主の業種「飲食業」とが一致しないからである。一方、サービス提供部132は、転売対象の広告権利に関するオークションに広告主C14から入札された場合には、かかる入札を許可する(ステップS36)。これは、広告主C14の業種「飲食業」と、広告枠Aに入札可能な広告主の業種「飲食業」とが一致するからである。
このように、サービス提供装置100は、企画段階でコンテンツ制作者から指定された広告条件を満たす範囲で、転売対象の広告権利に関する転売サービスを提供する。これにより、コンテンツ制作者は、広告権利が転売される場合であっても、制作済みのコンテンツのイメージを維持することができる。このようなことから、サービス提供装置100は、広告主だけでなくコンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
なお、上記では、広告条件として、広告主の業種を例に挙げたが、広告条件はこの例に限られない。例えば、広告条件は、広告データの種別であってもよい。この場合、コンテンツ制作者は、広告データの種別を静止画像又は動画像のいずれかに指定したり、広告データの種別を実写動画又はアニメーション動画のいずれかに指定したりすることができる。なお、広告条件が広告データの種別である場合には、サービス提供部132は、コンテンツ受付部134が落札者から受け付けた広告データの種別が広告条件を満たすか否かを判定する。そして、サービス提供部132は、広告条件を満たさない場合には、広告条件を満たす広告データを入稿するよう落札者に通知するか、又は、オークションを再度開催する。
また、サービス提供部132は、上述した広告条件をオークションページに掲載してもよい。これにより、サービス提供部132は、入札前の段階で広告条件を広告主に把握させることができるので、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
〔5−6.手数料(1)〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、各種サービスを利用するコンテンツ制作者や広告主から手数料を徴収してもよい。この点について、図18を用いて説明する。
図18は、変形例に係るサービス提供処理の一例を示す図である。図18の例において、サービス提供装置100の企画受付部131は、コンテンツ制作者から企画情報及び広告枠情報を受け付ける(ステップS41)。この場合に、サービス提供部132は、コンテンツ制作者に対して、オークションサービスの利用料として手数料を請求する(ステップS42)。
また、サービス提供部132は、広告主C11から入札を受け付ける(ステップS43)。この場合に、サービス提供部132は、広告主C11に対して、オークションサービスの利用料として手数料を請求する(ステップS44)。例えば、サービス提供部132は、図6に例示したオークションページを広告主C11に提供する際に、広告主C11に手数料を請求する。このように、サービス提供装置100は、広告主が企画内容を閲覧する時点で手数料を徴収することにより、オークションへの参加意思のない広告主に企画内容が無用に閲覧されることを防止できる。
また、図18の例では、サービス提供部132は、広告主C11を落札者に決定したものとする。そして、要求受付部137は、広告主C11から、広告権利の転売要求を受け付けたものとする(ステップS45)。この場合に、サービス提供部132は、広告主C11に対して、転売サービスの利用料として手数料を請求する(ステップS46)。
そして、サービス提供部132は、転売対象の広告権利に関するオークションに広告主C12から入札を受け付ける(ステップS47)。この場合に、サービス提供部132は、広告主C12に対して、転売サービスの利用料として手数料を請求する(ステップS48)。例えば、サービス提供部132は、図7に例示したオークションページを広告主C12に提供する際に、広告主C12に手数料を請求する。このように、サービス提供装置100は、広告主が企画内容を閲覧する時点で手数料を徴収することにより、オークションへの参加意思のない広告主に企画内容が無用に閲覧されることを防止できる。
このように、サービス提供装置100は、オークションサービス(転売サービスを含む)を提供する対価として、コンテンツ制作者や広告主に対して手数料を課してもよい。これにより、サービス提供装置100は、オークションサービスを冷やかしで利用されることを防止できる。
なお、図18では、サービス提供部132が手数料の請求や徴収を行う例を示したが、サービス提供部132は、手数料の金額を算定する処理のみを行ってもよい。そして、サービス提供装置100の管理者等が、サービス提供部132によって算定された金額をコンテンツ制作者や広告主に請求してもよい。また、手数料の金額を算定する処理は、サービス提供部132ではなく、落札金管理部133によって行われてもよい。
〔5−7.手数料(2)〕
また、サービス提供装置100は、図17の例のように、広告条件を満たす範囲でオークションサービスを提供する場合に、手数料をコンテンツ制作者に支払う代わりに、コンテンツ制作者に対して、広告条件を緩和するよう要求してもよい。この点について、図19を用いて説明する。
