JP2014164829A - 有機elディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高色純度の有機ELディスプレイパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る有機ELディスプレイパネルは、第一電極204と第二電極212と発光媒体層とを少なくとも備え、赤色、緑色、青色のサブピクセル213、214、215に対応する部分に第一電極204をそれぞれ設け、赤色のサブピクセル213に対応する部分の第一電極204の上に赤色有機発光層208を設け、緑色のサブピクセル214に対応する部分の第一電極204の上に緑色有機発光層209を設け、赤色有機発光層208と緑色有機発光層209と青色のサブピクセル215に対応する部分の第一電極204との上に青色有機発光層210を設け、青色有機発光層210の上に第二電極212を設け、赤色のサブピクセル213の光取り出し側と緑色のサブピクセル214の光取り出し側の少なくとも一方に青色発光抑制部201、202を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エレクトロルミネセンス(以下、ELとも記載する。)を利用した有機ELディスプレイパネル及びその製造方法に関するものである。
有機エレクトロルミネセンス素子(以下、有機EL素子とも記載する。)は、二つの対向する電極の間に有機発光材料からなる有機発光層を備えており、この有機発光層に電流を流すことで発光させるものである。
図1に一般的な有機エレクトロルミネセンスディスプレイパネル(以下、有機ELディスプレイパネルとも記載する。)の模式図を示した。一つのピクセル(画素)101は、3原色のR(赤色)、G(緑色)、B(青色)それぞれのサブピクセル102からなる。サブピクセル102にはそれぞれの発光色の有機EL素子が形成されており、アクティブ駆動の場合にはさらに薄膜トランジスタ(以下、TFTとも記載する。)が形成されている。
一般的に、ディスプレイ用の基板として、パターニングされた感光性ポリイミド等の絶縁物がサブピクセルを区画するように隔壁状に形成されているものを用いる。その際、隔壁パターンは陽極として成膜されている透明電極のエッジ部を覆うように形成され、隔壁パターンがサブピクセル領域を規定している。
そして、透明電極及び隔壁パターン上には正孔注入層が形成されている。正孔キャリアを注入するための正孔注入層を成膜する方法として、ドライ成膜とウェット成膜法の2種類がある。ウェット成膜法を用いる場合、一般的に水に分散されたポリチオフェンの誘導体等が用いられる。また、正孔注入層の上に正孔輸送層を形成する場合もある。
有機発光層を形成する方法も同様にドライ成膜とウェット成膜法の2種類があるが、均一な成膜が容易なドライ成膜である真空蒸着法を用いる場合、微細パターンのマスクを用いてパターニングする必要があり、大型基板や微細パターニングが非常に困難である。
それに対して、高分子材料または低分子材料を溶剤に溶かして塗工液にし、これをウェット成膜法で薄膜形成する方法がある。高分子材料または低分子材料の塗液を用いてウェット成膜法で有機発光層を含む発光媒体層を形成する場合の層構成は、陽極側から正孔輸送層、有機発光層の順で積層した2層構成が一般的である。このとき、有機発光層はカラーパネル化するために赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれの発光色をもつ有機発光材料を溶剤中に溶解または安定して分散してなる有機発光インキを用いて塗り分けることができる(特許文献1、2参照)。
有機発光層を真空蒸着によって形成する場合、上記のように大面積、高精細が難しく、また装置コストが高いのに対して、ウェット成膜法では真空設備を用いないため装置コストが比較的低く、マスクを用いないため大面積化においてもメリットがある。
ウェット成膜法によるパターニング成膜には、インクジェット法、印刷法、ノズルプリント法によるパターン形成が提案されている。例えば、特許文献3に開示されているインクジェット法は、インクジェットノズルから溶剤に溶かした発光層材料を基板上に噴出させ、基板上で乾燥させることで所望のパターンを得る方法である。
ウェット成膜法には上記のようなメリットがあるものの、青色素子において真空蒸着法を用いて作成した素子と比較して発光特性が低いという課題があった。この課題解決のため、ウェット成膜法にて赤色有機発光層、緑色有機発光層をそれぞれ形成してから、低分子の青色有機発光層を真空蒸着法にて全面に形成することで、微細パターニングすることなく青色有機発光層を形成する方法が開示されている。
特許文献4、5には、赤色、緑色の有機EL素子にそれぞれ赤色、緑色の有機発光層をインクジェット法により形成し、その上から赤色、緑色、青色の有機EL素子の全面に青色有機発光層を蒸着法により形成する方法が開示されている。特性の不十分な青色有機発光層を蒸着により形成し、さらにパターニングすることなく全面に形成することでプロセスを簡便にしている。
特許文献6には、青色有機発光層を全面に形成して微細パターニングしないことによりプロセスを簡便化する方法が開示されている。
特許文献4〜6に開示された方法では、赤色、緑色の有機発光層の上にこれらに接して青色有機発光層を形成するために、赤色、緑色のサブピクセルのEL発光に青色発光が混合して色純度が低下してしまうという課題がある。特許文献7には赤色、緑色のサブピクセルにおける赤色、緑色の有機発光層と青色有機発光層の間に共通正孔輸送層を真空蒸着法により形成する方法が開示されているが、この層は、赤色、緑色の有機発光層の陰極側に位置して、かつ青色有機発光層の陽極側に位置するために、正孔と電子の両方の注入性、ブロック性が要求され、赤色、緑色のサブピクセルと青色サブピクセルの特性の両立が難しくかえって特性を損なう場合もあるという課題があった。
特開2001−93668号公報 特開2001−155858号公報 特開平10−12377号公報 特許第3899566号明細書 特許第4062352号明細書 特開2006−140434号公報 特開2011−233855号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、高色純度の有機ELディスプレイパネル及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、基板上に形成した第一電極と、前記第一電極と対向して形成した第二電極と、前記第一電極と前記第二電極とで挟んだ、少なくとも有機発光層を含む発光媒体層と、を少なくとも備える、赤色、緑色及び青色のサブピクセルを有する有機ELディスプレイパネルであって、赤色、緑色及び青色のサブピクセルに対応する部分に前記第一電極をそれぞれ設け、前記赤色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に少なくとも赤色発光材を含む赤色有機発光層を設け、前記緑色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に少なくとも緑色発光材を含む緑色有機発光層を設け、前記赤色有機発光層と、前記緑色有機発光層と、前記青色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極との上に少なくとも青色発光材を含む青色有機発光層を設け、前記青色有機発光層の上に前記第二電極を設け、前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の少なくとも一方に、前記青色有機発光層から生ずる青色発光を選択的に抑制する青色発光抑制部を設けたことを特徴とする有機ELディスプレイパネルである。
