JP2014142494A - 空間光変調器、空間光変調方法、パターン描画装置、パターン描画方法、空間光変調器の製造方法 - Google Patents

空間光変調器、空間光変調方法、パターン描画装置、パターン描画方法、空間光変調器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気光学結晶基板を用いた光変調の消光比を確保可能とする技術を提供する。
【解決手段】電気光学結晶基板31、32が設けられ、光は電気光学結晶基板31を通過した後に電気光学結晶基板32を通過する。電気光学結晶基板31、32のそれぞれは、印加電圧に応じて形成される回折格子によって、通過する光を回折する。この際、各基板31、32での分極軸P1および分極軸P2が傾斜しているため、各基板31、32において屈折率変化が大きくなる方向が異なる。すなわち、各基板31、32の回折格子が異方性を示す方向が異なっている。このような構成では、電気光学結晶基板31の回折格子で変調されなかった光の偏光成分を電気光学結晶基板32の回折格子で変調するといった動作が実行できる。その結果、変調を受けるべき光のうち変調を受けることなく素通りしてしまう割合を抑制して、光変調の消光比が確保可能となっている。
【選択図】図7

Description

この発明は、印加電圧に応じて電気光学結晶基板に形成される回折格子を用いて光を変調する空間光変調技術に関する。
リチウムナイオベート(LiNbO)やリチウムタンタレート(LiTaO)等で構成された電気光学結晶基板の屈折率は、外部から与えられた電圧に応じて変化する。そこで、特許文献1では、印加電圧に応じて電気光学結晶基板に屈折率分布が生じるように構成し、屈折率分布を回折格子として機能させて光を変調する空間光変調器が提案されている。つまり、この空間光変調器は、電気光学結晶基板を通過する光を、印加電圧に応じて形成される回折格子によって変調する。
特開2009−031732号公報
ところで、電気光学結晶基板に生じる屈折率変化は等方的でなく、一方向(例えば、リチウムナイオベートの場合は、z軸に平行に電圧を印加して、電気光学定数r33に対応する結晶のz軸の方向)に大きくなる性質を示す。このような異方性を示す屈折率変化によって回折格子が形成されるため、当該一方向に平行な光の偏光成分が主として回折格子からの変調を受けるのに対し、当該一方向に直交する光の偏光成分は回折格子からの変調をあまり受けずに電気光学結晶基板を通過する。例えば上記リチウムナイオベートのz軸に平行に電圧を印加した場合、電気光学定数r13に対応する変調で、平行な光の偏光成分の変調の3分の1以下となる。したがって、光の偏光状態によっては、変調を受けるべき光の一部が変調を受けることなく素通りしてしまい、光変調のON/OFF間における消光比を確保できない場合があった。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、電気光学結晶基板を用いた光変調の消光比を確保可能とする技術の提供を第1目的とするとともに、当該第1目的に資する空間光変調器を簡便に製造する技術の提供を第2目的とする。
本発明にかかる空間光変調器は、上記第1目的を達成するために、第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第1電気光学結晶基板と、光の進行方向に垂直な面内での角度において第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第2電気光学結晶基板と、第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板へ与える印加電圧によって、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とを順に通過する光を変調する変調部とを備えたことを特徴としている。
本発明にかかる空間光変調方法は、上記第1目的を達成するために、第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第1電気光学結晶基板を通過する光を、印加電圧に応じて第1電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と、光の進行方向に垂直な面内での角度において第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第2電気光学結晶基板を第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を、印加電圧に応じて第2電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程とを備えたことを特徴としている。
本発明にかかるパターン描画装置は、上記第1目的を達成するために、光を射出する光源と、光源から射出された光を変調する空間光変調器と、空間光変調器から射出された0次光および回折光のうちの一方を描画対象に導く光学系とを備え、空間光変調器は、第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第1電気光学結晶基板と、光の進行方向に垂直な面内での角度において第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第2電気光学結晶基板と、第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板へ与える印加電圧によって、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とを順に通過する光を変調する変調部とを有することを特徴としている。
