JP2014193512A - ブローチ - Google Patents

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Abstract

【課題】ブローチ加工中に、ブローチの軸が振れても、段差のない滑らかな面取り面を形成することのできるブローチを提供すること。
【解決手段】 被削材の孔の内周に形成された溝の角部を、軸状のブローチ本体の軸線方向に沿って複数段に配置された複数の面取刃によって面取りするブローチであって、複数の面取刃は、最終的に形成する面取り面52に沿って角部を横断する形状の切削面c1,c2,c3,……が加工の進行に伴って面取り面52に向かって平行移動するように、漸次、角部を切削する。
【選択図】図5

Description

本発明は、被削材の孔の内周に形成された溝の角部を面取りする面取刃を備えるブローチに関する。
このようなブローチの一例として、例えば、以下の特許文献1に開示されているものが知られている。
このブローチは、被削材の孔の内周に溝を形成する複数の主切削刃と、該主切削刃によって形成した溝の側面と前記孔の内周面とが交差する溝の角部を切削する複数の面取刃と、を備えている。図8(a)は、このようなブローチの主切削刃により形成する溝100を示し、図8(b)は面取刃によって面取りする溝100の角部110を示している。
図8に示した溝100は、内歯歯車の歯溝である。
従来のブローチでは、角部110に所定の傾斜角度で面取りするC面取りを施す場合、図9(a)に示すように、歯丈方向(図9(a)の矢印X1方向)に所定の幅w1ずつ、切削を繰り返すことで、所望の面取り面120を形成する。
従って、従来のブローチの場合、ブローチ本体の軸線に沿って複数段に配列される複数の面取刃は、ブローチ本体の後段側に配列される面取刃ほど、歯丈方向への突出長が大きく設定される。
以上に説明した従来のブローチにより最終的に形成する面取り面120は、図9(a)に示すように、各面取刃が形成する傾斜面120a、120b,120c……の連続により形成されることになる。
実開昭61−42216号公報
ところが、図9(a)に示したように、複数の面取刃が歯丈方向に所定の幅w1ずつ、切削を繰り返すように構成された従来のブローチでは、ブローチ加工中にブローチの軸が振れた場合には、図9(b)に示すように、段差130a,130b……が形成されてしまい、滑らかな面取り面が形成できないという問題が生じる。
そこで、本発明は、ブローチ加工中に、ブローチの軸が振れても、段差のない滑らかな面取り面を形成することのできるブローチを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、請求項1の発明は、被削材の孔の内周に形成された溝の角部を、軸状のブローチ本体の軸線方向に沿って配置された面取刃によって面取りするブローチであって、前記面取刃は、最終的に形成する面取り面の形状と同一形状の刃部を備えることを特徴とする。
当該ブローチでは、最終的に形成する面取り面の形状と同一形状の刃部を備える面取刃によってワークの面取り加工を行うので、段差のない滑らかな面取り面を形成することができる。
請求項2の発明は、請求項1のブローチにおいて、前記面取刃を複数備え、それら面取刃が、最終的に形成する面取り面に沿って前記角部を横断する形状の切削面が加工の進行に伴って前記最終的に形成する面取り面に向かって平行移動するように、漸次、前記角部を切削することを特徴とする。
これにより、最終的に形成する面取り面は、背景技術で説明したような複数の面取刃が形成した切削面の連続によって形成されるものではなく、最終段の面取刃が形成するひと続きの切削面である。
従って、ブローチ加工中に、ブローチの軸が振れたとしても、段差のない滑らかな面取り面を形成することができる。
請求項3の発明は、請求項2のブローチにおいて、前記角部に最終的に形成する面取り面の形状は、前記角部を所定の傾斜角度で直線的に横断するC面取り形状であり、前記複数の面取刃は、前記C面取り形状に沿って前記角部を横断する形状の切削面が、加工の進行に伴って、前記最終的な面取り面に直交する方向に平行移動するように、漸次、前記角部を切削することを特徴とする。
これにより、各面取刃は、最終的に形成するC面取り形状の面取り面に平行な切削面が、漸次、前記最終的に形成する面取り面に近づくように、前記角部に対するC面取りを繰り返す。そのため、途中に段差の無い良好なC面取りを実現することができる。
また、請求項4の発明は、請求項2のブローチにおいて、前記角部に最終的に形成する面取り面の形状は、前記角部を形成する前記溝の側面と前記側面に交差する前記被削材の孔の内周面とに接触する円弧と、該円弧と前記側面との交点から前記円弧に対する接線方向に延びる直線部と、を備えるR面取り形状であり、前記複数の面取刃は、前記R面取り形状に沿って前記角部を横断する形状の切削面が、加工の進行に伴って、前記最終的な面取り面の円弧の中心に向かって平行移動するように、漸次、前記角部を切削することを特徴とする。
