JP2014206001A - 油圧ショベルの位置検出システムおよび工法 - Google Patents

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下 洋 一 木
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藤 雅 也 平
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川 茂 石
川 秀 一 荒
Shuichi Arakawa
川 秀 一 荒
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【課題】油圧ショベルの刃先位置やアーム先端位置を検出するシステムおよび工法の提供。【解決手段】ブーム(1)とアーム(2)とバケット(3)を備えた油圧ショベル(50)に設けられ、ブームシリンダ(6)の伸縮量を計測する第1の計測装置(SR1)と、アームシリンダ(7)の伸縮量を計測する第2の計測装置(SR2)と、バケットシリンダ8の伸縮量を計測する第3の計測装置(SR3)と、第1〜第3の計測装置(SR1、SR2、SR3)の計測結果が伝送され且つ当該計測結果からブーム先端(1T)、アーム先端(2T)、バケット刃先(3T)の垂直方向位置を決定する機能を有する制御装置(10)を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベルのバケット刃先の垂直方向位置と、アーム先端あるいはブーム先端の垂直方向位置を検出する技術に関する。
油圧ショベルを用いて掘削作業を行う際、所定の深さに掘るには油圧ショベルを操作するオペレータの技量に負うところが大きい。例えば1mの掘削作業を行う時には、先ず、オペレータの勘により70cm〜80cm程度まで掘削する。
その後、掘削箇所最深部における地面からの深さ(下がり量)を計測員が計測し、必要な掘削深さに到達するまで掘り増しを行なう。そして、堀り増しを完了したならば、再度あるいは再再度、前記下がり量の計測を繰り返し、所定の深さに到達するのである。
これに対して、下がり量の計測、掘り増しの繰返しを行うこと無く、一気に1mの深さまで掘削することも考えられる。しかし、埋設されている管(電線管、ガス管、水道管、通信管など)に損傷を与え、重大なトラブルを引き起こす恐れが存在する。
現場作業において最も注意しなければならないのは、このような管路を損傷することなく、安全に作業を進めることである。従って、都市工事における掘削作業を行うに際しては、自ずと慎重にならざるを得ない。そのため、下がり量の計測、掘り増しの繰返しを行うこととなり、掘削機械の能力を十分に引き出すことは困難であり、掘削作業全体の効率も高くすることが困難であった。
例えばバックホウ50のような油圧ショベルは、その作業装置は、図21で示すように、人に例えると上腕にあたるブーム1、下腕にあたるアーム2、手にあたるバケット3から構成されている。
ブーム1にはブームシリンダ6、アーム2にはアームシリンダ7、バケット3にはバケットシリンダ8が装着され、各シリンダロッドは運転席にある2本のレバーを操作することにより、独立して伸縮させることが出来る。そして、当該レバー操作により作業装置の各パーツを自在に動かすことにより、掘削作業を行う。
バックホウ50が作業、例えば掘削作業を行なっている状態が、図22の符号Aで示されている。図22の掘削作業中(A)では、バックホウ50のオペレータは、各シリンダロッドの伸縮量を意識することは無く、バケット3先端部の刃先3Tの位置がどこにあるか、当該刃先3Tは現時点ではどの程度の深さに至っているか、ということに神経を集中している。
ここで、オペレータはバケット3の刃先3T位置に神経を集中するあまり、アーム2あるいはブーム1の位置の把握が疎かになりがちである。そのため、アーム2が図22のBで示す位置よりも遥かに上方に位置させてしまい、掘削作業を行なっている作業エリアに架線されている架空線をアームで引っ掛けて切断させてしまう場合がある。
また、掘削作業エリアに移動するためバックホウを走行している最中は、図22の符号Cで示す様にアーム2、バケット3を折り畳んだ様な状態で走行する。その際に、ブーム1或いはアーム2の最上部が架空線を引っ掛けて破断させる恐れもある。
架空線も埋設管と同様、損傷を与えるならば重大なトラブルにつながる。
従って、バックホウ50による作業(バックホウの走行中も含む)において、架空線をアームで引っ掛けて切断させてしまうことは厳格に防止されるべきである。
バケット刃先3Tによる埋設管の損傷を防止し、架空線の切断を防止するためには、ブーム1先端、アーム2先端、バケット刃先3Tの垂直方向位置を自動的に認識することができれば、非常に有効である。
しかし、従来技術では、ブーム1先端、アーム2先端、バケット刃先3Tの垂直方向位置を自動的に決定し、地中において深すぎる場合や最上方位置が高すぎる場合に自動的に警告を与える技術は提案されていない。
その他の従来技術において、地中に埋設されている異物をバケット接触前に検知するに際してバケットの刃先深さを検出する工程を有する旨が提案されている(特許文献1参照)。しかし、係る従来技術(特許文献1)では、バケットの刃先深さを検出する工程における具体的な制御についてはまったく開示されていない。
また、地下埋設物を掘削するに際して、油圧シャベルの上部旋回体の姿勢とバケットの歯先位置を検出して行う技術も提案されているが(特許文献2参照)、バケット刃先位置を検出する具体的な態様については開示されていない。
さらに、掘削箇所に対応してバケット刃先力を制御する技術も提案されているが(特許文献3参照)、歯先位置を検出する制御については全く開示されていない。
特開平5−311692号公報 特開2003−56010号公報 特開平9−105139号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、油圧ショベルの刃先位置やアーム先端位置を検出するシステムおよび工法の提供を目的としている。
本発明の油圧ショベル(例えば、バックホウ50)の位置検出システムは、ブーム(1)とアーム(2)とバケット(3)を備えた油圧ショベル(50)に設けられ、ブームシリンダ(6)の伸縮量を計測する第1の計測装置(ブームシリンダ伸縮量計測装置SR1)と、アームシリンダ(7)の伸縮量を計測する第2の計測装置(ブームシリンダ伸縮量計測装置SR2)と、バケットシリンダ8の伸縮量を計測する第3の計測装置(バケットシリンダ伸縮量計測装置SR3)と、第1〜第3の計測装置(SR1、SR2、SR3)の計測結果が伝送され且つ当該計測結果からブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの垂直方向位置を決定する機能を有する制御装置(10:コントロールユニットC.U.)を備えたことを特徴としている。
本発明のシステムにおいて、前記制御装置(10)は、第1の計測装置(SR1)により計測されたブームシリンダ伸縮量から求めたブームシリンダ6の全長(Lb:ブームシリンダ本体61の長さとロッド62がブームシリンダ本体61から突出している長さの和)とブーム1の各部材の諸元から、ブーム最下部の第1のピン(P1)からブーム1とアーム2を回動自在に連結する第2のピン(P2)までの垂直方向距離(H1)を計算する機能と、
第2の計測装置(SR2)により計測されたアームシリンダ伸縮量から求めたアームシリンダ7の全長(Le:アームシリンダ本体71の長さとロッド72がアームシリンダ本体71から突出している長さの和)とアーム(2)の各部材の諸元から、前記第2のピン(P2)からアーム(2)とバケット(3)を回動自在に連結する第3のピン(P3)までの垂直方向距離(H2)を計算する機能と、
予め決定されたバケットシリンダ本体(81)からロッドが突出している長さ(バケットシリンダ伸長量:図6のA〜I)とバケット刃先位置(図6のVA〜VI)との関係(図表、関数、マップ、その他)を用いて、前記第3のピン(P3)に対するバケット刃先3T位置を決定する機能を有しているのが好ましい。
また本発明のシステムにおいて、前記制御装置(10)は、予め決定された第1の関数(例えば、3次式〜6次式)により、第1の計測装置(SR1)により計測されたブームシリンダ伸縮量(ロッド62がブームシリンダ本体61から突出している長さ:ストローク量x)から、ブーム最下部の第1のピン(P1)からブーム(1)とアーム(2)を回動自在に連結する第2のピン(P2)までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)を計算する機能と、
