JP2014185220A - 共重合ポリエステルの製造方法ならびにそれを用いた共重合ポリエステル樹脂および水分散体 - Google Patents

共重合ポリエステルの製造方法ならびにそれを用いた共重合ポリエステル樹脂および水分散体 Download PDF

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Abstract

【課題】水分散性を持たせるためのスルホン酸金属塩含有芳香族ジカルボン酸を有しながらも、耐熱性に優れた共重合ポリエステル樹脂の製造方法の提供。
【解決手段】酸成分がテレフタル酸成分とスルホン酸酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分であり、全酸成分のモル数を基準として、10−40モル%のスピログリコール成分と、0−40モル%のビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物と、50〜200モル%のエチレングリコールとをエステル化反応またはエステル交換反応させたのち、重縮合反応させる際に、
テレフタル酸成分とスピログリコールとを、予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1工程と、第1工程の反応生成物とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とをエステル化反応またはエステル交換反応させる第2工程とを有する共重合ポリエステル樹脂の製造方法ならびにその製造方法で得られた共重合ポリエステル樹脂および水分散体。
【選択図】なし

Description

本発明は少なくともテレフタル酸成分とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とスピログリコール成分とエチレングリコール成分とからなる共重合ポリエステルの製造方法ならびにそれを用いた共重合ポリエステル樹脂および水分散体に関する。
ポリエステルフィルムなどの接着性を改良するために、特許文献1(特開平9−316308号公報)や特許文献2(特開平7−082381号公報)などフィルムの製造工程で水に分散させた塗液をコーティングして接着性を改良することが提案されている。ただ、このように接着性が改良される反面、フィルムをフィルムロールの状態で巻いたときにブロッキングなどが起こりやすくなり、耐熱性の向上が要求される。
一方、有機溶剤系の塗材ではあるが、その塗材の耐熱性を向上させる技術として、特許文献3(特開昭62−265361号公報)ではスピログリコールを共重合することが提案されている。
しかしながら、本発明者らが水分散系のコーティングにその技術を応用したところ、スピログリコールの分解、架橋と考えられる現象や、激しい昇華が起こり、有機溶剤系では可能であったTg上昇などの耐熱性の向上効果が得られないという新たな問題に遭遇した。
特開平9−316308号公報 特開平7−082381号公報 特開昭62−265361号公報
本発明の課題は、水分散性を持たせるためのスルホン酸金属塩含有芳香族ジカルボン酸を有しながらも、耐熱性に優れた共重合ポリエステル樹脂の製造方法の提供およびそれを用いた共重合ポリエステル樹脂および水分散体の提供にある。
本発明は、上記課題を鋭意研究した結果、水分散性を持たせるために共重合しているスルホン酸金属塩含有芳香族ジカルボン酸成分が影響していること、そして、予めテレフタル酸成分とスピログリコールとをエステル化反応またはエステル交換反応させてから、スルホン酸金属塩含有芳香族ジカルボン酸成分と反応させることで上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
かくして本発明によれば、以下の(1)〜(7)が提供される。
(1)酸成分がテレフタル酸成分とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分であり、全酸成分のモル数を基準として、10−40モル%のスピログリコール成分と、5−40モル%のビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物と、50〜200モル%のエチレングリコールとをエステル化反応またはエステル交換反応させたのち、重縮合反応させる共重合ポリエステル樹脂の製造方法であって、
テレフタル酸成分とスピログリコール成分とを、予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1工程と、第1工程の反応生成物とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とをエステル化反応またはエステル交換反応させる第2工程とを有する共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
(2)第2工程でエチレングリコールを加える上記(1)記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
(3)スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とエチレングリコールとが予めエステル化反応またはエステル交換反応させたものである上記(2)記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