図19は、変形例に係るサービス提供処理の一例を示す図である。図19に示したステップS51は、図17に示したステップS31に対応する。また、図19に示したステップS52は、図18に示したステップS42に対応する。また、図19に示したステップS53は、図17に示したステップS32に対応する。また、図19に示したステップS54〜S57は、図18に示したステップS43〜S46に対応する。
そして、図19の例の場合、サービス提供部132は、ステップS56において要求受付部137が転売要求を受け付けた場合に、広告条件を緩和することを要求する緩和要求をコンテンツ制作者に送信する(ステップS58)。具体的には、図19の例では、コンテンツ制作者は、ステップS51において広告枠情報を送信することで、入札可能な広告主の業種を飲食業に制限している。そこで、サービス提供部132は、この広告主の業種に対する制限を緩和するようコンテンツ制作者に要求する。
この後に、企画受付部131は、コンテンツ制作者から、ステップS51において受け付けた広告条件よりも緩和された広告条件を含む広告枠情報を受け付ける(ステップS59)。図19の例の場合、企画受付部131は、広告主の条件に業種「スポーツ用品業」が追加された広告枠情報を受け付ける。
そして、サービス提供部132は、広告条件が緩和された広告枠情報が受け付けられた場合には、オークション記憶部123を更新するとともに、コンテンツ制作者に対して手数料を支払う(ステップS60)。例えば、サービス提供部132は、ステップS57において広告主C12から得られた手数料の一部又は全部をコンテンツ制作者に支払う。なお、サービス提供部132は、コンテンツ制作者に支払う手数料の金額を算定する処理のみを行ってもよい。
この後に、サービス提供部132は、スポーツ用品業である広告主C11から入札された場合、かかる入札を許可する(ステップS61)。ステップS59において緩和された広告主の業種「飲食業」又は「スポーツ用品業」に、広告主C11の業種「スポーツ用品業」が含まれるからである。なお、図19に示したステップS62は、図18に示したステップS48に対応する。
このように、サービス提供装置100は、手数料をコンテンツ制作者に支払う代わりに、コンテンツ制作者に広告条件を緩和させる。これにより、サービス提供装置100は、広告主に対する制限を緩和することができるので、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
〔5−8.転売タイミング〕
また、上記実施形態では、合成コンテンツが配信サーバ30に配信された後に、広告権利の転売が行われる例を示したが、この例に限られない。具体的には、サービス提供部132は、合成コンテンツが配信される前に、広告権利を転売するための転売サービスを提供してもよい。
また、サービス提供装置100は、コンテンツに複数の広告枠が設定される場合に、各広告枠に関するオークションを異なる期間に開催する場合がある。例えば、サービス提供部132は、コンテンツ制作者に各広告枠に関するオークションの開催期間を設定させる場合には、各オークションを異なる期間に開催する場合がある。また、サービス提供部132は、コンテンツに複数の広告枠が設定される場合に、各オークションに即決価格を設定する場合がある。このような場合、各広告枠に関する全てのオークションが同じタイミングで終了するとは限らない。すなわち、同一のコンテンツに設定される複数の広告枠のうち、第1の広告枠に関するオークションが終了する前に、第2の広告枠に関するオークションが終了する場合がある。このようなケースにおいて、上述してきたサービス提供部132は、第1の広告枠に関するオークションを開催しつつ、第2の広告枠に関する転売サービスを提供してもよい。
〔5−9.コンテンツ制作者に転売〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、広告権利の転売におけるオークションにコンテンツ制作者を参加させてもよい。具体的には、サービス提供部132は、転売サービスにおいて、コンテンツ制作者から入札を受け付けてもよい。これにより、サービス提供部132は、コンテンツ制作者に広告権利を買い戻させることができる。例えば、コンテンツ制作者は、広告主に落札された広告権利を特定の広告主に提供することを望む場合がある。また、例えば、コンテンツ制作者は、広告主に落札された広告権利に対応する広告枠に、コンテンツ制作者自身が制作した広告データを組み込むことを望む場合がある。サービス提供部132は、コンテンツ制作者が参加可能な転売サービスを提供することで、このようなコンテンツ制作者のニーズに応えることができる。
また、サービス提供部132は、広告主よりもコンテンツ制作者が優先的に入札可能な転売サービスを提供してもよい。具体的には、サービス提供部132は、広告主から転売要求を受け付けてから所定期間は、コンテンツ制作者のみが参加可能な転売サービスを提供してもよい。これにより、サービス提供部132は、上述したコンテンツ制作者のニーズをより満たすことができる。