本発明にかかるパターン描画方法は、上記第1目的を達成するために、第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第1電気光学結晶基板を通過する光を、印加電圧に応じて第1電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と、光の進行方向に垂直な面内での角度において第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第2電気光学結晶基板を第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を、印加電圧に応じて第2電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と、第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶で構成される空間光変調器から射出された0次光および回折光のうちの一方を描画対象に導く工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された本発明(空間光変調器、空間光変調方法、パターン描画装置、パターン描画方法)では、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とが設けられ、光は第1電気光学結晶基板を通過した後に第2電気光学結晶基板を通過する。そして、第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板のそれぞれは、印加電圧に応じて形成される回折格子によって、通過する光を回折する。この際、各基板の第1分極軸および第2分極軸が傾斜しているため、各基板において屈折率変化が大きくなる方向が異なる。すなわち、各基板の回折格子が異方性を示す方向が異なっている。このような構成では、第1電気光学結晶基板の回折格子で十分に変調されなかった光の偏光成分を第2電気光学結晶基板の回折格子で変調するといった動作が実行できる。その結果、変調を受けるべき光のうち変調を受けることなく素通りしてしまう割合を抑制して、光変調の消光比が確保可能となっている。
また、光の進行方向に垂直な面内での角度において、第2分極軸が第1分極軸に対して90度傾斜するように、空間光変調器を構成しても良い。このように構成することで、互いに直交する異なる偏光成分のそれぞれを確実に変調することができ、光変調の消光比をより向上させることができる。
なお、第1分極軸に対して第2分極軸を90度傾斜させる具体的構成としては、種々の態様を採用できる。そこで、例えば、第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板それぞれは、両主面が平行な平板形状を有し、第1分極軸は、第1電気光学結晶の主面に対して−45度傾斜し、第2分極軸は、第2電気光学結晶の主面に対して45度傾斜するように、空間光変調器を構成しても良い。
また、変調部は、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とに互いに共通する印加電圧を与えるように、空間光変調器を構成しても良い。このような構成では、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板は、互いに異なる偏光成分に同一の変調を行う。
あるいは、変調部は、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とに互いに独立する印加電圧を与えるように、空間光変調器を構成しても良い。このような構成では、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板は、互いに異なる偏光成分に対して、同一の変調を行うこともできるし異なる変調を行うこともできる。その結果、より多様な光変調を実現することができる。具体例を挙げると、一方の電気光学結晶基板による光変調を実行せずに、他方の電気光学結晶基板による光変調を実行することで、階調を再現すること等が可能となる。
また、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板は同じ厚みを有するように、空間光変調器を構成しても良い。
また、第1電気光学結晶基板は、第1分極軸に平行な方向へ分極方向が交互に反転する周期分極反転構造を有し、第2電気光学結晶基板は、第2分極軸に平行な方向へ分極方向が交互に反転する周期分極反転構造を有するように、空間光変調器を構成しても良い。
本発明にかかる空間光変調器の製造方法は、上記第2目的を達成するために、分極軸に平行な方向に分極する電気光学結晶のインゴットから、分極軸に対して傾斜する一方主面および他方主面を有する平板状に電気光学結晶を切り出す工程と、平板状に切り出された電気光学結晶を分割して、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とを生成する工程と、配列方向から見て第1光学結晶基板および第2光学結晶基板それぞれの分極軸が傾斜するように、配列方向に第1光学結晶基板と第2光学結晶基板とを隣接させる工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された本発明(空間光変調器の製造方法)では、分極軸に平行な方向に分極する電気光学結晶のインゴットから、分極軸に対して傾斜する一方主面および他方主面を有する平板状に電気光学結晶が切り出される。続いて、平板状に切り出された電気光学結晶を分割して、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とが生成される。そして、配列方向から見て第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板それぞれの分極軸が傾斜するように、配列方向に第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とを隣接させる。こうして、それぞれの分極軸を互いに傾斜させて第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とを配置した上記のような空間光変調器を簡便に製造することが可能となっている。
