JP2015040325A - 溶銑の予備処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶銑に浸漬させた浸漬ランスから搬送用ガスとともに各種の精錬剤を処理容器に収容された溶銑に吹き込み、溶銑に脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理のいずれかの予備処理を行う溶銑の予備処理方法において、浸漬ランスから吹き込む精錬剤の反応効率を従来に比較して向上させる。
【解決手段】 本発明の溶銑の予備処理方法は、溶銑に浸漬させた浸漬ランス1の吐出孔1bから搬送用ガスとともに精錬剤を処理容器に収容された溶銑に対して水平方向または斜め上向き方向若しくは斜め下向き方向に吹き込み、溶銑に脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理のいずれかの予備処理を行う溶銑の予備処理方法において、前記吐出孔の軸心に対する断面形状を、縦方向の最大長さLが横方向の最大長さWよりも大きい扁平形状とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、溶銑に浸漬させたランスから搬送用ガスとともに各種の精錬剤を処理容器に収容された溶銑に対して、水平方向または斜め上向き方向若しくは斜め下向き方向に吹き込み、溶銑に脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理のいずれかの予備処理を行う溶銑の予備処理方法に関する。
近年、鋼の精錬工程では、転炉精錬の負荷軽減、精錬工程でのトータルコストの削減などのために、溶銑を転炉で精錬する前に、溶銑中の珪素(Si)、燐(P)及び硫黄(S)を予め除去する、所謂、溶銑予備処理が行われている。
この溶銑予備処理は、使用する設備(例えば、転炉、混銑車、溶銑鍋、高炉鋳床樋など)に応じて様々な方法で行われている。そのなかで、混銑車または溶銑鍋などの溶銑搬送容器を処理容器として、この処理容器に収容された溶銑にランスを浸漬させ、この浸漬ランスから各種精錬剤(CaO系媒溶剤、酸化鉄など)を搬送用ガスとともに溶銑中に吹き込んで行う溶銑予備処理は、高炉から転炉への搬送過程のいずれかで行えばよく、転炉を使用した場合に比較して、設備的な制約が少ないこと及び設備コストを抑えることができるなどの理由から広く行われている。
従来、混銑車や溶銑鍋を処理容器とする溶銑予備処理方法として、以下に示すような技術が知られている。
例えば、特許文献1には、先端部ノズルが水平方向を向くように屈曲させた浸漬ランスを混銑車内の溶銑に水平方向に対して傾斜させて浸漬し、浸漬ランスの先端部ノズルから搬送用ガスとともに精錬剤を水平方向に吹き込んで、混銑車内の溶銑を脱珪処理または脱燐処理する溶銑予備処理方法が提案されている。特許文献1は、先端部ノズルを上方から見て先拡大状のスリット型とすることが好ましいとしている。
特許文献2には、下端部側面に2つの吐出孔を有する、内管及び外管からなる二重管構造の浸漬ランスを混銑車内の溶銑に垂直に浸漬させ、前記吐出孔の内管から酸素含有ガス(及び必要に応じて精錬剤)を水平方向に吹き込み、且つ、前記吐出孔の外管から炭化水素系ガスを水平方向に吹き込んで混銑車内の溶銑を脱珪処理する予備処理方法が提案されている。
特許文献3には、水平方向を向いた4つの吐出孔を下端部側面に有する浸漬ランスを溶銑鍋内の溶銑に垂直に浸漬させ、前記吐出孔から金属Mgを含む脱硫用精錬剤を攪拌用ガスとともに溶銑中に吹き込んで溶銑を脱硫処理する予備処理方法が提案されている。
