JP2015020463A - 車両のアクスル固定治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のアクスル固定治具に関し、車両の製造コストを削減し、製品品質を向上させる。【解決手段】車両のドライブシャフト5が連結された左右輪をフレーム6で接続してなるアクスル2の固定治具において、車両の前後方向に延在するダミー部材10をフレーム6に固定する。また、ドライブシャフト5をフレーム6に対して支持する支持部材20を、ダミー部材10に係止させる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の製造過程でアクスルを固定,搬送する際に用いられる固定治具に関する。
従来、車両の製造工程において、仕様や車種の異なる車両部品をひとつのライン上で組み立てる混流生産方式が知られている。すなわち、多種多様な車両を製造する際に、作業工程が類似する複数の車両部品を集約し、組み立てラインを共有化することで生産性を向上させる方式である。混流生産方式は、車両の基幹部分(プラットフォーム)の構造が共通する車両の製造に用いて好適である。
近年では、エンジン付きの車両や電気自動車,ハイブリッド自動車など、構造が大きく異なる車両の製造工程についても、混流生産を行うことが検討,採用されつつある。例えば、車体搬送台車で搬送される車体の形式を、その組み立てに先立ってコンピューターで判別し、車体形式に応じて組み付け高さを制御するとともに、組み付け部品を提供する製造システムが提案されている。このようなシステムを用いることで、車体形式の異なる車両を効率的に生産することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-001122号公報
しかしながら、構造が異なる車両部品をひとつのライン上で組み立てるためには、そのライン上に供給される全ての車両部品に対応しうる製造設備を用意しなければならない。また、車体や車両部品の構造が変更されるたびに、その変更に応じた設備対応が求められる。
特に、車両部品のうち、左右輪をフレームで接続してなるアクスル(リヤアクスルやフロントアクスルのアセンブリ)は、車両のサスペンション形式によって構造が大きく変更されうる。そのため、搬送用のパレットや仮置き用受け具,コンベア用受け具など、混流生産ライン上の多くの設備に対して、アクスルの構造に適した設備対応を講じなければならない。
また、車両のアクスルは、車軸を中心として回転しやすい部品であることから、他の車両部品よりも、安定した姿勢で固定,搬送するための設備投資が高額になりやすい。一方、コストを削減すべく、このような設備投資を切り詰めてしまった場合には、ライン上でのアクスルの搬送安定性や部品姿勢の保持精度が悪化し、車両の製品品質が低下するおそれが生じる。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたもので、車両の製造コストを削減するとともに、製品品質を向上させることができるようにした、アクスル固定治具を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する車両のアクスル固定治具は、車両のドライブシャフトが連結された左右輪をフレームで接続してなるアクスルの固定治具であり、ダミー部材と支持部材とを備える。
前記ダミー部材は、前記フレームに固定され、前記車両の前後方向に延在する部材である。また、前記支持部材は、前記ダミー部材に係止され、前記ドライブシャフトを前記フレームに対して支持する部材である。
前記ダミー部材は、例えば、前記アクスルが固定,搬送される際に、前記アクスルの回動を抑制し、姿勢を安定させるように機能するものであることが好ましい。例えば、前記ダミー部材が、前記ドライブシャフトの回転軸を中心として半径方向外側に向かって延設されることが好ましい。また、前記支持部材は、前記ドライブシャフトを前記フレームに対して係止させるように機能するものであることが好ましい。
