JP2014235337A - 焦点検出光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源の色温度や被写体の色の違いによって発生する焦点検出誤差を十分に小さくすると共に、低輝度時に用いる近赤外光を用いた補助投光を使用可能とする。【解決手段】撮影レンズの予定結像面の後方に配置された、少なくとも二対の開口対を有するセパレータマスクと;セパレータレンズと;前記セパレータレンズの後方に配置された所定のセンサ領域を有する光電変換素子と;を備えた位相差検出方式の焦点検出光学系において、前記少なくとも二対の開口対のうち、少なくとも一対の開口対である第1開口対を通過する光束中に所定の第1の波長帯の光束を通過させる特性を有する第1フィルタを設置し、前記少なくとも一対の開口対とは別の、少なくとも一対の開口対である第2開口対を通過する光束中に前記第1の波長帯の一部を含み、該第1の波長帯より狭い第2の波長帯の光束を通過させる特性を有する第2フィルタを設置した焦点検出光学系。【選択図】図1

Description

本発明は、主に一眼レフカメラに使用される、位相差検出方式の焦点検出光学系に関する。
焦点検出装置には、色収差を有するレンズを介して入射する被写体光を、可視領域及び主として長波長側の可視領域以外の波長に対して感度を有する受光素子によって光電変換し、その受光素子の出力によって焦点検出を行なうものがある。このような装置では、レンズの色収差によって、異なる波長の光に対して異なった焦点検出をしてしまう。特に可視領域以外の波長の色収差は可視領域に比べ大きい為、例えば、被写体をタングステンランプ等の色温度の低い光源で照明したときと、同じ被写体を昼光や螢光灯等の色温度の高い光源で照明したときとでは、レンズの色収差によって異なった焦点検出が行なわれる。特に、長焦点レンズではこの色収差が大きい。従って一眼レフカメラに長焦点の交換レンズを装着し、この長焦点レンズを介して入射した被写体光を受光素子によって光電変換し、その光電出力によって焦点検出を行うと、色収差による焦点検出誤差が著しく大きくなる。
通常はこのような焦点検出誤差を少なくするべく、長波長側の可視領域以外の波長を制限するフィルタが挿入されるが、被写体が低輝度時に用いる補助投光は被写体が人物である場合、まぶしさを感じさせないよう近赤外の波長域あるいは近赤外に近い長波長域(例えば波長700〜800nm)が利用される為、この波長域は透過させるようなフィルタ特性となる。
そこで近赤外波長域を透過させることで生じるレンズの色収差によって異なった焦点検出が行なわれることを補正することが一般に行われ、その手法も多々提案されている。
特許文献1には、焦点検出の為の受光素子面の近傍に、被写体の色温度を検出するべく所定のフィルタ手段を持ったセンサを、焦点検出用センサと同一の基板上に配置すること、そして被写体の色温度情報を出力することによって、レンズ内に予め記憶された色温度毎の焦点補正情報を用いて、光源の色温度によるデフォーカス量を補正することが開示されている。
特許文献2には、焦点検出に用いる受光素子として、同一位置の深さ方向に、600nm付近に感度ピークを持つ第1の波長領域に感度を有する第1の受光領域と、870nm付近に感度ピークを持つ第2の近赤外領域に感度を有する第2の受光領域とを有する光電変換素子を用いて、この第1、第2の受光領域からの信号の比率に応じて焦点検出を行うことが開示されている。
また近年では多点測距化に伴い、測距ゾーンごとに被写体の色(被写体の分光反射率)を考慮した焦点検出を行う技術も開発されている。
特許文献3には、特定の焦点検出エリアの色情報を取得する測光手段の色情報に基づき、あらかじめ記憶部に記憶された色収差誤差情報を用いて被写体の色によるデフォーカス量を補正することが開示されている。
特許文献4には、焦点検出受光素子の前方にRGB3色の光学的フィルタを配置し、被写体の色ごとに焦点検出を行うことが開示されている。
特許第2666274号公報 特許第4612869号公報 特許第4525023号公報 特開2002−90619号公報
