JP2014202040A - 移動式型枠装置 - Google Patents

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晃洋 重永
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常秀 大久保
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Abstract

【課題】覆工コンクリートの高品質化と施工効率化とを実現する。
【解決手段】移動式型枠装置1は、トンネルの底面3上をトンネル軸方向に走行可能な門型の移動台車4と、台車4をその上方より覆うように配置されて展開・縮径可能なアーチ状の型枠5とを備える。型枠5は、ジャッキ55〜57を介して台車4に連結されるウォール52と、これよりトンネル径方向外側に配置されるフォーム53とからなる2層構造を有する。移動式型枠装置1は、位置合わせ装置と、フォーム引き寄せジャッキ70とを更に備える。フォーム53をウォール52に装着するときに、位置合わせ装置は、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行う。フォーム53がウォール52に装着された状態で、フォーム引き寄せジャッキ70は、フォーム53をウォール52側に引き寄せることにより、フォーム53をウォール52に固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル内周面へのコンクリートの打設に用いられる移動式型枠装置に関する。

例えばシールドトンネルの施工では、シールド掘進機により地山を掘削しつつその後方で円弧状のセグメントを組立てて円筒状の一次覆工体を構築する。そして、シールド掘削機による掘削が完全に完了した後に、一次覆工体の内周面に沿うように円筒状の型枠を設置して、この型枠と一次覆工体との間の空間にコンクリートを打設することにより、二次覆工体である覆工コンクリートが構築される。
この覆工コンクリートの構築に用いられる円筒状の型枠としては、例えば、特許文献1に記載のテレスコピック型円形スチールフォームを挙げることができる。

この種の円形スチールフォームは、その頂部を構成するアッパーフォームと、両側となるサイドフォームと、底部となるインバートフォームとを備えている。また、円形スチールフォーム内のインバートフォーム上にはレールが敷設されており、このレール上を門型の移動台車が走行する。この移動台車には、アッパーフォーム及びサイドフォームからなるアーチ状フォームが縮径された状態で搭載可能である。また、移動台車は、脱型移動時に、縮径状態のアーチ状フォームを搭載して、円形スチールフォーム内をトンネル軸方向に走行することが可能である。更に、移動台車の上側中央部の内面にはI鋼が設けられており、このI鋼に電動吊上装置が懸垂されている。この電動吊上装置は、インバートフォームを折り畳んだ状態で吊り上げることが可能である。また、電動吊上装置は、脱型移動時に、インバートフォームを折り畳んだ状態で、移動台車内をI鋼を介してトンネル軸方向に走行することができる。

一方、山岳トンネルの施工では、例えばNATM工法を用いて施工を行う場合に、まず、発破掘削等により形成されたトンネルの内周面に、一次覆工として吹付コンクリートを吹き付け、その上に必要に応じて防水用のシートを設置し、更に、二次覆工として、トンネル内周面に対向する外周面を有するアーチ状の型枠を用いて、覆工コンクリートを構築する。
この覆工コンクリートの構築に用いられる型枠としては、例えば、特許文献2に記載のテレスコピック形型枠(テレフォーム)を挙げることができる。

この種のテレスコピック形型枠はアーチ状の断面形状を有しており、そのアーチ状断面が展開・縮径され得る。また、トンネルの底面上にはレールが敷設されており、このレール上を門型の移動台車が走行する。この移動台車にはアーチ状の型枠が搭載可能である。また、移動台車は、脱型移動時に、縮径状態のアーチ状の型枠を搭載して、展開状態の他のアーチ状の型枠内をトンネル軸方向に走行することが可能である。
また、特許文献2には、覆工コンクリートの構築前に、予め、トンネル底部の両側部に支持コンクリートを構築することが記載されている。この支持コンクリートは、アンカーにより地盤に定着されている。そして、覆工コンクリートの構築時には、アーチ状の型枠の両端部がそれぞれ支持コンクリートにボルトで固定される。これにより、アーチ状の型枠は、その両端部で、それぞれ、ボルト、支持コンクリート及びアンカーを介して、地盤に強固に支持されて、覆工コンクリートの構築時(特にコンクリート打設時)に作用するコンクリートの圧力を支持する。

特開昭58−113499号公報 特開2008−308855号公報

特許文献1に記載の円形スチールフォームは閉ループ構造(環状構造)であり、安定的な構造であるため、コンクリートの打設圧力等を良好に支持することができる。
しかしながら、この円形スチールフォームでは、脱型移動時に、電動吊上装置が、インバートフォームを折り畳んだ状態で吊り上げて門型の移動台車内を移動する。このため、門型の移動台車内における作業車両等の通行が非常に制限されていた。

また、特許文献2に記載のアーチ状の型枠は、下部開放の開ループ構造である。それゆえ、アーチ状の型枠でコンクリートの打設圧力等を支持するためには、覆工コンクリートの構築前に、予め、トンネル底部の両側部に支持コンクリートを構築する必要がある。このため、覆工コンクリートの構築時に支持コンクリートの構築工程を組み込むことになるので、作業工数が増加する。また、覆工コンクリートの構築後には支持コンクリート等を撤去する必要があり得、作業工数が増加し得ると共に、産業廃棄物の処分も必要となり得る。
また、アーチ状の型枠でアーチ形状によりコンクリート打設時の圧力に耐え得る必要があるので、テレフォームが大型化することが避けられなかった。

更に、高品質な覆工コンクリートを構築するためには、打設されたコンクリートを型枠で十分に養生することにより、コンクリートの硬化に必要な温度・湿度の条件を保持することが重要であり、また、外部からの影響を受けないようにすることが重要である。
本発明は、このような実状に鑑み、覆工コンクリート構築時の施工効率化と、覆工コンクリートの高品質化とを実現することを目的とする。

そのため本発明に係る移動式型枠装置は、トンネルの底面上をトンネル軸方向に走行可能な門型の移動台車と、この移動台車をその上方より覆うように配置されて、トンネル内周面に対向する外周面を有し、かつ、展開・縮径可能なアーチ状の型枠と、を含んで構成される。型枠は、そのトンネル径方向内側に配置されて移動台車に連結されるアーチ状のウォールと、このウォールよりトンネル径方向外側に配置されるアーチ状のフォームと、からなる2層構造を有する。移動式型枠装置は、ウォールに対するフォームの位置合わせを行う位置合わせ装置、及び/又は、フォームをウォールに固定する固定装置、を更に含んで構成される。

本発明によれば、フォームがウォールに装着されている場合には、フォームはウォールを介して移動台車により支持され得る。これにより、例えば、覆工コンクリート構築時のコンクリートの打設圧力や、打設直後で強度(圧縮強度)が不十分なコンクリートの自重が、フォーム、ウォール及び移動台車によって支持されるので、特許文献2に記載のような支持コンクリートを構築してボルト等で固定することなく型枠を支持することができる。すなわち、型枠を支持するための支持コンクリートを予め構築することや、型枠と支持コンクリートとをボルトを介して固定すること等の必要がないので、覆工コンクリート構築時の施工効率化を実現することができる。

