JP2014228658A - 管体内探査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸線方向に伸縮する筒状の内筒21の両端にフランジ23を液密に取り付け、軸線方向への伸長が規制された筒状の弾性体22を、内筒21を覆うように被せて端部をフランジ23に液密に固定し、内筒21と弾性体22との間で形成される気室Sに連通する空気流通孔31をフランジ23に設け、この空気流通孔31に気室Sへの空気の供給と気室Sからの空気の排気とを切り替える切替弁14が取り付けられた伸縮ユニット20を複数個連結した管体内移動体13に、圧縮空気供給手段16から管体内移動体13に延長した空気供給管16Cから複数の伸縮ユニットの切替弁14に空気を供給し、進行制御手段17により複数の伸縮ユニットの切替弁14を個別に制御して伸縮ユニットの気室Sに空気を供給する構成とした。
【選択図】図1
Description
本構成によれば、伸縮ユニットが個別に切替弁を備えるので、圧縮空気供給手段で加圧された空気を切替弁に常時供給した状態となるため、切替弁を開いたときに、空気供給管の管摩擦などの抵抗を受けることなく伸縮ユニットを直ちに収縮させることができるので、速やかな蠕動運動を管体内移動体に生じさせ、管体内を移動させることができる。したがって、管体内移動体が管体内の奥に移動して、空気供給管の長さが長くなっても、管体内移動体を構成する伸縮ユニットへの空気の供給圧力の変化が少ないため、伸縮ユニットの伸縮速度がほとんど変化しないので、検査距離が長くても従来と比べて検査時間をより短縮することができる。
また、管体内移動体まで延長した空気供給管は、複数の伸縮ユニットの切替弁に向けて分岐するので、管体内移動体と圧縮空気供給手段とを結ぶ空気供給管を簡素化できるので、空気供給管と管体との摩擦を低減させて、管体内移動体を速やかに進行させることができる。
また、管体内探査装置の他の構成として、圧縮空気供給手段から管体内移動体までを一本の空気供給管で連結したので、空気供給管と管体との摩擦をより低減させることができる。
また、管体内探査装置の他の構成として、進行制御手段は、伸縮ユニットを収縮させるときには、切替弁に供給された空気を前記気室に最大の圧力で供給するように切替弁を制御し、伸縮ユニットの収縮状態を維持するときには、圧力よりも低い圧力で気室に空気を供給するように切替弁を制御するので、短時間で伸縮ユニットを収縮させることができるとともに、収縮後にも管体内の内壁面をしっかりと把持させることができる。
また、管体内探査装置の他の構成として、進行制御手段は、切替弁をPWM制御により制御するので、切替弁の小型化が可能となり伸縮ユニットに切替弁を収容することができる。
図1は、管体1の内部の状態を探査する管体内探査装置10の概略構成図である。なお、以下の説明においては、矢印X1に沿う方向を管体内探査装置10の進行方向とし、この進行方向に沿って前側、逆を後側としてその前後方向を特定する。同図に示すように、管体内探査装置10は、当該管体内探査装置10の前端側に設けられた後述する探査ユニット11と、探査ユニット11を管体1内に沿って移動させる管体内移動体13と、管体内移動体13の駆動源となる流体としての圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段16と、管体内移動体13の進行動作を制御する進行制御手段17とを主たる構成として備える。
同図に示すように、伸縮ユニット20は、内周面側に前述のケーブル12が挿通可能な空間を有する略円筒状の内筒21と、当該内筒21の外周面側に配設される弾性膨張体22と、一対のフランジ23;23とを備える。各伸縮ユニット20は、内筒21及び弾性膨張体22の両端部を強固に固定した状態とする連結手段としてのフランジ23を介して後述のユニット連結体35のフランジ36と連結される。
一方のフランジ23の幅広部には、フランジ23の外周面から内周面に貫通する空気流通孔31が設けられる。また、フランジ23の開口端側の内周には、図2(a),(b)に示すように、ユニット連結体35と連結するための連結部32が設けられる。
連結部32は、フランジ23の内周面を円周方向に沿って窪む内周溝32Aと、円周方向に沿って所定間隔を空けて端面から内周溝32Aに到達する円弧状の複数の切欠き32Bとにより構成される。上述した探査ユニット11におけるユニット連結体35との連結部もフランジ23の連結部32と同様に構成される。
内筒21の両端部は、外周面がそれぞれ円環状に形成されたフランジ23;23の内周面に対して接着剤等の固定手段によって液密かつ強固に固定される。
切替弁14は、電気的な信号の入力により動作が制御される電磁弁であって、後述の進行制御手段17と接続される。切替弁14は、圧縮空気が流入する流入口14aと、空気室Sに空気を給排する給排口14bと、空気室Sの空気を排出する排出口14cとを備え、給排口14bと空気流通孔31との間に空気の連通が可能となるように空気流通孔31に取り付けられる。この切替弁14は、信号が入力されると排出口14cを閉じ、流入口14aと給排口14bとを連通させて、圧縮空気供給手段16から供給される圧縮空気を空気室Sに流入させ、信号が入力されない状態では、流入口14aを閉じ、給排口14bと排出口14cとを連通させて、圧縮空気供給手段16から供給される圧縮空気を遮断して空気室Sの空気を排出口14cから排出させて空気の流れを切り替える。
各空気供給管24A〜24Dは、圧縮空気供給手段16から管体内移動体13まで延長する空気供給管16C内を流通する圧縮空気を分岐管41A〜41Cにより分岐させて各伸縮ユニット20A〜20Dの切替弁14にそれぞれ供給する。各分岐管41A〜41Cは、図4の例に示すように、流入した空気を二股に分岐させるY字状の二股分岐管からなり、圧縮空気供給手段16から管体内移動体13に到達する空気供給管16Cの端部に、圧縮空気の流路を二股に分岐する分岐管41Aが取り付けられる。この分岐管41Aには、最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14に接続される空気供給管24Dと、伸縮ユニット20A〜20Cへ供給する空気の流路となる空気供給管42Aとが接続される。
空気供給管42Bの先端には、さらに流路を二股に分岐する分岐管41Cが取り付けられる。分岐管41Cの分岐端には、空気供給管24Bと、空気供給管24Aとが接続される。なお、上述の空気供給管24A〜24D及び空気供給管42A,42Bが、管体内移動体13の内部に延在することは言うまでもない。
また、各空気供給管24A〜24D、空気供給管42A,42Bの長さは、伸縮ユニット20A〜20Dの伸縮動作を考慮して可能な限り長さが短くなるように設定すると良い。
このように、圧縮空気供給手段16から一本の空気供給管16Cを管体内移動体13まで延長させ、複数の分岐管41A〜41Cによって各伸縮ユニット20A〜20Cの切替弁14A〜14Dに向けて圧縮空気を供給する流路を形成することで、切替弁14A〜14Dには、圧縮空気供給手段16で加圧された圧縮空気が常時供給されるため、遅滞無く空気室Sに高圧の空気を供給することができる。したがって、圧縮空気供給手段16から管体内移動体13までの距離が長くなっても、常時コンプレッサ16Aで加圧された圧縮空気をロス無く供給させるので、管体内移動体13の進行速度の低下を防止できる。なお、空気供給管24A〜24D、空気供給管42A,42D及び分岐管41A〜41Cにより形成される流路は、一体に形成することも可能である。
具体的には、上記構成よりなる伸縮ユニット20の空気室S内に圧縮空気が供給された場合、規制繊維22Bが弾性膨張体22の軸方向への膨張を規制する一方で、径方向への膨張を許容するため、結果として図5や図7で示すように、伸縮ユニット20全体が軸方向へ収縮動作することとなる。一方で、空気室S内に供給された圧縮空気を排出すれば、伸縮ユニット20全体が軸方向へ伸長動作することとなる。
即ち、本実施形態に係る管体内移動体13を構成する伸縮ユニット20は、圧縮空気の供給により軸方向に収縮し、圧縮空気の排出により軸方向に伸長する。
空気供給管16Cは、レギュレータ16B及び管体内移動体13と着脱自在に接続される可撓性を有するホースである。この空気供給管16Cは、管体内移動体13の最後尾に位置する伸縮ユニット20Dの内部において、図示しない固定手段により管体内移動体13に到達する端部が着脱可能に固定される。この空気供給管16Cは、前述のように複数の分岐管41A〜41Cを経て、分岐管41A〜41Cから切替弁14A〜14Dに独立した空気供給管24A〜24Dとそれぞれ対応して接続されており、進行制御手段17からの制御信号に応じて切替弁14A〜14Dが所定の動作をすることで、各伸縮ユニット20A〜20Dに対して独立して圧縮空気を供給することが可能である。
収縮信号とは、切替弁14A〜14Dに供給された圧縮空気を最大の圧力で空気室Sに供給するように切替弁14A〜14Dを制御する信号であって、本実施例では、切替弁14A〜14Dの許容する最大の圧力で圧縮空気を空気室Sに供給するように切替弁14A〜14Dを制御する信号である。また、収縮維持信号とは、切替弁14A〜14Dの許容する最大の圧力よりも低い圧力で空気室Sに空気を供給するように切替弁14A〜14Dを制御する信号である。
また、伸長信号とは、収縮信号、収縮維持信号に対する便宜上の信号であって、切替弁14A〜14Dに出力されている収縮信号や収縮維持信号を停止させる信号であり、実質的には出力されない信号である。本実施例では、切替弁14A〜14Dは、PWM制御で説明するが、その他の制御方法でもよく、後述するように供給圧力を時間的に変える制御が可能であればさらによい。なお、本実施例では、電気的に弁の開閉が可能となる切替弁14A〜14DをPWM制御で周期的に開閉させることにより、切替弁の小型が可能となり、伸長ユニット20内に収めることが可能となる。
進行制御手段17は、制御部17Aを操作部17Bと一体に構成して管体1の外部に設けるようにしても良いが、本実施例のように制御部17Aと操作部17Bとを別体とすることにより、ケーブル17Cに含まれる配線を少なくしてケーブル17Cの軽量化ができるので、管体内移動体13が移動するときのケーブル17Cを牽引する重さや、ケーブル17Cと管体1との摩擦等の負荷を軽減して管体内移動体13の移動速度を速くすることができる。より好ましくは、操作部17Bと制御部17Aとを無線通信により互いに通信可能とすることで、ケーブル17Cの重さをより軽くすることができる。
なお、探査ユニット11で撮影された管体1内の画像は、操作部17Bに接続された表示手段18に表示される。また、表示手段18に替えてハードディスクや不揮発性の半導体メモリ等の記憶手段を接続して表示手段18上に表示させずに検査画像を記録するようにしても良く、記憶手段に記憶させながら表示手段18に表示するようにしても良い。
進行パターンAは、図5(a)乃至(d)、図6に示すように、管体内移動体13に3つの行程を繰り返し動作させることで蠕動運動を生じさせて管体1内を進行させる。
図5(a)は、管体内移動体13の初期状態を示し、例えば、管体1内に管体内移動体13を配置した状態を示している。このとき、すべての伸縮ユニット20A〜20Dは、伸長状態にある。
管体内移動体13を進行させる場合、まず、第1行程として、図5(b)に示すように、先頭の伸縮ユニット20Aの切替弁14Aのみに収縮信号を出力し、伸縮ユニット20Aの空気室Sに圧縮空気を供給して弾性膨張体22の外周面が管体1の内壁面に到達するまで伸縮ユニット20Aを収縮させる。
