JP2015028454A - 光センサ用半導体集積回路 - Google Patents

光センサ用半導体集積回路 Download PDF

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Takama Shirahashi
卓真 白橋
祐也 川崎
Yuya Kawasaki
祐也 川崎
成郎 田村
Shigeo Tamura
成郎 田村
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Abstract

【課題】高精度な視感度補正を行う光センサ用半導体集積回路を提供する。
【解決手段】光センサ用半導体集積回路は、可視光を減衰させ赤外光を透過するカバー部材3と集光レンズ2とを介して、環境光を受光し、受光光量に基づき視感度補正を行い、環境光の照度を検出する光センサ用半導体集積回路1であって、第1の分光特性を有する第1の受光素子と、第2の受光素子と、第1の受光素子の出力と、第2の受光素子の出力を減算する視感度補正手段30と、を有し、第1の受光素子と第2の受光素子の平面形状は、略中空多角形状であり、第1の受光素子と、第2の受光素子とは、互いに隔離され且つ同心配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光センサ用半導体集積回路に関する。
近年、携帯電話やスマートフォン等のモバイル機器には、環境光に応じた表示画面の輝度調整及び視認性向上、或いは通話時の省電力化のために、1つの小型パッケージに実装された照度センサ及び近接センサが搭載されている。これらのセンサは、通常、可視光をほぼ遮断する黒系のカバーガラス等のカバー部材で覆われる。
照度センサ用PD(Photodiode)の分光特性は、人間の目が明るさを認識できる領域(波長400nm〜波長700nm程度)に最大感度を有し、赤外光領域(波長800nm〜波長1000nm程度)では低い相対感度を有することが望まれる。カバーガラスに覆われた該PDの分光特性は、赤外光領域での相対感度が高くなる。このため、赤外光領域に最大感度を有するPD(視感度補正用PD)等を利用して、赤外光領域での相対感度を低くする(視感度補正)ことで、照度センサの検出精度を維持する技術が知られている。
図10に示す様に、照度センサ用PDの分光特性は、黒系のガラス等のカバー部材で覆われる場合、黒系のカバーガラス等のカバー部材で覆われない場合と比較して、赤外光領域での相対感度が高くなる。
受光面に対して入射する日射光の方向に対応させて、遮光マスク及び光感応部の配置や形状等を工夫し、光感応部の受光面積と、遮光マスクに覆われる光感応部の斜光面積とを制御することで、該日射光を効能率で検出する日射センサ装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
又、バンドギャップエネルギーの異なる複数の受光素子を、同一基板上に、絶縁層を介して分離して配置し、多数の波長成分を有する光を各受光素子で受光することにより、効率的な光電変換を行う光電変換モジュールが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平07−311084号公報 特開平05−206500号公報
同一基板上に、異なる分光特性を有する複数のPDを形成する場合、受光面に対して入射する光の方向が変化しても、各PD間で受光光量を均一にすることは困難である。
例えば、照度センサ用PDと近接センサ用PDとを隣接して配置し(図11(A)参照)、入射光の方向を変化させた場合における、各PDに当たる光の面積の変化を比較する(図11(B)参照)。直進光(円101)の場合に各PDに当る光の面積を基準とすると、斜光(円102)の場合は、照度センサ用PDに当る光の面積は増加し、近接センサ用PDに当る光の面積は減少する。一方、斜光(円103)の場合は、照度センサ用PDに当る光の面積は減少し、近接センサ用PDに当る光の面積は増加する。
特に、照度センサ用PDと視感度補正用PDとの間で、受光光量のばらつきが大きくなると、該受光光量に基づき行われる視感度補正の精度が低下するという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、高精度な視感度補正を行う光センサ用半導体集積回路を提供することを目的とする。
