JP2015046221A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】SiOx(0.5<x<1.5)を含む負極において、初期の充放電効率を向上させるとともに、充放電の繰り返しに伴う負極と非水電解質との副反応を抑制する。【解決手段】正極、負極および非水電解質を具備し、負極は、SiOx(0.5<x<1.5)と炭素材料とを含み、SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合が、1質量%以上、10質量%以下であり、負極と非水電解質との界面における電気二重層容量が0.5〜1.8mF/gである、非水電解質二次電池。【選択図】図5

Description

本発明は、ケイ素酸化物と炭素材料を含む負極を具備する非水電解質二次電池に関する。
非水電解質二次電池は、高電圧かつ高容量であることから、その発展に対して大きな期待が寄せられている。非水電解質二次電池の負極活物質には、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な黒鉛などの炭素材料を用いることが主流となっている。しかし、携帯用電子機器等の小型化かつ軽量化に伴い、さらなる高容量化が望まれるにつれて、炭素材料よりも高容量な合金系活物質が注目されるようになってきている。合金系活物質とは、リチウムと合金化する元素を含む材料であり、なかでもケイ素酸化物が有望視されている。
しかし、ケイ素酸化物は、リチウムと可逆的なSi−Li結合を形成するだけでなく、不可逆なSi−O−Li結合を形成するため、充放電サイクルの初期における不可逆容量が大きく、初期の充放電効率が低いという問題がある。また、ケイ素酸化物は、炭素材料に比べて、充放電に伴う膨張と収縮が大きいことから、その粒子は微粉化されやすく、表面積が増加しやすい。従って、充放電サイクルの繰り返しに伴い、ケイ素酸化物と非水電解質との副反応が進行し、ガス発生や容量劣化を起こしやすい。
そこで、特許文献1は、ケイ素化合物と炭素材料とを含む複合粒子を負極活物質として用いた非水電解質二次電池において、初期の充放電効率やサイクル特性を高める観点から、複合粒子の比表面積を5〜50m2/gに制御することを提案している。そして、比表面積が50m2/gを超えると、初期の充放電効率が低下すると報告されている。ここで、比表面積は、窒素ガス吸着法により測定されている。
なお、特許文献2は、炭素材料からなる負極を具備する非水電解質二次電池において、負極/電解液界面の二重層容量を0.7〜1mFに制御することで、充電受け入れ性が高くなり、電池膨れが少なくなると報告している。
特開2010−33830号公報 特開2003−272621号公報
特許文献1の負極は、負極活物質に含まれるケイ素やケイ素酸化物の含有量が多く、例えば、炭素材料と同じ質量のケイ素やケイ素酸化物が用いられている。このようにケイ素系材料の含有量が多いと、負極の不可逆容量は、全容量の20%を大きく上回るため、初期の充放電効率を小さくすることは困難である。
本発明は、正極、負極および非水電解質を具備し、前記負極は、SiOx(0.5<x<1.5)と、リチウムイオンの吸蔵および放出が可能な炭素材料とを含み、前記SiOxと前記炭素材料との合計に占める前記SiOxの割合が、1質量%以上、10質量%以下であり、前記負極と前記非水電解質との界面における電気二重層容量が0.5〜1.8mF/gである、非水電解質二次電池に関する。
本発明によれば、SiOx(0.5<x<1.5)と炭素材料とを活物質として含む負極を具備する非水電解質二次電池において、初期の充放電効率を向上させるとともに、充放電の繰り返しに伴う負極と非水電解質との副反応を抑制することができる。
窒素分子と負極活物質の表面状態との関係(a)および溶媒分子と負極活物質の表面状態との関係(b)を概念的に示す説明図である。 負極に含まれるSiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合と、負極の二重層容量との関係を示す図である。 正極および負極の理論容量(C)と不可逆容量(ΔC)と可逆容量(C−ΔC)との関係を示す図である。 正極規制の非水電解質二次電池の放電カーブ(X)と、負極規制の非水電解質二次電池の放電カーブ(Y)とを示す図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の縦断面図である。
