JP2014135952A - 遊技機 - Google Patents

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Yoshiaki Sonoda
欽章 園田
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Abstract

【課題】遊技領域を流下する遊技球が流入可能な流入口と、流入口に流入した遊技球を第1領域と第2領域とに振り分ける振分部材と、を有する球振分装置を備える遊技機において、振分部材によって遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させる遊技機を提供する。
【解決手段】ベース部材(取付ベース部材)と、遊技領域を流下する遊技球が流入可能な流入口と、流入口に流入した遊技球を第1領域(第1始動入賞口)に向けて導く第1状態と第2領域(第2始動入賞口)に向けて導く第2状態とに交互に変換可能であり、第1領域と第2領域とに遊技球を振り分ける振分部材320と、を有する球振分装置を備える遊技機であって、球振分装置は、遊技球の流入によって状態変換した振分部材320が反動で元の状態に変換することを抑制可能な戻り抑制機構370を備えている。
【選択図】図114

Description

本発明は、遊技領域を流下する遊技球が流入可能な流入口と、流入口に流入した遊技球を第1領域と第2領域とに振り分ける振分部材と、を有する球振分装置を備える遊技機に関する。
遊技球が流下する遊技盤の遊技領域に設けられた仮入賞口と、遊技領域における仮入賞口よりも低い位置に設けられた第1の始動口及び第2の始動口と、仮入賞口に連通するとともに、第1の始動口及び第2の始動口に向けて開口して形成され、仮入賞口に入った遊技球を第1の始動口又は第2の始動口に案内する流下路と、流下路に配置され、仮入賞口に入った遊技球を第1の始動口へ延びる第1の通路と第2の始動口へ延びる第2の通路とに振り分ける振分部材と、を有し、振分部材によって遊技球を交互に第1の通路と第2の通路とに振り分けることが可能な遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−34663号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機において、振分部材は、第1の通路及び第2の通路に向けて揺動自在に設けられた揺動板と、揺動板の揺動支点に立設され当該揺動板を第1の通路側と第2の通路側とに区画する区画板と、からなり、遊技球の重さによって揺動して遊技球の流路を切り替えるよう構成されている。したがって、振分部材が揺動した勢い(反動)でバウンドして元の状態に戻ってしまう場合があり、遊技球を交互に振り分けることの確実性に乏しいという問題がある。
本発明の目的は、遊技領域を流下する遊技球が流入可能な流入口と、流入口に流入した遊技球を第1領域と第2領域とに振り分ける振分部材と、を有する球振分装置を備える遊技機において、振分部材によって遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
ベース部材と、遊技領域を流下する遊技球が流入可能な流入口と、前記流入口に流入した遊技球を第1領域に向けて導く第1状態と第2領域に向けて導く第2状態とに交互に変換可能であり、該第1領域と該第2領域とに遊技球を振り分ける振分部材と、を有する球振分装置を備える遊技機であって、
前記球振分装置は、
遊技球の流入によって状態変換した前記振分部材が反動で元の状態に変換することを抑制可能な戻り抑制機構を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、戻り抑制機構によって振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制することができるので、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記戻り抑制機構は、
前記振分部材に設けられた振分部材側磁石と、
前記ベース部材のうち、前記振分部材が前記第1状態と前記第2状態との間の中立姿勢の場合に前記振分部材側磁石と対向する位置に設けられた、当該振分部材側磁石と同じ極のベース部材側磁石と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、振分部材側磁石とベース部材側磁石とが反発し合って当該勢いを抑えることができるので、振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させることができる。
また、振分部材側磁石とベース部材側磁石との反発によって、振分部材が中立姿勢で留まることがないので、振分部材を確実に第1状態又は第2状態へと状態変換させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記戻り抑制機構は、
前記振分部材に設けられた振分部材側第1磁石と、
前記ベース部材のうち、前記振分部材が前記第1状態の場合に前記振分部材側第1磁石と対向する位置に設けられた、当該振分部材側第1磁石と異なる極のベース部材側第1磁石と、
前記振分部材に設けられた振分部材側第2磁石と、
前記ベース部材のうち、前記振分部材が前記第2状態の場合に前記振分部材側第2磁石と対向する位置に設けられた、当該振分部材側第2磁石と異なる極のベース部材側第2磁石と、
を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、振分部材側第1磁石とベース部材側第1磁石とが引き合って、あるいは、振分部材側第2磁石とベース部材側第2磁石とが引き合って、当該勢いを抑えることができるので、振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させることができる。
また、振分部材側第1磁石とベース部材側第1磁石との引き合いによって、振分部材を確実に第1状態へと状態変換させることができるとともに、振分部材側第2磁石とベース部材側第2磁石との引き合いによって、振分部材を確実に第2状態へと状態変換させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記戻り抑制機構は、
前記振分部材に設けられたロックピンと、
前記ロックピンが前記振分部材から突出するように当該ロックピンを付勢する付勢部材と、
前記ロックピンの先端が当接する被当接部材と、を備え、
前記被当接部材は、前記振分部材が状態変換する途中で、前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロックピンを当該振分部材側へ退動させるように作用する形状を有し、
前記ロックピンは、前記振分部材が前記第1状態の場合と前記第2状態の場合とに、前記付勢部材の付勢力によって前記振分部材から突出した状態となることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、振分部材から突出しているロックピンによって当該勢いを抑えることができるので、振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載の遊技機において、
前記球振分装置は、
前記振分部材の状態を表示する振分状態表示手段を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、振分状態表示手段によって振分部材が第1状態であるか第2状態であるかを表示することができるので、遊技者は、現在の流路が、遊技球を第1領域に向けて導く流路と、遊技球を第2領域に向けて導く流路と、のどちら側に切り替わっているのかを認識しやすい。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5の何れか一項に記載の遊技機において、
前記第1領域は、遊技球の入球を契機として第1抽選手段による第1抽選が実行される第1始動口であり、
前記第2領域は、遊技球の入球を契機として第2抽選手段による第2抽選が実行される第2始動口であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、球振分装置は高い確実性で遊技球を第1始動口と第2始動口とに交互に振り分けることができる構成なので、第1抽選と第2抽選とを交互に行うことができる。
本発明によれば、戻り抑制機構によって振分部材が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制することができるので、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に振り分けることの確実性を向上させることができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 乱数のビット転置パターンの一例を示す図である。 チェックサム算出処理を説明するフローチャートである。 初期値乱数更新処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 入力処理を説明するフローチャートである。 スイッチ読み込み処理を説明するフローチャートである。 出力処理を説明するフローチャートである。 払出コマンド送信処理を説明するフローチャートである。 メイン賞球残数更新処理を説明するフローチャートである。 乱数更新処理1を説明するフローチャートである。 乱数更新処理2を説明するフローチャートである。 入賞口スイッチ/エラー監視処理を説明するフローチャートである。 不正&入賞監視処理を説明するフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理を説明するフローチャートである。 コマンド設定処理を説明するフローチャートである。 エラーチェック処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 図柄変動制御処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 2バイト振り分け処理を説明するフローチャートである。 振り分け処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図1)を説明するフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図2)を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 演出モード情報チェック処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を説明するフローチャートである。 上大入賞口開閉パターンを説明する図である。 下大入賞口開閉パターンを説明する図である。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 ソレノイド情報設定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理を説明するフローチャートである。 大入賞口残存球処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理3を説明するフローチャートである。 大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理3を説明するフローチャートである。 普図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 普図普段処理を説明するフローチャートである。 普図普段処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 普図変動中処理を説明するフローチャートである。 普図表示中処理を説明するフローチャートである。 普図当り中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 普図当り中処理を説明するフローチャートである。 普電作動移行設定処理を説明するフローチャートである。 普電残存球処理を説明するフローチャートである。 普図当り終了処理を説明するフローチャートである。 セグメントLED編集処理を説明するフローチャートである。 磁石不正監視処理を説明するフローチャートである。 電波不正監視処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理を説明するフローチャートである。 始動口信号編集処理を説明するフローチャートである。 払出メイン処理を説明するフローチャートである。 払出メイン処理を説明するフローチャートである。 払出関連データ受信処理を説明するフローチャートである。 払出装置制御開始判定処理を説明するフローチャートである。 賞球制御開始判定処理を説明するフローチャートである。 賞球制御処理を説明するフローチャートである。 賞球払出開始処理を説明するフローチャートである。 賞球払出終結処理を説明するフローチャートである。 賞球払出数更新処理を説明するフローチャートである。 1stメイン処理を説明するフローチャートである。 2ndメイン処理を説明するフローチャートである。 1stシーン制御処理を説明するフローチャートである。 変動中処理を説明するフローチャートである。 変動時間設定処理を説明するフローチャートである。 変動時間管理処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態の遊技盤の正面図である。 球振分装置の正面図である。 球振分装置の分解斜視図である。 カバー部材の背面図である。 振分部材、球誘導部材、始動口1スイッチ及び始動口2スイッチが装着された状態の取付ベース部材の正面図である。 振分部材の正面斜視図である。 振分部材の背面斜視図である。 取付ベース部材に装着された振分部材及び球誘導部材の正面図である。 取付ベース部材の正面図である。 球振分装置の変形例を示す図である。 戻り抑制機構の第1例を示す図である。 戻り抑制機構の第2例を示す図である。 戻り抑制機構の第3例を示す図である。 始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、特殊な演出モードを開始する場合を説明する図である。 特殊モード変更処理を説明するフローチャートである。 始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、回転灯を用いた先読み予告演出を開始する場合を説明する図である。 回転灯回転処理を説明するフローチャートである。 始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、始動記憶表示を用いた先読み予告演出を開始する場合を説明する図である。 先読み表示処理を説明するフローチャートである。 始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、確率状態報知演出を開始する場合を説明する図である。 確率状態報知処理を説明するフローチャートである。 始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて、特殊な演出モードを開始する場合を説明する図である。 始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて、特殊な演出モードを開始する場合を説明する図である。 イレギュラー入賞の発生に基づいて、特殊な演出モードを開始する場合を説明する図である。 特殊モード変更処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
〔第1実施形態〕
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。また、センターケース40における上部及び右部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。始動入賞口36、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、下カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの下カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように下カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。また、第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース40の左上部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(第2大入賞口、上大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39は、一対の可動部材39c,39cを備え、この一対の可動部材39c,39cは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2特別変動入賞装置39の上方には、センターケース40の内側への遊技球の流入を規制する鎧部40aが延出しており、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となって特別遊技状態となった場合には、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられて遊技球の流入が可能となり、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。特別遊技状態では、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れか一方が開放されるが、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定される。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54、55、56とを備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。また、普図保留表示器56は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1から3を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ2のみを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ3のみを点灯状態とする。そして、保留数が「4」のときはランプ1から3の全てを点灯状態にする。
特図1保留表示器54は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。ここでは、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55において普図保留表示器56と同様の点灯態様で始動記憶数を表示するようにしている。
第1遊技状態表示部57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示部58は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数(払出数)の賞球が、払出制御装置170(図3参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。すなわち、払出ユニットが遊技媒体を払出可能な払出装置をなす。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが(優先して)実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121aからの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置170内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置170や演出制御装置200に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置170は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置170は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置170からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路125が設けられており、シュミットトリガ回路125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置170へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)を生成する第1出力ポート131を備える。遊技制御装置100から払出制御装置170へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、バッファ132が設けられている。このバッファ132は遊技用マイコン111から演出制御装置200へのデータの通信経路に配されており、演出制御装置200の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するためのものである。遊技制御装置100から演出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、第1出力ポート131から払出制御装置170へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置200の構成について説明する。演出制御装置200は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)211と、該1stCPU211の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)212と、該2ndCPU212からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)213と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI214を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)211と映像制御用マイコン(2ndCPU)212には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM221、222がそれぞれ接続され、VDP213にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM223が接続され、音源LSI214には音声データが記憶された音ROM224が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)211は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン212へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI214への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)211と映像制御用マイコン(2ndCPU)212の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)211と映像制御用マイコン(2ndCPU)212との間、主制御用マイコン(1stCPU)211と音源LSI214との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)212との間、主制御用マイコン(1stCPU)211とVDP213との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP213には、画像ROM223から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)213aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ213b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路213cなどが設けられている。
VDP213から主制御用マイコン211へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP213から映像制御用マイコン212へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン212からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン212から主制御用マイコン211へは、映像制御用マイコン212が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン211と音源LSI214との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)212には、主制御用マイコン(1stCPU)211よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)211とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)212を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)211のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)212と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置200には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)231が設けられている。このコマンドI/F231を介して、遊技制御装置100から演出制御装置200へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置200の主制御用マイコン(1stCPU)211はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F231には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置200には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路232、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路233、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路234、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ)等の枠演出装置45を駆動制御する枠演出モータ制御回路235が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路232〜235は、アドレス/データバス240を介して主制御用マイコン(1stCPU)211と接続されている。
さらに、演出制御装置200には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出役物スイッチ44aのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)211へ検出信号を入力するスイッチ入力回路236、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路237a、前面枠12に設けられたスピーカ19bを駆動するアンプ回路237bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置200やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F231の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)211や映像制御用マイコン(2ndCPU)212として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置200に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン211、映像制御用マイコン212、VDP213、音源LSI214、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路232〜235、スピーカを駆動するアンプ回路237a、237bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン212の有する汎用のポートを利用して、VDP213に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン212とVDP213の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置200に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置200では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置200では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置200が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39c,39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。なお、本実施形態の遊技機では、高確率状態となった場合は次回の特別結果態様の導出まで高確率状態が継続するようになっている。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)しても良い。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5及び図6に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。次に、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS4)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS5)を行う。
その後、電源ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS6)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置170や演出制御装置200)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置170や演出制御装置200)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置170、演出制御装置200等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチの操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチの状態を読み込むするようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチを操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチを操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS6)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS7からS11)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS7)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS8)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS8;Y)は、ステップS7で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS9)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS9;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS8)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS9;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS8;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS10)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS11)。タイマの値が0でない場合(ステップS11;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS7)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS11;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS12)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS13)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS14)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から電源装置400内の初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS15)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS15;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定し(ステップS16)、正常であれば(ステップS16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定する(ステップS17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS18)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS19)。チェックサムが一致する場合(ステップS19;Y)は、図6のステップS20へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS15;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS16;NもしくはステップS17;N)、チェックサムが正常でない(ステップS19;N)と判定された場合は、図6のステップS25へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図6のステップS20では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS20)。ここでの初期化すべき領域とは、停電復旧検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS21)。ここで、高確率でない場合(ステップS21;N)は、ステップS22,S23をスキップしてステップS24へ移行する。また、高確率である場合(ステップS21;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS22)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS23)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置200へ送信し(ステップS24)、ステップS29へ進む。