このように特許文献1〜3では、光源の色温度や被写体の色を検出し、その情報を用いて撮影レンズの色収差によるデフォーカス量を補正している。光源検出とその補正方法は例えば下記に示す方法などがある。
図11は、代表的な3つの光源として、蛍光灯、太陽光、白熱電球の波長特性を示している。測光センサの波長による感度特性がフラットな場合、図11中の可視光領域と近赤外領域のそれぞれの積分値(グラフの面積)が2つの測光センサによって測光される。このとき代表的な3つの光源において、「長波長領域のエネルギー/可視光領域のエネルギー」は概ね、蛍光灯;0%、太陽光;40%、白熱電球;90%となる。これらの光量比から光源を推定し、撮影レンズの色収差に対応させて焦点位置のズレ量を計算し、補正を掛けることができる。
図12は撮影レンズの色収差の一例を示している。撮像素子(イメージセンサ)は通常、可視光領域の光線を受光させるべくRGBフィルタ等を備えている。その為、焦点検出も通常は可視光領域の合焦位置が基準となる。蛍光灯のように可視光領域のみに光エネルギーを持つ光源下での焦点検出においては、撮影レンズの近赤外領域の色収差の影響を受けない為、補正の必要はない。一方、太陽光や白熱電球の場合は近赤外領域まで光のエネルギーがある為、この領域の撮影レンズの大きなプラスデフォーカス方向の色収差の影響を受け、イメージセンサ上での最適な合焦位置に対して前ピンになってしまう傾向がある。このときのデフォーカス量は撮影レンズが持つ色収差と光源の波長特性(近赤外領域のエネルギー/可視光領域及エネルギー)により決まる。撮影レンズが持つ色収差の情報は、レンズ内のメモリに予め持たせることが可能である。
しかしながら、位相差方式の焦点検出を行う焦点検出手段において、実際に焦点検出受光素子上の位相を形成するのは被写体の明暗の差であるコントラストである。よって被写体のコントラストがどのような波長帯の光によって作られているかにより、正しい補正が行えない場合が生ずる。これは被写体を構成する色と、その被写体のコントラストである明暗の差を作る色とが異なるときに生ずる。
まず正しい補正が行える場合の例を示す。被写体が白色と黒色(光のエネルギーが弱い白色)の配色によって構成された場合、被写体の明暗の差であるコントラストはその光エネルギーの差分で構成されるので、被写体と同色の白色と黒色の差である白色、すなわちRGBの3色の明暗差として表れる。ここでは、RGBの波長域については、青(B);400〜500nm、緑(G);500〜600nm、赤(R);600〜800nm(750nm以上は近赤外領域)と規定する。この例では被写体の配色とコントラストを形成する配色が同色となるため、光源の色温度または被写体の色が白色であることを検出し、RGBの光量配分が略等しいという色情報から適切な補正量を算出することで正しい補正が可能となる。より具体的に示すと下記のようになる。
焦点検出センサはイメージセンサのようなRGBフィルタを具備しない。これは焦点検出速度を速める為に、より多くの光量を確保する必要があるからである。よって被写体の色を判別して焦点検出は行われていない。また焦点検出は被写体の明暗差(コントラスト)を利用した位相差を用いるが、この明暗差はRGBそれぞれの色成分ごとに存在し、例えば白色と黒(暗い白色)の場合は、
白R(明)−黒R(暗)=R(差)
白G(明)−黒G(暗)=G(差)
白B(明)−黒B(暗)=B(差)
となり差分もRGBが等しく白色である。
一方、測光センサは光源の分光特性と被写体の分光反射率を掛け合わせた合成の分光特性を検出することができる。そして、この合成の分光特性を持った二次光源として、「近赤外領域のエネルギー/可視光領域のエネルギー」の比率を算出してその情報から補正量を算出することになる。また測光センサは光量の積分値であるから、
白R(明)+黒R(暗)=R
白G(明)+黒G(暗)=G
白B(明)+黒B(暗)=B
となるが、やはりRGBが等しく白色となり両者は一致している。
次に正しい補正が行えない場合の例を示す。被写体の配色が白色(RGB)と他方が白色以外の色である配色の被写体の場合、例えば白色と赤色(R)の配色の場合の明暗差の分布を考える。AFセンサの場合は、
