JP2014169741A - 免振装置 - Google Patents
免振装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014169741A JP2014169741A JP2013041610A JP2013041610A JP2014169741A JP 2014169741 A JP2014169741 A JP 2014169741A JP 2013041610 A JP2013041610 A JP 2013041610A JP 2013041610 A JP2013041610 A JP 2013041610A JP 2014169741 A JP2014169741 A JP 2014169741A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roller
- vibration
- rollers
- horizontal
- upper structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000002955 isolation Methods 0.000 title abstract description 35
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 claims abstract description 14
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 claims abstract description 12
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims abstract description 11
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims description 24
- 230000009471 action Effects 0.000 abstract description 3
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 abstract 1
- 238000011835 investigation Methods 0.000 description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 239000000463 material Substances 0.000 description 7
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 6
- 238000011160 research Methods 0.000 description 6
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 5
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 5
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 5
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 4
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 4
- 230000008439 repair process Effects 0.000 description 3
- 230000004044 response Effects 0.000 description 3
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 2
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 2
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 2
- 239000004567 concrete Substances 0.000 description 2
- 230000001066 destructive effect Effects 0.000 description 2
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 2
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 2
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 2
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 230000000116 mitigating effect Effects 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 238000012827 research and development Methods 0.000 description 2
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 2
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 2
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 2
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 2
- 239000002023 wood Substances 0.000 description 2
- 230000000712 assembly Effects 0.000 description 1
- 238000000429 assembly Methods 0.000 description 1
- 230000005764 inhibitory process Effects 0.000 description 1
- 230000002452 interceptive effect Effects 0.000 description 1
- 230000002787 reinforcement Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Railway Tracks (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
【課題】免振機能の信頼性が高く、上部構造物上の進行車両の安全運行を図れ、維持管理の容易な構造の免振装置を提供する。
【解決手段】対面する略水平な平行面体の間にコロを挟持した重量支持体を、構造物の上部構造と下部構造の間に設置し、上部構造上を進行する車両の進行方向に直交する方向の水平振動に対しては、水平振動荷重によるコロの転動により、水平方向の振動を減衰して上部構造物に伝える。列車等の進行方向の振動に対してはコロの長軸方向の摩擦係数による滑りにより、減衰して上部構造に伝達する。又、車両の加減速による加速度の反作用より生じる上下部構造物間の相対移動に対しても、コロ長軸方向の摩擦力により制御する事により解決する。
【選択図】図1
【解決手段】対面する略水平な平行面体の間にコロを挟持した重量支持体を、構造物の上部構造と下部構造の間に設置し、上部構造上を進行する車両の進行方向に直交する方向の水平振動に対しては、水平振動荷重によるコロの転動により、水平方向の振動を減衰して上部構造物に伝える。列車等の進行方向の振動に対してはコロの長軸方向の摩擦係数による滑りにより、減衰して上部構造に伝達する。又、車両の加減速による加速度の反作用より生じる上下部構造物間の相対移動に対しても、コロ長軸方向の摩擦力により制御する事により解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、軌道構築物の地震時等に受ける振動を小さくする事が出来る免振技術に関する。
鉄道車両安全運行に関する研究は、車体、シャーシ、台車、軌道等の改良や、地震警戒報の早期作動の研究開発等様々な機関で行われている。
新潟中越大震災や、東北地方太平洋沖地震等、それぞれ地震発生時刻と略同時に発生した列車脱線事故の原因、再発防止対策等については鉄道事故調査報告書 非特許文献1、非特許文献2により、それぞれ発表されている。
これらの事故調査報告書によると脱線の原因は、車輪の上昇量がフランジ高さを超えた事や、地震動による構造物の共振現象による振幅が異構造物間で大きな変位として現れ車両が同調し易い周波数成分帯であったと考えられる事等、と推定された。
これらの地震対策として、線路からの脱線防止対策として脱線防止ガイドや接着絶縁継ぎ目の破断防止装置の実施や、地震警戒報の一刻も早い早期作動の研究等が行われている。
超重量物が高速移動するエネルギーは莫大であり、地震報を感知してから、制動措置を働かせ列車が安全速度まで減速するのに、本振動が伝わるまでに行う事は直下型の地震にあっては難しい。
非特許文献1、非特許文献2により、安全対策についてさまざまの指導・勧告が行われ、又、鉄路各社においても年次安全報告書 非特許文献3などに見られ通り、その対策の研究が行われ、高架構築物や、軌道施設等の構造物の補強対策は行われているが、免振についての対応は希薄である。
列車安全運行の為の免振対策は、コロを素材として使用する事により可能である。
古代からコロは回転摩擦抵抗が少ない事や、長軸方向に対しては滑り摩擦抵抗が大きい事から積載物の滑り落下を防ぎながら、石材等の超重量物の運搬に利用され、巨大建造物が築造されたり、又、両端を大きな車輪状にしたコロも出現して、乗り物を始めとして多方面で利用されている。