また、本発明によれば、移動式型枠装置は、ウォールに対するフォームの位置合わせを行う位置合わせ装置、及び/又は、フォームをウォールに固定する固定装置、を備える。これにより、ウォールに対するフォームの位置ずれを抑制して一体性を高めることができるので、覆工コンクリートを精度よく構築することができ、ひいては、覆工コンクリートの高品質化を実現することができる。

また、フォームは、ウォール及び移動台車から離脱した状態で、コンクリートが打設された位置に存置され得るので、この位置のコンクリートの保護・養生を行うことができる。
ここで、本発明におけるコンクリートの保護・養生とは、打設されたコンクリートの表面の外部への露出を抑制することを意味する。

一般に、コンクリートが硬化して自立可能な強度となった場合でも、強度が十分でないため、脱型時にひずみやコンクリートの表面の剥落が発生する場合がある。
この対策としてコンクリートを保護・養生することにより、コンクリート表面から蒸発する水分を低減することができ、また、コンクリートの表面と内部との温度差を低減することができるので、乾燥収縮によるひび割れやコンクリート表面の剥落の発生等を抑制することができる。また、長期の強度の促進を図ることができ、ひいては、覆工コンクリートの高品質化を実現することができる。

本発明の一実施形態における移動式型枠装置の概略構成を示す図 図1のA−A断面図 図2の部分Bの部分拡大図 フォーム受けジャッキの作動状態を示す図 フォーム受け部材の概略構成を示す図 ウォール上昇停止用スイッチの概略構成を示す図 フォーム位置ずれ検出スイッチの概略構成を示す図 覆工コンクリートの構築方法を示す図 移動式型枠装置の作動状態を示す図 移動式型枠装置の作動状態を示す図

以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における移動式型枠装置の概略構成を示す。尚、図1の左右半部は、それぞれ、トンネル軸方向における異なる位置でのトンネルの横断面を示す。特に、図1の左半部は、移動式型枠装置を切羽側(妻側)から見たトンネルの横断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。尚、本実施形態において、トンネル覆工進行方向とは、トンネル軸方向に沿って、坑口側(ラップ側)から切羽側(妻側)に向かう方向を意味する。

移動式型枠装置1は、吹付コンクリート2により一次覆工された山岳トンネルの坑内に配置されている。
移動式型枠装置1は、トンネルの底面3上をトンネル軸方向に走行可能な門型の移動台車(ガントリー)4と、このガントリー4をその上方より覆うように配置されるアーチ状の型枠5と、を含んで構成される。

ガントリー4は、トンネル軸方向に所定の長さを有しており、その前後端(トンネル軸方向端)の脚部41の下端には、トンネル底面3上に敷設されたレール42上を移動する自走装置43が設けられている。ここで、レール42はトンネル軸方向に所定の長さで延在している。尚、本実施形態では、ガントリー4は、自走装置43により走行するが、走行形態はこれに限らず、例えば、ガントリー4は、電動ウインチ等の牽引装置によって牽引されて走行するように構成されてもよい。
また、ガントリー4のトンネル軸方向の中間に位置する複数の脚部44にはそれぞれ下端に補助ジャッキ45が設けられている。補助ジャッキ45は、ガントリー4の停止時にガントリー4の移動を制限するものである。

ガントリー4の断面門型形状の内方には、トンネル軸方向に作業車両(例えばずり出しトラック)が容易に通過できるように、内部空間46が形成されている。
ガントリー4には、送風用の風管47と、トンネル掘削ずり搬出用の連続ベルコン装置(図示せず)と、作業足場(図示せず)とが設けられている。尚、本実施形態では連続ベルコン装置が設置されているが、連続ベルコン装置が設置されない場合もある。作業足場は、コンクリートの打設作業時や後述するフォームの着脱作業時等に使用される。このように、覆工コンクリートの作業場所は設備が複雑に配置されている。
また、ガントリー4には、覆工用のコンクリートを圧送するための配管(図示せず)が設けられており、これら配管の先端部は、それぞれ、型枠5に設けられた打設孔(図示せず)に案内されている。

型枠5(後述するフォーム53)は、吹付コンクリート2の内周面(トンネル内周面)との間にコンクリート打設用の空間Sを形成する。
型枠5は、トンネル軸方向に所定幅(例えば1.5m幅)を有するアーチ状の型枠部材51をトンネル軸方向に複数(例えば7個)互いに連結して1スパン(例えば10.5m)として構成されている。尚、型枠部材51の幅はこれに限らない。また、型枠5の1スパン当たりの型枠部材51の個数はこれに限らない。

型枠部材51は、そのトンネル径方向内側に配置されてガントリー4に連結されるアーチ状のウォール52と、トンネル径方向外側に配置されるアーチ状のフォーム53と、からなる2層構造を有する。
ウォール52は、その形状が、フォーム53を介して、トンネルの覆工の形状に追従するように形成されている。

ウォール52は、頂部に位置する天端ウォール52aと、天端ウォール52aの両端にヒンジ機構を介して枢支された側ウォール52bと、側ウォール52bの下端にヒンジ機構を介して枢支された下端ウォール52cと、を備える。換言すれば、ウォール52は、トンネル周方向に直列に5つの小ウォール(1つの天端ウォール52aと、2つの側ウォール52bと、2つの下端ウォール52cと)に分割されて、隣接する小ウォール同士がヒンジ機構を介して互いに連結されている。尚、本実施形態では、ウォール52は、トンネル周方向に直列に5つの小ウォールに分割されているが、分割の個数はこれに限らず、ウォール52は、トンネル周方向に直列に5つ以上の小ウォールに分割されることが好ましい。

天端ウォール52a、側ウォール52b、及び下端ウォール52cは、それぞれ、上フランジ、下フランジ、及びウェブからなるH形断面を有し、トンネル周方向に延びて所定の長さを有する円弧状の鋼材からなる枠体である。
天端ウォール52aには、トンネル幅方向(左右方向)に延在する横ビーム61が接続されている。横ビーム61は、その両端が、天端ウォール52aの左右両下端部に接続している。それゆえ、横ビーム61は、その両端にて、天端ウォール52aを支持する。

複数の型枠部材51からなる型枠5については、複数の横ビーム61が、トンネル軸方向に互いに間隔を空けて配置される。これら複数の横ビーム61上には、トンネル軸方向に延びる所定長さ(例えば1スパン分の長さ)の一対の縦ビーム62、62が設置されている。縦ビーム62は、例えば、上フランジ、下フランジ、及びウェブからなるH形鋼材により構成される。
天端ウォール52aを支持する横ビーム61は、ガントリー4に複数設けられたジャッキ(例えば油圧ジャッキ)55によって昇降可能に支持されている。従って、天端ウォール52aは、横ビーム61及びジャッキ55を介して、ガントリー4に連結されている。

側ウォール52b及び下端ウォール52cは、それぞれ、ガントリー4の脚部41,44に設けられたジャッキ(例えば油圧ジャッキ)56,57に連結されており、これらジャッキの伸縮によって、トンネル内外方向に移動させられる。従って、側ウォール52b及び下端ウォール52cは、ジャッキ56,57を介して、ガントリー4に連結されている。
従って、ウォール52は、ジャッキ55〜57の伸縮によって、展開・縮径することができる。