白R(明)−赤R(明)=R(差なし)≒0
白G(明)−赤G(暗)=G(差)
白B(明)−赤B(暗)=B(差)
となり、明暗差を作る色成分はRではなくG、Bによる青緑色であることが分かる。
一方、測光センサは
白R(明)+赤R(明)=2R
白G(明)+赤G(暗)=G
白B(明)+赤B(暗)=B
となりG、BよりRの光量が多い赤色という情報になる。このように被写体の配色とコントラストを形成する光のエネルギーの差分色が異なる場合は、光源の色温度や被写体の色を検出しても正しい補正ができないのである。
特許文献4ではRGBの3色の光学的フィルタを配置して被写体の色ごとに焦点検出を行うことが開示されているが、近赤外領域の波長帯における撮影レンズの色収差の影響についての開示はない。またRGBの3色の光学的フィルタを通過した光は被写体の異なる部分から来る光であり、被写体の同一部分をRGB全ての波長帯で焦点検出することができない為、いわゆるスポット測距ができないという問題が生ずる。さらに焦点検出受光素子上に到達する光はRGBの波長帯に分割されてしまうことから白色光では各受光素子上の光量は1/3に減少してしまい、低輝度被写体に対する焦点検出に不利となる。
本発明は、以上の問題意識に基づいて完成されたものであり、光源の色温度や被写体の色の違いによって発生する焦点検出誤差を十分に小さくすると共に、低輝度時に用いる近赤外光を用いた補助投光を使用可能とすることができる焦点検出光学系を得ることを目的とする。
本発明の焦点検出光学系は、撮影レンズの予定結像面の後方に配置された、少なくとも二対の開口対を有するセパレータマスクと;セパレータレンズと;前記セパレータレンズの後方に配置された所定のセンサ領域を有する光電変換素子と;を備えた位相差検出方式の焦点検出光学系において、前記少なくとも二対の開口対のうち、少なくとも一対の開口対である第1開口対を通過する光束中に所定の第1の波長帯の光束を通過させる特性を有する第1フィルタを設置し、前記少なくとも一対の開口対とは別の、少なくとも一対の開口対である第2開口対を通過する光束中に前記第1の波長帯の一部を含み、該第1の波長帯より狭い第2の波長帯の光束を通過させる特性を有する第2フィルタを設置したことを特徴としている。
前記第2開口対の間隔を、前記第1開口対の間隔より広くすることができる。
前記第1開口対の並び方向と、前記第2開口対の並び方向とを異ならせることができる。
前記第1フィルタを、前記予定結像面と前記セパレータマスクとの間に位置させ、前記第2フィルタを、前記第2開口対に対応する前記セパレータレンズに施された誘電体コーティングから構成することができる。
前記誘電体コーティングを、前記第2開口対に対応する前記セパレータレンズの入射面または射出面に施すことができる。
前記第1フィルタを通過した光束が前記第2フィルタも通過することができる。
前記第2フィルタの透過波長域は、可視光領域、または撮像素子に入射する波長域と略等価とすることができる。
本発明の焦点検出光学系によれば、第2フィルタを通過して近赤外領域がカットされた光束を利用して焦点検出を行うことで、光源の色温度や被写体の色の違いによって発生する焦点検出誤差を十分に小さくすることができ、同時に、第1フィルタを通過して近赤外領域を含んだ光束を利用して焦点検出を行うことで、低輝度時に用いる近赤外光を用いた補助投光を使用可能とすることができる。
本発明の第1実施形態による焦点検出光学系の構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による焦点検出光学系のレンズ構成図である。 本発明の第1実施形態による焦点検出光学系の複数の開口を有するセパレータマスクの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態による焦点検出光学系の複数のレンズを有するセパレータレンズの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態による焦点検出光学系の複数のセンサ領域を有する光電変換素子の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態による焦点検出光学系の構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による焦点検出光学系の複数の開口を有するセパレータマスクの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態による焦点検出光学系の複数のレンズを有するセパレータレンズの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態による焦点検出光学系の複数のセンサ領域を有する光電変換素子の構成を示す図である。 第1フィルタと第2フィルタの分光透過率を示す図である。 異なる光源による波長特性を示す図である。 撮影レンズの色収差と光源の違いによる焦点検出位置を示す図である。
以下、本発明を適用した焦点検出光学系の実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1ないし図5は、本発明の焦点検出光学系の第1実施形態を示している。この第1実施形態の焦点検出光学系は、図示しない撮影レンズの予定結像面(一次結像面)I1の後方に順に配置された、コンデンサレンズ10と、第1フィルタ20と、セパレータマスク(絞り)30と、セパレータレンズ40と、ラインセンサ(光電変換素子)50とを備えている。撮影レンズの光束は、メインミラー(半透過ミラー)で、ファインダーに導く光として反射され、焦点検出光学系に導く光として透過される。透過した光はメインミラー後方の第2ミラーで下方へ反射されて予定結像面I1に結像した後に焦点検出光学系に導かれる。なお、小型化の為に光路中に反射ミラー等で偏向させる態様も可能であるが、ここではこれら反射ミラーは省略する。また「焦点検出光学系の光軸」は、図示しない撮影レンズの光軸を延長した軸を意味するものとする。
図1〜図3に示すように、セパレータマスク30の開口対(第2開口対)32は撮影レンズの射出瞳を通過する光束のうちFNO=4の光束(F4光束)が通過できるよう設定されている。また開口対(第1開口対)31a、31bは撮影レンズの射出瞳を通過する光束のうちFNO=8(F8光束)の光束が通過できるよう設定されている。なお、予定結像面I1上に仮想的にF4光束の焦点検出エリアを描くと焦点検出エリアI1aのようになる。またF8光束の焦点検出エリアを描くと焦点検出エリアI1bのようになる。
コンデンサレンズ10は、例えば正単レンズからなり、その予定結像面I1側の面またはこれと反対側の面の少なくとも一方を非球面としてもよい。
図10に示すように、第1フィルタ20の透過波長域は、補助投光の発光波長(750nm)を透過させるべく近赤外域の一部である800nm付近にカットオフ波長を持っている。
セパレータレンズ40は、例えばガラス基板上に曲面を有する樹脂レンズを形成したハイブリッドレンズからなる。図4に示すように、セパレータレンズ40は、内側にセパレータマスク30の二対の開口31a、31bと対向する二対のレンズ41a、41bを有しており、その外側にセパレータマスク30の一対の開口32と対向する一対のレンズ42を有している(レンズ41a、41b、42が開口31a、31b、32をそれぞれ覆っている)。
セパレータレンズ40の一対のレンズ42には、誘電体コーティングによって施された第2フィルタ43が設けられている。この第2フィルタ43には、第1フィルタ20を通過してセパレータマスク30でセパレートされたF4光束のみが入射し、同セパレータマスク30でセパレートされたF8光束は入射しない。第2フィルタ43は、入射したF4光束から第1フィルタ20の透過波長の長波長部分の一部をカットする。このように、セパレータマスク30の二対の開口31a、31bを通過したF8光束は、セパレータレンズ40の二対のレンズ41a、41bに直接入射するが、セパレータマスク30の一対の開口32を通過したF4光束は、セパレータレンズ40に施された第2フィルタ(誘電体コーティング)43を通過した後に、セパレータレンズ40の一対のレンズ42に入射する。図10に示すように、第2フィルタ43の透過波長域は、可視光領域またはイメージセンサの受光域に限定させるべく670nm付近にカットオフ波長をもつように設定されている。なお、第2フィルタ(誘電体コーディング)43は、セパレータレンズ40の入射面と出射面のいずれに設けることも可能である。
図5に示すように、ラインセンサ50は、その受光面I2の内側に、セパレータレンズ40の二対のレンズ41a、41bに対向する二対のセンサ領域51a、51bを有しており、セパレータレンズ40の一対のレンズ42に対向する一対のセンサ領域52を有している。撮影レンズの予定結像面I1に結像されコンデンサレンズ10と第1フィルタ20を通過した光束は、セパレータマスク30とセパレータレンズ40によって瞳分割されラインセンサ50上に再結像されて、位相差検出方式の焦点検出が行われる。
いま「第1の焦点検出光学系」と「第2の焦点検出光学系」を次のように定義する。
「第1の焦点検出光学系」;コンデンサレンズ10、第1フィルタ20、セパレータマスク30の二対の開口31a、31b、セパレータレンズ40の二対のレンズ41a、41bを通過し、ラインセンサ50の二対のセンサ領域51a、51bに入射する光学系。
「第2の焦点検出光学系」;コンデンサレンズ10、第1フィルタ20、セパレータマスク30の一対の開口32、第2フィルタ(誘電体コーティング)43、セパレータレンズの一対のレンズ42を通過し、ラインセンサ50の一対のセンサ領域52に入射する光学系。
図10に示すように、第1フィルタ20と第2フィルタ43の分光透過率を比較すると、第1フィルタ20の透過波長より第2フィルタ43の方が、長波長側のカットオフ波長が短波長側に設定されている。また第1フィルタ20の透過波長域は補助投光の発光波長(750nm)を透過させるべく近赤外域の一部である800nm付近にカットオフ波長を持ち、補助投光使用時は「第1の焦点検出光学系」により焦点検出が可能である。一方、第2フィルタ43の透過波長域は可視光領域またはイメージセンサの受光域に限定させるべく670nm付近にカットオフ波長をもつように設定されている。このため「第2の焦点検出光学系」では光源や被写体の分光反射率の影響を受けて焦点位置が大きくズレることはなく、よって測光センサの情報を利用した焦点位置補正の必要がないため、被写体の配色によって発生する過補正や補正不足の事態は起こらない。但し、「第2の焦点検出光学系」はF4光束より狭い瞳の光束を取り込むことはできない為、F3.5程度より開口比の暗い撮影レンズには対応しない。このような撮影レンズに対しては「第1の焦点検出光学系」に測光センサの情報を利用した焦点位置補正を適用することができる。F3.5程度より開口比の暗い撮影レンズでは焦点深度が深い為、被写体の配色によって発生する過補正や補正不足の事態が生じても、焦点検出ズレによる影響は比較的少なくて済む。
「第1の焦点検出光学系」と「第2の焦点検出光学系」の結像倍率は略等しくなるように設定される。ラインセンサ50の受光エリアの大きさと撮影レンズの予定結像面I1上の測距範囲は比例する為、「第2の焦点検出光学系」の測距エリアは「第1の焦点検出光学系」の測距エリアに対してやや狭くなっているが、重複するエリアにおいては、F3.5程度より開口比の明るい撮影レンズの場合、「第1の焦点検出光学系」と「第2の焦点検出光学系」のいずれによっても焦点検出が可能である。
異なる透過波長域を持つ「第1の焦点検出光学系」と「第2の焦点検出光学系」の像が、少なくとも同一被写体の一部を共有するような光学配置を採用する(第1実施形態においてはF4光束対応センサとF8光束対応センサ)ことで、補助投光の使用時であってもいわゆるスポット測距が可能となる。
本発明の第1実施形態の焦点検出光学系は、測光センサの情報による補正を必要としない焦点検出光学系を従来の光学系に付加すると共に、少なくともそれぞれの測距エリアの少なくとも一部が重なるようにしたことに特徴がある。