特開平1−306517号公報 特開2009−79260号公報 特開2004−225059号公報
混銑車や溶銑鍋のような溶銑搬送容器を処理容器とし、浸漬ランスを介して精錬剤を搬送用ガスとともに溶銑に吹き込んで行う溶銑予備処理では、精錬剤を溶銑中に分散させると同時に溶銑を効率的に攪拌するために、特許文献1〜3に記載されるように、精錬剤及び搬送用ガスを水平方向に向けて吹き込むことが一般的である。精錬剤を斜め上向き方向或いは斜め下向き方向に吹き込む場合もあるが、その場合も、水平線に対する傾斜角度は45°以下と小さい。
本発明者らは、溶銑中に水平方向または斜め上向き方向若しくは斜め下向き方向に向けて吹き込まれる精錬剤の反応効率を高めることを検討した結果、精錬剤の反応効率は精錬剤を吹き込むための吐出孔の形状に影響されることを知見した。即ち、従来、吐出孔の断面形状を円形とすることが一般的であるが、吐出孔の断面形状として円形は最適ではなく、吐出孔の断面形状としては、縦方向長さ(水平に吹き込む場合は鉛直方向長さ)を横方向長さ(水平に吹き込む場合は水平方向長さ)よりも大きくすることが最適であることを知見した。ここで、吐出孔の断面形状とは、浸漬ランスの軸心(中心線)に対する断面形状である。
この観点から上記の従来技術を検証すれば、特許文献1では、吐出孔の断面形状は、横方向長さが縦方向長さよりも大きい長方形であり、また、特許文献2、3では、吐出孔の断面形状は円形であり、いずれも最適な形状ではない。従って、特許文献1〜3では、精錬剤の反応効率は十分に高い値であったとはいいがたい。ここで、精錬剤の反応効率とは、供給した精錬剤のうちで反応に費やされた精錬剤の比率である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、溶銑に浸漬させた浸漬ランスから搬送用ガスとともに各種の精錬剤を処理容器に収容された溶銑に対して水平方向または斜め上向き方向若しくは斜め下向き方向に吹き込み、溶銑に脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理のいずれかの予備処理を行う溶銑の予備処理方法において、浸漬ランスから吹き込む精錬剤の反応効率を従来に比較して向上させることのできる、溶銑の予備処理方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]溶銑に浸漬させた浸漬ランスの吐出孔から搬送用ガスとともに精錬剤を処理容器に収容された溶銑に対して水平方向または斜め上向き方向若しくは斜め下向き方向に吹き込み、溶銑に脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理のいずれかの予備処理を行う溶銑の予備処理方法において、前記吐出孔の軸心に対する断面形状を、縦方向の最大長さが横方向の最大長さよりも大きい扁平形状とすることを特徴とする、溶銑の予備処理方法。
[2]前記吐出孔の軸心に対する断面形状は、その縦方向の最大長さと横方向の最大長さとの扁平比(縦方向の最大長さ/横方向の最大長さ)が1.5〜20となる楕円形であることを特徴とする、上記[1]に記載の溶銑の予備処理方法。
本発明によれば、浸漬ランス吐出孔の軸心に対する断面形状を、縦方向の最大長さが横方向の最大長さよりも大きい扁平形状とするので、この吐出孔から噴出される精錬剤及び搬送用ガスは、両者の比重差によって精錬剤は主に吐出孔の下部から噴出し、搬送用ガスは主に吐出孔の上部から噴出し、精錬剤と搬送用ガスとが均一に混合された状態ではなく、精錬剤と搬送用ガスとが或る程度分離された状態で噴出するので、搬送用ガスの気泡に囲まれて搬送用ガスとともに浮上してしまう精錬剤が少なくなり、つまり、溶銑に接触しないまま浮上してしまう精錬剤が少なくなり、精錬剤と溶銑との反応界面積が大きくなって、精錬剤の反応効率を従来に比較して大幅に増大させることが実現される。