予め決定された第2の関数(例えば、3次式〜6次式)により、第2の計測装置(SR2)により計測されたアームシリンダ伸縮量(72ロッドがアームシリンダ本体71から突出している長さ:ストローク量x)から、前記第2のピン(P2)からアーム(2)とバケット(3)を回動自在に連結する第3のピ(P3)までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)を計算する機能と、
予め決定された第3の関数(例えば、3〜6次式)により、予め決定されたバケットシリンダ本体、(81)からロッド(82)が突出している長さ(バケットシリンダ伸長量:ストローク量x)から、前記第3のピン(P3)からバケット刃先(3T)位置までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)を計算する機能を有しているのが好ましい。
本発明の油圧ショベルの位置検出工法は、第1の計測装置(ブームシリンダ伸縮量計測装置SR1)によりブームシリンダ(6)の伸縮量を計測し、第2の計測装置(ブームシリンダ伸縮量計測装置SR2)によりアームシリンダ(7)の伸縮量を計測し、第3の計測装置(バケットシリンダ伸縮量計測装置SR3)によりバケットシリンダ(8)の伸縮量を計測する工程と、
制御装置(10:コントロールユニット)により、第1〜第3の計測装置(SR1、SR2、SR3)の計測結果からブーム先端(1T)、アーム先端、(2T)バケット刃先(3T)の垂直方向位置を決定する工程を有することを特徴としている。
本発明の位置検出工法において、ブーム先端(1T)の垂直方向位置を決定する工程では、第1の計測装置(SR1)により計測されたブームシリンダ伸縮量から求めたブームシリンダ(6)の全長(ブームシリンダ本体61の長さとロッド62がブームシリンダ本体61から突出している長さの和)とブーム(1)の各部材の諸元から、ブーム最下部の第1のピン(P1)からブーム(1)とアーム(2)を回動自在に連結する第2のピン(P2)までの垂直方向距離(H1)を計算し、
アーム先端(2T)の垂直方向位置を決定する工程では、第2の計測装置(SR2)により計測されたアームシリンダ伸縮量から求めたアームシリンダ(7)の全長(アームシリンダ本体71の長さとロッド72がアームシリンダ本体71から突出している長さの和)とアーム(2)の各部材の諸元から、前記第2のピン(P2)からアーム(2)とバケット(3)を回動自在に連結する第3のピン(P3)までの垂直方向距離(H2)を計算し、
バケット刃先(3T)の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定されたバケットシリンダ本体(81)からロッド(82)が突出している長さ(バケットシリンダ伸長量:図6のA〜I)とバケット刃先位置(図6のVA〜VI)との関係(図表、関数、マップ、その他)を用いて、前記第3のピン(P3)に対するバケット刃先(3T)位置を決定するのが好ましい。
また本発明の位置検出工法において、ブーム先端の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定された第1の関数(例えば、3次式〜6次式)により、第1の計測装置(SR1)により計測されたブームシリンダ伸縮量(62ロッドがブームシリンダ本体61から突出している長さ:ストローク量x)から、ブーム最下部の第1のピン(P1)からブーム(1)とアーム(2)を回動自在に連結する第2のピン(P2)までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)を計算し、
アーム先端(2T)の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定された第2の関数(例えば、3次式〜6次式)により、第2の計測装置(SR2)により計測されたアームシリンダ伸縮量(ロッド72がアームシリンダ本体71から突出している長さ:ストローク量x)から、前記第2のピン(P2)からアーム(2)とバケット(3)を回動自在に連結する第3のピン(P3)までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)を計算し、
バケット刃先(3T)の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定された第3の関数(例えば、4次式)により、予め決定されたバケットシリンダ本体(81)からロッド(82)が突出している長さ(バケットシリンダ伸長量:ストローク量x)から、前記第3のピン(P3)からバケット刃先(3T)位置までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)を計算するのが好ましい。
ここで当該方法では、第1〜第3の計測装置(SR1、SR2、SR3)で計測することに先立って、
第1の計測装置(SR1)により計測されたブームシリンダ伸縮量(ロッド62がブームシリンダ本体61から突出している長さ:ストローク量x)とブーム最下部の第1のピン(P1)からブーム(1)とアーム(2)を回動自在に連結する第2のピン(P2)までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)に係る第1の関数(予め決定された第1の関数:例えば、3次式〜6次式)を決定する工程と、
第2の計測装置(SR2)により計測されたアームシリンダ伸縮量(ロッド72がアームシリンダ本体71から突出している長さ:ストローク量x)と前記第2のピン(P2)からアーム(2)とバケット(3)を回動自在に連結する第3のピン(P3)までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)に係る第2の関数(予め決定された第2の関数:例えば、3次式〜6次式)を決定する工程と、
バケットシリンダ本体(81)からロッド(82)が突出している長さ(バケットシリンダ伸長量:ストローク量x)と前記第3のピン(P3)からバケット刃先(3T)位置までの垂直方向距離に対応するパラメータ(例えば角度:y)に係る第3の関数(予め決定された第3の関数:例えば、3〜6次式)を決定する工程を有しているのが好ましい。
ブーム(1)とアーム(2)とバケット(3)を備えた油圧ショベル(例えば、バックホウ50)では、各部材の動きは各シリンダロッドの伸縮量と完全に同調している。従って、ブームシリンダ(6)、アームシリンダ(7)、バケットシリンダ(8)におけるロッド(62、72、82)の伸縮量が得られれば、幾何学的な計算或いは実測値に基づいて作成された関数等により、バケット刃先(3T)の垂直方向位置を特定することができる。或いは、ブーム先端(1T)やアーム先端(2T)の垂直方向位置を特定することができる。
上述する構成を具備する本発明によれば、ブームシリンダ(6)、アームシリンダ(7)、バケットシリンダ(8)の各々のシリンダロッド(62、72、82)の伸縮量を計測する計測装置(第1〜第3の計測装置:SR1、SR2、SR3)を装着し、計測されたシリンダロッド(62、72、82)の伸縮量の値に基づいて、制御装置(10)により、ブーム先端(1T)、アーム先端(2T)、バケット刃先(3T)の垂直方向位置を決定するので、当該垂直方向位置をリアルタイムで演算して、例えば油圧ショベル(50)のオペレータの運転席(30)における表示装置に表示させることが出来る。
これにより、油圧ショベル(50)のオペレータは掘削した深さと、アーム端部(2T)の位置を、リアルタイムで正確に知ることが出来るので、バケット刃先(3T)による埋設管の損傷を防止し、架空線の破断を防止することが出来る。
そして、バケット刃先(3T)により埋設管を損傷する恐れがある深度や、アーム(2)等により架空線を破断する恐れがある高さを、しきい値として予め制御装置に入力し、決定されたバケット刃先(3T)の垂直方向位置(深度)や、アーム先端(2T)等の垂直方向位置(高さ)をしきい値と比較することにより、埋設管を損傷し、架空線を破断する恐れがある場合に、例えばブザーを吹鳴し、回転灯等を点灯することにより、オペレータに警告することが可能である。
従って本発明によれば、油圧ショベル(50)のオペレータは、表示装置を確認することなく、刃先(3T)の地面からの深さ、アーム先端(2T)の地面からの高さを勘に頼ることなく、正確に知ることができる。