また、上記の有機ELディスプレイパネルにおいて、前記青色発光抑制部を、前記青色発光を選択的に吸収する層としたこととしてもよい。
また、上記の有機ELディスプレイパネルにおいて、前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と、前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の両方に、同じ構成からなる前記青色発光抑制部を設けたこととしてもよい。
また、上記の有機ELディスプレイパネルにおいて、前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部と前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部の少なくとも一方の前記青色発光抑制部を、前記青色発光を吸収して蛍光を発光する蛍光材料を含む層としたこととしてもよい。
また、上記の有機ELディスプレイパネルは、前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部は、前記青色発光を吸収して赤色発光する蛍光材料を含み、前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部は、前記青色発光を吸収して緑色発光する蛍光材料を含むこととしてもよい。
また、上記の有機ELディスプレイパネルにおいて、前記赤色のサブピクセルにおける前記赤色有機発光層と前記青色有機発光層とは接しており、前記緑色のサブピクセルにおける前記緑色有機発光層と前記青色有機発光層とは接していることとしてもよい。
また、上記の有機ELディスプレイパネルにおいて、前記赤色のサブピクセルにおける前記第一電極と前記赤色有機発光層との間、前記緑色のサブピクセルにおける前記第一電極と前記緑色有機発光層との間及び前記青色のサブピクセルにおける前記第一電極と前記青色有機発光層との間に正孔輸送層をそれぞれ設けたこととしてもよい。
また、上記の有機ELディスプレイパネルにおいて、前記青色有機発光層と前記第二電極との間に電子輸送層を設けたこととしてもよい。
本発明の別の態様は、基板上に形成した第一電極と、前記第一電極と対向して形成した第二電極と、前記第一電極と前記第二電極とで挟んだ、少なくとも有機発光層を含む発光媒体層と、を少なくとも備える、赤色、緑色及び青色のサブピクセルを有する有機ELディスプレイパネルの製造方法であって、前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の少なくとも一方に、青色発光を選択的に抑制する青色発光抑制部を形成する工程と、赤色、緑色及び青色のサブピクセルに対応する部分に前記第一電極をそれぞれ形成する工程と、前記赤色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に赤色有機発光層を塗布法により形成する工程と、前記緑色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に緑色有機発光層を塗布法により形成する工程と、前記赤色有機発光層と、前記緑色有機発光層と、前記青色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極との上に青色有機発光層を真空蒸着法により形成する工程と、前記青色有機発光層の上に前記第二電極を形成する工程と、を有し、前記青色発光抑制部を形成する工程を、前記第一電極を形成する工程の前、または前記第二電極を形成する工程の後に実施することを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法である。
本発明の一態様であれば、赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の少なくとも一方に、青色有機発光層から生ずる青色発光を選択的に抑制する青色発光抑制部を設けているので、高色純度の有機ELディスプレイパネルを得ることができる。
一般的な有機ELディスプレイパネルの構造を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る有機ELデバイスの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイパネルに用いることができる隔壁付きTFT基板の構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図を参照しながら説明する。
本発明の有機ELディスプレイパネルの実施形態の一例を図2に示す。まず、基板200上の赤色サブピクセル213に対応する位置に青色発光抑制部201を形成し、緑色サブピクセル214に対応する位置に青色発光抑制部202を形成する。
青色発光抑制部201、202は、赤色、緑色の有機EL素子から得られるEL発光のうち青色発光成分を抑制する機能を有する。本実施形態に係る有機ELディスプレイパネルでは、赤色、緑色のサブピクセル213、214における赤色有機発光層208、緑色有機発光層209の上に青色有機発光層210が形成されている。このため、本来の赤色、緑色の発光に青色発光がわずかに混合してしまう。これは、赤色有機発光層208、緑色有機発光層209の中で生成した励起子が青色有機発光層210に拡散すること、また正孔が青色有機発光層210まで移動することによると考えられる。このために色純度が低下してしまう。そこで、青色発光抑制部201、202を設けることによって、赤色、緑色のサブピクセル213、214における青色発光成分を抑制してEL発光の色純度を向上させることができる。
本実施形態における青色発光抑制部201、202は、青色発光を選択的に吸収する層とすることができる。本来のEL発光にわずかに混合している青色発光成分を吸収するので、発光効率の損失は非常に小さい。また、赤色、緑色のサブピクセル213、214に対応する青色発光抑制部201、202を同じ構成とすることで工程の簡略化をすることができる。
通常、液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルターは、例えばバックライトである白色発光をそれぞれ赤色、緑色、青色の発光成分だけを透過することで多色化する機能を有しており、発光効率の損失が大きく、また工程が多い。この点、本実施形態における青色発光抑制部201、202とは異なる。
