JP2014140816A - 二酸化塩素の分解剤及び分解方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化塩素ガスをより短時間で効率的に分解するための手段である二酸化塩素分解剤および二酸化塩素ガスの分解方法を提供する。
【解決手段】酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を有効成分として二酸化塩素分解剤に含有させる。二酸化塩素分解剤は、触媒として働くため、分解反応において消費されず、二酸化塩素分解装置のメンテナンスの手間やコストを抑えることができる。また、分解剤は二酸化塩素分解濾材に含めることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、二酸化塩素の分解剤及び分解方法に関する。
二酸化塩素ガスは、微生物を殺菌・滅菌する方法に汎用されている。これは、塩素、次亜塩素酸ソーダ、過酸化水素などを用いる他の殺菌・滅菌方法に比べて毒性が少なく安全に実施することができること、刺激臭がないため不快感を伴わないこと、単位重量当たりの殺菌力が高く、胞子、カビ、バクテリア、ウイルス等幅広い微生物に優れた滅菌・殺菌効果を示すこと、発ガン物質を生成しないことなどの利点が挙げられるからである。
二酸化塩素ガスを微生物の殺菌・滅菌方法に用いる場合、殺菌・滅菌対象の物を密閉空間に入れたり、実験室や手術室等の空間そのものを殺菌・滅菌対象として閉鎖したりした後、該空間内に二酸化塩素ガスを発生させて充満させる、燻蒸消毒が一般的である。
二酸化塩素ガスは不安定であり容易に他の物質と反応して塩類を形成する。例えば、微生物を構成するタンパク質中のナトリウムと反応して分解し、NaClを形成する。しかしながら、燻蒸消毒のように二酸化塩素ガスを閉鎖空間に高濃度で放置するだけでは、その分解速度は遅すぎる。具体的には、閉鎖空間内のピーク濃度100ppm超の二酸化塩素ガスが、分解してWHOが定める1日8時間の作業に許容される安全最大濃度である0.1ppmにまで低減するのには10〜15時間も要する(非特許文献1)。製薬、食品、バイオなどの分野の研究施設の実験室や工場、あるいは医療施設の手術室などでは、二酸化塩素ガスによる燻蒸消毒を行った場合に、微生物の殺菌・滅菌後に安全に作業を再開できる程度にまで二酸化塩素ガスが分解又は除去されるまで、生産活動、研究活動、医療行為などを中断せざるを得ない。
そのため、燻蒸消毒後の二酸化塩素ガスを積極的に分解または除去し、効率的に低濃度化させる必要がある。従来、活性炭や亜硫酸イオン型ハイドロタルサイトに二酸化塩素ガスを吸着させたり、水やDMSO等の還元性化合物を含む吸収液に二酸化塩素ガスを吸収させたりして除去する方法や(特許文献1、2)、燻蒸消毒対象空間内の空気を該空間外の二酸化塩素ガスを含まない空気で置換して二酸化塩素ガスを希釈したりする方法が、採用されている。
ところで、酸化マンガンや過マンガン酸塩は金属触媒として働き、オゾンや悪臭ガスを分解することができることが知られており(特許文献3、4)、これを利用したオゾン脱臭装置が開発されている(特許文献5)。また、酸化マンガンや過マンガン酸塩は、ガス状有機不純物や無機不純物の除去にも有用であることが知られており、空気浄化フィルタの濾材にも含有されている(特許文献6)。
しかしながら、酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を用いて二酸化塩素の分解反応を行うことについては、全く知られていない。
特開平10−258215号公報 特開平10−156134号公報 特開2002−224207号公報 特許4166909号公報 特開2007−136415号公報 特許第3936803号公報
二酸化塩素ガスによる動物飼育室の燻蒸消毒:実験動物と環境 17(1), p.23-37, 2009
微生物の効率的な殺菌・滅菌方法として二酸化塩素ガスの利用は需要がある一方で、その速やかな分解・除去方法も求められている。前述の固相への吸着又は液相への吸収や、換気による希釈では、自然分解よりは短いとはいえ、二酸化塩素ガスの低濃度化に数時間を要する。
このような状況に鑑みて、本発明は二酸化塩素ガスをより短時間で効率的に分解する手段を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究の末、酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方が二酸化塩素の分解反応を触媒し、二酸化塩素を短時間で効率的に分解・除去させることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有する、二酸化塩素分解剤(以下、「本発明の分解剤」とも記す)。