また、電気光学結晶から分割されてそれぞれの分極軸が平行な状態で並ぶ第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板の一方を、その法線に平行な軸を中心に回転させることで、配列方向から見てそれぞれの分極軸が傾斜するように、配列方向に第1光学結晶基板と第2光学結晶基板とを隣接させるように、空間光変調器の製造方法を構成しても良い。
あるいは、電気光学結晶から分割されてそれぞれの分極軸が平行な状態で並ぶ第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板の一方を、その両主面の位置関係を反転させることで、配列方向から見てそれぞれの分極軸が傾斜するように、配列方向に第1光学結晶基板と第2光学結晶基板とを隣接させるように、空間光変調器の製造方法を構成しても良い。
以上のように、本発明によれば、電気光学結晶基板を用いた光変調の消光比が確保可能となる。また、電気光学結晶基板を用いた光変調の消光比を光の偏光状態によらずに確保できる空間光変調器を簡便に製造することが可能となる。
本発明を適用可能なパターン描画装置の一例を示す斜視図である。 図1に示すパターン描画装置の一例の側面図である。 図1に示すパターン描画装置の一例の電気的構成を示すブロック図である。 本発明にかかる空間光変調器の一例を搭載した光学ヘッドを模式的に示す斜視図である。 本発明にかかる空間光変調器の一例を模式的に示す側面図である。 図5の空間光変調器の一例を模式的に示す平面図である。 図5の空間光変調器の一例が具備する電気光学結晶基板の断面を模式的に示す図である。 空間光変調器の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図8のフローチャートに従って実行される動作の一例を模式的に示す図である。 本発明にかかる空間光変調器の変形例を模式的に示す側面図である。
パターン描画装置
図1は、本発明を適用可能なパターン描画装置の一例を示す斜視図であり、図2は、図1に示すパターン描画装置の一例の側面図であり、図3は、図1に示すパターン描画装置の一例の電気的構成を示すブロック図である。このパターン描画装置100は、感光材料が表面に付与された半導体基板やガラス基板等の基板Wの表面に光を照射してパターンを描画する装置である。
このパターン描画装置100では、本体フレーム101に対してカバー102が取り付けられて形成される本体内部に装置各部が配置されて本体部が構成されるとともに、本体部の外側(本実施形態では、図2に示すように本体部の右手側)に基板収納カセット110が配置されている。この基板収納カセット110には、露光処理を受けるべき未処理基板Wが収納されており、本体内部に配置される搬送ロボット120によって本体部にローディングされる。また、未処理基板Wに対して露光処理(パターン描画処理)が施された後、当該基板Wが搬送ロボット120によって本体部からアンローディングされて基板収納カセット110に戻される。
この本体部では、図1および図2に示すように、カバー102に囲まれた本体内部の右手端部に搬送ロボット120が配置されている。また、この搬送ロボット120の左手側には基台130が配置されている。この基台130の一方端側領域(図1および図2の右手側領域)が、搬送ロボット120との間で基板Wの受け渡しを行う基板受渡領域となっているのに対し、他方端側領域(図1および図2の左手側領域)が基板Wへのパターン描画を行うパターン描画領域となっている。この基台130上では、基板受渡領域とパターン描画領域の境界位置にヘッド支持部140が設けられている。このヘッド支持部140では、基台130から上方に2本の脚部材141、142が立設されるとともに、それらの脚部材141、142の頂部を橋渡しするように梁部材143が横設されている。そして、図2に示すように、梁部材143のパターン描画領域側側面にカメラ(撮像部)150が固定されてステージ160に保持された基板Wの表面(被描画面、被露光面)を撮像可能となっている。
このステージ160は基台130上でステージ移動機構161によりX方向、Y方向ならびにθ方向に移動される。すなわち、ステージ移動機構161は基台130の上面にX軸駆動部161X(図3)、Y軸駆動部161Y(図3)およびθ軸駆動部161T(図3)をこの順序で積層配置したものであり、ステージ160を水平面内で二次元的に移動させて位置決めする。また、ステージ160をθ軸(鉛直軸)回りに回転させて後述する光学ヘッド3に対する相対角度を調整して位置決めする。なお、このようなステージ移動機構161としては、従来多用されているX−Y−θ軸移動機構を用いることができる。
また、ヘッド支持部140のパターン描画領域側では、光学ヘッド3がボックス172に対して固定的に取り付けられている。光学ヘッド3は、空間光変調器によって変調した光を基板Wに照射するものであり、特に「副走査方向」に相当するY方向に複数チャネルで光を同時に照射できる。すなわち、Y方向にそれぞれ個別に変調された複数の光ビームを同時に照射することができる。そして、「主走査方向」に相当するX方向にステージ160に伴って移動する基板Wに対して光学ヘッド3から光を照射して、基板Wにパターンを描画可能となっている。
また、基台130の反基板受渡側端部(図1および図2の左手側端部)においても、2本の脚部材144が立設されている。そして、この梁部材143と2本の脚部材144の頂部を橋渡しするように光学ヘッド3の照明光学系を収納したボックス172が設けられており、基台130のパターン描画領域を上方から覆っている。