なお、前記固定治具とは、前記車両を製造する際に前記アクスルに対して取り付けられる仮設の部材であり、前記車両の製造過程で取り外される部材(治具)である。このような治具を用いることで、前記アクスルの位置決めが容易となり、固定,搬送時の安定性が向上する。
(2)前記支持部材は、前記フレーム及び前記ドライブシャフトとの間に隙間を形成する屈曲形状に形成された屈曲部を有することが好ましい。つまり、前記支持部材と前記フレームと前記ドライブシャフトとで囲まれる隙間が形成されることが好ましい。
(3)前記フレームは、サスペンション用のスプリングを取り付けるためのスタッドボルトを上面に有し、前記ダミー部材が、前記スタッドボルトに対して締結固定される締結部を有することが好ましい。
前記スタッドボルトに対して前記締結部を締結固定することで、前記ダミー部材が前記フレームに対して強く固定される。
(4)一方、前記支持部材は、前記スタッドボルトに遊挿される筒状部を有することが好ましい。
前記スタッドボルトに対して前記筒状部を遊挿することで、煩雑な作業を要することなく、前記支持部材が前記フレームに対して係止される。
(5)また、前記ダミー部材が、車両前後方向に延設された平面状のプレート部を有し、前記支持部材が、前記プレート部を車両前後方向に摺動自在に挟持する挟持部を有することが好ましい。
前記プレート部を前記挟持部に挟持させる(挟み込む)ことで、車幅方向についての前記支持部材の位置が特定される。また、車両前後方向についての前記支持部材の位置は、挟み込みの位置をずらすことで調節される。さらに、煩雑な作業を要することなく、前記支持部材が前記ダミー部材に対して係止される。
(6)また、前記ダミー部材が、前記ドライブシャフトの延在方向に前記プレート部を貫通する係止孔を有し、前記支持部材が、前記係止孔に嵌合する軸部を有することが好ましい。
前記軸部を前記係止孔に嵌合させる(差し込む)ことで、車両前後方向についての前記支持部材の位置が特定される。また、煩雑な作業を要することなく、前記支持部材が前記ダミー部材に対して係止される。
開示の車両のアクスル固定治具によれば、例えばロアアームやトレーリングアーム,トーションビームといったサスペンション構成部材を持たない構造のアクスルであっても、製造設備の種類を問わず、安定した姿勢で固定,搬送することができる。したがって、車両の製造に係る設備投資を削減することができ、車両の製造コストを削減することができる。また、製造過程でのアクスルの姿勢安定性を向上させることができ、車両の製品品質を向上させることができる。
一実施形態に係るアクスル固定治具及びその取付対象を例示する分解斜視図である。 ダミー部材の斜視図である。 (a)はダミー部材の全体を示す斜視図、(b)はその基端部を示す斜視図である。 (a)は支持部材を見下ろした斜視図、(b)は支持部材を見上げた斜視図、(c)は(b)の支持部材を裏返して示す斜視図である。 (a)はダミー部材のリヤアクスルへの固定状態を示す斜視図、(b)はパーキングケーブル及び車速センサーケーブルをまとめた状態を示す斜視図、(c)は支持部材の固定状態を示す斜視図である。
図面を参照して、実施形態としての車両のアクスル固定治具について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.リヤアクスル]
本実施形態のアクスル固定治具1及びその取付対象である車両のリヤアクスル2(アクスル)の分解斜視図を、図1に例示する。この車両のリヤサスペンションは、ドディオン式の車軸懸架サスペンションである。リヤアクスル2は、車両の左右後輪を車幅方向に連結するように配置される。リヤアクスル2の左右両端部には、図示しない車輪を回転自在に支持するハブユニット3と、各車輪に制動力を付与するためのブレーキユニット4と、車輪に駆動力を伝達するドライブシャフト5とが設けられる。
ドライブシャフト5は、差動装置(ディファレンシャル)から伝達される駆動力を車軸へと伝達するシャフト5aと、シャフト5aの両端部に位置するインナージョイント5b及びアウタージョイント5cとを有する。インナージョイント5bは、車幅方向に延在するシャフト5aの車両内側端部に設けられ、アウタージョイント5cは、シャフト5aの車両外側端部に設けられる。これらのインナージョイント5b,アウタージョイント5cにはユニバーサルジョイントが内蔵され、駆動力を伝達する軸の傾斜が許容される。