(4)第1工程でビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を加える上記(1)記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法で得られた共重合ポリエステル樹脂。
(6)酸成分の70mol%以上がテレフタル酸成分、0.5〜5mol%がスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分である上記(4)記載の共重合ポリエステル樹脂。
(7)上記(5)または(6)のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂を水に溶解または分散させた水分散体。
本発明の製造方法を用いれば、有機溶剤を溶媒として用いるコーティング組成物使用時に発生する逸散有機溶剤による周囲環境の汚染、安全および衛生上好ましからざる状態を招来することなく、耐ブロッキング性および易接着性に優れたプライマ―層の成形を可能にする共重合ポリエステル及びその水分散体を製造することができる。
<共重合ポリエステル樹脂の製造方法>
本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造方法は、酸成分がテレフタル酸成分とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分であり、全酸成分のモル数を基準として、10−40モル%のスピログリコール成分と、5−40モル%のビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物と、50〜200モル%のエチレングリコールとを反応させる共重合ポリエステル樹脂の製造御方法である。
本発明の特徴の一つは、テレフタル酸成分とスピログリコール成分とを、予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1工程と、第1工程の反応生成物とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とをエステル化反応またはエステル交換反応させる第2工程とを有することにある。
モノマーまたはオリゴマー形成時に、すべてのモノマーを最初に添加する従来の方法の場合、スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸によるスピログリコールの分解が発生してしまう。
ところで、本発明の製造方法では、第2工程でエチレングリコールを加えることが好ましい。この理由は、エチレングリコールがスピログリコールよりも優先的にテレフタル酸成分と反応しやすく、結果スピログリコールの昇華促進が起こり、共重合するスピログリコールが減少しやすく、その結果、ガラス転移温度の上昇効果が小さくなるからである。
また、本発明の製造方法では、スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とエチレングリコールとが予めエステル化反応またはエステル交換反応させたものであることが、さらにスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸によるスピログリコールの分解を抑制しやすいことから好ましい。
このような本発明の製造方法としては、以下の重合法(i)〜(iii)に記載の第1工程と第2工程を経た後、重縮合反応させる製造方法が具体的に挙げられる。
重合法(i) テレフタル酸成分と、スピログリコールとビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1A工程と、第1A工程とは別にエチレングリコールとスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導体をエステル化反応またはエステル交換反応させる第1A’行程と、第1A行程に第1A’行程の生成物を加え、残りの未反応モノマーをエステル化反応またはエステル交換反応させる第2A行程
重合法(ii) テレフタル酸成分と、スピログリコールとビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1B工程と、第1B工程にさらにエチレングリコールとスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導体とを加えてエステル化反応またはエステル交換反応させる第2B工程
重合法(iii) テレフタル酸成分と、スピログリコール、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物さらにエチレングリコールとを予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1C工程と、第1C工程にさらにスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導体とを加えてエステル化反応またはエステル交換反応させる第2C工程
上記重合法(i)の製造方法は、テレフタル酸とスピログリコールを優先的に反応させることで、スピログリコ―ルの昇華を防ぎ、かつスルホン酸金属含有芳香族ジカルボン酸とエチレングリコールを先に反応させることで、スルホン酸金属含有芳香族ジカルボン酸とスピログリコールのポリマー内での距離を遠ざけて、スルホン酸金属含有芳香族ジカルボン酸によるスピログリコールの分解を抑えていると考えられる。本発明で最も好ましい方法である。
