JP2015036612A - 加熱調理器 - Google Patents

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茂之 金谷
Shigeyuki Kanaya
茂之 金谷
悟 中川
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悟 中川
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Abstract

【課題】製造が容易で、且つ表面温度の上昇を低減できるガラス部をグリル扉に備えた加熱調理器を提供する。
【解決手段】グリル扉のガラス部130は、同形状且つ同面積で、ガラス部130の厚み方向に間隔を空けて積層された3枚のガラス板131〜133、3枚のガラス板131〜133の夫々の間に形成される間隔に挟み込んで配置され、3枚のガラス板131〜133の中央に対向する開口部を備えたスペーサ135,136、3枚のガラス板131〜133の夫々の外周部とスペーサ135,136の外周部との隙間にできた溝部141,142を外方から埋めるように夫々を接着したシール部138,139を備える。ガラス部130は厚み方向に距離を長くできるので、ガラス部130の表面温度の上昇を低減できる。
【選択図】図16

Description

本発明は、加熱調理器に関する。
従来、グリル庫の開口を開閉するグリル扉にガラス部を備えるガスコンロが利用されている。使用者はガラス部を介して、グリル庫内におけるグリルバーナの火力や、焼き網上に載置された被調理物の加熱具合等を確認できる。グリル調理中、グリル扉のグリル庫内側に対向する裏板が、グリル庫内の熱気によって加熱されるので、ガラス部の表面温度が上昇する可能性がある。それ故、ガラス部の表面温度の上昇を低減することが求められていた。そこで、例えば、二枚のガラス板を空間を保持して二重ガラス板とし、該二重ガラス板の周囲をドアカバーで覆い、二重ガラス板間の空間をほぼ真空にした加熱調理器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−241219号公報
しかしながら、特許文献1に記載の加熱調理器の二重ガラス板では、二枚のガラス板の間の空間を真空にする為に、真空ポンプ等を用いた大がかりな空気の吸引作業が必要となるので、手間であった。また、ドアカバーによって二重ガラス板の周囲を覆っているが、覆いにより真空状態を保つのは極めて困難であり、ほぼ真空にした空間内に水や空気が吸い込まれ、ガラス板同士が互いに対向する各内面が曇ってしまうおそれがある。また、板厚を厚くして重厚感のあるグリル扉を製造するような場合、二重ガラス板の厚みを厚くする為には、ガラス板同士の空間を広くする等の設計変更が必要となるが、空間が広くなればなるほど、二重ガラス板の周囲の覆いが困難となり、水蒸気や空気が侵入し易くなってしまうので、重厚感のあるグリル扉には適さなかった。
本発明の目的は、製造が容易で、且つ表面温度の上昇を低減できるガラス部をグリル扉に備えた加熱調理器を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明の加熱調理器は、グリル庫の開口を開閉するグリル扉にガラス部を備えた加熱調理器であって、前記ガラス部は、厚み方向に間隔を空けて積層される複数のガラス板と、前記複数のガラス板の夫々の間に形成される前記間隔に挟み込んで配置され、前記複数のガラス板の中央に対向する開口部を備えたスペーサと、前記複数のガラス板の夫々の外周部と前記スペーサの外周部との隙間を外方から埋めて夫々を接着するシール部とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明の加熱調理器は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記スペーサの前記外周部は、前記複数のガラス板の夫々の前記外周部よりも内側に配置され、前記シール部は、前記ガラス板の夫々の前記外周部と前記スペーサの前記外周部とにより形成される溝部を埋めるようにして設けられたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の加熱調理器は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記複数のガラス板は、使用者側に配置される外側ガラス板を有し、前記外側ガラス板の前記グリル庫側のガラス面には、前記スペーサの前記開口部に対向する位置で前記開口部よりも小さく開口する窓部を中央に備えた目隠し部が設けられたことを特徴とする。
請求項1に係る発明の加熱調理器では、複数のガラス板を間隔を空けて積層するので、ガラス部の表面温度の上昇を低減できる。ガラス板の外周部とスペーサの外周部との隙間をシール部で埋めるようにして夫々を接着するので、ガラス板とガラス板の隙間に水、蒸気等が侵入するのを防止できる。これにより、ガラス部に曇りが生じるのを防止できる。ガラス板の外周部とスペーサの外周部との隙間をシール部で埋めるようにして夫々を接着するだけであるので、ガラス部の製造が容易である。