一方、ステップS15、S16、S17、S19からステップS25へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS25)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS26)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS27)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、電源投入時のコマンドを演出制御装置200へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
なお、ステップS24で送信される停電復旧時のコマンド及びステップS28で送信される電源投入時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、例えば図7に示すように、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS35;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS35;Y)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS36;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS35)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS36;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS41)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置170、演出制御装置200等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS18、S41)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップS51)、繰り返し数を設定し(ステップS52)、算出値として「0」を設定する(ステップS53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS54)、算出アドレスを+1更新して(ステップS55)、繰り返し数を−1更新し(ステップS56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップS57)。算出が終了していない場合(ステップS57:N)は、ステップS54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS57:Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS33)を示した。この初期値乱数更新処理では、まず当り初期値乱数を+1更新し(ステップS61)、大当り図柄初期値乱数1を+1更新する(ステップS62)そして、大当り図柄初期値乱数2を+1更新し(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「当り初期値乱数」は普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「大当り図柄初期値乱数1」は、特図1の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「大当り図柄初期値乱数2」は、特図2の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図10に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図10のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS101)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS102)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS103)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置170に出力する払出コマンド送信処理(ステップS104)、乱数更新処理1(ステップS105)、乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS108)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS109)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS110)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS111)、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する電波不正監視処理(ステップS112)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS113)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS114)を行い、ステップS101で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS115)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS116)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS102)の詳細について説明する。図11に示すように、入力処理においては、まず入力ポート1、即ち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS121)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(ステップS122)。
続いて、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)し(ステップS123)、未使用のビットデータを準備(ステップS124)した後、反転するビットデータを準備する(ステップS125)。その後、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS126)、入力ポート2、即ち、第2入力ポート123のアドレスを準備して(ステップS127)、スイッチ読込み処理(ステップS128)を行う。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、未使用のビットデータを準備し(ステップS129)、反転するビットデータを準備する(ステップS130)。その後、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS131)、入力ポート3、即ち、第3入力ポート124のアドレスを準備して(ステップS132)、スイッチ読込み処理(ステップS133)を行い、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(ステップS128、S133)の詳細について説明する。図12に示すように、スイッチ読込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、反転の必要なビットを反転(ステップS143)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS144)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するのを待つ(ステップS145)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(ステップS146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS147)、反転の必要なビットを反転(ステップS148)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS149)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS150)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS151)。
次に、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS152)、未確定ビットパターンと前回割り込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行なって前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行なえないおそれがある。これに対し、本実施例のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS103)の詳細について説明する。図13に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS161)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38b,39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップS163)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得し(ステップS164)、取得したデータをデジット出力用のポート136に出力する(ステップS165)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS166)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(ステップS167)。
続いて、外部情報端子71へ出力するデータをロードして合成し、外部情報出力用のポート137へ出力する(ステップS168)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS169)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS170)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS171)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS172)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS173)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS104)の詳細について説明する。図14に示すように払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する(ステップS181)。そして、カウント数がない場合(ステップS181:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS183;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップS184)、入賞数カウンタ領域のアドレスに対応する払出コマンド(負論理のデータ)を取得する(ステップS185)。そして、データの読込みが有効か無効かを示すストローブ信号のオフ時間(例えばロウレベルに維持する時間、例えば0.015ms)を計時するストローブオフタイマを設定し(ステップS186)、上記ステップS185で取得した払出コマンド(負論理のデータ)とオフ状態(ロウレベル)のストローブ信号をポート131(図3参照)へ出力する(ステップS187)。
その後、ストローブオフタイマを−1更新し(ステップS188)、ストローブオフタイマの値が0であるか、すなわちステップS186で設定したオフ時間が経過したかを判定する(ステップS189)。ストローブオフタイマの値が0でない場合(ステップS189;N)、すなわちオフ時間が経過していない場合は、ステップS187へ戻る。また、ストローブオフタイマの値が0である場合(ステップS189;Y)、すなわちオフ時間が経過した場合は、負論理データの出力残り時間(例えば0.030ms)を計時する負論理出力残りタイマを設定する(ステップS190)。
次に、払出コマンド(負論理のデータ)を出力するとともにオン状態(ハイレベル)のストローブ信号をポート131へ出力する(ステップS191)。そして、負論理出力残りタイマを−1更新し(ステップS192)、負論理出力残りタイマの値が0であるか、すなわちステップS190で設定した負論理データの出力時間が終了したかを判定する(ステップS193)。負論理出力残りタイマの値が0でない場合(ステップS193;N)、すなわち負論理データの出力時間が終了していない場合はステップS191へ戻る。また、負論理出力残りタイマの値が0である場合(ステップS193;Y)、すなわち負論理データの出力時間が終了した場合は、上記負論理の払出コマンドデータを反転して正論理の払出コマンドデータを生成する(ステップS194)。
次に、ストローブ信号のオン残り時間(ハイレベルの時間、例えば0.015ms)を計時するストローブオン残りタイマを設定し(ステップS195)、上記ステップS194で生成した払出コマンド(正論理のデータ)とオン状態(ハイレベル)のストローブ信号をポート131へ出力する(ステップS196)。その後、ストローブオン残りタイマを−1更新し(ステップS197)、ストローブオン残りタイマの値が0であるか、すなわちステップS195で設定したオン時間が終了したかを判定する(ステップS198)。ストローブオン残りタイマの値が0でない場合(ステップS198;N)、すなわちオン時間が終了していない場合はステップS196へ戻る。また、ストローブオン残りタイマの値が0である場合(ステップS198;Y)、すなわちオン時間が終了した場合は、正論理データの出力残り時間(例えば0.030ms)を計時する正論理出力残りタイマを設定する(ステップS199)。
その後、払出コマンド(正論理のデータ)を出力するとともにオフ状態(ロウレベル)のストローブ信号をポート131へ出力する(ステップS200)。そして、正論理出力残りタイマを−1更新し(ステップS201)、正論理出力残りタイマの値が0であるか、すなわちステップS199で設定した正論理データの出力時間が終了したかを判定する(ステップS202)。正論理出力残りタイマの値が0でない場合(ステップS202;N)、すなわち出力時間が終了していない場合はステップS200へ戻る。また、正論理出力残りタイマの値が0である場合(ステップS202;Y)、すなわち終了した場合は、遊技制御装置100から外部装置に対して送信する払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球残数更新処理(ステップS203)を行い、コマンド送信処理を終了する。
以上の処理により、払出制御装置170に遊技球の払い出しを指示する払出コマンドが送信され、払出制御装置170ではこの払出コマンドに基づき払出装置を動作して遊技球を払い出す。上記のように、負論理の払出コマンドデータを出力した後に正論理の払出コマンドデータを出力することによって、コマンド受信側では、負論理の払出コマンドデータと正論理の払出コマンドデータを読み込んで比較することによって、正しいコマンドを受信することができたか否かを判定することができる。例えば先に受信した負論理の払出コマンドデータを論理反転して、それと後で受信した正論理の払出コマンドデータとを比較して、同一でない場合にはコマンド受信エラーと判断し、コマンドの再送を遊技制御装置100へ要求することで正確なコマンドを受信することが可能となる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の払出条件の成立に基づき、払出装置(払出ユニット)に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御を行う制御手段をなす。
次に、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力されるメイン賞球信号について説明する。
遊技領域32に設けた入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)に遊技球が入賞することや、特定の入賞が成立(例えばじゃん球やアレンジボールでの賞の成立)することなどの所定の払出条件が成立することで所定数の遊技球やメダル等の遊技媒体を払い出す遊技機では、払い出した遊技媒体の数が所定数となる毎に外部装置(ホールコンピュータ等)に信号を出力するようにしている。
しかしながら、例えば、大当り中など単位時間当たりに入賞装置に大量の遊技球が入賞し、これに伴い大量の賞球の払い出しが発生するような場合に、払い出しの完了後に賞球信号を外部装置に出力するのでは、大当り中に払い出された賞球数(出玉数)を外部装置側で正確に把握することが困難であった。
すなわち、払い出しの速度には限界があるため、大当り中に発生した賞球が大当りの終了後に払い出されることがあり、この賞球の払い出しに基づく外部装置への信号も大当りの終了後に送信されるため、外部装置ではいつ発生した賞球であるのかを判別することが困難であった。また、近年では遊技機のデザイン上、払い出された遊技球を受け入れる下皿が小さい遊技機や下皿を備えない遊技機が増えており、払い出された遊技球のオーバーフローが頻繁に発生して払い出しが一時停止されることも多くなっている。これによっても大当り中に発生した賞球の払い出しが大当りの終了後にずれ込み、この賞球の払い出しに基づく外部装置への信号が大当りの終了後に送信されてしまうこととなる。
そこで本発明の遊技機では、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立に基づき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御を行う制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置170)と、を備える遊技機において、外部装置側で大当り等の短時間で多くの払出条件が成立する場合の払出遊技媒体数を正確に把握することができるようにしている。
〔メイン賞球残数更新処理〕
前述の払出コマンド送信処理におけるメイン賞球残数更新処理(ステップS203)の詳細について説明する。このメイン賞球残数更新処理では、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を設定する。外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置170からも実際に払い出した賞球数(遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になる毎に賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
図15に示すようにメイン賞球残数更新処理では、まず、賞球残数領域の値と払出数を加算する(ステップS211)。この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されており、この処理において、賞球残数領域の値に新たに発生した賞球の払出数として正論理の払出コマンドの値を加算する。そして、加算した値を賞球残数領域にセーブする(ステップS212)。
すなわち、RAM111Cの賞球残数領域が、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域をなすことから遊技制御装置100が記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、払出条件の成立に基づき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段をなす。
その後、賞球残数領域の値からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップS213)、減算結果が0以上であるかを判定する(ステップS214)。減算結果が0以上でない場合(ステップS214;N)は、メイン賞球残数更新処理を終了する。また、減算結果が0以上である場合(ステップS214;Y)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップS215)、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS216)、ステップS213に戻る。
すなわち、遊技制御装置100が、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことに基づき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段をなす。また、遊技制御装置100が、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段をなす。なお、本実施形態では、所定数(10個)の予定遊技媒体払出数に対応して一回のメイン賞球信号を送信するようになっている。また、このメイン賞球残数更新処理ではメイン賞球信号の設定までを行い、送信は後述する外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(図86参照)にて行う。
このようにメイン賞球信号を出力することで、所定の払出条件が成立した時点で情報を外部に出力可能であるため、大当り等の短時間で多くの払出条件が成立する場合でも大当り期間中に正確な払出遊技媒体数をホールコンピュータなどの外部装置に送信可能になり、外部装置側で大当り等の短時間で多くの払出条件が成立する場合の払出遊技媒体数を正確に把握することができる。また、払出条件が成立したらすぐに遊技媒体数に関するデータを外部出力するのではなく、一旦、記憶手段の遊技媒体記憶領域に記憶してから出力するため、外部装置側で扱いやすい賞球数単位で情報を出力することができる。
〔乱数更新処理1〕
図16には、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS105)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている当り乱数、大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS221)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS221;N)は、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS224)。また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS221;Y)は、次回初期値として当り乱数初期値乱数をロードし(ステップS222)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS223)。その後、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS224)。
大当り図柄乱数1が初期値設定待ちでない場合(ステップS224;N)は、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS227)。また、大当り図柄乱数1が初期値設定待ちである場合(ステップS224;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数1をロードし(ステップS225)、ロードした大当り図柄乱数1の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS226)。その後、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS227)。
大当り図柄乱数2が初期値設定待ちでない場合(ステップS227;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、大当り図柄乱数2が初期値設定待ちである場合(ステップS227;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数2をロードし(ステップS228)、ロードした大当り図柄乱数2の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS229)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図17には、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS106)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。即ち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップS231)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS232)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS234)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、即ち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるリフレッシュレジスタ(以下、Rレジスタと称する)のようなランダムな値が設定されるレジスタの値をロードする(ステップS234)。Rレジスタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、Rレジスタの値をマスクするためのマスク値を取得して、Rレジスタの値をマスクする(ステップS235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップS236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS236;Y)は、加算値として上位1バイトをマスク値によってRレジスタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS237)、ステップS239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS236;N)は、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS238)、ステップS239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数かを判定し(ステップS239)、2バイト乱数である場合(ステップS239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS240)、ステップS242に進む。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS241)、ステップS242へ進む。
ステップS242では、乱数値にステップS237又はS238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップS243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるかを判定し(ステップS246)、2バイト乱数でない場合(ステップS246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS247)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/エラー監視処理〕
図18には、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を示した。この入賞口スイッチ/エラー監視処理では、まず、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1(例えばカウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS301)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の他方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。そして、上大入賞口(第2特別変動入賞装置38)内の上カウントスイッチ39aに対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。
次に、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS307)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS308)を実行する。そして、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS309)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS310)を行う。
次に、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップS311)。その後、エラースキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1、払出制御装置170からのシュート玉切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号及び払出異常ステータス信号の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル1を準備する(ステップS312)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS313)を行う。
次に、エラースキャンカウンタの値が3であるかを判定し(ステップS314)、エラースキャンカウンタの値が3である場合(ステップS314;Y)は、入賞口スイッチ/エラー監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機エラー監視テーブル2にエラーの監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が3でない場合(ステップS314;N)は、エラースキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠開放検出スイッチ64、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル2を準備する(ステップS315)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS316)を行い、入賞口スイッチ/エラー監視処理を終了する。
〔不正&入賞監視処理〕
図19には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における不正&入賞監視処理(ステップS302,S304,S306,S308)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の二つの下カウントスイッチ38aの各々、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS321)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下カウントスイッチ38aである場合は第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合は第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS322;Y)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップS323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS323;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS332)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップS324)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)を超えたかを判定する(ステップS325)。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、判定個数を超えていない場合(ステップS325;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップS330)。また、判定個数を超えた場合(ステップS325;Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS322;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップS331)を行う。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS332)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS333)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS333;N)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの更新が許可される場合(ステップS333;Y)は、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の下カウントスイッチ38aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の下カウントスイッチ38aである場合は許可されない。これにより、第1特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS335)、値が0でない場合(ステップS335;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS335;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS338)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS338;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS339)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS338;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS340;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS340;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS341)、コマンド設定処理を行い(ステップS342)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置200に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置200に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図20には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS310,S331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップS352)。