上記重合法(ii)の製造方法は、テレフタル酸とスピログリコールを優先的に反応させることで、スピログリコ―ルの昇華を防いでおり、かつ、スルホン酸含有芳香族ジカルボン酸を後から加えることで、ある程度スルホン酸金属含有芳香族ジカルボン酸によるスピログリコールの分解を抑えていると考えられる。本発明で上記(i)の製造方法ほどではないが、好ましい方法である。
上記重合法(iii)の製造方法は、スルホン酸含有芳香族ジカルボン酸を後から加えることにより、ある程度のスルホン酸金属含有芳香族ジカルボン酸によるスピログリコールの分解を抑えていると考えられる。本発明で上記(i)や(ii)の製造方法ほどではないが、好ましい方法である。
なお、上記製造方法における各反応は、反応を促進する触媒、例えばエステル化もしくはエステル交換触媒、重縮合触媒としてそれ自体公知のものを用いることができ、また種々の添加剤、例えば安定剤等を添加することもできる。
つぎに、本発明の共重合ポリエステルの製造方法で用いる各酸成分およびジオール成分を、以下詳述する。
<テレフタル酸成分>
本発明におけるテレフタル酸成分は、テレフタル酸もしくはその誘導体である。テレフタル酸の誘導体としてはエステル交換反応に供することができれば特に制限されないが、通常炭素数1〜3のアルキル基が付加したテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジプロピルなどが挙げられる。
本発明におけるテレフタル酸成分の仕込み量は、全酸成分のモル数を基準として70mol%以上、さらに80mol%以上、よりさらに90mol%以上、最も好ましくは95mol%以上であることが好ましい。
<スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分>
本発明におけるスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分、5−カリウムスルホイソフタル酸成分、5−リチウムスルホイソフタル酸成分、5−ホスホニウムスルホイソフタル酸成分等が好ましく挙げられる。これらの中でも、水分散性良化には、5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分、5−カリウムスルホイソフタル酸成分、5−リチウムスルホイソフタル酸成分がより好ましく、なかでも5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分が最も好ましい。
本発明におけるスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分は、スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導体である。スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸の誘導体としてはエステル交換反応に供することができれば特に制限されないが、通常炭素数1〜3のアルキル基が付加したものが好ましく挙げられる。
本発明におけるスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分の仕込み量は、全酸成分のモル数を基準として、0.5〜5mol%の範囲にあることが好ましい。このスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分の割合が下限未満になると、該共重合ポリエステルの親水性が低下し、水分散化が難しくなる。他方、上限を越えると、フィルムとしたときの親水性が大きくなり、耐ブロッキング性が低下する。好ましいスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分の割合は、1〜3モル%である。特に耐ブロッキング性が要求される場合は、スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分の割合は、1〜2モル%が好ましい。
<他の酸成分>
なお、本発明では、本発明の効果を損なわない範囲で、テレフタル酸成分やスルホン酸含有芳香族ジカルボン酸成分以外の酸成分も含有してよく、例えばイソフタル酸成分、ナフタレンジカルボン酸成分などの他の芳香族ジカルボン酸成分、アジピン酸成分、セバシン酸成分などの脂肪族ジカルボン酸成分が挙げられる。
<エチレングリコール>
本発明では、全酸成分のモル数を基準として、エチレングリコールを50〜200モル%の範囲で反応に供する。エチレングリコール成分の割合が下限未満になると、フィルムの耐ブロッキング性が低下する。他方、上限を超えると、ジエチレングリコールなどの副生物が発生しやすくなる。好ましいエチレングリコールの割合の下限は、130モル%、さらに140モル%であり、他方上限は170モル%、さらに160モル%である。
<ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物>
本発明の製造方法では、Tgを下げることなく非晶性を向上させる目的で、下記式で示されるビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を共重合する。
Figure 2014185220