また、請求項2に係る発明の加熱調理器では、請求項1に記載の発明の効果に加え、溝部を埋めるようにしてシール部を設けるので、ガラス板の外周部とスペーサの外周部との隙間を容易かつ確実に埋めることができる。ガラス部の製造の作業性を向上できる。
また、請求項3に係る発明の加熱調理器では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、複数のガラス板の夫々をスペーサを介して積層する工程において、外側ガラス板のガラス面にスペーサを配置する時に、目隠し部の窓部の位置を基準にできるので、ガラス部の製造工程の施工性を向上できる。目隠し部の窓部はスペーサの開口部よりも小さく開口するので、ガラス部を使用者側から見た場合に、スペーサ及びシール部を隠すことができる。それ故、グリル扉のデザイン性が向上する。
コンロ1の全体斜視図である。 グリル庫の分解斜視図である。 グリル扉8の斜視図である。 グリル扉8の背面図である。 図4に示すI−I線矢視方向断面図である。 グリル扉8の分解斜視図である。 ガラス部30の正面図である。 ガラス部30の背面図である。 図8に示すII−II線矢視方向断面図である。 ガラス構造部24の背面図である。 ガラス構造部24の正面図である。 ガラス構造部24の左側面図である。 図10に示すIII−III線矢視方向断面図である。 図10に示すIV−IV線矢視方向断面図である。 ガラス構造部24の金属部分と裏板部27とを螺子95で固定する状態を示す図である。 第二実施形態におけるガラス部130の断面図である。 第二実施形態におけるガラス構造部124の断面図である。
以下、本発明の第一実施形態について、図面に基づいて説明する。図1,図2において、左斜め下方、右斜め上方、右斜め下方、左斜め上方を、夫々、コンロ1又はグリル庫10の前方、後方、右方、左方とする。図3の右斜め下方、左斜め上方、右斜め上方、左斜め下方を、夫々、グリル扉8の前方、後方、右方、左方とする。なお、図1に示すコンロ1は、図示しないキッチンのカウンタートップに設けられた開口に落とし込まれて設置されるビルトインコンロである。
図1を参照し、コンロ1の全体構造について説明する。コンロ1は略直方体状の器具本体2を備える。器具本体2の内側の幅方向中央には、グリル庫10(図2参照)が設置されている。器具本体2の上部には、平面視長方形状のトッププレート3が取り付けられている。トッププレート3の右手前には右バーナ4、左手前には左バーナ5、中央奥側には奥バーナ6が夫々設けられている。奥バーナ6の後方には、グリル庫10と連通する排気口7が設けられている。器具本体2の前面の幅方向中央には、正面視長方形状のグリル扉8が設けられている。グリル扉8の後方には、グリル庫10(図2参照)が位置する。
図2に示すように、グリル庫10は、下ケース11と上ケース12を備え、上ケース12の天壁下面の略中央には、上火バーナ(図示略)が設けられ、下ケース11の左右の両側壁14,15には、一対の下火バーナ(図示略)が各々設けられている。
底壁13の上面には、レールユニット16が着脱可能に取り付けられている。レールユニット16は、矩形状の枠部18を前後方向にスライド可能に支持する。枠部18には、図示しない受皿及び焼き網等が取り付けられる。枠部18の前部に設けられた前側連結材17に対して、グリル扉8の後述する裏板部27(図4参照)が着脱可能に取り付けられる。グリル扉8は、レールユニット16によって前後方向にスライド可能となり、グリル庫10の前面のグリル開口を開閉する。
グリル扉8の前面上部には取手部9が設けられている。使用者は、取手部9に下側から指を掛けてグリル扉8を手前側に引き出すと、レールユニット16による伸長動作により、枠部18と共に焼き網と受皿をグリル庫10から外部に同時に取り出すことができる。
図3〜図5を参照し、グリル扉8の外観構造について説明する。図3に示すように、グリル扉8は、所定厚を有する正面視長方形の板状に形成されている。表面には、樹脂製の上側表板部21と下側表板部22が上下に夫々配置され、その中央には、複数のガラス板を積層してなるガラス部30が配置されている。これら各部位のグリル扉8の表面に露出する部分は、正面視横長の長方形状に各々形成されている。ガラス部30は、上側表板部21と下側表板部22よりも後方にやや下がった位置に配置されている(図5参照)。さらに、上側表板部21の前面の上下幅よりも、下側表板部22の前面の上下幅の方が広く形成されている。また、ガラス部30は、グリル扉8の左端から右端に至る範囲に配されていて、上側表板部21と下側表板部22を上下に分断する構成になっている。このような形状であることから、グリル扉8の表面は、使用者にすっきりとした印象を与えつつも重厚感のあるデザインとなっている。
そして、ガラス部30の最前面に位置するガラス板31には、メッシュ部31Aが施され、その中央には横長の長方形状の窓部31Bが設けられている。使用者は窓部31Bを介して、グリル扉8の後方に位置するグリル庫10の内側を確認できる。上側表板部21の前面上部には、上述の取手部9が設けられている。