左右のハブユニット3及びブレーキユニット4は、中空管状のドディオンチューブ6aで剛に結合される。また、ドディオンチューブ6aと左右のブレーキユニット4との結合箇所の周囲には、それぞれアクスルカバー6bがその結合箇所を覆うように設けられるとともに、各々の上面に平板状の板部材6cが設けられる。板部材6cは、リヤサスペンションのスプリングが当接する部位(スプリングの台座)である。例えば、車両走行時に路面から車軸に入力される振動は、板部材6cを介してスプリングへと伝達され、減衰,緩衝された後に車体側へと入力される。なお、本実施形態のリヤサスペンションのスプリングは、複数の板状ばねを重ねて形成された弓形のリーフスプリングであり、下面側に向かって凸形状に形成されたものとする。
板部材6cの上面には、リーフスプリングを固定するためのスタッドボルト6dが設けられる。スタッドボルト6dの突設方向は車両上下方向(ほぼ鉛直方向)であり、板部材6cに対して垂直な方向とされる。リーフスプリングは、所定の締結具をスタッドボルト6dに螺合させることによって、板部材6cの上面に着座した状態で固定される。図1には、四本のスタッドボルト6dが設けられたものを示す。なお、板部材6c及びアクスルカバー6bを貫通するようにスタッドボルト6dを設け、車軸とリーフスプリングとが剛に結合されるように、これらを互いに締結固定する構造としてもよい。
以下、ドディオンチューブ6a,アクスルカバー6b,板部材6c及びスタッドボルト6dを総称して、フレーム6と呼ぶ。図1に示すように、リヤアクスル2は、ドライブシャフト5が連結された左右輪をフレーム6で接続してなり、車両前後方向に延在する構造部材を持たないアクスルである。すなわち、トーションビーム式のサスペンションのようなトレーリングアームを持たず、また、リンク式のサスペンションのようなロアリンク,ロアアームを持たない構造となっている。
また、図1に示すように、ハブユニット3にはパーキングケーブル7が接続され、ブレーキユニット4には車速センサーケーブル8が接続される。パーキングケーブル7は、パーキングブレーキレバーに接続されたワイヤー、あるいは、パーキングブレーキレバーの操作状態に応じた制御信号を伝達する信号線である。また、車速センサーケーブル8は、ブレーキユニット4に内蔵された車速センサーでの検出信号を車両側(例えば、ブレーキECUやエンジンECU等の電子制御装置)に伝達する信号線である。これらのケーブル7,8は、左右それぞれのブレーキユニット4における車両内側側面に対して接続される。
[2.アクスル固定治具]
アクスル固定治具1は、車両の製造工程におけるリヤアクスル2の位置決めや、固定,搬送時の安定性向上のために取り付けられる仮設の部材である。このアクスル固定治具1は、例えばリヤアクスル2のアセンブリが製造される工程の後に組み付けられ、リヤアクスル2にサスペンションスプリングが取り付けられる工程の前に取り外される。
図1に示すように、アクスル固定治具1は、一対の板部材6cのそれぞれに対して一つずつ取り付けられる。車両右側の板部材6cに取り付けられるアクスル固定治具1は、車両左側の板部材6cに取り付けられるアクスル固定治具1と左右対称形状(鏡面対称形状)である。以下、一方のアクスル固定治具1について説明する。図2に示すように、アクスル固定治具1には、ダミー部材10と支持部材20とが設けられる。
[2−1.ダミー部材]
ダミー部材10は、リヤアクスル2のフレーム6に固定される部材である。図3(a)に示すように、ダミー部材10はその基端部が板部材6cに対して固定される。ダミー部材10の大まかな形状は、フレーム6に固定されたときに車両前後方向に延在する形状とされる。より具体的には、ダミー部材10の基端部が板部材6cに対して固定されたときに、ダミー部材10がドライブシャフト5やアクスルカバー6bと干渉せず、かつ、ダミー部材10の先端部が板部材6cよりも下方に位置するような形状とされる。本実施形態のダミー部材10は、図2,図3(a)に示すように、車両前方の下方に向かってクランク状に屈曲した形状とされる。