また、本実施形態における青色発光抑制部201、202は、青色発光を吸収して蛍光を発光する層とすることができる。赤色サブピクセル213のEL発光の光取り出し側に設ける青色発光抑制部201に、青色発光を吸収して赤色発光する蛍光材料を含むことにより不用な青色発光の再利用を図ることができる。同様に、緑色サブピクセル214のEL発光の光取り出し側に設ける青色発光抑制部202に青色発光を吸収して緑色発光する蛍光材料を含むことにより不用な青色発光の再利用を図ることができる。
赤色サブピクセル213に対応する青色発光抑制部201と緑色サブピクセル214に対応する青色発光抑制部202は、両方とも形成することもできるが、片方だけでも構わない。これは必要に応じて適宜選択することができる。
次に、平坦化膜203を全面に形成する。
次に、赤色サブピクセル213、緑色サブピクセル214、青色サブピクセル215に対応する位置に第一電極204を形成する。次に、発光領域を区画するように隔壁205を形成する。
次に、正孔注入層206を第一電極204の上に形成し、次に、正孔輸送層207を正孔注入層206の上に形成する。
次に正孔輸送層207の上の赤色、緑色のサブピクセル213、214に対応する部分にそれぞれ赤色有機発光層208、緑色有機発光層209を塗布法により形成する。
次に、赤色、緑色のサブピクセル213、214に対応する部分の赤色有機発光層208、緑色有機発光層209の上、および青色のサブピクセル215に対応する部分の正孔輸送層207の上に青色有機発光層210を真空蒸着法により形成する。青色有機発光層210は、全面に蒸着をすることで微細なメタルマスクを用いる必要がない。
次に、青色有機発光層210の上に電子輸送層211を真空蒸着法により形成する。次に、電子輸送層211の上に第二電極212を形成する。
以上の工程を経ることで有機ELディスプレイパネルが形成される。
本実施形態における有機ELディスプレイパネルは、パッシブ駆動、アクティブ駆動のいずれにも適用することができる。
図2では基板200側に発光を取り出す構成例を示したが、本実施形態における有機ELディスプレイパネルの光取り出し方向は、基板200側(つまり、図面下側)でも基板200の反対側(つまり、図面上側)でも良い。基板200の反対側に取り出す場合は、第二電極212として、透明または半透明の膜を適用し、その上に本実施形態における青色発光抑制部201、202を配置する。
以下、本実施形態に係る有機ELディスプレイパネルの詳細な構成について、図2、3を参照しながら説明する。
<基板200>
本発明の実施の形態に用いられる基板200としては、有機EL素子を担持できるものであればよいが、アクティブマトリクス方式の場合には薄膜トランジスタを形成したTFT基板を用いる。このTFT基板について、以下、図3を参照しながら説明する。
図3は、本発明の実施の形態に用いることができる隔壁付きTFT基板の例である。このTFT基板には、TFTと有機EL表示装置の第一電極(画素電極)307が設けられており、かつ、TFTと第一電極307とが電気接続している。
TFTや、その上方に構成されるアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置は、支持体で支持される。支持体としては、機械的強度、絶縁性を有し寸法安定性に優れた支持体であれば如何なる材料も使用することができる。例えば、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート、または、これらプラスチックフィルムやシートに酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜を単層もしくは積層させた透光性基材や、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、シート、板や、前記プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができる。光取出しをどちらの面から行うかに応じて支持体の透光性を選択すればよい。これらの材料からなる支持体は、有機EL表示装置内への水分の侵入を避けるために、無機膜を形成したり、フッ素樹脂を塗布したりして、防湿処理や疎水性処理を施してあることが好ましい。特に、発光媒体層への水分の侵入を避けるために、支持体における含水率およびガス透過係数を小さくすることが好ましい。
支持体上に設ける薄膜トランジスタは、公知の薄膜トランジスタを用いることができる。具体的には、主として、ソース/ドレイン領域及びチャネル領域が形成される活性層301、ゲート絶縁膜302及びゲート電極303から構成される薄膜トランジスタが挙げられる。薄膜トランジスタの構造としては、特に限定されるものではなく、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、コプレーナ型等が挙げられる。
活性層301は、特に限定されるものではなく、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、セレン化カドミウム等の無機半導体材料、ZnO、IGZO等の金属酸化物半導体材料、又はチオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)等の有機半導体材料により形成することができる。これらの活性層301は、例えば、アモルファスシリコンをプラズマCVD法により積層し、イオンドーピングする方法;SiHガスを用いてLPCVD法によりアモルファスシリコンを形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法;Siガスを用いてLPCVD法により、また、SiHガスを用いてPECVD法によりアモルファスシリコンを形成し、エキシマレーザー等のレーザーによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピング法によりイオンドーピングする方法(低温プロセス);減圧CVD法又はLPCVD法によりポリシリコンを積層し、1000℃以上で熱酸化してゲート絶縁膜302を形成し、その上にn+ポリシリコンのゲート電極305を形成し、その後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法(高温プロセス)等が挙げられる。
ゲート絶縁膜302としては、通常、ゲート絶縁膜として使用されているものを用いることができ、例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiOや、ポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO等を用いることができる。
ゲート電極305としては、通常、ゲート電極として使用されているものを用いることができ、例えば、アルミ、銅等の金属;チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属;ポリシリコン;高融点金属のシリサイド;ポリサイド;等が挙げられる。
薄膜トランジスタは、シングルゲート構造、ダブルゲート構造、ゲート電極が3つ以上のマルチゲート構造であってもよい。また、LDD構造、オフセット構造を有していてもよい。さらに、1つの画素中に2つ以上の薄膜トランジスタが配置されていてもよい。