本発明において、ブームシリンダ(6)、アームシリンダ(7)、バケットシリンダ(8)の各々のシリンダロッド(62、72、82)の伸縮量から、ブーム先端(1T)、アーム先端(2T)、バケット刃先(3T)の垂直方向位置を決定する態様については、実施形態により詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るバックホウの概要を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態において、ブーム先端の垂直方向位置を決定する態様を示す説明図である。 図2と同様に、第1実施形態でブーム先端の垂直方向位置を決定する態様を示す説明図である。 第1実施形態において、アーム先端の垂直方向位置を決定する態様を示す説明図である。 図4と同様に、第1実施形態でアーム先端の垂直方向位置を決定する態様を示す説明図である。 第1実施形態において、バケット刃先の垂直方向位置を決定する態様を示す説明図である。 第1実施形態におけるコントロールユニットを示すブロック図である。 第1実施形態における制御の概要を示すフローチャートである。 図8のステップS3の詳細を示すフローチャートである。 図8のステップS4の詳細を示すフローチャートである。 図8のステップS5の詳細を示すフローチャートである。 ブームシリンダの伸長量とブーム先端の垂直方向位置の実測値から求めた関係の一例を表として示す図である。 本発明の第2実施形態で用いられ、ブームシリンダの伸長量とブーム先端の垂直方向位置の関係を示す近似式の一例を示す特性図である。 アームシリンダの伸長量とアーム先端の垂直方向位置の実測値から求めた関係の一例を表として示す図である。 第2実施形態で用いられ、アームシリンダの伸長量とアーム先端の垂直方向位置の関係を示す近似式の一例を示す特性図である。 バケットシリンダの伸長量とバケットの角度の実測値から求めた関係の一例を表として示す図である。 第2実施形態で用いられ、バケットシリンダの伸長量とバケット角度の関係を示す近似式の一例を示す特性図である。 第2実施形態におけるコントロールユニットを示すブロック図である。 第2実施形態における予備的段階の制御を示すフローチャートである。 第2実施形態における制御を示すフローチャートである。 油圧ショベルの一例であるバックホウの概要を示す説明図である。 バックホウのブーム、アーム、バケットの位置を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に図1〜図11を参照して、第1実施形態について説明する。
図1で示すように、図示の実施形態はバックホウ50(油圧ショベルの一例)に適用されている。
図1において、第1実施形態に係る位置検出システム100は、バックホウ50と、後述するセンサ群と、制御手段であるコントロールユニット10と、センサ群とコントロールユニット10を接続する信号ラインとによって構成されている。
バックホウ50は、エンジンルーム20と運転席30を有し、ブーム1と、アーム2と、バケット3と、第1のリンク4と、第2のリンク5と、ブームシリンダ6と、アームシリンダ7と、バケットシリンダとを備えている。
ブームシリンダ6はシリンダ本体61とロッド62を有し、アームシリンダ7はシリンダ本体71とロッド72を有し、バケットシリンダ8はシリンダ本体81とロッド82を有している。
図1では、ブーム1の一方の端部(エンジンルーム側端部:図1では右端部)は、エンジンルーム20のヒンジピン(以下、「第1のピン」と言う)P1を中心に回動自在に軸支されている。
アーム2のブーム側端部(図1では左端部)は、ブーム1の他端(エンジンルーム20から離隔した側の端部:図1では左端部:以下、「ブーム先端」と言う)1Tに対して、ヒンジピン(以下、「第2のピン」と言う)P2を中心に回動自在に連結されている。
バケット3における開放部3eの先端部には、バケット刃先3Tが取り付けられている。バケット3におけるバケット刃先3Tとは反対側には、ブラケットB3が固設されている。ブラケットB3には、図示しないピン支持孔が形成されている。
一方、アーム先端2Tにはヒンジピン(以下、「第3のピン」という)P3が固設されており、第3のピンP3は、前記ブラケットB3に形成されたピン支持孔と回動自在に係合している。換言すれば、バケット3は、アーム先端2Tと第3のピンP3によって回動自在に連結されている。
アーム先端2T(図1では右端部)において、第3のピンP3近傍で且つアーム2とブーム1の連結箇所側(図1では左側)には、ヒンジピンP4が設けられている。ヒンジピンP4は、第1のリンク4の一端を回動自在に軸支している。
ブラケットB3にはヒンジピンP5が固設されており、ヒンジピンP5は第2のリンク5の一端を回動自在に軸支している。
第1のリンク4の他端と、第2のリンク5の他端(ヒンジピンP5の反対側)と、バケットシリンダ8のロッド先端82tは、ロッド先端82tに設けた接続ピンP82により回動自在に接続されている。
ブームシリンダ本体61の一端(エンジンルーム20側の端部:図1では右端)は、エンジンルーム20側に設けられたヒンジピンP61を中心に回動自在に軸支されている。
ブームシリンダ6のロッド62の先端(エンジンルーム20から離隔した側の端部:図1では左端)は、ブーム1の中ほどに設けられたヒンジピンP62を中心に回動自在に軸支されている。
シリンダロッド62が伸張することにより、ブーム1は第1のピンP1を中心に図1における時計回りに回動する。そして、シリンダロッド62が収縮することにより、ブーム1は第1のピンP1を中心に図1における反時計回りに回動する。
アームシリンダ本体71の一端(エンジンルーム20側の端部:図1では右側端部)はヒンジピンP71を中心に回動自在に軸支されており、ヒンジピンP71は、ブーム1の中ほど(ヒンジピンP62よりもエンジンルーム20から離隔した側:図1では左側)に設けたブラケットB71に設けられている。
シリンダロッド72の先端はヒンジピンP72を中心に回動自在に軸支されており、ヒンジピンP72は、アーム2の一端(ブーム1と接続している箇所側端部:図1では左側端部)に設けたブラケットB72に固設されている。
シリンダロッド72が伸張することにより、アーム2はヒンジピンP72回りで図1における反時計回りに回動し、シリンダロッド72が収縮することにより、アーム2はヒンジピンP72回りで図1における時計回りに回動する。
バケットシリンダ本体81の一端はヒンジピンP81回りに回動自在に軸支されており、ヒンジピンP81は、アーム2のブーム1側端部の近傍に設けたブラケットB8に固設されている。
シリンダロッド82の先端は接続ピンP82周りに回動自在に軸支されており、接続ピンP82は第1のリンク4の端部(ヒンジピンP4で軸支されているのとは反対側)に固設されている。
バケットシリンダ8のシリンダロッド82が伸張することにより、第1のリンク4がヒンジピンP4回りで図1の反時計回りに回動し、第2のリンク5を介して、バケット3をアーム2先端の第3のピンP3周りに反時計回りに回動せしめる。
一方、シリンダロッド82が収縮することにより、第1のリンク4がヒンジピンP4回りで図1の時計回りに回動し、第2のリンク5を介して、バケット3をアーム2先端の第3のピンP3周りに時計回りに回動せしめる。
図1において、符号Cp1は第1のピンP1の中心点を示し、符号Cp2は第2のピンP2の中心点を示し、符号Cp3は第3のピンP3の中心点を示している。
また、符号Cp4はヒンジピンP4の中心点を示し、符号Cp5はヒンジピンP5の中心点を示し、符号Cp61はヒンジピンP61の中心点を示し、符号Cp62はヒンジピンP62の中心点を示し、符号Cp71はヒンジピンP71の中心点を示し、符号Cp72はヒンジピンP72の中心点を示し、符号Cp81はヒンジピンP81の中心点を示し符号Cp82は、接続ピンP82の中心点を示している。
第1実施形態では、ブーム先端1Tの位置、アーム先端2Tの位置を幾何学的に演算し、バケット刃先3Tの位置は図表から求めている。
図1において、ブームシリンダ6には、シリンダロッド62の伸縮量を計測するブームシリンダ伸縮量計測装置(以下、「第1の計測装置」と言う)SR1が設けられている。
アームシリンダ7には、シリンダロッド72の伸縮量を計測するアームシリンダ伸縮量計測装置(以下、「第2の計測装置」と言う)SR2が設けられている。
バケットシリンダ8には、バケットシリンダ8の伸縮量を計測するバケットシリンダ伸縮量計測装置(以下、「第3の計測装置」と言う)SR3が設けられている。
バックホウ50の操縦席には、ブーム先端1Tの位置、アーム先端2Tの位置、バケット刃先3T位置を決定する機能を有するコントロールユニット10が設けられている。