また、図4,図5に示すように、グリル扉8の裏面には、金属製の裏板部27が設けられている。裏板部27の略中央には、横長の長方形状の開口部82が設けられている。その開口部82の内側には、ガラス部30の最背面側に位置するガラス板33の中央部分(後述する窓部33B)が露出する。裏板部27の表面において、開口部82の下縁部の左右両側近傍には、一対の矩形状の係止穴84が各々設けられている。これら一対の係止穴84には、レールユニット16の前側連結材17の上部の左右両側に各々設けられた一対の係止爪19(図2参照)が係止する。
さらに、裏板部27の左右方向中央の下部には、板バネ83(図4,図5参照)が設けられている。板バネ83は、レールユニット16の前側連結材17の中央部に対して下側から係合する。よって、一対の係止穴84を前側連結材17の一対の係止爪19に係止させ、さらに板バネ83を前側連結材17の中央部に対して下側から係合させることによって、グリル扉8をレールユニット16の前側連結材17の前側に簡単に取り付けることができる。
図6を参照し、グリル扉8の構造について説明する。グリル扉8は、使用者側である前方からグリル庫10側である後方に向かって順に、上側表板部21、下側表板部22、上端補強部23、ガラス構造部24(図10参照)、樹脂断熱板25,26、裏板部27を夫々組み合わせた構造を備える。
先ず、図6を参照し、上側表板部21及び下側表板部22の構造を説明する。上側表板部21及び下側表板部22は夫々樹脂部品である。上側表板部21は上下方向に起立する正面視長方形状の平板状に形成され、その左右両端部には後方に突出する一対の側壁21Aが各々設けられている。一対の側壁21Aの夫々の内面には、後述するガラス部30の最前面に配置されるガラス板31の左右両端部の上側が各々当接する。上側表板部21の前面上部には、上述の取手部9が設けられている。取手部9は、左右方向に長い板状に設けられ、前方に水平に延び且つ先端側が下り傾斜している。それ故、使用者は取手部9に対し、下側から人差し指を掛け、グリル扉8を手前に引き出すことができる。
下側表板部22も上下方向に起立する平板状に形成され、その左右両端部には後方に突出する一対の側壁22Aが各々設けられている。一対の側壁22Aの夫々の内面には、後述するガラス部30の最前面に配置されるガラス板31の左右両端部の下側が各々当接する。下側表板部22の前面の上下幅は、上側表板部21の前面の上下幅よりも広い。下側表板部22の前面の左右幅は、上側表板部21の前面の左右幅と同一である。
図6を参照し、上端補強部23の構造を説明する。上端補強部23は樹脂部品である。上端補強部23はグリル扉8の板厚と略同一の板厚を有する平面視長方形の板状に形成されている。上端補強部23は、上側表板部21、下側表板部22、ガラス構造部24、樹脂断熱板25,26、裏板部27を夫々組み合わせた構造体の上部に対し、金属製の連結板29を介して固定され、グリル扉8の上端部を補強する。なお、上端補強部23の下面にはリブが形成されていて、裏板部27からの熱が上端補強部23に直接伝わらない構成となっている。
図6を参照し、ガラス構造部24の構造について説明する。ガラス構造部24は、ガラス部30、上側板40、下側板50、及び裏側板60で構成される構造体である。後述するが、上側板40、下側板50、及び裏側板60は、ガラス部30を保持する金属製の保持枠として機能する。
図7〜図9を参照し、ガラス部30の構造について説明する。ガラス部30は、互いに面積が異なり、且つガラス部30の厚み方向に間隔を空けてピラミッド状に積層された3枚のガラス板31〜33と、3枚のガラス板31〜33の夫々の間に形成される間隔に挟み込んで配置され、3枚のガラス板31〜33の中央に対向する開口部(図示略)を備えたスペーサ35,36(図9参照)と、3枚のガラス板31〜33の夫々の外周部の間に形成された段差に沿って設けられたシール部38,39とを備える。なお、図8は、図の見易さを考慮し、シール部38,39を二点鎖線で位置のみを図示している。
図7,図9に示すように、ガラス板31〜33は、何れも横長の長方形状に形成されている。ガラス板31の面積が最も広く、ガラス板32、33の順に面積が徐々に狭くなっている。最前面に位置するガラス板31(図8参照)には、シルクスクリーン(silk screen process printingの略)による上述のメッシュ部31Aが設けられ、その中央には横長の長方形状の窓部31Bが設けられている。窓部31Bはシルクスクリーンを施していない開口部である。なお、窓部31Bは、少なくとも透過できればよく、例えば透過可能な程度にシルクスクリーンを薄く施してもよい。メッシュ部31Aは、例えば黒色であり、ガラス板31を透過して見ることができないようになっている。なお、メッシュ部31Aは本発明の「目隠し部」に相当する。
また、ガラス部30の最背面に位置するガラス板33(図6,図8参照)にも、シルクスクリーンが施されたメッシュ部33Aが設けられ、その中央には横長の長方形状の窓部33Bが設けられている。窓部33Bの左右の幅は、窓部31Bの左右の幅と同一であるが、上下幅は、窓部31Bよりも窓部33Bの方が長い。なお、図示しないが、ガラス板32にも、同様のメッシュ部と窓部が設けられている。そして、その窓部の左右の幅も、窓部31Bの左右の幅と同一であるが、上下幅は、窓部31Bよりも長い。即ち、3枚のガラス板31〜33の夫々の窓部の左右の両端部の位置は互いに揃っているので、図7に示すように、ガラス部30をガラス板31側から見たときに、ガラス部30後方の視認性を妨げないようになっている。