本実施の形態の光センサ用半導体集積回路は、可視光を減衰させ赤外光を透過するカバー部材(3)と集光レンズ(2)とを介して、環境光を受光し、受光光量に基づき視感度補正を行い、環境光の照度を検出する光センサ用半導体集積回路(1)であって、第1の分光特性を有する第1の受光素子(21)と、第2の受光素子(22)と、第1の受光素子(21)の出力と、第2の受光素子(22)の出力を減算する視感度補正手段(30)と、を有し、第1の受光素子(21)と第2の受光素子(22)の平面形状は、略中空多角形状であり、第1の受光素子(21)と、第2の受光素子(22)とは、互いに隔離され且つ同心配置されることを要件とする。
なお、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
本発明の実施の形態によれば、高精度な視感度補正を行う光センサ用半導体集積回路を提供することができる。
実施形態に係る光センサ用半導体集積回路に光が入射する様子の一例を模式的に示す図である。 実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る受光素子における電圧と暗電流との関係の一例を示すグラフである。 実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る受光素子における波長と相対感度との関係の一例を示すグラフである。 分光特性の一例を示す図である。 従来の光センサ用半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
本明細書において、「相対感度」とは、照度センサ用受光素子の、ある波長での感度(最大感度)を100%として正規化した分光特性における、それぞれの波長(波長400nm〜波長1150nm)での感度を指すものとする。又、本明細書において、平面形状とは対象物を受光部20の表面20sの法線方向から視た形状を指すものとする。
[光センサ用半導体集積回路の構成]
まず、本実施形態に係る光センサ用半導体集積回路の構成の一例と、該光センサ用半導体集積回路が、環境光を受光してから照度を検出するまでの流れを、図1を用いて簡単に説明する。
光センサ用半導体集積回路1は、受光部20と視感度補正手段30を含む。
光10(環境光)は、カバー部材3と、集光レンズ2とを介して、受光部20に入射する。受光部20は、同一基板上に形成される複数の受光素子を含む。各受光素子は、光電変換部、電極等を含み、受光光量に基づき電流が流れる。各受光素子としては、PN型フォトダイオード、PIN型フォトダイオード、フォトトランジスタ等を用いることができる。なお、各受光素子の出力電流は、pAオーダーの微弱電流である。
光11は、受光部20の表面20sに対して垂直方向から入射する光(以下、直進光と記載する)であり、光12は、受光部20の表面20sに対して斜め方向から入射する光(以下、斜光と記載する)である。
カバー部材3は、受光部20を隠すカバーとして用いられるため、黒色の樹脂、黒色のガラス等により形成される。カバー部材3は、可視光を減衰させ(90%程度遮断)、赤外光を透過する。カバー部材3の厚さ、材質、遮光率等を、適宜調整することで、受光部20が受光する環境光の光量を変化させることが可能である。
集光レンズ2は、カバー部材3を透過する光を集光する。直進光が入射する場合と、斜光が入射する場合とで、受光部20に集光する光の位置は異なる。どちらの場合であっても、受光部20内に形成される複数の受光素子間において、受光光量のばらつきは、少ないことが好ましい。従って、各受光素子の平面形状、配置、面積等を適宜調整することが好ましい。集光レンズ2の種類は特に限定されないが、凸レンズやシリンドリカルレンズ等を用いることができる。
視感度補正手段30は、照度センサ用受光素子及び視感度補正用受光素子の受光光量(出力電流)に基づき視感度補正を行う。本実施形態に係る受光部20においては、各受光素子の平面形状、配置、面積等が適宜調整されているため(詳細は後述する)、受光部20の表面20sに対して入射する光の方向が変化しても、照度センサ用受光素子と視感度補正用受光素子との間で受光光量のばらつきが生じ難い。又、視感度補正手段30は、照度センサ用受光素子及び視感度補正用受光素子の出力電流を、同じADコンバータで、時分割でAD変換し、演算処理することで、視感度補正を行う。演算処理としては、照度センサ用受光素子の出力電流に対応するデジタル信号から、補正係数を乗じた視感度補正用受光素子の出力電流に対応するデジタル信号を減算する。視感度補正手段30にて照度センサ用受光素子の分光特性を視感度特性に近づけることで、光センサ用半導体集積回路1の検出精度を高められる。