第1の計測装置SR1が計測したブームシリンダ伸縮量は、信号ラインSL1を介してコントロールユニット10に伝送される。第2の計測装置SR2が計測したアームシリンダ伸縮量は、信号伝送ラインSL2を介してコントロールユニット10に伝送される。第3の計測装置SR3が計測したバケットシリンダ伸縮量は、信号伝送ラインSL3を介してコントロールユニット10に伝送される。
図示はされていないが、第1の計測装置SR1、第2の計測装置SR2、第3の計測装置SR3の計測結果は、信号伝達ラインを経由せずに、無線でコントロールユニット10に送信することも可能である。
なお図2〜図5において、時計方向の角度を「+」、反時計方向の角度を「−」としている。
最初に、図2、図3を参照して、ブーム先端1Tの垂直方向位置(ブーム先端高さHbt:図2参照)を決定する態様について説明する。
ここで「ブーム先端」とは第2のピンP2の中心点Cp2を意味している。第2のピンP2は、ブーム1とアーム2を回動可能に接続している。
図2において、第1のピンP1の中心点Cp1と第2のピンP2の中心点Cp2を結ぶ直線Lj1の長さをL1とし、第1のピンP1の中心点Cp1とヒンジピンP61の中心点Cp61を結ぶ直線Lj16の長さをL16とする。そして、第1のピンP1の中心点Cp1とヒンジピンP62の中心点Cp62を結ぶ直線をLj6とする。
また、直線Lj1と、第1のピンP1の中心点Cp1を通過する水平線Lh1とでなす角をαとし、
直線Lj16と、第1のピンP1の中心点Cp1を通過する水平線Lhとでなす角をβとし、
直線Lj1と直線Lj6とでなす角をγとし、
直線Lj16と直線Lj6とでなす角をλとし、
地表Fgから第1のピンP1の中心点Cp1間での高さをHgとする。
決定するべき高さは地表Fgから「ブーム先端」までの垂直方向の高さHbtであり、高さHbtは、第1のピンP1の中心点Cp1から第2のピンP2の中心点Cp2までの高さH1と高さHgの和である(Hbt=H1+Hg)。
α=λ−β−γであるので、地表Fgから「ブーム先端」までの垂直方向の高さHbtは式1で表される。
Hbt=H1+Hg
=L1Sinα+Hg=L1Sin(λ−β−γ)+Hg・・・式1
ここで、図2から明らかなように角度λのみが未知数であり、Hg、β、γはバックホウ50における定数であり既知である。
図3を参照して、角度λを求める式2を導く。
図3において、第1のピンP1の中心点Cp1と、ヒンジピンP62の中心点Cp62と、ヒンジピンP61の中心点Cp61を頂点とし、中心点Cp1と中心点Cp62とを結ぶ辺を辺A、中心点Cp62と中心点Cp61とを結ぶ辺を辺B、中心点Cp61と中心点Cp1を結ぶ辺を辺Cとする三角形を想定する。
当該三角形において、辺Aの長さをLa、辺Bの長さをLb、辺Cの長さをLcとし、辺Aと辺Cとでなす角度をλ(図2におけるλと同じ)とすれば、三角形の余弦定理より、
coSλ=(La−Lb+Lc)/2La・Lc であるので、
λは、式2で表される。
λ=coS−1[(La−Lb+Lc)/2La・Lc] ・・・式2
式2のλを式1に代入すると、式3が得られる。
Hbt=L1Sinα+Hg
=L1Sin{coS−1[(La−Lb+Lc)/2La・Lc]−β−γ}+Hg ・・・式3
ここで、長さLa、Lcはバックホウ50における定数であり固定値である。
一方、長さLbは、コントロールユニット10が受信した第1の計測装置SR1の計測値であるブームシリンダ1の伸縮量に関る信号を処理して求められる。
すなわち、コントロールユニット10は、第1の計測装置SR1が計測したブームシリンダ伸縮量に関る信号を受信して、当該信号から上式(3)によって、地表Fgから「ブーム先端」までの垂直方向の高さHbtを演算することができる。
次に図4、図5を参照して、アーム先端2Tの垂直方向位置(地表Fgからのアーム先端高さHat)を決定する態様について説明する。
ここで、垂直方向位置の決定に際して、「アーム先端」とは、第3のピンP3の中心点Cp3を示すものとする。第3のピンP3は、アーム2とバケット3とを回動可能に接続している。
図4において、第2のピンP2の中心点Cp2と第3のピンP3の中心点Cp3を結ぶ直線Lj2の長さをL2とする。
そして図5において、第2のピンP2の中心点Cp2とヒンジピンP71の中心点Cp71を結ぶ直線Dの長さをLdとし(図4では符号Dのみを表示)、
ヒンジピンP71の中心点Cp71とヒンジピンP72の中心点Cp72を結ぶ直線Eの長さをLeとし(図4では符号Eのみを表示)、
ヒンジピンP72の中心点Cp72と第2のピンP2の中心点Cp2を結ぶ直線Fの長さをLfとする(図4では符号Fのみを表示)。
図4において、直線Lj2(点Cp2と点Cp3を結ぶ直線)と、第2のピンP2の中心点Cp2を通過する水平線Lh2が為す角をθとし、
直線Lj1(点Cp1と点Cp2を結ぶ直線:図2、図3参照)におけるアーム2側の延長線Lj11と、前記水平線Lh2が為す角α(図2の角αの同位角:図2の角αと同値)から角θを減算した角度をωとし、
直線D(点Cp2と点Cp71を結ぶ直線)と、直線F(点Cp2と点Cp72を結ぶ直線)が為す角度をψとし、
前記直線Lj2と前記直線Fが為す角度をεとし、
前記延長線Lj11と前記直線Dが為す角度をδとする。
図4において、第2のピンP2から「アーム先端」2Tまでの垂直方向の高さH2は式4で表される。
H2=L2Sinθ=L2Sin(α−|ω|)・・・式4
ここで、ω=−ψ+δ−εであるので、式4は式5に書き換えられる
H2=L2Sinθ=L2Sin(α−|−ψ+δ−ε|)・・・式5
角度δ、εは、図4から明らかなように既知である。また、角度αもすでに図2、図3で説明された様に決定されているので、未知な角度は角度ψのみである。
図5を参照して、角度ψを決定する式6を誘導する。
第2のピンP2の中心点Cp2と、ヒンジピンP71の中心点Cp71と、ヒンジピンP72の中心点Cp72を頂点とする三角形において、
上述した様に、辺D(点Cp2と点Cp71を結ぶ辺)の長さはLd、辺E(点Cp71と点Cp72を結ぶ辺)の長さはLe、辺F(点Cp72と点Cp2を結ぶ辺)の長さはLfなので、三角形の余弦定理より、
coSψ=(Ld−Le+Lf)/2Ld・Lf
従って、角度ψは、下式6で表される。
ψ=coS−1[(Ld−Le+Lf)/2Ld・Lf] ・・・式6
式6のψを式5に代入すると、式7が得られる。
H2
=L2Sin[α−|coS−1[(Ld−Le+Lf)/2Ld・Lf+δ−ε]|] ・・・式7
したがって、アーム先端2Tの地表Fgからの高さHatは、式8で表される。
Hat=Hbt+H2
=Hbt+L2Sin[α−|−coS−1[(Ld−Le+Lf)/2Ld・Lf+δ−ε]|] ・・・式8
上述した様に、式7、式8における角度の正負は回転方向の違いであり、時計回りが+、反時計回りが−である。
ここで、δ、ε、Ld、Lfはバックホウ50の仕様による定数(固定値)である。そして、αの値も図2、図3を参照して上述した通り、既に決定している。
一方、長さLeはアームシリンダ2の伸縮量により決定され、コントロールユニット10が受信した第2の計測装置SR2の計測値(アームシリンダ2の伸縮量に関る信号)を処理して決定することが出来る。
次いで、図6を参照して、バケット刃先3Tの垂直方向位置を決定する態様について説明する。
バケット刃先3Tの垂直方向位置は、バケットシリンダの伸縮量(図6におけるバケットシリンダ先端位置A〜I)と、当該伸縮量に対応するバケット刃先3Tの垂直方向位置(VA〜VI)を示す図表を用いて決定される。
図6において、バケットシリンダの伸縮量は、図示の例では、シリンダ6のフルストロークを8等分して、各ピッチ(シリンダロッドの先端位置Cp82の各点A〜I)に対応するバケット刃先3Tの垂直方向位置が垂直座標(VA〜VI)で示されている。
バケットシリンダ先端位置Cp82が符号A〜Iで示す位置にない場合には、例えば、バケット刃先の垂直方向位置VA〜VIの間において比例配分することにより決定する。
バケットシリンダ先端位置A〜Iからバケット刃先の垂直方向位置VA〜VIを求める態様としては、図6で説明した様に図表を用いることに代えて、関数、マップ、その他の手段を用いてり行うことが出来る。
第1実施形態の制御を実行するコントロールユニット10について、図7を参照して説明する。
図7において、コントロールユニット10は、ブーム先端位置決定ブロック11と、アーム先端位置決定ブロック12と、バケット刃先位置決定ブロック13と、判断ブロック14と、記憶ブロック15と第1比較ブロック16と、第2比較ブロック17を備えている。