本発明は、正極、負極および非水電解質を具備し、負極は、SiOx(0.5<x<1.5)と炭素材料とを含み、SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合は、1質量%以上、10質量%以下に制限されている。また、負極と非水電解質との界面における二重層容量は0.5〜1.8mF/gに制御されている。ここで、負極は、負極集電体シートとその表面に付着する負極活物質層とで構成されている。負極活物質層には、負極活物質であるSiOxと炭素材料の他に、結着剤や、必要に応じて増粘剤などの任意成分を含む。上記の二重層容量は、このような負極活物質層の1g当たりの二重層容量を意味する。
既に述べたように、特許文献1では、初期の充放電効率やサイクル特性を高める観点から、複合粒子の比表面積を5〜50m2/gに制御することを提案している。しかし、窒素ガス吸着法により測定される比表面積は、実際の負極/電解液界面の大きさよりも大きくなるため、活物質の比表面積と関連付けて初期の充放電効率を制御することは困難である。これは、図1(a)、(b)に示すように、窒素ガス吸着法では、窒素分子10aが非水電解質に含まれる溶媒分子10bよりも小さいため、実際には溶媒分子10bが接近できない負極活物質12の表面領域12cにも窒素分子10aが吸着してしまうためである。
一方、負極と非水電解質との界面における電気二重層容量は、非水電解質に含まれる溶媒分子が実際に接近し得る負極の表面積の大きさを反映していると考えられる。従って、初期の充放電効率を向上させ、充放電の繰り返しに伴う副反応を抑制するためには、電気二重層容量を、負極の不可逆容量や、非水電解質と副反応し得る面積と関連付けて制御することが必要である。
ただし、SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合が10質量%を超える場合、SiOxは比表面積が大きいことから、二重層容量の増加率は急になる。このような範囲では、二重層容量の範囲を制御したとしても、負極の不可逆容量が大きくなることに変わりはなく、充放電サイクルの繰り返しに伴う副生成物も多くなる。
一方、二重層容量は、SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合に単純比例するものではなく、SiOxの割合が10質量%以下の範囲では、かなり小さな値に収束する傾向がある。このような範囲では、二重層容量の大きさが初期の充放電効率や充放電サイクル特性に与える影響は相対的に大きくなる。これは、溶媒分子が接近し得ない活物質表面の割合が二重層容量に与える影響を無視できなくなるためである。具体的には、二重層容量が小さいほど、初期の充放電効率を高める効果が大きくなり、充放電サイクルに伴う副生成物も少なくなる。すなわち、SiOxの割合が10質量%以下の範囲では、二重層容量を制御する技術的意義は大きくなる。
図2は、負極に含まれるSiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合と、負極の二重層容量との関係を概念的に示している。図2に示すように、SiOxの割合が10質量%を超える範囲では、負極の二重層容量の増加率は次第に大きくなる。これは、SiOxの比表面積が炭素材料のそれより大きいため、SiOxの割合が大きくなると、負極活物質全体としての比表面積の増加率が大きくなるためである。
SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合は、10質量%以下であればよいが、初期の充放電効率をより高める観点からは、5質量%以下に制御することが好ましい。一方、SiOxを用いることによる容量向上の実益を得るためには、SiOxの割合を1質量%以上とすることが必要であり、2質量%以上が好ましい。
次に、負極と非水電解質との界面における二重層容量は0.5〜1.8mF/gに制御する必要がある。二重層容量が1.8mF/gを超えると、初期の充放電効率が低下するだけでなく、充放電サイクルの繰り返しに伴う副反応が顕著になる。一方、二重層容量が0.5mF/g未満では、実際に電池反応に寄与できる活物質の表面積が小さく、負極の容量を十分に向上させることが困難になる。初期の充放電効率と充放電サイクル特性の向上の観点からは、二重層容量は1.3mF/g以下であることが好ましく、1.1mF/g以下であることが更に好ましい。なお、これらの上限と下限は任意に組み合わせてよい。
ここで、負極と非水電解質との界面における二重層容量は、任意に制御することが可能である。例えば、SiOxの表面の少なくとも一部を炭素材料で被覆することにより、二重層容量は小さくなる傾向がある。これは、通常、SiOxの比表面積に比べて、炭素材料の比表面積が小さいためである。すなわち、SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合が同じ負極であっても、二重層容量が同じになるわけではなく、炭素材料とSiOxとの複合状態により負極の二重層容量は変化する。
