JP2014143653A - 位相同期回路、時刻同期装置、位相同期方法、および位相同期プログラム - Google Patents

位相同期回路、時刻同期装置、位相同期方法、および位相同期プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周波数揺らぎを1ppb以下に低減し、かつ引き込み時間を短くして安定した高精度の時刻同期を実現しうる位相同期回路等を提供する。
【解決手段】位相同期回路Aは、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する位相監視手段A1と、時刻信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段A2と、時刻信号からパケットワンダを除去するワンダ除去手段A3と、を備えると共に、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号をジッタ除去手段に通してからワンダ除去手段に通し、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に当該時刻信号を直接ワンダ除去手段に通す信号切り替え手段A4を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は位相同期回路、時刻同期装置、位相同期方法、および位相同期プログラムに関し、特に非対称遅延環境にあっても高精度かつ引き込み時間を短くして安定した高精度の位相同期を実現しうる位相同期回路等に関する。
無線通信において、無線基地局間の時刻の同期についてはますます高精度化が要求されている。特に最新の高速無線通信規格として普及が始まっているLTE(Long Term Evolution)などでは、無線基地局間の時刻の同期は一般的には50ppb以下という精度が要求されているが、顧客によっては1ppb以下、即ち1億分の1秒以下という高精度の同期が要求される場合も実際にある。
このような高精度の時刻同期を実現するプロトコルが、非特許文献1に記載のIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)によって制定されたIEEE1588v2である。このプロトコルは、それ自体が上り回線と下り回線の遅延構成が同一である対称遅延環境を前提として策定されたものであるので、上り回線と下り回線の遅延構成が同一でない非対称遅延環境では、高精度の時刻同期をしにくいという点が当初から問題とされてきた。
IEEE1588v2で「1ppb」以下という時刻同期精度の厳しい要求を満足させるためには、パケット信号の位相雑音に相当する位相の揺らぎを除去する必要がある。この位相揺らぎを、以後パケットジッタ・ワンダ(または単にジッタ・ワンダ)という。周波数10Hz以上の成分がパケットジッタ、10Hz未満の成分がパケットワンダである。
特にスレーブ側で生成された1pps信号にパケットジッタ・ワンダがあると、時刻同期精度が大幅に悪化することとなる。このパケットジッタ・ワンダを除去するには、クロック信号生成の段階でソフトウェア的に除去する方法と、もしくは外部PLL(Phase Locked Loop、位相同期回路)を通すことによって除去する方法という、大きく分けて2種類の方法がある。
このうち、前者のソフトウェアで除去する方法は、様々なベンダから提案されているが、ITU−T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector)でも検討されているように、クロック信号生成のソフトウェアだけでは要求された「1ppb」以下という性能を満たすことは一般的に困難である。このため、マスタ装置とスレーブ装置の中間にBC(Boundary Clock)もしくはTC(Transparent Clock)といったクロック装置が必要となる。
これに対して、後者の外部PLLで除去する方法は、発生したパケットジッタ・ワンダを抑制するだけでよいので、BCやTCといった装置を新たに配備する必要がなく、ネットワーク全体としてのコストを安価に抑制することができる。
図8は、既存技術に係る時刻同期装置901の構成について示す説明図である。時刻同期装置901は、IEEE1588v2プロトコル部910と、IEEE1588v2パケット検出部920と、ディジタルPLL部930とから構成されている。IEEE1588v2プロトコル部910は、IEEE1588v2プロトコルに準拠する通信によって外部からクロック信号および受信パケットを受信し、これに応じてスレーブ時刻を生成する。
より具体的には、IEEE1588v2プロトコル部910は、外部クロックを基にスレーブ側の時刻を生成するスレーブ時刻タイマ機能911、受信パケットをキャプチャするパケットキャプチャ機能912、時刻オフセットを算出して出力するスレーブ時刻計算機能913、およびスレーブ時刻タイマ機能911で生成されたスレーブ時刻に時刻オフセットを加算してスレーブ時刻を調整する時刻加算器914を含む。
スレーブ時刻計算機能913は、パケットキャプチャ機能912で受信パケットとスレーブ時刻とから算出された各数値を元に時刻オフセットを算出し、これを時刻加算器914に出力する。そして、この時刻加算器914からの出力が、周波数揺らぎ成分除去前の時刻信号(1pps)としてディジタルPLL部930に出力される。
ディジタルPLL部930は、非対称遅延環境に起因するパケットジッタ・ワンダ除去性能を持ちかつ後述のホールドオーバ機能を持ち、これによって時刻加算器914から出力された時刻信号(1pps)から周波数揺らぎ成分を除去し、要求精度1ppb以内を満たす時刻信号を出力する。かつ、ディジタルPLL部930の位相ノイズ遮断周波数=1mHzである。
ディジタルPLL部930は、一般的なホールドオーバ機能付き完全積分型ディジタルPLL構成を備える。即ち、位相比較器931、ディジタルアンプ932、完全積分器933、ホールドオーババッファ934、選択器935、D/Aコンバータ936、VC−OCXO937、および分周器938を含む。
位相比較器931は、時刻加算器914から出力された時刻信号(1pps)と後述のVC−OCXO937からの出力信号から分周器938によって分周された再生信号との位相差を検出する。ディジタルアンプ932は、位相比較器931から出力された一次ループ信号を増幅する。完全積分器933は、ディジタルアンプ932から出力された二次ループ信号の増幅および積分処理を行う。ホールドオーババッファ934は、完全積分器933からの出力データを平均化してホールドオーバ機能を実現する。
選択器935は、後述のIEEE1588v2パケット検出部920のシンク(Sync)メッセージ停止モニタ機能921からの出力に応じて、完全積分器933とホールドオーババッファ934のうちどちらからの出力信号を後続のD/Aコンバータ機能936に出力するかを選択する。D/Aコンバータ936は、選択器935で選択されたディジタル信号を電圧信号(アナログ信号)に変換する。