コロは線接触で耐破壊力に優れている事から、重量物の軸受等としてロールベアリングに使用され、特許文献1に見られるような各種大型機械に利用されている。
又、最近は上部建築物を支える工法の免振対策として特許文献2が知られている。
前記、特許文献2の免振工法では下部工、上部工の間にコロを狭持し水平方向の振動を減衰するものであるが、コロの長軸方向の特性である摩擦抵抗力を評価していない。
長軸方向の摩擦抵抗力を利用したコロは、特許文献3に見る事は出来るが、これは搬送物等をコロに接して移動させるものである。
国土交通省 航空・鉄道事故調査委員会 平成19年11月30日発表 東日本旅客鉄道株式会社上越新幹線とき325号列車脱線事故 平成16年10月23日発生 事故調査報告書 24−25頁
国土交通省 運輸安全委員会 平成25年2月22日発表 東日本旅客鉄道株式会社東北新幹線仙台駅構内列車脱線事故 平成23年3月11日発生 事故調査報告書 31−35頁
安全報告書2012 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 富田哲郎 鉄道事業本部安全企画部2012年9月発行 16-23頁
上記提案の免振装置では、コロを下部に介在させた構造物上を、略直線状に移動する物体を想定していないために、進行する車両等の加減速により発生する上下部構造物間の進行方向の相対移動を制御する機能が無く、列車等の一方向性進行物を運行するのに有効な機能が十分でない。
従って、本発明が解決しようとする課題は、略直線状に移動する物体に対する免振機能が高く、信頼性が高い構造の免振装置を提供する。
前記の課題は、構造物の上部構造と下部構造の相対する平行面体に車両進行方向にコロを長軸方向に狭挟した重力支持体が、車両進行方向に直交する水平振動に対してコロの転動により、上部構造物躯体に減衰して振動を伝えると共に、進行方向に対しては、コロ長軸方向の摩擦抵抗力によるすべり現象で水平振動を減衰して上部構造に伝えると共に、上下部構造物間の相対移動を制御する免振装置によって解決される。
本発明の免震構造にあっては、進行方向に略直交方向の水平方向の荷重によるコロの転動により水平方向の振動を、もう一方の躯体に減衰して伝える構造であり、信頼性が高く、維持管理が容易な免振装置を提供出来る。
コロと、平面体は線接触となり、転がり摩擦抵抗は少なく、コロの転動は、水平方向の振動に対して免振効果を発揮する。
進行方向の水平振動は上部構造上を走行する車両に、加減速をさせる力が働くが、安全運行上の障害とはなり難い。
車両の発進時や、制動時に働く加速度の反作用として、上下部構造物間に相対移動を発生させようとする力に対しては、コロ長軸方向の摩擦力が作用するので、上下部構造物間の相対移動は制御される。
コロに凹凸を付けることにより前記の相対移動をさらに制御することが出来る。
本免振工事実施箇所が免振未対応箇所に接続する所にあっては、免振能力削減緩和区間を設けて、免振機能を暫減させて接続する。
前記の免振機能削減方法として、凹凸を付けたコロにあっては、上下部構造物が凹凸部分に常時接触する構造にする事により、転がり距離が異なる事から発生する、すべり摩擦抵抗を利用することが出来る。
コロを長軸方向に敷設していけば、延長方向に必要に応じて距離を延伸できる。
又、コロの直径、使用本数により、コロの分担荷重を調整でき、軽い物から重い建造物までの免振基礎として幅広く利用出来る。
本装置の使用材料は、上部建造物等の重量により、木質系、合成樹脂系から、コンクリート系、金属系及びそれらの複合物又は混合物等用途に応じて材料の選定が可能である。
また、コロは使用箇所、条件により様々な形状の凹凸加工をして利用する事が出来る。
以下、この発明の実施方法について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る免振装置を具備した、バラスト軌道路床断面を示しており、下部基礎1上に上部構造2を構築したもので、両者の間に多数のコロ3から成る重量支持体4が、設置されている構造物の断面図である。
略水平な上下の平行面体5、6はコロ3を狭挟し、進行方向を長軸として設置したコロは、列車進行方向に直交方向の水平振幅加重によりコロは転動し、相対する平面体とは相対移動するので、左右の水平振動を減衰して対面する上部構造に伝達する。
又、進行方向の水平振幅は、コロの長軸方向の滑り摩擦で振動は減衰され上部構造に伝わる。
垂直振動による上部構造への振動は車両具備のスプリングにより吸収されるようにする。
走行車両の加減速による加速度の反作用として上部構造と下部構造間に働く相対移動しようする力は、長軸方向の摩擦抵抗力により減衰される。
コロに凹凸7加工をする事により、摩擦力を増す事が出来る。
隣接コロの接触を避けるため、両端部は軸受8を設けコロに装着する。