[受光部の構成]
図2に、本実施形態に係る光センサ用半導体集積回路1が備える受光部20の構成の一例を示す。
受光部20は、第1の受光素子21と、第2の受光素子22と、第3の受光素子23を含む。図2に示す様に、第1の受光素子21は、照度センサ用の受光素子であり、第2の受光素子22は、視感度補正用の受光素子であり、第3の受光素子23は、近接センサ用の受光素子である。
照度センサは、第1の受光素子21が受光する環境光の光量に基づき、周囲の明るさを検出する。又、近接センサは、第3の受光素子23が受光する赤外光の光量の変化に応じて、物体の接近を検出する。近接センサは、動く物体から反射する微弱な赤外光を検出するため、第3の受光素子23は、高感度に設計されることが好ましい。
各受光素子は、互いに隔離され、且つ中心が一致する様に形成されることが好ましい(同心配置)。又、各受光素子間で、中心と、内側及び外側の頂点とが同一直線上に存在する様に形成されることが好ましい。なお、各受光素子の配置順序は、特に限定されず、例えば、図2に示す様に、内側から、第3の受光素子23、第1の受光素子21、第2の受光素子22の順に形成されても良いし、図2とは異なる順に形成されても良い。
各受光素子の平面形状は、中空正多角形状、多角形状、中空円形状、又は円形状であることが好ましい。該多角形状は、特に限定されず、四角形状、五角形状、六角形状、八角形状等であっても良い。例えば、図2に示す様に、第1の受光素子21及び第2の受光素子22の平面形状を、中空正方形状とし、第3の受光素子23の受光素子の平面形状を、正方形状としても良い。
各受光素子の面積は、等しいことが好ましい。図3は、照度センサ用の受光素子及び視感度補正用の受光素子の暗電流特性を示している。図3に示す様に、面積が等しい受光素子に発生する暗電流は、ほぼ等しいため、視感度補正手段30により行われる演算処理により、各受光素子に発生する暗電流をほぼ相殺できるからである。
図4(A)に、受光部20の表面20sに入射する光と、各受光素子の受光光量との関係について示す。円101は、直進光を、円102及び円103は、斜光を表している。
図4(A)において、第1の受光素子21及び第2の受光素子22の平面形状は略中空四角形状であり、第1の受光素子21と第2の受光素子22とは互いに隔離され且つ同心配置されている。図4(A)の場合に、第1の受光素子21に当る光の面積について考えると、円101>円102=円103となる。すなわち、円101の場合に第1の受光素子21に当る光の面積を基準とすると、円102と円103の場合には光の面積は減少するが、その減少量は略同一となる。つまり、斜光によりスポットの位置が円102のようにずれた場合でも円103のようにずれた場合でも光の面積の減少量はほぼ同一となる。第2の受光素子22についても同様である。従って、第1の受光素子21と第2の受光素子22との間で受光光量をほぼ均一にすることができる(斜光の場合における両素子の受光光量の比率の変動を軽減できる)。
ここで、改めて図11(B)を参照し、照度センサ用PDに当る光の面積について考えると、円102>円101となる。又、斜光によりスポットの位置が円101に対して円102とは反対側にずれた場合には(この場合を円103とする)、円101>円103となる。すなわち、円101の場合に照度センサ用PDに当る光の面積を基準とすると、円102の場合には光の面積が増加し、円103の場合には光の面積は減少する。つまり、斜光によりスポットの位置がずれた場合に、ずれた方向に依存して基準に対して光の面積が増減し、光の面積のばらつく範囲が大きくなる(受光光量のばらつく範囲が大きくなる)。近接センサ用PDについても同様である。
一方、上記のように、本実施の形態では(図4(A)参照)、斜光によりスポットの位置が円102のようにずれた場合でも円103のようにずれた場合でも、光の面積が増加することはなく、光の面積は略同一の量だけ減少する。そのため、図11に示す従来例と比較して、斜光によりスポットの位置がずれた場合でも、ずれた方向に依存する光の面積のばらつきを抑制することができる(受光光量のばらつきを抑制することができる)。