次に、図5(c)に示すように、第2工程に移行して、伸縮ユニット20Aの切替弁14Aに収縮維持信号を出力し、伸縮ユニット20Aの収縮状態を維持したまま残りの伸縮ユニット20B〜20Dのすべてに収縮信号を出力し、伸縮ユニット20B〜20Dの空気室に圧縮空気を供給して各伸縮ユニット20B〜20Dの弾性膨張体22の外周面が管体1の内壁面に到達するまで伸縮ユニット20B〜20Dを収縮させる。
次に、図5(d)に示すように、第3工程に移行して、最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14Dに収縮維持信号を出力し、伸縮ユニット20Dの収縮状態を維持したまま伸縮ユニット20A〜20Cの切替弁14A〜14Cに伸長信号を出力し、空気室Sから空気を排出して伸縮ユニット20A〜20Cを伸長させる。進行パターンAでは、上記第1行程から第3行程までを1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことで管体内移動体13が進行する。
制御部17Aは、伸縮ユニット20を収縮させる場合、つまり収縮信号を出力した場合、図6,図8に示すように、切替弁14に対して所定時間t1のパルス幅の信号を出力し、切替弁14を開放状態とし、流入口14aと給排口14bとが所定時間t1連通するように切替弁14を制御する。このとき、空気室Sには、空気供給管16Cから切替弁14に圧力P1で供給された圧縮空気が空気室Sに時間t1の間流入する。例えば、所定時間t1は、伸縮ユニット20の弾性膨張体22が管体1の内壁面に密着するまでに要する時間として設定される。例えば、時間t1は、実験的に得られた結果から管体1の内径に応じて設定される。なお、伸縮ユニット20を収縮させる場合、所定時間t1の間において、周期的に切替弁14を開閉して空気室Sに圧縮空気を供給するようにしても良い。
また、制御部17Aは、伸縮ユニット20の収縮状態を維持させる場合、つまり収縮維持信号を出力した場合、図6,図8に示すように、切替弁14に対して所定時間t1よりも短い所定時間t2のパルス幅の信号を所定時間t3の間隔をもって周期的に出力し、流入口14aと給排口14bとを所定時間t2連通したのちに、給排口14bと排出口14cとを所定時間t3連通するように切替弁14を周期的に開閉するように制御する。このように周期的なパルス信号を切替弁14に出力して、切替弁14を開閉させることで、空気供給管16Cにより切替弁14に一定の圧力P1で供給された空気を、圧力P1よりも低い圧力に減圧して空気室Sに供給することができる。このように、切替弁14に収縮維持信号として出力するパルス信号の幅を調整することで、伸縮ユニット20の弾性膨張体22の強度に応じた圧力となるように、空気室Sに供給する空気の圧力が調整可能となる。また、収縮後の伸縮ユニット20の空気室Sに空気の供給を継続することで、弾性膨張体22による管体1の内周面への把持力を好適に得ることができ、効率良く管体内移動体13を進行させることができる。
また、制御部17Aは、伸縮ユニット20を伸長させる場合、つまり伸長信号を出力した場合、図6に示すように、所定時間t1の間収縮信号や、収縮維持信号の出力を停止し、排出口14cと給排口14bとを所定時間t1連通させて、空気室Sの空気を排出する。
図7(a)は、管体内移動体13の初期状態を示し、例えば、管体1内に管体内移動体13を配置した状態を示している。このとき、すべての伸縮ユニット20A〜20Dは、伸長状態にある。
まず、第1行程では、図7(b)に示すように、伸縮ユニット20B及び伸縮ユニット20Cには信号を出力せずに、先頭の伸縮ユニット20A及び最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14A,14Dに収縮信号を出力し、伸縮ユニット20A,20Dの空気室Sに圧縮空気を供給して伸縮ユニット20A,20Dを軸方向に収縮させる。