軸受を設けない場合は、隣接コロ同士の接触を避ける対応として、隔壁9を設けて1区画に1本づつコロを設置する事が出来る。
コロ転道部の平行面体に円弧加工10をする事により、復元機能を持たせる事が出来る。
コロの姿勢を制御するためにレール11で案内され、取り付け軸に対して空転する案内輪12を設置することが出来る。
凹凸加工したコロは、凹凸どちらか一方を転動用11として、上下部構造と圧接状態を保って使用する。
凹凸の他方をすべり摩擦を利用した制御用12として使用する。
免振機能を減衰させる目的で使用する時は、凹凸部を常時圧接状態にして使用する。
コロ凹凸加工部面は、上下部構造物、コロの相対移動により、面圧接しないように、上下部構造物とコロ加工勾配13を異なえて加工する。
上下部構造物はコロの接触部14にローラーを介在させて、転道の阻害とならない様にする事が出来る。
相対移動による上下部工の接触とコロの動転により、コロのせり上がり現象が発生するので、許容せり上がり以上にせり上がらないように、それ以上は勾配は垂直とする事が出来る。
コロ端部に設置する擁壁15は、長軸方向のストッパーとして機能して、バネ16、接触盤17から成る。
バネ反発強度はコロのせり上がりが生じた場合は元位置に復元する能力有する物とする事が出来る。
上記端部擁壁間は排水路18とすると共に、監査廊19として、免振装置の点検を出来る様にする。
上記点検、補修の為コロの間隙から奥が見通せ、又、カメラ等が入る様に、上下部構造物のコロ噛み合せ部に穴20を設けておく。
穴の間隔はコロがいかなる位置で停止していても、いずれかから見通せるように、コロ間隔の整数倍の長さを避けて穴を開ける。
免振装置の点検等を、頻繁に行う予定のある場合は、上下部基礎をH型鋼組 図3等として、ウエブプレート等の所用の箇所に穴をあけて、資機材の搬入、搬出路とする事が出来る。
高速走行車両により発生する蛇行に伴う軌道路床への反作用としての揺れを防止するため、平常時は上部下部構造物は外部ストパー21、22を働かせておく。
上下部構造物の平行面体に円弧加工を施さない場合は復元機能が必要であり、前記のストッパーには進行方向に直交する水平移動に対応する復元機能を兼ね備えるものとする。
外部ストッパーは早期地震警報システム ユレダス等で地震初期微動発生の信号を受信したら、応力を自動的に解除する構造とする。
ストッパーの応力解除できなかった場合に備えて、平常の運行による振動や、蛇行による反力には耐える強度とし、地震時の衝撃荷重に対しては壊れる構造材で作製する。
内部ストッパー22の上下間隔はコロを通過出来ない間隔とする。
図10は高架部をリニアモーターカー23の軌道に使用した場合のの断面図である。
上記に利用可能となるのは、平常時の高速安定運行を行え、信頼性の高い免振効果に加えて、管理が容易である本免振装置の特徴である。
1 基礎下部構造
2 上部構造
3 コロ
4 重量支持体
5 上部平行面体
6 下部平行面体
7 コロ凹凸加工部
8 軸受
9 隔壁
10 平行面体円弧加工部
11 案内レール
12 案内輪
13 転動用コロ圧接部
14 制御用コロ部
15 コロ加工勾配
16 コロと上下部構造物との接触部
17 コロ端部擁壁
18 バネ
19 接触盤
20 排水路
21 監査廊
22 観察穴
23 外部上段ストッパー
24 外部下段ストッパー
25 内部ストッパー
26 高架部リニアモーターカー軌道断面図
2 上部構造
3 コロ
4 重量支持体
5 上部平行面体
6 下部平行面体
7 コロ凹凸加工部
8 軸受
9 隔壁
10 平行面体円弧加工部
11 案内レール
12 案内輪
13 転動用コロ圧接部
14 制御用コロ部
15 コロ加工勾配
16 コロと上下部構造物との接触部
17 コロ端部擁壁
18 バネ
19 接触盤
20 排水路
21 監査廊
22 観察穴
23 外部上段ストッパー
24 外部下段ストッパー
25 内部ストッパー
26 高架部リニアモーターカー軌道断面図
本発明は、軌道構築物の地震時等に受ける振動を小さくする事が出来る免振技術に関する。
鉄道車両安全運行に関する研究は、車体、シャーシ、台車、軌道等の改良や、地震警戒報の早期作動の研究開発等様々な機関で行われている。
新潟中越大震災や、東北地方太平洋沖地震等、それぞれ地震発生時刻と略同時に発生した列車脱線事故の原因、再発防止対策等については鉄道事故調査報告書 非特許文献1、非特許文献2により、それぞれ発表されている。
これらの事故調査報告書によると脱線の原因は、車輪の上昇量がフランジ高さを超えた事や、地震動による構造物の共振現象による振幅が異構造物間で大きな変位として現れ車両が同調し易い周波数成分帯であったと考えられる事等、と推定された。
これらの地震対策として、線路からの脱線防止対策として脱線防止ガイドや接着絶縁継ぎ目の破断防止装置の実施や、地震警戒報の一刻も早い早期作動の研究等が行われている。
超重量物が高速移動するエネルギーは莫大であり、地震報を感知してから、制動措置を働かせ列車が安全速度まで減速するのに、本振動が伝わるまでに行う事は直下型の地震にあっては難しい。