尚、ジャッキ57は、ガントリー4の脚部41,44及び下端ウォール52cに着脱可能に取付けられている。これにより、ウォール52の縮径度合いが大きい場合には、ジャッキ57を取り外して下端ウォール52cを図示しないチェーンブロック等で吊り上げることで、下端ウォール52cに取付けられた下端フォーム53cのトンネル底面3への接触を抑制することができる。

フォーム53は、頂部に位置する天端フォーム53aと、天端フォーム53aの両端にヒンジ機構を介して枢支された側フォーム53bと、側フォーム53bの下端にヒンジ機構を介して枢支された下端フォーム53cと、を備える。換言すれば、フォーム53は、トンネル周方向に直列に5つの小フォーム(1つの天端フォーム53aと、2つの側フォーム53bと、2つの下端フォーム53cと)に分割されて、隣接する小フォーム同士がヒンジ機構を介して互いに連結されている。尚、本実施形態では、フォーム53は、トンネル周方向に直列に5つの小フォームに分割されているが、分割の個数はこれに限らず、フォーム53は、トンネル周方向に直列に5つ以上の小フォームに分割されることが好ましい。また、ウォール52の分割数は、フォーム53の分割数と同数であるか、又は、フォーム53の分割数より少ないことが好ましい。

天端フォーム53a、側フォーム53b、及び下端フォーム53cは、それぞれ、対応するウォール52の形状に合わせたアーチ状を有する。また、これらフォーム53a、53b、53cは、それぞれ、箱型の鋼製フォームであり、トンネル内周面に対向する側で閉口し、トンネル内方に向かう側で開口している。特に、天端フォーム53aについては上面閉口で下面開口の箱型であり、下面周縁部には、下フランジ53auが設けられている(図6及び図7参照)。下フランジ53auは内フランジであり、天端フォーム53aの周壁の下側縁部より天端フォーム53aの内方に向かって張り出している。
天端フォーム53a、側フォーム53b、下端フォーム53cは、それぞれ、後述するフォーム引き寄せジャッキ70を用いて、天端ウォール52a、側ウォール52b、下端ウォール52cに固定される。従って、フォーム53がウォール52に装着されて一体化されている場合には、フォーム53は、ジャッキ55〜57の伸縮によって、ウォール52を介して、展開・縮径することができる。

図2に示すように、各縦ビーム62上には、フォーム引き寄せジャッキ70と、フォーム受けジャッキ80と、フォーム受け部材91とが、それぞれ設けられている。
ここで、型枠5を構成する複数の型枠部材51については、坑口側から切羽側へ向かって順に、7つの型枠部材51−1,…,51−7が互いに連結されているとして、以下説明する。同様に、型枠5を構成する複数の天端フォーム53aについても、坑口側から切羽側へ向かって順に、7つの天端フォーム53a−1,…,53a−7が互いに連結固定されて一体化されているとして、以下説明する。

フォーム引き寄せジャッキ70は、縦ビーム62上のトンネル軸方向の複数箇所(例えば4箇所)に設けられている。尚、図2では、天端フォーム53a−1,53a−3,53a−5,53a−7が、それぞれ、フォーム引き寄せジャッキ70によって縦ビーム62に連結される例を示しているが、フォーム引き寄せジャッキ70の配置はこれに限らない。

図3は、図2の部分Bの部分拡大図であり、天端フォーム53a−3と縦ビーム62とを連結するフォーム引き寄せジャッキ70の概略構成を示す。
フォーム引き寄せジャッキ70は、例えば棒ジャッキであり、ターンバックルのように伸縮自在である。フォーム引き寄せジャッキ70は、その一端部のヒンジ部71を介して、縦ビーム62に起立・倒伏自在に枢支されている。フォーム引き寄せジャッキ70の他端部には、フック部72が予め形成されている。
天端フォーム53a−3の箱型内面にはベース部材73が懸垂固定されている。ベース部材73は、フォーム引き寄せジャッキ70のフック部72が係合可能な構成となっている。

尚、天端フォーム53a−1,53a−5,53a−7と縦ビーム62とをそれぞれ連結するフォーム引き寄せジャッキ70についても、図3に示すフォーム引き寄せジャッキ70と同様の構成であるので、その説明を省略する。
また、側フォーム53bと側ウォール52bとを連結するフォーム引き寄せジャッキ70(図1参照)は、図3に示すフォーム引き寄せジャッキ70と同様の構成を有しており、型枠5において、トンネル軸方向の複数箇所(例えば4箇所)に設けられている。
また、下端フォーム53cと下端ウォール52cとを連結するフォーム引き寄せジャッキ70(図1参照)も、図3に示すフォーム引き寄せジャッキ70と同様の構成を有しており、型枠5において、トンネル軸方向の複数箇所(例えば4箇所)に設けられている。
このように、複数のフォーム引き寄せジャッキ70がトンネル周方向及びトンネル軸方向に分散配置されている(図1及び図2参照)。

これら複数のフォーム引き寄せジャッキ70は、フォーム53がウォール52に装着されているときに起立して、フック部72がベース部材73に係合する。この係合時に、フォーム引き寄せジャッキ70を短縮することにより、フォーム53がウォール52側に引き寄せられる(すなわち、トンネル径方向外方からトンネル径方向内方へ引き寄せられる)。このようにフォーム53がウォール52側に引き寄せられて、フォーム53がウォール52に面接触しながらウォール52を押圧することにより、フォーム53がウォール52に固定されて一体化される。すなわち、フォーム引き寄せジャッキ70が本発明の「固定装置」として機能して、フォーム53をウォール52に固定する。

また、フォーム53がウォール52より脱離されるときには、フォーム引き寄せジャッキ70を緩めて、フック部72をベース部材73から取り外すと共に、フォーム引き寄せジャッキ70をトンネル軸方向に倒す(図3参照)。これにより、フォーム53とウォール52との固定状態が解除される。
尚、本実施形態では、フォーム引き寄せジャッキ70のフック部72を用いて、フォーム引き寄せジャッキ70の他端部とベース部材73とを固定する例を説明したが、この他、止めピン等の金具を用いて、フォーム引き寄せジャッキ70の他端部とベース部材73とを固定してもよい。この場合には、止めピン等の金具が、本発明の「固定装置」として機能して、フォーム53をウォール52に固定する。

図2に戻り、フォーム受けジャッキ80は、縦ビーム62上のトンネル軸方向の複数箇所(例えば2箇所)に設けられている。尚、図2では、天端フォーム53a−2,53a−6が、それぞれ、フォーム受けジャッキ80によって支持され得る例を示しているが、フォーム受けジャッキ80の配置はこれに限らない。

図4は、フォーム受けジャッキ80の作動状態を示す図であり、図2のC−C断面に対応している。図4(a)は、フォーム受けジャッキ80が伸長して天端フォーム53−6を支持している状態を示す。図4(b)は、フォーム受けジャッキ80が短縮して、天端フォーム53−6が天端ウォール52aに装着されている状態を示す。尚、図4では、フォーム受けジャッキ80の作動状態を明確に示すため、天端ウォール52a及び天端フォーム53a−6を一点鎖線で示している。