ブーム先端位置決定ブロック11は、ブームシリンダ用センサSR1とラインL11で接続し、アーム先端位置決定ブロック12とラインL12で接続し、判断ブロック14とラインL14で接続している。
そして、ブーム先端位置決定ブロック11は、ブームシリンダ用センサSR1からブームシリンダ6(図1参照)の伸縮量を受信し、受信した情報及び記憶ブロック15から与えられた各種定数によってブーム先端位置を決定する機能を有している。また、決定されたブーム先端位置情報をアーム先端位置決定ブロック12及び判断ブロック14に送信する機能を有している。
アーム先端位置決定ブロック12は、アームシリンダ用センサSR2とラインL22で接続し、バケット刃先位置決定ブロック13とラインL23で接続し、判断ブロック14とラインL24で接続している。
そして、アーム先端位置決定ブロック12は、アームシリンダ用センサSR2からアームシリンダ7(図1参照)の伸縮量を受信し、受信した情報とブーム先端位置決定ブロック11から送信されたブーム先端位置情報と記憶ブロック15から与えられた各種定数によって、アーム先端位置を決定する機能を有している。また、決定されたアーム先端位置情報をバケット刃先位置決定ブロック13及び判断ブロック14に送信する機能を有している。
バケット刃先位置決定ブロック13は、バケットシリンダ用センサSR3とラインL33で接続し、判断ブロック14とラインL34で接続している。
そして、バケット刃先位置決定ブロック13は、バケットシリンダ用センサSR3からバケットシリンダ8(図1参照)の伸縮量を受信し、受信した情報とアーム先端位置決定ブロック12から送信されたアーム先端位置情報と記憶ブロック15から与えられた各種定数によって、バケット刃先位置を決定する機能を有している。また、決定されたバケット刃先位置情報を判断ブロック14に送信する機能を有している。
判断ブロック14は、第1比較ブロック16とラインL46で接続し、第2比較ブロックとラインL47で接続し、表示装置42とラインL42で接続している。
そして判断ブロック14は、ブーム先端位置決定ブロック11から受信したブーム先端位置情報と、アーム先端位置決定ブロック12から受信したアーム先端位置情報と、バケット刃先位置決定ブロック13から受信したバケット刃先位置情報によって刃先位置を演算して、どの部位の垂直方向位置が最も高い位置(最上方位置)であるのかを判断する機能を有している。また、演算した刃先位置を第1比較ブロック16に送信し、あるいは、最上方位置を表示装置42に送信する。
記憶ブロック15は、ラインL45で入力装置40(例えば、キーボードあるいはタッチパネルスイッチ等)と接続し、入力装置40は各種定数を記憶ブロック15に入力する機能を有している。
記憶ブロック15は、ブーム先端位置決定ブロック11とラインL51で接続し、アーム先端位置決定ブロック12とラインL52で接続し、バケット刃先位置決定ブロック13とラインL53で接続し、バックホウ50の仕様による各種定数を位置決定ブロック11、12、13に送信する機能を有する様に構成されている。
さらに、記憶ブロック15は第1比較ブロック16とラインL56で接続して、第1比較ブロック16に対して第1の閾値(第1のしきい値)を送信する機能を有し、第2比較ブロック17とラインL57で接続して、第2比較ブロック17に第2の閾値を与える機能を有する様に構成されている。
第1比較ブロック16は、判断ブロック14から受信した刃先位置情報(バケット刃先3Tの垂直方向位置情報)と記憶ブロック15から与えられた第1の閾値とを比較して、刃先位置が第1の閾値よりも下方である場合に、バケット刃先3Tが深過ぎると判断して、警告装置44にその旨を送信する機能を有するように構成されている。
第2比較ブロック17は、判断ブロック14から受信した最上方位置に関する情報と記憶ブロック15から与えられた第2の閾値(第2のしきい値)とを比較して、最上方位置が第2の閾値よりも上方である場合に、ブーム1、アーム2、バケット3の何れかの垂直方向位置が高過ぎると判断して、警告装置44にその旨を送信する機能を有するように構成されている。
次に第1実施形態における制御について、図8〜図11を参照して説明する。
最初に図8を参照して、第1実施形態における制御の概要を説明する。
図8のステップS1において、コントロールユニット10は、バックホウ50が作業中であるのか、あるいは作業を終了しているのかについて判断する。作業中であるか作業を終了するのかの判断の具体的態様は、従来技術と同様である。
ステップS1において、「作業中である」と判断されればステップS2に進み、「終了」と判断されれば制御を終了する。
ステップS2では、コントロールユニット10のブーム先端位置決定ブロック11がブームシリンダ用センサSR1の出力信号を読み込み、アーム先端位置決定ブロック12がアームシリンダ用センサSR2の出力信号を読み込み、バケット刃先位置決定ブロック13がバケットシリンダ用センサSR3の出力を読み込む。そしてステップS3に進む。
ステップS3では、ブーム先端位置決定ブロック11は、ブーム1の作動角α(図2参照)とブーム先端1Tの垂直方向位置を決定する。そしてステップS4に進む。
ステップS4では、アーム先端位置決定ブロック12は、角度ω(図4参照)とアーム先端2Tの垂直方向位置を決定する。そしてステップS5に進む。
ステップS5では、コントロールユニット10におけるバケット刃先位置決定ブロック13は、バケット刃先3Tの垂直方向位置を決定して、ステップS6に進む。
ステップS6では、コントロールユニット10は、バックホウ50が掘削作業中であるか否かを判断する。
バックホウ50が掘削作業中であれば(ステップS6がYES)ステップS7に進み、バックホウ50が掘削作業中でなければ(ステップS6がNO)ステップS10に進む。
バックホウ50が掘削作業中であれば、バケット刃先3Tが深過ぎて埋設されている管(電線管、ガス管、水道管、通信管など)に損傷を与えることがないように、警告を行う。
そのため、ステップS7では、例えば、オペレーションルームのインスツルメントパネルに装備された表示装置42にバケット刃先3Tの垂直方向位置が表示される。そしてステップS8では、コントロールユニット10における第1比較ブロック16が、バケット刃先3Tの垂直方向位置が第1の閾値よりも下方であるか否かを判断する。
バケット刃先3Tの垂直方向位置が第1の閾値よりも下方であれば(ステップS8がYES)バケット刃先3Tが深過ぎると判断して、ステップS9に進む。ステップS9では、バケット刃先3Tが深過ぎる旨の情報を警告装置44に送信する。当該情報を受信した警告装置44は、警告音発生等によってオペレータにバケット刃先3Tが深過ぎる旨を警告する。
一方、バケット刃先3Tの垂直方向位置が第1の閾値よりも上方であれば(ステップS8がNO)、バケット刃先3Tが深過ぎることはないと判断し、ステップS1まで戻り、ステップS1以降を繰り返す。
バックホウ50が掘削作業でなければ、ブーム1、アーム2、バケット3の何れかの垂直方向位置が高過ぎて、架空線を引っ掛けて破断させることがない様に警告を行なう。
そのためステップS10では、ブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの内、最上方に位置する垂直方向位置(最上方位置)を表示する。そしてステップS11に進む。
ステップS10において、ブーム先端1Tがアーム先端2T、バケット刃先3Tよりも上方に位置するのは、図22において符号(C)で示すように、バックホウ50が走行中でアーム2、バケット3を折り畳んだ状態である。ここで、ブーム先端1T位置と折り曲げられたアーム2のブーム側端部で最も高い位置2tとの距離は定数であり、符号δで表示されている。
図8のステップS10でブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの内、最上方の垂直方向位置を決定する際には、ブーム先端1Tについては距離δを付加して判断する必要がある。
ステップS11では、ブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの内、最上方に位置する垂直方向位置(最上方位置)と第2の閾値を比較する。最上方位置が第2の閾値よりも上方であればステップS12に進み、最上方位置が第2の閾値よりも上方である旨を警告装置44に送信する。警告装置44は、警告音発生等によってオペレータに最上方位置が高過ぎる旨を警告する。
ブーム先端1Tが最上方に位置する場合には、ステップS11で第2のしきい値と比較するに際しても、距離δを付加した垂直方向位置と第2のしきい値とを比較する必要がある。
