JP2014211298A - 焼却機能並びに溶融機能を同一型炉内に収めた発電機能付焼却溶融一体型テルミット式溶融炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 [0003]
従来の溶融技術において、廃棄物や焼却灰やその他の有害物質を熱処理若しくは溶融処理する場合の加熱用燃料としては、ほとんどの場合石油系化石燃料が使用されている。しかしこれ等化石燃料は、いずれは枯渇する有限資源の燃料であり、設備そのものが大型イメージであり、想像するだけで高額な設備投資を連想する。其の上従来の技術では有機系廃棄物処理の焼却装置と無機系廃棄物処理の溶融装置はほとんどの場合それぞれ別機能として設置されている。
【解決手段】本発明はこれまでの焼却兼溶融用燃料として主力を占めている石油系液体燃料を使わずに身近で調達でき、且つ再生産可能で搬送に規制の少ない燃料、すなわち石炭や竹材等の固形燃料を主力熱源とする溶融技術を提供するとともに、医療廃棄物など手軽に病院でも何処の現場でも、その廃棄物の発生現場で廃棄物を直接資源化する事が可能となる車載型の移動可能な焼却兼溶融技術を提供するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般廃棄物や産業廃棄物などを減容する場合、一般的に有機系廃棄物はまず焼却処理し、その焼却灰は処分場に投棄するか或いはより減容無害化する為溶融炉によって溶融固化している。通常これらの処理は有機物系処理と無機物系処理に大別されその処理内容は根本的に違うため、それぞれの設備が独立して設けられているのが一般的であり、この廃棄物処理における焼却ならびに溶融分野に関するものである。
わが国における廃棄物処理においては、一般廃棄物や産業廃棄物などを処理する場合、最終処分場に投棄する場合を除いて、一般的に焼却炉によって焼却処理される。法的に一般市民は各家庭のゴミは指定のゴミ袋を使って自治体が指定する場所までの排出する責任があるがその後のゴミ処理はそれぞれの自治体にその責任がある。よって各自治体はその廃棄物を処理する為に、大型の焼却炉を設置している。
しかし廃棄物は焼却しても10%〜15%の焼却灰が無機系残渣として必需品のごとく必ず発生する。この焼却灰には凝縮された重金属などがそのまま残渣として焼却灰の中に有害物質として残り、特に毒性の強いダイオキシンなどを含有するため過去大きな問題として取り上げられてきた、ダイオキシンなどは廃棄物が燃焼する場合400℃〜500℃前後の不完全燃焼時に多く発生し毒性が極めて強いため、その焼却灰の残渣処理如何では付近住民の反対運動の元にもなるのである。
過去において地方自治体でもその焼却灰を処理する場合、或いはその焼却場を新設する場合の設置場所が住宅に近い場合、或いは風下に住宅がある場合等、臭気その他でやはり住民の反対運動の原因となる。誰でも生活する以上は廃棄物を必ず排出するが其の処理となると他人事のようである。しかし嫌われる焼却場の焼却灰であってもテルミット法により一旦超高温で溶融しガラス化すると、重金属溶出の心配も無いし地下水汚染の恐れも無くなり、逆に溶融スラグ化することによって道路整備の際のアスファルト骨材として利用される有価物にまで変化すると、住民意識もその見解は全く変わってくる。
しかし焼却灰の無害化にはテルミット法を用いた超高温域による無害化処理で無く低温での無害下方法もある。たとえば、特開2008−272535には、石綿にガラスフリット、溶融助剤(ソーダ灰、硼砂)を加えて、溶融温度を下げて溶融することが記載されている。或いは高温加熱を必要としない方法としてたとえば、石綿を塩酸または硫酸で溶解させる方法、あるいは石綿に水硬性セメント類を加えて固化させる処理方法、あるいは珪酸ソーダ水溶液あるいは合成樹脂エマルジョンなどで石綿の繊維表面を被膜する方法等もあるが、石綿系廃棄物やPCBその他の有害物質を熱処理する場合にはほとんどの場合、石油系化石燃料による熱処理方法が使用される。
特開2008−272535 しかしこれ等化石燃料はいずれ枯渇する有限燃料である。本発明はこれ等の加熱兼溶融用燃料を、身近で調達可能で、且つ再生産可能な燃料を使って、手軽に溶融温度の超高温域を連続的に生成可能な技術を提供するものである。通常廃棄物の熱処理には焼却と溶融という全く異なった技術がある。同じ廃棄物処理でも有機物処理と無機物処理という根本的な違いである。或いはガス化溶融のように一旦廃棄物を微粉砕化或いは高温環境下で有機性ガス化させるなどの技術が一次もてはやされたがこれらも一時的なもので次第にその姿を消していった。或いはコークスベット法等のように石炭やコークスの燃焼熱で同時に廃棄物処理する方法もあるがこの場合、一旦着火すると次のメンテナンスまでは簡単に釜の火を消すことが出来ない不便さあるが何より車載のような小型化が困難であるばかりか、立ち上がり立ち下げに時間が掛かりランニングコストも高額である。
又本発明のように装置全体を車載型とし自在に移動が可能となれば従来のように周辺環境に配慮し特別重厚な建設物装備が無くとも、簡単な焼却兼溶融炉若しくは溶融装備とテルミット剤を持参すれば、山林の麓でも、畑でも竹林の傍でも、或いは既存の焼却炉の設備がある建物内に移動型を持ち込むことにより周辺に不安材料を与えることも無く、また小型にすれば、アセスなど余分な時間や出費を必要としなくなり医療廃棄物でも必要とする病院で直接溶融無害化処理が可能となる。特に移動可能な車載型にすればそこらの竹の残骸などを燃料として手軽に超高温の世界を実施する事ができ。有害且つ処理困難廃棄物であるPCBなども焼却灰や無機系廃棄物で包めば飛散の恐れも無くなる溶融無害化処理が可能となる。
石油などの化石燃料は、いずれは枯渇する有限資源である。本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、これ等の化石燃料に替わる再生産可能な竹材やまだまだ大量に存在する石炭などの固形燃料を熱源として、超高温域の生成並びに継続維持することを目的として開発されたものであり安価で手軽に入手可能な竹材や石炭等が主力燃料であり、これ等の固形燃料を熱源として、焼却灰や石綿系廃棄物或いはPCBその他の有害物質を溶融無害化する事を可能とした事により、価格的にも高額な溶融世界を安価に且つ手軽に溶融ガラス化或いは溶融無害化することを可能とし且つ其の上これら廃棄物の発生現場で其の廃棄物を直接資源化する画期的な処理技術を提供することである。
即ち従来技術では有機系廃棄物を処理対象とする焼却機能と、無機系廃棄物を処理対象とする溶融炉は、共に熱処理系装置であるが、基本的にはそれぞれ独立した別プラントとして装備されてきたが、本発明により有機系廃棄物処理を目的とする焼却機能と無機系廃棄物処理を目的とする溶融機能が同一炉内に一体化されたことである。特にテルミット反応による溶融熱はアルミと酸化鉄の酸化還元反応熱の利用である。よってガス化溶融や表面溶融などの場合に必要な酸素を必要としない為、焼却機能と溶融機能を同一炉内に収容した一体型が可能となったことが画期的である。よってこれらの結果、廃棄物の発生現場で直接、廃棄物が焼却減容プラス溶融減容化且つ無害化溶融スラグに変わり資源化が可能となったことである。
上記課題に関して実験並びに鋭意研究を行った結果、次の知見を得た。無機物溶融のテスト剤として石綿系廃棄物のスレート材をテスト剤とした。即ち、剥離回収した石綿系廃棄物を飛散防止の為、石綿系廃棄物を熔融炉内へ搬送する途中において、熔融排熱で加熱して流動性の高くなったPCB溶液を塗布した廃棄物を熔融炉に送り込めば廃材も粉塵が発生しないことが判明し、また熔融炉内に一旦入れば熔融炉内の気流は当然熔融環境下にあるため、再び粉塵になって炉外に排出されることも無いことが判明した。特に本技術では固形燃料から超高温を得る為に、エアー又は酸素若しくは酸素リッチなエアーを吹き込む為、溶融処理対象物の溶融前状態が飛散し難い状態である事が好ましい。その点、PCB溶液等を含侵した廃棄物は飛散の危険物の恐れもそれだけ少なくなり取り扱いが其の分容易である。
特にテルミット法は、化学反応であるため超高温域への立ち上げ、たち下げが短時間に可能である。たとえ停止した状態の炉でも前日の余熱が釜に残っていれば、立ち上がりの温度環境さえ準備すれば数10分内に超高温域に達し溶融作業への着手が可能である。特にテルミット法は無機物の酸化還元反応であり空気中の酸素をも必要とせずに超高温域が可能である為、焼却溶融一体型炉内に置ける焼却に必要な酸素不足を招く恐れも無く、地球温暖化対策にもなり、特に溶融は化学反応であるがため溶融炉壁の耐久性にも好結果をもたらす。また焼却と溶融が一体型炉内である為、熱効率も高く有機物の燃焼熱が炉内の保温効果をもたらすと同時に、炉内下方に位置する溶融炉床における反応熱も同様に炉体の保温効果をもたらすという相乗効果があることが判明し望外の好結果が生まれた。
また熔融炉の湯の排出口下方には、冷却水を常に補充できる水道直結、若しくは水槽タンク付きの水槽を設け、熔融炉から流れ出す熔融物質の湯を直接水中に落としこむ結果、1000℃以上の熔融物質が一機に100℃以下に急冷却される為、液状化した溶融物は水中で大きく弾き、直径2〜4mm前後の水砕スラグとなり、道路骨材としても十分利用できる可能性の固化物スラグが生成される事も判明した。
また本装置の排ガス冷却部分はセラミックフイルターを使用しているため、二次燃焼炉による排ガスの完全燃焼後の排ガス処理において水冷による排気ガスを急冷しなくてもサイクロンやセラミックフイルターなどにより排気ガス規制値を基準値以下のクリーンガスでの排除が可能となり、特別水冷による一気冷却の必要が無く800℃前後で排出し空中で一気に大気ガスとの接触でダイオキシンの生成工程を避ける事が可能であり水冷用冷却水の必要性も無くなり車載型実現化がより簡易に可能となる。
一体型炉内の下段溶融部炉床上は、上部炉床での着火燃焼後の残渣や燃焼炭の火溜まり環境下にあり、そこに竹炭や木炭系の固形燃料と焼却灰など他の無機物系廃棄物を一体型炉の下段プッシャー熔融部から投入すると同時に、直径約15mm前後の顆粒状のテルミット剤を投入した処約15秒以内でテルミット反応が連続的に生起され、当然テルミット反応熱が発生する。更に、爆発的な衝撃波も発生して混合物は撹乱され、超高温域の温度は熔融対象物の細部にまでいきわたる。通常表面溶融炉の場合溶融対象物の表層加熱となり、表層部だけが溶融するに表面熔融に過ぎないが、テルミット法の場合はテルミット反応の爆発的な撹乱作用で混合物の下層部分が表層に巻き上がり上下均等に加熱され、溶融は深層部までいきわたる事が判明した。
通常、バーナー加熱を熱源とする表面熔融炉の場合、或いはコークスを熱源とするコークスベット法などの場合は、熔融炉の炉内温度は通常高くても1450℃〜1600℃が限界であるが、テルミット剤の添加により溶融が極めて困難とされる石綿の融点である1700℃以上の熔融環境が十分形成され、PCBを含浸させたアスベスト或いは焼却灰で包んだPCB等、粉塵を飛散させることも無く円滑に無害化溶融できることが判明した。特にテルミット反応を生起する為の環境づくりに竹炭を使用した場合、竹炭層に多くの空気を含む為、他の固形燃料よりも立ち上がりが早い事も判明した。
当然熔融温度が高い分、時間当たり溶融対象物の溶融処理能力が大きく増加し、処理時間も早くテルミット剤の添加は、通常の熔融方式の炉に比較し、120〜130%溶融能力が大となる。又、テルミット剤は、アルミ成分を含む原料と酸化鉄成分を含む原料を混合したもので、混合比はアルミ1に対し酸化鉄3の割合でアルミ成分を含む原料としては、飲料用の廃アルミ缶やアルミ地金の再溶解時に発生するアルミ残灰(通称アルミドロス)などのアルミ成分を含む廃棄物が有効であるが、これのみに限定されるものではない。
酸化鉄成分を含む原料とは、鉄屑、鉄錆、などの一般的な金属廃材や製鉄工業界で発生する転炉ダストや、高炉ダストなどの集塵灰、更には磁性酸化鉄製造時に副産物として発生する酸化鉄汚泥や、ボーキサイトから水酸化アルミニウムを製造する際の赤泥、或いは南方から輸入する赤泥からチタンを抽出した残土の赤泥などが有効であるが、何らこれのみに限定されるものではない。これらの原料は単一種類のまま使用してもよいし、あるいは出発原料の異なる二種以上を適宜混ぜ合わせて使用してもよい。特に赤道直下の赤土は酸化鉄材料としても非常に有効であることが判明した。
上記したように、アルミニウム原料としてのアルミ缶の粉砕片と、酸化鉄含有原料とを混合したものを板状にプレス圧着したものを適度の大きさに分割して石綿系廃棄物や焼却灰等の溶融対象物の中に混合、分散させても良い。酸化鉄含有原料として磁性酸化鉄製造時に副生する酸化鉄汚泥を使用する場合には、天日乾燥等で含有水分量を5〜1%程度に乾燥すれば良い。また更にアルミニウム原料との混合を良くするために、塊状物は細かく粉砕しておくことが好ましい。
アルミニウム含有原料と酸化鉄含有原料とを主原料とするテルミット反応剤中のアルミ含有量は5%以上が好ましい。5%未満ではテルミット発熱反応が起きないので好ましくない。アルミニウムと酸化鉄の混合比率は、アルミニウム含有量1に対して酸化鉄含有量2.5〜3.0の比率が好ましく、また混合物の中に酸化チタン3〜12重量%、酸化マンガン1〜3重量%含有させることが好ましい。アルミ原料と酸化鉄原料に酸化チタンと酸化マンガンがすでに含まれて入るとき、アルミ原料と酸化鉄原料を混合後、酸化チタンと酸化マンガンの不足分を新たに追加して加えれば良い。又アルミニウム含有原料と酸化鉄含有原料の比率が上限を超えると酸化鉄が過多になってテルミット発熱反応が起きなくなるので好ましくない。また、下限値未満では、アルミが過多になって反応生成物にアルミニウムが残存するので好ましくない。
テルミット剤は、顆粒状あるいはペレット(造粒物)又は丸薬に成形したほうが好ましい。水で固化する方法もあるがアルミの水和反応によりアルミの表面に薄い酸化皮膜ができる為、アルミの劣化は当然であるが、重要な事として前記アルミ皮膜の形成は、テルミット反応の場合、酸化鉄粒子とアルミ粉体粒子の表面接触状態において起こる酸化還元反応であり、いわゆる加熱による両接触面の界面反応である為、その効果を大きく削ぐ事になる。
以下は本発明の実施の形態であり、11トン車トラックの車台上の一体型炉内に焼却炉床と溶融炉床を組み込みこんだものであり、炉内温度の立ち上がりを維持するための燃料の熱源としては従来技術のように石油系バーナーでも可能であるが、石油系の場合車両の移動において種々規制があるため、規制の少ない竹材や豆炭や木炭などの固形燃料を熱源とする方が好ましい。特に竹材はわが国において東北以南ではどこでも手軽に調達が可能であり、あらかじめ直径1〜2cm前後に丸めたテルミット材と石炭を車載型に積んで置けばよい。
下水系汚泥の場合、本装置最上部に別途設けた排熱乾燥炉で粗乾燥する。又有機廃棄物処理の場合、本装置一体型炉上部投入口から投入し焼却炉床でバーナー若しくは竹材や石炭材による燃料とともに燃焼し灰となって下方の溶融炉床に落下し溶融される。焼却の場合は当然燃焼用空気を必要とするが、溶融は科学反応であるため空気を必要としない為、溶融処理が上部の燃焼用空気に影響することなくそれよりも溶融による輻射熱等は焼却においても相乗効果が認められた。又無機系廃棄物を溶融する場合は石炭などの固形燃料を被溶融物とほぼ一緒に一体型炉下段プッシャーから溶融部炉床に投入し、同時に炉床に温風をリッチに吹き込む事により1300℃以上の安定環境を維持する事が可能となり、又同時的に投入されるテルミット剤の反応を連続的に生起し且つ維持することが可能となった。尚これらは本装置を、よりよく理解するために具体的に説明するものであり、本発明がこれのみに限定されるものでないことはもちろんである。
テルミット反応剤の丸薬化或いはペレット化については次に記載する。アルミ原料はアルミ地金の再溶解時に発生したアルミ残灰(アルミドロス)の粉体を使用した。酸化鉄成分はボーキサイトから水酸化アルミニウムを製造する際の赤泥を乾燥して、そのまま使用した。
排熱乾燥機4−2を経由した乾燥汚泥4−1や有機系廃棄物1は有機系廃棄物プッシャー12により一体型炉内に投入され焼却後、灰となり下方の溶融炉床に落下し溶融炉床上で他の無機系廃棄物ならびに竹材・石炭などの固形燃料及びテルミット材等合体し焼却兼溶融処理される。無機物系廃棄物はプッシャー13で焼却溶融一体型炉本体4に押し込む。炉内に押し込まれた無機物計廃棄物3−1は溶融炉床でテルミット反応により1,700℃〜1.900℃の超高温化で液状化し湯となり傾斜炉床30から湯口31を経由し下方の水槽16に流れ落ち、冷却水で一気に冷却され水砕スラグ17となる。溶融燃料の主燃料は市販の木炭と石炭を使用した。
石綿のみを溶融する場合、理論値では石綿の融点1700℃の温度が必要である。本発明の一体型炉の場合、焼却部温度が1350℃前後になった後、テルミット剤の添加によってテルミット反応が連続的に起こり、裸眼では凝視する事が困難な程の白色に輝く反応が始まった。赤外線カメラで測定の結果1,800℃〜1、900℃前後の炉内温度と溶融状態で湯が炉の湯口から流れ出る状態が確認された。
本技術の実証結果は、再生産可能な竹材や木炭等を主力燃料としてテルミット反応を起す環境域を継続的に維持する事により市販の木炭でもテルミット反応を生成維持することが判明し且つ木炭の粉塵の発生も無く、経済的に極めて低いコストで有害廃棄物の発生現場で無害化溶融環境を連続生成することが可能となった。また、熔融後の水砕スラグの中には石綿の針状結晶は全く認められず、完全にガラス化しPCBなどの溶出も無く完全無害化されていた。
発明の効果
以上の結果、バーナーなどによる石油系燃料に比較し、同じ化石燃料でもまだまだ無尽蔵といわれる石炭系燃料を利用したコークスや豆炭、或いは再生産可能な竹材や木炭等の固形燃料を溶融熱源に使用する事により、大気汚染源の一つといわれるCO2問題でも、植物系燃料の場合は1対1であり、其の上溶融は酸素を必要としない化学反応であり地球環境汚染問題でも優れた溶融熱源であり、低コストで溶融する事が可能となりテルミット丸薬の添加により、特に熔融に必要な超高温域への短時間立ち上げが容易で、着火後1.5〜2時間で熔融が可能となり、短時間での立ち上げ立ち下げが自在となり且つ間歇運転が可能となった。特に連続運転が常識の熔融世界においては間歇運転が自在に可能なことは画期的な技術である。又熔融によって廃棄物をガラス化することで、アスベストの場合、針状結晶は完全に消失して無害化でき、PCBの場合は熱処理により完全無害化焼失し、またガラス化した溶融物などは溶出テスト結果の計量証明でも重金属の溶出も無く土木用の二次製品として有効活用できる見込みが出来た。
以上詳述した様に、本発明は溶融対象物を溶融する場合、従来のように有限資源といわれる石油系化石燃料を使用せずに、移動規制の少ない石炭や身近な竹材や木炭などの再生産可能な燃料を使って、焼却並びに溶融環境を一体型の同一炉で連続的に生成することが可能となり、溶融熱源を有限資源である石油系に頼る事無く身近に手軽な熱源で焼却且つ溶融することが可能となり、処理困難物である石綿系廃棄物やPCBなどの移動が困難な有害廃棄物や医療廃棄物などの無害化処理においても本装置を車載型にすれば発生現場或いは保管現場に出向いての無害化処理が可能となりわざわざ有害危険物の搬送の必要性も無くなる。又装置全体の重量が車両規制値を超えれば車載装置を複数台数に分割すればよい。特に焼却機能と溶融機能を一体化した結果、廃棄物の発生現場において其の廃棄物を直接資源化することが可能となった結果、焼却灰などの溶融処理を含め溶融技術が身近なものとなり、静脈産業社会に多大の貢献をなすものである。
図1は本発明の車載型テルミット式焼却溶融一体型炉の側面図である。 図2は、本発明の車載型テルミット式焼却溶融一体型炉の炉部拡大図である。 図3は溶融排熱を利用したレアメタル回収装置概要図である。
1、 有機系廃棄物
2、 ローラー型破砕機
3−1、無機系廃棄物
3−2、固形燃料
3−3、テルミット丸薬
3−4、無機系廃棄物・固形燃料・テルミット材等搬送コンベア
4、 焼却溶融一体型炉
4−1、乾燥汚泥
4−2、排熱乾燥機
4−3、加熱用バーナー
4−4、焼却残渣(焼却灰)
4−5、反射板
5−1、二次燃焼室
5−2、ボイラー機能付発電装置
6、 調整剤(石灰タンク)
7、 セラミックフイルター
8、 サイクロン
9、 排気ガス
10、 台車(トラック)
11、 燃料補給装置
12、 有機系廃棄物プッシャー
13、 無機系廃棄物プッシャー
14 溶融物プッシャー
15、 固形燃料貯蔵庫(竹チップや石炭など)
16、 スラグ冷却水(水槽)
17、 水槽(水砕スラグ)
18、 誘引フアン
21、 ホッパー
22、 レアメタル粗分離回収装置
23、 排熱
24、 レアメタル
25、 レアメタル冷却回収容器
30、 傾斜炉床
31、 湯口

Claims (10)

  1. 木材や竹等の様な再生産を可能とする有機系燃料、或いは石炭やコークスや豆炭や練炭等の固形燃料、若しくはこれ等固形燃料を液状化した有機系液状化燃料、これら燃料のうちのいずれかの燃料を単独或いは二種以上を、立ち上げ燃料として着火した後、エアー或いは酸素若しくは圧縮空気を吹き込むことにより1300℃以上の温度環境を生成した溶融炉内に、テルミット剤を継続投入してテルミット反応を継続維持することを特徴とする超高温環境域生成装置であって、焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  2. 排熱発電装置やソーラー或いは水力や火力その他の方法により発電した電熱でテルミット反応を誘起する機能を装備した溶融炉若しくは請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  3. ガスや石油などを補助燃料とした請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  4. 顆粒状やペレット状や棒状或いは袋詰めにしたテルミット剤を使用した請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  5. アスベストにPCBを含浸させる機能やPCBを焼却灰で包む機能やPCBをゼオライトで包含する機能、或いはPCBを乾燥土壌などの無機系素材に含浸させる機能を装備した請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  6. 排気ガス装置のフイルター部分を耐熱性セラミックフイルターを使用した請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  7. 排熱を利用したレアメタルの回収機能を併設した請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
  8. 装置内の排熱を利用して汚泥など水分過多の廃棄物を乾燥する装置を併設した請求項1に記載の焼却溶融一体型炉
  9. 請求項4に記載の被溶融廃棄物に火山灰や硼砂やガラス粉砕物等のの一種または二種以上を混合することを特徴とする溶融技術並びに溶融装置。
  10. 移動用として車輌上に載せた請求項1に記載の焼却部炉床と溶融部炉床が同一炉内に装備された焼却溶融一体型炉。
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