[電気二重層容量の測定]
負極の二重層容量は、以下の要領で測定することができる。
(1)インピーダンス測定
まず、測定対象となる負極と、金属リチウムからなる対極または正極とを対向させて、試験セルを作製する。次に、金属リチウムに対する負極電位が5mVになるまで、負極を充電状態とする。そして、充電状態の試験セルのインピーダンスを測定する。その際に得られた複素平面図を用い、抵抗成分Rsol(液抵抗)およびRct(電荷移動抵抗)を等価回路でフィッティングすることにより、Cdl=二重層容量が求められる。
(2)サイクリックボルタンメトリー測定
まず、測定対象となる負極を一対準備し、負極同士を対向させて試験セルを作製する。次に、試験セルに付いて、サイクリックボルタンメトリーを測定する。その際に得られたサイクリックボルタモグラム(±0.1Vの範囲で約1.0mV/secで掃引)から、ファラデー電流の平均値Iを見積り、I=dQ/dT、Cdl=dQ/dV、I=dQ/dV×dV/dT=Cdl×v(掃引速度)より、Cdl=I/vから二重層容量を算出できる。
上記のように、SiOxの割合を1〜10質量%に制御するとともに、二重層容量を0.5〜1.8mF/gに制御することで、通常は正極より大幅に大きくなるSiOxを含む負極の不可逆容量を正極のそれに近づけることができる。従って、初期の充放電効率を向上させることができる。また、充放電の繰り返しに伴う負極と非水電解質との副反応も抑制される。
正極の不可逆容量は、例えばLiCoO2の場合、全容量(理論容量)の5〜10%程度であり、LiNi0.8Co0.15Al0.052の場合、全容量(理論容量)の10〜15%程度である。負極の可逆容量は、このような正極の不可逆容量を考慮して、正極の可逆容量よりも若干大きくすることが理想的である。
図3は、非水電解質二次電池の初回の充放電における、正極および負極の充放電カーブをそれぞれ概念的に示す説明図である。正極の充電カーブ(A)は正極の理論容量(Cp)に対応する。これに対し、正極の放電カーブ(B)では、容量が10%程度減少しており、充放電効率は90%程度となっている。すなわち、正極の不可逆容量(ΔCp)は理論容量の約10%である。一方、負極の充電カーブ(C)は負極の理論容量(Cn)に対応する。これに対し、SiOxの割合が20質量%である負極の放電カーブ(D1)では、容量が20%程度減少しており、充放電効率は80%程度となっている。すなわち、負極の不可逆容量(ΔCn)は理論容量の約20%である。なお、負極の放電カーブ(D2)は、正極の可逆容量(Cp−ΔCp)が負極の可逆容量(Cn−ΔCn)と一致する理想的な場合を示す仮想的な放電カーブである。図3のような充放電カーブを描く電池は、正極規制となり、初期の充放電効率は80%程度となる。ここで、SiOxの割合を10質量%以下に変更すると、負極の放電カーブはD1からD2に近づいていく。
負極の可逆容量(Cn−ΔCn)が、正極の可逆容量(Cp−ΔCp)未満になると、電池が負極規制となる。図4は、正極規制の非水電解質二次電池の放電カーブ(X)と、負極規制の非水電解質二次電池の放電カーブ(Y)との相違を示している。負極の可逆容量よりも正極の可逆容量の方が大きくなると、電池が負極規制となり、放電末期の負極電位が高くなる傾向がある。従って、電池が負極規制になると、電池電圧の低下や容量の低下が生じる場合がある。SiOxを用いることによる容量向上の効果を高める観点からは、負極の可逆容量(Cn−ΔCn)が、正極の可逆容量(Cp−ΔCp)より大きくなるように、電池を設計することが望ましい。また、負極の不可逆容量ΔCnは理論容量Cnの15%以下、更には10%以下に制御することが好ましい。
SiOxと炭素材料との合計に占めるSiOxの割合が10質量%以下の範囲においても、SiOxの割合に応じて、負極と非水電解質との界面における電気二重層容量の理想的な範囲は変化する。例えば、二重層容量をY(mF/g)、SiOxの割合をX(質量%)、aを係数とするとき、XとYは、0.077X+0.405≦Y≦0.072X+0.951の関係を満たすことが好ましい。このような関係を満たすことで、SiOxの割合に応じて、初期の充放電効率を最も高めることができ、かつ充放電サイクルに伴うガス発生量も少なくなる電池を設計することが可能となる。
SiOx(0.5<x<1.5)および炭素材料の複合状態は、電気二重層容量を上記のように制御できるのであれば、特に限定されない。例えば、(i)炭素材料とSiOxの粒子径の比を適宜調整して、炭素材料により形成される隙間にSiOxを充填したり、(ii)炭素材料とSiOxとを造粒して複合粒子を形成したりしてもよい。