〔5−10.合成コンテンツの確認〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、合成コンテンツを生成した場合に、コンテンツ制作者や広告主に合成コンテンツを確認させてもよい。具体的には、サービス提供装置100の送信部136は、生成部135によって生成された合成コンテンツを配信サーバ30に送信する前に、コンテンツ制作者、又は、かかる合成コンテンツに組み込まれている広告データに対応する広告主に合成コンテンツを送信する。なお、生成部135は、広告権利が転売されるたびに新たな合成コンテンツを生成するので、送信部136は、生成部135によって合成コンテンツが生成されるたびに、生成された合成コンテンツをコンテンツ制作者又は広告主に送信する。これにより、送信部136は、合成コンテンツに問題がないかをコンテンツ制作者及び広告主に問い合わせる。そして、送信部136は、コンテンツ制作者及び広告主から、合成コンテンツに問題がない旨の回答を受信した場合に、合成コンテンツを配信サーバ30に送信する。
このように、サービス提供装置100は、合成コンテンツをコンテンツ制作者及び広告主に確認させることで、コンテンツ制作者及び広告主にとって意図しない合成コンテンツがユーザ端末40に配信されることを防止できる。具体的には、サービス提供装置100によってコンテンツに広告データが組み込まれた合成コンテンツは、コンテンツ制作者が制作したコンテンツ自体ではない。このため、合成コンテンツには、例えばコンテンツのイメージを低下させるような広告データが組み込まれる可能性がある。また、広告主にとって意図しない態様で、コンテンツに広告データが組み込まれる可能性もある。このため、広告主のイメージを低下させるような態様でコンテンツに広告データが組み込まれる可能性がある。サービス提供装置100は、コンテンツ制作者及び広告主に合成コンテンツを確認させるので、コンテンツ制作者又は広告主のイメージを低下させるような合成コンテンツが流通することを防止できる。なお、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者及び広告主のいずれか一方のみに合成コンテンツを送信してもよいし、コンテンツ制作者及び広告主の双方に合成コンテンツを送信してもよい。
〔5−11.サービス態様〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、オークション形式ではない転売サービスを提供してもよい。具体的には、サービス提供部132は、転売対象の広告権利を販売するための転売サービスを提供してもよい。この場合、要求受付部137は、転売元の広告主から販売価格とともに転売要求を受け付ける。そして、サービス提供部132は、他の広告主からアクセスされた場合に、要求受付部137によって受け付けられた販売価格により広告権利を販売するウェブページを配信する。同様に、サービス提供装置100は、企画中のコンテンツに広告を表示する権利を落札対象とするオークションサービスを提供したが、企画中のコンテンツに広告を表示する権利についてもオークション形式ではなく、単に販売するための販売サービスとして提供してもよい。
また、上記実施形態では、サービス提供装置100が、企画中のコンテンツに広告を表示する広告権利を落札対象とするオークションサービスを提供し、かかるオークションサービスにおいて落札された広告権利を転売する転売サービスを提供する例を示した。しかし、サービス提供装置100のサービス提供部132は、上述したオークションサービスにおいて落札された広告権利に限らず、所定のコンテンツに広告を表示する広告権利を有する広告主から、かかる広告権利を他の広告主に転売するための転売サービスを提供してもよい。すなわち、サービス提供装置100は、図1上段に示したオークションサービスを提供せずに、図1下段に示した転売サービスを提供してもよい。また、上記実施形態では、サービス提供装置100が合成コンテンツを生成する例を示したが、合成コンテンツの生成処理は、配信サーバ30等の他の装置によって行われてもよい。このような場合には、図3に示したサービス提供装置100は、企画受付部131やコンテンツ受付部134や生成部135や送信部136等を有しなくてもよい。また、図4等に示したオークション記憶部121は、例えば「企画ID」や「企画内容」を記憶しなくてもよい。
〔5−12.予測PV数の提示〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、転売サービスを提供する際に、コンテンツがユーザに閲覧される閲覧回数を予測し、予測結果をオークションページに掲載してもよい。以下、図20及び図21を用いて、この点について説明する。なお、以下では、コンテンツがユーザに閲覧される回数を「PV(page view)数」と表記する場合がある。また、以下では、PV数の予測値を「予測PV数」と表記する場合がある。
図20は、変形例に係るサービス提供装置200の構成例を示す図である。図20に示すように、サービス提供装置200は、履歴情報記憶部122と、算出部141と、取得部142とを有する。