ここで、実際の機器における制御では、ステップS6におけるバックホウ50が掘削作業中であるか否かの判断を、省略することが可能である。
制御においてステップS6の判断を省略する場合には、予め作業者が掘削中であるか否かをコントロールユニット10に入力する。そして、バックホウ50が掘削作業中であれば、ステップS5でバケット刃先3Tの垂直方向位置を決定した後、ステップS7に進み、バケット刃先3Tが深過ぎて埋設されている管(電線管、ガス管、水道管、通信管など)に損傷を与えることがないように、例えば、オペレーションルームのインスツルメントパネルに装備された表示装置42にバケット刃先3Tの垂直方向位置が表示され、ステップS8に進む。
一方、バックホウ50が掘削作業を行っていない場合には、ブーム1、アーム2、バケット3の何れかが架空線を引っ掛けて破断させることがない様に、ステップS5の後にステップS10に進み、ブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの内、最上方に位置する垂直方向位置(最上方位置)を表示する。そしてステップS11に進む。
ステップS6の判断を省略するにおいて、上述した以外の制御については、図8を参照して説明したのと同様である。
図8のステップS3の詳細について、図9を参照して説明する。
図9において、ステップS3Aでは、ブームシリンダ用センサSR1で検出したブームシリンダ長さL6(図3ではLb)を、制御装置10におけるブーム先端位置決定ブロック11に入力する(送信する)。例えば、ブームシリンダ6が最も収縮している状態の長さは定数なので、当該定数にセンサSR1で検出されたロッド62の伸長量を加算すれば、ブームシリンダ長さL6(図3ではLb)が決定される。
次のステップS3Bでは、ブーム先端位置決定ブロック11は、ブームシリンダ6の両端のヒンジピン中心点Cp61、中心点Cp62と第1のピンP1の中心点Cp1を頂点とする三角形において(図3参照)、余弦定理を用いて角λの値を演算する(式2)。そしてステップS3Cでは、演算された角λを用いてブーム作動角αを求め(図2、図3の説明参照)、 H1=L1Sinα なる式(式1参照)で、第1のピンP1の中心点Cp1からのブーム先端1Tの(垂直)高さH1を決定する。
地表Fgから第1のピンP1の中心点Cp1までの高さHgは定数である。従って、ブーム先端1tの地表からの高さ(ブーム先端の垂直方向位置)Hbtは、
Hbt=H1+Hg なる式によって求められる(ステップS3D)。
次に、図8のステップS4の詳細を、図10を参照して説明する。
図10において、ステップS4Aでは、アームシリンダ用センサSR2で検出したアームシリンダ長さL7(図5ではLe)を、制御装置10におけるアーム先端位置決定ブロック12に入力する(送信する)。例えば、アームシリンダ7が最も収縮している状態の長さは定数なので、当該定数にセンサSR2で検出されたロッド72の伸長量を加算すれば、アームシリンダ長さL7(図5ではLe)が決定される。
次のステップS4Bでは、アーム先端位置決定ブロック12は、アームシリンダ7の両端のヒンジピン中心点Cp71、中心点Cp72と第2のピンP2の中心点Cp2を頂点とする三角形において(図5参照)、余弦定理を用いてψを演算する(式6参照)。
ステップS4Cでは、演算したψを用いてアーム作動角θを求め(図4、図5の説明参照)、第2のピンP2の中心点Cp2からのアーム先端2Tの(垂直)高さH2を、 H2=L2Sinθ なる式(式4参照)から決定する。
地表Fgから第2のピンP2の中心点Cp2までの高さは既にHbtとして求めている。従って、アーム先端2tの地表からの高さ(アーム先端の垂直方向位置)Hatは、
Hat=H2+Hbt なる式によって求められる(ステップS4D)。
図8のステップS5の詳細を、図11を参照して説明する。
図11において、ステップS5Aでは、コントロールユニット10におけるバケット刃先位置決定ブロック13は、バケットシリンダ用センサSR3の出力と、予め作成された図表(例えば、図6参照)から、アーム先端2Tに対するバケット刃先3Tの垂直方向位置を決定する。なお、図表にない数値(シリンダストローク)については、例えば図6において比例配分で決定する。
ステップS5Bでは、図8のステップS4(図10の制御フローチャート)で求めたアーム先端の垂直方向位置Hatに、ステップS5Aで決定したアーム先端2Tに対するバケット刃先3Tの垂直方向位置を加えることにより、地表Fgからのバケット刃先3Tの垂直方向位置を求める。
上述した構成を具備する第1実施形態によれば、ブームシリンダ6のシリンダロッド62の伸縮量を計測する計測装置SR1、アームシリンダ7のシリンダロッド72の伸縮量を計測する計測装置SR2、バケットシリンダ8のシリンダロッド82の伸縮量を計測する計測装置SR3を設け、計測されたシリンダロッド62、72、82の伸縮量の値に基づいて、コントロールユニット10により、ブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの垂直方向位置を決定するので、当該垂直方向位置をリアルタイムで演算して、バックホウ50のオペレータの運転席30における表示装置42に表示させることが出来る。
これにより、バックホウ50のオペレータは、バケット刃先3Tで掘削している深さ、及び/又は、ブーム先端1T、アーム先端2T、バケット刃先3Tの中で最上方に位置する部材の当該最上方垂直方向位置をリアルタイムで正確に知ることが出来るので、バケット刃先3Tによる埋設管の損傷を防止し、最上方に位置する部材による架空線の破断を防止することが出来る。
そして、バケット刃先3Tにより埋設管を損傷する恐れがある深度や、アーム2等により架空線を破断する恐れがある高さを、第1のしきい値あるいは第2のしきい値として予めコントロールユニット10に入力し、決定されたバケット刃先3Tの垂直方向位置(深度)や、アーム先端2T等の垂直方向位置(高さ)を第1あるいは第2のしきい値と比較することにより、埋設管を損傷する恐れがある場合や、架空線を破断する恐れがある場合に、警告装置44で警告して(例えばブザーを吹鳴し、回転灯を点灯して)、オペレータの注意を喚起することが出来る。
従って第1実施形態によれば、油圧ショベル50のオペレータは、表示装置を確認することなく、バケット刃先3Tの地面からの深さや、最上方に位置する部材の垂直方向位置を、勘に頼ることなく正確に把握することができる。
次に、図12〜図20を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、ブーム先端1Tの位置を決定するに際しては、ブームシリンダ6の伸長量とブーム先端1Tの垂直方向位置の関係を示す近似式を用いている。
アーム先端2Tの位置を決定するに際しては、アームシリンダ7の伸長量とアーム先端2Tの垂直方向位置(ブーム先端に対するアーム先端の垂直方向位置)の関係を示す近似式を利用する。
バケット刃先3Tの垂直方向位置を決定するには、バケットシリンダ8の伸長量とバケット刃先3Tの垂直方向位置(アーム先端に対するバケット刃先の垂直方向位置)の関係を示す近似式を用いる。
図12はブームシリンダ6の伸長量とブーム先端1Tの垂直方向位置の実測値から求めた関係(特性)の一例を表として示しており、図13はブームシリンダ6の伸長量とブーム先端1Tの垂直方向位置に関連する角度との関係を示す近似式の一例を示している。当該「角度」はブームシリンダ6の全ストロークを量を8分割したときに、それぞれの分割量におけるブームが動いた角度とその累積であり、ブームシリンダ6を最も伸長した状態におけるブームの位置に対するブームの角度であり、右回り(時計方向)の角度である。
図13において、横軸はブームシリンダ6のストロークであり、縦軸はブーム1における前記角度を示している。
発明者のシミュレーションでは、図13で例示する線図の近似式は図12で例示する実測値と高い精度で合致した。
図13で例示する線図の近似式は、「x」をブームシリンダ6のストローク、「y」を前記角度とすると、
y=−0.00000000000000051929x
+0.00000000000436782226x
−0.00000000530964255202x
+0.00000292518431876942x
−0.000835869606419237x
+0.297771607960385x
+0.00111916248715715
である。