混銑車内の溶銑に本発明による脱燐処理を実施している状況を示す概略断面図である。 図1に示す浸漬ランスの先端部分の形状を示す図で、(A)は浸漬ランスを側面側から見た図、(B)は浸漬ランスの軸心に対する直交断面を示す図である。 同一投入酸素量において、本発明例と比較例とで脱燐反応効率係数を比較して示す図である。
以下、混銑車内の溶銑に脱燐処理を実施する際に本発明を適用した場合を例として、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、混銑車内の溶銑に本発明による脱燐処理を実施している状況を示す概略断面図、図2は、図1に示す浸漬ランスの先端部分の形状を示す図で、(A)は浸漬ランスを側面側から見た図、(B)は浸漬ランスの軸心に対する直交断面を示す図である。
図1において、符号1は浸漬ランス、2は混銑車、3は溶銑、4はスラグ、5は浸漬ランスを保持・移動させる浸漬ランス保持台車、6は上吹きランス、Hは混銑車内の溶銑浴深さ、hは、浸漬ランス1の浸漬深さである。浸漬ランス1の先端部1aは、図2に示すように、縦方向の最大長さをLとし、横方向の最大長さをWとする、その軸心に対する断面形状が楕円形である吐出孔1bと、この吐出孔1bの周囲に施工された耐火物層1cとで形成されている。つまり、吐出孔1bを形成する楕円形の鋼管の周囲に不定形耐火物などからなる耐火物層1cが施工されて、浸漬ランス1が形成されている。この場合、浸漬ランス1の断面形状を、浸漬ランス1の全長に亘って楕円形とすることは必要でなく、先端部1aの先端部から100〜300mmの範囲を楕円形とすればよい。勿論、浸漬ランス1の全長或いは先端部1aの全体を楕円形としてもよい。
このようにして構成される予備処理設備において、以下のようにして溶銑3に脱燐処理を施す。
先ず、吐出孔1bから搬送用ガス(溶銑の攪拌用ガスを兼ねる)を噴出させながら、混銑車2に収容された溶銑3に、炉口2aを介して浸漬ランス1を溶銑浴面に対して傾斜させて浸漬させる。浸漬ランス1の先端部1aは浸漬ランス1の上部側の軸心に対して屈曲しており、浸漬ランス1を傾斜させて浸漬させることで、先端部1aは水平方向を向く。先端部1aが水平方向を向くことで、吐出孔1bにおいて、縦方向の最大長さLは鉛直方向の最大長さとなり、横方向の最大長さWは水平方向の最大長さとなる。
浸漬ランス1の浸漬深さhが溶銑浴深さHに対して所定の値となったなら、その位置で浸漬ランス1を固定させ、精錬剤の供給を開始し、搬送用ガスとともに精錬剤を吐出孔1bから噴出させる。溶銑3に脱燐処理を施す場合の精錬剤としては、粉状のCaO系媒溶剤または粉状の酸化鉄若しくは粉状のCaO系媒溶剤と粉状の酸化鉄との混合物とする。搬送用ガスとしては、例えば、空気、酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガス、及びこれらの混合ガスを使用する。また、上吹きランス6から、酸素ガスを溶銑浴面に吹き付ける。尚、浸漬ランス1からCaO系媒溶剤を供給しない場合には、CaO系媒溶剤を、上置き添加などの方法で混銑車内に別途供給する。また、溶銑3の脱燐処理においては、上吹きランス6からの酸素ガスの供給は必須ではなく省略しても構わない。但し、その場合には浸漬ランス1の搬送用ガスとして酸素ガスを使用することが好ましい。
溶銑3に供給される酸素ガス及び酸化鉄によって溶銑中の燐が酸化されて燐酸化物(P25)が生成し、生成した燐酸化物がCaO系媒溶剤の滓化よって生成するスラグ4に吸収されることで、脱燐反応が進行する。