非特許文献1、非特許文献2により、安全対策についてさまざまの指導・勧告が行われ、又、鉄路各社においても年次安全報告書 非特許文献3などに見られる通り、その対策の研究が行われ、高架構築物や、軌道施設等の構造物の補強対策は行われているが、免振についての対応は希薄である。
列車安全運行の為の免振対策は、コロを素材として使用する事により可能である。
古代からコロは回転摩擦抵抗が少ない事や、長軸方向に対しては滑り摩擦抵抗が大きい事から積載物の滑り落下を防ぎながら、石材等の超重量物の運搬に利用され、巨大建造物が築造されたり、又、両端を大きな車輪状にしたコロも出現して、乗り物を始めとして多方面で利用されている。
コロは線接触で耐破壊力に優れている事から、重量物の軸受等としてロールベアリングに使用され、特許文献1に見られるような各種大型機械に利用されている。
又、最近は上部建築物を支える工法の免振対策として特許文献2が知られている。
前記、特許文献2の免振工法では下部工、上部工の間にコロを狭持し水平方向の振動を減衰するものであるが、コロの長軸方向の特性である摩擦抵抗力を評価していない。
長軸方向の摩擦抵抗力を利用したコロは、特許文献3に見る事は出来るが、これは搬送物等をコロに接して移動させるものである。
国土交通省 航空・鉄道事故調査委員会 平成19年11月30日発表 東日本旅客鉄道株式会社上越新幹線とき325号列車脱線事故 平成16年10月23日発生 事故調査報告書 24−25頁
国土交通省 運輸安全委員会 平成25年2月22日発表 東日本旅客鉄道株式会社東北新幹線仙台駅構内列車脱線事故 平成23年3月11日発生 事故調査報告書 31−35頁
安全報告書2012 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 富田哲郎 鉄道事業本部安全企画部2012年9月発行 16−23頁
上記提案の免振装置では、コロを下部に介在させた構造物上を、略直線状に移動する物体を想定していないために、進行する車両等の加減速により発生する上下部構造物間の進行方向の相対移動を制御する機能が無く、列車等の一方向性進行物を運行するのに有効な機能が十分でない。
従って、本発明が解決しようとする課題は、略直線状に移動する物体に対する免振機能が高く、信頼性が高い構造の免振装置を提供する。
前記の課題は、構造物の上部構造と下部構造の相対する平行面体に車両進行方向にコロを長軸方向に狭挟した重力支持体が、車両進行方向に直交する水平振動に対してコロの転動により、上部構造物躯体に減衰して振動を伝えると共に、進行方向に対しては、コロ長軸方向の摩擦抵抗力によるすべり現象で水平振動を減衰して上部構造に伝えると共に、上下部構造物間の相対移動を制御する免振装置によって解決される。
本発明の免振構造にあっては、進行方向に略直交方向の水平方向の荷重によるコロの転動により水平方向の振動を、もう一方の躯体に減衰して伝える構造であり、信頼性が高く、維持管理が容易な免振装置を提供出来る。
コロと、平面体は線接触となり、転がり摩擦抵抗は少なく、コロの転動は、水平方向の振動に対して免振効果を発揮する。
進行方向の水平振動は上部構造上を走行する車両に、加減速をさせる力が働くが、安全運行上の障害とはなり難い。
車両の発進時や、制動時に働く加速度の反作用として、上下部構造物間に相対移動を発生させようとする力に対しては、コロ長軸方向の摩擦力が作用するので、上下部構造物間の相対移動は制御される。
コロに凹凸を付けることにより前記の相対移動をさらに制御することが出来る。
本免振工事実施箇所が免振未対応箇所に接続する所にあっては、免振能力削減緩和区間を設けて、免振機能を暫減させて接続する。
前記の免振機能削減方法として、凹凸を付けたコロにあっては、上下部構造物が凹凸部分に常時接触する構造にする事により、転がり距離が異なる事から発生する、すべり摩擦抵抗を利用することが出来る。
コロを長軸方向に敷設していけば、延長方向に必要に応じて距離を延伸できる。
又、コロの直径、使用本数により、コロの分担荷重を調整でき、軽い物から重い建造物までの免振基礎として幅広く利用出来る。
本装置の使用材料は、上部建造物等の重量により、木質系、合成樹脂系から、コンクリート系、金属系及びそれらの複合物又は混合物等用途に応じて材料の選定が可能である。
また、コロは使用箇所、条件により様々な形状の凹凸加工をして利用する事が出来る。
以下、この発明の実施方法について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る免振装置を具備した、バラスト軌道路床断面を示しており、下部基礎1上に上部構造2を構築したもので、両者の間に多数のコロ3から成る重量支持体4が、設置されている構造物の断面図である。
略水平な上下の平行面体5、6はコロ3を狭挟し、進行方向を長軸として設置したコロは、列車進行方向に直交方向の水平振幅加重によりコロは転動し、相対する平面体とは相対移動するので、左右の水平振動を減衰して対面する上部構造に伝達する。