[2]前記酸化マンガンが、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、及び四酸化三マンガンからなる群から選択される、[1]に記載の二酸化塩素分解剤。
[3]前記過マンガン酸塩が、過マンガン酸塩が、MIMnO4(MIはアルカリ金属を表す)及びMII(MnO42(MIIはアルカリ土類金属を表す)からなる群から選択される、[1]又は[2]に記載の二酸化塩素分解剤。
[4][1]〜[3]のいずれか一項に記載の二酸化塩素分解剤を含む、二酸化塩素分解濾材(以下、「本発明の分解濾材」とも記す)。
[5][4]に記載の二酸化塩素分解濾材を備える、二酸化塩素分解装置(以下、「本発明の分解装置」とも記す)。
[6]二酸化塩素を[1]〜[3]のいずれか一項に記載の二酸化塩素分解剤に接触させる工程を含む、二酸化塩素の分解方法(以下、「本発明の分解方法」とも記す)。
[7]前記接触させる工程を相対湿度45%以上の条件下で行う、[6]に記載の二酸化塩素の分解方法。
[8]前記接触させる工程を温度50℃以下の条件下で行う、[6]又は[7]に記載の二酸化塩素の分解方法。
本発明の分解剤及びこれを用いる方法によれば、二酸化塩素ガスを短時間で効率的に分解することができる。また、本発明の分解剤は、触媒として働くため、分解反応において消費されず、二酸化塩素分解装置のメンテナンスの手間やコストを抑えることができる。
本発明の分解装置の一態様の概略図である。太い矢印は空気の流れを表す。 実施例に用いた密閉試験室内の概略図である。太い矢印は空気の流れを表す。 実施例における10m3の密閉試験室内の二酸化塩素ガス濃度の経時変化を表すグラフである。
<1>二酸化塩素の分解剤
本発明の分解剤は酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を有
効成分として含有する。
ここで、酸化マンガンとしては、二酸化マンガン(MnO2)、三酸化二マンガン(Mn23)、及び四酸化三マンガン(Mn34)が好ましく、これらのいずれを用いてもよく、またこれらを組み合わせてもよいが、入手が容易で安価であることから二酸化マンガンが好ましい。なお、一酸化マンガン(MnO)は酸化力が弱く、本発明の分解剤として適さない場合がある。また、七酸化二マンガン(Mn27)は防災上等の見地から、本発明の分解剤として用いないほうが好ましい。
また、過マンガン酸塩としては、過マンガン酸塩が、MIMnO4(MIはアルカリ金属を表す)及びMII(MnO42(MIIはアルカリ土類金属を表す)からなる群から選択されることが好ましい。
本発明の分解剤においては、酸化マンガンを含有し過マンガン酸塩は含有しない態様でもよいし、酸化マンガンは含有せず過マンガン酸塩を含有する態様でもよいし、酸化マンガンと過マンガン酸塩との両方を含有する態様でもよく、特に限定されない。
本発明の分解剤による二酸化塩素分解のメカニズムは、以下の反応によるものと推測される。
二酸化塩素が酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有する分解剤と接触する際に、有機物や、鉄、硫化物の様な還元性無機物が存在すると、これらが二酸化塩素を消費して塩類を生成して分解する。例えば、鉄が不純物として存在する場合を例に説明する。
まず、強力な酸化剤である二酸化塩素が還元されてラジカル化する(式1)。ここで、二酸化塩素の酸化還元電位(E°)は0.954Vであり、酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方は触媒として働き、この反応を促進すると考えられる。次いで、生成したClO2 -は分解剤・分解濾材表面の吸着水に溶けて、亜塩素酸イオンや塩素酸イオンとして存在する(式2)。
ClO2 + e- → ClO2 - (式1)
2ClO2 + H2O → HClO2 + HClO3 (式2)
次に、鉄は酸化され、陽イオンとして吸着水に溶け込む。
Fe → Fe2+ + 2e- 又は Fe3+ + 3e- (式3)
これらが反応して、全体としては、式4又は5が進行する。
2ClO2 - +Fe2+ → FeCl2 + 2O2(式4)
6ClO3 - +2Fe3+ → 2FeCl3 + 9O2(式5)
この分解反応において、酸化マンガンや過マンガン酸塩は触媒として働くため、消費されない。したがって、二酸化塩素分解剤として繰り返し用いることができ、後述する分解装置のメンテナンスの手間やコストを抑制することができる。また、液相への吸収法よりも分解装置の重量を削減したり取扱いを容易にすることができる。