図3(a)は、基端部が板部材6cに対して固定されたダミー部材10を車両側方外側に向かって眺めたときの図であり、図3(b)は固定されたダミー部材10の基端部を拡大して示す図である。
ダミー部材10には、基端部側から順に、第一腕部10a,第二腕部10b,第三腕部10cが設けられる。第一腕部10aは、板部材6cの上面の面勾配に沿って車両前後方向に延在する部位である。第一腕部10aの断面形状は、例えばT字状に形成される。一方、第三腕部10cは、ドライブシャフト5よりも車両前方側かつ板部材6cよりも下方側において、車両前後方向に沿ってほぼ水平に延在する部位である。第三腕部10cは、例えば中空の角柱状に形成される。
第三腕部10cの前端部には、中空円筒形状の筒部10dが円筒軸を車幅方向に向けた姿勢で溶接固定される。第三腕部10cは、後述するパレット9のロアアーム支持部9bに支持される。これにより、リヤアクスル2の固定,搬送状態が安定化する。なお、筒部10dは、第三腕部10cの前端部の剛性を向上させる機能を持つとともに、ダミー部材10の破損,変形の有無を確認するために設けられる。ダミー部材10の破損,変形の有無は、例えば左右のダミー部材10の筒部10dを側面方向から目視することで(左右の筒部10dの位置が揃っていることを確認することで)簡便に判断することができる。
また、第二腕部10bは、第一腕部10aの前端部と第三腕部10cの後端部とを上下方向に接続する部位である。第二腕部10bの断面形状は、第一腕部10aと同様にT字状に形成される。ダミー部材10の屈曲形状は、例えばトーションビーム式サスペンションのトレーリングアームや、リンク式サスペンションのロアリンク,ロアアームのように、車両前後方向に延在する構造部材を模した形状とされる。これにより、後述するパレット9上にリヤアクスル2が載置される場合であっても、あるいは他のサスペンション形式に対応するアクスルが載置される場合であっても、安定した固定,搬送状態が確保される。
ダミー部材10の基端部の構造を詳述する。図3(b)に示すように、第一腕部10aには、底面部11,一対の円筒部12,プレート部13,係止孔14が設けられる。底面部11は、板部材6cの上面と面接触した状態で固定される平面状の部位であり、円筒部12は、スタッドボルト6dを挿入しうる内径を持った中空円筒状の部位である。円筒部12の内径は、スタッドボルト6dの外径よりも僅かに大きい寸法に設定される。また、二つの円筒部12の距離は、車両前後方向に隣接する二本のスタッドボルト6dの距離に応じた寸法に設定される。ダミー部材10は、例えばスタッドボルト6dに螺合するナット15等の締結具により、フレーム6に対して締結固定される。
プレート部13は、少なくとも二つの円筒部12の間を垂直に接続するように配置された平面状の部位である。このプレート部13は、図3(b)に示すように、底面部11に対して垂直で、かつ、二つの円筒部12の筒軸に対して平行となるように配置される。本実施形態のプレート部13は、二つの円筒部12の間だけでなく、ダミー部材10の延在方向に沿って車両前後方向に延設されたものを例示する。このような構成により、ダミー部材10の曲げ剛性が向上し、後述するパレット9上におけるリヤアクスル2の固定性,搬送安定性が向上する。プレート部13における二つの円筒部12のほぼ中央には、円形の係止孔14が穿孔される。この係止孔14は、後述する支持部材20の軸部29と係合または嵌合する部位となる。
[2−2.支持部材]
支持部材20は、ドライブシャフト5をフレーム6に対して支持する部材である。この支持部材20は、少なくともダミー部材10に係止される。本実施形態の支持部材20は、ダミー部材10とフレーム6との両方に対して係止される構造を有する。