このように、第1の受光素子21及び第2の受光素子22の平面形状を略中空四角形状とし、第1の受光素子21と第2の受光素子22とを互いに隔離し且つ同心配置することにより、斜光によりスポットの位置がずれた場合でも、ずれた方向に依存する光の面積のばらつきを抑制することができる(受光光量のばらつきを抑制することができる)。
第1の受光素子21は、第1の分光特性を有する。第1の分光特性は、可視光領域に高い相対感度を有する。第1の分光特性は、例えば、波長が約550nmで最大感度を有し、波長が約800nmで僅かな相対感度を有する。
図4(B)に示す様に、第1の受光素子21を覆うように、赤外光カットフィルタ(第1のフィルタ)500を形成することが好ましい。赤外光カットフィルタは、可視光を透過し、赤外光を減衰させる。該フィルタを形成することで、第1の分光特性における赤外光領域での相対感度を低くすることができる。
第3の受光素子23は、第2の分光特性を有する。第2の分光特性は、赤外光領域に高い相対感度を有する。
図4(C)に示す様に、第3の受光素子23を覆うように、可視光カットフィルタ(第2のフィルタ)501を形成することが好ましい。可視光カットフィルタは、赤外光を透過し、可視光を減衰させる。
図5は、受光部20の拡大図である。第1の受光素子21は、光電変換部21a、Anode電極21b、Cathode電極21cを含む。第2の受光素子22は、光電変換部22a、Anode電極22b、Cathode電極22cを含む。第3の受光素子23は、光電変換部23a、Anode電極23b、Cathode電極23cを含む。
分離部20dは、各受光素子を互いに隔離し、絶縁する。分離部20dの平面形状は、各受光素子を効率的に分離できる様に、各受光素子の平面形状と対応する形状であることが好ましい。分離部20dの間隔wは、適宜調整できる。
光電変換部21a、22a、23aは、異なる分光特性を有する半導体材料を含んで形成されることが好ましい。光電変換部21aは、可視光領域に最大感度を有する半導体材料で形成され、光電変換部22a、23aは、赤外光領域に最大感度を有する半導体材料で形成されることが好ましい。用途に応じて、光電変換部の厚さ、組成比、バンドギャップエネルギー、及び不純物濃度等を変化させ、分光特性を適宜調整することができる。
[変形例1]
図6(A)に、受光部20の表面20sに入射する光と、各受光素子の受光光量との関係について示す。円101は、直進光を、円102及び円103は、斜光を表している。
図6(A)において、第1の受光素子21及び第2の受光素子22の平面形状は略中空円形状であり、第3の受光素子23の平面形状は略円形状であり、第1の受光素子21と第2の受光素子22と第3の受光素子23とは互いに隔離され且つ同心配置されている。なお、各受光素子の面積は、略等しいとする。
図6(A)の場合に、第1の受光素子21に当る光の面積について考えると、円101>円102=円103となる。すなわち、円101の場合に第1の受光素子21に当る光の面積を基準とすると、円102と円103の場合には光の面積は減少するが、その減少量は略同一となる。つまり、斜光によりスポットの位置が円102のようにずれた場合でも円103のようにずれた場合でも光の面積の減少量はほぼ同一となる。図6(A)の場合の減少量は、図4(A)の場合の減少量より小さい。
そのため、斜光によりスポットの位置がずれた場合でも、全ての受光素子(第1の受光素子21、第2の受光素子22、第3の受光素子23)に当る光の面積を、ほぼ等しくすることができる(受光素子間で受光光量をほぼ均一にすることができる)。
[変形例2]
図6(B)に、受光部20の表面20sに入射する光と、各受光素子の受光光量との関係について示す。円101は、直進光を、円102及び円103は、斜光を表している。
図6(B)において、第1の受光素子21の平面形状は略中空八角形状である。
図6(B)の場合に、第1の受光素子21に当る光の面積について考えると、円101>円102=円103となる。すなわち、円101の場合に第1の受光素子21に当る光の面積を基準とすると、円102と円103の場合には光の面積は減少するが、その減少量は略同一となる。つまり、斜光によりスポットの位置が円102のようにずれた場合でも円103のようにずれた場合でも光の面積の減少量はほぼ同一となる。図6(B)の場合の減少量は、図6(A)の場合の減少量より大きいが、図4(A)の場合の減少量より小さくなる。