図9に示すように、スペーサ35はガラス板31と32の間に配置され、スペーサ36はガラス板32と33の間に配置されている。スペーサ35は、ガラス板32の前面(ガラス板31に接触する面)の外周部に沿って長方形の枠状に形成されている。スペーサ36は、ガラス板33の前面(ガラス板32に接触する面)の外周部に沿って長方形の枠状に形成されている。スペーサ35,36は例えば弾性を有する樹脂部品であり、各ガラス板同士の間隔を周囲から密閉する。
シール部38は、ガラス板31と32の夫々の外周部の間に形成された段差に沿って設けられている。シール部39は、ガラス板32と33の夫々の外周部の間に形成された段差に沿って設けられている。シール部38,39は接着剤を各段差に沿って塗布して硬化させることによって形成されている。シール部38,39は、ガラス板31,32の夫々の外周部とスペーサ35,36の外周部との隙間を外方から覆うようにして埋めることができる。これによって、ガラス板31と32、ガラス板32と33がスペーサ35,36を介して強力に夫々接着されているので、各ガラス板同士の隙間を確実に密閉できる。
ここで、図9を参照し、ガラス部30の組立工程について説明する。ガラス部30の組立工程は、積層工程と接着工程を備える。先ず、積層工程を行う。積層工程では、3枚のガラス板31〜33のうち、面積の最も広いガラス板31を水平面である作業台に載置する。次いで、ガラス板31の上面にスペーサ35を配置し、その上にガラス板32を配置する。このとき、ガラス板31の窓部33Bの左右両端部の夫々の位置に対し、ガラス板32の窓部(図示略)の左右両端部の位置を合わせ、ガラス板32の窓部の内側に、ガラス板31の窓部31Bが配置されるように位置合わせを行う。これによって、ガラス板31に対してガラス板32の位置決めを正確かつ容易に行うことができる。
次いで、ガラス板32の上面にスペーサ36を配置し、その上にガラス板33を配置する。このとき、ガラス板32と同様に、ガラス板32の窓部の左右両端部の位置に対し、ガラス板33の窓部33Bの左右両端部の位置を合わせ、ガラス板33の窓部の内側に、ガラス板32を透過して、ガラス板31の窓部31Bが配置されるように位置合わせを行う。これによって、ガラス板31,32に対してガラス板33の位置決めを正確かつ容易に行うことができる。その結果、ガラス板31〜33は、下から上に向かって順次面積が狭くなるように、スペーサ35,36を介して所定のピラミッド状に積層された状態となる。
次に、接着工程を行う。図8に示すように、積層工程では、ガラス板31〜33が水平面にピラミッド状に積層されている。それ故、ガラス板33と32の夫々の外周部の間に、ガラス板33からガラス板32にかけて一段低くなった段差が形成される。さらに、ガラス板32と31の夫々の外周部の間にも、ガラス板32からガラス板31にかけて一段低くなった段差が形成される。つまり、これらの段差は上方から見易い位置に露出して形成される。よって、作業者は、水平面に積層したままの状態で、各段差に対して上側から接着剤を塗布することができる。これにより、作業者は、積層工程から、積層されたガラス部31〜33の位置を変えることなく、接着工程に移行できるので、ガラス部30を短時間で容易に組み立てることができる。
図6を参照し、上側板40、下側板50、及び裏側板60の形状を説明する。上側板40は、上側表板部21の裏側に対して隙間を介して装着される金属板である(図5参照)。上側板40は、上側表板部21のサイズと略同一であり、本体部41と屈曲部44を備える。本体部41は上下方向に起立する正面視長方形の平板状に形成され、裏側板60の後述する上側連結部62に当接して連結される部分である。本体部41には複数の固定穴が設けられている。屈曲部44は、本体部41の下端からグリル扉8の前方に略水平に延びる水平部42と、該水平部42の先端から下方に略垂直に延びる垂直部43とを備え、全体が側面視逆L字状に形成されている。
他方、下側板50は、下側表板部22の裏側に対して隙間を介して装着される金属板である(図5参照)。下側板50は、下側表板部22のサイズと略同一であり、本体部51と屈曲部54を備える。本体部51は上下方向に起立する正面視長方形の平板状に形成され、裏側板60の後述する下側連結部63に当接して連結される部分である。本体部51には開口55と複数の固定穴が設けられている。本体部51は、上側板40の本体部41よりも上下幅が広い。屈曲部54は、本体部51の下端からグリル扉8の前方に略水平に延びる水平部52と、該水平部52の先端から上方に略垂直に延びる垂直部53とを備え、全体が側面視L字状に形成されている。
さらに、裏側板60は、ガラス部30の裏側を経由して上側板40と下側板50を上下に互いに連結する金属板である(図5参照)。裏側板60は、覆い部61、上側連結部62、及び下側連結部63を備える。覆い部61は、上下方向に起立する正面視長方形の平板状に形成され、その中央には、正面視横長の長方形状の開口部61A(図6,図10参照)が形成されている。その開口部61Aの左右両側の梁部分には、前方に矩形状に切り起こし且つ上下方向に対して平行に配置された一対の当接部69が各々設けられている。さらに、覆い部61の左右の両端部には、前方に突出する一対の側壁66が各々設けられている。覆い部61の上端部には、前方に突出する段部64が設けられ、下端部には、前方に突出する段部65が設けられている。