この支持部材20には、スタッドボルト6dに遊挿される一対の筒状部21と、これらの筒状部21の間を接続する平板状の板状部22とが設けられる。筒状部21は、図4(a)に示すように、プレート部13の円筒部12よりも大きい内径を持つ中空円筒状の部位である。筒状部21の内径は、スタッドボルト6dの外径よりも十分に大きい寸法に設定される。また、二つの筒状部21の距離は、車両前後方向に隣接する二本のスタッドボルト6dの距離に応じた寸法に設定される。
板状部22は、例えば短冊状の平板をL字状に屈曲形成したものである。この屈曲した部位のことを屈曲部23と呼ぶ。屈曲部23は、フレーム6及びドライブシャフト5と支持部材20との間に隙間が形成される形状,角度で設けられる。この隙間は、パーキングケーブル7や車速センサーケーブル8を巻き付けて固定するのに利用される。
板状部22は、屈曲部23を境界として、水平部22aと傾斜部22bとに分類される。水平部22aは、二つの筒状部21の間を水平に接続するように配置された平面状の部位である。一方、傾斜部22bは、水平部22aに対して傾斜した平面状の部位であり、水平部22aよりも車両内側に位置する。
傾斜部22bの端部には、ドライブシャフト5を支持するべく鉤状に形成された支持部24及び把持部25が設けられる。支持部24は、図4(a)に示すように、傾斜部22bの側端辺から板面内側に向かって切り欠かれた形状とされる。一方、把持部25は、例えば樹脂やゴムで形成されたC字状の部材である。把持部25は、ドライブシャフト5をその下方から支えうる形状に形成されて、支持部24に対して固定される。
板状部22の下方には、挟持部26及びレバー部28が設けられる。挟持部26は、ダミー部材10のプレート部13を車幅方向に挟み込む形状に形成された部位である。図4(b),(c)に示すように、挟持部26には、水平部22aに面接触する上面部26aと、上面部26aから垂直下方に延設された一対の縦壁部26b,26cとが設けられる。一対の縦壁部26b,26cの間の寸法は、プレート部13が無理なく縦壁部26b,26cの間に係止されるように、プレート部13の厚みに対応する寸法とされる。挟持部26は、プレート部13を係止するとともに、プレート部13を車両前後方向に摺動自在に挟持するように機能する。また、一対の縦壁部26b,26cのそれぞれには、プレート部13の係止孔14と同様の円形の軸孔27が穿孔される。これらの軸孔27は、後述する支持部材20の軸部29と係合または嵌合する部位となる。
レバー部28は、ダミー部材10と支持部材20とをワンタッチで係合又は解放するための部材である。レバー部28には、図4(c)に示すように、軸部29,円盤部30,取手部31,支持板32及び弾性部材33が設けられる。支持板32は、水平部22aの下面に対して垂直に固定された板状の部材である。軸部29は、支持板32に穿孔された支持孔34に対して所定の隙間を持って挿通される。
軸部29は、前述の係止孔14や軸孔27に挿通される軸状の部材である。また、円盤部30及び取手部31は、軸部29に対して固定された板状の部材である。軸部29,円盤部30及び取手部31は、一体に形成される。取手部31と支持板32との間には、軸部29を車両内側に向かって付勢する弾性部材33(ゴム,つるまきバネ等)が介装される。これにより、軸部29を軸孔27の中に挿通させると、円盤部30と縦壁部26bとが接触した状態で固定される。このとき、ダミー部材10の係止孔14と軸孔27とが一致していれば、ダミー部材10と支持部材20とが係合する。また、弾性部材33の付勢力に逆らって取手部31を車両外側に向かって引き込むと、軸部29が軸孔27から抜け、ダミー部材10と支持部材20との係合が解除される。
[3.パレット]
リヤアクスル2を搬送する際に用いられるパレット9を図1中に例示する。図1中では、アクスル固定治具1が取り付けられていないリヤアクスル2がパレット9上に載置された状態が示されている。このパレット9は、アクスル固定治具1が取り付けられたリヤアクスル2のみに使用される専用パレットではない。すなわち、トーションビーム式サスペンション用のリヤアクスルや、リンク式サスペンション用のリヤアクスル等を搬送する際にも用いられる汎用パレットである。このパレット9には、車軸支持部9aとロアアーム支持部9bとが設けられる。