本実施形態に係る表示装置は、薄膜トランジスタが有機EL表示装置のスイッチング素子として機能するように接続されている必要があり、トランジスタのドレイン電極304と有機EL表示装置の画素電極307が電気的に接続されている。
<青色発光抑制部201、202>
青色発光抑制部201、202には、公知の青色発光を吸収する材料、層構成から適宜選択することができる。例えば、青色発光成分を選択的に吸収する色素を分散させた着色組成物の膜を適用することができる。色素には、染料系、顔料系のものが適用できる。また、誘電体多層膜等の光学薄膜を適用することも可能である。
色素としては、例えば黄色顔料を用いることができ、黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、144、146、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等が挙げられる。
青色発光抑制部201、202(図3では青色発光抑制部311)の形成方法としては公知の方法を適宜選択することができるが、例えば塗布法、転写法、蒸着法、等の方法を用いることができる。また、パターニング方法としては公知の方法を適宜選択することができるが、例えばフォトリソグラフィを用いた方法が適用できる。また、インクジェット法を用いてパターニングすることも可能である。
フォトリソグラフィを用いる場合、透明樹脂中に色素を、光開始剤、重合性モノマーと共に適当な溶剤に分散させた着色感光性組成物を透明基板上に塗布成膜して着色感光性組成物層を形成し、着色感光性組成物層にパターン露光、現像することが好適に用いることができる。
透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれる。透明樹脂には、必要に応じて、その前駆体である、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーを単独で、または2種以上混合して用いることができる。また、当該透明樹脂は、オーバーコート層として使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
用いることのできる重合性モノマーおよびオリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
紫外線照射により硬化する場合には、光重合開始剤等が添加される。光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。これらの光重合開始剤は、1種または2種以上混合して用いることができる。光重合開始剤の使用量は、着色組成物の全固形分量を基準として0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜30重量%である。
さらに、増感剤として、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン系化合物を併用することもできる。これらの増感剤は、1種または2種以上混合して用いることができる。増感剤の使用量は、光重合開始剤と増感剤の合計量を基準として0.5〜60重量%が好ましく、より好ましくは3〜40重量%である。
さらに、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。多官能チオールの使用量は、着色組成物の全固形分量を基準として0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。0.1質量%未満では多官能チオールの添加効果が不充分であり、30質量%を越えると感度が高すぎて逆に解像度が低下する。
また、必要に応じて有機溶剤を含有することができる。有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
また、青色発光抑制部201、202には、青色発光を吸収して蛍光を発光する公知の蛍光材料を適宜選択して適用することができる。蛍光材料としては、無機蛍光材料、有機蛍光材料が適用できる。蛍光材料の例として、ローダミン系、シアニン系、ナフタルイミド系、ペリレン系、クマリン系、キナクリドン系、等の化合物が挙げられる。
<平坦化膜203>
青色発光抑制部201、202を形成した上には、適宜、平坦化膜203(図3では平坦化膜310)を形成することができる。
平坦化膜203には、透明な樹脂が好適に用いられる。樹脂としては、公知の材料から適宜選択できるが、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、等が挙げられる。
平坦化膜203の形成方法としては、公知の方法を適宜選択することができるが、塗布法が好ましい。
<画素電極(第一電極)204>
基板200の上に画素電極204(図3では画素電極307)を成膜し、必要に応じてパターニングをおこなう。画素電極204の材料としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができる。画素電極204を陽極とする場合にはITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましい。下方から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション構造の場合は透光性のある材料を選択する必要がある。画素電極204の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができる。画素電極204のパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を用いることができる。本実施形態においては、フォトリソグラフィー法が好ましい。
<隔壁205>
隔壁205(図3では隔壁308)は、画素に対応した発光領域を区画するように形成する。塗布法により有機発光層208、209を形成する際に有機材料を溶かした溶液を入れるための開口部を形成するために隔壁は形成される。
隔壁205の形成方法としては、平坦化膜203上に無機膜を一様に形成し、レジストでマスキングした後、ドライエッチングを行う方法や、平坦化膜203上に感光性樹脂を積層し、フォトリソ法により所定のパターンとする方法が挙げられる。隔壁205の好ましい高さは0.1μm〜10μmであり、より好ましくは0.5μm〜4μm程度である。高すぎると対向電極(第二電極)212の形成及び封止を妨げ、低すぎると発光媒体層形成時に隣接する画素と混色してしまうからである。隔壁205としては、感光性樹脂が好適に用いることができる。感光性樹脂としては、ポジ型レジスト、ネガ型レジストのどちらでもよく、具体的にはポリイミド系、アクリル樹脂系、ノボラック樹脂系の感光性樹脂が挙げられる。必要に応じて撥水剤を添加したり、プラズマやUVを照射して形成後にインクに対する撥液性を付与することもできる。
<有機EL素子>
有機EL素子の一例として、第一電極204上に、発光媒体層として正孔注入層206、正孔輸送層207、有機発光層208、209、210、電子輸送層211が順次設けられ、さらに第二電極212が形成された構成が挙げられる。電極間に挟まれたこれらの層は一部省略することも可能であり、また、さらに正孔ブロック層等の層を追加することも可能であり、公知のものから適宜選択される。