浸漬ランス1から溶銑中に吹き込まれた精錬剤の一部は、同時に吹き込まれる搬送用ガスの気泡に囲まれたまま溶銑中を浮上する。気泡に囲まれた精錬剤は溶銑3と直接接触することはなく、例えば、精錬剤が酸化鉄の場合にはこの酸化鉄と溶銑3との反応は起こらず、精錬剤がCaO系媒溶剤の場合はCaO系媒溶剤の滓化が遅れる。精錬剤と搬送用ガスとが均一に混合された状態で吐出孔1bから噴出するほど、未反応或いは未滓化の精錬剤が増加する。
これに対して、本発明では、浸漬ランス1の吐出孔1b及びその近傍の断面形状が縦方向つまり鉛直方向に長い扁平形状であるので、この断面が扁平形状である先端部1aの流路を通過する際に、精錬剤と搬送用ガスとは両者の比重差によって分離し、比重の大きい精錬剤は主に吐出孔1bの下部から噴出し、比重の小さい搬送用ガスは主に吐出孔1bの上部から噴出する。つまり、本発明では、精錬剤と搬送用ガスとが均一に混合された状態ではなく、精錬剤と搬送用ガスとが或る程度分離された状態で噴出するので、搬送用ガスの気泡に囲まれたまま搬送用ガスとともに浮上してしまう精錬剤が少なくなる。
即ち、溶銑3と接触する精錬剤の比率が高くなり、換言すれば、精錬剤と溶銑3との反応界面積が大きくなり、精錬剤の反応効率が従来に比較して大幅に増大する。これにより少ない精錬剤の使用量であっても、従来と同等の燐レベルまで溶銑3を脱燐処理することが可能となる。
この場合、精錬剤と搬送用ガスとを効果的に分離させるために、吐出孔1bの扁平比(縦方向の最大長さL/横方向の最大長さW)を1.5以上とすることが好ましい。扁平比が1.5未満では、精錬剤と搬送用ガスとの分離が十分に行われない。一方、扁平比が20を超えると、浸漬ランス1の設計が難しくなるので、扁平比を20以下とすることが好ましい。また、図2に示す吐出孔1bの軸心に対する断面形状は楕円形であるが、楕円形に限る必要はなく、長方形であっても構わない。
使用するCaO系媒溶剤としては、生石灰(CaO)、石灰石(CaCO3)、消石灰(Ca(OH)2)などを使用することができる。また、これらに、CaOの含有量が50質量%以上となる条件で、蛍石(CaF2)やアルミナ(Al23)を混合したものをCaO系媒溶剤とすることもできる。使用する酸化鉄としては、鉄鉱石、ミルスケール、鉄鉱石の焼結鉱粉、製鋼精錬工程で回収したダストなどを使用することができる。
図1に示す浸漬ランス1では、吐出孔1bからの精錬剤の噴出方向が水平方向であるが、本発明を適用する上で吐出孔1bからの精錬剤の噴出方向を水平方向とする必要はなく、水平方向に対して斜め上向き方向または斜め下向き方向としても構わない。但し、吹き込み方向が水平方向に対して斜め上向き方向または斜め下向き方向の場合でも精錬剤を溶銑中に分散させるために、水平線に対して上向き45°と下向き45°との間に設定することが好ましい。
また、図1に示す浸漬ランス1では、吐出孔1bの外周に耐火物層1cが形成された単管構造であるが、特許文献2のように内管及び外管からなる二重管構造とし、内管と外管との間隙から炭化水素系ガスを供給するようにしても構わない。また更に、図1に示す浸漬ランス1では、吐出孔1bが1個のみ設置されているが、2個以上の吐出孔1bを設置するようにしても構わない。
以上説明したように、本発明によれば、浸漬ランス1の吐出孔1bの断面形状を、縦方向の最大長さLが横方向の最大長さWよりも大きい扁平形状とするので、この吐出孔1bから噴出される精錬剤及び搬送用ガスは、両者の比重差によって精錬剤は主に吐出孔1bの下部から噴出し、搬送用ガスは主に吐出孔1bの上部から噴出し、精錬剤と搬送用ガスとが或る程度分離された状態で噴出するので、搬送用ガスの気泡に囲まれて搬送用ガスとともに浮上してしまう精錬剤が少なくなり、精錬剤と溶銑3との反応界面積が大きくなって、精錬剤の反応効率を従来に比較して大幅に増大させることが実現される。