フォーム受けジャッキ80は、例えば手動式のジャーナルジャッキであり、その基端部80aが縦ビーム62上に固定されて立設されている。フォーム受けジャッキ80は、鉛直方向に伸縮可能である。フォーム受けジャッキ80の先端部には、凸状部材81が取り付けられている。凸状部材81は、切羽側から見て上方に向かって先細のテーパ状をなしている。すなわち、フォーム受けジャッキ80については、その上端に、凸状部材81によって、凸部が形成されている。
天端フォーム53a−6の箱型内面にはブロック形状のフォーム側位置合わせ部材82が懸垂固定されている。フォーム側位置合わせ部材82の下面には、切羽側から見て下方に向かうほど幅広になる略V字形断面(換言すれば漏斗状断面)を有する凹部83が形成されている。

ここで、凸状部材81と、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83とについては、凸状部材81の上端部81aがフォーム側位置合わせ部材82の凹部83の上端部83aに接触しているときに、ウォール52のトンネル幅方向でのセンター位置(基準位置)と、フォーム53のトンネル幅方向でのセンター位置(基準位置)とが一致するように、適宜配置されている。
尚、天端フォーム53a−2を支持し得るフォーム受けジャッキ80についても上述のフォーム受けジャッキ80と同様の構成であるので、その説明を省略する。

フォーム53がウォール52より脱離されて自立している状態(図9(イ)参照)において、後述するウォール上昇停止用スイッチ100が作動して、ジャッキ55による天端ウォール52aの上昇が停止した後には、図4(a)に示すように、フォーム受けジャッキ80を手動で伸長して凸状部材81の上端部81aをフォーム側位置合わせ部材82の凹部83の上端部83aに接触させる。このフォーム受けジャッキ80の伸長時には、凸状部材81の上端部81aが、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83の表面に接触しつつ当該表面に沿って案内されて、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83の上端部83aに達する。ここで、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83の上端部83aの位置が、本発明の「第2の所定位置」に対応する。すなわち、フォーム受けジャッキ80の伸長時に、凸状部材81の上端部81aが、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83に接触しつつ第2の所定位置(凹部83の上端部83aの位置)まで案内されることにより、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせが行われる。従って、フォーム受けジャッキ80、凸状部材81、及びフォーム側位置合わせ部材82は、本発明の「位置合わせ装置」を構成して、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行う機能を有する。

この位置合わせの後、覆工コンクリートからのフォーム53の脱型を行う(後述する図9(イ)〜図10(ウ)の工程を参照)。この脱型により、天端フォーム53aは、フォーム側位置合わせ部材82及び凸状部材81を介して、フォーム受けジャッキ80によって支持される。それゆえ、天端フォーム53aを含むフォーム53全体が、フォーム側位置合わせ部材82及び凸状部材81を介して、フォーム受けジャッキ80によって支持される。
この後、フォーム受けジャッキ80を手動で短縮して、図4(b)に示すように、フォーム53をウォール52に装着する。そして、上述のフォーム引き寄せジャッキ70を用いて、フォーム53をウォール52に固定する。

図2に戻り、フォーム受け部材91は、縦ビーム62上のトンネル軸方向の複数箇所(例えば2箇所)に設けられている。尚、図2では、天端フォーム53a−1,53a−7が、それぞれ、フォーム受け部材91によって位置合わせされ得る例を示しているが、フォーム受け部材91の配置はこれに限らない。

図5は、フォーム受け部材91の概略構成を示し、図2のD−D断面に対応している。尚、図5では、図4と同様に、天端ウォール52a及び天端フォーム53a−7を一点鎖線で示している。
フォーム受け部材91は、例えば、鉛直方向に沿って延在する所定長さのH形鋼材により構成され、その基端部91aが縦ビーム62上に固定されて立設されている。フォーム受け部材91の先端部には、凸状部材93が取り付けられている。凸状部材93は、切羽側から見て上方に向かって先細のテーパ状をなしている。すなわち、フォーム受け部材91については、その上端に、凸状部材93によって、凸部が形成されている。

天端フォーム53a−7の箱型内面にはブロック形状のフォーム側位置合わせ部材92が懸垂固定されている。フォーム側位置合わせ部材92の下面には、切羽側から見て下方に向かうほど幅広になる略V字形断面(換言すれば漏斗状断面)を有する凹部94が形成されている。

フォーム受け部材91の基端部91aから凸状部材93の上端部93aまでの高さHについては、フォーム53がウォール52に装着されている状態で、凸状部材93の上端部93aが凹部94の上端部94aに接触するように、予め設定される。
また、凸状部材93と、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94とについては、フォーム53がウォール52に装着されている状態で、凸状部材93の上端部93aがフォーム側位置合わせ部材92の凹部94の上端部94aに接触しているときに、ウォール52のトンネル幅方向でのセンター位置(基準位置)と、フォーム53のトンネル幅方向でのセンター位置(基準位置)とが一致するように、適宜配置されている。
尚、天端フォーム53a−1を位置合わせし得るフォーム受け部材91についても上述のフォーム受け部材91と同様の構成であるので、その説明を省略する。

上述のフォーム受けジャッキ80の手動による短縮時に、凸状部材93の上端部93aが、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94の表面に接触しつつ当該表面に沿って案内されて、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94の上端部94aに達する。ここで、凸状部材93の上端部93aがフォーム側位置合わせ部材92の凹部94の上端部94aに接触しているときには、フォーム53がウォール52に装着されている。ここで、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94の上端部94aの位置が、本発明の「第1の所定位置」に対応する。すなわち、フォーム53のウォール52への装着時に、凸状部材93の上端部93aが、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94に接触しつつ第1の所定位置(凹部94の上端部94aの位置)まで案内されることにより、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせが行われる。従って、フォーム受け部材91、フォーム側位置合わせ部材92、及び、凸状部材93は、本発明の「位置合わせ装置」を構成して、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行う機能を有する。

図1に示すように、型枠5の切羽側端に位置する天端ウォール52aの左右両端には、それぞれ、ウォール上昇停止用スイッチ100が設けられている。また、図示を省略するが、型枠5の坑口側端に位置する天端ウォール52aの左右両端にも、それぞれ、ウォール上昇停止用スイッチ100が設けられている。

ここで、ウォール上昇停止用スイッチ100について、図6を用いて説明する。
図6(a)は、図1に示したウォール上昇停止用スイッチ100の概略構成を示す拡大図である。図6(b)は、図6(a)のE−E断面におけるウォール上昇停止用スイッチ100の概略構成を示す。

ウォール上昇停止用スイッチ100は、例えばリミットスイッチであり、その本体101が、ブラケット102を介して、天端ウォール52aの上フランジ及び下フランジに固定されている。ウォール上昇停止用スイッチ100は、棒状の被操作部103を有する。被操作部103は、本体101より、トンネル幅方向に沿ってトンネル内方からトンネル外方に向かって延在している。被操作部103の先端部103aは、天端ウォール52aの上フランジよりトンネル径方向外方に突出している。
尚、天端フォーム53a−7の切羽側端部は、型枠5の切羽側端に位置する天端ウォール52aの切羽側端部よりも切羽側に突出している。同様に、天端フォーム53a−1の坑口側端部は、型枠5の坑口側端に位置する天端ウォール52aの坑口側端部よりも坑口側に突出している。