次に、第2行程では、図7(c)に示すように、伸縮ユニット20Cには信号を出力せずに、先頭の伸縮ユニット20Aの切替弁14Aには収縮維持信号を出力して収縮状態を維持したまま、最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14Dに伸長信号、伸縮ユニット20Bの切替弁14Bには収縮信号を出力し、伸縮ユニット20Dの伸長と伸縮ユニット20Bの収縮とを同時に行う。
次に、第3行程では、図7(d)に示すように、伸縮ユニット20Dには信号を出力せず、先頭の伸縮ユニット20Aの切替弁14Aには伸長信号、伸縮ユニット20Bの切替弁14Bには収縮維持信号、伸縮ユニット20Cの切替弁14Cには収縮信号をそれぞれ出力し、伸縮ユニット20Aの伸長と伸縮ユニット20Cの収縮とを同時に行う。
次に、第4行程では、図7(e)に示すように、伸縮ユニット20Aの切替弁14Aには信号を出力せずに、伸縮ユニット20Bの切替弁14Bには伸長信号、伸縮ユニット20Cの切替弁14Cには収縮維持信号、伸縮ユニット20Dの切替弁14Dには収縮信号とを出力し、伸縮ユニット20Bの伸長と伸縮ユニット20Dの収縮とを同時に行う。進行パターンBでは、上記第1行程から第4行程までを1つのサイクルとし、このサイクルを繰り返して管体内移動体13に蠕動運動を生じさせることで、管体内移動体13が矢印X1に向けて進行する。なお、進行パターンAや進行パターンBを連続的に切り替えて動作させる場合には、必ずしも図5(a)や図7(a)で示すような初期状態を経る必要はない。
その後、伸縮ユニット20Aを収縮させるとともに、伸縮ユニット20Dを伸長させることにより、図5(b)に示す状態に復帰する。なお、この時、伸縮ユニット20Dの伸長動作と同時に伸縮ユニット20Aが軸方向に収縮するので、管体内移動体13は進行しない。以上のとおり、進行制御手段17の制御により、各伸縮ユニット20A〜20Dを所定の順番で収縮,伸長させる動作を繰り返すことで、管体1内において管体内移動体13を速やかに進行させることが可能となる。
次に、図7(c)の状態から、図7(d)に示す如く、伸縮ユニット20Bの収縮状態及び伸縮ユニット20Dの伸長状態を維持させたまま、伸縮ユニット20Cを収縮させ、伸縮ユニット20Aを伸長させる。この時、伸縮ユニット20Cの収縮分だけ管体内移動体13全体を前方に進行させる動作に変換され、管体内移動体13が管体1内を矢印X方向に向けて進行する。
次に、図7(e)の状態から、伸縮ユニット20Dの収縮状態及び伸縮ユニット20Bの伸長状態を維持させたまま、伸縮ユニット20Aを収縮させ、伸縮ユニット20Cを伸長させることにより、蠕動運動の1サイクルの最初に復帰する。以上のとおり、進行制御手段17の制御により、各伸縮ユニット20A〜20Dを所定の順番で収縮,伸長させる動作を繰り返すことにより、管体内移動体13を管体1内において進行させることが可能となる。
進行パターンBは、進行パターンAに比べて行程数が多いため単位時間当たりに進行する速度が遅くなるものの、常に2つの伸縮ユニット20により管体1を把持しているため、曲管部分等の屈曲部分において管体内移動体13を確実に進行させることができる。
図9(a),(b)は、管体内移動体13の管体1内の屈曲部における進行状態を示す概略図である。当該屈曲部は、例えば管体1の一部を構成する90度エルボ管1R(以下、単にエルボ1Rという。)等の部材により形成され、エルボ1Rの両端部には、直管1A;1Bが接続されている。
本例では、図9(c)に示すように、探査ユニット11の段差部Vへの接触に伴って、探査ユニット11と伸縮ユニット20とを連結するユニット連結体35のもつ柔軟性により、探査ユニット11が段差部Vを超え、さらにその向きを直管1B方向に向けることができる。
さらに、探査ユニット11の向きが直管1B方向に向くと、図9(c)に示すように、伸縮ユニット20Aが曲管部分に進行すると、伸縮ユニット20Aと伸縮ユニット20Bとを連結するユニット連結体35が、探査ユニット11と伸縮ユニット20とを連結するユニット連結体35と同様に撓むことで、管体内移動体13を滑らかに曲管部分を進行させることができる。その後、図9(d)に示すように、ユニット連結体35の撓みにより伸縮ユニット20Aの進行方向が直管1B方向に向くため、探査ユニット11及びこれに続く後続の伸縮ユニット20B〜20Dについてもエルボ1R内を速やかに通過することができる。