この化合物の併用は非晶性向上だけでなく、水分散性と接着性にも効果がある。そのような観点から、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を共重合する場合の反応に供する量の下限は、5モル%で、10モル%が好ましく、他方上限は40モル%である。ここで、この化合物の割合が下限未満になると水分散性化の向上効果が乏しく、他方、上限を超えるとフィルムの耐ブロッキング性が低下しやすく、さらに共重合ポリエステルの重合速度が低下しやすい。よって好ましいビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物の反応に供する量は、全酸成分のモル数を基準として、12〜40モル%、さらに好ましくは14〜30モル%である。
前記式で示されるビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物におけるn+mは接着性、親水性溶媒への溶解性がエチレンオキサイド対比向上するため2〜8が好ましい。他方、共重合ポリマーのガラス転移点はエチレンオキサイド対比低下するため、耐ブロッキング性を考慮するとn+mは2が最も好ましい。
本発明において、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を添加する時期は第1工程であっても、第2工程であってもよいが、本発明の効果の点からは第1工程で添加することが好ましい。
<スピログリコール>
本発明におけるスピログリコールは、下記式で示される。
Figure 2014185220
上記式で表わされるスピログリコールの反応に供する量としては、全酸成分のモル数を基準として、10〜40モル%の範囲が好ましい。このスピログリコールの割合が下限未満になるとガラス転移点の向上効果が見られない。他方、上限を超えると、脂環状アセタール骨格の分解、多官能化による、得られたポリエステル樹脂のゲル化が著しく悪化し、成形性、機械的性能などが低下する。よって好ましいスピログリコールの反応に供する量は、15〜35モル%、より好ましくは20〜30モル%である。
<その他のジオール成分>
本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造方法では、本発明の効果を損なわない範囲で、その他のジオール成分を共重合成分として用いてもよい。他のジオール成分としては、プロピレングリコール、1,4−テトラメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、また1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール等を挙げることができる。
<共重合ポリエステル樹脂>
本発明の共重合ポリエステル樹脂は、前述の本発明の共重合ポリエステル樹脂の製造方法によって得られたものであり、後述の水分散体として、コーティング用の樹脂として好適に用いることができる。以下、本発明の共重合ポリエステル樹脂の好ましい態様について、説明する。
本発明の共重合ポリエステル樹脂の固有粘度は、0.2〜0.8dl/gが好ましい。ここで固有粘度とはオルトクロロフェノールを用いて35℃において測定した値である。好ましい固有粘度は、下限が0.3dl/g、さらに0.4dl/g、上限が0.7dl/g、さらに0.6dl/gである。
また、本発明の共重合ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、ブロッキングを抑える観点からは高いほど好ましく、他方過度に高くなると水分散性が劣ることから、70〜100℃の範囲にあることが好ましく、さらに75〜100℃の範囲にあることが好ましい。特に耐ブロッキング性が要求される場合には、80〜100℃の範囲にあることが好ましい。
<水分散体>
本発明の水分散体は、前述の本発明の共重合ポリエステル樹脂を水に溶解または分散させたものである。このような水分散体は、ポリエステルフィルムに塗布するための塗液として用いることができ、例えば、以下の方法で製造することができる。
まず、共重合ポリエステル樹脂を、20℃で1リットルの水に対する溶解度が20g以上でかつ沸点が100℃以下、また100℃以下で水と共沸する親水性の有機溶媒に溶解する。この有機溶媒としてはジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン等を例示することができる。かかる溶液にさらに小量の界面活性剤を添加することもできる。
共重合ポリエステル樹脂を溶解した有機溶媒には、次いで攪拌下好ましくは加温高速攪拌下で水を添加し、青白色から乳白色の分散体とする。また攪拌下の水に前記有機溶液を添加する方法によっても青白色から乳白色の分散体とすることもできる。
得られた分散体について、さらに常圧または減圧下にて親水性の有機溶媒を蒸発留去すると、目的の水分散体が得られる。共重合ポリエステルを水と共沸する親水性の有機溶媒に溶解した場合には、該有機溶媒留去時に水が共沸するので水の減量分を考慮し、前もって多めの水に分散しておくことが望ましい。加えて、留去後の固形分濃度が40質量%を越えると、水に分散する共重合ポリエステルの微粒子の再凝集が起こり易くなり、水分散体の安定性が低下する。そのため、親水性の有機溶媒を留去後の固形分濃度は、40質量%以下とすることが好ましい。一方、固形分濃度の下限は特に制限されないが、濃度が低すぎると乾燥に要する時間が長くなるため、0.1質量%以上とするのが好ましい。前記共重合ポリエステル樹脂の水分散体中の共重合ポリエステルの微粒子の平均粒径は、1μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.8μm以下である。