これにより、各面取刃は、最終的に形成する面取り面に平行な切削面が、漸次、前記最終的な面取り面に近づくように、最終的に形成する面取り面における円弧の中心に向かって、前記角部に対するR面取りを繰り返す。そのため、途中に段差の無い良好なR面取りを実現することができる。
請求項1の発明によれば、最終的に形成する面取り面の形状と同一形状の刃部を備える面取刃によってワークの面取り加工を行うので、段差のない滑らかな面取り面を形成することができる。
請求項2の発明によれば、最終的に形成する面取り面は、複数の面取刃が形成した切削面の連続により形成されるものではなく、最終段の面取刃が形成するひと続きの切削面である。従って、ブローチ加工中に、ブローチの軸が振れても、段差のない滑らかな面取り面を形成することができる。
請求項3の発明によれば、各面取刃は、最終的に形成するC面取り形状に平行な切削面が、漸次、前記C面取り形状に近づくように、前記角部に対するC面取りを繰り返す。そのため、途中に段差の無い良好なC面取りを実現することができる。
請求項4の発明によれば、各面取刃は、最終的に形成するR面取り形状に平行な切削面が、漸次、前記最終的なR面取り形状に近づくように、最終的に形成するR面取り形状における円弧の中心に向かって、前記角部に対するR面取りを繰り返す。そのため、途中に段差の無い良好なR面取りを実現することができる。
本発明に係る第1実施形態における組ブローチの概略構成を示す模式図で、(a)は粗加工用のブローチの側面図、(b)は仕上げ加工用のブローチの側面図である。 (a)は本発明の第1実施形態のブローチで仕上げる形状の説明図、(b)は(a)に示した仕上げ形状を得るための切削手順を示す説明図である。 本発明に係る第1実施形態のブローチで実施する切削工程の説明図で、(a)は粗加工用のブローチにより切削する形状の説明図、(b)は仕上げ加工用のブローチの面取刃及び中仕上げ用の切削刃により切削する形状の説明図、(c)は仕上げ加工用のブローチの仕上げ用の切削刃により切削する形状の説明図である。 本発明の第1施形態のブローチの面取刃が面取りする形状の説明図である。 本発明の第1施形態のブローチの面取刃による面取り手順の説明図である。 本発明の第2実施形態のブローチの面取刃が面取りする形状の説明図である。 本発明の第2実施形態のブローチの面取刃による面取り手順の説明図である。 (a)は従来のブローチにより角部の面取りを行う溝の形状の説明図、(b)は、従来のブローチにより面取りする溝の角部の説明図である。 (a)は従来のブローチによる面取りの手順の説明図、(b)は従来のブローチによる面取り加工で発生する問題点の説明図である。
以下、本発明に係るブローチの各種実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第1実施形態」
まず、本発明に係るブローチの第一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明に係る第1実施形態における組ブローチの概略構成を示す模式図で、(a)は粗加工用のブローチの側面図、(b)は仕上げ加工用のブローチの側面図である。図2(a)、は本発明の第1実施形態のブローチで仕上げる形状の説明図である。図2(b)は、図2(a)に示した仕上げ形状を得るための切削手順を示す説明図である。図3は、本発明に係る第1実施形態のブローチで実施する切削工程の説明図で、図3(a)は、粗加工用のブローチにより切削する形状の説明図である。図3(b)は、仕上げ加工用のブローチの面取刃及び中仕上げ用の切削刃により切削する形状の説明図である。図3(c)は、仕上げ加工用のブローチの仕上げ用の切削刃により切削する形状の説明図である。図4は、本発明の第1施形態のブローチの面取刃が面取りする形状の説明図である。図5は、本発明の第1施形態のブローチの面取刃による面取り手順の説明図である。
本実施形態のブローチは、組ブローチで、図1(a)に示す粗加工用の第1ブローチ10と、図1(b)に示す仕上げ加工用の第2ブローチ20と、で内歯歯車を削り出す。
図2(a)は、第2ブローチ20によって被削材40の孔41の内周に仕上げた歯溝30の形状を示している。この歯溝30は、後述の仕上げ加工用のスプライン刃で切削された溝31と、この溝31の角部を後述の面取刃によって面取りした面取り面32と、を備えている。
図2(a)の歯溝30は、図2(b)に示すように、最初に溝の粗形状K1を切削加工し、次いで、溝の基端側の形状K2を切削加工し、最後に溝の先端側の形状K3を切削加工することで、形成される。