本発明の分解剤における酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方の含有量は、特に限定されず、0.01〜99.9重量%の範囲で任意に調整することができる。酸化マンガンに関しては、その含有量は50〜95重量%であることが好ましい。含有量が50重量%よりも小さいと、二酸化塩素の分解効率が低くなる場合があり、また、95重量%よりも大きいと分解効率は高いが後述するバインダ等他の成分の含有量が小さいために粉落ちや発塵が生じ、剤としての取扱い性が劣る場合があるからである。過マンガン酸塩に関しては、水に易溶であることから、後述するように共に含める他の成分及びその構造を考慮した含有量とすることが好ましい。
一般に、酸化マンガンや過マンガン酸塩は、マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池、リチウム乾電池などの電池素材の副産物として製品化される場合が多く、それらから入手することができる。本発明において、酸化マンガンの純度は85重量%以上が好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。また、通常酸化マンガンは粉末で入手でき、その粒径は0.1μm〜60μm程度に分布し、累積中位径(Median径)は15μm〜50μmであることが好ましい。また、そのBET比表面積は25〜100m2/gであることが望ましい。
また、本発明の分解剤は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、活性炭や珪藻土などの吸着剤、分解剤の成形のためのバインダ等が挙げられる。バインダとしては、シリカゾルやアルミナゾル等の無機バインダ、疎水性が高く反応性が低い高分子樹脂等が挙げられる。疎水性が高く反応性が低い高分子樹脂としては、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。
本発明の分解剤は、酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方の粉末のままの形態でもよいし、取扱い性の観点から粒状ペレット、繊維、布、シート等種々の形態としてもよく、さらに様々な構造に加工してもよい。特に過マンガン酸塩については、活性炭やゼオライト等の細孔を有する多孔質体片に0.01〜3.0重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%含有させたものが望ましい。0.01重量%より少ないと、触媒反応による二酸化塩素分解効率が劣る場合があり、3.0重量%より多いと、多孔質体片の細孔が過マンガン酸塩により閉塞されやすくなり二酸化塩素ガスが該細孔に入り込み難くなって触媒反応が損なわれる場合がある。なお、その過マンガン酸塩含有多孔質体片のBET比表面積は、25〜100m2/gであることが望ましい。
<2>二酸化塩素分解濾材
本発明の分解剤は、二酸化塩素分解濾材に含めることができる。
濾材の形態は特に限定されるものではないが、後述する本発明の分解方法の効率の観点から、通常は気体の二酸化塩素を分解するのに適した形態とする。
そのような形態としては例えば、カラム充填剤や、フィルタなど、二酸化塩素との接触面積を大きくできるものが、分解反応の効率の観点から好ましい。
より具体的には、酸化マンガン粉末をバインダで粒状ペレットに固めたものや、前述の過マンガン酸塩含有多孔質体片を、カラムなどの容器に充填させる形態や、複数枚の不織布で形成されるポケットに充填してフィルタ構造とした形態などが挙げられる。
このような場合、特にカラムなどの容器に充填させる場合、ペレットや多孔質体片の大きさは、長径が1〜10mmであることが好ましく、2〜5mmであることがより好ましい。大きさが小さすぎると、後述する二酸化塩素の分解法において、二酸化塩素を含む空気を分解剤に接触させるべくカラムに通す処理を行う際に、一定の処理風量に対して通気抵抗が大きくなってしまい、送風動力費の増加を招く場合がある。また、大きすぎると、ペレットが相互に接触する際に破砕粉を発生しやすくなる場合があったり、処理対象の空気と接触するペレットの表面積が小さくなるために二酸化塩素の分解効率が低下したりする場合がある。そのため、二酸化塩素の分解効率に寄与する、処理対象の空気と接触するペレットの表面積と、通気処理における通気抵抗とのバランスを考慮して、上記範囲が好ましく挙げられる。
なお、ペレットや多孔質体片のBET比表面積は、25〜100m2/gであることが望ましい。
また、ペレットや多孔質体片の形状は球体、円盤状、破砕状など、特に問わない。
また、ペレットの形成に用いるバインダとしては、無機バインダ、例えばシリカゾルやアルミナゾルが挙げられる。
あるいは、通気性のある構造体の接ガス表面に、バインダで酸化マンガン粉末と過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有させた通気体を固着してフィルタとする形態でもよい。
例えば、二酸化マンガンの粉末を、無機バインダを用いて、無機物からなる通気体に担
持させる態様を例に説明する。
ここで、二酸化マンガンの粉末は、比表面積が25〜100m2/gであることが好ましい。また、その粒径は0.1〜60μm程度で、累積中位径(Median径)は15μm〜50μmであることが実用的で好ましい。
また、無機バインダとしては、細孔径が15〜300オングストロームの範囲に分布する細孔を有するものが好ましく、その細孔の総容積がN2ガス吸着法で測定した場合に0.2cc/g以上である、又はその細孔の比表面積がBET法で測定した場合に100m2/g以上であることが好ましい。この態様において無機バインダは、濾材内部に二酸化塩素ガスを通過させる流路を形成する役割を果たす。無機バインダとしては、特に限定されないが、例えばシリカ、アルミナ、又はこれらの混合物が、固着補助剤を要さないため好ましく用いられる。シリカとしては例えばシリカゲルが使用され、アルミナとしては例えばアルミナゲルが使用される。
二酸化マンガン粉末と無機バインダの重量比は、二酸化マンガン:無機バインダ=1:1〜20:1の範囲であることが好ましい。二酸化マンガンが無機バインダの量よりも少ないと、二酸化塩素の分解効率が低下する場合があり、二酸化マンガンが無機バインダの20倍量を超えると、二酸化塩素ガスの分解率は高いものの、通気体への二酸化マンガン粉末の固着が不十分となり粉落ちや発塵が生じる場合があるからである。
通気体を構成する無機物としては、例えばセラミック繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維などの無機繊維からなる多孔質の構造体が使用される。通気体の形状は、例えばハニカム構造やプリーツ構造等特に限定されない。
このように無機物のみでフィルタを構成する場合、例えば活性炭等で構成されるフィルタに比べて、不燃性であるため、防災上も安全であり好ましい。
また、疎水性が高く反応性が低い高分子繊維に、酸化マンガン粉末と過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有させた多孔質体を熱溶着により接着し、この繊維を用いて作成した不織布を所望の形状に加工したものを濾材としてもよい。疎水性が高く反応性が低い高分子繊維としては、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等を用いることができ特に限定されない。
後述するように、本発明の分解方法は、二酸化塩素と本発明の分解剤(触媒)との接触により進行する反応によるものである。そのため、二酸化塩素が気体の場合は、反応をより効率的に進める観点から、酸化マンガン粉末と過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有させた多孔質体粉末を、多孔質材料、例えば吸着剤として汎用されるゼオライトや活性炭等に担持させることにより酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方の近傍での二酸化塩素濃度を上げることも好ましい。
<3>二酸化塩素分解装置
本発明の分解濾材は、二酸化塩素分解装置に設置することができる。本装置は、後述する本発明の分解方法を実施するのに好ましく用いることができる。
図1を参照して本発明の分解装置の一態様を説明するが、本発明の分解装置はこれに限定されない。
本発明の分解装置は、通常は気体の二酸化塩素を対象とするものであり、空気流入口と空気流出口を有する筐体で、内部にメインフィルタ、プレフィルタ、アフターフィルタ、及びファンを備える。
メインフィルタは、本発明の分解濾材であり、装置内に流入した二酸化塩素ガスを含む空気との接触面積を大きくする観点から、プリーツ構造をとる。プレフィルタは、装置内に流入した空気から埃・ごみ等を除去するため、空気流入口側に設置される。アフターフィルタは、装置から空気が流出する際に分解剤等の粉塵が飛散するのを防止するため、空気流出口側に設置される。二酸化塩素は空気よりも重いので、分解装置内の通気及び分解濾材への接触を促すため、ファンが筐体内に設置される。ショートサーキットを防ぎメインフィルタへの流入空気の接触を十分に行うため、これらの構成物は配置される。
本発明の分解装置は殺菌・滅菌室などの閉鎖空間内に設置してもよいし、閉鎖空間に近接して設置して該空間から空気を引きこんでもよい。
本発明の分解装置は、種々の他の装置と組み合わせてもよい。
例えば、特開2009−234887号公報や特開2010−207539号公報等に開示される二酸化塩素ガス発生方法を利用した、二酸化塩素ガス発生装置と組み合わせて、滅菌・殺菌用機材ユニットを構成することができ、二酸化塩素の発生工程、殺菌・滅菌工程、分解工程を一連の作業を効率的に行うことができるため好ましい。
<4>二酸化塩素の分解方法
本発明の二酸化塩素分解剤は二酸化塩素と接触することにより、二酸化塩素を分解することができる。ここで二酸化塩素は、液体状態、気体状態を問わないが、本発明の分解剤との接触及び分解反応の効率の観点、並びに、通常二酸化塩素ガスによる殺菌・滅菌作業後に分解作業を行うことを考慮して、通常は気体状態のものを分解対象とする。
本発明の分解剤に二酸化塩素を接触させる工程においては、これを効率的に行うために、二酸化塩素を含有する媒体(通常は空気)を本発明の分解剤近傍で循環させることも好ましい。
前述したように、二酸化塩素の分解反応には水の存在が必要と考えられることから、分解を行う空間の相対湿度は45%RH以上であることが好ましく、55%RH以上がより好ましく、65%RH以上がさらに好ましい。また、90%RH以下であることが好ましく、80%RH以下がより好ましく、70%RH以下がさらに好ましい。前記接触させる工程の前に予め実施空間を加湿しておいてもよいし、前記接触させる工程と同時に実施空間に加湿を施してもよい。
なお、一般に二酸化塩素による殺菌・滅菌の効果を高めるためには、相対湿度は50%RH以上であることが好ましく、65%RH以上であることがより好ましいことを考慮すると(特開2010−207539号公報参照)、二酸化塩素の発生工程、殺菌・滅菌工程、分解工程を一連の作業として行う場合は、作業中を通して空間の湿度は高めの上記範囲であることが好ましい。
分解を行う空間の温度は50℃以下であることが好ましく、40℃以下がより好ましく、30℃以下がさらに好ましい。
シリカガラス表面においては、22±2℃の条件では、相対湿度11%又は33%の雰囲気下では表面の水は7.6μmol/m2よりも小さい量で飽和し、相対湿度43%又は51%の雰囲気下では表面にちょうど1層分に相当する7.6μmol/m2の水で飽和し、相対湿度75%の雰囲気下では2層分に相当する15μmol/m2で飽和することが知られている(文献「シリカガラスと水」原著K.E.Collins,V.R.Camargo,A.B.Dimiras,D.T.C.Menezes,P.A.Silva,C.H.Collins,J.Colloids & InterfaceSci.,291,353(2005))。
このことから、室温前後では、本発明の分解剤に含有される酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方の粉末や多孔質片等の表面も45%RH以上において吸着水1層で覆い尽くされると推察される。前述したように、酸化マンガンや過マンガン酸塩は触媒として、表面に付着した吸着水に溶解した気中の二酸化塩素ガスが吸着水中で塩類を形成する反応を促進する。塩類を形成するにしたがって吸着水中の塩素酸イオンは減少するから、その減少分を補うように気中の二酸化塩素ガスが前述の式(1)に従って吸着水中に溶解して平衡状態に達する。相対湿度が70%RHを超えると、分解剤表面は吸着水の多重層で覆われ、その層数は相対湿度の増加に従って急増する傾向になる。80%RHを超えると、酸化マンガン粉末と過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有させた多孔質体粉末の間隙に形成された空隙部が吸着水で閉塞し始め、処理すべき二酸化塩素ガスが通気しづらくなる傾向にある。さらに、90%RH以上では該当空隙部は吸着水で飽和してしまい、二酸化塩素ガスの通気が著しく損なわれる場合がある。そのため、本発明の方法においては、相対湿度は上記範囲であることが好ましい。
なお、発明者らの測定によれば、本発明の触媒活性は、50℃以下の範囲であれば、もっぱら相対湿度に依存して変化する。
また、相対湿度が一定の条件下では、温度を高くすると吸着水中への二酸化塩素ガスの溶解度を下げるため、分解率は低下し、このことは50℃以上になるとより顕著になることが確認されている。そのため、本発明の方法においては、分解を行う空間の温度は上記したように50℃以下であることが好ましく、40℃以下がより好ましく、30℃以下がさらに好ましい。
本発明において「二酸化塩素の分解」とは、空間内に存在する二酸化塩素を化学的に分解してその濃度を低減させることをいい、好ましくは最終的に0.1ppm以下まで低減させることをいう。本発明の分解方法によれば、従来の二酸化塩素の分解法に比べて格段に短時間で二酸化塩素を分解することができ、例えば後述の実施例に示されるように300ppm以上の濃度の二酸化塩素を30分程度で0.1ppm以下まで低減することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図2に示すクリーンルーム仕様の密閉試験室を用いて、二酸化塩素ガスの発生及び分解の実験を行った。密閉試験室は、床面積2m×2m=4m2、床から天井まで2.5mの、容積10m3の空間である。また、ガス発生装置、図1に示すガス分解装置、加湿器、湿度計、パスボックス、サンプリングガス取入口/排出口、及びサーキュレーターを備える。
パスボックスは、密閉試験室内を所定の相対湿度に調整するために側壁中央部分に設けられた、湿度センサを収納する容積約1リットルのものである。パスボックスには内側扉と外側扉が取り付けられており、ガス発生前に湿度センサをパスボックスに収納した後、外側扉は閉じて内側扉は開く。湿度センサの感湿部は密閉室内に垂れ下がった状態になる。この状態では湿度センサの表示は密閉室内の湿度を示す。加湿器を稼働して湿度センサの指示値を見ながら、所定の相対湿度になったところで加湿器の運転を停止する。ガスを発生する際には、湿度センサ感湿部をパスボックス内部に取り込んで内側扉を閉鎖する。湿度センサの感湿部は二酸化塩素ガスの暴露に対してはとても脆弱であり、密閉室内で発生する二酸化塩素ガスから隔離する必要があり、この隔離のためにパスボックスを設置した。
ガス発生装置において、亜塩素酸ナトリウムタブレットにリンゴ酸水溶液を添加し、20分間かけて60℃まで加温することにより二酸化塩素ガスを発生させた。これを密閉した密閉試験室に充満させた。
ガス発生から180分間(この時間は、ガス発生装置を稼働させてから所定の濃度に達するまでの時間を予め試験的に室の容積別に求めておき、これに基づいて室内の二酸化塩素濃度が所定の濃度に達してから十分燻蒸することが可能な時間経過するように設定した)経過後に、二酸化塩素ガス分解装置を起動し、密閉試験室内の二酸化塩素ガスを含む空気を該装置内へ引き込み通過させた。なお、該装置におけるメインフィルタには、長径2〜5mmの破砕状活性炭に過マンガン酸カリウム粉末を0.8重量%含有させたペレット(比表面積:50m2/g)12Lを充填した濾過材(実施例)、またはこれに代えて粒状活性炭12Lを充填した濾過材(比較例)を用いた。装置稼働時の密閉試験室内の温度は室温(25℃)であり、相対湿度は50%RHに調節した。
また、密閉室内の二酸化塩素ガス濃度は、Interscan社製二酸化塩素濃度計(1ppmから2000ppmの範囲を測定)に、密閉試験室正面側壁面の床面から1.5mの高さに設けたサンプリングガス取入口より密閉室内のガスを吸引して測定した。測定後のサンプリングガスは、サンプリングガス取入口付近に設けたガス排出口から密閉室内に戻した。
図3に実施例及び比較例の密閉試験室内の二酸化塩素ガス濃度の経時変化を示す。装置起動時には330ppmであった二酸化塩素ガスは、実施例では約30分間で0.1ppmまで低減した。一方、比較例では、30分間経過しても90ppmにまでしか低減しなかった。また、装置起動時点ですでに自然分解により発生ガスのピーク濃度から低減していたが、その分解速度よりも実施例では各段に大きい分解速度であると推認された。
本発明の分解剤及びこれを用いる方法によれば、二酸化塩素ガスを短時間で分解することができる。また、本発明の分解剤は触媒として働くため、分解反応において消費されず、二酸化塩素分解装置のメンテナンスの手間やコストを抑えることができる。そのため、本発明は産業上非常に有用である。

Claims (8)

  1. 酸化マンガンと過マンガン酸塩とのうち少なくともいずれか一方を含有する、二酸化塩素分解剤。
  2. 前記酸化マンガンが、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、及び四酸化三マンガンからなる群から選択される、請求項1に記載の二酸化塩素分解剤。
  3. 前記過マンガン酸塩が、MIMnO4(MIはアルカリ金属を表す)及びMII(MnO42(MIIはアルカリ土類金属を表す)からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の二酸化塩素分解剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化塩素分解剤を含む、二酸化塩素分解濾材。
  5. 請求項4に記載の二酸化塩素分解濾材を備える、二酸化塩素分解装置。
  6. 二酸化塩素を請求項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化塩素分解剤に接触させる工程を含む、二酸化塩素の分解方法。
  7. 前記接触させる工程を相対湿度45%以上の条件下で行う、請求項6に記載の二酸化塩素の分解方法。
  8. 前記接触させる工程を温度50℃以下の条件下で行う、請求項6又は7に記載の二酸化塩素の分解方法。
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