上記(i)の状態は、例えば、SiOx粒子の平均粒径を炭素材料の平均粒径よりも小さくすることにより比較的容易に達成できる。この場合、炭素材料としては、黒鉛、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素などの粒状物質を用いることが好ましい。その際、SiOx粒子の平均粒径DSiOと炭素材料の平均粒径Dcとの関係は、1.5≦Dc/DSiO≦10を満たすことが好ましく、3≦Dc/DSiO≦6を満たすことがより好ましい。また、炭素材料の平均粒径は、5μm以上、更には10μm以上とすることが好ましい。このように、それぞれ粒状物質であるSiOxと炭素材料の平均粒径を設計することにより、SiOxの膨張と収縮による弊害も効果的に排除することができる。
上記(ii)の状態は、例えば、SiOxの少なくとも一部と、炭素材料の少なくとも一部とが、互いに凝集して複合粒子を形成している状態である。このような複合粒子の平均粒径は3〜7μmに制御することが好ましい。複合粒子は、例えば、SiOx粉末と炭素材料とを、ボールミルなどのせん断力を印加できる攪拌装置や流動床で攪拌したり、SiOx粉末と炭素材料とを含むスラリーを噴霧乾燥させたりすることにより得られる。SiOxと複合化される前の炭素材料としては、黒鉛、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、非晶質炭素などの粒状物質や炭素繊維を用いることができる。
噴霧乾燥や流動床を用いる場合には、SiOx粉末と炭素材料の前駆体とを複合化させ、その後、複合化した材料を加熱して、前駆体を炭化または黒鉛化させてもよい。前駆体には、例えば、ピッチ、タールなどを用いることができる。
初期の充放電効率を高めるとともに、充放電サイクル特性の劣化を抑制する観点からは、炭素材料によりSiOxの表面の少なくとも一部を被覆することが好ましい。このような状態は、例えば、上記(ii)に示したように、炭素材料とSiOxとを造粒して複合粒子を形成することにより達成することができる。
[ケイ素酸化物(SiOx)]
SiOx(0.5<x<1.5)は、微結晶または非晶質であることが好ましい。微結晶または非晶質のケイ素酸化物を用いることで、ケイ素酸化物の微粉化を抑制しやすくなる。また、ケイ素元素に対する酸素のモル比:xを0.5<x<1.5とすることで、高い容量を確保しつつ、ケイ素酸化物の微粉化を抑制しやすくなる。なお、微結晶とは、材料が実質的にサブミクロンオーダーの結晶粒(crystallite)からなる場合をいう。上記のようなケイ素酸化物は、非晶質のSiO2マトリックスと、そのマトリックス中に分散する微結晶または非晶質のケイ素とで構成されていると考えられる。
ケイ素酸化物におけるケイ素元素に対する酸素のモル比:xは、0.8<x<1.2を満たすことが好ましく、0.9<x<1.1を満たすことが更に好ましい。このようなケイ素酸化物を用いることで、その膨張や収縮をより抑制しやすく、サイクル特性の向上効果を高めることができる。
負極活物質層に含まれるケイ素酸化物は、平均粒径2〜10μm、更には3〜7μmの粒状物質であることが好ましい。ケイ素酸化物がこのような粒径範囲を有する場合、その微粉化を抑制することが容易となり、かつ二重層容量を0.5〜1.8mF/gに制御することも容易である。よって、初期の充放電効率や良好な充放電サイクル特性も確保しやすい。また、二重層容量が十分に小さいため、非水電解質と負極との副反応によるガス発生を抑制する効果も高められる。
[炭素材料]
炭素材料は、負極活物質層において、活物質(リチウムイオンを吸蔵および放出可能な材料)または導電材またはその両方としての機能を果たす材料であればよい。このような炭素材料として、人造黒鉛、天然黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、非晶質炭素、炭素繊維などが挙げられる。これらは単独で用いても良く、複数種を併用してもよい。
炭素材料は、高容量化の観点から、平均粒径5〜50μm、更には15〜35μmの粒状物質を含むことが好ましい。また、当該炭素材料の粒状物質は、黒鉛、難黒鉛化炭素および易黒鉛化炭素よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、少なくとも黒鉛を含むことがより好ましい。このような炭素材料を用いる場合、高容量を得やすく、活物質層における活物質の充填率を高めるのにも有利である。