八角形状における同心多角形の比(外接円半径/内接円半径)は、1/cos(π/8)=1/{(√(2+√2))/2}となる。従って、中心から頂点(中心から最も遠い点)までの距離と、中心から各辺の中心(中心から最も近い点)までの距離との間に生じる誤差は、8.2%以内である。正方形状における同心多角形の比は、√2であるため、多角形状の辺の数を増やすことで、斜光によりスポットの位置がずれた場合でも、ずれた方向に依存する光の面積のばらつきを、より抑制できる。
なお、受光素子の平面形状が略中空多角形状である場合、多角形状の外側の角部において、一部の面積を削り、内側(中空側)の角部に、削った部分の面積を足しても良い。この様な平面形状とすることで、例えば、円101の場合に、図4(A)及び図6(B)において第1の受光素子21に当る光の面積を、図6(A)において第1の受光素子21に当る光の面積に近づけることができる。
[視感度補正手段]
図7に、本実施形態に係る光センサ用半導体集積回路1が備える視感度補正手段30の一例を示す。
視感度補正手段30は、スイッチ回路311、スイッチ回路312、ADコンバータ313、第1のデシメーションフィルタ314(照度センサ用)、第2のデシメーションフィルタ315(視感度補正用)、乗算器316、制御回路317、加算器318を含む。
視感度補正手段30は、入力信号24、25を、ADコンバータ313により時分割でAD変換し、デシメーションフィルタ314、315により間引きし、乗算器316及び加算器318により演算処理して、出力信号170を出力する。
スイッチ回路311は、第1の受光素子21からの入力信号24の、ADコンバータ313への入力、非入力の切り替えを行う。スイッチ回路311のオン、オフの切り替えは、制御回路317により制御される。例えば、スイッチ回路311がオンの時、入力信号24は、ADコンバータ313に入力される。
スイッチ回路312は、第2の受光素子22からの入力信号25の、ADコンバータ313への入力、非入力の切り替えを行う。スイッチ回路312のオン、オフの切り替えは、制御回路317により制御される。例えば、スイッチ回路312がオンの時、入力信号25は、ADコンバータ313に入力される。
制御回路317は、スイッチ回路311のオン(オフ)のタイミングと、スイッチ回路312のオン(オフ)のタイミングとが一致しない様に、各スイッチ回路を制御する。
ADコンバータ313(AD変換部)は、例えば16ビットの△Σ型ADコンバータであり、△Σ変調を利用してAD変換を行う。具体的には、ADコンバータ313は、スイッチ回路311、312のオン、オフの切り替えのタイミングと同期して、入力信号24、25をAD変換し、出力信号120(デジタル信号)を生成する。言い換えれば、ADコンバータ313は、第1の受光素子21の出力である入力信号24と、第2の受光素子22の出力である入力信号25を時分割でAD変換し、出力信号120(デジタル信号)を生成する。又、ADコンバータ313は、出力信号120を、第1のデシメーションフィルタ314及び第2のデシメーションフィルタ315に入力する。
第1のデシメーションフィルタ314は、出力信号120を間引きし、第1の受光素子21の出力電流に対応する信号140(デジタル信号)を生成する。又、信号140を演算部である加算器318に入力する。第2のデシメーションフィルタ315は、出力信号120を間引きし、第2の受光素子22の出力電流に対応する信号150(デジタル信号)を生成する。又、信号150を乗算器316に入力する。同じADコンバータにより2つの入力信号が時分割でAD変換されるため、信号140と信号150との間には、ほぼ変換誤差は生じない。なお、デシメーションフィルタにより、出力信号120に発生するノイズ等を除去することもできる。
第1のデシメーションフィルタ314及び第2のデシメーションフィルタ315の動作、非動作は、制御回路317により制御される。
乗算器316は、補正係数と信号150とを乗算し、信号160(デジタル信号)を生成する。なお、乗算器316には、反転回路(インバータ)が設けられるため、信号160は、補正係数を乗じた信号150の反転信号となる。