又、進行方向の水平振幅は、コロの長軸方向の滑り摩擦で振動は減衰され上部構造に伝わる。
垂直振動による上部構造への振動は車両具備のスプリングにより吸収されるようにする。
走行車両の加減速による加速度の反作用として上部構造と下部構造間に働く相対移動しようする力は、長軸方向の摩擦抵抗力により減衰される。
コロに凹凸7加工をする事により、摩擦力を増す事が出来る。
隣接コロの接触を避けるため、両端部は軸受8を設けコロに装着する。
軸受を設けない場合は、隣接コロ同士の接触を避ける対応として、隔壁9を設けて1区画に1本づつコロを設置する事が出来る。
コロ転動部の平行面体に円弧加工10をする事により、復元機能を持たせる事が出来る。
コロの姿勢を制御するためにレール11で案内され、取り付け軸に対して空転する案内輪12を設置することが出来る。
凹凸加工したコロは、凹凸どちらか一方を転動用13として、上下部構造と圧接状態を保って使用する。
凹凸の他方をすべり摩擦を利用した制御用14として使用する。
免振機能を減衰させる目的で使用する時は、凹凸部を常時圧接状態にして使用する。
コロ凹凸加工部面は、上下部構造物とコロの相対移動により、面圧接しないように、上下部構造物とコロの加工勾配15を異なえて加工する。
上下部構造物はコロの接触部16にローラーを介在させて、転動の阻害とならない様にする事が出来る。
コロと上下部構造物の相対移動により、コロのせり上がり現象が発生するので、許容せり上がり以上にせり上がらないように、上下部構造物とコロの噛み合せ部の先端勾配は垂直とする事が出来る。
長軸方向のストッパーは、コロ端部に設置する擁壁17、バネ18、接触盤19から成る。
バネ反発強度はコロのせり上がりが生じた場合は元位置に復元する能力を有する物とする事が出来る。
上記端部擁壁間は排水路20とすると共に、監査廊21として、免振装置の点検を出来る様にする。
上記点検、補修の為コロの間隙から奥が見通せ、又、カメラ等が入る様に、上下部構造物のコロ噛み合せ部に孔22を設けておく。
孔の間隔はコロがいかなる位置で停止していても、いずれかから見通せるように、コロ間隔の整数倍の長さを避けて孔を空ける。
免振装置の点検等を、頻繁に行う予定のある場合は、上下部基礎をH型鋼組 図3等として、ウエブプレート等の所用の箇所に孔をあけて、資機材の搬入、搬出路とする事が出来る。
高速走行車両により発生する蛇行に伴う軌道路床への反作用としての揺れを防止するため、平常時は上部下部構造物は外部ストパー23、24を働かせておく。
上下部構造物の平行面体に円弧加工を施さない場合は復元機能が必要であり、前記のストッパーには進行方向に直交する水平移動に対応する復元機能を兼ね備えるものとする。
外部ストッパーは早期地震警報システム ユレダス等で地震初期微動発生の信号を受信したら、応力を自動的に解除する構造とする。
ストッパーは、その応力を解除できなかった場合に備えて、平常の運行による振動や、蛇行による反力には耐える強度とし、地震時の衝撃荷重に対しては壊れる構造材で作製する。
内部ストッパー25の上下間隔はコロが通過出来ない間隔とする。
図10は高架部をリニアモーターカー26の軌道に使用した場合の断面図である。
上記に利用可能となるのは、平常時の高速安定運行を行え、信頼性の高い免振効果に加えて、管理が容易である本免振装置の特徴である。
1 基礎下部構造
2 上部構造
3 コロ
4 重量支持体
5 上部平行面体
6 下部平行面体
7 コロ凹凸加工部
8 軸受
9 隔壁
10 平行面体円弧加工部
11 案内レール
12 案内輪
13 転動用コロ圧接部
14 制御用コロ部
15 コロ加工勾配
16 コロと上下部構造物との接触部
17 コロ端部擁壁
18 バネ
19 接触盤
20 排水路
21 監査廊
22 観察孔
23 外部上段ストッパー
24 外部下段ストッパー
25 内部ストッパー
26 高架部リニアモーターカー軌道断面図
2 上部構造
3 コロ
4 重量支持体
5 上部平行面体
6 下部平行面体
7 コロ凹凸加工部
8 軸受
9 隔壁
10 平行面体円弧加工部
11 案内レール
12 案内輪
13 転動用コロ圧接部
14 制御用コロ部
15 コロ加工勾配
16 コロと上下部構造物との接触部
17 コロ端部擁壁
18 バネ
19 接触盤
20 排水路
21 監査廊
22 観察孔
23 外部上段ストッパー
24 外部下段ストッパー
25 内部ストッパー
26 高架部リニアモーターカー軌道断面図
本発明は、軌道構築物の地震時等に受ける振動を小さくする事が出来る免振装置に関する。
非特許文献1、非特許文献2により、安全対策についてさまざまの指導・勧告が行われ、又、鉄路各社においても年次安全報告書 非特許文献3などに見られる通り、その対策の研究が行われ、高架構築物や、軌道施設等の構造物の耐震補強対策は行われているが、免振についての対応は希薄である。