そして、上側連結部62は、段部64の前端部から上方に略垂直に延設され、下側連結部63は、段部65の前端部から下方に略垂直に延設されている。上側連結部62及び下側連結部63には複数の固定用の穴が設けられている。上側連結部62の左右両側には、前方に矩形状に切り起こし且つ左右方向に対して平行に配置された一対の当接部68が各々設けられている。下側連結部63の左右両側にも同様の一対の当接部68が各々設けられている。
図11〜図14を参照し、ガラス構造部24におけるガラス部30の保持構造について説明する。図12,図13に示すように、ガラス部30のガラス板31の上端部は、上側板40の屈曲部44の水平部42の下面に当接し、ガラス板32の上端部は、裏側板60の上側連結部62から前方に切り起こされた一対の当接部68の下面に当接し、ガラス板33の上端部は、裏側板60の段部64の下面に当接している。さらに、ガラス部30のガラス板31の前面の上縁部には、上側板40の屈曲部44の垂直部43の背面に当接している(図11,図13参照)。
他方、ガラス部30のガラス板31の下端部は、下側板50の屈曲部54の水平部52の上面に当接し、ガラス板32の下端部は、裏側板60の下側連結部63から前方に切り起こされた一対の当接部68の上面に当接し、ガラス板33の下端部は、裏側板60の段部65の上面に当接している。さらに、ガラス部30のガラス板31の前面の下縁部には、下側板50の屈曲部54の垂直部53の背面に当接している(図11,図13参照)。これにより、ガラス板31〜33の全ての上下端部が保持される。
また、図12,図14に示すように、ガラス部30のガラス板32の左右両端部は、裏側板60の一対の側壁66の夫々の内面に各々当接している。さらに、ガラス部30のガラス板32の左右両端部は、裏側板60の覆い部61から前方に切り起こされた一対の当接部69の夫々に当接している。なお、ガラス板31の左右両端部の上側には、上側表板部21の一対の側壁21Aの夫々の内面が当接するようになっている。これにより、ガラス板31〜33の全ての左右両端部が側方から保持される。
そして、ガラス部30の最背面にあるガラス板33は、裏側板60の覆い部61の前面に密着している。つまり、上記構造では、上側板40の屈曲部44、裏側板60の覆い部61、段部64、及び当接部68によって、ガラス部30の上縁部を保持し、下側板50の屈曲部54、裏側板60の覆い部61、段部65、及び当接部68によって、ガラス部30の下縁部を保持している。これにより、ガラス部30は上下左右の四方及び前側と裏側から夫々保持されるので、上側板40、下側板50、及び裏側板60によって、重量のあるガラス部30を安定的に保持することができる。
図6を参照し、樹脂断熱板25,26の形状について説明する。樹脂断熱板25,26は、例えばガラス繊維等を含む耐熱性の樹脂で形成されている。なお、材質は伝熱性が低いものであればよい。樹脂断熱板25,26は、上側表板部21及び下側表板部22と裏板部27の間に積層して介在し、上側表板部21及び下側表板部22と裏板部27を固定する複数の螺子94によって、その位置が固定される。樹脂断熱板25,26は、夫々、中央よりもやや上側に支持開口部71を備え、その下方には、支持開口部71よりも小さい開口72を備える。支持開口部71は正面視長方形状に形成されている。支持開口部71の内側には、ガラス構造部24における裏側板60によって裏側を覆われたガラス部30が挿入される。これにより、グリル扉8において、ガラス構造部24で保持されたガラス部30をより安定して保持できる。
なお、上記構造を備える樹脂断熱板25は、支持開口部71によって上側部25Aと下側部25Bに上下に分断され、支持開口部71の左右両側に形成された一対の連結部25Cで、上側部25Aと下側部25Bを互いに連結する形状となっている。これにより、ガラス部30を表面に備えるグリル扉8においても、一枚の樹脂断熱板25として構成することができる。樹脂断熱板26においても同様である。
図6,図15を参照し、裏板部27の形状について説明する。裏板部27は金属製であり、グリル庫10のグリル開口に対向する部分である。裏板部27は背面視長方形状に形成され、外周に沿って前方に突出する側壁部81を備えている。裏板部27の中央には、背面視長方形状の開口部82が設けられている。開口部82は、グリル扉8の内側に保持されるガラス部30に対応する位置に設けられている。さらに、図4に示すように、開口部82の内側には、ガラス部30のガラス板33の窓部33Bが位置する。開口部82の下方で且つ左右方向の中央には、固定穴87が設けられている。固定穴87は、裏板部27をガラス構造部24に固定する為に利用される。また、開口部82の下縁部の左右両側近傍には、上述した一対の係止穴84が各々設けられている。固定穴87の下方には、上述した板バネ83が固定される。