パターン描画装置100は装置全体を制御するためにコンピュータ200を有している。コンピュータ200はCPU(Central Processing Unit)および記憶部201によって構成され、露光制御部181とともに電装ラック(図示省略)内に配置されている。そして、コンピュータ200内のCPUが所定のプログラムに従って演算処理することにより、ラスタライズ部202、伸縮率算出部203、データ修正部204およびデータ生成部205が実現される。例えば1つのLSI(Large Scale Integration)に相当するパターンのデータは外部のCAD(Computer Aided Design)等により生成されたデータであり、予めLSIデータ211として記憶部201に準備されている。そして、次に説明するように、各機能部202〜205が当該LSIデータ211から生成した描画データDdに基づいて装置各部が動作することで、LSIのパターンが基板W上に描画される。
ラスタライズ部202は、LSIデータ211が示す単位領域を分割してラスタライズし、ラスタデータ212を生成して記憶部201に保存する。こうしてラスタデータ212の準備後、あるいはラスタデータ212の準備と並行して、上記のようにしてカセット110に収納されている未処理の基板Wが搬送ロボット120により搬出され、搬送ロボット120によってステージ160に載置される。
その後、ステージ移動機構161によりステージ160がカメラ150の直下位置に移動して基板W上の各アライメントマーク(基準マーク)を順番にカメラ150の撮像可能位置に位置決めし、カメラ150によるマーク撮像が実行される。カメラ150から出力される画像信号は電装ラック内の画像処理回路(図3において図示省略)により処理され、アライメントマークのステージ160上の位置が正確に求められる。そして、これらの位置情報に基づきθ軸駆動部161Tが作動してステージ160を鉛直軸回りに微小回転させて基板Wへのパターン描画に適した向きにアライメント(位置合わせ)される。ここで、ステージ160を光学ヘッド3の直下位置に移動させた後で当該アライメントを行ってもよい。
伸縮率算出部203は、画像処理回路にて求められた基板W上のアライメントマークの位置、および基板Wの向きの修正量を取得し、アライメント後のアライメントマークの位置、ならびに主走査方向Xおよび副走査方向Yに対する基板Wの伸縮率(すなわち、主面の伸縮率)を求める。一方、データ修正部204はラスタデータ212を取得し、伸縮の検出結果である伸縮率に基づいてデータの修正を行う。なお、このデータ修正については、例えば特許第4020248号に記載の方法を採用することができ、1つの分割領域のデータ修正が終了すると、修正後のラスタデータ212がデータ生成部205へと送られる。データ生成部205では、変更後の分割領域に対応する描画データDd、すなわち、1つのストライプに相当するデータが生成される。こうして、コンピュータ200では、描画データDdが順次生成されて、露光制御部181へと出力される。
露光制御部181は、光学ヘッド3およびステージ移動機構161を描画データDdに基づき制御することで、基板Wへのパターン描画を実行する。具体的には、露光制御部181は、光学ヘッド3に搭載された駆動回路30Dを描画データDdに基づき動作させつつ、ステージ移動機構161によって基板Wを移動させて、1ストライプ分の露光を光学ヘッド3の各チャネルに実行させる。これによって、チャネル数分のストライプが基板Wに描画される。そして、露光制御部181は、ステージ移動機構161により基板Wを次の描画開始位置に移動させて、続く描画データDdに基づく露光を光学ヘッド3に実行させる。こうした動作が繰り返されて、全てのストライプが基板Wに描画される。
基板W上の全ストライプの描画が終了して基板Wの表面への所望パターンの描画が完了すると、ステージ160は描画済み基板Wを載置したまま基板受渡位置(図1および図2の右側領域)に移動した後、基板搬送ロボット120により基板Wがカセット110へと戻され、次の基板Wが取り出されて上記したと同様の一連の処理が繰り返される。さらに、カセット110に収納されている全ての基板Wに対するパターン描画が終了すると、カセット110がパターン描画装置100から搬出される。
以上がパターン描画装置100の概要である。ところで、本実施形態の光学ヘッド3は、異なる偏光成分を含む光を効率的に変調可能な空間光変調素子を備える。続いては、かかる光学ヘッド3の構成および動作について詳述する。図4は、本発明にかかる空間光変調器の一例を搭載した光学ヘッドを模式的に示す斜視図である。同図では、光学ヘッド3の光軸OAが一点鎖線で示されるとともに、光軸OAを中心とした偏光成分の傾きが太字矢印で示されている。また、光の経路が破線で示されるとともに、光の断面が梨地で示されている。同図に示すように、光学ヘッド3は、空間光変調器30により変調した光を露光対象である基板Wに照射するものであり、2個の光源331、332からの光を照明光学系35により空間光変調器30に入射させて、空間光変調器30から射出された光を投影光学系37により基板Wに照射する概略構成を具備する。
光源331、332は、所定の波長(例えば、830、635、405、あるいは、355ナノメートル(nm))のレーザ光を出射する半導体レーザなどにより構成されている。例えば、355nmのレーザ光を用いる場合は、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザの3倍高調波を用いる固体レーザ光源を使用することができる。また、光源331、332は、同一方向に偏光された光を射出する。なお、光源331、332から射出された光の偏光方向を、光軸OA回りの角度が0度の方向として、以下の説明を行う。
照明光学系35は、光源331、332それぞれから射出された光を偏光ビームスプリッタ351により合成して、空間光変調器30の入射端の形状に合わせてY方向に伸びる光を形成する。詳述すると、光源331は偏光ビームスプリッタ351の反射面351aを透過するY方向に伸びた光を射出し、光源332は偏光ビームスプリッタ351の反射面351aで反射され当該反射面351aにおいてY方向に伸びた光を射出する。その結果、光源331、332からの光を合成する偏光ビームスプリッタ351からは、Y方向に伸びる合成光が射出される。
この際、照明光学系35は、偏光成分を互いに直交させて光源331、332からの光を合成する。つまり、照明光学系35では、光源331、332に対向して、コリメートレンズ352と半波長板354、355(λ/2板)とがそれぞれ配置されている。そのため、光源331、332から射出された光は、コリメートレンズ352、353によって平行に整形された後に、半波長板354、355を通過する。この際、光源331からの光の偏光成分は、半波長板354の作用によって−45度だけ回転する一方、光源332からの光の偏光成分は、半波長板355の作用によって+45度だけ回転する。こうして、互いに逆方向に45度だけ回転した2個の光が半波長板354、355から射出されてビームスプリッタ351に入射する。その結果、偏光成分が互いに直交する2個の光がビームスプリッタ351により合成されて、空間光変調器30に入射することとなる。
図5は、本発明にかかる空間光変調器の一例を模式的に示す側面図であり、図6は、図5の空間光変調器の一例を模式的に示す平面図である。これらの図に示すように、空間光変調器30では、光軸OAに平行な光進行方向Dpに2枚の電気光学結晶基板31、32が並べて接続されており、こうしてカスケード接続された電気光学結晶基板31、32へ順に光が通過する。より具体的には、空間光変調器30では、電気光学結晶基板31、32が共通のグランド電極302を介して支持基板304に接合されるとともに、光進行方向Dpに電気光学結晶基板31、32を跨ぐ信号電極306がY方向に複数配列されており、グランド電極302と信号電極306との間に電気光学結晶基板31、32が挟まれている。ちなみに、電気光学結晶基板31と電気光学結晶基板32とは同じ厚みを有しており、基板31、32の境界には段差がない。したがって、電気光学結晶基板31、32の裏面を跨ぐグランド電極302、および電気光学結晶基板31、32の表面を跨ぐ信号電極306の両方を、基板31、32の境界で屈曲させることなく形成できる。そして、各信号電極306は、駆動回路30から供給される印加電圧を電気光学結晶基板31、32に与えて、電気光学結晶基板31、32の内部に回折格子として機能する屈折率分布を生じさせて、上記したようなチャネルch1〜ch5を構成する。
図7は、図5の空間光変調器の一例が具備する電気光学結晶基板の断面を模式的に示す図であり、同図の上段では電気光学結晶基板31のY方向断面が示され、同図の下段では電気光学結晶基板32のY方向断面が示されている。電気光学結晶基板31、32はいずれも、分極の向きが交互に反転する周期分極反転構造を有する強誘電体結晶により構成されている。このような電気光学結晶基板31、32は、酸化マグネシウム(MgO)を添加したリチウムナイオベート(LiNbO3:Lithium Niobate)やストイキオメトリックリチウムタンタレート(SLT:Stoichiometric Lithium Tantalate)の単結晶基板に対して処理を加えることで形成できる。
図7に示すように、電気光学結晶基板31は、分極軸P1に平行な方向へ分極方向が交互に反転する周期分極反転構造を有し、電気光学結晶基板32は、分極軸P2に平行な方向へ分極方向が交互に反転する周期分極反転構造を有する。このように構成された電気光学結晶基板31、32のそれぞれでは、信号電極306に対向する領域に印加電圧に応じた回折効率を有する回折格子が形成されて、通過する光Lが変調される。こうして、信号電極306の対向する領域のそれぞれがチャネルch1〜ch5として機能する。なお、周期分極反転構造を具備する電気光学結晶基板に形成される回折格子によって光が変調される原理については、例えば特開2012−078443号公報や特開2012−145890号公報での記載と同様である。
そして、本実施形態では、周期分極反転構造における分極軸P1、P2の角度が、電気光学結晶基板31、32の間で互いに異なっている。つまり、電気光学結晶基板31では、光軸OAの回りに−45度だけ傾いた分極軸P1に平行な方向に分極が生じている。一方、電気光学結晶基板32では、光軸OAの回りに+45度だけ傾いた分極軸P2に平行な方向に分極が生じている。換言すれば、電気光学結晶基板31、32のそれぞれは、表裏面(両主面)が平行な平板形状を有しているため、分極軸P1は電気光学結晶基板31の主面に対して−45度だけ傾き、分極軸P2は電気光学結晶基板32の主面に対して+45度だけ傾く。こうして、分極軸P1、P2それぞれの光軸OA回りの角度が直交するように構成されている。
なお、分極軸P1、P2は、電気光学定数r33に対応する電気光学結晶基板31、32のz軸に相当する。したがって、光源331から射出された光は、電気光学結晶基板31に形成された回折格子によって主として回折され、電気光学結晶基板32に形成された回折格子からは、主に電気光学定数r13(電気光学定数r33の3分の1以下)に対応する影響を受けるだけで、あまり影響を受けない。一方、光源332から射出された光は、電気光学結晶基板32に形成された回折格子によって主として回折され、電気光学結晶基板31に形成された回折格子からは、主に電気光学定数r13(電気光学定数r33の3分の1以下)に対応する影響を受けるだけで、あまり影響を受けない。
このような空間光変調器30は、駆動回路30Dから信号電極306へ供給する印加電圧を制御することで光を変調する。また、各チャネルは3本の信号電極306により構成される。図6に示すチャネルch2、ch3の動作を例示しつつ具体的に説明する。ここで、チャネルch2には高電位Vh(>グランド電位)が与えられ、チャネルch3には低電位Vl(=グランド電位)が与えられているとする。チャネルch2では、電気光学結晶基板31、32のそれぞれに共通の高電位Vhが与えられるため、回折格子が形成される。その結果、光源331から射出された光は、電気光学結晶基板31により回折されて、回折光Laとして空間光変調器30から射出されるとともに、光源332から射出された光は、電気光学結晶基板32により回折されて、回折光Lbとして空間光変調器30から射出される。これに対して、チャネルch3では、電気光学結晶基板31、32のそれぞれに共通の低電位Vlが与えられるため、回折格子が形成されない。したがって、光源331、332から射出された光のいずれもが0次光Loとして空間光変調器30から射出される。このように、電気光学結晶基板31と電気光学結晶基板32とに互いに共通する印加電圧が与えられるため、電気光学結晶基板31と電気光学結晶基板32は、互いに異なる偏光成分に同一の変調を行う。