図13で例示する線図の近似式はブームシリンダ6のストローク「x」の6次式で表現されるが、発明者のシミュレーションでは、当該「x」の5次式〜3次式でも、図12の実測値と高い精度で合致した。
5次式の近似式は、例えば
y=0.00000000000350911998x
−0.00000000477738537695x
+0.00000277324428415993x
−0.00081638554289043x
+0.296902541045029x
+0.00233101531375723
であり、4次式の近似式は、例えば
y=0.00000000005818195995x
+0.00000045030489602242x
−0.000364928288381527x
+0.26741391436525x
+0.147630147793279
であり、3次式の近似式は、例えば
y=0.000000514444688653x
−0.000386906074667903x
+0.269784548086427x
+0.116161616162117
である。
図14はアームシリンダ7の伸長量とアーム先端2Tの垂直方向位置の実測値から求めた関係の一例を表として示しており、図15はアームシリンダ7の伸長量とアーム先端2Tの垂直方向位置の関係を示す線図の近似式の一例を示している。
図15において、横軸はアームシリンダ7のストロークであり、縦軸はアーム2の角度を示している。当該「角度」はアームシリンダ7の全ストロークを量を8分割したときに、それぞれの分割量におけるアームが動いた角度とその累積であり、アームシリンダ7を最も伸長した状態におけるアーム2の位置に対するアームの角度であり、左回り(反時計方向)の角度である。
発明者のシミュレーションでは、図15で例示する線図の近似式は図14で例示する実測値と高い精度で合致した。
図15で例示する線図の近似式は、「x」をアームシリンダ7のストローク、「y」を前記角度とすると、
y=0.0000000000000024412x
−0.00000000000004709641x
−0.00000000277479057786x
+0.00000224853018382376x
−0.000751083314412426x
+0.295925824426376x
+0.0019579950676416
である。
図15で例示する線図の近似式はアームシリンダ7のストローク「x」の6次式で表現されるが、発明者のシミュレーションでは、当該「x」の5次式〜3次式でも、図14の実測値と高い精度で合致した。
5次式の近似式は、例えば
y=0.00000000000396037788x
−0.00000000524075344726x
+0.00000294736433006926x
−0.000840048138176286x
+0.29986521763567x
−0.00349650237149035
であり、4次式の近似式は、例えば
y=0.00000000017704348707x
+0.00000036361697212245x
−0.000341547540362974x
+0.267540073094608x
+0.15462315491186
であり、3次式の近似式は、例えば
y=0.00000055737336436589x
−0.000407457237122849x
+0.274597830153382x
+0.0616161616167119
である。
さらに、図16はバケットシリンダ8の伸長量とバケット3の角度の実測値から求めた関係の一例を示し、図17でバケットシリンダ8の伸長量とバケット角度の関係を示す線図の近似式の一例を示している。ここで、「バケット角度」はバケットシリンダ8の全ストロークを量を8分割したときに、それぞれの分割量におけるバケットが動いた角度とその累積であり、バケットシリンダ8を最も伸長した状態におけるバケット3の位置に対するバケット3の角度であり、左回り(反時計方向)の角度である。
発明者のシミュレーションでは、図17で例示する線図の近似式は図16で例示する実測値と高い精度で合致した。
図17で例示する線図の近似式は、「x」をバケットシリンダ8のストローク、「y」を前記バケット角度とすると、
y=0.00000000447485952391x
−0.00000153315126947065x
−0.000126995554213138x
+0.366509528732877x
+0.366822067049725
である(4次式)。
上述した各種関数は、市販のソフト(例えば、マイクロソフト社のソフトウェア「Excel」:登録商標)を用いて決定することが出来た。
上述した市販のソフトは例示であり、その他の市販ソフトでも適用することは可能である。
次に図18を参照して、第2実施形態の制御を実行するコントロールユニットについて説明する。
第2実施形態の制御を実行するコントロールユニット10Aは、コントロールユニット10と可動部近似式作成ユニット110を有している。
可動部なる文言は、ブーム1、アーム2、バケット3を総称している。
図18において、可動部近似式作成ユニット110は、ブーム近似式作成ブロック111と、アーム近似式作成ブロック112と、バケット近似式作成ブロック113を備えている。
ブーム近似式作成ブロック111は、入力装置40とラインL411で接続され、記憶ブロック15とはラインL115で接続されている。
そして、ブーム近似式作成ブロック111は、入力装置40によってブーム1、アーム2、バケット3の諸元値、特にブーム1の緒元値を入力することにより、ブームシリンダ6の伸張量及びブーム先端1T(図1参照)の位置を演算する近似式を作成し、作成した近似式を記憶ブロック15に記憶(登録)する機能を有するように構成されている。
アーム近似式作成ブロック112は、入力装置40とラインL412で接続され、記憶ブロック15とはラインL125で接続されている。
そして、アーム近似式作成ブロック112は、入力装置40によってブーム1、アーム2、バケット3の諸元値、特にアーム2の諸元値を入力することにより、アームシリンダ7の伸張量及びブーム先端1T(図1参照)の位置に対するアーム先端2T(図1参照)の位置を算出する近似式を作成し、作成した近似式を記憶ブロック15に登録するように構成されている。
バケット近似式作成ブロック113は、入力装置40とラインL413で接続され、記憶ブロック15とはラインL135で接続されている。
そして、バケット近似式作成ブロック113は、入力装置40によってブーム1、アーム2、バケット3の諸元値、特にバケット3の諸元値を入力することにより、バケットシリンダ8の伸張量及びアーム先端2T(図1参照)の位置に対するバケット刃先3T(図1参照)の位置を算出する近似式を作成し、作成した近似式を記憶ブロック15に登録する機能を有するように構成されている。
次に、図19を参照して、第2実施形態における予備的段階の制御について説明する。
図19で示す予備的段階の制御においては、上述したような近似式、すなわち、ブームシリンダ6の伸長量とブーム先端1Tの垂直方向位置の関係を示す近似式、アームシリンダ7の伸長量とアーム先端2Tの垂直方向位置(ブーム先端1Tに対するアーム先端2Tの垂直方向位置)の関係を示す近似式、バケットシリンダ8の伸長量とバケット刃先3Tの垂直方向位置(アーム先端2Tに対するバケット刃先3Tの垂直方向位置)の関係を示す近似式を決定する
図19のステップS21において、ブームシリンダ6を稼動させて、ブームシリンダ伸長量を変化させ、各伸長量において、ブーム先端1Tの垂直方向位置(あるいは、前記角度の様にブーム先端1Tの垂直方向位置と関連するパラメータ)を図示しない公知の手段によって計測する。
次のステップS22では、ブーム近似値作成ブロック111は、ブームシリンダ7の伸長量と、ブーム先端1Tの垂直方向位置の関係の近似式を作成し、作成した近似式を記憶ブロック15に記憶させて、ステップS23に進む。
近似式を作成するに際しては、上述した様に、例えば公知のソフトウェアを活用する。
ステップS23では、アームシリンダ7を稼動させてアームシリンダ伸長量を変化させ、各伸長量において、ブーム先端1Tに対するアーム先端2Tの垂直方向位置(あるいは、前記角度の様にアーム先端2Tの垂直方向位置と関連するパラメータ)を図示しない公知の手段によって計測する。ステップS24では、アームシリンダ伸長量と、ブーム先端1Tに対するアーム先端2Tの垂直方向位置の関係の近似式を作成し、作成した近似式を記憶ブロック15に記憶させて、ステップS25に進む。