入力がない場合(ステップS352:N)は、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS357)。また、入力がある場合(ステップS352;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域の値をロードし(ステップS353)、ロードした値を+1更新して(ステップS354)、オーバーフローするか判定する(ステップS355)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS355;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域にセーブし(ステップS356)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS355;Y)は、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS357)。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS357;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS352)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS357;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔コマンド設定処理〕
図21には、上述の不正&入賞監視処理でのコマンド設定処理(ステップS342)を示した。なお、このコマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理におけるコマンド設定処理に共通する処理である。このコマンド設定処理では、まず、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込み(ステップS361)、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS362)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS363)。
コマンドの送信中である場合(ステップS363;Y)は、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS363;N)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS364)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込み(ステップS365)した後、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。
そして、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS367)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS368)。コマンドの送信中である場合(ステップS368;Y)は、コマンド設定処理を終了する。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS368;N)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS369)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込みして(ステップS370)、コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置200に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置200においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。なお、払出制御装置170へもシリアル通信によりコマンドを送信するようにしても良い。
〔エラーチェック処理〕
図22には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理におけるエラーチェック処理(ステップS313、S316)を示した。このエラーチェック処理では、まず、エラースキャンカウンタに対応するエラー監視テーブルを取得し(ステップS381)、監視対象であるスイッチ(信号を含む)がオンであるか、すなわちエラーを示す状態であるかを判定する(ステップS382)。
そして、スイッチがオンでない場合(ステップS382:N)は、エラーフラグとしてエラー解除フラグを準備し(ステップS383)し、対象のエラー報知終了コマンドを準備する(ステップS384)。その後、対象のエラー解除監視タイマ比較値を取得して(ステップS385)、対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態を比較する(ステップS389)。
一方、スイッチがオンである場合(ステップS382:Y)は、エラーフラグとしてエラー発生フラグを準備し(ステップS386)し、対象のエラー報知コマンドを準備する(ステップS387)。その後、対象のエラー発生監視タイマ比較値を取得して(ステップS388)、対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態を比較する(ステップS389)。
対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態が一致した場合(ステップS389;Y)、すなわちスイッチの状態が変化していない場合は、対象のエラー監視タイマを+1更新して(ステップS392)、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達したかを判定する(ステップS393)。また、対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態が一致しない場合(ステップS389;N)、すなわちスイッチの状態が変化した場合は、対象のスイッチ制御領域に今回のスイッチ状態をセーブする(ステップS390)、そして、対象のエラー監視タイマをクリアし(ステップS391)、対象のエラー監視タイマを+1更新して(ステップS392)、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達したかを判定する(ステップS393)。
対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS393;N)は、エラーチェック処理を終了する。また、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達した場合(ステップS393:Y)は、エラー監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップS394)、準備したエラーフラグを対象のエラーフラグ領域の値と比較する(ステップS395)。
そして、準備したエラーフラグと対象のエラーフラグ領域の値とが一致する場合(ステップS395;Y)は、エラーチェック処理を終了する。また、設定したエラーフラグと対象のエラーフラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS395;N)は、準備したエラーフラグを対象のエラーフラグ領域にセーブし(ステップS396)、コマンド設定処理を行って(ステップS397)、エラーチェック処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS108)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図23に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA7)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図24に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA116における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Y)と判定すると、処理をステップA115に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA114)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA114にて、普電不正発生中でない(ステップA114;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA115)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA116)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA114にて、普電不正発生中である(ステップA114;Y)と判定された場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図25に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Y)は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA202)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA202;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA202;Y)は、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA205)、ロードした値を+1更新して(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA207)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA207;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA207;Y)は、処理をステップA209に移行する。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA209)。特図保留数が上限値未満である場合(ステップA209;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新し(ステップA212)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
続けて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;N)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA220)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図26に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかを判定し(ステップA231)、満たしていない場合(ステップA231;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA231;Y)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA231;Y)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA232)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA233;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA234)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得して(ステップA235)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA233;N)は、はずれ停止図柄パターンを設定し(ステップA236)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(ステップA238)、コマンド設定処理を行う(ステップA239)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA240)を行い、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(ステップA241)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA242)。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA243)、コマンド設定処理を行い(ステップA244)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA240における特図情報設定処理、ステップA242における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置200に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置200に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図27に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)が開放中であるか、すなわち特別遊技状態中かを判定する(ステップA251)。大入賞口が開放中でない場合(ステップA251;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口が開放中である場合(ステップA251;Y)は、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに0をセットし(ステップA252)、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放中であるか、、すなわち第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中かを判定する(ステップA253)。
下大入賞口が開放中である場合(ステップA253;Y)は、一のラウンドの終了時に行われる大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA254)。大入賞口残存球処理中である場合は(ステップA254;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口残存球処理中でない場合は(ステップA254;N)は、下大入賞口スイッチ1(一方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA255)。
下大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA255;N)は、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA259)。また、下大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA255;Y)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA256)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA257)。そして、コマンド設定処理(ステップA258)を行い、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA259)。
下大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA259;N)は、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。また、下大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA259;Y)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA260)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA261)。そして、コマンド設定処理(ステップA262)を行い、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。
一方、下大入賞口が開放中でない場合(ステップA253;N)、すなわち上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放中である(第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中である)場合は、上大入賞口スイッチ(上カウントスイッチ39a)に入力があるかを判定する(ステップA263)。上大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA263;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA263;Y)は、大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA264)。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA264;N)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA265)、上大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA266)。また、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA264;Y)は、上大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA266)。その後、コマンド設定処理(ステップA267)を行い、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。上大入賞口の場合は、入賞による演出を行うために大入賞口残存球処理中であっても上大入賞口カウントコマンドを送信するようになっている。
入賞カウンタの値が0であるかの判定(ステップA268)において、入賞カウンタの値が0である場合(ステップA268;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、入賞カウンタの値が0でない場合(ステップA268;N)は、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算し(ステップA269)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったかを判定する(ステップA270)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA270;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA270;Y)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA271)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアする(ステップA272)。そして、大当り中制御ポインタ上限値領域からポインタをロードし(ステップA273)、ロードしたポインタを大当り中制御ポインタ領域にセーブして(ステップA274)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA17、A19)の詳細について説明する。図柄変動制御処理は、第1特図や第2特図等の特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。図28に示すように、図柄変動制御処理では、まず、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る特図変動制御フラグが変動中であるかをチェックする(ステップA281)。
そして、当該特図変動中フラグが変動中である場合(ステップA282;Y)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップA283)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る点滅制御タイマを−1更新して(ステップA284)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップA285)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップA285;N)は、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA288)。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップA285;Y)は、点滅制御タイマ初期値を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップA286)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る変動図柄番号を+1更新して(ステップA287)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA288)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA291)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、特図変動中フラグが変動中でない場合(ステップA282;N)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA289)。そして、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA290)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA291)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器(例えば、特図1表示器51)に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図29に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が0である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が0である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
図30に示すように特図普段処理移行設定処理1では、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA322)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA323)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA324)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA325)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
図29に戻り、ステップA301にて、特図2保留数が0でない場合(ステップA301;N)は、−1更新後の特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA302)、コマンド設定処理(ステップA303)を行う。次に、特図2変動開始処理(ステップA304)を行い、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)を行って、特図普段処理を終了する。また、ステップA306にて、特図1保留数が0でない場合(ステップA306;N)は、−1更新後の特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、コマンド設定処理(ステップA308)を行う。次に、特図1変動開始処理(ステップA309)を行い、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。すなわち、特別遊技状態ではなく、始動記憶が存在し、特図変動表示ゲームが実行中でないという所定条件が成立することに基づき、始動記憶に基づき特図変動表示ゲームを実行するように構成されている。
なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップA307、A302)を行う時点では特図変動表示ゲームの開始に基づく保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数又は特図2保留数から−1した特図1保留数又は特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。実際に特図1保留数又は特図2保留数を−1更新する処理は特図1変動開始処理(ステップA309)又は特図2変動開始処理(ステップA304)における変動開始情報設定処理(図39参照)のステップA441で行われる。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図31に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図32には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA341)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA342)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA343)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りである場合(ステップA344;Y)は、ステップA341にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA345)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りでない場合(ステップA344;N)は、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
図33には、上述の大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA343)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA351)、大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA352)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA352;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA352;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA353)。
そして、高確率状態である場合(ステップA353;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA354)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。また、高確率状態でない場合(ステップA353;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA355)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA356;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA356;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA358)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図34には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA361)、大当りである場合(ステップA361;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA362)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA364)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA367)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA368)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA369)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。
一方、大当りでない場合(ステップA361;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA370)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA371)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA373)、コマンド設定処理(ステップA374)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置200に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA375)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA376)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA334)の詳細について説明する。図35に示すように特図情報設定処理では、まず、特図時短中(時短状態)であるかを判定する(ステップA381)。特図時短中でない場合(ステップA381;N)は、通常時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA382)。また、特図時短中である場合(ステップA381;Y)は、時短時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA383)。
そして、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数をロードし(ステップA384)、特図保留数に対応する変動パターン選択グループ情報を取得して変動振分情報1領域にセーブする(ステップA385)。これにより変動振分情報1領域には、変動を開始する特図の種別(特図1又は特図2)と、当該特図の種別についての始動記憶数に関する情報である保留数情報と、時短状態か否かの情報を含む遊技状態情報とから求められる変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、振分ベースポインタテーブルを設定し(ステップA386)、停止図柄パターンに対応する振分ベースポインタを取得する(ステップA387)。さらに、取得したポインタに演出モード番号を加算し(ステップA388)、加算後の値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA389)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄パターン情報と、演出モード情報とからとから求められる変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
本実施形態の遊技機では、演出モードとして演出モード0から4の5つのモードが用意されている。通常確率状態かつ時短状態でない場合に選択可能な演出モードとして、演出モード0(演出モード番号は0)及び演出モード1(演出モード番号は1)が用意されている。また、通常確率状態又は高確率状態であるがこれを明確に報知しない状態(いわゆる潜伏状態)で、時短状態である場合に選択可能な演出モードとして、演出モード2(演出モード番号は2)が用意されている。また、高確率状態かつ時短状態で選択可能な演出モードとして演出モード3(演出モード番号は3)及び演出モード4(演出モード番号は4)が用意されている。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA336)の詳細について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図36に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA391)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備する(ステップA392)。そして、演出モード番号が2未満(0又は1の何れか)であるかを判定する(ステップA393)。演出モード番号が2未満でない場合(ステップA393;N)は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるかを判定し(ステップA394)、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA394;N)は、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