図4に戻って、光学ヘッド3の説明を続ける。空間光変調器30の光の射出側に設けられた投影光学系37では、レンズ371、アパーチャ373およびレンズ375がこの順番で配置されている。レンズ371の前側焦点は、電気光学結晶基板32の射出端の位置に設定され、レンズ371の後側焦点にアパーチャ373が設けられており、電気光学結晶基板32の射出端から光軸OA(光進行方向Dp)に平行に射出された0次光Loはアパーチャ373を通過してレンズ375に入射する。さらに、レンズ375の前側焦点はアパーチャ373の位置に設定され、レンズ375の後側焦点はステージ160に保持された基板Wの表面上に設定されており、0次光Loはレンズ355を介して基板Wの表面上に照射される。これに対して、空間光変調器30から射出された回折光La、Lbは、光軸OAに対して傾いた状態で電気光学結晶基板32から射出されるため、アパーチャ373を通過できずに遮蔽される。
以上に説明したように、この実施形態では、電気光学結晶基板31と電気光学結晶基板32とが設けられ、光は電気光学結晶基板31を通過した後に電気光学結晶基板32を通過する。そして、電気光学結晶基板31および電気光学結晶基板32のそれぞれは、印加電圧に応じて形成される回折格子によって、通過する光を回折する。この際、各基板31、32での分極軸P1および分極軸P2が傾斜しているため、各基板31、32において屈折率変化が大きくなる方向が異なる。すなわち、各基板31、32の回折格子が異方性を示す方向が異なっている。このような構成では、電気光学結晶基板31の回折格子で変調されなかった光の偏光成分を電気光学結晶基板32の回折格子で変調するといった動作が実行できる。その結果、変調を受けるべき光のうち変調を受けることなく素通りしてしまう割合を抑制して、光変調の消光比が確保可能となっている。
また、この実施形態では、光軸OA回りの角度(換言すれば、光進行方向Dpに垂直な面内での角度)において、分極軸P1と分極軸P2とが互いに直交している。そのため、互いに直交する異なる偏光成分のそれぞれを確実に変調することができ、光変調の消光比をより向上させることができる。
空間光変調器の製造方法
図8は、空間光変調器の製造方法の一例を示すフローチャートである。図9は、図8のフローチャートに従って実行される動作の一例を模式的に示す図である。続いて、これらの図を用いて、空間光変調器の製造方法について説明する。
ステップS101では、電気光学結晶のインゴットIGから平板状に電気光学結晶を切り出して、結晶平板IPを形成する。特にステップS101では、インゴットIGの分極軸z(電気光学定数r33に対応するインゴットIGのz軸)に対して結晶平板IPの表裏面(一方主面、他方主面)が傾斜するように、結晶平板IPが切り出される。なお、図9に示す例では、結晶平板IPの両主面は、分極軸zに対して45度傾いている。
ステップS102では、結晶平板IPの裏面が導電性の接合部Egを介して保持基板Sに固定される。これによって、結晶平板IPは、保持基板Sに保持されることとなる。このステップS102は、保持基板Sによって結晶平板IPを補強することで、以後の工程における結晶平板IPの損傷を防止するために実行されるものであり、結晶平板IPが薄い場合に特に有効となる。したがって、結晶平板IPの強度が十分である場合には、ステップS102を省略しても構わない。
ステップS103では、所定間隔で並ぶ複数の電極Esが結晶平板IPの表面に形成される。続くステップS104では、接合部Egを基準として各電極Esに分極反転電圧が印加される。これによって、結晶平板IP内の各電極Esに対向する領域の分極方向が反転し、結晶平板IP内に周期分極反転構造が形成される。
ステップS105では、分極が周期的に反転する方向に平行に結晶平板IPを切断して、結晶平板IPから2個の電気光学結晶基板31、32を形成する。ステップS106では、電気光学結晶基板32をその法線に平行な軸(図9のステップS106の欄の紙面に垂直な軸)を中心に半回転(180度回転)させる。これによって、電気光学結晶基板31の切断面と、電気光学結晶基板32の切断面と逆側の面とが向き合って、電気光学結晶基板31、32が配列方向Daに並ぶ。ステップS107では、電気光学結晶基板31、32の互いに向かう面を接合して、電気光学結晶基板31、32を一体化させる。これによって、配列方向Daから見てそれぞれの分極軸P1、P2が傾斜するように、電気光学結晶基板31、32が隣接して接続される。なお、図9に示す例では、分極軸P1、P2は互いに直交することとなる。
そして、電気光学結晶基板31、32からなる変調光学素子によって空間光変調器30を構成することができる。こうして、それぞれの分極軸P1、P2を互いに傾斜させて電気光学結晶基板31と電気光学結晶基板32とを配置した上記のような空間光変調器30を簡便に製造することが可能となっている。
その他
以上のように、上記実施形態では、空間光変調器30が本発明の「空間光変調器」の一例に相当し、電気光学結晶基板31が本発明の「第1電気光学結晶基板」の一例に相当し、電気光学結晶基板32が本発明の「第2電気光学結晶基板」の一例に相当し、分極軸P1が本発明の「第1分極軸」の一例に相当し、分極軸P2が本発明の「第2分極軸」の一例に相当し、信号電極306が、あるいはこれと駆動回路30Dが協働して本発明の「変調部」の一例として機能する。また、パターン描画装置100が本発明の「パターン描画装置」の一例に相当し、光源331、332が本発明の「光源」の一例に相当し、投影光学系37が本発明の「光学系」の一例に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、電気光学結晶基板31、32を跨いで信号電極306が形成されており、電気光学結晶基板31、32には共通の印加電圧が与えられていた。しかしながら、信号電極の配設態様については種々の変形が可能であり、例えば図10に示すように構成しても良い。