尚、上記説明は溶銑の脱燐処理に関して行ったが、溶銑の脱硫処理の場合には、精錬剤としては、CaO系媒溶剤やソーダ系脱硫剤(Na2CO3など)または金属Mgを使用し、搬送用ガスとしてはアルゴンガスを使用する。また、上吹きランス6は使用しない。溶銑の脱珪処理の場合には、上記の脱燐処理に準じて行えばよい。
図1に示す予備処理設備において、縦方向最大長さLが70mm、横方向最大長さWが40mmである楕円形の吐出孔が設けられた浸漬ランスを用い、混銑車に収容された280トンの溶銑(静止状態での溶銑浴さH:2.3m)に対し、本発明を適用して脱燐処理を行った(本発明例)。浸漬ランスからの精錬剤の噴出方向は水平方向である。溶銑の組成は、炭素濃度が4.4質量%、珪素濃度が0.40質量%、燐濃度が0.14質量%であった。
この溶銑に対し、固体酸素源として鉄鉱石の焼結鉱粉(粒径200μm以下)を0〜150kg/min(酸素ガス換算0〜22Nm3/min)の添加速度で、窒素ガスを搬送用ガスとして、脱燐処理開始時から浸漬ランスを介して溶銑中に吹き込んだ。また、任意の時期に、CaO系媒溶剤としての生石灰粉(粒径500μm以下)を0〜200kg/minの添加速度で、上記浸漬ランスを介して溶銑中に吹き込んだ。生石灰粉の添加総量は、処理後のスラグの塩基度が1.5となるように調整した。搬送用ガスである窒素ガスの流量は30Nm3/min程度とし、ガス比率が40%以上となるように制御した。
また、比較のために、浸漬ランスの軸心に対する断面形状が円形である吐出孔を有する浸漬ランスを用いて脱燐処理する試験も実施した(比較例)。比較例は、使用した浸漬ランスが異なるが、その他の条件は本発明例と同一とした。
図3は、同一投入酸素量において、本発明例と比較例とで脱燐反応効率係数を比較して示したものである。脱燐反応効率係数は、比較例における脱燐反応効率の平均値を1.0とする係数で評価している。図3に縦線で示す本発明例及び比較例における脱燐反応効率係数の範囲は、個々の試験でのバラツキの範囲を表している。ここで、脱燐反応効率とは、脱燐反応に使用された酸素量の全酸素量に対する比率である。
図3に示すように、本発明を適用することで、脱燐反応効率が従来に比較して向上することが確認できた。
1 浸漬ランス
1b 吐出孔
2 混銑車
3 溶銑
4 スラグ
5 浸漬ランス保持台車
6 上吹きランス
H 溶銑浴深さ
h 浸漬ランスの浸漬深さ
L 吐出孔の縦方向最大長さ
W 吐出孔の横方向最大長さ

Claims (2)

  1. 溶銑に浸漬させた浸漬ランスの吐出孔から搬送用ガスとともに精錬剤を処理容器に収容された溶銑に対して水平方向または斜め上向き方向若しくは斜め下向き方向に吹き込み、溶銑に脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理のいずれかの予備処理を行う溶銑の予備処理方法において、前記吐出孔の軸心に対する断面形状を、縦方向の最大長さが横方向の最大長さよりも大きい扁平形状とすることを特徴とする、溶銑の予備処理方法。
  2. 前記吐出孔の軸心に対する断面形状は、その縦方向の最大長さと横方向の最大長さとの扁平比(縦方向の最大長さ/横方向の最大長さ)が1.5〜20となる楕円形であることを特徴とする、請求項1に記載の溶銑の予備処理方法。
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