<正孔注入層206>
正孔注入層206は、第一電極204から正孔を注入する機能を有する。正孔注入層206の物性値としては、第一電極204の仕事関数と同等以上の仕事関数を有することが好ましい。これは第一電極204から効率的に正孔注入を行うためである。第一電極204の材料により異なるが4.5eV以上6.5eV以下を用いることができ、第一電極204がITOやIZOの場合、5.0eV以上6.0eV以下が好適に用いることが可能である。正孔注入層206の比抵抗に関しては、膜厚30nm以上の状態で、1×10〜2×10Ω・mであることが好ましく、より好ましくは5×10〜1×10Ω・mである。また、ボトムエミッション構造では第一電極204側から放出光を取り出すため、光透過性が低いと取り出し効率が低下してしまうため、可視光波長領域の全平均で75%以上が好ましく、85%以上ならば好適に用いることが可能である。
正孔注入層206を構成する材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物等の高分子材料を用いることができる。この他にも、導電率が10−2S/cm以上10−6S/cm以下である導電性高分子を好ましく用いることができる。高分子材料は、湿式法による成膜工程に使用可能である。このため、正孔注入層206を形成する際に高分子材料を用いることが好ましい。このような高分子材料は、水又は溶剤によって分散或いは溶解され、分散液又は溶液として使用される。
また、正孔注入層材料として、無機材料を用いる場合、CuO、Cr、Mn、FeO(x〜0.1)、NiO、CoO、Bi、SnO、ThO、Nb、Pr、AgO、MoO、ZnO、TiO、V、Nb、Ta、MoO、WO、MnO等を用いることができる。
正孔注入層206を形成する方法としては、第一電極204上の表示領域全面にスリットコート法、スピンコート法、ダイコート法、ディッピング法、ブレードコート法、又はスプレー法等の簡便な方法で一括形成することもできるが、凸版印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法など既存の成膜法を用いることもできる。正孔注入層206を形成する際には、上記正孔注入層材料が、水、有機溶剤、或いはこれらの混合溶剤に溶解されたインキ(液体材料)が用いられる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、アニソール、メシチレン、テトラリン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル等が使用できる。また、インキには、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。正孔注入層206が無機材料である場合には抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等のドライプロセスを用いて形成することができる。
<正孔輸送層207>
正孔輸送層207は、有機発光層208、209、210と正孔注入層206との間に積層することで、正孔を有機発光層208、209、210に輸送するとともに電子ブロック性と励起子ブロック性を有することで素子の発光効率、寿命を向上させる機能を有する。
正孔輸送層207の材料としては、公知の材料から適宜選択することが可能であるが、例えば、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、等が挙げられる。
これらの有機材料は、溶媒に溶解または安定に分散させ正孔輸送層207のインキとなる。正孔輸送層材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの単独またはこれらの混合溶媒が上げられる。中でもトルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶媒が正孔輸送層材料の溶解性の面から好適である。また、正孔輸送層インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
これら正孔輸送層材料としては、正孔注入層206よりも仕事関数が同等以上の材料を選択することが好ましく、更に有機発光層208、209、210よりも仕事関数が同等以下であることがより好ましい。これは正孔注入層206から有機発光層208、209、210へのキャリア注入時に不必要な注入障壁を形成しないためである。また有機発光層208、209、210から発光に寄与できなかった電荷を閉じ込める効果を得るため、バンドギャップが3.0eV以上であることが好ましく、より好ましくは3.5eV以上であると好適に用いることができる。
正孔輸送層207の形成法としては、第一電極204上の表示領域全面にスリットコート法、スピンコート法、ダイコート法、ディッピング法、又はスプレー法等の簡便な方法で一括形成することもできるが、凸版印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法など既存の成膜法を用いることもできる。
<有機発光層208、209、210>
正孔輸送層207の形成後、有機発光層208、209、210を形成する。有機発光層208、209、210は、電流を通すことにより発光する層である。
有機発光層208、209を形成する有機発光材料は、例えば、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス[8−(パラ−トシル)アミノキノリン]亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系などの低分子系発光材料が使用できるが、本発明ではこれらに限定されるわけではない。
また、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系の高分子材料が挙げられる。
有機発光層208、209には、マトリクスポリマーを含むことができる。マトリクスポリマーとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を好適に用いることができる。
これらの有機発光材料は溶媒に溶解または安定に分散させ有機発光インキとなる。有機発光材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの単独またはこれらの混合溶媒が上げられる。中でもトルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶媒が有機発光材料の溶解性の面から好適である。また、有機発光インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
青色有機発光層210には公知の青色発光材料から適宜選択することができるが、真空蒸着可能な低分子材料が好ましい。例えば、アントラセン誘導体、ナフタレン誘導体、ピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、金属錯体系、等が挙げられる。
赤色、緑色の有機発光層208、209の形成法としては、ウェット成膜法が好ましく、パターニング成膜にはインクジェット法、ノズルプリント法、凸版印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などのウェット成膜法など既存の成膜法を用いることができる。特に、凸版印刷法が好ましい。
青色有機発光層210の形成法としては、ドライ成膜法が好ましく、真空蒸着法が特に好ましい。
<電子注入層>
有機発光層208、209、210を形成した後、正孔ブロック層や電子注入層等を形成することができる。正孔ブロック層および電子注入層に用いる材料としては、一般に電子輸送材料として用いられているものであれば良く、トリアゾール系、オキサゾール系、オキサジアゾール系、シロール系、ボロン系等の低分子系材料、フッ化リチウムや酸化リチウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩や酸化物等を用いて真空蒸着法による成膜が可能である。
<対向電極212>
次に、対向電極(第二電極)212を形成する。対向電極212を陰極とする場合には、有機発光層208、209、210への電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質を用いる。具体的にはMg、Al、Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体層と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いてもよい。または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属1種以上と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を用いてもよい。具体的にはMgAg、AlLi、CuLi等の合金が使用できる。
対向電極212の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。
<封止>
有機EL表示装置としては電極間に発光材料を挟み、電流を流すことで発光させることが可能であるが、有機発光材料は大気中の水分や酸素によって容易に劣化してしまうため通常は外部と遮断するための封止をする。
<缶封止>
封止は、例えば封止缶を基板200上に接着しても良い。封止缶としては、ガスの透過性の低いものである必要があり、その材質は、ガラス、あるいはステンレス等の金属、等を用いることができる。接着剤としては、UV硬化性の接着剤が好ましい。
<パッシベーション層>
有機EL素子を外部からの酸素や水分から保護するために、対向電極212上にパッシベーション層を形成しても良い。パッシベーション層としては、酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化炭素などの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、炭化ケイ素などの金属炭化物、必要に応じて、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜との積層膜を用いてもよいが、特に、バリア性と透明性の面から、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素を用いることが好ましく、さらには、膜密度を可変した積層膜や勾配膜を使用することにより、段差被覆性とバリア性を両立する膜となる。
パッシベーション層の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法を用いることができるが、特に、バリア性や段差被覆性の面、さらには成膜条件により膜密度や膜組成を容易に可変できることから、CVD法を用いることが好ましい。CVD法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、触媒CVD法、VUV−CVD法などを用いることができる。また、CVD法における反応ガスとしては、モノシランや、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)やテトラエトキシシランなどの有機シリコン化合物に、N、O、NH、H、NOなどのガスを必要に応じて添加してもよく、必要に応じて、シランなどのガス流量や、プラズマ電力を変えることにより膜密度を変化させてもよく、使用する反応性ガスにより膜中に水素や炭素が含有させることもできる。
パッシベーション層の膜厚としては、5μm以下、より好ましくは1μm以下とすることが好ましい。
<封止体>
封止のために、封止材上に樹脂層を設けてこれを貼り合わせることもできる。
封止材としては、水分や酸素の透過性が低い基材である必要がある。また、材料の一例として、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等のセラミックス、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラス、石英、耐湿性フィルムなどを挙げることができる。耐湿性フィルムの例として、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したフィルムや、透過性の小さいフィルムと吸水性のあるフィルムまたは吸水剤を塗布した重合体フィルムなどがあり、耐湿性フィルムの水蒸気透過率は、10−6g/m/day以下であることが好ましい。
樹脂層の材料の一例として、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などからなる光硬化型接着性樹脂、熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂や、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂を挙げることができる。樹脂層を封止材の上に形成する方法の一例として、溶剤溶液法、押出ラミ法、溶融・ホットメルト法、カレンダー法、ノズル塗布法、スクリーン印刷法、真空ラミネート法、熱ロールラミネート法などを挙げることができる。必要に応じて吸湿性や吸酸素性を有する材料を含有させることもできる。封止材上に形成する樹脂層の厚みは、封止する有機EL表示装置の大きさや形状により任意に決定されるが、5〜500μm程度が望ましい。なお、ここでは封止材上に樹脂層として形成したが直接有機EL表示装置側に形成することもできる。
最後に、有機EL表示装置と封止体との貼り合わせを封止室で行う。封止体を、封止材と樹脂層の2層構造とし、樹脂層に熱可塑性樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着のみ行うことが好ましい。熱硬化型接着樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着した後、さらに硬化温度で加熱硬化を行うことが好ましい。光硬化性接着樹脂を使用した場合は、ロールで圧着した後、さらに光を照射することで硬化を行うことができる。
[実施例1]
以下、本発明の実施例について図2を参照しつつ説明する。