フォーム53がウォール52より脱離されて自立している状態(図9(イ)参照)において、被操作部103の先端部103aが天端フォーム53aの下フランジ53auに接触していない場合には、被操作部103は、水平方向に延在している。
そして、ジャッキ55による天端ウォール52aの上昇が行われて、被操作部103の先端部103aが天端フォーム53aの下フランジ53auに接触した後には、天端ウォール52aの上昇が進むほど、被操作部103の先端部103aが被操作部103の基端部103bに比べてより下方に位置するようになる。すなわち、被操作部103の延在方向と水平方向とのなす角度θが増大することになる。角度θが所定角度θsになると、ウォール上昇停止用スイッチ100がOFFからONとなり、この信号が、ウォール上昇停止用スイッチ100から信号線等を介して制御装置(図示せず)に伝達され、この制御装置によって、ジャッキ55の伸長が停止されて、この結果、天端ウォール52aの上昇が自動停止される。ここで、所定角度θsとは、天端フォーム53aと天端ウォール52aとの間の所定距離Csに対応している。この所定距離Csとは、天端フォーム53aが天端ウォール52aに接触する手前でジャッキ55による天端ウォール52aの上昇を停止するために予め設定される距離であり、例えば、数cmである。すなわち、ジャッキ55による天端ウォール52aの上昇を、天端フォーム53aが天端ウォール52aに接触する数cm手前で停止するために、ウォール上昇停止用スイッチ100が設けられている。

図1に示すように、型枠5の切羽側端に位置する天端ウォール52aのトンネル幅方向中央部には、フォーム位置ずれ検出スイッチ110及び回転灯120が設置されている。また、図示を省略するが、型枠5の坑口側端に位置する天端ウォール52aのトンネル幅方向中央部にも、フォーム位置ずれ検出スイッチ110及び回転灯120が設置されている。
ここで、フォーム位置ずれ検出スイッチ110について、図7を用いて説明する。
図7(a)は、図1に示したフォーム位置ずれ検出スイッチ110の概略構成を示す拡大図である。図7(b)は、図7(a)のF−F断面におけるフォーム位置ずれ検出スイッチ110の概略構成を示す。

フォーム位置ずれ検出スイッチ110は、例えばマイクロスイッチであり、その本体111が、ブラケット112を介して、天端ウォール52aのウェブに固定されている。フォーム位置ずれ検出スイッチ110は、棒状の被操作部113を有する。被操作部113は、本体111より、トンネル径方向に沿ってトンネル内方からトンネル外方に向かって延在している。被操作部113の先端部113aは、天端ウォール52aの上フランジよりトンネル径方向外方に突出している。

天端フォーム53aには、その下フランジ53auのうち、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定の許容範囲内であれば被操作部113が対向し得る領域に、貫通孔114が形成されている。この貫通孔114は、本実施形態では、トンネル幅方向に長さL1を有してトンネル軸方向に長さL2を有する矩形状に形成されている。ここで、長さL1は、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれのうち、トンネル幅方向での位置ずれの許容範囲に対応している。また、長さL2は、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれのうち、トンネル軸方向での位置ずれの許容範囲に対応している。

上述のフォーム受けジャッキ80の手動による短縮時に、フォーム位置ずれ検出スイッチ110の被操作部113の先端部113aが天端フォーム53aの下フランジ53auに接触すると、フォーム位置ずれ検出スイッチ110がOFFからONとなり、この信号が、フォーム位置ずれ検出スイッチ110から信号線等を介して制御装置(図示せず)に伝達され、この制御装置によって、回転灯120が点灯される。これにより、作業者は、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定の許容範囲内ではないことを比較的早期に認識することができ、位置ずれの修正を迅速に行うことができる。一方、上述のフォーム受けジャッキ80の手動による短縮時に、フォーム位置ずれ検出スイッチ110の被操作部113の先端部113aが天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114に挿入されると、フォーム位置ずれ検出スイッチ110はOFF状態のままで、回転灯120は点灯されない。

ここで、フォーム位置ずれ検出スイッチ110と、天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114とが、本発明の「検出部」に対応して、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定範囲内(L1×L2の範囲内)であるか否かを検出する機能を実現している。また、回転灯120が本発明の「出力部」として機能して、フォーム位置ずれ検出スイッチ110による検出結果(すなわち、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定範囲内(L1×L2の範囲内)であるか否か)を出力する。

尚、本発明の「検出部」については、上述の他、トンネル軸方向及びトンネル幅方向にそれぞれ設置したゲージ(目盛)を用いることが可能である。すなわち、当該ゲージを用いることにより、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定範囲内(L1×L2の範囲内)であるか否かを検出することが可能である。また、作業員は、当該ゲージを目視することで、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定範囲内(L1×L2の範囲内)であるか否かを把握することができる。

ウォール52に対するフォーム53の位置ずれは、ジャッキ55〜57を用いて修正され得る。すなわち、ジャッキ55〜57が、本発明の「修正部」として機能して、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれの修正に用いられる。
従って、フォーム位置ずれ検出スイッチ110、天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114、回転灯120、及び、ジャッキ55〜57は、本発明の「位置合わせ装置」を構成して、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行う機能を有する。

図1に戻り、フォーム53がウォール52に装着されている状態で展開されると、フォーム53は、吹付コンクリート2の内周面(トンネル内周面)との間にコンクリート打設用の空間Sを形成する。
この空間S内にコンクリートが打設されると、このコンクリートは、フォーム53、ウォール52、横ビーム61、及び、ガントリー4によって支持される。換言すれば、フォーム53は、ウォール52及び横ビーム61を介してガントリー4に支持されて、空間S内のコンクリートを支持する。

コンクリートの打設から所定期間が経過した後に、フォーム53の展開状態を維持しつつ、フォーム53をウォール52より離脱させる場合には、フォーム53は、コンクリートが打設された位置(コンクリート打設位置)に存置され、空間S内に打設されたコンクリートを保護する。ここで、上述の所定期間とは、打設されたコンクリートがその自重や施工中に加わる荷重に耐えられる強度(圧縮強度)に達するまでの期間であり(換言すれば、打設されたコンクリートが自立可能な強度に達するまでの期間であり)、トンネルの大きさ、形状、覆工厚さ、環境温度・湿度等の施工条件、コンクリートの成分等を考慮して予め設定される。

コンクリートの型枠としては、一般に、鋼製のフォームや木製のコンパネ等が多く使用される。これらの型枠を用いてコンクリートを打設した場合、一定期間を経過すると、硬化したコンクリートと型枠との間には型枠を付着しようとする付着力が発生する。この付着力により、これら型枠はコンクリートに付着する。また、本実施形態のフォーム53は、アーチ状の断面を有することにより、一定の形状保持力を有する。従って、打設されたコンクリートが自立可能な強度となった後に支保手段(本実施形態ではウォール52)を離脱させても、フォーム53はコンクリート打設位置に存置可能である。

次に、移動式型枠装置1を用いる覆工コンクリートの構築方法について、図8〜図10を用いて説明する。
図8は、覆工コンクリートの構築方法を模式的に示している。図9及び図10は、覆工コンクリートの構築時における移動式型枠装置の作動状態を示している。