履歴情報記憶部122は、コンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツに関する各種情報を記憶する。図21に、変形例に係る履歴情報記憶部122の一例を示す。図21に示すように、履歴情報記憶部122は、「制作者ID」、「制作済みコンテンツ」、「カテゴリ」、「閲覧日時」、「閲覧数」といった項目を有する。
「制作者ID」は、コンテンツ制作者を識別するための識別情報を示す。「制作済みコンテンツ」は、コンテンツ制作者が過去に制作したコンテンツを示す。図21では「制作済みコンテンツ」に「CD11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、動画等のコンテンツ、又は、コンテンツの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。「カテゴリ」は、制作済みコンテンツが属するカテゴリを示す。制作済みコンテンツのカテゴリの例としては、ドラマ、フィクション、アニメーション等が挙げられる。なお、コンテンツのカテゴリは、例えば企画情報に含まれ、コンテンツ制作者に設定されてもよいし、完成後のコンテンツを確認したサービス提供装置200又は配信サーバ30の管理者等によって設定されてもよい。「閲覧日時」は、コンテンツが閲覧された日時を示す。図21の例では、「閲覧日時」には年月日時分秒のうち年月を示す情報が格納される。「閲覧数」は、コンテンツが閲覧された回数を示す。言い換えれば、「閲覧数」は、配信サーバ30によってユーザ端末40にコンテンツ(実際には、後述する合成コンテンツ)が配信された回数を示す。図21では、「閲覧数」に、1ヶ月毎の閲覧数が記憶される例を示す。
すなわち、図21では、コンテンツ制作者CP11により、過去にコンテンツ「CD11」や「CD12」が制作された例を示している。また、図21では、コンテンツ「CD11」が、ドラマに関するコンテンツ(例えば、動画)である例を示している。また、図21では、コンテンツ「CD11」が、2013年6月に35000回閲覧され、2013年7月に35000回閲覧され、2013年8月に45000回閲覧された例を示している。
なお、履歴情報記憶部122は、閲覧日時を記憶しなくてもよい。具体的には、履歴情報記憶部122は、制作済みコンテンツの配信が開始されてから現時点までの累計の閲覧数のみを記憶してもよい。
算出部141は、コンテンツがユーザに閲覧される回数の予測値である予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、要求受付部137によって転売要求が受け付けられた場合に、転売対象の広告枠が設定されているコンテンツの企画情報をオークション記憶部121から取得する。そして、算出部141は、取得した企画情報と、履歴情報記憶部122に記憶されている各種情報とに基づいて、予測PV数を算出する。例えば、算出部141は、コンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツの閲覧数に基づいて、企画情報に対応するコンテンツの予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、履歴情報記憶部122に記憶されている制作済みコンテンツのうち、コンテンツ制作者の制作者IDに対応する制作済みコンテンツを特定する。そして、算出部141は、特定した制作済みコンテンツに対応する閲覧数に基づいて、企画中のコンテンツの予測PV数を算出する。例えば、算出部141は、予測PV数として、制作済みコンテンツに対応する閲覧数の平均値を算出する。これは、コンテンツ制作者が同一であるコンテンツのPV数は、一定の範囲となることが考えられるからである。
上記の算出処理について図21の例を用いて説明する。ここでは、コンテンツ制作者CP11によって企画情報が送信されたものとする。この場合、算出部141は、制作者IDが「CP11」である制作済みコンテンツ「CD11」及び「CD12」を特定する。そして、算出部141は、制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数の総計「115000」を算出し、制作済みコンテンツ「CD12」の閲覧数の総計「125000」を算出する。そして、算出部141は、双方の総計の平均値「120000」を予測PV数として算出する。なお、算出部141は、閲覧数の平均値から所定の割合だけ減算した値を予測PV数として算出してもよい。
また、算出部141は、他の態様として、企画情報を送信したコンテンツ制作者に限らない様々なコンテンツ制作者によって過去に制作された制作済みコンテンツのうち、企画受付部131によって受け付けられた企画情報に対応する制作済みコンテンツの閲覧数に基づいて、企画情報に対応するコンテンツの予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、企画情報に含まれるコンテンツのカテゴリが一致する制作済みコンテンツを特定し、特定した制作済みコンテンツに対応する閲覧数に基づいて予測PV数を算出する。これは、カテゴリが同一であるコンテンツのPV数は、一定の範囲となることが多いからである。例えば、ドラマに関するコンテンツは、一般的に10万回ほど閲覧される傾向があり、アニメーションに関するコンテンツは、一般的に5万回ほど閲覧される傾向があることなどが考えられる。