図6を参照し、グリル扉8の組立工程について説明する。グリル扉8の組立工程は、図6の前後方向の向きを上下方向に変えた態様で行われる。最初に、上側表板部21及び下側表板部22を作業台上に位置決めして載置する。このとき、上側表板部21と下側表板部22は互いに離間した位置に配置する。次いで、上側表板部21の裏側に上側板40を装着し、下側表板部22の裏側に下側板50を装着する。そして、ガラス部30のガラス板31を下面にした状態で、ガラス部30の上側と下側を、上側板40に設けた屈曲部44の垂直部43と、下側板50に設けた屈曲部54の垂直部53とに夫々載置する。このとき、ガラス板33が上面となる。次いで、その上方から裏側板60を被せ、裏側板60の上側連結部62を、上側板40の本体部41に当接して螺子92で固定し、裏側板60の下側連結部63を、下側板50の本体部51に当接して螺子93で固定する。これにより、ガラス構造部24が出来上がる。
さらに、樹脂断熱板25,26、裏板部27の順に積み重ねていく。そして、裏板部27を最後に被せた状態で、複数の螺子94を上方から各固定穴に差し込み、樹脂断熱板25,26に設けられた複数の穴と、ガラス構造部24の上側板40に設けられた複数の穴と、下側板50に設けられた複数の穴とに夫々挿入し、上側表板部21及び下側表板部22の裏側に設けられた複数の固定穴に締結して固定する。これにより、上側表板部21及び下側表板部22と、裏板部27が互いに固定され、その間に、ガラス構造部24及び樹脂断熱板25,26が所定の位置に夫々位置決めされる。
さらに、裏板部27の左右の幅方向の中央部分を一対の螺子96で、樹脂断熱板25,26に設けられた開口72、及び下側板50の本体部51に設けられた開口55を介して、下側表板部22の裏側に締結する。これにより、レールユニット16の前側連結材17に連結される裏板部27の下側をより強固にできる。
そして、図6,図15に示すように、裏板部27に設けられた固定穴87から螺子95を挿入し、ガラス構造部24の裏側板60の下側連結部63に設けられた固定穴67、及び下側板50の本体部51に設けられた固定穴57に締結する。これにより、ガラス構造部24を金属製の裏板部27に、螺子95で直接固定できる。ガラス構造部24は重量のあるガラス部30を保持するが、そのガラス部30を保持する金属製の枠部分(上側板40、下側板50、及び裏側板60)を、レールユニット16の前側連結材17に連結される金属製の裏板部27に直接固定することによって、ガラス部30は金属部品を介して、器具本体2側のレールユニット16に間接的に保持されることになるので、ガラス部30をより安定して支持することができる。
そして、上側表板部21、下側表板部22、ガラス構造部24、樹脂断熱板25,26、裏板部27を互いに固定した後で向きを変え、上側表板部21の上部に対し、金属製の連結板29を介して、上端補強部23を3本の螺子91で締結する。こうして、グリル扉8の組立工程が完了する。
このように、グリル扉8の組立工程では、上側表板部21及び下側表板部22に対して、上側表板部21、下側表板部22、ガラス構造部24、樹脂断熱板25,26、裏板部27を取り付ける方向が、全て上方から下方に向かう一方向である。さらに、螺子94〜96の締結方向も全て上方から下方に向かう一方向である。これにより、上側表板部21、下側表板部22、ガラス構造部24、樹脂断熱板25,26、裏板部27を互いに固定するまでの段階では、グリル扉8の向きを変える必要がないので、作業効率が向上し、さらに作業時間を短縮することもできる。
図5を参照し、グリル扉8の表面温度の低減効果について説明する。本実施形態のグリル扉8では、ガラス部30は複数のガラス板31〜33を、夫々間隔を空けて積層して構成したものである。これにより、ガラス部30において、グリル庫10からガラス部30の表面までの距離を長くかせぐことができる。これにより、ガラス部30の表面温度の上昇を低減できる。
また、グリル扉8は、上側表板部21と下側表板部22を上下に離間して分離し、その間にガラス部30を配置したデザイン的にも特徴のあるものである。そのようなグリル扉8の表面は上下に分断されているが、金属製の上側板40、裏側板60、下側板50によって、比較的温度が高くなる傾向にあるグリル扉8の上部の熱を、グリル扉8の下部に拡散して逃がすことができる。これによって、グリル扉8上部の温度を低くすることができる。特に、本実施形態のグリル扉8では、取手部9を上側表板部21の前面上部に設けているので、取手部9が熱くなるのを確実に防止でき、より安全なグリル扉8を提供できる。また、グリル庫10内より伝わる熱を、金属製の上側板40、下側板50、裏側板60によって上下に拡散することができるので、グリル扉8の表面にヒートスポットが生じるのを防止できる。
さらに、上側板40と下側板50は、上側表板部21と下側表板部22の各裏側に対して隙間を空けて夫々配置されているので、グリル庫10内から上側板40と下側板50に伝わった熱を、輻射熱で樹脂製の上側表板部21と下側表板部22に夫々伝えることができる。よって、グリル扉8の表面にヒートスポットが生じるのを効果的に防止できる。
また、上側表板部21及び下側表板部22と裏板部27の間に、樹脂断熱板25,26が介在しているので、グリル庫10側から伝わる熱を遮断することができる。これにより、上側表板部21及び下側表板部22の表面温度の上昇を抑えることができる。さらに、グリル扉8の内側に生じる隙間を樹脂断熱板25,26で埋めることができるので、グリル扉8の内側において空気の対流が起きるのを防止できる。これにより熱い空気が上部に溜まり、グリル扉8の上部にヒートスポットが起きるのを効果的に防止できる。
さらに、樹脂断熱板25は、ガラス部30に対向する部分においては、上下に分断されることになるが、ガラス部30に対向する部分においては、樹脂断熱板25を上側部25Aと下側部25Bに夫々分断し、そのガラス部30のガラス板31の左右両側に施されたメッシュ部31Aの裏側において、上側部25Aと下側部25Bを連結部25Cで互いに連結する形状である。これにより、ガラス部30の視認性を確保しつつ、樹脂断熱板25の断熱効果を保持できる。美感を損なうことなく、さらに、樹脂断熱板25に伝わった熱を、上側部25Aと下側部25Bにおいて拡散できる。
以上説明したように、本実施形態のコンロ1は、器具本体2の前面に、グリル庫10のグリル開口を開閉するグリル扉8を備える。グリル扉8は、所定厚を有する正面視長方形の板状に形成されている。表面には、樹脂製の上側表板部21と下側表板部22が上下に夫々配置され、その中央には、複数のガラス板を積層して構成されたガラス部30が配置されている。ガラス部30は、互いに面積が異なり、且つガラス部30の厚み方向に間隔を空けてピラミッド状に積層された3枚のガラス板31〜33と、3枚のガラス板31〜33の夫々の間に形成される間隔に挟み込んで配置され、3枚のガラス板31〜33の中央に対向する開口部(図示略)を備えたスペーサ35,36(図9参照)と、3枚のガラス板31〜33の夫々の外周部の間に形成された段差に沿って設けられたシール部38,39とを備える。
ガラス部30は、上記積層構造を備えることにより、ガラス部30の厚み方向に距離をかせぐことができる。これにより、ガラス部30の最前面に位置するガラス板31の表面温度の上昇を抑えることができる。また、各ガラス板31〜35に挟まれる空間を夫々密閉できるので、該空間に水蒸気等が入るのを防止できる。よって、ガラス板31〜33に曇りが生じるのを防止できるので、ガラス部30の視認性を保持できる。また、上記構造では、ガラス板31〜35を互いに接近した状態で積層できるので、各ガラス板31〜35に挟まれる空間内で生じる空気の対流を抑制できる。
次に、本発明の第二実施形態について、図16,図17を参照して説明する。第一実施形態のコンロ1のグリル扉8は、互いの面積の異なる3枚のガラス板31〜33をピラミッド状に積層してなるガラス部30(図6参照)を保持するものである。第二実施形態のコンロのグリル扉は、ガラス部30を変更したガラス部130を保持するものである。なお、ガラス部130と、それを保持する金属部品(上側板40、下側板50、後述する裏側板160)以外は、第一実施形態の部品と同じである。
図16を参照し、ガラス部130の構造を説明する。ガラス部130は、同形状且つ同面積で、ガラス部130の厚み方向に間隔を空けて積層された3枚のガラス板131〜133と、3枚のガラス板131〜133の夫々の間に形成される間隔に挟み込んで配置され、3枚のガラス板131〜133の中央に対向する開口部(図示略)を備えたスペーサ135,136と、3枚のガラス板131〜133の夫々の外周部とスペーサ135,136の外周部との隙間を外方から埋めるように夫々を接着したシール部138,139とを備える。なお、スペーサ135,136は、ガラス板131〜133よりも小さい長方形の枠状に形成され、夫々の中央に形成された開口部は、ガラス板131に形成された窓部131B(図17参照)よりも大きく形成されている。
次に、ガラス部130の組立工程を説明する。先ず、積層工程を行う。積層工程では、3枚のガラス板131〜133のうち、ガラス板131を水平面である作業台に載置する。次いで、ガラス板131の上面にスペーサ135を配置する。このとき、スペーサ135の開口部の内側に、ガラス板131の窓部131Bが配置されるように、スペーサ135を位置決めする。これにより、ガラス板131とスペーサ135の位置関係を正確にできるので、ガラス部130の施工性を向上できる。
次いで、ガラス板131の上に、スペーサ135を介して、ガラス板132を配置する。以下、同様に、ガラス板131に形成された窓部131Bを基準に、スペーサ136、ガラス板133を順に積層する。その結果、ガラス板131〜133は、スペーサ135,136を介して積層された状態となる。
次に、接着工程を行う。図16に示すように、積層工程で組み立てられた積層体では、ガラス板131と132の夫々の外周部とスペーサ135の外周部との間に溝部141が形成される。さらに、ガラス板132と133の夫々の外周部とスペーサ136の外周部との間に溝部142が形成される。そこで、作業者は、積層体を冶具等を用いて上下方向に立てて持ち上げ、溝部141,142に対して上側から接着剤を埋める。そして、積層体の向きを変えながら溝部141,142に沿って接着剤を埋めていく。接着剤は硬化してシール部138,139となる。シール部138は、ガラス板131と132の夫々の外周部の面とスペーサ135の外周部の面とを互いに強固に接着する。シール部139は、ガラス板132と133の夫々の外周部の面とスペーサ136の外周部の面とを互いに強固に接着する。これにより、ガラス部130が完成する。
そして、ガラス部130においても、上記実施形態のガラス部30と同様に、複数のガラス板131〜133を間隔を空けて積層するので、ガラス部130の表面温度の上昇を低減できる。さらに、ガラス板131〜133の外周部とスペーサ135,136の外周部との隙間をシール部138,139で埋めるようにして夫々を接着するので、ガラス部130の製造を容易にし、且つガラス板131〜133の夫々の隙間に水、蒸気等が侵入するのを防止できる。これにより、ガラス部130に曇りが生じるのを防止できる。さらに、ガラス板131のメッシュ部131Aの窓部131Bはスペーサ135,136の夫々の開口部よりも小さく開口しているので、ガラス部130を使用者側から見た場合に、スペーサ135,136及びシール部138,139を隠すことができる。それ故、グリル扉8のデザイン性を向上できる。
次に、ガラス部130の保持構造について説明する。図17は、ガラス部130を3枚の金属部品で保持してなるガラス構造部124の断面図である。ガラス部130は、上記実施形態の上側板40及び下側板50と、裏側板60を一部変形した裏側板160で、ガラス部130を保持する。裏側板160は、裏側板60と同様に、覆い部61、上側連結部62、及び下側連結部63を備える。そして、覆い部61と62の間には段部164が設けられ、覆い部61と63の間には段部165が設けられている。段部164,165は、上記実施形態の裏側板60の段部64,65と位置が夫々異なっている。段部164は、上側板40の屈曲部44の水平部42に対向する位置、段部165は、下側板50の屈曲部54の水平部52に対向する位置となるように、夫々位置が変更されている。なお、裏側板60の当接部68,69(図10参照)に対応する部分は設けられていない。
図17に示すように、ガラス構造部124では、ガラス部130のうちガラス板131,132の各上部は、上側板40の屈曲部44の水平部42の下面に当接し、ガラス板133の上部は、裏側板160の段部164の下面に当接している。さらに、ガラス部130のうちガラス板131,132の各下部は、下側板50の屈曲部54の水平部52の上面に当接し、ガラス板133の下部は、裏側板160の段部165の上面に当接している。なお、ガラス部130の左右の両端部は、裏側板60の覆い部61に設けられた一対の側壁66に夫々当接している。これにより、上記実施形態と同様に、ガラス構造部124は、ガラス部130を安定して保持できる。
なお、本発明は上記第一,第二実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記実施形態では、グリル庫10を備えたコンロ1を本発明の一例として説明したが、例えば、グリル庫を備えたテーブルコンロでもよく、さらにはグリル庫のみを備えたグリル調理器にも適用可能である。
また、上記第一実施形態のグリル扉8のガラス部30は、3枚のガラス板31〜35を積層しているが、2枚でもよく、3枚以上でもよい。また、ガラス板の形状は長方形状に限定されず、例えば、多角形、円形等であってもよい。第二実施形態についても同様である。
また、上記実施形態では、ガラス板31に加え、ガラス板32と33にも、メッシュ部と窓部を設けているが、少なくともガラス板31に設ければよく、ガラス板32,33には無くてもよい。
また、上記実施形態では、裏側板60の当接部68,69について、板金を切り起こして形成しているが、例えば、溶接等によって当接部68,69を固定する等でもよい。
1 コンロ
8 グリル扉
9 取手部
10 グリル庫
19 係止爪
30,130 ガラス部
31〜33 ガラス板
31A メッシュ部
31B 窓部
33A メッシュ部
33B 窓部
135,136 スペーサ
38,39,138,139 シール部
141,142 溝部

Claims (3)

  1. グリル庫の開口を開閉するグリル扉にガラス部を備えた加熱調理器であって、
    前記ガラス部は、
    厚み方向に間隔を空けて積層される複数のガラス板と、
    前記複数のガラス板の夫々の間に形成される前記間隔に挟み込んで配置され、前記複数のガラス板の中央に対向する開口部を備えたスペーサと、
    前記複数のガラス板の夫々の外周部と前記スペーサの外周部との隙間を外方から埋めて夫々を接着するシール部と
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記スペーサの前記外周部は、前記複数のガラス板の夫々の前記外周部よりも内側に配置され、
    前記シール部は、前記ガラス板の夫々の前記外周部と前記スペーサの前記外周部とにより形成される溝部を埋めるようにして設けられたことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記複数のガラス板は、使用者側に配置される外側ガラス板を有し、
    前記外側ガラス板の前記グリル庫側のガラス面には、前記スペーサの前記開口部に対向する位置で前記開口部よりも小さく開口する窓部を中央に備えた目隠し部が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
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