炭素材料に占める粒状物質の割合は、高容量化の観点から、60質量%以上、更には80質量%以上であることが好ましく、100%でもよい。粒状物質以外の炭素材料としては、炭素繊維やケイ素酸化物の表面を被覆する炭素材料が挙げられる。
ここで、黒鉛とは、黒鉛構造を有する領域を含む炭素材料の総称である。よって、黒鉛には、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン粒子などが含まれる。広角X線回折法で測定される黒鉛粒子の回折像は、(101)面に帰属されるピークと、(100)面に帰属されるピークとを有する。ここで、(101)面に帰属されるピークの強度I(101)と、(100)面に帰属されるピークの強度I(100)との比は、0.01<I(101)/I(100)<0.25を満たすことが好ましく、0.08<I(101)/I(100)<0.20を満たすことが更に好ましい。なお、ピークの強度とは、ピークの高さを意味する。
次に、ケイ素酸化物(SiOx)と炭素材料との複合粒子を含む負極の製造方法の一例について説明する。
まず、SiOx粒子を、黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素などの炭素材料とともに、ボールミルなどの攪拌装置で攪拌したり、流動床で振動させたりして、SiOx粒子と炭素材料との複合粒子を調製する。こうして得られた複合粒子に、更に、黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素などの炭素材料を混合してもよい。
次に、複合粒子中のSiOx粒子に対し、炭素材料の被膜を形成する。具体的には、炭化水素系ガス雰囲気中に複合粒子を導入し、加熱して、炭化水素系ガスの熱分解により生じる炭素材料を粒子表面に堆積させればよい。これにより、SiOx粒子の表面に、導電性を有する炭素材料の被膜を形成することができる。このとき、黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素などの表面にも導電性を有する炭素材料の被膜を形成してもよい。
CVDにおける炭化水素系ガス雰囲気の温度は、例えば500〜1000℃が好適であるが、特に限定されない。炭化水素系ガスとしては、例えばアセチレン、メタンなどの鎖状炭化水素や、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素を用いることができる。
CVDの他に、複合粒子をピッチやタールと混合し、得られた混合物を高温で加熱して炭化させることにより、導電性を有する炭素材料の被膜を形成することもできる。この場合、加熱温度は、例えば600〜1200℃が好適である。
なお、CVD等によるSiOx粒子への炭素材料の被膜形成は、必須の工程ではなく、活物質層内に導電ネットワークが形成されるように、SiOx粒子と炭素材料とを混合するだけでもよい。
そして、複合粒子および必要であれば追加の炭素材料を、結着剤とともに、液状成分と混合し、スラリーを調製する。得られたスラリーを金属箔等の集電体シートに塗布し、塗膜を乾燥、圧延することにより、負極活物質層が得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明の非水電解質二次電池の一例について説明する。
図5は、円筒型の非水電解質二次電池の一例の縦断面図である。
非水電解質二次電池は、帯状の正極1、帯状の負極2、セパレータ3、正極リード4、負極リード5、上部絶縁板6、下部絶縁板7、電池ケース8、封口板9、正極端子10および図示しない非水電解質を含む捲回型電池である。負極2は、上記の負極活物質を含む活物質層と、これを両面に担持する帯状の集電体シートとで構成されている。
正極1と負極2は、セパレータ3を間に介して渦巻き状に捲回され、電極群が形成されている。正極リード4は、一端が正極1に接続され、他端が封口板9に接続されている。正極リード4の材質は、例えば、アルミニウムである。負極リード5は、一端が負極2に接続され、他端が負極端子になる電池ケース8の底部に接続されている。負極リード5の材質は、例えば、ニッケルである。電池ケース8は、有底円筒型の電池缶であり、長手方向の一端が開口部になり、他端が底部になって、負極端子として機能する。上部絶縁板6および下部絶縁板7は樹脂製部材であり、電極群を上下から挟持するように配置され、電極群を他の部材から絶縁する。電池ケース8の材質は、例えば、鉄である。電池ケース8の内面には、ニッケルめっきが施されている。封口板9は、正極端子10を備えている。
[負極]