上記の算出処理について図21の例を用いて説明する。ここでは、企画情報に含まれるコンテンツのカテゴリが「ドラマ」であるものとする。この場合、算出部141は、カテゴリが「ドラマ」である制作済みコンテンツ「CD11」及び「CD21」を特定する。そして、算出部141は、制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数の総計「115000」を算出し、制作済みコンテンツ「CD21」の閲覧数の総計「30000」を算出する。そして、算出部141は、双方の総計の平均値「72500」を予測PV数として算出する。
取得部142は、コンテンツの予測PV数を算出する際に用いる各種情報を取得する。具体的には、取得部142は、生成部135によって生成された合成コンテンツを、コンテンツ制作者の制作者IDに対応付けて、履歴情報記憶部122の制作済みコンテンツに格納する。すなわち、取得部142は、生成部135によって生成された合成コンテンツを、コンテンツ制作者によって過去に制作されたコンテンツとして履歴情報記憶部122に格納する。ただし、この例に限られず、取得部142は、コンテンツ受付部134によって受け付けられたコンテンツを履歴情報記憶部122の制作済みコンテンツに格納してもよい。
また、取得部142は、定期的に配信サーバ30にアクセスすることで、合成コンテンツ毎の配信数を配信サーバ30から取得する。そして、取得部142は、各合成コンテンツの配信数を、かかる合成コンテンツ(制作済みコンテンツ)に対応付けて、履歴情報記憶部122の閲覧数に格納する。このとき、取得部142は、配信サーバ30から取得した合成コンテンツ毎の配信数を蓄積しておき、所定期間(例えば、1ヶ月)毎の閲覧数を履歴情報記憶部122の閲覧数に格納する。
そして、サービス提供装置200のサービス提供部132は、算出部141によって算出された予測PV数をオークションページに掲載するとともに、上述してきた転売サービスを提供する。これにより、サービス提供装置200は、転売サービスにおけるオークションに参加する広告主に対して広告がユーザに閲覧される予測回数を把握させることができる。この結果、サービス提供装置200は、付加価値のあるサービスを広告主に提供することができる。
なお、上記例では、算出部141が、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」、又は、「企画中のコンテンツとカテゴリが一致する制作済みコンテンツの閲覧数」といった予測要素に基づいて、予測PV数を算出する例を示した。しかし、算出部141は、複数の予測要素を用いて予測PV数を算出してもよい。
例えば、算出部141は、「企画中のコンテンツとコンテンツ制作者が一致する制作済みコンテンツの閲覧数」と、「企画中のコンテンツとカテゴリが一致する制作済みコンテンツの閲覧数」とを用いて予測PV数を算出してもよい。以下に、算出部141が、双方の予測要素から回帰モデル(以下、「PV数モデルM1」とする)を生成し、生成したPV数モデルM1から予測PV数を算出する例について説明する。
まず、算出部141は、履歴情報記憶部122に記憶されている閲覧数を従属変数(目的変数)とし、履歴情報記憶部122に記憶されている制作者IDやカテゴリを独立変数(説明変数)として回帰分析を行うことにより、制作者IDやカテゴリによって予測PV数を表すPV数モデルM1を生成する。例えば、算出部141によって算出されるPV数モデルM1は、以下の式(1)のように表される。
pv = a0・x0+a1・x1 ・・・ (1)
上記式(1)のうち、「pv」は、履歴情報記憶部122に記憶されている閲覧数を示す。また、「x0」は、制作者ID毎の閲覧数の平均値を示す。図21の例の場合、コンテンツ制作者CP11によって制作された制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数が「115000」であり、制作済みコンテンツ「CD12」の閲覧数が「125000」である。このため、コンテンツ制作者CP11に対応する「x0」は、「120000」となる。また、「x1」は、カテゴリ毎の閲覧数の平均値を示す。図21の例の場合、カテゴリ「ドラマ」に対応する制作済みコンテンツ「CD11」の閲覧数が「115000」であり、制作済みコンテンツ「CD21」の閲覧数が「30000」である。このため、カテゴリ「ドラマ」に対応する「x1」は、「72500」となる。
例えば、図21に示した制作済みコンテンツ「CD11」の場合、閲覧数「pv」は、「115000」である。また、上記例のように、コンテンツ制作者CP11に対応する「x0」は、「120000」であり、カテゴリ「ドラマ」に対応する「x1」は、「72500」である。この場合、上記式(1)は、以下の式(2)のように表される。
pv = a0・x0+a1・x1 ・・・ (1)
115000= a0・(120000)+a1・(72500) ・・・ (2)
算出部141は、制作済みコンテンツ「CD12」や「CD21」についても、上記式(2)と同様の式を求める。そして、算出部141は、各制作済みコンテンツに対応する式を回帰分析することで、各式を近似的に満たすような「a0」及び「a1」を算出し、算出した「a0」及び「a1」を上記式(1)に適用することで、PV数モデルM1を生成する。
そして、算出部141は、企画受付部131によって企画情報が受け付けられた場合に、上記式(1)で表されるPV数モデルM1を用いて、予測PV数を算出する。具体的には、算出部141は、上記式(1)の「x0」に、企画情報を送信したコンテンツ制作者に対応する制作済みコンテンツの閲覧数の平均値を代入する。また、算出部141は、上記式(1)の「x1」に、企画情報に含まれるカテゴリに対応する制作済みコンテンツの閲覧数の平均値を代入する。これにより、算出部141は、企画情報によって示されるコンテンツの予測PV数を算出する。
このように、サービス提供装置200は、複数の予測要素を用いることで、予測PV数を高精度に算出することができる。この結果、サービス提供装置200は、広告主に対して、より高い付加価値のあるサービスを提供することができる。
なお、上記式(1)では、線形モデルを例に挙げたが、算出部141は、線形モデルではなく、下記式(3)のような「log linear」モデルを用いてもよい。
pv = 1/{1+exp(−(a0・x0+a1・x1))} ・・・ (3)
〔5−13.転売態様〕
また、上述してきたサービス提供装置100は、コンテンツ制作者によって設定された全ての広告枠に関するオークションを開催しなくてもよい。具体的には、企画受付部131は、コンテンツ制作者によってコンテンツに設定された複数の広告枠のうち、オークション対象とする広告枠が指定された指定情報を含む広告枠情報を受け付けてもよい。この場合、サービス提供部132は、指定情報に基づいて、オークション対象に指定されている広告枠に関するオークションのみを開催する。すなわち、サービス提供部132は、オークション対象に指定されている広告枠に対しては入札を受け付け、オークション対象に指定されていない広告枠に対しては入札を受け付けない。このとき、サービス提供部132は、オークション対象に指定されていない広告枠に関する情報についてもオークションページに掲載する。例えば、サービス提供部132は、オークション対象に指定されていない広告枠については「落札済み」や「対象外」といった文言を掲載する。なお、オークション対象に指定されていない広告枠には、例えば、コンテンツ制作者が制作した広告データ等が組み込まれるか、または、広告データが組み込まれない。
コンテンツ制作者は、上記のように、一部の広告枠をオークション対象外とすることで、広告を表示する権利をコンテンツ制作者自身で保持することができる。そして、コンテンツ制作者は、コンテンツの完成品(すなわち、合成コンテンツ)が実際に配信された後に、コンテンツ制作者自身が保持していた広告枠の転売要求をサービス提供装置100に送信してもよい。これにより、コンテンツ制作者は、例えばコンテンツの閲覧数が増大したタイミングで広告枠を転売することで、多くの資金を得ることが可能となる。なお、この例の場合、コンテンツ制作者は、合成コンテンツの配信実績に基づいて、転売対象のユーザ属性を決定することもできる。例えば、サービス提供装置100は、定期的に配信サーバ30にアクセスすることで、各合成コンテンツにおけるターゲティング条件毎の配信数を配信サーバ30から取得し、取得したターゲティング条件毎の配信数をコンテンツ制作者に提供する。これにより、コンテンツ制作者は、合成コンテンツを閲覧したユーザのユーザ属性に関する分布を把握することができる。そして、広告主は、このような合成コンテンツの配信実績に基づいて、例えば、ユーザ属性「女性」のみを転売対象とし、ユーザ属性「男性」については転売対象としない等とすることができる。
〔5−14.コンテンツの種類〕
また、上述した実施形態では、コンテンツとして、主に動画を一例に挙げて説明した。しかし、コンテンツの種類は、動画に限られない。例えば、上述してきたコンテンツは、ゲーム等のアプリケーションや、電子書籍や、ウェブログ等のウェブページであってもよい。例えば、コンテンツ制作者は、ゲームや、電子書籍や、専門的なウェブページの制作を企画している場合に、上述してきたオークションサービスを利用することができる。
ここで、図22に、変形例に係るコンテンツの一例を示す。図22では、コンテンツがゲームである例を示す。図22の例では、コンテンツ制作者が、キャラクターのアイコンを用いたゲームの制作を企画する。そして、このコンテンツ制作者は、複数種類のアイコンのうち、3個のアイコンを広告枠として設定する。このように、上述してきたオークションサービスは、ゲーム等のコンテンツにも適用することができる。
なお、図22の例の場合、コンテンツ制作者は、プロダクトプレイスメントと同様に、落札者である広告主から宣伝用のアイコン画像等を受け取り、受け取ったアイコン画像等を用いてゲームを制作する。このため、コンテンツ制作者が、広告データを含む合成コンテンツ(ここの例では、ゲーム)を制作することになる。
〔5−15.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係るサービス提供装置100は、例えば図23に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、サービス提供装置100を例に挙げて説明する。図23は、サービス提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係るサービス提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、オークション記憶部121(又は、オークション記憶部122やオークション記憶部123)内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔5−16.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。また、例えば、上述した各実施形態では、同一のコンテンツに複数の広告枠が設定される例を示したが、同一のコンテンツに1個の広告枠が設定されてもよい。
また、上記実施形態では、コンテンツ制作者がコンテンツに広告枠の再生位置や再生時間などを設定する例を示した。しかし、サービス提供装置100は、コンテンツ制作者から企画情報のみを受け付け、広告枠情報については受け付けなくてもよい。この場合、サービス提供装置100は、例えば予め決められている再生位置や再生時間の広告枠をコンテンツに設定する。
また、例えば、上述した各実施形態では、コンテンツに広告データが組み込まれた合成コンテンツがユーザ端末40に配信される例を示したが、広告データは、ユーザ端末40によってコンテンツが表示又は再生されるたびに、図2では図示しない広告サーバ(アドサーバ等と呼ばれる)によってユーザ端末40に配信されてもよい。具体的には、サービス提供装置100の生成部135は、コンテンツの広告枠に、広告サーバへのアクセス情報(例えば、URL:Uniform Resource Locator)を組み込むことで合成コンテンツを生成してもよい。この場合、ユーザ端末40は、広告枠に設定されているアクセス情報に基づいて広告サーバにアクセスする。そして、広告サーバは、ユーザ端末40からアクセスされた場合に、コンテンツに組み込まれる広告データをユーザ端末40に配信する。このとき、広告サーバは、例えば、アクセス元ユーザのユーザ属性に基づいて、配信対象の広告データを選定する。そして、ユーザ端末40は、広告サーバから取得した広告データをコンテンツの広告枠に表示する。また、この例の場合、広告主は、広告データとして、広告である動画像や静止画像等にアクセスするためのアクセス情報をサービス提供装置100に送信してもよい。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に示した企画受付部131とコンテンツ受付部134は統合されてもよい。また、例えば、上述してきたサービス提供装置100は、配信サーバ30と統合されてもよい。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。例えば、図9〜図14に示した広告権利の一部を転売する実施形態と、図15に示した実施形態とを組み合わせることができる。この場合、図15に示したステップS23において、サービス提供部132は、転売対象に関する情報(PV数、配信期間、ユーザ属性など)とともに、落札者情報をコンテンツ制作者に通知する。
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係るサービス提供装置100は、要求受付部137と、サービス提供部132とを有する。要求受付部137は、コンテンツに広告を表示する権利を有する広告主から、かかる権利を他の広告主に転売する転売要求を受け付ける。サービス提供部132は、要求受付部137によって転売要求が受け付けられた場合に、かかる権利を転売するための転売サービス(例えば、オークションサービス)を提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、広告権利を得られた広告主及び広告権利を得られなかった広告主との双方に対して、付加価値のあるサービスを提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、要求受付部137は、コンテンツに広告を表示する権利の一部として、所定の回数(例えば、PV数)だけ広告を表示する権利を転売する転売要求を受け付ける。また、サービス提供部132は、所定の回数だけ広告を表示する権利を転売するための転売サービスを提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、要求受付部137は、コンテンツに広告を表示する権利の一部として、所定の期間において広告を表示する権利を転売する転売要求を受け付ける。