即ち、まず、図3(a)に示すように被削材40の孔41の内周に溝の粗形状K1を切削加工し、次いで図3(b)に示すように溝の基端側の形状K2を切削加工し、最後に、図3(c)に示すように溝の先端側の形状K3を切削加工する。
図1(a)に示した粗加工用の第1ブローチ10は、図3(a)に示した溝の粗形状K1を形成する。この第1ブローチ10は、軸状をなすブローチ本体11と、このブローチ本体11の外周に該ブローチ本体11の軸線O1方向に間隔をあけて配列された複数のスプライン刃12と、を備えている。第1ブローチ10上の複数のスプライン刃12は、被削材40の孔41に対して、当該第1ブローチ10を図1(a)に矢印Y1で示す工具送り方向に移動させることで、図3(a)に示した溝の粗形状K1を削り出す。
図1(b)に示した仕上げ加工用の第2ブローチ20は、図3(b)に示した溝の基端側の形状K2と、図3(c)に示した溝の先端側の形状K3と、を形成する。この第2ブローチ20は、軸状をなすブローチ本体21と、このブローチ本体21の先方寄りの外周に形成された面取刃群22と、ブローチ本体21の中間部の外周に形成された第1の切削刃群23と、ブローチ本体21の後方寄りの外周に形成された第2の切削刃群24と、を備えている。
ブローチ本体21上の面取刃群22は、ブローチ本体21の軸線O2方向に間隔をあけて配列された複数の面取刃221により構成されている。この面取刃群22は、被削材40の孔41に対して、当該第1ブローチ20を図1(b)に矢印Y2で示す工具送り方向に移動させることで、図2(a)に示した面取り面32を形成する。この面取刃群22を構成する複数の面取刃221、及びそれらの面取刃221による面取りについては、後述する。
ブローチ本体21上の第1の切削刃群23は、ブローチ本体21の軸線O2方向に間隔をあけて配列された複数のスプライン刃231により構成されている。この第1の切削刃群23は、被削材40の孔41に対して、当該第1ブローチ20を図1(b)に矢印Y2で示す工具送り方向に移動させることで、図2(a)に示した溝31の基端側の範囲を形成する。
ブローチ本体21上の第2の切削刃群24は、ブローチ本体21の軸線O2方向に間隔をあけて配列された複数のスプライン刃241により構成されている。この第2の切削刃群24は、被削材40の孔41に対して、当該第1ブローチ20を図1(b)に矢印Y2で示す工具送り方向に移動させることで、図2(a)に示した溝31の先端側の範囲を形成する。
次に、面取刃群22に配置される複数の面取刃221、及びこれらの面取刃221による面取りについて、詳述する。
本実施形態において、面取刃群22は、図4に示すように、粗加工用の第1ブローチ10が形成した溝の角部5に対して、斜線で示した略三角形状の部分51を切削して、最終的に、所定の角度で傾斜した面取り面52を形成する。
即ち、本実施形態の面取刃群22は、溝の角部5を所定の傾斜角度で切り落とすC面取りを行う。
面取刃群22を構成する複数の面取刃221は、図5に示すように面取り面52に沿って角部5を横断する複数の切削面c1,c2,c3,……を形成する。これらの複数の切削面c1,c2,c3,……は、最終的に形成する面取り面52に平行な直線形状である。
言い換えると、本実施の形態の面取刃群22は、被削材40の孔41に対して、図1(b)に矢印Y2で示す工具送り方向に移動させることで、図5の複数の切削面c1,c2,c3,……で示すように、最終的な面取り面52と直交する向き(図5において、矢印Z1、Z2で示す向き)に、C面取りを進める。そして、最終的な面取り面52は、面取刃群22における最終段の面取刃221によって形成する。つまり、最終段の面取刃221は、最終的に形成する面取り面52の形状と同一形状の刃部を備える。
以上に説明した第2ブローチ20よる面取り加工では、角部5に最終的に形成する面取り面52は、複数の面取刃221が形成した切削面の連続により形成されるものではなく、最終段の面取刃221が形成するひと続きの切削面である。
従って、ブローチ加工中に、ブローチ20の軸が振れても、段差のない滑らかな面取り面52を形成することができる。
また、本実施形態の第2ブローチ20の場合、角部5に最終的に形成する面取り面52の形状は、角部5を所定の傾斜角度で直線的に横断するC面取り形状である。そして、第2ブローチ20の面取刃群22に装備された複数の面取刃221は、面取り面52の形状に沿って角部5を横断する形状の切削面が、加工の進行に伴って、最終的な面取り面52に直交する方向に平行移動するように、漸次、角部5を所定の傾斜角度で切削する。
即ち、本実施形態では、各面取刃221は、最終的に形成するC面取り形状の面取り面52に平行な切削面が、漸次、面取り面52に近づくように、角部5に対するC面取りを繰り返す。そのため、途中に段差の無い良好なC面取りを実現することができる。