図10は、本発明にかかる空間光変調器の変形例を模式的に示す側面図である。同図にかかる空間光変調器30では、電気光学結晶基板31、32に対して別々の信号電極306a、306bが設けられており、光進行方向Dpに沿って並ぶ1対の信号電極306a、306bで1本の電極が形成され、3本(分極反転構造3周期)で1つのチャネルが構成されている。そして、駆動回路30Dは、同一のチャネルを構成する信号電極306a、306bそれぞれに対して独立した印加電圧を供給する。このような構成では、電気光学結晶基板31と電気光学結晶基板32は、互いに異なる偏光成分に対して、同一の変調を行うこともできるし異なる変調を行うこともできる。その結果、より多様な光変調を実現することができる。
この点について、図10に示すチャネルch2を用いて具体的に説明する。例えば、チャネルch2を構成する信号電極306a、306bの両方に高電圧Vhを供給した場合には、電気光学結晶基板31、32のそれぞれで異なる偏光成分が回折光La、Lbとして回折される。また、チャネルch2を構成する信号電極306a、306bのいずれか一方に高電圧Vhを供給して他方に低電圧Vlを供給した場合には、異なる偏光成分のうちの一方のみが回折光Laあるいは回折光Lbとして回折されて他方は0次光Loとしてチャネルch2から射出される。さらに、チャネルch2を構成する信号電極306a、306bの両方に低電圧Vlを供給した場合には、異なる偏光成分はいずれも電気光学結晶基板31、32からの回折を受けずに0次光Loとしてチャネルch2から射出される。したがって、図10の空間光変調器30は、基板Wに到達する光の量を少なくとも3段階で変更することができ、階調再現を行うにあたって好適となる。
また、上記実施形態では、結晶軸P1、P2が相互に傾く角度は90度であった(図7)。しかしながら、結晶軸P1、P2の間の角度は90度に限られず、互いに異なれば他の角度であっても構わない。
また、上記実施形態では、電気光学結晶基板31、32は互いに接触して配置されていた(図5、図6、図9)。しかしながら、間隔を空けて電気光学結晶基板31、32を配置しても構わない。この際、電気光学結晶基板31、32の間を透明樹脂などの光透過性部材で充填して、界面での反射を抑制するように構成しても構わない。
また、上記実施形態では、周期分極反転構造を有する電気光学結晶基板31、32を用いて空間光変調器30が構成されていた(図7)。しかしながら、周期分極反転構造を有しない、換言すれば分極軸P1、P2の一方向にのみ分極した電気光学結晶基板31、32で構成された空間光変調器30に対して本発明を適用することも可能である。
また、空間光変調器30を構成する電気光学結晶基板の個数は、上述の2個に限られず、3個以上であっても良い。
また、光源331、332の個数は上記に限られず、1個あるいは3個以上でも構わない。さらに、照明光学系35や投影光学系37の構成についても適宜変更が可能である。
また、上記実施形態では、0次光L0を基板Wに照射してパターンを描画するパターン描画装置に本発明を適用した場合について説明した(図4)。しかしながら1次以上の回折光を基板Wに照射してパターンを描画するパターン描画装置に対しても本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、電気光学結晶基板32をその法線に平行な軸を中心に半回転させることで、配列方向Daから見てそれぞれの分極軸P1、P2が傾斜するように電気光学結晶基板31、32を位置決めしていた(ステップS106)。しかしながら、電気光学結晶基板32に代えて電気光学結晶基板31を半回転させても良い。
また、電気光学結晶基板31、32の一方を半回転させる代わりに、電気光学結晶基板31、32の一方を、その表裏面の位置関係を反転させても良い(換言すれば、表裏をひっくり返しても良い。これによっても、配列方向Daから見てそれぞれの分極軸P1、P2が傾斜するように、電気光学結晶基板31、32を位置決めすることができる。
また、以上に列挙したもの以外の変形を空間光変調器30に対して実行することも適宜可能である。例を挙げれば、特開2010−152214号公報の記載のような導波路をアニールプロトン法によって電気光学結晶基板31、32の主面に対して形成するといった構成を追加するといった変形が可能である。
この発明は、分極軸に分極した電気光学結晶を用いて光変調を行う空間光変調技術の全般に適用することができ、特に当該空間光変調技術を用いて変調した光によって露光を行うパターン描画技術に好適に用いることができる。
30…空間光変調器
331…光源
332…光源
31…電気光学結晶基板
32…電気光学結晶基板
P1…分極軸
P2…分極軸
306…信号電極
30D…駆動回路
35…照明光学系
37…投影光学系
100…パターン描画装置

Claims (13)

  1. 第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第1電気光学結晶基板と、
    光の進行方向に垂直な面内での角度において前記第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、前記第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第2電気光学結晶基板と、
    前記第1電気光学結晶基板および前記第2電気光学結晶基板へ与える印加電圧によって、前記第1電気光学結晶基板と前記第2電気光学結晶基板とを順に通過する光を変調する変調部と