VC−OCXO937(Voltage Controlled / Oven Controlled Crystal Oscillator)は、D/Aコンバータ936から出力された電圧信号を周波数信号に変換する。分周器938は、VC−OCXO937からの出力信号を分周し、これが最終的に要求精度1ppb以内を満たす時刻信号として外部に出力されると同時に、前述の位相比較器931にも入力される。
IEEE1588v2パケット検出部920は、シンク(Sync)メッセージ停止モニタ機能921を備える。シンク(Sync)メッセージ停止モニタ機能921は、受信パケットを監視してシンク(Sync)メッセージが当該受信パケットに含まれているか否かを検出し、その検出結果に応じて選択器935で完全積分器933とホールドオーババッファ934のうちどちらからの出力信号を選択するかを決定する制御信号を出力する。
より具体的には、通常の状態では選択器935は完全積分器933からの出力信号を選択しているが、受信パケットに予め与えられた所定の時間に亘ってシンク(Sync)メッセージが検出されなければ、シンク(Sync)メッセージ停止モニタ機能921は選択器935にホールドオーババッファ934からの出力信号を選択させ、その後シンク(Sync)メッセージが再び検出されれば、完全積分器933からの出力信号を選択する通常の状態に戻す。
このディジタルPLL部930の位相ノイズ遮断周波数は1mHz(直流ループゲイン=2π×1mHz=0.00628:既知の公式)である。これによって、この時刻同期装置901は、要求事項である「1ppb」以下を満足することができる。
これに関連する技術文献として、次の各特許文献がある。その中でも特許文献1には、2つのPLL回路を縦続接続し、第1のPLLのVCO動作電流を第2のPLLのVCOバイアス電流とするという周波数シンセサイザについて記載されている。特許文献2には、入力されるタイムスタンプと再生クロックの位相を比較した結果をPLLループを構成するというPLL回路について記載されている。
特許文献3には、3つのPLLをマルチループシンセサイザで構成としてジッタ・ワンダを抑制するという回路について記載されている。特許文献4には、正確に時刻同期が取れているか否かをスレーブ側で確証可能というクロック同期システムについて記載されている。特許文献5には、クライアント側でタイムサーバから受信したクロック信号との間の誤差を計算してこれを0に収束させていくというタイミングシステムについて記載されている。
特許文献6には、スレーブノードがマスタ側からのパケットの情報と再生によって得られたクロックの情報とを蓄積し、これらによってクロック同期を行うというクロック同期システムについて記載されている。特許文献7には、位相比較結果に基づいてジッタ・ワンダ成分と周波数変動状態を処理し、これに基づいてPLL手段のループゲインを調整するという回路について記載されている。非特許文献1は、前述のIEEE1588v2プロトコルの規格書である。
特開2000−269810号公報 特開2004−248123号公報 特開2006−332964号公報 特開2011−029918号公報 特表2011−525308号公報 再公表特許WO2009/035091号 再公表特許WO2010/110184号
図8に示したIEEE1588v2時刻同期方式による時刻同期装置901で、時刻精度を高精度化するためには、非対称遅延環境に起因するパケットジッタ・ワンダ除去性能を持ち、かつ位相ノイズ遮断周波数が1mHzであるディジタルPLL部930が利用されている。
しかしながら、このディジタルPLL部930は、PLL入力リファレンスが1ppsであるため、この1ppsの入力信号にジッタ・ワンダがあると「同期しない」もしくは「同期するが、電源投入もしくは周波数変更から安定した発振状態となるまでの引き込み時間が非常に長くなる(具体的には1日以上の引き込み時間がかかる場合もある)」という問題がある。その理由は、PLLの最短制御時間が1秒もあるからである。
即ち、1秒で位相比較されたデータが「単純に周波数ずれに伴う位相ずれ」なのか「パケットジッタ」なのかを判断できず、その結果として誤同期が生じて「同期しない」こととなる。ディジタルPLL部の外部もしくは内部にパケットジッタ・ワンダを除去するフィルタを備える構成とすると、今度は「引き込み時間が遅くなる」こととなる。この問題を解決しうる技術は、前述の特許文献1〜7、および非特許文献1のいずれにも記載されていない。
本発明の目的は、非対称遅延環境であるネットワーク環境にあっても、周波数揺らぎを1ppb以下に低減し、かつ引き込み時間を短くして安定した高精度の時刻同期を実現しうる位相同期回路、時刻同期装置、位相同期方法、および位相同期プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る位相同期回路は、入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路であって、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する位相監視手段と、時刻信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段と、時刻信号からパケットワンダを除去するワンダ除去手段と、を備えると共に、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号をジッタ除去手段に通してからワンダ除去手段に通し、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に当該時刻信号を直接ワンダ除去手段に通す信号切り替え手段とを有すること、を特長とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る時刻同期装置は、外部から受信するクロック信号および受信パケットに応じて時刻信号を生成し、複数拠点間の周波数タイミングを同期させる時刻同期装置であって、特定の通信プロトコルに従って通信パケットを受信し、これに従って時刻信号を生成するパケット受信部と、受信パケットを常時監視し、シンク(Sync)メッセージが当該受信パケットに含まれているか否かを検出するパケット検出部と、シンク(Sync)メッセージに従って時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去する位相同期回路と、を備えると共に、位相同期回路が請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載の位相同期回路であること、を特長とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る位相同期方法は、入