車軸支持部9aは、左右のハブユニット3及びブレーキユニット4を支持する部位であり、リヤアクスル2の左右両端部に対応する位置に設けられる。車軸支持部9aの上面形状は、ハブユニット3及びブレーキユニット4の下面形状に応じた形状に形成される。また、ロアアーム支持部9bは、ダミー部材10を支持する部位であり、第三腕部10cに対して下方から当接する位置に設けられる。これにより、車軸を中心としたリヤアクスル2の回転が阻止され、安定した固定,搬送状態が確保される。上記のリヤアクスル2以外がパレット9に載置された場合、ロアアーム支持部9bは、トレーリングアームやロアリンク,ロアアームといった、車両前後方向に延在する構造部材に当接する。
[4.作用]
上記のアクスル固定治具1の取り付け手順を説明する。まず、リヤアクスル2のフレーム6に対して、ダミー部材10が固定される。図5(a)に示すように、四本のスタッドボルト6dのうち、車両内側に位置する二本のスタッドボルト6dに対してダミー部材10の一対の円筒部12が被せられる。つまり、スタッドボルト6dが円筒部12に差し込まれ、板部材6cと底面部11とが面接触した状態とされる。また、これらのスタッドボルト6dの上からナット15が締結され、ダミー部材10がフレーム6に対して締結固定される。ダミー部材10は、フレーム6に対して締結固定されるため、リヤアクスル2の搬送状態等に関わらず、その固定状態は十分に安定する。
次に、図5(b)に示すように、リヤアクスル2に接続されているパーキングケーブル7及び車速センサーケーブル8が環状(ドーナツ状,コイル状)に束ねられる。このとき、環の形が崩れないように任意のひも部材(例えば、結束バンドやケーブルタイ等)を用いてこれらのケーブル7,8を結束してもよい。環状に形成されたケーブル束は、四本のスタッドボルト6dを囲むように仮置きされる。
続いて、リヤアクスル2のフレーム6に対して、支持部材20が取り付けられる。まず、支持部材20の先端の把持部25にドライブシャフト5が引っ掛けられる。把持部25とドライブシャフト5との係合位置は、環状のケーブル束よりも車両内側とされる。これにより、環状のケーブル束は、フレーム6,ドライブシャフト5及び支持部材20の板状部22によって囲まれる空間に挿通された状態となる。
また、図5(c)に示すように、四本のスタッドボルト6dのうち、車両外側に位置する二本のスタッドボルト6dに対して、支持部材20の筒状部21が被せられる。このとき、筒状部21の内径はスタッドボルト6dの外径よりも十分に大きいため、筒状部21とスタッドボルト6dとの相対移動が許容される。
その後、支持部材20の挟持部26をダミー部材10のプレート部13に差し込んで係止させる。挟持部26は、プレート部13を車両前後方向に摺動自在に挟持する形状となっているため、フレーム6に固定されたプレート部13に対して、支持部材20の車両前後方向への移動が許容され、支持部材20の位置調整が可能となる。そこで、支持部材20のレバー部28を車両外側方向に引き込みながら、プレート部13の係止孔14と挟持部26の軸孔27とを一致させる。レバー部28から手を離すと、弾性部材33の付勢力により、軸部29が係止孔14及び軸孔27に差し込まれて固定される。これにより、ダミー部材10と支持部材20とが係合し、ダミー部材10に対する支持部材20の位置が固定される。
アクスル固定治具1を取り付けられたリヤアクスル2がパレット9の上に載置されると、リヤアクスル2の左右のハブユニット3及びブレーキユニット4はそれぞれ、パレット9に設けられた車軸支持部9aに支持される。また、左右のダミー部材10はそれぞれ、ロアアーム支持部9bに支持される。これにより、リヤアクスル2の姿勢はパレット9上で安定する。また、ドライブシャフト5は、支持部材20でダミー部材10に対して係止されているため、例えば自重によりアウタージョイント5cよりもシャフト5a側が下方に折れ曲がるようなことが回避される。
[5.効果]