基板200として、支持体上に設けられたスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT)を備えたアクティブマトリクス基板を用いた。基板200のサイズは200mm×200mmでその中に対角5インチ、画素数は320×240のディスプレイが中央に配置されている。
基板200上に、感光性樹脂中に青色発光を吸収する材料である顔料(C.I.Pigment Yellow 139)を分散させた着色組成物を、スピンコート法により塗布し、フォトマスクを介して所定のパターン露光およびアルカリ現像を着色組成物に行うことにより、赤色サブピクセル213、緑色サブピクセル214に対応する部分に青色発光抑制部201、202のパターンを形成した。
この上に感光性の平坦化材をコートし、平坦化膜203を形成した。その後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを行い、TFTのドレイン電極と接続するためのコンタクトホールを開けた。
この上に画素電極204を形成した。画素電極204としてITOを用いた。ITO膜を平坦化膜203上にスパッタリングにより形成し、パターニングした。膜厚は40nmとした。次に、画素電極204の端部を被覆し画素を区画するような形状で隔壁205を形成した。隔壁205の形成は、ポジレジストを用いて、スピンコート法にて基板200全面に厚み2μmで形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングした。
次に、正孔注入層206として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物を赤色、緑色、青色のサブピクセル213、214、215全体にダイコート法により50nmの膜厚で形成した。
次に、正孔輸送層207として、ポリフルオレン誘導体を赤色、緑色、青色のサブピクセル213、214、215全体にダイコート法により形成し、加熱処理をすることにより不溶化した。加熱処理後の正孔輸送層207の膜厚は20nmであった。
次に、赤色有機発光材料であるポリフルオレン誘導体を濃度2%になるようにトルエンに溶解させた有機発光インキを用い、この基板200を印刷機にセッティングし、赤色サブピクセル213に赤色有機発光層208を凸版印刷法で印刷を行った。印刷、乾燥後の赤色有機発光層208の膜厚は50nmとなった。
次に、緑色有機発光材料であるポリフルオレン誘導体を濃度2%になるようにトルエンに溶解させた有機発光インキを用い、この基板200を印刷機にセッティングし、緑色サブピクセル214に緑色有機発光層209を凸版印刷法で印刷を行った。印刷、乾燥後の緑色有機発光層209の膜厚は55nmとなった。
次に、青色有機発光層210として、赤色、緑色、青色のサブピクセル213、214、215全体に真空蒸着法によりアントラセン誘導体とスチリルアミン誘導体を94:6の比率で共蒸着して40nmの膜厚で形成した。サブピクセル213、214、215全体に形成するので微細なメタルマスクは用いていない。
次に、電子輸送層211として、赤色、緑色、青色のサブピクセル213、214、215全体に真空蒸着法により2,2′,2″−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(TPBi)を15nmの膜厚で形成した。サブピクセル213、214、215全体に形成するので微細なメタルマスクは用いていない。
次に、対向電極(陰極)212として、真空蒸着法でLiFを0.5nm成膜し、その後アルミニウム膜を150nm成膜した。
その後、これらの有機EL構成体を、外部の酸素や水分から保護するために、ガラスキャップと接着剤を用いて密閉封止した。
こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置を駆動したところ、良好に駆動を行うことができた。
このパネルを発光させたときのパネル輝度測定から、赤色サブピクセル213の特性は効率11cd/A、緑色サブピクセル214の特性は効率12cd/A、青色サブピクセル215の特性は効率5.7cd/Aであった。赤色サブピクセル213からの発光スペクトルには青色領域にピークは見られず、色度は(0.65,0.35)であった。また、緑色サブピクセル214からの発光スペクトルにも青色領域にピークは見られず、色度は(0.29,0.63)であった。
[比較例1]
青色発光抑制部201、202を形成していない以外は、実施例1と同様にして、アクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置を作製した。
こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置を駆動したところ、良好に駆動を行うことができた。
このパネルを発光させたときのパネル輝度測定から、赤色サブピクセルの特性は効率11cd/A、緑色サブピクセルの特性は効率13cd/A、青色サブピクセルの特性は効率5.7cd/Aであった。赤色サブピクセルからの発光スペクトルには青色領域にピークが見られ、色度は(0.63,0.35)であった。また、緑色サブピクセルからの発光スペクトルにも青色領域にピークが見られ、色度は(0.28,0.61)であった。
このように、本実施形態に係る有機ELディスプレイパネルであれば、赤色発光、緑色発光の色純度が向上することが明らかとなった。
[実施例2]
基板200として、支持体上に設けられたスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT)を備えたアクティブマトリクス基板を用いた。基板200のサイズは200mm×200mmでその中に対角5インチ、画素数は320×240のディスプレイが中央に配置されている。
基板200上に、感光性樹脂中に青色発光を吸収する材料である顔料(C.I.Pigment Yellow 139)を分散させた着色組成物を、スピンコート法により塗布し、フォトマスクを介して所定のパターン露光およびアルカリ現像を着色組成物に行うことにより、赤色サブピクセル213、緑色サブピクセル214に対応する部分に青色発光抑制部201、202のパターンを形成した。
この上に、緑色蛍光材料であるクマリン6をネガ型フォトレジストに加えた蛍光組成物を、スピンコート法により塗布し、フォトマスクを用いて露光、現像することで、緑色サブピクセル214に対応する部分に緑色蛍光材料を含む青色発光抑制部202のパターンを形成した。
この上に感光性の平坦化材をコートし、平坦化膜203を形成した。その後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを行い、TFTのドレイン電極と接続するためのコンタクトホールを開けた。
その後の画素電極204の形成以降の工程は、実施例1と同様にして、アクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置を作製した。
こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置を駆動したところ、良好に駆動を行うことができた。