本発明の第1実施形態の焦点検出光学系は、光束の透過波長帯の異なる2系統の焦点検出光学系、すなわち「第1の焦点検出光学系」と「第2の焦点検出光学系」を使い分けることで、光源や被写体の分光反射率の影響を減少させ、測光センサ情報を利用した補正の頻度を減らすことができ、結果として過補正や補正不足の事態を避けることができる。
以上の第1実施形態では、第1フィルタ20をコンデンサレンズ10とセパレータマスク30の間に配置した場合を例示して説明している。しかし、第1フィルタ20を第2フィルタ43と同様に、セパレータレンズ40に施された誘電体コーティングから構成することも可能である。また第2フィルタ43は、F8光束の有効光束範囲と重複しない位置であれば、「第2の焦点検出光学系」の光路中の何処に配置しても同様の効果を得ることができる。さらには「第2の焦点検出光学系」においても、セパレータマスク30の開口、セパレータレンズ40のレンズ、ラインセンサ50のセンサ領域をそれぞれ二対ずつ設けることも可能である。
(第2実施形態)
図6ないし図8は、本発明の焦点検出光学系の第2実施形態を示している。第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図6、7に示すように、予定結像面I1上には、セパレータマスク30の開口対33a、33bは撮影レンズの射出瞳を通過する光束のうちFNO=8(F8光束)の光束が通過できるよう設定されている。予定結像面I1上には仮想的にF8光束の焦点検出エリアI1bを描いている。
セパレータマスク30は、撮影レンズの予定結像面I1に結像されコンデンサレンズ10と第1フィルタ20を通過した光束を、焦点検出光学系の光軸から等しい間隔で異なる並び方向にセパレートする。
図8に示すように、セパレータレンズ40は、その中央部に、セパレータマスク30の二対の開口33a、33bと対向する二対のレンズ44a、44bを有している(レンズ44a、44bが開口33a、33bをそれぞれ覆っている)。ここで、一対の開口33aが、特許請求の範囲における「第1開口対」に相当し、一対の開口33bが、特許請求の範囲における「第2開口対」に相当する。
セパレータレンズ40の一対のレンズ44bには、誘電体コーティングによって施された第2フィルタ45が設けられている。この第2フィルタ45には、第1フィルタ20を通過してセパレータマスク30の一対の開口33bで縦方向にセパレートされたF8光束のみが入射し、同セパレータマスク30の一対の開口33aで横方向にセパレートされたF8光束は入射しない。第2フィルタ45は、セパレータマスク30の一対の開口33bを介して入射したF8光束から第1フィルタ20の透過波長の長波長部分の一部をカットした光束のみを通過させる。このように、セパレータマスク30の一対の開口33aを通過したF8光束は、セパレータレンズ40の一対のレンズ44aに直接入射するが、セパレータマスク30の一対の開口33bを通過したF8光束は、セパレータレンズ40に施された第2フィルタ(誘電体コーティング)45を通過した後に、セパレータレンズ40の一対のレンズ44bに入射する。
図9に示すように、ラインセンサ50は、その受光面I2の中央部に、セパレータレンズ40の二対のレンズ44a、44bに対向する二対のセンサ領域53a、53bを有している。撮影レンズの予定結像面I1に結像されコンデンサレンズ10と第1フィルタ20を通過した光束は、セパレータマスク30とセパレータレンズ40によって瞳分割されラインセンサ50上に再結像されて、位相差検出方式の焦点検出が行われる。
第1、第2フィルタの分光透過率は、第1実施例同様、図10に示すように、長波長側のカットオフ波長が第1フィルタの透過波長より第2フィルタの方が短波長側に設定され、第2フィルタの透過波長域は可視光領域またはイメージセンサの受光域に限定させるべく670nm付近にカットオフ波長をもつよう設定されている。このため縦方向の焦点検出系では光源や被写体の分光反射率の影響を受けて焦点位置が大きくズレることはなく、よって測光センサの情報を利用した焦点位置補正の必要がないため、被写体の配色によって発生する過補正や補正不足の事態はおこらない。ただし縦方向の焦点検出系では縦線のコントラスト検出はできない為、縦線の焦点検出は横方向の焦点検出系でおこなう必要がある。このような被写体に対しては横方向の焦点検出系に測光センサの情報を利用した焦点位置補正を適用することもできる。一方、横方向の焦点検出系は補助投光波長を透過しない第2フィルタが光路上にない為、補助投光使用時の焦点検出が可能である。