    を備えたことを特徴とする空間光変調器。
  2. 光の進行方向に垂直な面内での角度において、前記第2分極軸が前記第1分極軸に対して90度傾斜する請求項1に記載の空間光変調器。
  3. 前記第1電気光学結晶基板および前記第2電気光学結晶基板それぞれは、両主面が平行な平板形状を有し、前記第1分極軸は、前記第1電気光学結晶の主面に対して−45度傾斜し、前記第2分極軸は、前記第2電気光学結晶の主面に対して45度傾斜する請求項2に記載の空間光変調器。
  4. 前記変調部は、前記第1電気光学結晶基板と前記第2電気光学結晶基板とに互いに共通する印加電圧を与える請求項1ないし3のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  5. 前記変調部は、前記第1電気光学結晶基板と前記第2電気光学結晶基板とに互いに独立する印加電圧を与える請求項1ないし3のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  6. 前記第1電気光学結晶基板と前記第2電気光学結晶基板は同じ厚みを有する請求項1ないし5のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  7. 前記第1電気光学結晶基板は、前記第1分極軸に平行な方向へ分極方向が交互に反転する周期分極反転構造を有し、前記第2電気光学結晶基板は、前記第2分極軸に平行な方向へ分極方向が交互に反転する周期分極反転構造を有する請求項1ないし6のいずれか一項に記載の空間光変調器。
  8. 第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第1電気光学結晶基板を通過する光を、印加電圧に応じて前記第1電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と、
    光の進行方向に垂直な面内での角度において前記第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第2電気光学結晶基板を前記第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を、印加電圧に応じて前記第2電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と
    を備えたことを特徴とする空間光変調方法。
  9. 光を射出する光源と、
    前記光源から射出された光を変調する空間光変調器と、
    前記空間光変調器から射出された0次光および回折光のうちの一方を描画対象に導く光学系と
    を備え、
    前記空間光変調器は、
    第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第1電気光学結晶基板と、
    光の進行方向に垂直な面内での角度において前記第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有して、前記第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を印加電圧に応じて形成される回折格子によって回折する第2電気光学結晶基板と、
    前記第1電気光学結晶基板および前記第2電気光学結晶基板へ与える印加電圧によって、前記第1電気光学結晶基板と前記第2電気光学結晶基板とを順に通過する光を変調する変調部と
    を有することを特徴とするパターン描画装置。
  10. 第1分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第1電気光学結晶基板を通過する光を、印加電圧に応じて前記第1電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と、
    光の進行方向に垂直な面内での角度において前記第1分極軸に対して傾斜する第2分極軸に平行な方向へ分極する構造を有する第2電気光学結晶基板を前記第1電気光学結晶基板から射出された後に通過する光を、印加電圧に応じて前記第2電気光学結晶基板に形成される回折格子によって変調する工程と、
    前記第1電気光学結晶基板および前記第2電気光学結晶で構成される空間光変調器から射出された0次光および回折光のうちの一方を描画対象に導く工程と
    を備えたことを特徴とするパターン描画方法。
  11. 分極軸に平行な方向に分極する電気光学結晶のインゴットから、前記分極軸に対して傾斜する一方主面および他方主面を有する平板状に前記電気光学結晶を切り出す工程と、
    平板状に切り出された前記電気光学結晶を分割して、第1電気光学結晶基板と第2電気光学結晶基板とを生成する工程と、
    配列方向から見てそれぞれの前記分極軸が傾斜するように、前記配列方向に前記第1光学結晶基板と前記第2光学結晶基板とを隣接させる工程と
    を備えた空間光変調器の製造方法。
  12. 前記電気光学結晶から分割されてそれぞれの分極軸が平行な状態で並ぶ第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板の一方を、その法線に平行な軸を中心に回転させることで、前記配列方向から見てそれぞれの前記分極軸が傾斜するように、前記配列方向に前記第1光学結晶基板と前記第2光学結晶基板とを隣接させる請求項11に記載の空間光変調器の製造方法。
  13. 前記電気光学結晶から分割されてそれぞれの分極軸が平行な状態で並ぶ第1電気光学結晶基板および第2電気光学結晶基板の一方を、その両主面の位置関係を反転させることで、前記配列方向から見てそれぞれの前記分極軸が傾斜するように、前記配列方向に前記第1光学結晶基板と前記第2光学結晶基板とを隣接させる請求項11に記載の空間光変調器の製造方法。
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