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を位相監視手段が判断し、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に信号切り替え手段が当該時刻信号をジッタ除去手段に通してパケットジッタを除去してからワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去し、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に信号切り替え手段が当該時刻信号を直接ワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去すること、を特長とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る位相同期プログラムは、入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、位相同期回路が備えるプロセッサに、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する手順、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号のパケットジッタを除去してからパケットワンダを除去する手順、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に直接当該時刻信号のパケットワンダを除去するする手順とを実行させること、を特長とする。
本発明は、上記したように、ジッタ除去手段およびワンダ除去手段という二重のPLL回路を設け、入力された時刻信号にパケットジッタがある場合にはその時刻信号をジッタ除去手段およびワンダ除去手段の両方に通すように構成したので、パケットジッタ・ワンダを有効に除去することが可能となる。
これによって、非対称遅延環境であるネットワーク環境にあっても、周波数揺らぎを1ppb以下に低減し、かつ引き込み時間を短くして安定した高精度の時刻同期を実現できるという優れた特徴を持つ位相同期回路、時刻同期装置、位相同期方法、および位相同期プログラムを提供することができる。
基本形態に係る位相同期回路の構成について示す説明図である。 本実施形態に係る時刻同期装置の構成について示す説明図である。 図2に示した時刻同期装置を利用した無線通信システムの一例を示す説明図である。 図2に示したディジタルPLL部(位相同期回路)の構成を、より詳しく示す説明図である。 図4に示したVC−TCXO部からの出力周波数の変化について示すグラフである。 図4に示したスリップウィンドウ監視部の動作について示すグラフである。 図4に示したディジタルPLL部の動作について示すフローチャートである。 既存技術に係る時刻同期装置の構成について示す説明図である。
(基本形態)
以下、本発明の基本形態の構成について添付図1に基づいて説明する。
最初に、基本形態の基本的な内容について説明し、その後でより具体的な内容について説明する。
基本形態に係る位相同期回路Aは、入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路であり、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する位相監視手段A1と、時刻信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段A2と、時刻信号からパケットワンダを除去するワンダ除去手段A3と、を備えると共に、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号をジッタ除去手段に通してからワンダ除去手段に通し、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に当該時刻信号を直接ワンダ除去手段に通す信号切り替え手段A4を有するという構成である。
これら各手段のより詳細な構成は、次の実施形態として説明する。
(実施形態)
続いて、本発明の実施形態の構成について添付図2〜4に基づいて説明する。
最初に、本実施形態の基本的な内容について説明し、その後でより具体的な内容について説明する。
本実施形態に係る位相同期装置(ディジタルPLL部30)は、入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路であり、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する位相監視手段(1pps位相監視手段31)と、時刻信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段33と、時刻信号からパケットワンダを除去するワンダ除去手段34と、を備えると共に、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号をジッタ除去手段に通してからワンダ除去手段に通し、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に当該時刻信号を直接ワンダ除去手段に通す信号切り替え手段(1pps信号切替手段32)を有する。
またジッタ除去手段33は、入力された時刻信号をより高い周波数に変換する逓倍処理を行う逓倍部33lと、逓倍処理をされた時刻信号を積分する完全積分器33dと、積分された時刻信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ(D/Aコンバータ部33g)と、アナログ信号から周波数信号を生成する水晶発振器(VC−TCXO部33h)と、生成された周波数信号を分周して元の時刻信号と同一周波数の信号を生成する分周器とを有する。この分周器は、生成された周波数信号を分周して位相比較部に出力する第一段(8kHz分周器33i)と、第一段の出力信号をさらに分周して元の時刻信号と同一周波数とする第二段(1pps分周器33k)とからなる。
さらにジッタ除去手段33は、逓倍部および分周器から出力される時刻信号の位相を比較してサイクルスリップを検出する位相比較部33aと、サイクルスリップが検出された場合に、検出された位相比較データが所定の範囲を超えた分を強制的に所定の範囲に戻す位相立て直し処理を行うスリップウィンドウ監視部33bとを有する。このスリップウィンドウ監視部33bは、位相監視手段から出力されるジッタ振幅情報に基づいて位相立て直し処理を行うものである。
そしてジッタ除去手段33は、水晶発振器から出力される時刻信号に逓倍処理を行って位相監視手段、逓倍部、および位相比較部の動作用クロック信号として出力するサンプリングクロック逓倍部33jを有する。さらに、完全積分器の位相情報を保持するホールドオーバ部33eと、外部からのホールドオーバ制御信号に基づいて完全積分器およびホールドオーバ部のいずれからの出力信号をD/Aコンバータに通すかを切り替える選択部33fとを有する。
以上の構成を備える事により、この位相同期装置30は、周波数揺らぎを1ppb以下に低減し、かつ引き込み時間を短くして安定した高精度の時刻同期を実現できるものとなる。
以下、これをより詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る時刻同期装置1の構成について示す説明図である。時刻同期装置1は、IEEE1588v2プロトコル部10と、IEEE1588v2パケット検出部20と、ディジタルPLL部30とから構成されている。IEEE1588v2プロトコル部10およびIEEE1588v2パケット検出部20は、図8で示した既存の時刻同期装置901に係るIEEE1588v2プロトコル部910およびIEEE1588v2パケット検出部920と各々同等である。ディジタルPLL部30については図4で後述する。
図3は、図2に示した時刻同期装置1を利用した無線通信システム100の一例を示す説明図である。無線通信システム100は、マスタ装置110と、複数台のスレーブ装置120、130…が、パケット通信網140を介して相互に接続されて構成される。マスタ装置110およびスレーブ装置120、130…はいずれも公衆無線通信網の地上局であり、多数の端末機器(図示せず)との間で通信を行っている。
そして、マスタ装置110からクロック信号および受信パケットがパケット通信網140を介して各スレーブ装置120、130…に向けて送信される。各スレーブ装置120、130…はいずれも、図4に示した時刻同期装置1を装備しており、これによってマスタ装置110との間で同期した時刻信号(スレーブ時刻)を生成して出力する。
IEEE1588v2プロトコルには、受信パケットだけでなく送信パケットも含まれるが、本実施形態は送信パケットには特に依存しないので、図2には受信パケットにまつわる要素のみを図示し、送信パケットにまつわる要素については図示していない。
図4は、図2に示したディジタルPLL部30の構成を、より詳しく示す説明図である。ディジタルPLL部30は、IEEE1588v2プロトコル部10から入力された1pps信号の位相を監視してパケットジッタの有無を検出する1pps位相監視手段31、入力された1pps信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段33、1pps信号を入力された1pps信号とジッタ除去手段33から出力された1pps信号との間で切り替える1pps信号切替手段32、パケットワンダを除去するワンダ除去手段34とを備える。
ジッタ除去手段33は、逓倍部33l、位相比較部33a、スリップウィンドウ監視部33b、ディジタルアンプ部33c、完全積分器33d、ホールドオーバ部33e、選択部33f、D/Aコンバータ部33g、VC−TCXO部33h(Voltage Controlled / Temperature Compensated Crystal Oscillator、電圧制御、温度補償水晶発振器)、8kHz分周器33i、サンプリングクロック逓倍部33j、および1pps分周器33kを備える。
逓倍部33lは、IEEE1588v2プロトコル部10から入力された1pps信号を逓倍して8kHz信号を生成する。位相比較部33aは、逓倍部33lから出力された8kHz信号と、8kHz分周器33iから出力された8kHzの位相を比較し、位相差が振動する現象であるサイクルスリップ(以後単にスリップという)の有無を検出する。
スリップウィンドウ監視部33bは、位相比較部33aがスリップを検出した際、VCXOの出力周波数の最大・最小の繰り返しを防止する処理を行う(詳細は後述する)。なお、本明細書ではVC−TCXOと後述のVC−OCXOとを総称してVCXOという。
ディジタルアンプ部33cは、スリップウィンドウ監視部33bからの出力信号を増幅する。完全積分器33dは、ディジタルアンプ部33cから出力された二次ループ信号の増幅および積分処理を行う。ホールドオーバ部33eは、完全積分器33dからの出力データを、位相情報を保持して平均化する。
選択部33fは、IEEE1588v2パケット検出部20からの選択信号に応じて、完全積分器33dとホールドオーバ部33eのうちどちらからの出力信号を後続のD/Aコンバータ部33gに出力するかを選択する。D/Aコンバータ部33gは、選択部33fからのディジタルデータをアナログ信号に変換する。VC−TCXO部33hは、D/Aコンバータ部33gから出力されたアナログ信号から周波数信号を生成する。
8kHz分周器33iは、VC−TCXO部33hから出力された周波数信号を分周して8kHzの周波数信号とする。サンプリングクロック逓倍部33jは、VC−TCXO部33hからの信号を逓倍してサンプリングクロック信号を生成する。このサンプリングクロック信号は、1pps位相監視手段31、逓倍部33l、位相比較部33aに出力される。1pps分周器33kは、8kHz分周器33iから出力された8kHz信号から1pps信号を生成する。
ワンダ除去手段34は、位相比較部34a、スリップウィンドウ監視部34b、ディジタルアンプ部34c、完全積分器34d、ホールドオーバ部34e、選択部34f、D/Aコンバータ部34g、VC−OCXO部34h(Voltage Controlled / Oven Controlled Crystal Oscillator、電圧制御、オーブン制御型水晶発振器)、1Hz分周器34i、およびサンプリングクロック逓倍部34jを備える。
位相比較部34aは、1pps信号切替手段32から出力された1pps信号と、1Hz分周器34iから出力された1Hz信号の位相差を検出し、スリップの有無を検出する。スリップウィンドウ監視部34bは、位相比較部34aがスリップを検出した際、VCXOの出力周波数の最大・最小の繰り返しを防止する処理を行う。
ディジタルアンプ部34cは、スリップウィンドウ監視部34bからの出力信号を増幅する。完全積分器34dは、ディジタルアンプ部34cから出力された二次ループ信号の増幅および積分処理を行う。ホールドオーバ部34eは、完全積分器34dからの出力データを、位相情報を保持して平均化する。
選択部34fは、IEEE1588v2パケット検出部20からの選択信号に応じて、完全積分器34dとホールドオーバ部34eのうちどちらからの出力信号を後続のD/Aコンバータ部33gに出力するかを選択する。D/Aコンバータ部34gは、選択部34fからのディジタルデータをアナログ信号に変換する。VC−OCXO部34hは、D/Aコンバータ部34gからのアナログ信号から周波数信号を生成する。
1Hz分周器34iは、VC−OCXO部34hから出力された周波数信号を分周して1Hzの周波数信号とする。この1Hzの周波数信号が、要求精度1ppb以内を満たすディジタルPLL部30の最終的な出力信号(時刻信号)となると同時に、位相差を検出する対象として位相比較部34aにも入力される。サンプリングクロック逓倍部34jは、VC−TCXO部34hからの信号を逓倍してサンプリングクロック信号を生成し、位相比較部34aに入力する。
(ディジタルPLL部の動作)
次に、このディジタルPLL部30の動作について説明する。
IEEE1588v2プロトコル部10から出力された1pps信号が1pps位相監視手段31に入力されると、この1pps位相監視手段31は、サンプリングクロック逓倍部33jからのサンプリングクロック信号を基準として、1pps信号のジッタの有無を検出して、その検出結果に応じて1pps信号切替手段32を切り替える。より具体的には、任意のμs時間内の1pps信号の揺らぎが閾値以上であればジッタがある、閾値以下であればジッタがないと判断する。また、1pps位相監視手段31は後述のジッタ振幅情報をスリップウィンドウ監視部33bに対して出力する。
「ジッタがある」と判定された場合、1pps位相監視手段31はこのジッタを除去するジッタ除去手段33を有効とするよう、1pps信号切替手段32を切り替える。ジッタがないと判定された場合、1pps位相監視手段31はジッタ除去手段33を通さず、IEEE1588v2プロトコル部10から出力された1pps信号をそのままワンダ除去手段34で処理するよう、1pps信号切替手段32を切り替える。
1pps位相監視手段31が「ジッタがある」と判定した場合の動作を説明する。まず逓倍部33lが、IEEE1588v2プロトコル部10から出力された1pps信号を逓倍して8kHz信号とする。ここで出力周波数を8kHz(周期125μs)としたのは、1pps分周器33kで負荷をかける場合、この1pps信号にμsオーダでジッタ・ワンダなどの揺らぎがあったとしても負荷(LOAD)を正しくかけることができるからである。揺らぎが小さいと考えられる場合には、8kHz以外の出力周波数であってもよい。
また、逓倍部33lの逓倍方式は、VC−TCXO部33hからのサンプリングクロックを元に逓倍する。従って、サンプリングクロック1bit分の逓倍誤差が生じるが、それは、後段のワンダ除去手段34で十分に除去可能であるので、ここでは特に問題とはしないこととする。
位相比較部33aは、逓倍部33lからの8kHz信号と、8kHz分周器33iからの8kHz信号との間で位相を比較してスリップの有無を検出し、その結果をスリップウィンドウ監視部33bに入力する。
図5は、図4に示したVC−TCXO部33hからの出力周波数の変化について示すグラフである。位相比較部33aでスリップが検出された場合、VC−TCXO部33hからの出力周波数は、この図5に示すような変化を生じて、引き込み時間に大きな影響を及ぼすこととなる。スリップウィンドウ監視部33bは、これを回避するために設けられている。
図6は、図4に示したスリップウィンドウ監視部33bの動作について示すグラフである。横軸は位相比較部33aで比較された8kHz信号の位相差を示す位相比較データ(単位ビット)、縦軸は出力周波数である。ここで、横軸の位相比較データが−48〜−32を「範囲A」、−32〜+32を「範囲B」、+32〜+48を「範囲C」と各々定義する。スリップウィンドウ監視部33bは、位相比較部33aから出力された比較データが範囲Aまたは範囲Cに入った場合、強制的に範囲Bに戻すように動作する。この動作により、VC−TCXO部33hの出力周波数が図5に示すような変化をすることを回避する。
図6に示した例でいえば、1pps位相監視手段31で検出されたジッタの振幅が16ビット以内でない場合、位相比較データを32ビット目に戻さないと出力周波数が図5のようになる。そのためスリップウィンドウ監視部33bは、位相比較データが48ビットを越えた場合に、強制的にこれを32ビットに戻す「位相立て直し」信号を位相比較部33aに出力する。
その際、スリップウィンドウ監視部33bは、1pps位相監視手段31から出力されたジッタ振幅情報を利用し、その分のカウンタ情報を予め設けてある。図6に示した例では、通常は範囲B、即ち±32ビット以内の位相比較データによって動作するが、実際には16ビットのジッタ振幅を(事前のシステム的検討によって)見込んで、範囲Aおよび範囲Cを設けている。この位相立て直しの動作によって、引き込み時間を短くする効果を得ている。
続いて、スリップウィンドウ監視部33bからのデータ信号が、ディジタルアンプ部33cで増幅処理される。この処理は一般的に比例動作処理と言われ、技術的には既知である。その後、ディジタルアンプ部33cからの出力されたデータ信号が完全積分器33dに入力され、積分処理される。完全積分器とした理由は定常位相誤差をゼロとするためである。本技術も既知である。
完全積分器33dからのデータはホールドオーバ部33eに備えられたホールドオーババッファにコピーされる。そして選択部33fは、IEEE1588v2パケット検出部20からの選択信号に応じて、完全積分器33dとホールドオーバ部33eのうちのいずれを後段に出力するかを決定する。本実施例では、ホールドオーバ機能には直接着目していないので、詳しくは説明しないこととする。
選択部33fによって選択されたデータ信号がD/Aコンバータ部33gに入力され、ディジタル・アナログ変換される。D/Aコンバータ部33gから出力されたアナログデータ信号は、VC−TCXO部33hで周波数変換される。VC−TCXO部33hから出力された周波数信号は、8kHz分周器33iとサンプリングクロック逓倍部33jに入力される。
8kHz分周器33iでは、VC−TCXO部33hからの周波数信号を8kHzに変換し、サンプリングクロック逓倍部33jでは、位相比較部33aと1pps位相監視手段31の動作のための逓倍クロックを生成する。逓倍する理由は、PLLの高精細制御化と1pps→8kHz逓倍の高精度化である。一般的なVC−TCXOの中心周波数は、10MHz前後である。10MHzでサンプリングすると、100nsの誤差が発生する。このためサンプリングクロック逓倍部33jでは、例えば10逓倍して10ns誤差にするなどして、サンプリング誤差を低減する。
1pps分周器33kでは、8kHz分周器33iからの8kHz信号を分周して、1pps信号を生成する。この場合、元の1pps信号に位相同期する必要があるので、元の1pps信号で負荷をかけ、1pps信号の位相を確保しながら、ジッタを除去する。
次に1pps信号切替手段32以降の動作を説明する。1pps信号切替手段32では、1pps分周器33kからのジッタ除去された1pps信号と、入力された元の1pps信号とが入力される。そして、この両者のうちいずれをワンダ除去手段34に出力するかを、1pps位相監視手段31から出力された切り替え信号によって切り替える。1pps位相監視手段31で「閾値以上のジッタがある」と判定された場合には1pps分周器33kからのジッタ除去された1pps信号が選択され、「閾値以上のジッタがない」と判定された場合には元の1pps信号が選択される。