第2実施例では縦方向横方向共にセパレータマスク対の間隔を同じとし、共にF8付近の光束を利用した光学系とした為、撮影レンズによるFナンバーの区別なく焦点検出を行うことができるようにしたが、セパレータマスク30の二対の開口33a、33bの間隔を異ならせて、Fナンバーの光束で焦点検出光学系を構成してもよい。
なお、第2実施例においては、第2焦点検出系の光束が第1フィルタを通過後に第2フィルタを通過する配置となっているが、第1フィルタを第2フィルタと同様にセパレータレンズ入射面上の誘電体コートとし、セパレータマスク30の一対の開口33aを通過した光束の有効光束範囲を含むような範囲に施すことでも同様の効果を得ることができる。
10 コンデンサレンズ
20 第1フィルタ
30 セパレータマスク(絞り)
31a 31b 32 33a 33b 開口(一対の開口、複数の開口)
40 セパレータレンズ
41a 41b 42 44a 44b レンズ(一対のレンズ、複数のレンズ)
43 45 第2フィルタ(誘電体コーディング)
50 ラインセンサ(光電変換素子)
51a 51b 52 53a 53b センサ領域(一対のセンサ領域、複数のセンサ領域)
I1 撮影レンズの予定結像面(一次結像面)
I1a I1b 焦点検出エリア
I2 受光面

Claims (7)

  1. 撮影レンズの予定結像面の後方に配置された、少なくとも二対の開口対を有するセパレータマスクと;セパレータレンズと;前記セパレータレンズの後方に配置された所定のセンサ領域を有する光電変換素子と;を備えた位相差検出方式の焦点検出光学系において、
    前記少なくとも二対の開口対のうち、少なくとも一対の開口対である第1開口対を通過する光束中に所定の第1の波長帯の光束を通過させる特性を有する第1フィルタを設置し、
    前記少なくとも一対の開口対とは別の、少なくとも一対の開口対である第2開口対を通過する光束中に前記第1の波長帯の一部を含み、該第1の波長帯より狭い第2の波長帯の光束を通過させる特性を有する第2フィルタを設置したことを特徴とする焦点検出光学系。
  2. 請求項1記載の焦点検出光学系において、
    前記第2開口対の間隔は、前記第1開口対の間隔より広い焦点検出光学系。
  3. 請求項1または2記載の焦点検出光学系において、
    前記第1開口対の並び方向と、前記第2開口対の並び方向とは異なる焦点検出光学系。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の焦点検出光学系において、
    前記第1フィルタは、前記予定結像面と前記セパレータマスクとの間に位置しており、前記第2フィルタは、前記第2開口対に対応する前記セパレータレンズに施された誘電体コーティングからなる焦点検出光学系。
  5. 請求項4記載の焦点検出光学系において、
    前記誘電体コーティングは、前記第2開口対に対応する前記セパレータレンズの入射面または射出面に施されている焦点検出光学系。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の焦点検出光学系において、
    前記第1フィルタを通過した光束が前記第2フィルタも通過する焦点検出光学系。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の焦点検出光学系において、
    前記第2フィルタの透過波長域は、可視光領域、または撮像素子に入射する波長域と略等価である焦点検出光学系。
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