「第2実施形態」
図示はしていないが、本実施形態のブローチにおける面取刃群は、図6に示すように、粗加工用の第1ブローチが形成した溝の角部5に対して、斜線で示した部分55を切削して、最終的に、所定の円弧形状を有した面取り面56を形成する。
即ち、本実施形態の面取刃群は、溝の角部5を所定の円弧状に切り落とすR面取りを行う。
本実施形態の場合、角部5に最終的に形成する面取り面56の形状は、図6に示すように、半径rの円弧561と、この円弧561の端部から円弧561の接線方向に延びる直線部562と、を備えるR面取り形状である。
半径rの円弧561は、角部5を形成する溝31(図2(a)参照)の側面311と、この側面311に交差する被削材40の孔41の内周面411と、に接触する円弧である。
直線部562は、前述の円弧561と側面311との交点m1から円弧561に対する接線方向に延びる直線である。
そして、このような面取り面56を形成する複数の面取刃は、図7に示すように、最終的な面取り面56に沿って角部5を横断するR面取り形状の複数の切削面d1,d2を形成する。
言い換えると、本実施形態における複数の面取刃は、最終的に形成する面取り面56に沿って角部5を横断するR面取り形状の切削面d1,d2が、加工の進行に伴って、最終的な面取り面56に向かって平行移動するように、漸次、角部5を切削する。
本実施形態のブローチでは、各面取刃は、最終的に形成する面取り面52に平行な切削面d1,d2が、漸次、最終的な面取り面に近づくように、最終的に形成する面取り面52における円弧の中心o1,o2(図7参照)に向かって切削面が平行移動するように、角部5に対するR面取りを繰り返す。そのため、途中に段差の無い良好なR面取りを実現することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、前記各実施形態では、組ブローチを例に挙げて説明したが、これに限られることなく、一本のブローチ本体で荒加工から仕上げ加工までを行う通常のブローチでも、本発明は適用可能である。
また、前記実施形態では、面取り加工を複数の面取刃によって複数回に分けて行なっているが、これに限られることなく、1個の面取刃によって、1回で面取り加工をおこなってもよい。
また、本発明により形成される被加工物として、内歯歯車を例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、他のあらゆる被加工物にも、面取り加工が行なわれるものであれば、本発明は適用可能である。
5 角部
10 第1ブローチ(ブローチ)
20 第2ブローチ(ブローチ)
21 ブローチ本体
31 溝
32 面取り面
56 面取り面
40 被削材
41 孔
52 面取り面
56 面取り面
221 面取刃
311 側面
411 内周面
561 円弧
562 直線部
c1,c2 切削面
d1,d2 切削面
O2 軸線
o1,o2 円弧の中心

Claims (4)

  1. 被削材の孔の内周に形成された溝の角部を、軸状のブローチ本体の軸線方向に沿って配置された面取刃によって面取りするブローチであって、
    前記面取刃は、最終的に形成する面取り面の形状と同一形状の刃部を備えることを特徴とするブローチ。
  2. 前記面取刃は複数備えられ、
    それら面取刃は、最終的に形成する面取り面に沿って前記角部を横断する形状の切削面が加工の進行に伴って前記最終的に形成する面取り面に向かって平行移動するように、漸次、前記角部を切削することを特徴とする請求項1に記載のブローチ。
  3. 前記角部に最終的に形成する面取り面の形状は、前記角部を所定の傾斜角度で直線的に横断するC面取り形状であり、
    前記面取刃は複数あって、それら面取刃は、前記C面取り形状に沿って前記角部を横断する形状の直線刃が、加工の進行に伴って、前記最終的な面取り面に直交する方向に平行移動するように、漸次、前記角部を切削することを特徴とする請求項2に記載のブローチ。
  4. 前記角部に最終的に形成する面取り面の形状は、前記角部を形成する前記溝の側面と前記側面に交差する前記被削材の孔の内周面とに接触する円弧と、該円弧と前記側面との交点から前記円弧に対する接線方向に延びる直線部と、を備えるR面取り形状であり、
    前記複数の面取刃は、前記R面取り形状に沿って前記角部を横断する形状の切削面が、加工の進行に伴って、前記最終的な面取り面の円弧の中心に向かって平行移動するように、漸次、前記角部を切削することを特徴とする請求項2に記載のブローチ。
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