ワンダ除去手段34で、位相比較部34aは、1pps信号切替手段32からの出力と1Hz分周器34iからの1Hz信号との間で位相を比較してスリップの有無を検出し、その結果をスリップウィンドウ監視部34bに入力する。
スリップウィンドウ監視部34bは、前述したジッタ除去手段33のスリップウィンドウ監視部33bと同様に動作する。これも、位相比較部34aから出力された比較データが図6のCに示す範囲に入った場合、強制的にB〜Cの範囲内の値に戻すように動作する。この動作により、VC−OCXO部34hの出力周波数が図5に示すような変化をすることを回避する。ただし、このスリップウィンドウ監視部34bは、1pps位相監視手段31からの振幅情報を基にした動作は特にしない。その理由は、この段階での信号は既にジッタが除去されているので、任意のスリップウィンドウ監視で特に問題ないと考えられるからである。
続いて、スリップウィンドウ監視部34bからのデータ信号が、ディジタルアンプ部34cで増幅処理される。この処理は一般的に比例動作処理と言われ、技術的には既知である。その後、ディジタルアンプ部34cからの出力されたデータ信号が完全積分器34dに入力され、積分処理される。完全積分器とした理由は定常位相誤差をゼロとするためである。本技術も既知である。
完全積分器34dからのデータはホールドオーバ部34eに備えられたホールドオーババッファにコピーされる。そして選択部34fは、IEEE1588v2パケット検出部20からの選択信号に応じて、完全積分器34dとホールドオーバ部34eのうちのいずれを後段に出力するかを決定する。ここでも、ホールドオーバ機能には直接着目していないので、詳しくは説明しないこととする。
選択部34fによって選択されたデータ信号がD/Aコンバータ部34gに入力され、ディジタル・アナログ変換される。D/Aコンバータ部34gから出力されたアナログデータ信号は、VC−OCXO部34hで周波数変換される。VC−OCXO部34hから出力された周波数信号は、1Hz分周器34iとサンプリングクロック逓倍部34jに入力される。
1Hz分周器34iでは、VC−OCXO部34hからの周波数信号を1Hzに変換して、この1Hzの周波数信号が要求精度1ppb以内を満たすディジタルPLL部30の最終的な出力信号(時刻信号)となると同時に、位相差を検出する対象として位相比較部34aにも入力される。
サンプリングクロック逓倍部34jでは、位相比較部34aの動作のための逓倍クロックを生成する。逓倍する理由は、PLLの高精細制御化である。一般的なVC−OCXOの中心周波数は、10MHz前後である。10MHzでサンプリングすると、100nsの誤差が発生するため、例えば、10逓倍し、10ns誤差にするなどして、サンプリング誤差を最小限とする。
(フローチャート)
図7は、図4に示したディジタルPLL部30の動作について示すフローチャートである。IEEE1588v2プロトコル部10から1pps信号が入力されると(ステップS201)、まず1pps位相監視手段31がその1pps信号を監視して、パケットジッタの有無について判断する(ステップS202)。その判断結果は、1pps信号切替手段32に出力される。
パケットジッタがあると判断されれば、1pps信号切替手段32は入力をジッタ除去手段33側に切り替え、入力された1pps信号のパケットジッタをジッタ除去手段33で除去してから(ステップS203)ワンダ除去手段34でパケットワンダを除去して出力する(ステップS204)。パケットジッタがないと判断されれば、1pps信号切替手段32は入力を1pps信号側に切り替え、入力された1pps信号をそのままワンダ除去手段34でパケットワンダを除去して出力する(ステップS204)。
この1pps位相監視手段31および1pps信号切替手段32の動作は、論理演算回路などによってハードウェア的に構成してもよいし、またマイクロプロセッサで動作するプログラムなどによってソフトウェア的に構成してもよい。
(実施形態の全体的な動作)
次に、上記の実施形態の全体的な動作について説明する。
本実施形態に係る時刻同期方法は、入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、入力された時刻信号のパケットジッタの有無を位相監視手段が判断し(図7・ステップS201〜202)、入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に信号切り替え手段が当該時刻信号をジッタ除去手段に通してパケットジッタを除去してからワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去し(図7・ステップS203〜204)、入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に信号切り替え手段が当該時刻信号を直接ワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去する(図7・ステップS204)。
ここで、上記各動作ステップについては、これをコンピュータで実行可能にプログラム化し、これらを前記各ステップを直接実行するディジタルPLL部30の備えるプロセッサに実行させるようにしてもよい。本プログラムは、非一時的な記録媒体、例えば、DVD、CD、フラッシュメモリ等に記録されてもよい。その場合、本プログラムは、記録媒体からコンピュータによって読み出され、実行される。
この動作により、本実施形態は以下のような効果を奏する。
本実施形態に係るディジタルPLL部30は、ジッタ除去手段33およびワンダ除去手段34という二重のPLL回路を設けている。そして、1pps位相監視手段31によって入力された時刻信号(1pps信号)の位相を監視してパケットジッタの有無を検出し、パケットジッタがあると判断された場合には1pps信号切替手段32によって時刻信号をジッタ除去手段33およびワンダ除去手段34の両方に通し、パケットジッタがないと判断された場合には1pps信号切替手段32によって時刻信号をワンダ除去手段34のみに通すように構成している。
これによって、本実施形態では時刻信号からパケットジッタ・ワンダを有効に除去して周波数揺らぎを1ppb以下に低減することができる。かつ、引き込み時間を短くして、安定した時刻同期の動作を実現することを可能にしている。本実施形態は、IEEE1588v2プロトコル自体の変更は不要であり、かつ時刻精度安定化のための外部ソフトウェアなども不要であるので、ごくシンプルな構成で実施することができる。
より具体的には、ジッタ除去手段33では1pps信号のジッタを除去するために、逓倍部33lによって入力された1pps信号を逓倍して8kHz程度の周波数にする。こうすることによって、PLLの制御間隔に早くなり、ジッタの除去と高速引き込みが可能となる。ただし、8kHzまで逓倍したことによって、1pps信号の位相がフリーとなり、そのままでは時刻の同期ができなくなる。