図8において、長方形のマス目1つ分は、トンネル内周面における型枠5の1スパン分(すなわち、型枠部材51の7個分)の領域に対応している。一点鎖線で示された長方形のマス目は、覆工コンクリートの構築が完了した領域である。実線で示された長方形のマス目は、1スパン分(1連分)のフォームが存在している領域である。2重実線で示された長方形のマス目は、1スパン分(1連分)のフォーム及びウォールを含む移動式型枠装置が存在している領域である。破線で示された長方形のマス目は、覆工コンクリートの構築が未だ開始されていない領域である。比較的粗いドッドで示された領域は、コンクリートの養生が完了した領域である。比較的密なドットで示された領域は、コンクリートの養生を行っている領域である。斜線で示された領域は、コンクリートの打設を行っている領域か、又は、コンクリートの打設を行って所定期間を経過していない領域である。

図8(A)に示す各スパンをトンネル覆工進行方向に順に説明すると、スパン1,2ではそれぞれ、コンクリートの養生が完了し、脱型も完了して、覆工コンクリートの構築が完了している。スパン3では、コンクリートを打設した位置に存置されている1連分のフォーム202によって、コンクリートの養生が行われている。スパン4には、1連分のフォーム201を含む展開状態の移動式型枠装置1が配置されている。そして、フォーム201は、吹付コンクリート2の内周面(トンネル内周面)との間にコンクリート打設用の空間Sを形成し、この空間S内にコンクリートが打設されている(図9(ア)参照)。スパン5〜8は、覆工コンクリートの構築が未だ開始されていない。

スパン4におけるコンクリートの打設が完了した後、上述の所定期間が経過すると、図8(B)に示すように、スパン4では、フォーム201の展開状態を維持しつつ、ウォール52をフォーム201より離脱させて縮径させ、フォーム201をコンクリート打設位置に存置させることにより、この位置のコンクリートの養生を行う(図9(イ)参照)。そして、縮径状態のウォール52を含む移動式型枠装置1を、スパン4(フォーム201の展開位置)から、それよりトンネル覆工進行方向後方にて養生を完了したフォーム202の展開位置(スパン3)まで後進させる。この後、ウォール52を展開させてフォーム202をウォール52に装着させる。

ここで、フォーム202をウォール52に装着させる手順について説明する。
まず、ジャッキ55を用いて、天端ウォール52aを含むウォール52の上昇が行われる。
この上昇時に、ウォール上昇停止用スイッチ100の被操作部103の先端部103aがフォーム202の天端フォーム202aの下フランジに接触すると、天端フォーム202aが天端ウォール52aに接触する数cm手前で、天端ウォール52aの上昇が自動停止される(図6参照)。

次に、フォーム受けジャッキ80を手動で伸長して凸状部材81の上端部81aをフォーム側位置合わせ部材82の凹部83の上端部83aに接触させる(図4参照)。このフォーム受けジャッキ80の伸長時には、凸状部材81の上端部81aが、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83の表面に沿って案内されて、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83の上端部83aに達する。

次に、覆工コンクリートからのフォーム202の脱型を行う。これにより、天端フォーム202aは、フォーム側位置合わせ部材82及び凸状部材81を介して、フォーム受けジャッキ80によって支持される。それゆえ、天端フォーム202aを含むフォーム202全体が、フォーム側位置合わせ部材82及び凸状部材81を介して、フォーム受けジャッキ80によって支持される。

次に、フォーム受けジャッキ80を手動で短縮して、フォーム202をウォール52に装着する。フォーム受けジャッキ80の短縮時には、フォーム受け部材91に取り付けられた凸状部材93の上端部93aが、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94の表面に沿って案内されて、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94の上端部94aに達する(図5参照)。

また、フォーム受けジャッキ80の短縮時に、フォーム位置ずれ検出スイッチ110の被操作部113の先端部113aが天端フォーム202aの下フランジに接触すると、フォーム位置ずれ検出スイッチ110がOFFからONとなり、この結果、回転灯120が点灯する(図1及び図7参照)。この点灯により、作業者は、ジャッキ55〜57等を用いて、フォーム202のウォール52へのセットの微調整(位置ずれの修正)を行う。
このようにして、フォーム202をウォール52に装着させる。

この後に、フォーム引き寄せジャッキ70を用いて、フォーム53をウォール52に固定する(図3参照)。

次に、この装着・固定状態で、ウォール52及びフォーム202を縮径させる(図10(ウ)参照)。
次に、縮径状態のフォーム202を含む移動式型枠装置1を、トンネル覆工進行方向に前進させて、スパン4のフォーム201内を通過させて(図10(エ)参照)、図8(C)に示すように、フォーム201(スパン4)よりトンネル覆工進行方向前方のコンクリート打設位置(スパン5)まで移動させる。

そして、図8(D)に示すように、スパン5にて、上述の図8(A)と同様に、フォーム202が、吹付コンクリート2の内周面(トンネル内周面)との間にコンクリート打設用の空間Sを形成し、この空間S内にコンクリートが打設される。
以上の工程を繰り返すことにより、覆工コンクリートの構築を、トンネル覆工進行方向に進行させることができる。

本実施形態によれば、移動式型枠装置1は、トンネル底面3上をトンネル軸方向に走行可能な門型の移動台車(ガントリー4)と、ガントリー4をその上方より覆うように配置されて、トンネル内周面に対向する外周面を有し、かつ、展開・縮径可能なアーチ状の型枠5と、を含んで構成される。型枠5は、そのトンネル径方向内側に配置されてガントリー4に連結されるアーチ状のウォール52と、トンネル径方向外側に配置されるアーチ状のフォーム53と、からなる2層構造を有する。それゆえ、フォーム53がウォール52に装着されている場合には、フォーム53はウォール52を介してガントリー4により支持され得る。これにより、例えば、覆工コンクリート構築時のコンクリートの打設圧力や、打設直後で強度(圧縮強度)が不十分なコンクリートの自重が、フォーム53、ウォール52及びガントリー4によって支持されるので、特許文献2に記載のような支持コンクリートを構築してボルト等で固定することなく型枠を支持することができる。すなわち、型枠を支持するための支持コンクリートを予め構築することや、型枠と支持コンクリートとをボルトを介して固定すること等の必要がないので、覆工コンクリート構築時の施工効率化を実現することができる。

また本実施形態によれば、フォーム53は、ウォール52より離脱されている場合には、コンクリートが打設された位置に存置されて、この位置のコンクリートを保護する。これにより、例えば、打設から所定期間経過して自立可能な強度に達したコンクリートが、存置されたフォーム53によって保護されるので、フォーム53から離脱されたウォール52を含む移動式型枠装置1は、次のコンクリート打設作業の準備に入ることができ、従って、覆工コンクリート構築時の施工効率化を実現することができる。また、自立可能な強度に達したコンクリートについては、存置されたフォーム53によって養生が十分に継続されるので、覆工コンクリートの高品質化を実現することができる。