(1)上記のアクスル固定治具1では、ダミー部材10がリヤアクスル2のフレーム6に固定されるため、車両の製造工程におけるリヤアクスル2の位置決め時や、固定時,搬送時に、ダミー部材10をパレット9で支持することによって、リヤアクスル2の回動を阻止することができる。したがって、ロアアームやトレーリングアーム,トーションビーム等の部材を持たないリヤアクスル2であっても、回動を阻止するための設備投資が不要となり、製造コストを削減することができる。
また、支持部材20をダミー部材10に対して係止させることで、リヤアクスル2のフレーム6を変更することなくドライブシャフト5の回動(インナージョイント5b,アウタージョイント5cを中心とした揺動)を阻止することができる。例えば、フレーム6に対して支持部材20を締結固定するための締結部を新たに設けずに済む。したがって、フレーム6の構造,形状に依存することなく、安定した姿勢でリヤアクスル2を固定,搬送することができ、製品品質を向上させることができる。
(2)上記のアクスル固定治具1では、フレーム6及びドライブシャフト5と支持部材20との間に隙間が形成されるように、支持部材20に屈曲部23が設けられる。これにより、リヤアクスル2に取り付けられた支持部材20の板状部22によって囲まれる空間に、パーキングケーブル7を挿通させることができる。つまり、パーキングケーブル7を、フレーム6,ドライブシャフト5及び屈曲部23で囲まれる空間に通して巻き掛けることができる。これにより、フレーム6の搬送時におけるパーキングケーブル7の取り回しを容易にすることができ、作業性を向上させることができる。
また、フレーム6の搬送時にパーキングケーブル7が他の車両部品に引っかかったり、踏みつぶされたりするようなことを防止することができ、製品品質を向上させることができる。なお、車速センサーケーブル8も、パーキングケーブル7とともに巻き掛けることができるため、作業性をより向上させることができるとともに、製品品質を向上させることができる。
(3)上記のアクスル固定治具1では、フレーム6の上面のスタッドボルト6dに対して、ダミー部材10が締結固定される。これにより、ダミー部材10とフレーム6との固定強度を確保することができる。つまり、リヤアクスル2の固定時や搬送時に、リヤアクスル2を回動させようとする大きな力が作用したとしても、その回動を阻止することができる。
(4)一方、支持部材20は、スタッドボルト6dに対して遊挿されるため、フレーム6には固定されない。このように、支持部材20をフレーム6に対して締結固定することなく引っ掛けて係止する構造とすることで、アクスル固定治具1をリヤアクスル2に取り付ける工程の作業性を向上させることができる。また、支持部材20を用いて、ドライブシャフト5をフレーム6に対して係止させることで、ドライブシャフト5の揺動,回動が阻止される。これにより、例えばリヤアクスル2の固定時や搬送時に、インナージョイント5bやアウタージョイント5cが過剰に回転,屈曲するような事態を回避することができ、リヤアクスル2の製品品質を向上させることができる。
(5)上記のアクスル固定治具1は、ダミー部材10のプレート部13を支持部材20の挟持部26に挟み込んで係止させる構造を有する。これにより、支持部材20をフレーム6に対して締結固定することなく、十分に係止することができる。したがって、アクスル固定治具1をリヤアクスル2に取り付ける工程の作業性を向上させつつ、ドライブシャフト5の揺動,回動を阻止することができる。また、支持部材20の車幅方向の位置決め精度を向上させることができ、ドライブシャフト5の支持位置の精度をより高めることができ、製品品質を向上させることができる。
(6)上記のアクスル固定治具1では、ダミー部材10の係止孔14と支持部材20の軸孔27とが一致するように支持部材20の車両前後方向の位置が調整され、係止孔14及び軸孔27に軸部29が差し込まれて固定される。このように、係止孔14,軸孔27及び軸部29を嵌合させることで、支持部材20の車両前後方向の位置決め精度を向上させることができる。したがって、ドライブシャフト5の支持位置の精度をより高めることができ、製品品質を向上させることができる。