上記提案の特許文献2の免振装置では、コロを下部に介在させた構造物上を、略直線状に移動する物体を想定していないために、進行する車両等の加減速により発生する上下部構造物間の進行方向の相対移動を制御する機能が無く、列車等の一方向性進行物を運行するのに有効な機能が十分でない。
本発明の免振装置にあっては、進行方向に略直交方向の水平方向の荷重によるコロの転動により水平方向の振動を、もう一方の躯体に減衰して伝える構造であり、信頼性が高く、維持管理が容易な免振装置を提供出来る。
図2、6に示すようにコロに凹凸7加工をする事により、摩擦力を増す事が出来る。
隣接コロの接触を避けるため、両端部は図1、2に示すように軸受8を設けコロに装着する。
軸受を設けない場合は、隣接コロ同士の接触を避ける対応として、図8に示すように隔壁9を設けて1区画に1本づつコロを設置する事が出来る。
コロ転動部の平行面体に図7に示すように円弧加工10をする事により、復元機能を持たせる事が出来る。
コロの姿勢を制御するために図8、9に示すようにレール11で案内され、取り付け軸に対して空転する案内輪12を設置することが出来る。
凹凸加工したコロは、凹凸どちらか一方を図6に示すように転動用13として、上下部構造と圧接状態を保って使用する。
長軸方向のストッパーは、図8,9に示すようにコロ端部に設置する擁壁17、バネ18、接触盤19から成る。
上記点検、補修の為コロの間隙から奥が見通せ、又、カメラ等が入る様に、上下部構造物のコロ噛み合せ部に図6に示すように孔22を設けておく。
高速走行車両により発生する蛇行に伴う軌道路床への反作用としての揺れを防止するため、平常時は上部下部構造物は図1、10に示すように外部ストパー23、24を働かせておく。
Claims (2)
- 対面する略水平な、平行面体の間に水平荷重により転動する、長軸を上部構造上を進行する物体の方向に多数のコロを狭持した鉛直荷重支持体を、構造物の上部構造と下部構造の間に設置し、地震振幅荷重による、コロの転動により、上部構造上を略直線状に進行する物体の直交方向の水平振動を減衰して対面する構造物躯体に伝えると共に、進行方向の水平振動に対してはコロの長軸方向の摩擦係数によるすべりにより、振動を減衰して上部構造に伝えると共に、進行物体の加減速により生じる加速度による反作用により生じる上下部構造間の相対移動の制御はコロの長軸方向の特性である摩擦抵抗により制御することが出来る事を特徴とする免振装置。
- 上記のコロに凹凸加工を加えた構造により、さらに制御力増大する事が出来る事を特徴とする免振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013041610A JP5340497B1 (ja) | 2013-03-04 | 2013-03-04 | 免振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013041610A JP5340497B1 (ja) | 2013-03-04 | 2013-03-04 | 免振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5340497B1 JP5340497B1 (ja) | 2013-11-13 |
JP2014169741A true JP2014169741A (ja) | 2014-09-18 |
Family
ID=49679168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013041610A Expired - Fee Related JP5340497B1 (ja) | 2013-03-04 | 2013-03-04 | 免振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5340497B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110219251B (zh) * | 2019-07-03 | 2020-11-10 | 中南建设集团有限公司 | 一种双块式无砟轨道桥梁底座横向模板定位装置 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US1562312A (en) * | 1923-08-09 | 1925-11-17 | Charles F Draper | Roller bearing |
DE1160873B (de) * | 1961-06-13 | 1964-01-09 | Wolfhart Andrae Dipl Ing | Kipplager fuer Bruecken und aehnliche Bauwerke |
JP2580712Y2 (ja) * | 1990-08-03 | 1998-09-17 | 章 川上 | 地震の揺れをやわらげる装置 |
JP2907310B2 (ja) * | 1993-05-20 | 1999-06-21 | 日本原子力発電株式会社 | 免振装置 |