このパネルを発光させたときのパネル輝度測定から、緑色サブピクセル214の特性は効率13cd/Aであった。緑色サブピクセル214からの発光スペクトルに青色領域にピークは見られず、色度は(0.29,0.63)であった。
100:有機ELディスプレイパネル
101:ピクセル
102:サブピクセル
200:基板
201:青色発光抑制部
202:青色発光抑制部
203:平坦化膜
204:画素電極(第一電極)
205:隔壁
206:正孔注入層
207:正孔輸送層
208:赤色有機発光層
209:緑色有機発光層
210:青色有機発光層
211:電子輸送層
212:対向電極(第二電極)
213:赤色サブピクセル
214:緑色サブピクセル
215:青色サブピクセル
300:基板
301:活性層
302:ゲート絶縁膜
303:ソース電極
304:ドレイン電極
305:ゲート電極
306:絶縁膜
307:画素電極(第一電極)
308:隔壁
309:走査線
310:平坦化膜
311:青色発光抑制部

Claims (9)

  1. 基板上に形成した第一電極と、前記第一電極と対向して形成した第二電極と、前記第一電極と前記第二電極とで挟んだ、少なくとも有機発光層を含む発光媒体層と、を少なくとも備える、赤色、緑色及び青色のサブピクセルを有する有機ELディスプレイパネルであって、
    赤色、緑色及び青色のサブピクセルに対応する部分に前記第一電極をそれぞれ設け、
    前記赤色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に少なくとも赤色発光材を含む赤色有機発光層を設け、
    前記緑色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に少なくとも緑色発光材を含む緑色有機発光層を設け、
    前記赤色有機発光層と、前記緑色有機発光層と、前記青色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極との上に少なくとも青色発光材を含む青色有機発光層を設け、
    前記青色有機発光層の上に前記第二電極を設け、
    前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の少なくとも一方に、前記青色有機発光層から生ずる青色発光を選択的に抑制する青色発光抑制部を設けたことを特徴とする有機ELディスプレイパネル。
  2. 前記青色発光抑制部を、前記青色発光を選択的に吸収する層としたことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  3. 前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と、前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の両方に、同じ構成からなる前記青色発光抑制部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の有機ELディスプレイパネル。
  4. 前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部と前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部の少なくとも一方の前記青色発光抑制部を、前記青色発光を吸収して蛍光を発光する蛍光材料を含む層としたことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  5. 前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部は、前記青色発光を吸収して赤色発光する蛍光材料を含み、
    前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側に設けた前記青色発光抑制部は、前記青色発光を吸収して緑色発光する蛍光材料を含むことを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイパネル。
  6. 前記赤色のサブピクセルにおける前記赤色有機発光層と前記青色有機発光層とは接しており、
    前記緑色のサブピクセルにおける前記緑色有機発光層と前記青色有機発光層とは接していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイパネル。
  7. 前記赤色のサブピクセルにおける前記第一電極と前記赤色有機発光層との間、前記緑色のサブピクセルにおける前記第一電極と前記緑色有機発光層との間及び前記青色のサブピクセルにおける前記第一電極と前記青色有機発光層との間に正孔輸送層をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイパネル。
  8. 前記青色有機発光層と前記第二電極との間に電子輸送層を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイパネル。
  9. 基板上に形成した第一電極と、前記第一電極と対向して形成した第二電極と、前記第一電極と前記第二電極とで挟んだ、少なくとも有機発光層を含む発光媒体層と、を少なくとも備える、赤色、緑色及び青色のサブピクセルを有する有機ELディスプレイパネルの製造方法であって、
    前記赤色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側と前記緑色のサブピクセルにおけるEL発光の光取り出し側の少なくとも一方に、青色発光を選択的に抑制する青色発光抑制部を形成する工程と、
    赤色、緑色及び青色のサブピクセルに対応する部分に前記第一電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記赤色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に赤色有機発光層を、また前記緑色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極の上に緑色有機発光層をそれぞれ塗布法により形成する工程と、
    前記赤色有機発光層と、前記緑色有機発光層と、前記青色のサブピクセルに対応する部分の前記第一電極との上に青色有機発光層を真空蒸着法により形成する工程と、
    前記青色有機発光層の上に前記第二電極を形成する工程と、を有し、
    前記青色発光抑制部を形成する工程を、前記第一電極を形成する工程の前、または前記第二電極を形成する工程の後に実施することを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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JP2017538282A (ja) * 2014-09-30 2017-12-21 ノヴァレッド ゲーエムベーハー アクティブoledディスプレイ、アクティブoledディスプレイの操作方法、および化合物

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