帯状の負極は、負極集電体シートとその片面または両面に付着する負極活物質層とで構成されている。負極活物質層は、負極活物質と、結着剤とを、必須成分として含み、増粘剤等を任意成分として含み得る。負極活物質は、ケイ素酸化物と炭素材料とを含む。負極活物質層は、負極活物質と結着剤と分散媒である液状成分とを混合して得られるスラリーを、集電体シートの一方または両方の表面に塗布し、塗膜を乾燥することにより得られる。塗膜の厚さや密度は、圧延により制御される。
結着剤としては、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ゴム粒子などが用いられる。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など挙げられ、ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。ゴム粒子としては、スチレンブタジエン系ゴムが好ましい。
[正極]
帯状の正極は、正極集電体シートとその片面または両面に付着する正極活物質層とで構成されている。正極活物質層は、正極活物質と、結着剤とを、必須成分として含み、導電材、増粘剤等を任意成分として含み得る。正極活物質層は、正極活物質と結着剤と分散媒である液状成分とを混合して得られるスラリーを、集電体シートの一方または両方の表面に塗布し、塗膜を乾燥することにより得られる。塗膜の厚さや密度は、圧延により制御される。
正極活物質としては、例えば、リチウム含有遷移金属酸化物が好ましく用いられる。リチウム含有遷移金属酸化物としては、層状構造を有するコバルト酸リチウム(LiCoO2)およびこれと同様の結晶構造を有する材料や、スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn24)およびこれと同様の結晶構造を有する材料が知られている。本発明では公知の材料を特に制限なく用いることができる。正極の結着剤としては、特に限定されないが、フッ素樹脂が好ましく用いられる。正極の導電材としては、特に限定されないが、カーボンブラック、カーボンナノファイバ、黒鉛などが用いられる。
[非水電解質]
非水電解質としては、リチウム塩を溶解した非水溶媒を用いることが望ましい。
非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)などの鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状カルボン酸エステルなどが用いられる。また、1、2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1、3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジエチルエーテル、1、3−プロパンサルトンなどを用いることもできる。これらは複数種を組み合わせて用いることが好ましい。
非水溶媒は、少なくともフルオロエチレンカーボネート(FEC)を含むことが好ましい。FECは、ケイ素酸化物の表面にLiFを含む被膜を形成し、非水電解質とケイ素酸化物との副反応を抑制する作用を有すると考えられる。従って、充放電に伴う二重層容量の増大も抑制される。FECは、非水電解質全体の1〜10質量%の範囲で含ませることが好ましい。
非水溶媒は、ECおよびPCよりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。例えば、円筒型電池の非水電解質は、5〜35質量%のECを含むことが好ましく、5〜90質量%のEMCを含むことが好ましい。また、EMCの代わりに、またはEMCと併用して60〜90質量%のDMCを含んでもよい。また、角型電池の非水電解質は、5〜35質量%のECを含むことが好ましく、0〜55質量%のPCを含むことが好ましく、更に10〜80質量%のDECを含むことが好ましい。
リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22などを用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。なかでも、高容量を得る観点からはLiPF6を用いることが好ましく、サイクル特性を向上させる効果を高める観点から、更にLiN(CF3SO22(LiTFSI)、LiN(C25SO22、またはLiBF4を、LiPF6に対して1〜20モル%の割合で併用してもよい。非水電解質におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5〜2mol/Lである。
非水電解質には、上記の他に、不飽和環状カーボネートを添加することが好ましい。不飽和環状カーボネートとしては、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネートなどが挙げられる。
[セパレータ]
非水電解質二次電池は、正極と負極との間に、セパレータもしくは多孔質膜を具備する。
セパレータとしては、特に限定されないが、ポリオレフィン製の微多孔膜や不織布が好ましく用いられる。微多孔膜とは、一軸延伸や二軸延伸を経て製造された樹脂シートであり、その厚さは、例えば10〜30μmであり、10〜20μmが好ましい。
多孔質膜としては、例えば、ポリアミド、ポリイミドおよびポリアミドイミドよりなる群から選択される少なくとも1種の耐熱性樹脂を含む有機系多孔質膜または無機酸化物粒子と樹脂結着剤とを含む無機系多孔質膜が挙げられる。
有機系多孔質膜は、耐熱性樹脂の他に、25〜80質量%の無機酸化物粒子を含んでもよい。ただし、有機系多孔質膜に含まれる無機酸化物は、流動性を有さない。耐熱性樹脂のうちでは、ポリアミドが好ましく、強度と柔軟性のバランスの良さから、芳香族ポリアミド(アラミド)が更に好ましい。有機系多孔質膜の厚さは0.5〜15μmが好ましく、0.5〜10μmが更に好ましい。
無機系多孔質膜は、無機酸化物粒子を主成分とする膜であり、無機酸化物粒子の含有量は、例えば90〜99質量%である。無機酸化物粒子は、樹脂結着剤により相互に接着されるとともに、電極表面やセパレータに接着されている。無機系多孔質膜に含まれる無機酸化物は、流動性を有する。樹脂結着剤としては、フッ素樹脂(例えばポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン)、アクリル樹脂、ゴム粒子(例えばスチレンブタジエン系ゴム)などを用いることができるが、これらに限定されない。無機系多孔質膜の厚さは0.5〜10μmが好ましく、2〜7μmが更に好ましい。
有機系または無機系の多孔質膜に含まれる無機酸化物粒子としては、平均粒径が0.05〜5μm、例えば0.1〜2μmのアルミナ、チタニア、マグネシア、シリカなどが、安価であり、かつ化学的安定性に優れている点で好ましい。
FECは、このような有機系多孔質膜または無機系多孔質膜との親和性が高く、多孔質膜にFECが均質に分布しやすい。従って、ケイ素酸化物に均質な被膜を形成することが可能となり、二重層容量が安定化する。このため、サイクル特性の向上効果が高められる。
なお、本発明において、活物質、無機酸化物などの平均粒径は、いずれも体積基準の粒度分布における累積体積が50%になるメジアン径であり、例えばレーザ回折式の粒度分布測定装置により測定することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
以下の手順で10350サイズの円筒型電池(電池2)を完成させた。
(i)負極
SiO粒子(平均粒径:6μm)10質量部と、黒鉛粒子(平均粒径:25μm)40質量部とを、ボールミルにステンレス鋼製のボールとともに入れて振動させ、せん断力を付与して、SiO粒子と黒鉛粒子との複合化を行った。
得られた複合粒子10質量部と、黒鉛粒子(平均粒径:25μm)90質量部と、増粘剤のカルボキシメチルセルロース(CMC)1質量部と、結着剤であるスチレンブタジエンラバー(SBR)1質量部とを、適量の水とともに、ミキサーで混合し、負極合剤スラリーを調製した。このスラリーを厚さ12μmの銅箔からなる集電体シートの両面に塗布し、乾燥させ、圧延して、帯状の負極を得た。負極は所定のラミネート型電池ケースに対応する大きさに裁断した。
なお、以下の実施例および比較例では、負極の二重層容量が表1記載の数値になるように、ボールミルによるSiO粒子と黒鉛粒子との複合化の条件を変化させた。
(ii)正極
ニッケル酸リチウム100質量部と、アセチレンブラック1.5質量部と、ポリフッ化ビニリデン1.5質量部と、適量のNMPとを、ミキサーで混合し、正極合剤スラリーを調製した。このスラリーを厚さ12μmのAl箔からなる集電体シートの両面に塗布し、乾燥させ、圧延して、帯状の正極を得た。正極は所定のラミネート型電池ケースに対応する大きさに裁断した。
正極の不可逆容量ΔCpを理論容量Cpの11%と見積もり、負極の不可逆容量ΔCnを理論容量Cnの10%と見積もり、正極規制の電池が得られるように設計した。10350サイズの円筒型電池の設計容量は0.35Ahである。
(iii)電極群
上記の正極と負極とを、片面にアラミドの有機系多孔膜を有する厚さ16μmのポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介して捲回し、渦巻き状の電極群を構成した。得られた電極群にリード接続等の工程を行った後、ラミネート型電池ケースに収容した。その後、3gの非水電解質を電池ケースに加え、真空下で電極群に非水電解質を含浸させた。
(iv)非水電解質
EC/EMC/DMCの質量比が1/1/8の混合溶媒にLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させ、2質量%分のFECを添加して非水電解質を調製した。
[評価]
(a)初期の充放電効率
25℃環境下で、下記条件で組み立て直後の電池の充放電を1回行った。
定電流充電:充電電流0.5C/充電終止電圧4.2V
定電圧充電:充電電圧値4.2V/充電終止電流0.05C
定電流放電:放電電流0.2C/放電終止電圧2.5V
そして、充電容量に対する放電容量の割合を、初期の充放電効率として求めた。結果を表1に示す。
(b)容量維持率
放電電流値を1.0Cにする以外は、上記の条件で充放電を更に200サイクルまで繰り返した。そして、初期の放電容量に対する200サイクル目の放電容量の割合を、容量維持率として求めた。結果を表1に示す。
(c)ガス発生量
次に、電池を所定容積のポリテトラフルオロエチレン製の袋の中に入れ、袋内のガスをアルゴンガスで完全に置換した後、袋を密閉した。袋の中で電池上部に穴を開け、電池内部のガスを放出させた。そして、袋内の混合ガスをクロマトグラフィーで分析し、ピーク面積比からガス発生量を求めた。結果を表1に示す。
次に、SiO粒子の割合、黒鉛粒子の平均粒径等を表1記載のように変更するとともに、複合化条件を変化させ、負極の二重層容量を表1記載のように変更したこと以外、電池2と同様に電池1、3〜9を作製し、同様に評価した。結果を表1に示す。なお、電池1、8〜11は比較例である。比較例1の電池は、二重層容量が0.5mF/g未満であるため、非水電解質による負極の濡れ性や浸透性が低下し、初期充放電効率が低下した。なお、比較例11の電池は、上記評価結果は優れていたが、ケイ素酸化物を含まないため、電池のエネルギー密度を高めることができず、所期の高容量を得ることはできなかった。
本発明の非水電解質二次電池は、携帯電子機器用電源の他、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車、家庭用電力貯蔵装置などに適用できる。
1:正極、2:負極、3:セパレータ、4:正極リード、5:負極リード、6:上部絶縁板、7:下部絶縁板、8:電池ケース、9:封口板、10:正極端子

Claims (8)

  1. 正極、負極および非水電解質を具備し、
    前記負極は、SiOx(0.5<x<1.5)と、リチウムイオンの吸蔵および放出が可能な炭素材料とを含み、
    前記SiOxと前記炭素材料との合計に占める前記SiOxの割合が、1質量%以上、10質量%以下であり、
    前記負極と前記非水電解質との界面における電気二重層容量が0.5〜1.8mF/gである、非水電解質二次電池。
  2. 前記SiOxと前記炭素材料との合計に占める前記SiOxの割合が、2質量%以上、5質量%以下である、請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記二重層容量が、1.3mF/g以下である、請求項1または2記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記SiOxの平均粒径DSiOと前記炭素材料の平均粒径Dcとが、1.5≦Dc/DSiO≦10を満たす、請求項1〜3のいずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記SiOxの表面の少なくとも一部が、前記炭素材料により被覆されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の非水電解質二次電池
  6. 前記二重層容量をYmF/g、前記SiOxの割合をX質量%とするとき、
    0.077X+0.405≦Y≦0.072X+0.951を満たす、請求項1〜5のいずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記非水電解質が、1〜10質量%のフルオロエチレンカーボネートを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記正極と前記負極との間に、ポリアミド、ポリイミドおよびポリアミドイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含む有機系多孔質膜または無機酸化物と樹脂結着剤とを含む無機系多孔質膜を有する、請求項1〜7のいずれか1項記載の非水電解質二次電池。
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