かくして得られる水分散体は、例えば後述するポリエステルフィルムの片面または両面に塗布し、乾燥することによって該フィルムに易接着性を付与することができる。
ところで、本発明の水分散体は、塗布に際してアニオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤を含有させてもよい。有効な界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムクロリド、アルキルアミン塩酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ塩等をあげることができる。
本発明の水分散体には、必要に応じて帯電防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤等を添加してもよい。
また、本発明の水分散体にはフィラーを添加してもよい。添加するフィラーとしてはシリカ、シリコーン、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化スズ、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。粒子の平均粒子径は20〜500nmが好ましく、共重合ポリエステルの質量を基準として、1〜10質量%含有することが望ましい。粒子の含有量が下限未満の場合は、粒子による耐ブロッキング効果が十分に発揮されず、他方上限を超えると、フィルムなどに塗布した際に、塗布後のフィルムのへーズが悪化しやすくなる。
<水分散体の用途>
本発明の水分散体は、高分子フィルムに塗布して易接着性を付与する塗膜層を形成する用途に好適に用いることができる。この高分子フィルムとしては、ポリエステルフィルムが好ましく挙げられ、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート、またはこれらに他の共重合成分を共重合させたコポリマーからなるフィルムが好ましく挙げられる。ポリエステルフィルムは未延伸フィルム、一軸延伸フィルム、ニ軸延伸フィルムのいずれでもよいが、ニ軸延伸フィルムが好適である。
このようなポリエステルフィルムは、それ自体公知の方法を適用して製造できる。なお、説明の便宜上、ポリエステルフィルムの製膜方向を機械軸方向、縦方向または長手方向と称することがあり、縦方向と厚み方向に直交する方向を横方向または幅方向と称することがある。例えば、ポリエチレンテレフタレートを溶融し、シート状に押し出し、冷却ドラムで冷却して未延伸フィルムを得、次いで該未延伸フィルムを二軸方向に延伸し、熱固定し、必要であれば熱弛緩処理することによって製造することができる。その際のフィルムの表面特性、密度、熱収縮率などの特性は、延伸条件やその他の熱処理条件などの製造条件により調整でき、必要に応じて適宜条件を選択すればよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートを、Tm+10℃ないしTm+30℃(ただし、Tmはポリエチレンテレフタレートの融点)の温度で溶融し、押し出して未延伸フィルムを得、該未延伸フィルムを一軸方向(縦方向または横方向)にTg−10℃ないしはTg+50℃の温度(ただし、Tgはポリエチレンテレフタレートのガラス転移温度)で2〜5倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向と直交方向(1段目延伸が縦方向の場合には、2段目は横方向となる)にTg〜Tg+50℃の温度で2〜5倍の倍率で延伸することで二軸延伸フィルムとすることができる。この場合、面積延伸倍率は9〜22倍、さらには12〜22倍にするのが好ましい。その後、さらに、得られたフィルムは、(Tg+60)〜Tm℃の温度で熱固定することができる。例えばポリエチレンテレフタレートフィルムにおいては、200〜240℃で熱固定するのが好ましい。熱固定時間は例えば1〜60秒である。
本発明の水分散体をポリエステルフィルムに塗布する工程は特に制限されず、任意に選定しうる。例えば、未延伸フィルムまたは一軸延伸フィルムに共重合ポリエステル水分散体を塗布した後、加熱乾燥してからさらに延伸するか、ニ軸延伸フィルムに塗布し乾燥する。これらのうち、一軸延伸フィルムに塗布するのが、厚みが均一でフィルムとの密着性を向上させやすいことから好ましい。
塗布は常法により可能であり、例えばキスコート、リバースコート、グラビアコート、ダイコート等を用いて塗布することができる。塗布量は、乾燥後の最終的層厚で0.01〜5μm(dry)が好ましく、さらに好ましくは0.01〜2μm(dry)、最も好ましくは0.01〜0.3μm(dry)である。
かくして得られる易接着性ポリエステルフィルムは、接着力が高く、耐熱性、耐水性、耐ブロッキング性に優れており、例えば包装材料、磁気カード、磁気テープ、磁気ディスク、光学材料、印刷材料、グラフィック材料、感光材料、加飾材料等に有用である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は重量部を意味する。また、各特性値は下記の方法によって測定した。
(1)親水性溶媒への溶解性