加算器318は、信号140と信号160とを加算(実質的には減算)し、出力信号170(デジタル信号)を生成する。
つまり、照度センサ用受光素子である第1の受光素子21の出力電流に対応する信号140から、補正係数を乗じた視感度補正用受光素子である第2の受光素子22の出力電流に対応する信号160を減算する。これにより、第1の受光素子21における赤外光領域での相対感度を低くすることができる。
なお、加算器318にオフセット入力部を設け、視感度補正手段30による演算処理では暗電流を完全に相殺できない場合等に、オフセット入力部からオフセットを入力することで暗電流を相殺できるようにしてもよい。
乗算器316及び加算器318での演算処理は、次式で表せる。(信号140)−{(補正係数)×(信号150){=(信号160)}}=出力信号170
なお、視感度補正手段30は、補正係数を任意に設定する補正係数設定回路や、設定された補正係数を適宜選択する補正係数選択回路等(図示せず)を備えていても良い。これらの回路を用いて、補正係数を諸条件に合わせて適宜調整することが好ましい。
ここで、光センサ用半導体集積回路1が備える視感度補正手段30以外の回路について、図8を用いて簡単に説明する。光センサ用半導体集積回路1は、視感度補正手段30の他にも、ADコンバータ31(近接センサ用)、ハイパスフィルタ(HPF)32、レジスタ33、34、検出回路35、インターフェイス36、LED駆動回路37、発振器38等を含む。
ハイパスフィルタ32は、第3の受光素子23の出力電流から、直流成分を取り除き、交流成分のみを取り出して、信号180を生成する。
ADコンバータ31は、発振器38から出力されるパルス信号及び参照電圧Vrefを利用して、信号180をAD変換し、出力信号190(デジタル信号)を生成する。
レジスタ33、34は、任意の値を書き込める設定レジスタであり、レジスタ33には上限閾値が、レジスタ34には下限閾値が書き込まれている。なお、上限閾値及び下限閾値は、諸条件に応じて、適切に設定されることが好ましい。
検出回路35は、レジスタ33の設定値に基づき、出力信号170又は出力信号190が上限閾値を上回ったか否かを検出する。即ち、検出回路35は、出力信号170が上限閾値を上回った時に、INT端子が、"High"となる様な信号を、出力信号170が上限閾値を上回っていない時に、INT端子が、"Low"となる様な信号を出力する。
又、検出回路35は、レジスタ34の設定値に基づき、出力信号170又は出力信号190が下限閾値を下回ったか否かを検出する。即ち、検出回路35は、出力信号170が下限閾値を下回った時に、INT端子が、"High"となる様な信号を、出力信号170が下限閾値を下回っていない時に、INT端子が、"Low"となる様な信号を出力する。
インターフェイス36は、SDA端子、SCL端子を介して、外部機器と、視感度補正手段30、ADコンバータ31等を含む光センサ用半導体集積回路1との相互通信を行う。又、インターフェイス36は、外部機器からの情報を取り込むこともできる。
例えば、視感度補正手段30を所定のインターフェイス(例えば、ICバス等)を介してCPU等と接続し、CPU等から補正係数の設定や選択を行えるようにしてもよい。この場合は、CPU等により補正係数設定手段を実現できる。補正係数設定手段は、ソフトウェアにより実現しても良いし、ハードウェアにより実現してもよいし、両者を含むものであってもよい。又、例えば、インターフェイスを介して、環境光が明るすぎる、物体が接近している等の検出結果を、外部機器に伝達することもできるし、外部機器から取得した情報に基づき、検出回路35、LED駆動回路37等を適宜制御することもできる。
LED駆動回路37は、インターフェイス36から出力される制御信号に基づき、LED制御信号を生成し、IRDR端子を介して、赤外線LEDの駆動(発光、非発光)を制御する。近接センサは、赤外線LEDの発光出力が物体で反射した際の反射光有無を検出することで、物体の接近を検出する。このため、例えば、発振器38等により、LED駆動回路37の駆動タイミングと、ADコンバータ31におけるAD変換のタイミングとは、連動して制御される必要がある。なお、視感度補正手段30におけるAD変換のタイミングと、LED駆動回路37の駆動タイミングとは、別個に制御される。