また、軸部29を係止孔14及び軸孔27から取り除く場合には、支持部材20のレバー部28を車両外側方向に引き込めばよい。このように、簡単な操作で嵌合状態を制御することができ、アクスル固定治具1をリヤアクスル2に取り付ける工程の作業性を向上させることができる。
[6.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。上述の実施形態では、車両のリヤアクスル2について詳述したが、上記のアクスル固定治具1の適用対象はリヤのアクスルだけでなく、フロントのアクスルにも適用可能である。少なくとも、車両の駆動軸(ドライブシャフト)が連結された左右輪をフレーム(例えばドディオンフレーム)で接続してなるアクスルであれば、上記のアクスル固定治具1を適用することで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
また、上述の実施形態では、図3(a)に示すように、クランク状に屈曲した形状のダミー部材10を示したが、ダミー部材10の具体的な構造はこれに限定されない。例えば、パイプ状の部材を屈曲させることによって同様の部材を形成してもよいし、あるいはアングル材やチャンネル材を組み合わせて同様の部材を形成してもよい。ダミー部材10の構造は、リヤアクスル2の固定,搬送時に作用しうる力やモーメントの大きさに応じて適宜設定することができる。なお、支持部材20の具体的な構造についても同様であり、上述の実施形態のものに限定されない。
1 アクスル固定治具
2 リヤアクスル
5 ドライブシャフト
6 フレーム
6a ドディオンチューブ
6b アクスルカバー
6c 板部材
6d スタッドボルト
7 パーキングケーブル
8 車速センサーケーブル
9 パレット
10 ダミー部材
11 底面部
12 円筒部(締結部)
13 プレート部
14 係止孔
20 支持部材
21 筒状部
22 板状部
23 屈曲部
26 挟持部
29 軸部

Claims (6)

  1. 車両のドライブシャフトが連結された左右輪をフレームで接続してなるアクスルの固定治具において、
    前記フレームに固定され、前記車両の前後方向に延在するダミー部材と、
    前記ダミー部材に係止され、前記ドライブシャフトを前記フレームに対して支持する支持部材と、
    を備えたことを特徴とする、車両のアクスル固定治具。
  2. 前記支持部材が、前記フレーム及び前記ドライブシャフトとの間に隙間を形成する屈曲形状に形成された屈曲部を有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両のアクスル固定治具。
  3. 前記フレームは、サスペンション用のスプリングを取り付けるためのスタッドボルトを上面に有し、
    前記ダミー部材が、前記スタッドボルトに対して締結固定される締結部を有する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両のアクスル固定治具。
  4. 前記支持部材が、前記スタッドボルトに遊挿される筒状部を有する
    ことを特徴とする、請求項3記載の車両のアクスル固定治具。
  5. 前記ダミー部材が、車両前後方向に延設された平面状のプレート部を有し、
    前記支持部材が、前記プレート部を車両前後方向に摺動自在に挟持する挟持部を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の車両のアクスル固定治具。
  6. 前記ダミー部材が、前記ドライブシャフトの延在方向に前記プレート部を貫通する係止孔を有し、
    前記支持部材が、前記係止孔に嵌合する軸部を有する
    ことを特徴とする、請求項5記載の車両のアクスル固定治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024014482A1 (ja) * 2022-07-14 2024-01-18 三菱自動車工業株式会社 車両の後部構造

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