JPH07305301A (ja) * | 1994-05-13 | 1995-11-21 | Bridgestone Corp | 軌道用防振装置 |
JP2005147218A (ja) * | 2003-11-13 | 2005-06-09 | Nachi Fujikoshi Corp | 転がり免震支承体 |
JP5593257B2 (ja) * | 2011-03-10 | 2014-09-17 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 制振装置 |
-
2013
- 2013-03-04 JP JP2013041610A patent/JP5340497B1/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5340497B1 (ja) | 2013-11-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9834416B2 (en) | Support for supporting a person conveying device on a structure | |
Kobzev et al. | Substantiation of the parameters of vibration systems in the cab of the gantry crane at the workplace of crane operators | |
KR102109969B1 (ko) | 터널 작업용 작업대차 | |
KR101503484B1 (ko) | 낙교방지 및 인장저항 성능을 갖는 면진장치 | |
CN101883732A (zh) | 电梯减震器 | |
KR101688427B1 (ko) | 프리캐스트 슬래브 부유철도궤도구조 및 그의 시공 방법 | |
CN105258901A (zh) | 一种轨道车辆碰撞试验的防护装置和防护方法 | |
JP5340497B1 (ja) | 免振装置 | |
AU2016383700A1 (en) | Axle box rubber cushion, bogie and railway vehicle | |
JP5697004B1 (ja) | 免振装置 | |
JP2014114837A (ja) | 免震構造物 | |
JP4970234B2 (ja) | 橋梁制振装置および高架橋 | |
Krylov | Focusing of Rayleigh waves generated by high-speed trains under the condition of ground vibration boom | |
CN206635579U (zh) | 一种减振垫 | |
Xia et al. | Dynamic analysis of rail transit elevated bridge with ladder track | |
JP2005163264A (ja) | 鉄道車両用軌道 | |
Tekergül et al. | Effect of trench barrier on free field motion due to the train and highspeed train passages | |
Xue et al. | Vibration characteristics and environmental responses of different vehicle-track-ballast coupling systems in subway operation | |
Lei et al. | Rail Corrugation Characteristics in Metro Small Radius Curve Track with Common Fasteners | |
JP5513453B2 (ja) | 免震基礎及び車両の固定方法 | |
JP6241003B2 (ja) | 車両走行路支持装置 | |
CN203782552U (zh) | 一种预固结型桥梁支座结构 | |
Toward et al. | Mitigation of railway induced vibrations by using subgrade stiffening and wave impeding blocks | |
Sattari et al. | Comparison of Vibration Amplitude in Isfahan Subway Due to Track Structure-An Experimental Study. | |
CN102345253A (zh) | 铁路抗震道床系统 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |