JP2015031551A - 物理量検出器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】振り子102に形成された第1可動電極102a、102aと、一対の第1固定電極103a、103aと、により形成される一対のコンデンサC11、C12からなる第1変位検出部103と、第1変位検出部103よりも下方に設けられ、振り子102に形成された第2可動電極102b、102bと、一対の第2固定電極104a、104aと、により形成される一対のコンデンサC13、C14からなる第2変位検出部104と、各コンデンサC11、C12の静電容量値の差分を検出する第1検波回路105と、各コンデンサC13、C14の静電容量値の差分を検出する第2検波回路106と、第1検波回路105及び当該第2検波回路106により検出された静電容量値の差分同士の差を演算する計装アンプ107と、を備える。
【選択図】図1
Description
上記の加速度計として、例えば、サーボ型の加速度計が知られている(例えば、特許文献1参照)。サーボ型の加速度計とは、本体ケース内に配置された振り子の外力による変位量を検出して、振り子を静止状態に保つために、振り子を駆動させるコイルに上記変位量に比例した電流を流す際の電流量を測定することで加速度を計測する加速度計である。
駆動部201は、一対の永久磁石201a、201aと、2つの駆動コイル201b、201bを備えて構成されている。駆動部201は、駆動コイル201b、201bに電流を流すことにより電磁気力を発生させ、この電磁気力により振り子202を中立位置に復帰させる。
検波回路204は、変位検出部203の一対のコンデンサC21、C22の静電容量値の差分を検出することで、振り子202の加速度を検出し、電流増幅回路205に出力する。
電流増幅回路205は、検波回路204からの出力に基づいて、振り子202を中立位置に復帰させるための電磁気力を付与すべく、駆動部201の駆動コイル201b、201bの電流量制御を行う。
物理量検出器において、
一端が回動可能に支持された振り子の揺動方向の両面に形成された第1可動電極と、前記振り子を挟むように前記第1可動電極と対向して配置された一対の第1固定電極と、により形成される一対のコンデンサからなる第1変位検出部と、
前記第1変位検出部よりも下方に設けられ、前記振り子の揺動方向の両面に形成された第2可動電極と、前記振り子を挟むように前記第2可動電極と対向して配置された一対の第2固定電極と、により形成される一対のコンデンサからなる第2変位検出部と、
前記第1変位検出部の各コンデンサの静電容量値の差分を検出する第1検波回路と、
前記第2変位検出部の各コンデンサの静電容量値の差分を検出する第2検波回路と、
前記第1検波回路及び前記第2検波回路により検出された静電容量値の差分同士の差を算出する演算部と、
を備えることを特徴とする。
磁界を形成する磁界形成部材と、
前記磁界形成部材により形成された磁界内に配置され、電流が流れることで発生する力により前記振り子を揺動させるテストコイルと、
前記テストコイルに電流を流した際の、前記第1検波回路及び前記第2検波回路からの出力のうち少なくとも一方が所定の閾値未満である場合に、エラーと判定するエラー判定部と、
前記エラー判定部により前記エラーと判定された場合に、当該エラー結果を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする。
なお、図1の駆動部101と振り子102の説明に当たり、図中に上下方向及び左右方向を示して説明する。
永久磁石101a、101aにより形成された磁界内に、駆動コイル101b、101bが設けられているので、電流増幅回路108により増幅された電流が駆動コイル101b、101bに流れることにより、振り子102の揺動を打ち消す方向に電磁気力が発生する。そして、発生した電磁気力により、振り子102が中立位置に移動するようになっている。
また、永久磁石101a、101aにより形成された磁界内に、テストコイル101c、101cが設けられているので、電流制御部111により電流がテストコイル101c、101cに流れることで発生する電磁気力により、振り子102を揺動させる。
即ち、永久磁石101a、101aは、磁界を形成する磁界形成部材として機能する。
第2変位検出部104は、第1変位検出部103と同様の構成であり、第1変位検出部103よりも下方に形成されている。第2変位検出部104は、振り子102の両面に形成された第2可動電極102b、102bと、一対の第1固定電極103a、103aと同一の部材により構成された一対の第2固定電極104a、104aと、により形成される一対のコンデンサC13、C14を備えて構成され、一対のコンデンサC13、C14各々の静電容量の値を、第2検波回路106に出力する。
第2検波回路106は、第1検波回路105と同一の部材により構成され、第2変位検出部104の一対のコンデンサC13、C14からの出力に基づいて、各コンデンサC13、C14の静電容量値の差分を検出することで振り子102の加速度を検出し、計装アンプ107に出力する。
なお、第1検波回路105及び第2検波回路106は、動作確認処理を行う場合(図3参照)、検出した静電容量値の差分を、計装アンプ107ではなくエラー判定部109に出力する。
電流増幅回路108は、計装アンプ107からの出力に基づいて、振り子102を中立位置に復帰させるための電磁気力を付与すべく、駆動部101の駆動コイル101b、101bに出力する電流量の制御を行う。
エラー判定部109は、エラーと判定した場合、即ち、検波回路105からの出力Vout1及び検波回路106からの出力Vout2の少なくとも一方が所定の閾値未満であると判定した場合は、エラー結果を送信部110に出力する。
表示装置120は、例えば、LCDなどにより構成されている。表示装置120は、送信部110からの出力に基づいて、エラー結果を報知するための画面等を表する。
電流制御部111は、動作確認処理を行う場合(図3参照)に、テストコイル101c、101cに出力する電流量の制御を行う。
まず、第1変位検出部103及び第2変位検出部104により検出された静電容量値に基づいて、第1検波回路105及び第2検波回路106は、静電容量値の差分を検出する(ステップS1)。具体的には、第1検波回路105が、第1変位検出部103の一対の第1固定電極103a、103a(一対のコンデンサC11、C12)により測定された静電容量値の差分を検出する。また、第2検波回路106が、第2変位検出部104の一対の第2固定電極104a、104a(一対のコンデンサC13、C14)により測定された静電容量値の差分を検出する。ここで、コンデンサC11とコンデンサC12との静電容量値の差分をΔCAとすると、ΔCAは、数式(1)で算出することができる。同様に、コンデンサC13とコンデンサC14との静電容量値の差分をΔCBとすると、ΔCBは、数式(2)で算出することができる。
まず、電流制御部111は、テストコイル101c、101cに電流を流す(ステップS11)。具体的には、電流制御部111は、テストコイル101c、101cに、所定の電流を流す。テストコイル101c、101cに電流が流れると電磁気力が発生し、この電磁気力により振り子102を揺動させる。このとき、駆動部101の駆動コイル101b、101bには、電流を流さないようにしている。
エラー判定部109は、エラーを検出した場合(ステップS13:YES)、即ち、第1検波回路105からの出力Vout1及び第2検波回路106からの出力Vout2の少なくとも一方が所定の閾値以下であると判定した場合は、次のステップS14へと移行する。一方、エラー判定部109は、エラーを検出しなかった場合(ステップS13:NO)、即ち、各検波回路105、106からの出力Vout1、Vout2が所定の閾値以上であると判定した場合は、当該動作確認処理を終了する。
従って、本実施形態に係る加速度計100によれば、第1変位検出部103の温度ドリフト成分から第2変位検出部104の温度ドリフト成分を差し引くことにより温度ドリフトの影響を排除することができるので、測定精度を向上させることができる。また、第1検波回路105及び第2検波回路106により検出された静電容量値の差分同士を差し引きすることにより、計測時の外来的な振動や1/fノイズを低減させることができるので、測定精度を向上させることができる。
従って、本実施形態に係る加速度計100によれば、変位検出部及び検波回路の組み合わせの一方に不具合が生じたような場合に、オペレータにエラーを報知することができるので、迅速な復旧作業を促すことができる。また、エラーが生じた出力を特定することができるので、当該エラーが生じた出力に係る変位検出部及び検波回路の動作を停止させて、他方の出力のみを利用して加速度を計測することができる。
101 駆動部
101a 永久磁石(磁界形成部材)
101b 駆動コイル
101c テストコイル
102 振り子
102a 第1可動電極
102b 第2可動電極
102c 十字バネ
103 第1変位検出部
103a 第1固定電極
C11、C12 コンデンサ
104 第2変位検出部
104a 第2固定電極
C13、C14 コンデンサ
105 第1検波回路
106 第2検波回路
107 計装アンプ(減算部)
108 電流増幅回路
109 エラー判定部
110 送信部(出力部)
111 電流制御部
120 表示装置
Claims (2)
- 一端が回動可能に支持された振り子の揺動方向の両面に形成された第1可動電極と、前記振り子を挟むように前記第1可動電極と対向して配置された一対の第1固定電極と、により形成される一対のコンデンサからなる第1変位検出部と、
前記第1変位検出部よりも下方に設けられ、前記振り子の揺動方向の両面に形成された第2可動電極と、前記振り子を挟むように前記第2可動電極と対向して配置された一対の第2固定電極と、により形成される一対のコンデンサからなる第2変位検出部と、
前記第1変位検出部の各コンデンサの静電容量値の差分を検出する第1検波回路と、
前記第2変位検出部の各コンデンサの静電容量値の差分を検出する第2検波回路と、
前記第1検波回路及び前記第2検波回路により検出された静電容量値の差分同士の差を算出する演算部と、
を備えることを特徴とする物理量検出器。 - 磁界を形成する磁界形成部材と、
前記磁界形成部材により形成された磁界内に配置され、電流が流れることで発生する力により前記振り子を揺動させるテストコイルと、
前記テストコイルに電流を流した際の、前記第1検波回路及び前記第2検波回路からの出力のうち少なくとも一方が所定の閾値未満である場合に、エラーと判定するエラー判定部と、
前記エラー判定部により前記エラーと判定された場合に、当該エラー結果を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の物理量検出器。
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