また、サービス提供部132は、所定の期間において広告を表示する権利を転売するための転売サービスを提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、要求受付部137は、コンテンツに広告を表示する権利の一部として、所定の配信先に配信されるコンテンツに広告を表示する権利を転売する転売要求を受け付ける。また、サービス提供部132は、所定の配信先に配信されるコンテンツに広告を表示する権利を転売するための転売サービスを提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、権利の転売先が決定した場合に、コンテンツを制作するコンテンツ制作者に転売先に関する情報を通知する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、広告権利が転売されるたびに、転売先の広告主をコンテンツ制作者に確認させることができるので、広告主だけでなくコンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、転売先に転売することを許可するか否かを示す許可情報をコンテンツ制作者から受信し、許可情報に応じて権利を転売先に転売するか否かを決定する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者に転売先の広告主が適切であるかを判断させるので、広告主だけでなくコンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、要求受付部137は、コンテンツに設定されている複数の広告枠のうち、一部の広告枠に広告を表示する権利を有する広告主から転売要求を受け付ける。また、サービス提供部132は、複数の広告枠に関する情報を提示するとともに、要求受付部137によって受け付けられた転売要求に応じて転売サービスを提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、転売サービスに参加する広告主に対して、入札時に参考となる情報を提供することができるので、付加価値の高いサービスを広告主に提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、要求受付部137によって転売要求が受け付けられた場合に、コンテンツ制作者に権利を転売するための転売サービスを提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者に広告権利を買い戻させることができるので、広告主だけでなくコンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツを制作するコンテンツ制作者から、かかるコンテンツの企画内容を示す企画情報を受け付ける企画受付部131を有する。また、サービス提供部132は、企画受付部131によって受け付けられた企画情報を提示するとともに、コンテンツに広告を表示する権利を販売する販売サービス(例えば、オークションサービス)を提供する。また、要求受付部137は、販売サービスにおいて権利を購入した広告主から転売要求を受け付ける。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツの企画段階で広告権利を落札した広告主に対して、かかる広告権利を転売するための転売サービスを提供することができる。例えば、企画段階で広告権利を落札した広告主によっては、企画段階でイメージしていたコンテンツと完成後のコンテンツとが異なる場合がある。サービス提供装置100は、このような広告主に広告権利を転売させることができるので、付加価値のあるサービスを提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、企画受付部131は、コンテンツ制作者から、コンテンツに表示される広告に関する広告条件を受け付ける。また、サービス提供部132は、企画受付部131に受け付けられた広告条件を満たす範囲で、販売サービス及び転売サービスを提供する。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、コンテンツ制作者にコンテンツとのイメージに合致する広告主を予め選定させることができるので、広告主だけでなくコンテンツ制作者に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、要求受付部137によって転売要求が受け付けられた場合に、コンテンツ制作者に対して広告条件を緩和することを要求する緩和要求を送信し、コンテンツ制作者によって広告条件が緩和された場合に、コンテンツ制作者に所定の手数料を支払うことを決定する。
また、実施形態に係るサービス提供装置100において、サービス提供部132は、転売サービスを利用する広告主から得られる利用料の一部又は全部をコンテンツ制作者に支払う手数料とする。
これにより、実施形態に係るサービス提供装置100は、広告主に対する制限を緩和することができるので、広告主に対して付加価値のあるサービスを提供することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、企画受付部は、企画受付手段や企画受付回路に読み替えることができる。