冷却還流管を接続したフラスコに共重合ポリエステル樹脂をチップの状態で2g入れ、THF(テトラヒドロフラン)20mLを注ぎ、3時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、12時間静置した後、目視にてチップの溶け残りがないか確認し、チップの溶け残りがなく透明な場合を溶解性○、チップの溶け残りはないが白濁しているものを溶解性△、チップの溶け残りがある場合を溶解性×とした。
(2)ガラス転移温度(Tg)
TA Instrument社製、商品名:DSC 2920 Modulated DSCにて測定した。なお、測定は昇温速度20℃/分にて行った。
(3)共重合ポリエステルの組成比の確認
NMR測定にて添加した各成分の組成比を確認した。その結果、すべての成分において共重合されていることが確認された。
(4)易接着層付きポリエステルフィルム
35℃のオルトクロロフェノール中で測定した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを溶融押出して厚み158μmの未延伸フィルムを得、次いでこれを機械軸方向に85℃で3.5倍延伸した後、各実施例で調製した塗布液を一軸延伸フィルムの片面に、乾燥後の塗布量が20mg/mとなるように塗布した。その後、105℃で3.9倍に横方向(機械軸方向及び厚み方向に直交する方向)に延伸し、200℃で4.2秒間熱処理を施し、厚さ12.2μmの易接着層付きのニ軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(5)接着性
上記(3)で作成した片面に易接着層を設けたポリエステルフィルムの易接着層側の表面に、下記の組成からなるUV硬化組成物を、マイヤーバーを用いて塗付し、直ちに70℃で1分で乾燥し、強度80W/cmの高圧水銀灯で30s紫外線照射して硬化させ、膜厚5μmのハードコート層を形成した。ハードコート層の上にスコッチテープNo.600(3M社製)巾19.4mm、長さ8cmを気泡の入らないように貼着し、この上をJIS.C2701(1975)記載の手動式荷重ロールでならし、貼着積層部5cm間を東洋ボールドウィン社製テンシロンUM−11を使用してヘッド速度300mm/分で、この試料をT字剥離した。そして、剥離後のポリエステルフィルムの表面を観察し、ハードコート層の剥離面積が10%未満のものを○、10%以上40%未満のものを△、40%以上のものを×として、評価した。なお、T字剥離において、積層体はスコッチテープ側を下にして引き取り、チャック間を5cmとする。
<UV硬化組成物>
ペンタエリスリトールアクリレート :45質量%
N−メチロールアクリルアミド :40質量%
N−ビニルピロリドン :10質量%
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン: 5質量%
(6)耐ブロッキング性
上記(3)で作成した片面に易接着層を設けたポリエステルフィルムを機械軸方向に10cm、横方向に20cmとなるように裁断したものを2枚用意し、易接着層の設けられた表面と、易接着層の設けられていない表面とを重ねあわせ、これに0.6kg/cmの圧力をサンプル全面に60℃で80%RHの雰囲気下にて17時間かけた後、フィルムの横方向におけるサンプルの一端において、端から1cmをT字型になるように折り返し、上記テンシロンUM−11のチャックにはさみ、T字方向に10cm/分の速度でフィルムの横方向に沿って完全に剥離したときにかかる積算応力を剥離長さで除して幅10cmあたりの平均剥離力を算出し、以下の基準で評価した。
○:平均剥離力が 340mN/5cm未満
△:平均剥離力が 340mN/5cm以上380mN/5cm未満
×:平均剥離力が 380mN/5cm以上
[実施例1]
<共重合ポリエステルの製造>
前記重合法(i)の条件に習い、以下の行程で共重合ポリエステルを製造した。
第1A行程としてテレフタル酸ジメチル100部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体(前記式(1)におけるn+m=2)54部、スピログリコール48部をエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンをチタン分子として20ミリモル%添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。
第1A行程に平行して、第1A’行程としてエチレングリコール1.3部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル3.1部をエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンをチタン分子として10ミリモル%添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。
第1A、第1A’行程終了後、第2A行程として、第1A行程に第1A’行程の生成物を添加した後、窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、未反応のテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールの反応により生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を完結させた。
そして、上記第2A行程終了後、系内を90mmHgまで減圧して重縮合反応を行ない、固有粘度0.55dl/gの共重合ポリエステル樹脂を得た。
<水分散体の調製>