図9は、補正係数を、0、4、16、64、256と変化させた場合の、カバー部材3で覆われた第1の受光素子21の相対感度と、波長との関係を示すグラフである。横軸は波長[nm](波長400nm〜波長1150nm)、縦軸は相対感度[%]である。
補正係数が大きくなる程、赤外光領域での相対感度は、低くなることがわかる。例えば、波長が800[nm]の場合、補正係数が0での相対感度は約25%、補正係数が64での相対感度は約8%、補正係数が256での相対感度は約0%である。
即ち、補正係数を変化させることで、赤外光領域での相対感度を制御できることがわかる。なお、ベアチップ(受光部20がカバー部材3で覆われない)での第1の受光素子21の相対感度は、波長が800[nm]、補正係数が0の場合、約5%である。受光部20がカバー部材3で覆われることにより、赤外光領域での相対感度は高まってしまう。
このように、本実施の形態に係る光センサ用半導体集積回路によれば、複数の受光素子の平面形状、配置、面積等を工夫して形成することにより、受光部の表面に対して入射する光の方向が変化しても、各受光素子間で受光光量を均一にすることができる。従って、照度センサにおける視感度補正の精度を高めつつ、近接センサの検出精度を維持する光センサ用半導体集積回路を実現できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の実施形態の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 光センサ用半導体集積回路
2 集光レンズ
3 カバー部材
10 環境光
21 第1の受光素子
22 第2の受光素子
23 第3の受光素子
30 視感度補正手段
313 ADコンバータ
316 乗算器
318 加算器
500 赤外光カットフィルタ(第1のフィルタ)
501 可視光カットフィルタ(第2のフィルタ)

Claims (8)

  1. 可視光を減衰させ赤外光を透過するカバー部材と集光レンズとを介して、環境光を受光し、受光光量に基づき視感度補正を行い、前記環境光の照度を検出する光センサ用半導体集積回路であって、
    第1の分光特性を有する第1の受光素子と、
    第2の受光素子と、
    前記第1の受光素子の出力と、前記第2の受光素子の出力を減算する視感度補正手段と、を有し、
    前記第1の受光素子と前記第2の受光素子の平面形状は、略中空多角形状であり、
    前記第1の受光素子と、前記第2の受光素子とは、互いに隔離され且つ同心配置されることを特徴とする光センサ用半導体集積回路。
  2. 前記第1の分光特性は、可視光を透過する第1のフィルタにより得られることを特徴とする請求項1に記載の光センサ用半導体集積回路。
  3. 前記視感度補正手段は、前記第2の受光素子の出力に補正係数を乗算する乗算器と、
    前記補正係数を設定する補正係数設定手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光センサ用半導体集積回路。
  4. 前記第1の受光素子と前記第2の受光素子の面積は、略等しいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の光センサ用半導体集積回路。
  5. 前記第1の受光素子と前記第2の受光素子の平面形状は、略中空円形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の光センサ用半導体集積回路。
  6. 前記第2の分光特性を有する第3の受光素子を備え、
    前記第3の受光素子は、前記第1の受光素子及び前記第2の受光素子より、内側に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の光センサ用半導体集積回路。
  7. 前記第2の受光素子と、前記第3の受光素子とは、隣接して配置されることを特徴とする請求項6に記載の光センサ用半導体集積回路。
  8. 前記第3の受光素子の平面形状は、略正方形状であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光センサ用半導体集積回路。
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