ステップS25では、バケットシリンダ8を稼動させて、バケットシリンダ伸長量を変化させ、各伸長量において、アーム先端2Tに対するバケット刃先3Tの垂直方向位置(あるいは、前記角度の様にバケット刃先3Tの垂直方向位置と関連するパラメータ)を計測する。ステップS26では、バケットシリンダ伸長量と、アーム先端2Tに対するバケット刃先3Tの垂直方向位置の関係の近似式を作成し、作成した近似式を記憶ブロック15に記憶させる。
次に図20を参照して、第2実施形態においてブーム1、アーム2、バケット3の高さを演算する制御について説明する。
図20のステップS31において、コントロールユニット10Aは、作業中なのか、それとも作業が終了したのかを判断する。作業中であればステップS32に進み、作業が終了していれば制御を終了する。
ステップS32では、コントロールユニット10Aのブーム先端位置決定ブロック11はブームシリンダ用センサSR1の出力を読み込み、アーム先端位置決定ブロック12はアームシリンダ用センサSR2の出力を読み込み、バケット刃先位置決定ブロック13はバケットシリンダ用センサSR3の出力を読み込む。
ステップS33に進み、コントロールユニット10Aにおけるブーム先端位置決定ブロック11は、ステップS32で読み込んだセンサSR1の出力と、記憶ブロック15に記憶されたブーム先端位置1Tの近似式を利用して、ブーム先端1Tの垂直方向位置を決定する。
次のステップS34では、コントロールユニット10Aにおけるアーム先端位置決定ブロック12は、ステップS32で読み込んだセンサSR2の出力と、記憶ブロック15に記憶されたアーム先端位置2Tの近似式を利用して、アーム先端2Tの垂直方向位置を決定する。
ステップS35では、コントロールユニット10Aにおけるバケット刃先位置決定ブロック13は、ステップS32で読み込んだセンサSR3の出力と、記憶ブロック15に記憶されたバケット刃先位置3Tの近似式を利用して、バケット刃先3Tの垂直方向位置を決定し、次のステップS36に進む。
ステップS36以降の処理に関しては、図8(第1実施形態の制御を示すフローチャート)におけるステップS6以降の処理と同様であるため、ステップS36以降の説明は省略する。
そして図8において説明したように、実機の制御において、ステップS36におけるバックホウ50が掘削作業中であるか否かの判断を、省略することが可能である。
ステップS36の判断を省略する場合には、予め作業者が掘削中であるか否かをコントロールユニット10に入力する。バックホウ50が掘削作業中であれば、ステップS35でバケット刃先3Tの垂直方向位置を決定した後、ステップS37に進む。
バックホウ50が掘削作業を行っていない場合には、ステップS35の後にステップS40に進み、ブーム1、アーム2、バケット3の何れかが架空線を引っ掛けて破断させることがない様に制御或いは警告をする。
図12〜図20の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図11の第1実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
1・・・ブーム
2・・・アーム
3・・・バケット
6・・・ブームシリンダ
7・・・アームシリンダ
8・・・バケットシリンダ
10・・・制御手段/コントロールユニット
20・・・エンジンルーム
50・・・バックホウ

Claims (7)

  1. ブームとアームとバケットを備えた油圧ショベルに設けられ、ブームシリンダの伸縮量を計測する第1の計測装置と、アームシリンダの伸縮量を計測する第2の計測装置と、バケットシリンダの伸縮量を計測する第3の計測装置と、第1〜第3の計測装置の計測結果が伝送され且つ当該計測結果からブーム先端、アーム先端、バケット刃先の垂直方向位置を決定する機能を有する制御装置を備えたことを特徴とする油圧ショベルの位置検出システム。
  2. 前記制御装置は、第1の計測装置により計測されたブームシリンダ伸縮量から求めたブームシリンダの全長とブームの各部材の諸元から、ブーム最下部の第1のピンからブームとアームを回動自在に連結する第2のピンまでの垂直方向距離を計算する機能と、
    第2の計測装置により計測されたアームシリンダ伸縮量から求めたアームシリンダの全長とアームの各部材の諸元から、前記第2のピンからアームとバケットを回動自在に連結する第3のピンまでの垂直方向距離を計算する機能と、
    予め決定されたバケットシリンダからロッドが突出している長さとバケット刃先位置との関係を用いて、前記第3のピンに対するバケット刃先位置を決定する機能を有している請求項1の油圧ショベルの位置検出システム。
  3. 前記制御装置は、予め決定された第1の関数により、第1の計測装置により計測されたブームシリンダ伸縮量から、ブーム最下部の第1のピンからブームとアームを回動自在に連結する第2のピンまでの垂直方向距離に対応するパラメータを計算する機能と、
    予め決定された第2の関数により、第2の計測装置により計測されたアームシリンダ伸縮量から、前記第2のピンからアームとバケットを回動自在に連結する第3のピンまでの垂直方向距離に対応するパラメータを計算する機能と、
    予め決定された第3の関数により、予め決定されたバケットシリンダからロッドが突出している長さから、前記第3のピンからバケット刃先位置までの垂直方向距離に対応するパラメータを計算する機能を有している請求項1の油圧ショベルの位置検出システム。
  4. 第1の計測装置によりブームシリンダの伸縮量を計測し、第2の計測装置によりアームシリンダの伸縮量を計測し、第3の計測装置によりバケットシリンダの伸縮量を計測する工程と、
    制御装置により、第1〜第3の計測装置の計測結果からブーム先端、アーム先端、バケット刃先の垂直方向位置を決定する工程を有することを特徴とする油圧ショベルの位置検出工法。
  5. ブーム先端の垂直方向位置を決定する工程では、第1の計測装置により計測されたブームシリンダ伸縮量から求めたブームシリンダの全長とブームの各部材の諸元から、ブーム最下部の第1のピンからブームとアームを回動自在に連結する第2のピンまでの垂直方向距離を計算し、
    アーム先端の垂直方向位置を決定する工程では、第2の計測装置により計測されたアームシリンダ伸縮量から求めたアームシリンダの全長とアームの各部材の諸元から、前記第2のピンからアームとバケットを回動自在に連結する第3のピンまでの垂直方向距離を計算し、
    バケット刃先の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定されたバケットシリンダからロッドが突出している長さとバケット刃先位置との関係を用いて、前記第3のピンに対するバケット刃先位置を決定する請求項4の油圧ショベルの位置検出工法。
  6. ブーム先端の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定された第1の関数により、第1の計測装置により計測されたブームシリンダ伸縮量から、ブーム最下部の第1のピンからブームとアームを回動自在に連結する第2のピンまでの垂直方向距離に対応するパラメータを計算し、
    アーム先端の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定された第2の関数により、第2の計測装置により計測されたアームシリンダ伸縮量から、前記第2のピンからアームとバケットを回動自在に連結する第3のピンまでの垂直方向距離に対応するパラメータを計算し、
    バケット刃先の垂直方向位置を決定する工程では、予め決定された第3の関数により、予め決定されたバケットシリンダからロッドが突出している長さから、前記第3のピンからバケット刃先位置までの垂直方向距離に対応するパラメータを計算する請求項4の油圧ショベルの位置検出工法。
  7. 第1〜第3の計測装置で計測することに先立って、
    第1の計測装置により計測されたブームシリンダ伸縮量とブーム最下部の第1のピンからブームとアームを回動自在に連結する第2のピンまでの垂直方向距離に対応するパラメータに係る第1の関数を決定する工程と、
    第2の計測装置により計測されたアームシリンダ伸縮量と前記第2のピンからアームとバケットを回動自在に連結する第3のピンまでの垂直方向距離に対応するパラメータに係る第2の関数を決定する工程と、
    バケットシリンダからロッドが突出している長さと前記第3のピンからバケット刃先位置までの垂直方向距離に対応するパラメータに係る第3の関数を決定する工程を有している請求項6の油圧ショベルの位置検出工法。
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