得られた共重合ポリエステル20部をテトラヒドロフラン 80部に溶解し、得られた溶液に10000回転/分の高速攪拌下で水180部を滴下して青みがかった乳白色の分散体を得た。次いでこの分散体を20mmHgの減圧下で蒸留し、テトラヒドロフランを留去した。かくして固形分濃度10質量%の水分散体を得た。島津製作所製SA−CP4Lを用いて、この水分散体中の共重合ポリエステル樹脂の微粒子の平均粒径を測定したところ、0.12μmであった。
さらに、該水分散体180部にノニオン系界面活性剤:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=12.8)2部、フィラーとして平均粒径0.03μmのシリカを27部加え、さらに水618部を加えて塗布液を調製した。
得られた水分散体およびそれを用いた易接着層付きポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2]
<共重合ポリエステル樹脂の製造>
前記重合法(ii)の条件に習い、以下の行程で共重合ポリエステル樹脂を製造した。
まず、第1B工程として、テレフタル酸ジメチル100部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加体(前記式(1)におけるn+m=2)54部、スピログリコール48部をエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンをチタン分子として20ミリモル%添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。
第1B行程終了後、第2B行程として第1B行程にエチレングリコール1.3部と 5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル3.1部を加えて窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させて完全にエステル交換反応を行った。
上記第2B工程を経た後、系内を90mmHgまで減圧して重縮合反応を行ない、固有粘度0.48dl/gの共重合ポリエステル樹脂を得た。
<共重合ポリエステル水分散体の調製>
上記共重合ポリエステル樹脂を用いる以外は、実施例1と同様に行なって共重合ポリエステル水分散体、さらには塗布液を調製した。
得られた水分散体およびそれを用いた易接着層付きポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例3]
<共重合ポリエステル樹脂の製造>
前記重合法(iii)の条件に習い、以下の行程で共重合ポリエステル樹脂を製造した。
まず、第1C工程として、テレフタル酸ジメチル100部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体(前記式(1)におけるn+m=2)54部、スピログリコール48部、エチレングリコール1.3部をエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンをチタン元素量として20ミリモル%添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。
つぎに第2C行程として第1C行程に5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル3.1部を加えて窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させて完全にエステル交換反応を行った。
上記第2C工程を経た後、系内を90mmHgまで減圧して重縮合反応を行ない、固有粘度0.389dl/gの共重合ポリエステル樹脂を得た。
<共重合ポリエステル水分散体の調製>
上記共重合ポリエステルを用いる以外は、実施例1と同様に行なって共重合ポリエステル水分散体、さらには塗布液を調製した。
得られた水分散体およびそれを用いた易接着層付きポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例4〜9および比較例5〜6]
共重合成分の仕込み量を、表1のように変える以外は実施例1と同様に行なって、共重合ポリエステル樹脂を得た。次いで、これら共重合ポリエステル樹脂を用いる以外は、実施例1と同様に行なって共重合ポリエステル水分散体、さらには塗布液を調製した。
さらに、これらの塗布液を用いる以外は実施例1と同様に行なって、易接着層付きポリエステルフィルムを得た。
得られた水分散体およびそれを用いた易接着層付きポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1、4]
重合法(iV)として、テレフタル酸ジメチル、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加体(前記式(1)におけるn+m=2)、スピログリコール、エチレングリコール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルをエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンを添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。その後、系内を90mmHgまで減圧して重縮合反応を行なった。仕込み比は表1に示す。