そこで本実施形態では、8kHz分周器33iで分周されて生成された8kHz信号を1pps分周器33kでさらに分周して、元の1pps信号で負荷(LOAD)をかけて1pps信号の位相を確保しながらジッタを除去する。このようにすることによって、8kHzに逓倍しても元の1pps信号に完全に位相同期することが可能である。
このジッタ除去手段33ではジッタしか除去できないので、さらにワンダ除去手段34を設けている。このワンダ除去手段34によってワンダを除去し、揺らぎを除去した1pps信号を再生することが可能となる。また、ジッタ除去手段33で生じうるサンプリングクロック1bit分の逓倍誤差も、このワンダ除去手段34で十分に除去できる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができる。
上述した実施形態について、その新規な技術内容の要点をまとめると、以下のようになる。なお、上記実施形態の一部または全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
(付記1) 入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路であって、
前記入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する位相監視手段と、
前記時刻信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段と、
前記時刻信号からパケットワンダを除去するワンダ除去手段と、を備えると共に、
前記入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号を前記ジッタ除去手段に通してから前記ワンダ除去手段に通し、前記入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に当該時刻信号を直接前記ワンダ除去手段に通す信号切り替え手段とを有すること、
を特徴とする位相同期回路。
(付記2) 前記ジッタ除去手段が、
前記入力された時刻信号をより高い周波数に変換する逓倍処理を行う逓倍部と、
前記逓倍処理をされた時刻信号を積分する完全積分器と、
積分された前記時刻信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータと、
前記アナログ信号から周波数信号を生成する水晶発振器と、
生成された前記周波数信号を分周して元の前記時刻信号と同一周波数の信号を生成する分周器とを有すること、
を特徴とする付記1に記載の位相同期回路。
(付記3) 前記ジッタ除去手段が、
前記逓倍部および前記分周器から出力される時刻信号の位相を比較してサイクルスリップを検出する位相比較部と、
前記サイクルスリップが検出された場合に、検出された位相比較データが所定の範囲を超えた分を強制的に当該所定の範囲に戻す位相立て直し処理を行うスリップウィンドウ監視部とを有すること、
を特徴とする付記2に記載の位相同期回路。
(付記4) 前記ジッタ除去手段の前記分周器が、
生成された前記周波数信号を分周して前記位相比較部に出力する第一段と、
前記第一段の出力信号をさらに分周して元の前記時刻信号と同一周波数とする第二段とからなること、
を特徴とする付記2に記載の位相同期回路。
(付記5) 前記ジッタ除去手段の前記スリップウィンドウ監視部が、前記位相監視手段から出力されるジッタ振幅情報に基づいて前記位相立て直し処理を行うものであること、を特徴とする付記3に記載の位相同期回路。
(付記6) 前記ジッタ除去手段が、
前記水晶発振器から出力される時刻信号に逓倍処理を行って前記位相監視手段、前記逓倍部、および前記位相比較部の動作用クロック信号として出力するサンプリングクロック逓倍部を有すること、
を特徴とする付記3に記載の位相同期回路。
(付記7) 前記ジッタ除去手段が、
前記完全積分器の位相情報を保持するホールドオーバ部と、
外部からのホールドオーバ制御信号に基づいて前記完全積分器および前記ホールドオーバ部のいずれからの出力信号を前記D/Aコンバータに通すかを切り替える選択部とを有すること、
を特徴とする付記2に記載の位相同期回路。
(付記8) 外部から受信するクロック信号および受信パケットに応じて時刻信号を生成し、複数拠点間の周波数タイミングを同期させる時刻同期装置であって、
特定の通信プロトコルに従って通信パケットを受信し、これに従って前記時刻信号を生成するパケット受信部と、
前記受信パケットを常時監視し、シンク(Sync)メッセージが当該受信パケットに含まれているか否かを検出するパケット検出部と、
前記シンク(Sync)メッセージに従って前記時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去する位相同期回路と、
を備えると共に、
前記位相同期回路が付記1ないし付記7のうちいずれか1項に記載の位相同期回路であること、を特徴とする時刻同期装置。
(付記9) 前記位相同期回路が、前記時刻信号の位相情報を保持するホールドオーバ機能を備えると共に、
前記パケット検出部が前記受信パケットに含まれるシンク(Sync)メッセージの有無に応じて前記位相同期回路の前記ホールドオーバ機能の動作を制御すること、
を特徴とする付記8に記載の時刻同期装置。
(付記10) 入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、
前記入力された時刻信号のパケットジッタの有無を位相監視手段が判断し、
前記入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に信号切り替え手段が当該時刻信号をジッタ除去手段に通してパケットジッタを除去してからワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去し、
前記入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に前記信号切り替え手段が当該時刻信号を直接前記ワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去すること、
を特徴とする位相同期方法。
(付記11) 入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、
前記位相同期回路が備えるプロセッサに、
前記入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する手順、
前記入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号のパケットジッタを除去してからパケットワンダを除去する手順、
および前記入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に直接当該時刻信号のパケットワンダを除去するする手順を実行させること、
を特徴とする位相同期プログラム。
本発明は、実施形態で記載したLTEの地上局以外にも、たとえばGPS(Global Positioning System)の受信機など、特に高精度の時刻同期が要求される用途において利用可能である。
A 位相同期回路
A1 位相監視手段
A2、33 ジッタ除去手段
A3、34 ワンダ除去手段
A4 信号切り替え手段
1 時刻同期装置
10 IEEE1588v2プロトコル部
20 IEEE1588v2パケット検出部
30 ディジタルPLL部
33a、34a 位相比較部
33b、34b スリップウィンドウ監視部
33c、34c ディジタルアンプ部
33d、34d 完全積分器
33e、34e ホールドオーバ部
33f、34f 選択部
33g、34g D/Aコンバータ部
33h VC−TCXO部
33i 8kHz分周器
33j、34j サンプリングクロック逓倍部
33k 1pps分周器
33l 逓倍部
34h VC−OCXO部
34i 1Hz分周器
100 無線通信システム
110 マスタ装置
120、130 スレーブ装置
140 パケット通信網

Claims (10)

  1. 入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路であって、
    前記入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する位相監視手段と、
    前記時刻信号からパケットジッタを除去するジッタ除去手段と、
    前記時刻信号からパケットワンダを除去するワンダ除去手段と、を備えると共に、
    前記入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号を前記ジッタ除去手段に通してから前記ワンダ除去手段に通し、前記入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に当該時刻信号を直接前記ワンダ除去手段に通す信号切り替え手段とを有すること、
    を特徴とする位相同期回路。
  2. 前記ジッタ除去手段が、
    前記入力された時刻信号をより高い周波数に変換する逓倍処理を行う逓倍部と、
    前記逓倍処理をされた時刻信号を積分する完全積分器と、
    積分された前記時刻信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータと、
    前記アナログ信号から周波数信号を生成する水晶発振器と、
    生成された前記周波数信号を分周して元の前記時刻信号と同一周波数の信号を生成する分周器とを有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の位相同期回路。
  3. 前記ジッタ除去手段が、
    前記逓倍部および前記分周器から出力される時刻信号の位相を比較してサイクルスリップを検出する位相比較部と、
    前記サイクルスリップが検出された場合に、検出された位相比較データが所定の範囲を超えた分を強制的に当該所定の範囲に戻す位相立て直し処理を行うスリップウィンドウ監視部とを有すること、
    を特徴とする請求項2に記載の位相同期回路。
  4. 前記ジッタ除去手段の前記分周器が、
    生成された前記周波数信号を分周して前記位相比較部に出力する第一段と、
    前記第一段の出力信号をさらに分周して元の前記時刻信号と同一周波数とする第二段とからなること、
    を特徴とする請求項2に記載の位相同期回路。
  5. 前記ジッタ除去手段の前記スリップウィンドウ監視部が、前記位相監視手段から出力されるジッタ振幅情報に基づいて前記位相立て直し処理を行うものであること、を特徴とする請求項3に記載の位相同期回路。
  6. 前記ジッタ除去手段が、
    前記水晶発振器から出力される時刻信号に逓倍処理を行って前記位相監視手段、前記逓倍部、および前記位相比較部の動作用クロック信号として出力するサンプリングクロック逓倍部を有すること、
    を特徴とする請求項3に記載の位相同期回路。
  7. 前記ジッタ除去手段が、
    前記完全積分器の位相情報を保持するホールドオーバ部と、
    外部からのホールドオーバ制御信号に基づいて前記完全積分器および前記ホールドオーバ部のいずれからの出力信号を前記D/Aコンバータに通すかを切り替える選択部とを有すること、
    を特徴とする請求項2に記載の位相同期回路。
  8. 外部から受信するクロック信号および受信パケットに応じて時刻信号を生成し、複数拠点間の周波数タイミングを同期させる時刻同期装置であって、
    特定の通信プロトコルに従って通信パケットを受信し、これに従って前記時刻信号を生成するパケット受信部と、
    前記受信パケットを常時監視し、シンク(Sync)メッセージが当該受信パケットに含まれているか否かを検出するパケット検出部と、
    前記シンク(Sync)メッセージに従って前記時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去する位相同期回路と、
    を備えると共に、
    前記位相同期回路が請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載の位相同期回路であること、を特徴とする時刻同期装置。
  9. 入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、
    前記入力された時刻信号のパケットジッタの有無を位相監視手段が判断し、
    前記入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に信号切り替え手段が当該時刻信号をジッタ除去手段に通してパケットジッタを除去してからワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去し、
    前記入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に前記信号切り替え手段が当該時刻信号を直接前記ワンダ除去手段に通してパケットワンダを除去すること、
    を特徴とする位相同期方法。
  10. 入力された時刻信号から周波数揺らぎ成分を除去して出力する位相同期回路にあって、
    前記位相同期回路が備えるプロセッサに、
    前記入力された時刻信号のパケットジッタの有無を判断する手順、
    前記入力された時刻信号にパケットジッタがあると判断された場合に当該時刻信号のパケットジッタを除去してからパケットワンダを除去する手順、
    および前記入力された時刻信号にパケットジッタがないと判断された場合に直接当該時刻信号のパケットワンダを除去するする手順を実行させること、
    を特徴とする位相同期プログラム。
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