また本実施形態によれば、型枠5はウォール52とフォーム202とからなる2層構造を有し、フォーム202がウォール52に装着された状態で型枠5が縮径されている場合に、この縮径されている移動式型枠装置1が、自立している他のフォーム201内を通過する。この2層構造により、特許文献2に記載のようなテレスコピック形型枠に比べて、コンクリート保護用に存置される型枠(フォーム)のトンネル径方向の厚さが低減されるので、コンクリート保護用に存置される型枠の内部空間が広くなり、この結果、覆工コンクリート構築時の作業自由度を向上させることができる。

ところで、本実施形態では、ウォール52は、自走装置43等の走行部を設けたガントリー4に接続されており、複数のフォーム53を交互するためにトンネル内を移動する。一方、各フォーム53は、覆工コンクリートの打設位置に存置されている。従って、ウォール52とフォーム53との相対的位置を合わせる作業は頻繁に必要となる作業である。ここで仮に、ウォール52とフォーム53との相対的位置が正確でないと、コンクリート打設中にフォーム53に加わる重量の偏りにより、打設中のフォーム53を堅固に支持することができない虞がある。この点、本実施形態によれば、移動式型枠装置1は、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行う位置合わせ装置(フォーム受けジャッキ80、凸状部材81、フォーム側位置合わせ部材82、フォーム受け部材91、凸状部材93、フォーム側位置合わせ部材92、フォーム位置ずれ検出スイッチ110、天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114、回転灯120、及び、ジャッキ55〜57)、及び、フォーム53をウォール52に固定する固定装置(フォーム引き寄せジャッキ70)、を備える。これにより、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれを抑制して一体性を高めることができるので、打設中のフォーム53を堅固に支持することができ、ひいては、覆工コンクリートを精度よく構築することができる。

また本実施形態によれば、移動式型枠装置1は、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行う位置合わせ装置(フォーム受けジャッキ80、凸状部材81、フォーム側位置合わせ部材82、フォーム受け部材91、凸状部材93、フォーム側位置合わせ部材92、フォーム位置ずれ検出スイッチ110、天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114、回転灯120、及び、ジャッキ55〜57)を備える。これにより、フォーム53のウォール52への装着時に、ウォール52のトンネル幅方向でのセンター位置(基準位置)と、フォーム53のトンネル幅方向でのセンター位置(基準位置)とを容易に一致させることができるので、当該作業を効率良く行うことができる。

また本実施形態によれば、移動式型枠装置1は、フォーム53をウォール52に固定する固定装置(フォーム引き寄せジャッキ70)を備える。これにより、フォーム53がウォール52に装着されているときに、フォーム53がウォール52に面接触するのみならず、両者がフォーム引き寄せジャッキ70により固定されるので、空間S内へのコンクリート打設時にフォーム53に偏荷重が作用しても、当該偏荷重によるフォーム53のウォール52に対する位置ずれを抑制して、両者の一体性を良好に維持することができる。

また本実施形態によれば、引き寄せジャッキ(フォーム引き寄せジャッキ70)は、フォーム53をウォール52側に引き寄せることによりフォーム53をウォール52に固定する。これにより、比較的簡素な構成で、フォーム53をウォール52に押さえつけて両者を固定することができる。

ところで、本実施形態では、フォーム53は、ウォール52に比べて強度が低い構造とすることができる。このようにフォーム53は強度が低い構造であるため、コンクリート打設に繰り返し使用されることで変形しかねない。ここで、フォーム53が変形すると、強度が高い構造であるウォール52との一体性が低下する虞がある。それゆえ、本実施形態では、フォーム引き寄せジャッキ70を用いて、フォーム53をウォール52に引き寄せてウォール52に沿わせて固定することでフォーム53の形状を保持すると共に一体性を確保している。

また本実施形態によれば、位置合わせ装置は、ガントリー4上に立設されて、上端に凸部が形成された(凸状部材93が取り付けられた)フォーム受け部材91と、フォーム53の天端部(天端フォーム53a)に懸垂固定されて、下面に凹部94が形成されたフォーム側位置合わせ部材92と、を含んで構成される。フォーム53のウォール52への装着時に、フォーム受け部材91の凸部(凸状部材93)が、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94に接触しつつ第1の所定位置(凹部94の上端部94aの位置)まで案内されることにより、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせが行われる。これにより、比較的簡素な構成で、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行うことができる。尚、本実施形態では、フォーム受け部材91の上部に凸部を形成し、フォーム側位置合わせ部材92の下部に凹部を形成して、位置合わせ装置を構成しているが、これに代えて、フォーム受け部材91の上部に凹部を形成し、フォーム側位置合わせ部材92の下部に凸部を形成して、位置合わせ装置を構成してもよい。また、本実施形態では、凸状部材93は、トンネル軸方向で見て上方に向かって先細のテーパ状をなし、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94は、トンネル軸方向で見て下方に向かうほど幅広になる略V字形断面を有するが、これに代えて、凸状部材93は、トンネル幅方向で見て上方に向かって先細のテーパ状をなし、フォーム側位置合わせ部材92の凹部94は、トンネル幅方向で見て下方に向かうほど幅広になる略V字形断面を有してもよい。

また本実施形態によれば、位置合わせ装置は、ガントリー4上に立設されて鉛直方向に伸縮可能であり、かつ、上端に凸部が形成された(凸状部材81が取り付けられた)フォーム受けジャッキ80と、フォーム53の天端部(天端フォーム53a)に懸垂固定されて、下面に凹部83が形成されたフォーム側位置合わせ部材82と、を含んで構成される。フォーム受けジャッキ80がフォーム側位置合わせ部材82を介してフォーム53を支持するに先立って、フォーム受けジャッキ80の伸長時に、フォーム受けジャッキ80の凸部(凸状部材81)が、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83に接触しつつ第2の所定位置(凹部83の上端部83aの位置)まで案内されることにより、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせが行われる。これにより、比較的簡素な構成で、ウォール52に対するフォーム53の位置合わせを行うことができる。尚、本実施形態では、フォーム受けジャッキ80の上部に凸部を形成し、フォーム側位置合わせ部材82の下部に凹部を形成して、位置合わせ装置を構成しているが、これに代えて、フォーム受けジャッキ80の上部に凹部を形成し、フォーム側位置合わせ部材82の下部に凹部を形成して、位置合わせ装置を構成してもよい。また、本実施形態では、凸状部材81は、トンネル軸方向で見て上方に向かって先細のテーパ状をなし、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83は、トンネル軸方向で見て下方に向かうほど幅広になる略V字形断面を有するが、これに代えて、凸状部材81は、トンネル幅方向で見て上方に向かって先細のテーパ状をなし、フォーム側位置合わせ部材82の凹部83は、トンネル幅方向で見て下方に向かうほど幅広になる略V字形断面を有してもよい。

また本実施形態によれば、位置合わせ装置は、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定範囲内(L1×L2の範囲内)であるか否かを検出する検出部(フォーム位置ずれ検出スイッチ110、及び、天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114)と、この検出部による検出結果を出力する出力部(回転灯120)と、を備える。これにより、作業者は、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれのうち、トンネル幅方向での位置ずれが発生したときのみならず、トンネル軸方向での位置ずれが発生したときであっても、当該位置ずれを回転灯120の点灯によって把握することができるので、当該位置ずれの修正作業を、ウォール52にフォーム53がセットされる前に行うことができる。