次いで、これら共重合ポリエステルを用いる以外は、実施例1と同様に行なって共重合ポリエステル水分散体を調製した。なお、重縮合行程で著しくゲル化し、THFへの溶解性も乏しく、その後の評価は中止とした。
得られた水分散体の特性を表1に示す。
[比較例2]
重合法(V)として、テレフタル酸ジメチル、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加体(前記式(1)におけるn+m=2)、エチレングリコール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルをエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンを添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行い、留去するメタノール量が想定される量の半分に達してからスピログリコールを添加し、エステル交換反応を行った。その後、系内を90mmHgまで減圧して重縮合反応を行なった。仕込み比は表1に示す。
次いで、これら共重合ポリエステルを用いる以外は、実施例1と同様に行なって共重合ポリエステル水分散体を調製した。なお、重縮合行程で著しくゲル化し、THFへの溶解性も乏しく、その後の評価は中止とした。
得られた水分散体の特性を表1に示す。
[比較例3]
重合法(Vi)として、テレフタル酸ジメチル、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加体(前記式(1)におけるn+m=2)、エチレングリコール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルをエステル交換反応器に仕込み、これにトリメット酸チタンを添加して窒素雰囲気下で温度を240℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行い、留去するメタノール量が想定される量の全量に達してからスピログリコールを添加し、エステル交換反応を行った。その後、系内を90mmHgまで減圧して重縮合反応を行なった。仕込み比は表1に示す。
次いで、これら共重合ポリエステルを用いる以外は、実施例1と同様に行なって共重合ポリエステル水分散体を調製した。なお、重縮合行程で著しくゲル化し、THFへの溶解性も乏しく、その後の評価は中止とした。
得られた水分散体の特性を表1に示す。
さらにこれらの塗布液を用いる以外は実施例1と同様に行なって、易接着層付きポリエステルを得た。
Figure 2014185220
表1中のTAはテレフタル酸成分、NSIAは5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分、EGはエチレングリコール成分、BPA−PはビスフェノールAのプロピレンオキシド2付加体成分、SPGはスピログリコール成分を表す。
また、重合法(i)〜(vi)は、それぞれ前述の各実施例および比較例に記載した重合法の条件でを表す。

Claims (7)

  1. 酸成分がテレフタル酸成分とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分であり、全酸成分のモル数を基準として、10−40モル%のスピログリコール成分と、5−40モル%のビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物と、50〜200モル%のエチレングリコールとをエステル化反応またはエステル交換反応させたのち、重縮合反応させる共重合ポリエステル樹脂の製造方法であって、
    テレフタル酸成分とスピログリコール成分とを、予めエステル化反応またはエステル交換反応させる第1工程と、第1工程の反応生成物とスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とをエステル化反応またはエステル交換反応させる第2工程とを有する共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
  2. 第2工程でエチレングリコールを加える請求項1記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
  3. スルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分とエチレングリコールとが予めエステル化反応またはエステル交換反応させたものである請求項2記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
  4. 第1工程でビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を加える請求項1記載の共重合ポリエステル樹脂の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で得られた共重合ポリエステル樹脂。
  6. 酸成分の70mol%以上がテレフタル酸成分、0.5〜5mol%がスルホン酸金属塩基含有芳香族ジカルボン酸成分である請求項5記載の共重合ポリエステル樹脂。
  7. 請求項5または6のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂を水に溶解または分散させた水分散体。
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