したがって、空気供給管16の長さが長くなっても、伸縮ユニット20に供給する空気の圧力変化が少ないため、伸縮ユニット20の伸縮速度が変化しないので、管体内移動体13の移動速度を低下させずに管体1内を管体内移動体13とともに探査ユニット11を進行させることができるので、従来と比べて検査時間をより短縮させることができる。
検査対象には、管体の長さが、例えば150mに及ぶ複雑な管路を検査する場合がある。このような場合、1つの管体内移動体により管体内を進行させると、制御部17Aと操作部17Bとを接続するケーブル17C及び空気供給管16Cの長さが長くなり、その重さやケーブル17C及び空気供給管16Cと管体1との摩擦が管体内移動体13の進行速度を低下させる虞がある。そこで、探査ユニット11が取り付けられた管体内移動体13から外部に延長するケーブル17C及び空気供給管16Cに管体内移動体13の進行速度に影響を与えない長さを設定し、このケーブル17C及び空気供給管16Cの長さ分管体内移動体13が進行する毎に、別の管体内移動体13を順次連結して管体1内を進行させるようにすると良い。
このような切替弁と、先述したPWM制御を組み合わせることにより、弁の小型化が可能となり、伸縮ユニット20内に収めることができる。また、上述のようにPWM制御により切換弁14を制御することにより、一般的に大型である比例電磁弁よりも小型である3ポートの切替弁を用いることで管体内移動体13の小型化が可能となり、管体内移動体13の収縮と伸長の時間を短縮できて、管体1内をすばやく移動させることが可能となる。
14;14A〜14D 切替弁、16 圧縮空気供給手段、17 進行制御手段、
20;20A〜20D 伸縮ユニット、35 ユニット連結体。
Claims (5)
- 軸線方向に伸縮する筒状の内筒と、
前記内筒の両端に液密にそれぞれ取り付けられるフランジと、
内筒を覆うように被せられて、端部が前記フランジに液密に固定され、軸線方向への伸長が規制された筒状の弾性体と、
前記フランジに設けられ、前記内筒と前記弾性体との間で形成される気室に連通し、気室への空気の流通を可能にする空気流通孔と、
前記空気流通孔を介して前記気室への空気の供給と前記気室からの空気の排気とを切り替える切替弁と、を備える伸縮ユニットが複数個連結された管体内移動体と、
前記各伸縮ユニットの気室に加圧された空気を供給する圧縮空気供給手段と、
前記切替弁と電気的に接続され、切替弁を個別に制御して、前記伸縮ユニットの気室を所定の順番で伸縮させて前記管体内移動体に蠕動運動を生じさせる進行制御手段と、
前記圧縮空気供給手段から前記管体内移動体まで延長し、前記圧縮空気供給手段で加圧された空気を前記切替弁に供給する空気供給管と、
を備える管体内探査装置。 - 前記管体内移動体まで延長する前記空気供給管は、前記複数の伸縮ユニットの切替弁に向けて分岐する請求項1記載の管体内探査装置。
- 前記圧縮空気供給手段から前記管体内移動体までを一本の空気供給管で連結した請求項1又は請求項2記載の管体内探査装置。
- 前記進行制御手段は、伸縮ユニットを収縮させるときには、前記切替弁に供給された空気を、最大の圧力で前記気室に供給するように切替弁を制御し、前記伸縮ユニットの収縮状態を維持するときには、前記圧力よりも低い圧力で前記気室に空気を供給するように切替弁を制御する請求項1乃至請求項3いずれか記載の管体内探査装置。
- 前記進行制御手段は、前記切替弁をPWM制御により制御する請求項1乃至請求項4いずれか記載の管体内探査装置。
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