一方、演出モード番号が2未満である場合(ステップA393;Y)や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合(ステップA394;Y)は、ステップA392で準備したテーブルから変動振分情報1に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA395)。次に、取得したアドレスを後半変動グループのアドレスとして準備し(ステップA396)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
演出モード番号が2未満である場合や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合は、始動記憶数に関する情報である保留数情報から求められた変動振分情報1も加味してアドレスを取得することで、始動記憶数によって変動パターンの選択態様が異なるようにされている。
その後、2バイト振分処理(ステップA398)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA399)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップA400)。そして、振り分け処理(ステップA401)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA402)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA403)、変動振分情報1と2(決定された後半変動番号を含む)を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA404)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA405)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備する(ステップA406)。その後、振り分け処理(ステップA407)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップA408)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。
このように、特図変動表示ゲームの実行態様や変動時間を規定する変動パターンの設定においては、現在の演出モードを考慮した変動振分情報2を用いており、演出モードに応じた変動パターンの設定が可能となっている。すなわち、遊技制御装置100が、演出モード制御手段(遊技制御装置100、図49参照)により設定された演出モードに応じて、少なくとも変動表示ゲームの変動時間を含む変動表示ゲームの実行態様を設定する実行態様設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
図37には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA398)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップA411)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA412;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA412;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA413)。
続けて、ステップA397にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA413にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA414)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA415)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA415;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA416)、処理をステップA413に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップA413にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA415にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA414)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA415)。
上記の処理をステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図38には、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA401、A407)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップA421)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA422;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA422;N)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA423)。
続けて、ステップA400やA406にてロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA423にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA424)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA425)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA425;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA426)、処理をステップA423に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップA423にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA425にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA424)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA425)。上記の処理をステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337)の詳細について説明する。図39に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップA431)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA432)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA433)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA434)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA435)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA436)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA437)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA438)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA439)、コマンド設定処理を行う(ステップA440)。すなわち、変動コマンドは少なくとも変動時間に関する情報を含み、変動表示ゲームにおける変動時間を特定させるための変動時間情報をなすものである。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新し(ステップA441)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定して(ステップA442)、乱数格納領域をシフトし(ステップA443)、シフト後の空き領域を0クリアする(ステップA444)。
その後、特図変動表示ゲームの結果を表示する停止時間の延長に関する処理として、まず、停止延長情報領域をクリアする(ステップA445)。そして、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであり(ステップA446;Y)、演出モード番号が2であり(ステップA447;Y)、当該演出モードでの残り回転数(ゲーム数)が1である場合(ステップA448;Y)は、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA449)。
特図高確率中でない場合(ステップA449;N)は、停止延長情報1を停止延長情報領域にセーブし(ステップA450)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間(通常停止時間)よりも延長された特図延長表示時間1(第1延長停止時間)に設定される。また、特図高確率中である場合(ステップA449;Y)は、停止延長情報2を停止延長情報領域にセーブし(ステップA451)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間よりも延長された特図延長表示時間2(第2延長停止時間)に設定される。
演出モード番号が2である場合は、通常確率状態又は高確率状態であるがこれを明確に報知しない状態(いわゆる潜伏状態)で、時短状態である場合に選択可能な演出モード2が設定されている場合である。本実施形態の遊技機では、特別遊技状態の終了後に通常確率状態かつ時短状態が設定された場合に演出モード2が設定される。この場合の時短状態は70回の特図変動表示ゲームを実行するまで継続されるようになっており、これに合わせて演出モード2も70回の特図変動表示ゲームを実行するまで継続するようにされている。また、特別遊技状態の終了後に高確率状態かつ時短状態が設定される場合の一部で高確率状態を明確に報知しない潜伏状態となる場合があり、この場合も演出モード2が設定される。この潜伏状態は、70回の特図変動表示ゲームを実行するまで継続されるようになっており、これに合わせて演出モード2も70回の特図変動表示ゲームを実行するまで継続するようにされている。
すなわち、演出モード2で70回の特図変動表示ゲームを実行するまでは高確率状態であるのか通常確率状態であるのかを明確に報知しない状態となっている。そして、演出モード2であって演出残り回転数が1である場合、つまり70回目の特図変動表示ゲームにおいては、通常確率状態であれば第1延長停止時間が設定され、高確率状態であれば第2延長停止時間が設定される。この延長停止時間において演出を行うことで確率状態が報知されることとなる。なお、演出モード2が設定される際に、高確率状態である場合は次モード移行情報として演出モード3が設定され、通常確率状態である場合は次モード移行情報として演出モード0が設定されており、この情報に従い演出モードが移行するようになっている。
一方、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA446;N)や、演出モード番号が2でない場合(ステップA447;N)、演出モード2での残り回転数(ゲーム数)が1でない場合(ステップA448;N)は、変動開始情報設定処理を終了する。この場合は停止時間の延長が設定されず通常停止時間が設定される。このように特図変動表示ゲームの停止時間は、当該特図変動表示ゲームの結果や特定回転数であるか否か、演出モードの状態に基づき、当該特図変動表示ゲームの開始時に設定が行われるようになっている。これにより、例えば変動時間と停止時間とで連続する演出を設定することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報である変動表示開始情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置200に送信され、演出制御装置200では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定し、飾り特図変動表示ゲームを開始する。すなわち、変動表示開始情報に基づいて、変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行する。すなわち、遊技制御装置100が、表示装置41で複数の図柄を変動表示させた後に結果態様を表示する変動表示ゲームの実行開始を指令する遊技制御手段をなす。
これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄(結果態様)に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターン(変動時間を含む)に関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置200に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置200での処理を効率よく進めることができる。また、優先順位の高い情報が先に送信されるようになり、途中でコマンドが落ちたとしても被害を最小限にとどめることができる。また、停止時間については、予め一定の停止時間が設定されるようにしておき、これを延長する場合のみ停止延長情報を送信するようにしている。これにより、停止時間に関する情報を毎回送る必要がなくなり、制御の負担を軽減することができる。
以上のことから、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶する始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)を備え、所定条件の成立に基づき、始動記憶に基づき変動表示ゲームを実行するように構成され、変動表示開始情報として表示制御手段(演出制御装置200)に送信する情報を、変動表示ゲームの開始に伴い減算された後の前記始動記憶の数に関する情報、変動表示ゲームの結果態様に関する情報、変動表示ゲームの変動時間に関する情報、の順に送信するようにしていることとなる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図31に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図40に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA461)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA464、図35参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA465)。その後、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA466、図36参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA467、図39参照)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図41には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を示した。この処理は、図32に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA471)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA472)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA473、図33参照)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りである場合(ステップA474;Y)は、ステップA471にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA475)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りでない場合(ステップA474;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図42には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を示した。この処理は、図34に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA481)、大当りである場合(ステップA481;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA482)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA483)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA484)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA485)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA486)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA487)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA488)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA489)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。
一方、大当りでない場合(ステップA481;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA490)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA493)、コマンド設定処理(ステップA494)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置200に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA495)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA496)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図43には、特図普段処理(図29参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA502)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA503)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA504)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA505)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA506)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図44には、特図普段処理(図29参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA513)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図45に示すように、特図変動中処理では、まず、停止延長情報(停止延長情報1又は2)があるかを判定する(ステップA601)。停止延長情報がない場合(ステップA601;N)は、通常特図表示時間(例えば600ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA602)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、停止延長情報がある場合(ステップA601;Y)は、停止延長情報1であるかを判定する(ステップA603)。停止延長情報1である場合(ステップA603;Y)は、特図延長表示時間1(例えば3500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA604)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。一方、停止延長情報1でない場合(ステップA603;N)、すなわち停止延長情報2である場合は、特図延長表示時間2(例えば14300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA605)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
図46には、上述の特図変動中処理での特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を示した。この特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1や特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613,A614)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図47に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA621)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA622)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA623)、大当りである(ステップA623;Y)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアし(ステップA628)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA629)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA630)。
一方、ステップA623にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA623;N)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA624)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA625)。続けて、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA626)、大当りである(ステップA626;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA627)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA631)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA632)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA633)、コマンド設定処理(ステップA634)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA635)、コマンド設定処理(ステップA636)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA637)、コマンド設定処理(ステップA638)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA639)。その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば6000ms又は48ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA640)。そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA641)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA642)。
次に、特図ゲームモードフラグをロードし(ステップA643)、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域へセーブする(ステップA644)。これにより特別結果が発生した際における演出モードの情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、図47におけるステップA626にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA626;N)は、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA646)を行い、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA648、図30参照)を行い、特図表示中処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)の詳細について説明する。図48に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA651)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA652)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA653)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA654)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA655)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップA656)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA657)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA658)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部59)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA659)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA660)。次に、停電復旧時に演出制御装置200に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA661)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA662)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA663)、演出残り回転数領域をクリアする(ステップA664)。そして、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップA665)、演出モードコマンド領域に演出モード1のコマンドをセーブして(ステップA666)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
次に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA646)の詳細について説明する。従来より、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行する遊技機では、遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置からの指示を受けて演出の制御を行う演出制御装置を備えている。このような遊技機において、遊技の興趣を高めるために演出内容等が異なる複数の演出モードを遷移させる遊技機が知られている。従来の遊技機では、演出モードの管理を演出制御装置で行っているが、変動表示ゲームの変動パターン(変動時間やリーチの有無等)は遊技制御装置で決定するため、これに従わざるを得ず、演出モードを遷移させたとしても表示内容の変更程度に止まるものであった。
そこで、本発明の遊技機では、入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果態様となった場合に遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、演出の幅を広げ、遊技の興趣を高めることを目的として、遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしている。
上述したように、本実施形態の遊技機では演出モードとして演出モード0から4の5つのモードが用意されており、これらの遷移を遊技制御装置100で管理している。各演出モードを設定する際には、当該演出モードを維持する特図変動表示ゲームの実行回数の情報である演出残り回転数や、次に移行する演出モードの情報である次モード移行情報が設定され、これに従い演出モードを移行する。また、特別遊技状態の終了を契機として演出モードの設定が行なわれる場合もある。
通常確率状態かつ時短状態でない場合に選択可能な演出モード0(演出モード番号は0)及び演出モード1(演出モード番号は1)では、演出残り回転数として所定回数(15や30、60など)が設定され、次モード移行情報として互いの演出モードに交互に移行するように演出モード1又は演出モード0が設定される。
また、特別遊技状態の終了を設定の契機とし、通常確率状態又は高確率状態であるがこれを明確に報知しない状態(いわゆる潜伏状態)で、時短状態である場合に設定される演出モード2(演出モード番号は2)では、演出残り回転数として70が設定され、次モード移行情報として通常確率状態の場合は演出モード1、高確率状態の場合は演出モード3が設定される。
また、特別遊技状態の終了を設定の契機として、高確率状態であることを明確に報知する場合には、演出モード3(演出モード番号は3)又は演出モード4(演出モード番号は4)が設定される。何れの演出モードが設定されるかは、特別結果態様の種類や事前判定の結果等により決定される。演出モード3は次回の特別結果態様の導出まで継続される演出モードであり、演出残り回転数は不定のため設定されず、次に移行する演出モードも不定のため次モード移行情報は更新なしコードが設定される。また、演出モード4では、演出残り回転数として4が設定され、次モード移行情報として演出モード3が設定される。
下記の演出モード情報チェック処理では、特図変動表示ゲームの実行回数に応じた演出モードの遷移を制御しており、特別遊技状態を契機とした演出モードの遷移は大当り終了処理(図65)にて制御される。
〔演出モード情報チェック処理〕
図49に示すように、演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA671)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA671;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モード3が選択されている場合であり、この演出モード3が少なくとも高確率状態中に設定可能な特定の演出モードをなす。なお、この場合は、当該演出モード3を維持する特図変動表示ゲームの実行回数である演出残り回転数は設定されていない。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA671;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(ステップA672)、演出残り回転数が0となったかを判定する(ステップA673)。演出残り回転数が0となった場合(ステップA673;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA674)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA675)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA676)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブして(ステップA677)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA678)。ここで、移行する演出モードが上述の特定の演出モード(演出モード3)である場合は、演出残り回転数は設定されず、次モード移行情報は更新なしコードが設定されるようになっている。その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA679)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA680)、コマンド設定処理(ステップA681)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。
一方、演出残り回転数が0でない場合(ステップA673;N)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも現在の演出モードが継続する場合は、演出残り回転数が規定回転数(例えば8回)であるかを判定する(ステップA682)。演出残り回転数が規定回転数でない場合(ステップA682;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が規定回転数である場合(ステップA682;Y)は、演出モード切替準備コマンドを準備し(ステップA683)、コマンド設定処理(ステップA684)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、演出の実行態様が異なる複数の演出モードから何れかの演出モードを選択して設定する演出モード制御手段をなす。また、遊技制御装置100が、設定した演出モードを維持する変動表示ゲームの実行回数を設定する演出モード継続回数設定手段をなす。また、遊技制御装置100が、演出モードを維持する変動表示ゲームの残り実行回数を管理する管理手段をなす。
以上の処理によれば、特図変動表示ゲームの実行態様を決定する遊技制御装置100で演出モードを変更することが可能になるため、各演出モードに応じて変動時間の長短まで変更することができ、演出の幅を広げることができて遊技の興趣を高めることができる。また、例えばリーチを発生させたい特図変動表示ゲームで確実にリーチを発生させることも可能となり、遊技の興趣を高めることができる。また、設定された演出モードを維持する特図変動表示ゲームの残り実行回数を遊技制御装置100で管理可能とすることで、残り回数に応じて変動時間を異ならせるなどの演出が可能となり、演出の幅を広げることができて遊技の興趣を高めることができる。さらに、次回の特別結果の発生まで特定の演出モードとするような、特定の演出モードでの特図変動表示ゲームの残り実行回数が不定の場合も対応でき、演出の幅を広げることができて遊技の興趣を高めることができる。
以上のことから、入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果態様となった場合に遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100からの制御データに基づき演出内容を制御する演出制御装置200と、を備え、遊技制御装置100は、演出の実行態様が異なる複数の演出モードから何れかの演出モードを選択して設定する演出モード制御手段(遊技制御装置100)と、該演出モード制御手段により設定された演出モードに応じて、少なくとも変動表示ゲームの変動時間を含む変動表示ゲームの実行態様を設定する実行態様設定手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。ここで、変動表示ゲームの実行態様には少なくとも変動時間を含み、リーチの有無、停止時間の長さなどを含んでも良い。
また、演出モード制御手段(遊技制御装置100)は、設定した演出モードを維持する変動表示ゲームの実行回数を設定する演出モード継続回数設定手段(遊技制御装置100)と、演出モードを維持する変動表示ゲームの残り実行回数を管理する管理手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後に、変動表示ゲームの結果が特別結果態様となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段(遊技制御装置100)を備え、確率設定手段は、高確率状態を設定した場合には次回の特別結果態様の導出まで高確率状態を維持し、演出モード制御手段(遊技制御装置100)は、少なくとも高確率状態中に特定の演出モードを設定可能であり、演出モード継続回数設定手段(遊技制御装置100)は、高確率状態であることに基づき特定の演出モードが設定された場合は、当該特定の演出モードを維持する変動表示ゲームの実行回数を設定しないようにしていることとなる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)の詳細について説明する。図50に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA691)。特図高確率中である場合(ステップA691;Y)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中でない場合(ステップA691;N)は、特図時短(時短状態)中であるかを判定する(ステップA692)。
特図時短中でない場合(ステップA692;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップA692;Y)は、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数を−1更新し(ステップA693)、時間短縮変動回数が0となったかを判定する(ステップA694)。時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA694;N)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が0である場合(ステップA694;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、確率情報コマンド(時短終了)を準備し(ステップA695)、コマンド設定処理(ステップA696)を行う。その後、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を行い(ステップA697)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
図51には、上述の時間短縮変動回数更新処理における特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)(ステップA697)を示した。この特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)では、まず、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA701)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA702)。
次に、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA703)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA704)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA705)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA706)、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を終了する。
ここで、本実施形態の遊技機における特別結果の種類と大入賞口(特別変動入賞装置)の開閉パターンについて説明する。特別結果の種類には、2R確変、11R確変、11R通常及び16R確変の4種類が設定されている。2R確変、11R確変及び16R確変は、それぞれ特別遊技状態でのラウンド数が2,11,16ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果の導出まで確率状態が高確率状態に設定されるとともに時短状態とされる特別結果である。また、11R通常は、特別遊技状態でのラウンド数が11ラウンドであり、特別遊技状態の終了後の確率状態が通常確率状態に設定されるとともに所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とされる特別結果である。
また、本実施形態の遊技機は下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)と、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を備え、それぞれ複数の開閉パターンが用意されている。そして、これらの複数の開閉パターンから特別結果の種類に応じて一の開閉パターンが選択されるようになっている。なお、以下の開閉パターンにおいて大入賞口の開放時間として示す値は最大開放時間を示すものであり、一のラウンドにおいて最大開放時間の経過前に所定数の遊技球が大入賞口に流入した場合は、最大開放時間の経過を待たずに大入賞口を閉鎖してラウンドが終了する。
図52には、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開閉パターンを示した。図52(a)に示す上大入賞口開閉パターン1は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態でない場合に選択される。この上大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)で52msの開放時間が設定され、1448msのインターバル時間を挟んだ後に次のラウンド(2R)で52msの開放時間が設定される。そして、22400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(b)に示す上大入賞口開閉パターン2は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態である場合に選択される。この上大入賞口開閉パターン2は上大入賞口開閉パターンと同様の開閉態様であるが、エンディング時間が1400msとなっている。図52(c)に示す上大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン3では、52msの開放時間が設定されるラウンドを1448msのインターバル時間を挟んで16ラウンド行い、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(d)に示す上大入賞口開閉パターン4は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン4では、初回のラウンド(1R)において、まず上大入賞口開閉パターン3と同様に52msの開放を1448msの閉鎖時間を挟んで16回行う。ここまでは上大入賞口開閉パターン3と同様の開閉態様であり、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。その後、6300msの閉鎖時間において表示装置41に昇格映像を表示して上大入賞口開閉パターン4であることを報知し、26168msの開放を行って初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(e)に示す上大入賞口開閉パターン5は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン5では、初回のラウンド(1R)において、まず52msの開放を行った後に5948msの閉鎖時間を挟んで26948msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図53には、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開閉パターンを示した。図53(a)に示す下大入賞口開閉パターン1は、特別結果が11R確変又は11R通常である場合に選択される。この下大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)において、まず200msの開放を行った後に5800msの閉鎖時間を挟んで28000msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを10回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図53(b)に示す下大入賞口開閉パターン2は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この下大入賞口開閉パターン2では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や3と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。11ラウンドの終了後、1500msのインターバル時間を挟んで200msの開放時間が設定されるラウンドを5回繰り返し、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図53(c)に示す下大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この下大入賞口開閉パターン3では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や2と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。そして、11ラウンドの終了後、13000msのインターバル時間において表示装置41に昇格映像を表示して下大入賞口開閉パターン3であることを報知する。その後、27000msの開放時間が設定されるラウンドを2000msのインターバル時間を挟んで5回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図54に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA751)、大入賞口開放情報が上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)開閉パターン1〜3であるかを判定する(ステップA752)。
大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3である場合(ステップA752;Y)は、上大入賞口開閉パターン1〜3に対応する制御ポインタ(S(スタート値),E(エンド値))を設定し(ステップA759)、図55のステップA770に移行する。この制御ポインタのスタート値とエンド値を設定することで、一のラウンドにおける大入賞口の開放や閉鎖及びその時間を大入賞口制御テーブルに基づき設定可能となる。なお、上大入賞口開閉パターン1〜3である場合は一のラウンドの実行時間が短いため、ラウンドごとではなく特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、ラウンド数に対応するラウンドコマンドは送信しない。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3でない場合(ステップA752;N)は、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA753)、コマンド設定処理(ステップA754)を行う。
その後、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)であるかを判定し(ステップA755)、初回ラウンドである場合(ステップA755;Y)は、大入賞口開放情報が下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開閉パターンであるかを判定する(ステップA756)。大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合(ステップA756;Y)は、下大入賞口開閉パターンの初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA760)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA756;N)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4であるかを判定する(ステップA757)。
大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4である場合(ステップA757;Y)は、上大入賞口開閉パターン4の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA758)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4でない場合(ステップA757;N)は、上大入賞口開閉パターン5の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA761)、図55のステップA770に移行する。
一方、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)でない場合(ステップA755;N)は、開始されるラウンドが2〜11ラウンドであるかを判定し(ステップA762)、開始されるラウンドが2〜11ラウンドである場合(ステップA762;Y)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA763)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA763;N)は、下大入賞口開閉パターンの2〜11ラウンドに対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA764)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合(ステップA763;Y)は、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA765)、図55のステップA770に移行する。
また、開始されるラウンドが2〜11ラウンドでない場合(ステップA762;N)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA766)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合(ステップA766;Y)は、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA765)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA766;N)は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2であるかを判定する(ステップA767)。
大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2である場合(ステップA767;Y)は、下大入賞口開閉パターン2の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA768)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2でない場合(ステップA767;N)は、下大入賞口開閉パターン3の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA769)、図55のステップA770に移行する。
図55のステップA770では、設定した制御ポインタのスタート値(S)を大当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップA770)、設定した制御ポインタのエンド値(E)を大当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップA771)。そして、ソレノイド情報設定処理(ステップA772)を行い、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA773)。
大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合(ステップA773;Y)は、大入賞口開放中処理移行設定処理1を行い(ステップA774)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA773;N)は、大入賞口開放中処理移行設定処理2を行い(ステップA775)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。以上の処理により、図52、図53に示した開閉パターンの何れかが設定されることとなる。
〔ソレノイド情報設定処理〕
図56には、上述のファンファーレ/インターバル中処理におけるソレノイド情報設定処理(ステップA772)を示した。このソレノイド情報設定処理では、まず、大入賞口制御アドレステーブルを設定し(ステップA781)、大当り中制御ポインタに対応する大入賞口制御テーブルのアドレスを取得する(ステップA782)。その後、出力データを取得し、大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA783)、開閉時間値を取得して特図ゲーム処理タイマ領域セーブし(ステップA784)、ソレノイド情報設定処理を終了する。この処理により、大入賞口の開放や閉鎖及びその時間が設定されることとなる。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図57には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップA774)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA791)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA792)。その後、下大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA793)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA794)。そして、大入賞口判別フラグ領域に下大入賞口制御中フラグをセーブして(ステップA795)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図58には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップA775)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA801)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA802)。その後、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA803)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA804)。そして、大入賞口判別フラグ領域に上大入賞口制御中フラグをセーブして(ステップA805)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA13)の詳細について説明する。図59に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、大当り中制御ポインタを+1更新し(ステップA811)、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達したかを判定する(ステップA812)。
制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップA812;N)は、ソレノイド情報設定処理(ステップA819、図56参照)を行う。これにより、更新された制御ポインタに応じた大入賞口の開閉態様が設定されることとなる。そして、大入賞口開放中処理移行設定処理3を行って(ステップA820)、大入賞口開放中処理を終了する。図61に示すように大入賞口開放中処理移行設定処理3では、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA841)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA842)、大入賞口開放中処理移行設定処理3を終了する。
図59に戻り、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達した場合(ステップA812;Y)は、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターン(上大入賞口開放パターン1〜3)であるかを判定する(ステップA813)。大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターンである場合(ステップA813;Y)は、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を行い、大入賞口開放中処理を終了する。この場合は、特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、インターバルコマンドやエンディングコマンドは送信しないようになっている。
また、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターンでない場合(ステップA813;N)は、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA814)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップA814;N)は、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備し(ステップA815)、コマンド設定処理(ステップA817)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。また、最終ラウンドである場合(ステップA814;Y)は、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備し(ステップA816)、コマンド設定処理(ステップA817)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
図60には上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を示した。この大入賞口残存球処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定し(ステップA831)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA832)。その後、残存球処理に要する時間である大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA833)。そして、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド38b又は39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA834)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA14)の詳細について説明する。図62に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA851)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA851;N)は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA852)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。なおインターバル時間は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応する時間(例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば68ms)が設定される。ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされ、例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば1448msとなる。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA851;Y)は、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードする(ステップA854)。そして、ロードしたフラグと大入賞口開放情報に対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA855)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。例えば、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態でない場合、すなわち特別結果の導出時に時短状態以外で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン1であればエンディング時間が21020msとされる。よってエンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて22400msとされ、このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。また、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態である場合、すなわち特別結果の導出時に時短状態で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン2であればエンディング時間が20msとされる。よってエンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて1400msとされる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図63には、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA861)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA862)。
次に、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA863)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA864)。そして、大入賞口判別フラグ領域をクリアして(ステップA865)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図64には、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA871)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA872)。その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA873)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA874)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA875)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA876)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA877)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA878)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA879)、大入賞口の開閉態様を設定するための大当り中制御ポインタ領域の情報をクリアする(ステップA880)。その後、大当り中制御ポインタのエンド値を記憶する大当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップA881)、大入賞口判別フラグ領域をクリアし(ステップA882)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図65に示すように、この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定フラグが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データかを判定する(ステップA901)。
高確率データでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、高確率データである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行って(ステップA903)、特図ゲームモードフラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA904)、コマンド設定処理(ステップA905)を行う。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、停止図柄パターンに対応する演出モード情報設定テーブルを設定する(ステップA906)。そして、設定された演出モード情報設定テーブルを参照して、特別遊技状態の終了後に設定される演出モード(演出モード2、3又は4)の演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA907)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA908)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA909)。
ここで、移行する演出モードが演出モード2の場合は、演出残り回転数として70が設定され、次モード移行情報として通常確率状態の場合は演出モード1、高確率状態の場合は演出モード3が設定される。また、移行する演出モードが上述の特定の演出モードをなす演出モード3である場合は、演出残り回転数は設定されず、次モード移行情報は更新なしコードが設定される。また、移行する演出モードが演出モード4の場合は、演出残り回転数として4が設定され、次モード移行情報として演出モード3が設定される。
その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA910)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA911)、コマンド設定処理(ステップA912)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理3を行い(ステップA913)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図66には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA921)、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA922)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA923)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短フラグをセーブする(ステップA924)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(ステップA925)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば70)をセーブして(ステップA926)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば70)をセットすることで、所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図67には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA931)、高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA933)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短フラグをセーブする(ステップA934)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(ステップA935)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA936)、大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、前記変動表示ゲームの結果が特別結果態様となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を設定可能な確率設定手段をなし、確率設定手段は、高確率状態を設定した場合には次回の特別結果態様の導出まで高確率状態を維持することとなる。また、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
図68には上記した大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA913)を示した。この特図普段処理移行設定処理3においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA941)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA942)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA943)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA944)。続いて、確率変動判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA945)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA946)、遊技状態表示番号領域に時短中の番号をセーブする(ステップA947)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA948)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA949)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS109)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図69に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が0となったかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が0である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップB7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップB8)を行う。
ステップB8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップB9)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップB15)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB15に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理の詳細について説明する。図70に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるかを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満であるかを判定する(ステップB102)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB102;Y)は、普図保留数を+1更新し(ステップB103)、更新後の普図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB104)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB105)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;N)や、ステップB102にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB102;N)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理の詳細について説明する。図71に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップB121)。そして、普図当り中である場合(ステップB121;Y)は、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB122)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB122;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップB123)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、9)に達したかを判定して(ステップB124)、カウント数が上限値に達した(ステップB124;Y)と判定すると、普図当り中制御ポインタ上限値領域からポインタ(当り終了の値)をロードする(ステップB125)。そして、ロードしたポインタを普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB126)、普図ゲーム処理タイマをクリアして(ステップB127)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB121にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB121;N)、ステップB122にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB122;N)又はステップB124にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB124;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB9)の詳細について説明する。図72に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が0であるかを判定し(ステップB131)、普図保留数が0である場合(ステップB131;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB152)を行い、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が0でない場合(ステップB131;N)は、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし(ステップB132)、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB133)。
普図高確率時でない場合(ステップB133;N)は、当り乱数の値が普図低確率時の判定値である低確率判定値と一致するかを判定する(ステップB134)。当り乱数の値が低確率判定値と一致しない場合(ステップB134;N)は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB135)、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定して(ステップB136)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。一方、当り乱数の値が低確率判定値と一致した場合(ステップB134;Y)は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB139)、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定して(ステップB140)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB149)。
また、ステップB133にて、普図高確率時である場合(ステップB133;Y)は、当り乱数の値が、普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における下限値である高確率下限判定値未満であるかを判定し(ステップB137)、当り乱数の値が高確率下限判定値未満でない場合(ステップB137;N)は、当り乱数の値が普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における上限値である高確率上限判定値より大きいかを判定する(ステップB138)。
当り乱数の値が高確率上限判定値より大きくない場合(ステップB138;N)、すなわち当りである場合は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB139)、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定して(ステップB140)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。また、ステップB137にて、当り乱数の値が高確率下限判定値未満である場合(ステップB137;Y)や、ステップB138にて、当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップB138;Y)、すなわちはずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB135)、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定して(ステップB136)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。すなわち、当り乱数の値が一致することで普図の当りと判定する判定値は、普図低確率時では一つの値であり、普図高確率時では複数の連続した値となっている。
普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリア(ステップB141)した後、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB142)。そして、停止図柄に対応する飾り普図変動パターンコマンドを準備し(ステップB143)、コマンド設定処理(ステップB144)を行う。これにより表示装置41等において普図変動表示ゲームに対応した演出を行うことが可能となる。
その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB145)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップB146)、普図保留数を−1更新する(ステップB147)。即ち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定し(ステップB148)、普電サポート中でない場合(ステップB148;N)は、普電サポートなし時の変動時間(例えば、10秒)を設定する(ステップB149)。また、普電サポート中である場合(ステップB148;Y)は、普電サポート時の普図変動時間(例えば、1秒)を設定する(ステップB150)。そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB151)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
図73には、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB152)を示した。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB162)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB163)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図74には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB151)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB171)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB172)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB173)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB174)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば200ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB175)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図75(a)に示すように、普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB180)を行う。図75(b)に示すように普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を設定して(ステップB183)、その普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB184)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB185)、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB186)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図76に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当たり情報又ははずれ情報)をロードして(ステップB201)、RWMの当りフラグ領域をクリアし(ステップB202)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップB203)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB203;N)は、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB212)を行って、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は図73に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB203;Y)は、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定する(ステップB204)。
そして、普電サポート中でない場合(ステップB204;N)は、普電サポートなし時の普電開放時間(例えば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB205)。さらに、普電サポートなし時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB206)、普電サポートなし時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップB207)。これにより通常動作状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば2回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を行って、普図表示中処理を終了する。
一方、普電サポート中である場合(ステップB204;Y)は、普電サポート時の普電開放時間(例えば、1352ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB208)。さらに、普電サポート時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB209)、普電サポート時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップB210)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を行って、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
図77には、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を示した。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB221)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB222)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB223)、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB224)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB225)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB226)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB227)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB12)の詳細について説明する。図78に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB301)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したかを判定する(ステップB302)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB302;N)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB303)、普電作動移行設定処理(ステップB304)を行って普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB302;Y)は、ステップB303における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を行わずに、普電作動移行設定処理(ステップB304)を行って普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
図79には、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB304)を示した。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップB311)。
制御ポインタの値が0,3,5,7の何れかであった場合は、ステップB312へ移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、2800ms又は1000ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB312)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定して(ステップB313)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,4,6,8の何れかであった場合は、ステップB314へ移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、100ms、5200ms、1352msの何れか)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB314)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定して(ステップB315)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が2,9の何れかであった場合は、ステップB316へ移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB13)を行うために、処理番号として「4」を設定する(ステップB316)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB317)、普電残存球処理時間(例えば600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB318)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB319)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB13)の詳細について説明する。図80(a)に示すように、普電残存球処理では普図当り終了処理移行設定処理(ステップB400)を行う。図80(b)に示すように、普図当り終了処理移行設定処理では、まず普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB401)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB402)。
その後、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB403)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB404)、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアする(ステップB405)。そして、普図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップB406)、普図当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップB407)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB14)の詳細について説明する。図81(a)に示すように、普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB500)を行う。図81(b)に示すように、普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB501)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB502)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB503)、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB504)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS110)の詳細について説明する。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
図82に示すように、セグメントLED編集処理では、まず、普図保留表示器での表示態様が規定された普図保留数テーブルを設定し(ステップS501)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS502)。次に、特図1保留表示器での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(ステップS503)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS504)。
その後、特図2保留表示器での表示態様が規定された特図2保留数テーブルを設定し(ステップS505)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS506)。さらに、ラウンド表示部での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップS507)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部のセグメント領域にセーブする(ステップS508)。
次に、第1遊技状態表示部57及び第2遊技状態表示部58での表示態様が規定された遊技状態表示テーブルを設定し(ステップS509)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(ステップS510)。その後、停電復旧時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることの報知に係る高確率報知フラグがオンであるかを判定する(ステップS511)。そして、高確率報知フラグがオンである場合(ステップS511;Y)、すなわち高確率状態の報知を行っている状態である場合は、セグメントLED編集処理を終了する。また、高確率報知フラグがオンでない場合(ステップS511;N)は、高確率報知LEDのオフデータを第3遊技状態表示部のセグメント領域にセーブして(ステップS512)、セグメントLED編集処理を終了する。
次に、不正行為を監視するための磁石不正監視処理及び電波不正監視処理について説明する。遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技機に対しては、不正に遊技価値を得ようとする不正行為が行われることがある。このような不正行為のうち、磁石を用いた不正行為を検出するための機構を備えた遊技機が従来から知られている。不正行為には様々な種類があり、それぞれの種類に応じた検出方法や条件が必要である。しかし、異常状態の発生を正確に検出することができなかった。特に、不正行為につながる異常状態が発生していないにもかかわらず異常状態が発生したと誤判定し、報知等を行うことは遊技者の不信感を招き、当該遊技機での遊技を避ける要因となるため、このような異常状態の誤検出を行わないようにすることが重要である。そこで本発明の遊技機では、異常な磁気を検出する磁気検出器と、異常な電波を検出する電波検出器と、磁気検出器及び電波検出器での検出結果に基づき、異常状態の発生を正確に検出すること、例えば異常状態の誤検出を行わないようにすることを目的として、下記の磁石不正監視処理及び電波不正監視処理を行うようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS111)の詳細について説明する。磁石不正監視処理では、異常な磁気を検出する磁気検出器をなす磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図83に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)。磁石センサがオンである場合(ステップS601;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップS603;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS604)、磁石不正報知タイマ初期値を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS605)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップS606)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップS607)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。すなわち、磁気センサスイッチ61が一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100が、磁気検出器(磁気センサスイッチ61)での検出結果に基づき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段をなす。そして、磁気検出器の場合、所定期間に亘り継続して異常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(ステップS601;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS608)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップS610)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップS603;N)もステップS609の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(ステップS610;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が0である場合(ステップS610;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップS611)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップS612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS613;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップS613;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップS614)、コマンド設定処理を行い(ステップS615)、磁石不正監視処理を終了する。
〔電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における電波不正監視処理(ステップS112)の詳細について説明する。電波不正監視処理では、異常な電波を検出する電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図84に示すように、電波不正監視処理では、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121aを経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップS701)。電波センサがオンである場合(ステップS701;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS702)。
そして、電波不正報知のコマンドを準備し(ステップS703)、電波不正フラグとして電波不正発生フラグを準備して(ステップS704)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100が、電波検出器(電波センサ62)での検出結果に基づき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段をなす。そして、電波検出器の場合一度異常な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、電波センサがオンでない場合(ステップS701;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップS706)。
電波不正報知タイマの値が0でない場合(ステップS706;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が0である場合(ステップS706;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップS707)、電波不正フラグとして電波不正解除フラグを準備して(ステップS708)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。
そして、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS709;Y)は、電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップS709;N)は、準備した電波不正フラグを電波不正フラグ領域にセーブし(ステップS710)、コマンド設定処理を行い(ステップS711)、電波不正監視処理を終了する。
以上のような磁石不正監視処理及び電波不正監視処理を行うことで、異常状態の発生を正確に検出することができる。すなわち、遊技機にはソレノイドのように磁気を発生する部品が備えられているが、所定期間に亘り継続して磁気を検出した場合に異常状態と判定するようにしたことで、ソレノイド等による磁気の発生を異常状態として誤検出しないようにすることができる。これに対し、遊技機には電波を発する部品は備えられていないことから、異常な電波の検出に対しては即座に異常状態と判定することで、被害を最小限に抑えることができる。
なお、本実施形態では異常な磁気の検出を単に磁気を検出した状態としたが、異常状態でない状態での磁気状態よりも強い磁気を検出した状態としても良いし、所定の閾値以上の磁気を検出した状態を異常としても良い。また、本実施形態では異常な電波の検出を単に電波を受けた状態としたが、異常状態でない状態では受けることのない強度の電波を受けた状態や、異常状態でない状態では受けることのない周波数の電波を受けた状態としても良い。また、強度が所定の閾値以上の電波や特定の周波数の電波を検出した状態を異常としても良い。磁気の強度や電波の強度、周波数で閾値を設定する場合は、磁気センサスイッチ61や電波センサ62側で閾値を超えた場合に信号を出力するようにしても良いし、制御装置側で閾値を超えたかを監視するようにしても良い。
以上のことから、異常な磁気を検出する磁気検出器(磁気センサスイッチ61)と、異常な電波を検出する電波検出器(電波センサ62)と、磁気検出器及び電波検出器での検出結果に基づき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、異常状態検出制御手段は、磁気検出器の場合、所定期間に亘り継続して異常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するが、電波検出器の場合一度異常な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしていることとなる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS113)の詳細について説明する。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS104)、入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)、磁石不正監視処理(ステップS111)及び電波不正監視処理(ステップS112)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図85に示すように、外部情報編集処理では、まず、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップS801)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS802)を行う。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS803)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS804)。