また本実施形態によれば、位置合わせ装置は、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれが所定範囲内(L1×L2の範囲内)であるか否かを検出する検出部(フォーム位置ずれ検出スイッチ110、及び、天端フォーム53aの下フランジ53auの貫通孔114)と、上記位置ずれの修正に用いられる修正部(ジャッキ55〜57)と、を含んで構成される。これにより、比較的簡素な構成で、ウォール52に対するフォーム53の位置ずれを把握して修正することができる。

また本実施形態よれば、フォーム53はトンネル周方向に直列に少なくとも5つの小フォーム(1つの天端フォーム53aと、2つの側フォーム53bと、2つの下端フォーム53cと)に分割されて、隣接する小フォーム同士がヒンジ機構を介して互いに連結される。これにより、フォーム53は多関節型となるので、大断面トンネルにおける覆工コンクリートの構築時でもフォーム53の展開・縮径を良好に行うことができる。

また本実施形態によれば、ウォール52はトンネル周方向に直列に少なくとも5つの小ウォール(1つの天端ウォール52aと、2つの側ウォール52bと、2つの下端ウォール52cと)に分割されて、隣接する小ウォール同士がヒンジ機構(例えば、ヒンジ機構62)を介して互いに連結される。これにより、ウォール52は多関節型となるので、大断面トンネルにおける覆工コンクリートの構築時でもウォール52の展開・縮径を良好に行うことができる。

尚、本実施形態では、覆工コンクリートの構築方法として、2連分のフォーム201,202を交互にトンネル覆工進行方向に進行させる例を用いて説明したが、フォームの連数はこれに限らず、例えば、3連分のフォームを交互にトンネル覆工進行方向に進行させてもよい。この場合には、3連分のフォームのうち、1連分のフォームをコンクリート打設用とし、残りの2連分のフォームをコンクリートの養生用とすることで、養生期間を本実施形態より長くすることができるので、覆工コンクリートの更なる高品質化を実現することができる。更に、覆工コンクリートの品質を確保するためにコンクリートが自立可能な強度となる期間を経過した後も一定期間型枠を存置することが必要な場合等は、複数のフォームを移動台車により移動使用することで工期短縮を図ることができる。

また、本実施形態では、山岳トンネルにおける覆工コンクリートの構築方法を説明したが、トンネルの形態はこれに限らず、例えばシールドトンネルにおいても、セグメントによる一次覆工体の構築の後に、移動式型枠装置1を用いて、覆工コンクリートの構築を行うことが可能である。

1 移動式型枠装置
2 吹付コンクリート
3 トンネル底面
4 ガントリー
5 型枠
41 脚部
42 レール
43 自走装置
44 脚部
45 補助ジャッキ
46 内部空間
47 風管
51 型枠部材
52 ウォール
52a 天端ウォール
52b 側ウォール
52c 下端ウォール
53 フォーム
53a 天端フォーム
53au 下フランジ
53b 側フォーム
53c 下端フォーム
55〜57 ジャッキ
61 横ビーム
62 縦ビーム
70 フォーム引き寄せジャッキ
71 ヒンジ部
72 フック部
73 ベース部材
80 フォーム受けジャッキ
80a 基端部
81 凸状部材
81a 上端部
82 フォーム側位置合わせ部材
83 凹部
83a 上端部
91 フォーム受け部材
91a 基端部
92 フォーム側位置合わせ部材
93 凸状部材
93a 上端部
94 凹部
94a 上端部
100 ウォール上昇停止用スイッチ
101 本体
102 ブラケット
103 被操作部
103a 先端部
103b 基端部
110 フォーム位置ずれ検出スイッチ
111 本体
112 ブラケット
113 被操作部
113a 先端部
114 貫通孔
120 回転灯
201 フォーム
202 フォーム
202a 天端フォーム
S 空間

Claims (7)

  1. トンネル内周面へのコンクリートの打設に用いられる移動式型枠装置であって、
    トンネルの底面上をトンネル軸方向に走行可能な門型の移動台車と、
    この移動台車をその上方より覆うように配置されて、トンネル内周面に対向する外周面を有し、かつ、展開・縮径可能なアーチ状の型枠と、
    を含んで構成され、
    前記型枠は、そのトンネル径方向内側に配置されて前記移動台車に連結されるアーチ状のウォールと、このウォールよりトンネル径方向外側に配置されるアーチ状のフォームと、からなる2層構造を有し、
    前記移動式型枠装置は、前記ウォールに対する前記フォームの位置合わせを行う位置合わせ装置を更に含んで構成される、移動式型枠装置。
  2. 前記位置合わせ装置は、
    前記移動台車上に立設されて、上端に凸部が形成されたフォーム受け部材と、
    前記フォームの天端部に懸垂固定されて、下面に凹部が形成されたフォーム側位置合わせ部材と、
    を含んで構成され、
    前記フォームの前記ウォールへの装着時に、前記フォーム受け部材の凸部が、前記フォーム側位置合わせ部材の凹部に接触しつつ第1の所定位置まで案内されることにより、前記位置合わせが行われる、請求項1に記載の移動式型枠装置。
  3. 前記位置合わせ装置は、
    前記移動台車上に立設されて鉛直方向に伸縮可能であり、かつ、上端に凸部が形成されたフォーム受けジャッキと、
    前記フォームの天端部に懸垂固定されて、下面に凹部が形成されたフォーム側位置合わせ部材と、
    を含んで構成され、
    前記フォーム受けジャッキが前記フォーム側位置合わせ部材を介して前記フォームを支持するに先立って、前記フォーム受けジャッキの伸長時に、前記フォーム受けジャッキの凸部が、前記フォーム側位置合わせ部材の凹部に接触しつつ第2の所定位置まで案内されることにより、前記位置合わせが行われる、請求項1に記載の移動式型枠装置。
  4. 前記位置合わせ装置は、
    前記ウォールに対する前記フォームの位置ずれが所定範囲内であるか否かを検出する検出部と、
    前記位置ずれの修正に用いられる修正部と、
    を含んで構成される、請求項1に記載の移動式型枠装置。
  5. 前記フォームを前記ウォールに固定する固定装置を更に含んで構成される、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の移動式型枠装置。
  6. トンネル内周面へのコンクリートの打設に用いられる移動式型枠装置であって、
    トンネルの底面上をトンネル軸方向に走行可能な門型の移動台車と、
    この移動台車をその上方より覆うように配置されて、トンネル内周面に対向する外周面を有し、かつ、展開・縮径可能なアーチ状の型枠と、
    を含んで構成され、
    前記型枠は、そのトンネル径方向内側に配置されて前記移動台車に連結されるアーチ状のウォールと、このウォールよりトンネル径方向外側に配置されるアーチ状のフォームと、からなる2層構造を有し、
    前記移動式型枠装置は、前記フォームを前記ウォールに固定する固定装置を更に含んで構成される、移動式型枠装置。
  7. 前記固定装置は、前記フォームを前記ウォール側に引き寄せることにより前記フォームを前記ウォールに固定する引き寄せジャッキにより構成される、請求項5又は請求項6に記載の移動式型枠装置。
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