図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(ステップS804;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS805)。また、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(ステップS804;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS806)。その後、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理を行う。
エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、まず、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS807)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS808)。
セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(ステップS808;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS819)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
また、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップS808;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップS809;Y)、前面枠開放エラーの発生中(ステップS810;Y)、下大入賞口不正発生中(ステップS811;Y)、上大入賞口不正発生中(ステップS812;Y)、普電不正発生中(ステップS813;Y)、磁石不正発生中(ステップS814;Y)又は電波不正発生中(ステップS815;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS819)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
一方、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップS808;Y)であって、何れのエラーも発生していない場合(ステップS809からS815;N)は、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS816)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS817)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップS801)の詳細について説明する。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
図86に示すように、メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS821)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS822)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップS822;Y)は、メイン賞球信号出力回数が0であるかを判定する(ステップS823)。
そして、メイン賞球信号出力回数が0でない場合(ステップS823;N)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップS824)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS825)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS827)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップS823;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS828)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップS822;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS826)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS826;Y)は、処理をステップS827に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS826;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS828)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
以上の処理により、予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に送信される。なお、遊技球の入賞に基づく払出条件の成立後、払出装置を動作させて遊技球の払い出しを完了するよりも、メイン賞球信号を生成して送信する方が早いため、基本的には、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出す迄の間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に出力されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出す迄の間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段をなす。
ただし、発生した賞球数が少なく、これを賞球残数領域の値に加算しても所定数(例えば10)に満たない場合は、実際の払い出しが完了した後に予定遊技媒体払出数に関する情報が出力されることもある。なお、一回のメイン賞球信号に対応する予定遊技媒体払出数の単位を小さく(例えば1)することで、常に払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出す迄の間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力することも可能となる。
以上のことから、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立に基づき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御を行う制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置170)と、を備える遊技機において、制御手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出す迄の間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段(遊技制御装置100)を備えていることとなる。なお、遊技媒体をメダルとして、この構成をスロットマシンに適用することも可能である。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立に基づき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことに基づき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップS802)の詳細について説明する。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図87に示すように、始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS831)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS832)。始動口信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップS832;Y)は、始動口信号出力回数が0であるかを判定する(ステップS833)。
そして、始動口信号出力回数が0でない場合(ステップS833;N)は、始動口信号出力回数を−1更新し(ステップS834)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS835)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS837)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が0である場合(ステップS833;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップS832;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS836)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS836;Y)は、処理をステップS837に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS836;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、払出制御装置170で実行される制御について説明する。払出制御装置170では、図88に示す払出メイン処理が行われる。
〔払出メイン処理〕
払出メイン処理は電源が投入されることで開始される。この払出メイン処理においては、まず、割込み禁止する処理(ステップC1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップC2)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップC3)を行う。
次に、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップC4)、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップC5)。その後、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップC6)を行い、シリアルポートを設定する処理を行う(ステップC7)。
そして、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップC8)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップC9)、入力制御、出力信号、受信バッファに係る領域をリセットする(ステップC10)。次に、タイマ割込み信号を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(ステップC11)なお、CTC回路は、払出制御装置170内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいて払出制御装置170内のCPUに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号を発生するCTC回路とを備えている。
その後、割り込みを許可し(ステップC12)、払出関連データ受信処理(ステップC13)を行う。図90に示すように、払出関連データ受信処理では、まず、払出関連データの受信を待機する(ステップC31)。払出関連データとは、停電発生時に払出制御装置170が遊技制御装置100に送信し、遊技制御装置100でバックアップされていたデータであり、電源投入に伴い遊技制御装置100から送信されるようになっている。この払出関連データには停電発生時の情報として、スイッチの入力情報、遊技制御装置100からの賞球数データに基づく要求払出数、受信バッファの情報、払い出しを完了した遊技球数の情報が含まれる賞球払出数領域の情報、払い出しが完了していない遊技球数の情報である未払出数データなどが含まれる。なお、遊技制御装置100にバックアップされたデータがない場合は、電源投入に伴い払出関連データとして空のデータが送信されるようになっている。
この払出関連データを受信した場合(ステップC31;Y)は、受信した払出関連データを対応する記憶領域に記憶し(ステップC32)、払出関連データ受信済みデータを遊技制御装置100に送信して(ステップC33)、払出関連データ受信処理を終了する。この払出関連データ受信処理を行った後、図89に示すように、遊技球の発射が可能であるかを判定する発射制御判定処理を行う(ステップC14)。
その後、カードユニットからの貸球情報に基づき遊技球を排出する球貸し制御モード中であるかを判定する(ステップC15)。この球貸しモードである場合(ステップC15;Y)は、球貸し制御処理(ステップC19)を行い、払出制御処理(ステップC21)を行って、エラー報知編集処理(ステップC22)を行う。この球貸し制御処理(ステップC19)及び払出制御処理(ステップC21)により、遊技者が貸球操作を行った場合にカードユニットから送信される貸球情報に基づき所定数の遊技球が排出される。
一方、球貸し制御モード中でない場合(ステップC15;N)は、入賞口への入賞の発生により遊技制御装置100から送信される賞球数データに基づき遊技球を排出する賞球制御モード中であるかを判定する(ステップC16)。この賞球制御モード中である場合(ステップC16;Y)は、賞球制御処理(ステップC20)を行い、払出制御処理(ステップC21)を行って、エラー報知編集処理(ステップC22)を行う。この賞球制御処理(ステップC20)及び払出制御処理(ステップC21)により、入賞口への入賞の発生により遊技制御装置100から送信される賞球数データに基づき所定数の遊技球が排出される。
また、賞球制御モード中でない場合(ステップC16;N)は、遊技球を過剰に払い出したエラーの発生を監視する払出過剰エラー監視処理(ステップC17)を行い、払出装置制御開始判定処理(ステップC18)を行って、エラー報知編集処理(ステップC22)を行う。払出装置制御開始判定処理では、図91に示すように、払出過剰エラー中であるかを判定し(ステップC41)、払出過剰エラー中である場合(ステップC41;Y)は、払出装置制御開始判定処理を終了する。また、払出過剰エラー中でない場合(ステップC41;N)は、賞球の払い出し制御を開始するかを判定する賞球制御開始判定処理(ステップC42)を行い、貸球の払い出し制御を開始するかを判定する球貸し制御開始判定処理(ステップC43)を行って、払出装置制御開始判定処理を終了する。
図92に示すように賞球制御開始判定処理では、まず、賞球数データに基づき払いだすべき数の遊技球のうち、未だ払い出しが完了していない遊技球数である払出側未払出数が0であるかを判定する(ステップC51)。この払出側未払出数が0である場合(ステップC51;Y)は、賞球制御開始判定処理を終了する。また、払出側未払出数が0でない場合(ステップ51;N)は、払出禁止中であるかを判定する(ステップC52)。
払出禁止中である場合(ステップC52;Y)は、賞球制御開始判定処理を終了する。また、払出禁止中でない場合(ステップC52;N)は、シュート球切れスイッチが未確定状態であるかを判定する(ステップC53)。シュート球切れスイッチが未確定状態である場合(ステップC53;Y)、すなわち球切れである場合は、賞球制御開始判定処理を終了する。また、シュート球切れスイッチが未確定状態でない場合(ステップC53;N)、すなわち球切れでない場合は、オーバーフロースイッチが未確定状態であるかを判定する(ステップC54)。
オーバーフロースイッチが未確定状態でない場合(ステップC54;N)、すなわちオーバーフロー中である場合は、賞球制御開始判定処理を終了する。また、オーバーフロースイッチが未確定状態である場合(ステップC54;Y)、すなわちオーバーフロー中でない場合は、払出装置制御モードに賞球制御モード中を設定し(ステップC55)、賞球制御開始判定処理を終了する。これにより賞球の払い出し制御が開始される。
なお、図91に示す球貸し制御開始判定処理(ステップC43)では、図92に示した賞球制御開始判定処理における払出側未払出数が0であるかの判定(ステップC51)に替えて賞球制御モードが設定されているかを判定し、賞球制御モードが設定されていない場合にステップC52からC54の処理を行う。そして、オーバーフロースイッチが未確定状態である場合(ステップC54;Y)、すなわちオーバーフロー中でない場合は、払出装置制御モードに球貸し制御モード中を設定し球貸し制御開始判定処理を終了する処理を行う。
図89に戻り、エラー報知編集処理(ステップC22)を行った後、停電検出信号1がOFFであるかを判定する(ステップC23)。停電検出信号1のONからOFFへの変化は第1停電検出信号として定義されており、この第1停電検出信号の受信により停電の発生を検出するようになっている。停電検出信号1がOFFでない場合(ステップC23;N)、すなわち停電が発生していない場合は、発射制御判定処理(ステップC14)に戻る。また、停電検出信号1がOFFである場合(ステップC23;Y)、すなわち停電が発生して第1停電検出信号を受信した場合は、停電時払出関連データ送信処理(ステップC24)を行う。
停電時払出関連データ送信処理(ステップC24)では、現時点でのスイッチの入力情報、遊技制御装置100からの賞球数データに基づく要求払出数、受信バッファの情報、払い出しを完了した遊技球数の情報が含まれる賞球払出数領域の情報、払い出しが完了していない遊技球数の情報である未払出数データなどが含まれる払出関連データを遊技制御装置100に送信する処理を行う。その後、割り込みを禁止し(ステップC25)、全出力ポートをオフにして(ステップC26)、RWMへのアクセスを禁止し(ステップC27)、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。なお、ステップC24からC27の処理は、第1電圧への低下から払出制御装置170が動作可能な時間である第1所定時間内に完了するようになっている。すなわち、払出制御装置170が、第1停電検出信号の受信に基づいて、第1所定時間内に未払出数記憶手段の未払出数データを遊技制御装置100に送信する停電処理手段をなす。
〔賞球制御処理〕
また、払出制御装置170では、図89に示した払出メイン処理における賞球制御処理(ステップC20)において図93に示す処理を行う。この賞球制御処理では、まず賞球処理番号をロードし(ステップC61)、処理番号による分岐処理を行う(ステップC62)。処理番号が0である場合は、賞球数データに応じた賞球の払い出しを開始する賞球払出開始処理(ステップC63)を行う。処理番号が1である場合は、賞球払出リトライ判定処理(ステップC64)を行う。処理番号が2である場合は、賞球払出不足エラー解除待ち処理(ステップC65)を行う。処理番号が3である場合は、賞球数データに応じた賞球の払い出しを完了する賞球払出終結処理(ステップC66)を行う。
〔賞球払出開始処理〕
図94には、上述の賞球払出開始処理(ステップC63)を示した。この賞球払出開始処理では、払出ユニットのモータを制御して賞球数データに応じた所定数の遊技球を払い出させる払出モータ制御処理(ステップC71)を行い、賞球処理番号に賞球払出リトライ判定処理の番号である1を設定して(ステップC72)、賞球払出開始処理を終了する。この処理により、賞球数データに応じた所定数の遊技球が払い出されることとなる。
〔賞球払出終結処理〕
図95には、上述の賞球払出終結処理(ステップC66)を示した。この賞球払出終結処理は、賞球数データに対応する賞球の払出が完了した場合に行われる。この賞球払出終結処理では、まず、検出用払出数監視フラグをクリアし(ステップC81)、過剰に払い出した遊技球である過剰球の検出があるかを判定する(ステップC82)。過剰球の検出がある場合(ステップC82;Y)は、払出モータ制御状態に初期位置確定動作を設定し(ステップC83)、過剰球検出フラグをクリアする(ステップC85)。また、過剰球の検出がない場合(ステップC82;N)は、払出モータ制御状態に基本動作を設定し(ステップC84)、過剰球検出フラグをクリアする(ステップC85)。
その後、払出完了信号を遊技制御装置100に送信し(ステップC86)、外部装置に送信するための払出済みの遊技球数に関する情報を設定する賞球払出数更新処理(ステップC87)を行う。そして、賞球処理番号に賞球払出開始処理の番号である0を設定し(ステップC88)、払出装置制御モードに待機動作モード中を設定して(ステップC89)、賞球払出終結処理を終了する。この処理により、賞球数データに応じた所定数の遊技球の払出が完了する毎に遊技制御装置100に払出完了信号が送信されるようになる。すなわち、払出制御装置170が、賞球数データに対応する数の遊技球の払い出しが完了したことを示す払出完了信号を遊技制御装置100に送信する払出完了信号送信手段をなす。
〔賞球払出数更新処理〕
図96には、上述の賞球払出終結処理における賞球払出数更新処理(ステップC87)を示した。この賞球払出数更新処理では、賞球払出数更新処理では、払い出した賞球数(遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力する賞球信号を設定する。外部装置には、上述したように予定遊技媒体払出数に関するメイン賞球信号が別途送信されるようになっており、この二つの信号を照合することで、外部装置において予定遊技媒体払出数と遊技媒体払出数とを照合することができ、払出条件の成立を伴わずに遊技媒体が払い出される異常状態を検出することができる。
図96に示すように賞球払出数更新処理では、まず、賞球払出数領域の値に払出済数を加算する(ステップC91)。この処理の前における賞球払出数領域の値としては、賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されており、この処理において、賞球払出数領域の値に払い出しが完了した遊技球数の値を加算する。そして、加算した値を賞球払出数領域にセーブする(ステップC92)。
すなわち、賞球払出数領域が、外部に未出力の遊技媒体払出数を記憶する記憶領域をなすことから払出制御装置170が記憶手段をなす。また、払出制御装置170が、賞球の払い出しの完了に基づき、当該払い出した遊技球数に対応する遊技媒体払出数を記憶領域に加算する加算手段をなす。
その後、賞球払出数領域の値から賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップC93)、減算結果が0以上であるかを判定する(ステップC94)。減算結果が0以上でない場合(ステップC94;N)は、賞球払出数更新処理を終了する。また、減算結果が0以上である場合(ステップC94;Y)は、賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップC95)、減算結果を賞球払出数領域にセーブして(ステップC96)、ステップC93に戻る。
すなわち、払出制御装置170が、記憶領域に記憶された遊技媒体払出数が所定数に達したことに基づき、当該所定数の遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段をなす。また、払出制御装置170が、送信手段により送信される所定数の遊技媒体払出数を記憶領域から減算する減算手段をなす。また、払出制御装置170が、払出数の遊技媒体を払い出した後に、当該払い出した遊技媒体数である遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な払出済数外部出力手段をなす。なお、本実施形態では、所定数の遊技媒体払出数に対応して一回の賞球信号を送信するようになっている。また、この賞球払出数更新処理では賞球信号の設定までを行い、送信は別途の処理(図示略)にて行う。
以上のことから、払出数の遊技媒体を払い出した後に、当該払い出した遊技媒体数である遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な払出済数外部出力手段(払出制御装置170)を備えていることとなる。
なお、払い出し予定の遊技球数である予定遊技媒体払出数に関する情報を遊技制御装置100が外部装置に送信し、払い出し済みの遊技球数である遊技媒体払出数に関する情報を払出制御装置170が外部装置に送信するようにしたが、遊技制御装置100と払出制御装置170のどちらが送信するようにしても良い。
また、特別遊技状態中や時短状態中など賞球数の払い出しが多い期間中(MY中)は、予定遊技媒体払出数に関する情報であるメイン賞球信号と、遊技媒体払出数に関する情報である賞球信号を両方出力するようにし、これ以外の期間は遊技媒体払出数に関する情報である賞球信号のみを出力するようにても良い。
次に、演出制御装置200での制御について説明する。前述したように演出制御装置200は、主制御用マイコン(1stCPU)211と、当該主制御用マイコン211の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)212とを備えている。主制御用マイコン(1stCPU)211では、図97に示す1stメイン処理が行われる。
〔1stメイン処理〕
1stメイン処理においては、図97に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップD1)、CPUの初期化やRAMの初期値設定、乱数の初期化等を行う各種初期化処理を行う(ステップD2)。そして、各種割込みのタイマを起動して(ステップD3)、割込みを許可する(ステップD4)。
この1stメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップD5)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップD6)を行う。次いで、遊技制御コマンド解析処理(ステップD7)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次いで、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップD8)を行う。このテストモード処理によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理(後述のステップD12〜D14)において制御を行う。なお、テストモードは遊技機10の電源遮断で終了するようになっている。
次いで、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップD9)を行い、エラー報知に関する処理を行う遊技機エラー監視処理(ステップD10)を行って、映像制御用マイコン(2ndCPU)212に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップD11)を行う。次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップD12)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップD13)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップD14)を行う。次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップD15)を行い、WDTをクリアする処理(ステップD5)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
演出制御装置200の映像制御用マイコン(2ndCPU)212は、図98に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップD21)を行い、RAMを0クリアして(ステップD22)、RAMの初期値を設定する(ステップD23)。次いで、VDP213を初期化するVDP初期化処理(ステップD24)を行い、各種割込みを許可する(ステップD25)。次いで、各種制御処理の初期化処理(ステップD26)を行い、画面描画を許可する(ステップD27)。
この2ndメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップD28)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップD29)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップD29)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップD29;Y)、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップD30)。
次いで、受信コマンドチェック処理(ステップD31)を行う。この受信コマンドチェック処理では、主制御用マイコン(1stCPU)211から送信されるコマンドを正しく受信したか否かを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。次いで、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップD32)を行う。この2ndシーン制御処理では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行い、特図変動表示ゲームの進行に対応する演出画像を表示装置41に表示する処理を行う。
次いで、背景の設定を行う背景処理(ステップD33)を行う。この背景処理では、遊技状態(確率状態や客待ち状態の有無)や、遊技モード、演出モード、リーチシーン等に応じた背景を表示する処理を行う。次いで、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理である変動表示処理(ステップD34)を行い、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の設定を行う保留表示処理(ステップD35)を行う。この保留表示処理では、始動記憶領域に記憶された事前演出情報に基づき、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる事前演出(先読み演出)の表示に関する処理も行う。
次いで、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップD36)を行う。この客待ちデモ処理では、キャラクタや映像等を表示する客待ち画面の設定に関する処理や、客待ち画面に表示する告知表示の設定に関する処理等を行う。次いで、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップD37)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップD28)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、前述の1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップD9)の詳細について説明する。図99に示すように、1stシーン制御処理において、演出制御装置200の主制御用マイコン(1stCPU)211は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(ステップD51)。ステップD51で、テストモード中であると判定した場合(ステップD51;Y)には、1stシーン制御処理を終了する。一方、ステップD51で、テストモード中でないと判定した場合(ステップD51;N)には、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップD52)。このシーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置200に送信される遊技に関する各種のコマンド(電源投入コマンド、停電復旧コマンド、客待ちデモコマンド、変動コマンド、大当りファンファーレコマンド、ラウンドコマンド、インターバルコマンド等)である。
ステップD52で、シーン変更コマンドを受信したと判定した場合(ステップD52;Y)には、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップD53)、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるか否か、すなわち、有効なコマンドであるか否かを判定する(ステップD54)。ステップD54で、有効なコマンドであると判定した場合(ステップD54;Y)には、受信コマンドをセーブし(ステップD55)、演出リクエストフラグをセットして(ステップD56)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップD57)を行う。
一方、ステップD52でシーン変更コマンドを受信していないと判定した場合(ステップD52;N)や、ステップD54で有効なコマンドでないと判定した場合(ステップD54;N)には、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップD57)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップD57)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合には、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップD58)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合には、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップD59)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合には、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップD60)を行う。
また、変動コマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップD61)を行う。この変動中処理では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動コマンドに含まれる情報(大当りか否か、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。なお、変動コマンドと併せて停止情報コマンドを受信した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の停止表示時間として対応する特図延長表示時間を設定する処理も行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の開始に関する処理である大当りファンファーレ処理(ステップD62)を行う。また、ラウンドコマンドを受信した場合には、ラウンド遊技に関する処理である大当りラウンド中処理(ステップD63)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合には、ラウンド間のインターバルに関する処理である大当りインターバル処理(ステップD64)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合には、特別遊技状態の終了に関する処理である大当りエンディング処理(ステップD65)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップD57)により選択された前述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップD66)を行い、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う飾り特図コマンド受信処理(ステップD67)を行う。
次いで、確率状態(高確率状態、時短状態又はこれらの何れでもない通常状態)に関する情報を含む確率情報コマンドに基づき、対応する値を内部設定するとともに背景コマンドを映像制御用マイコン(2ndCPU)212に送信する処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップD68)を行う。次いで、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む事前判定コマンド(先読み図柄コマンド、先読み変動パターンコマンド)に基づく処理を行う事前判定処理(ステップD69)を行う。そして、演出モードコマンドに基づき、設定された演出モードに応じた演出の設定に関する演出モード設定処理を行い(ステップC70)、1stシーン制御処理を終了する。このように事前判定処理(ステップD69)の前に確率情報コマンド受信処理(ステップD68)を行い、確率情報の変化を監視しておくことで信憑性の高い事前判定を行うことができる。
〔変動中処理〕
次に、前述の1stシーン制御処理における変動中処理(ステップD61)の詳細について説明する。図100に示すように、変動中処理において、演出制御装置200の主制御用マイコン(1stCPU)211は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップD81)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
ステップD81で、演出リクエストフラグがあると判定した場合(ステップD81;Y)には、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップD82)、可動体リクエストセット処理(ステップD83)を行う。次いで、遊技制御装置100からの変動コマンドや停止情報コマンド、演出モード等に基づいて、変動演出パターンの詳細を設定する変動演出パターン設定処理(ステップD84)を行う。
そして、役物動作パターン設定処理(ステップD85)を行い、実行中の特図変動表示ゲームについての予告演出や、未だ特図変動表示ゲームを実行していない始動記憶を対象として複数の特図変動表示ゲームにおいて連続的に演出を実行する連続予告の設定を行う予告演出設定処理(ステップD86)を行う。その後、乱数シード初期化処理(ステップD87)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップD88)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を設定する変動時間設定処理(ステップD89)を行い、最初のシーン及びシーン更新タイマをセットする(ステップD90)。そして、演出リクエストフラグをクリアして(ステップD91)、変動中処理を終了する。これらの処理により、演出制御装置200において、遊技制御装置100からの制御データ(変動表示開始情報)に基づき、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームの情報(実行態様や演出内容)が設定され、飾り特図変動表示ゲームが開始されることとなる。すなわち、演出制御装置200では、変動表示開始情報を受信することにより変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を開始するようにしている。なお、遊技制御装置100では演出モードに応じた変動パターンが設定されるが、各演出モードで共通した変動パターンが設定された場合は、演出モードに応じて演出制御装置200で用いる演出内容を設定する。
また、ステップD81で、演出リクエストフラグがないと判定した場合(ステップD81;N)には、シーン更新タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップD92)。シーン更新タイマは、シーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、このシーン更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。
ステップD92で、シーン更新タイマの値が0でないと判定した場合(ステップD92;N)は、盤装飾装置46、枠装飾装置18、盤演出装置44、枠演出装置45の動作を設定する役物動作制御処理(ステップD94)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を管理する変動時間管理処理(ステップD95を行い)、変動中処理を終了する。一方、ステップD92で、シーン更新タイマの値が0であると判定した場合(ステップD92;Y)には、次の通常シーンデータを設定する(ステップD93)。これにより、新たなシーンが開始されるとともにシーン更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。そして、役物動作制御処理(ステップD94)を行い、変動時間管理処理(ステップD95)を行って、変動中処理を終了する。
次に、前述の変動中処理における変動時間設定処理(ステップD89)及び変動時間管理処理(ステップD95)の詳細について説明する。従来より、遊技領域に発射した遊技球の始動入賞口(始動入賞口36.普通変動入賞装置37など)への入賞に基づいて、複数の識別情報(特別図柄)を表示装置(例えば、液晶表示器等)に変動表示(スクロール表示)する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム又は飾り特図変動表示ゲーム)を行い、この変動表示ゲームの結果態様(停止図柄)が特定の態様となったことに関連して、特典遊技を発生する等の特定の遊技価値を付与する遊技機(パチンコ遊技機)が知られている。このような遊技機は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、遊技制御装置からの指令情報(指令コマンド)に基づいて表示装置における変動表示ゲームを制御する表示制御装置(演出制御装置)と、を備える。
このような遊技機では、表示制御装置は、遊技制御装置から送信される変動開始コマンド及び図柄コマンドを受信すると、変動表示ゲームを開始する。その後、表示制御装置は、変動パターンによって予め定められた時間の経過後に、遊技制御装置から送信される図柄停止コマンドを受信すると、表示装置で行われている変動表示ゲームを停止させ、表示結果を導出するようにしている。
しかしながら従来の遊技機では、遊技制御装置は変動表示ゲームの変動時間が終了すると図柄停止コマンドを表示制御装置へ送信する必要があるので、遊技制御装置に余計な制御負荷がかかっていた。そこで、本発明の遊技機では、遊技を統括的に制御し、所定条件の成立に基づいて、表示装置41で複数の図柄を変動表示させた後に結果態様を表示する変動表示ゲームの実行開始を指令する変動表示開始情報を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示開始情報に基づいて、変動表示ゲームを実行する表示制御手段(演出制御装置200)と、を備え、変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となることに関連して遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、制御の負担を軽減するようにしている。
〔変動時間設定処理〕
図101に示すように、変動時間設定処理では、まず、変動表示開始情報をなす変動コマンドに基づき変動時間を取得し(ステップD101)、変動タイマに変動時間に対応する値をセットする(ステップD102)。次に、変動コマンドと併せて停止情報コマンドを受信したかを判定し(ステップD103)、受信した場合(ステップD103;Y)は、停止情報コマンドに基づき延長停止時間を取得する(ステップD104)。そして、停止時間タイマに延長停止時間に対応する値をセットして(ステップD105)、変動時間設定処理を終了する。
一方、停止情報コマンドを受信していない場合(ステップAD103;N)は、停止時間帯間に通常停止時間に対応する値をセットし(ステップD106)、変動時間設定処理を終了する。すなわち、変動表示開始情報として停止延長情報を受信しなかった場合には予め定められた一定の停止時間である通常停止時間を設定し、停止延長情報を受信した場合は当該停止延長情報に応じた停止時間(特図延長表示時間1又は特図延長表示時間2)を設定するようにしている。
以上のことから、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、結果態様を停止表示する停止時間を延長する場合には、変動表示開始情報として、延長する時間に応じた停止延長情報を、変動表示ゲームの変動時間に関する情報の後に表示制御手段(演出制御装置200)に送信するように構成され、表示制御手段は、停止延長情報を受信しなかった場合には予め定められた一定の停止時間を設定し、停止延長情報を受信した場合は当該停止延長情報に応じた停止時間を設定するようにしていることとなる。
〔変動時間管理処理〕
次に、前述の変動中処理における変動時間管理処理(ステップD95)の詳細について説明する。図102に示すように、変動時間管理処理では、まず、変動タイマの値が0であるかを判定する(ステップD111)。変動タイマの値が0でない場合は(ステップD111;N)は、変動タイマを−1更新し(ステップD114)、変動時間管理処理を終了する。
一方、変動タイマの値が0である場合(ステップD111;Y)は、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が停止済であるかを判定し(ステップD112)、停止済でない場合(ステップD112;N)は、飾り特図変動表示ゲームの変動表示を停止して結果態様を表示し(ステップD113)、停止時間タイマの値が0であるかを判定する(ステップD115)。また、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が停止済である場合(ステップD112;Y)は、停止時間タイマの値が0であるかを判定する(ステップD115)。
停止時間タイマの値が0でない場合(ステップD115;N)は、停止時間タイマを−1更新し(ステップD117)、変動時間管理処理を終了する。また、停止時間タイマの値が0である場合(ステップD115;Y)は、飾り特図変動表示ゲームを終了し(ステップD116)、変動時間管理処理を終了する。
この処理により、遊技制御装置100が制御する特図変動表示ゲームの変動時間の終了に伴い、遊技制御装置100からの図柄停止コマンドによらずに演出制御装置200が飾り特図変動表示ゲームの変動表示を停止して結果態様を表示するようになる。これにより、遊技制御装置100が特図変動表示ゲームの変動時間の終了を伝える図柄停止コマンドを送信する必要がなくなり、遊技制御装置100の制御負荷を軽減することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御し、所定条件の成立に基づいて、表示装置で複数の図柄を変動表示させた後に結果態様を表示する変動表示ゲームの実行開始を指令する変動表示開始情報を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示開始情報に基づいて、変動表示ゲームを実行する表示制御手段(演出制御装置200)と、を備え、変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となることに関連して遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技制御手段は、少なくとも変動表示開始情報として、変動表示ゲームにおける変動時間を特定させるための変動時間情報を表示制御手段へ送信し、表示制御手段は、変動表示開始情報を受信することにより変動表示ゲームを開始し、変動時間情報により特定される変動時間に亘り変動表示を行ったことに基づき変動表示を停止して結果態様を表示するようにしていることとなる。
従来、遊技領域に設けた入賞口に遊技球が入賞することや特定の入賞が成立(例えばじゃん球やアレンジボールでの賞の成立)することなどの所定の払出条件が成立することで所定数の遊技球やメダル等の遊技媒体を払い出す遊技機では、払い出した遊技媒体の数が所定数となる毎に外部装置(ホールコンピュータ等)に信号を出力するようにしている(例えば、特開2008−73426号公報参照)。
しかしながら、例えば、大当り中など単位時間当たりに入賞装置に大量の遊技球が入賞し、これに伴い大量の賞球の払い出しが発生するような場合に、払い出しの完了後に賞球信号を外部装置に出力するのでは、大当り中に払い出された賞球数(出玉数)を外部装置側で正確に把握することが困難であった。
すなわち、払い出しの速度には限界があるため、大当り中に発生した賞球が大当りの終了後に払い出されることがあり、この賞球の払い出しに基づく外部装置への信号も大当りの終了後に送信されるため、外部装置ではいつ発生した賞球であるのかを判別することが困難であった。また、近年では遊技機のデザイン上、払い出された遊技球を受け入れる下皿が小さい遊技機や下皿を備えない遊技機が増えており、払い出された遊技球のオーバーフローが頻繁に発生して払い出しが一時停止されることも多くなっている。これによっても大当り中に発生した賞球の払い出しが大当りの終了後にずれ込み、この賞球の払い出しに基づく外部装置への信号が大当りの終了後に送信されてしまうこととなる。
これに対し、以上のような遊技機10は、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立に基づき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御を行う制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置170)と、を備える遊技機であって、制御手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出す迄の間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段(遊技制御装置100)を備えている。
したがって、所定の払出条件が成立した時点で情報を外部に出力可能であるため、大当り等の短時間で多くの払出条件が成立する場合でも大当り期間中に正確な払出遊技媒体数をホールコンピュータなどの外部装置に送信可能になり、外部装置側で大当り等の短時間で多くの払出条件が成立する場合の払出遊技媒体数を正確に把握することができる。なお、遊技媒体は遊技球の他、メダルも含む。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立に基づき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことに基づき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備えている。
したがって、払出条件が成立したらすぐに遊技媒体数に関するデータを外部出力するのではなく、一旦、記憶手段の遊技媒体記憶領域に記憶してから出力するため、外部装置側で扱いやすい賞球数単位で情報を出力することができる。
また、払出数の遊技媒体を払い出した後に、当該払い出した遊技媒体数である遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な払出済数外部出力手段(払出制御装置170)を備えている。
したがって、外部装置において予定遊技媒体払出数と遊技媒体払出数とを照合することで、払出条件の成立を伴わずに遊技媒体が払い出される異常状態を検出することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第2実施形態の遊技機10においては、センターケース40の下方に、始動入賞口36及び普通変動入賞装置(普電)37に代えて、第1始動入賞口及び第2始動入賞口を有する球振分装置300が配設されている点、普通変動入賞装置37が普図始動ゲート34の下方に配設されている点、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて所定の特典を付与する点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
図103は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
本実施形態において、普通変動入賞装置37は、普図始動ゲート34の下方に配設されている。なお、本実施形態の普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して遊技球が流入し易い状態に変換可能なアタッカ形式の開閉扉37dを備えた普通変動入賞装置であるが、普通変動入賞装置37はこれに限定されるものではなく、上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材を備える普通変動入賞装置であってもよい。
また、センターケース40の下方には、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な流入口301と、第1領域及び第2領域と、流入口301に流入した遊技球を当該第1領域に向けて導く第1状態と当該第2領域に向けて導く第2状態とに交互に変換可能であり、当該第1領域と当該第2領域とに遊技球を振り分ける振分部材320と、を有する球振分装置300が配設されている。
ここで、本実施形態の場合、第1領域は、遊技球の入球を契機として第1抽選手段(遊技制御装置100)による第1抽選(第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値の抽出)が実行される第1始動口(第1始動入賞口)であり、第2領域は、遊技球の入球を契機として第2抽選手段(遊技制御装置100)による第2抽選(第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値の抽出)が実行される第2始動口(第2始動入賞口)である。
したがって、本実施形態の遊技機10は、始動入賞領域として、普通変動入賞装置37が有する第2始動入賞口と、球振分装置300が有する第1始動入賞口及び第2始動入賞口と、を備えている。すなわち、本実施形態の遊技機10は、第1始動入賞口を1つ備え、第2始動入賞口を2つ備えている。
なお、第1実施形態では、第2特図変動表示ゲームを、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行するよう構成したが、第2実施形態では、第2特図変動表示ゲームを、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行するよう構成することも可能であるし、優先して実行しないよう構成することも可能である。ここで、第2特図変動表示ゲームを優先して実行しない場合とは、第1特図変動表示ゲームを優先して実行することであっても良いし、記憶されている始動記憶のうち最も古い始動記憶に対応する特図変動表示ゲーム(最も古い始動記憶が第1始動記憶である場合には第1特図変動表示ゲーム、最も古い始動記憶が第2始動記憶である場合には第2特図変動表示ゲーム)を優先して実行することであっても良い。
また、球振分装置300の第1始動入賞口及び第2始動入賞口の何れか一方を、入賞可能領域を変更可能な普通変動入賞装置としても良い。
図104は、球振分装置300の正面図であり、図105は、球振分装置300の分解斜視図である。
球振分装置300は、取付ベース部材310と、取付ベース部材310の前面側に装着される振分部材320及び球誘導部材330と、振分部材320及び球誘導部材330の前方から取付ベース部材310の前面側に装着されるカバー部材340と、取付ベース部材310の後面側に配設される始動口1スイッチ(第1特図始動センサ)36a、始動口2スイッチ(第2特図始動センサ)37a及び装飾基板350と、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び装飾基板350を後方から支持した状態で取付ベース部材310の後面側に装着される裏箱部材360と、を備えて構成される。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、1つの始動口1スイッチ36a(球振分装置300の第1始動入賞口に入賞した遊技球を検出するスイッチ)と、2つの始動口2スイッチ37a(普通変動入賞装置37に入賞した遊技球を検出するスイッチ、球振分装置300の第2始動入賞口に入賞した遊技球を検出するスイッチ)と、を備えている。
装飾基板350は、複数の発光素子(例えば、LED)を備える基板であり、装飾や演出のために発光するよう構成されている。
装飾基板350の発光が球振分装置300の前方から視認可能となるよう、取付ベース部材310及びカバー部材340は、光を透過可能な材質からなっている。一方、振分部材320は、装飾基板350からの光を遮るために、光を透過不可能な材質からなっている。なお、球誘導部材330は、光を透過可能な材質からなっていてもよいし、光を透過不可能な材質からなっていてもよい。
図111は、取付ベース部材310の正面図であり、図107は、振分部材320、球誘導部材330、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aが装着された状態の取付ベース部材310の正面図である。
取付ベース部材310は、球振分装置300を遊技盤30に取り付けるための部材であり、所定の形状に形成された板状をなしている。
取付ベース部材310のうち、左右方向略中央部であって上下方向中央よりも上側には、後側に向けて窪んだ振分部材取付凹部311が設けられている。振分部材取付凹部311は、振分部材320を取り付けるための凹部であり、前後方向から見て、上側に凸な円弧状の円弧部311aと、直線状の左被当接部312L及び右被当接部312Rと、を組み合わせてなる形状に形成されている。
左被当接部312Lは、一端が円弧部311aの左端に接続し、当該一端側(すなわち、左側)に向けて下り傾斜している。
右被当接部312Rは、一端が円弧部311aの右端と接続するとともに、他端が左被当接部312Lの他端と接続し、当該一端側(すなわち、右側)に向けて下り傾斜している。
振分部材取付凹部311の底部のうち、円弧部311aを円周上に含む円の中心に相当する位置には、前方に開口する振分部材回動軸連通穴313が設けられている。振分部材回動軸連通穴313は、振分部材取付凹部311に取り付けられた振分部材320の回動軸322(図109参照)と連通するための穴である。振分部材回動軸連通穴313と回動軸322とが連通するように振分部材320を取付ベース部材310に取り付けることによって、振分部材320を取付ベース部材310に回動自在に固定することが可能となる。
取付ベース部材310の前面のうち、左被当接部312Lと右被当接部312Rとの接続部分には、前後方向に貫通する貫通孔314Aが設けられている。貫通孔314Aは、取付ベース部材310の後面側に配設された装飾基板350からの光を、取付ベース部材310の後面側から前面側へと通過させるための孔であり、振分部材回動軸連通穴313の下方に当該振分部材回動軸連通穴313と上下方向に並ぶように設けられている。
また、取付ベース部材310の前面のうち、振分部材取付凹部311の下方には、複数(本実施形態の場合、2つ)の球誘導部材取付凸部314Bが設けられている。球誘導部材取付凸部314Bは、球誘導部材330を下方から支持するための凸部である。球誘導部材330の前面には、複数(本実施形態の場合、2つ)の突起部332が設けられており、この突起部332は、カバー部材340に設けられた孔部348(図106等参照)に嵌挿されるようになっている。すなわち、取付ベース部材310とカバー部材340とで球誘導部材330を挟み込んでいる。
振分部材取付凹部311の底部には、前後方向に貫通する左開口部315L及び右開口部315Rが左右方向に並んで設けられている。開口部315L,315Rは、取付ベース部材310の後面側に配設された装飾基板350からの光を、取付ベース部材310の後面側から前面側へと通過させるための孔である。
振分部材取付凹部311に取り付けられる振分部材320は、前後方向から見て略半円形状に形成されており、前述したように光を透過不可能な材質からなる。したがって、例えば図107に示すように、振分部材320が回動軸322を中心に時計回り方向に回動して右被当接部312Rに当接した状態(第2状態)になると、左開口部315Lを通過した光は前方から視認できるが、右開口部315Rを通過した光は振分部材320に遮られて前方から視認できなくなる。一方、振分部材320が回動軸322を中心に反時計回り方向に回動して左被当接部312Lに当接した状態(第1状態)になると、右開口部315Rを通過した光は前方から視認できるが、左開口部315Lを通過した光は振分部材320に遮られて前方から視認できなくなる。これにより、振分部材320の状態が球振分装置300の前方から視認可能となっている。
なお、取付ベース部材310が光を透過可能な材質からなる場合、開口部315L,315Rは設けなくてもよい。本実施形態のように、光を透過可能な材質からなる取付ベース部材310に開口部315L,315Rを設けることによって、装飾基板350の発光がよりはっきりと視認できるようになる。無論、取付ベース部材310が光を透過不可能な材質からなる場合、振分部材320の状態を球振分装置300の前方から視認可能とするためには、開口部315L,315Rを設ける必要がある。
取付ベース部材310のうち、上下方向中央よりも下側には、前後方向に貫通する左球流下孔316L及び右球流下孔316Rが左右方向に並んで設けられている。球流下孔316L,316Rは、遊技球を取付ベース部材310の前面側から後面側へと通過させるための孔であり、遊技球が通過可能な大きさに形成されている。
ここで、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37aは、球通過孔を有しており、当該球通過孔を通過した遊技球を検出するよう構成されている。本実施形態において、始動口1スイッチ36aは、取付ベース部材310の後面側のうち、当該始動口1スイッチ36aの球通過孔が左球流下孔316Lに対応するように(すなわち、当該始動口1スイッチ36aの球通過孔が左球流下孔316Lと前後方向に並ぶように)配設されており、球振分装置300に備えられた始動口2スイッチ37aは、取付ベース部材310の後面側のうち、当該始動口2スイッチ37aの球通過孔が右球流下孔316Rに対応するように(すなわち、当該始動口2スイッチ37aの球通過孔が右球流下孔316Rと前後方向に並ぶように)配設されている。
すなわち、本実施形態においては、左球流下孔316Lが、球振分装置300の第1始動入賞口であり、右球流下孔316Rが、球振分装置300の第2始動入賞口である。
なお、左球流下孔316Lを球振分装置300の第2始動入賞口として、右球流下孔316Rを球振分装置300の第1始動入賞口としてもよい。つまり、始動口1スイッチ36aを、取付ベース部材310の後面側のうち、当該始動口1スイッチ36aの球通過孔が右球流下孔316Rに対応するように配設し、始動口2スイッチ37aを、取付ベース部材310の後面側のうち、当該始動口2スイッチ37aの球通過孔が左球流下孔316Lに対応するように配設してもよい。
取付ベース部材310の前面のうち、上下方向略中央部には、前側に向けて突出する左球誘導リブ317L及び右球誘導リブ317Rが左右方向に並んで設けられている。左球誘導リブ317Lは、振分部材320によって左側に振り分けられた遊技球を左球流下孔316Lへと誘導するためのリブであり、右球誘導リブ317Rは、振分部材320によって右側に振り分けられた遊技球を右球流下孔316Rへと誘導するためのリブである。
取付ベース部材310の前面には、複数(本実施形態の場合、4つ)のカバー部材被取付部318が設けられている。カバー部材被取付部318は、カバー部材340を固定するための取付穴318aと、カバー部材340を位置決めするための位置決めリブ318bと、からなり、カバー部材340のカバー部材取付部345(図106参照)と係合可能となるよう構成されている。
また、取付ベース部材310には、複数(本実施形態の場合、4つ)のねじ孔319が設けられており、ねじによって取付ベース部材310(球振分装置300)を遊技盤30に固定できるようになっている。
図106は、カバー部材340の背面図である。
カバー部材340は、所定の形状に形成された板状のカバー部材本体341と、カバー部材本体341の後面に立設された左側壁342L及び右側壁342Rと、カバー部材本体341の後面に立設された左流下樋343L及び右流下樋343Rと、からなる凹状の部材である。
左側壁342Lは、カバー部材本体341の後面のうち、左右方向中央よりも左側であって当該カバー部材本体341の上端から上下方向略中央に亘る位置に設けられている。
右側壁342Rは、カバー部材本体341の後面のうち、左右方向中央よりも右側であって当該カバー部材本体341の上端から上下方向略中央に亘る位置に設けられている。
ここで、カバー部材340が取付ベース部材310に取り付けられた状態において、左側壁342Lの上端部と、右側壁342Rの上端部と、カバー部材本体341の上端部と、取付ベース部材310の上端部と、で囲まれた上方に開口する開口部が流入口301となる。したがって、左側壁342Lの上端部と右側壁342Rの上端部との間の間隔は、遊技球の直径よりも大きい。
左流下樋343Lは、カバー部材本体341の後面のうち、カバー部材340が取付ベース部材310に取り付けられた状態において取付ベース部材310の左球流下孔316Lに対応する位置(具体的には、左球流下孔316Lの下縁部と前後方向に並ぶ位置)に設けられている。
右流下樋343Rは、カバー部材本体341の後面のうち、カバー部材340が取付ベース部材310に取り付けられた状態において取付ベース部材310の右球流下孔316Rに対応する位置(具体的には、右球流下孔316Rの下縁部と前後方向に並ぶ位置)に設けられている。
ここで、左流下樋343Lは、左側壁342Lの下方に設けられているが、左流下樋343Lと左側壁342Lとの間の間隔T1は、遊技球の直径よりも大きい。
また、右流下樋343Rは、右側壁342Rの下方に設けられているが、右流下樋343Rと右側壁342Rとの間の間隔T2は、遊技球の直径よりも大きい。
また、左流下樋343Lと右流下樋343Rとは、左右方向に並んで設けられているが、左流下樋343Lと右流下樋343Rとの間の間隔T3は、遊技球の直径よりも大きい。
したがって、左流下樋343Lと左側壁342Lとの間の隙間(すなわち、間隔T1の隙間)や、右流下樋343Rと右側壁342Rとの間の隙間(すなわち、間隔T2の隙間)、左流下樋343Lと右流下樋343Rとの間の隙間(すなわち、間隔T3の隙間)を介して、遊技球は、球振分装置300の内部から外部へと流下可能となっている。
カバー部材340の後面には、後側に向けて突出する流路構成凸部344が設けられている。流路構成凸部344は、流入口301に流入した遊技球を振分部材320へと誘導するとともに、振分部材320によって左側に振り分けられた遊技球を左流下樋343Lへと誘導し、振分部材320によって右側に振り分けられた遊技球を右流下樋343Rへと誘導する流路を構成するための凸部である。
したがって、流入口301に流入した遊技球は、流路構成凸部344と取付ベース部材310とに挟まれた状態で流路構成凸部344に沿って、流入口301から振分部材320へ流下し、その後、振分部材320から左流下樋343L又は右流下樋343Rへと流下する。
カバー部材340の後面のうち、カバー部材340が取付ベース部材310に取り付けられた状態において取付ベース部材310のカバー部材被取付部318に対応する位置には、後側に向けて突出するカバー部材取付部345が設けられている。
カバー部材取付部345は、側面がカバー部材被取付部318の位置決めリブ318bの内側面に合致する柱状に形成されており、後端面にカバー部材被取付部318の取付穴318aに嵌合可能な突起を有している。カバー部材取付部345の側面と、当該カバー部材取付部345に対応するカバー部材被取付部318の位置決めリブ318bの内側面と、が接した状態で取付ベース部材310とカバー部材340とを接近させると、カバー部材取付部345の突起が、カバー部材被取付部318の取付穴318aに嵌挿され、カバー部材340を取付ベース部材310の正しい位置に固定できるようになっている。
カバー部材340のうち、カバー部材340が取付ベース部材310に取り付けられた状態において取付ベース部材310の左開口部315Lに対応する位置(すなわち、左開口部315Lと前後方向に並ぶ位置)には、前後方向に貫通する左状態確認開口346Lが設けられている。左状態確認開口346Lは、左開口部315Lを通過した光を、カバー部材340の後面側から前面側へと通過させるための孔である。
また、カバー部材340のうち、カバー部材340が取付ベース部材310に取り付けられた状態において取付ベース部材310の右開口部315Rに対応する位置(すなわち、右開口部315Rと前後方向に並ぶ位置)には、前後方向に貫通する右状態確認開口346Rが設けられている。右状態確認開口346Rは、右開口部315Rを通過した光を、カバー部材340の後面側から前面側へと通過させるための孔である。
前述したように、振分部材320が時計回り方向に回動して右被当接部312Rに当接した状態(第2状態)になると(図107参照)、右開口部315Rを通過した光は振分部材320によって遮られる。そのため、振分部材320が第2状態の場合、左開口部315Lを通過した光は左状態確認開口346Lを介して視認できるが、右開口部315Rを通過した光は視認できない。すなわち、本実施形態において、遊技者は、左状態確認開口346Lは光っているが、右状態確認開口346Rは光っていない場合に、振分部材320が第2状態であると認識することができる。
一方、振分部材320が反時計回り方向に回動して左被当接部312Lに当接した状態(第1状態)になると、左開口部315Lを通過した光は振分部材320によって遮られる。そのため、振分部材320が第1状態の場合、右開口部315Rを通過した光は右状態確認開口346Rを介して視認できるが、左開口部315Lを通過した光は視認できない。すなわち、本実施形態において、遊技者は、右状態確認開口346Rは光っているが、左状態確認開口346Lは光っていない場合に、振分部材320が第1状態であると認識することができる。
すなわち、装飾基板350、左状態確認開口346L及び右状態確認開口346Rが、振分部材320の状態を表示する振分状態表示手段をなす。
なお、カバー部材340が光を透過可能な材質からなる場合、状態確認開口346L,346Rは設けなくてもよい。本実施形態のように、光を透過可能な材質からなるカバー部材340に状態確認開口346L,346Rを設けることによって、装飾基板350の発光がよりはっきりと視認できるようになる。
カバー部材340に状態確認開口346L,346Rを設けない場合、遊技者は、カバー部材340の上部左側は光っているが、上部右側は光っていない場合に、振分部材320が第2状態(図107参照)であると認識することができ、カバー部材340の上部右側は光っているが、上部左側は光っていない場合に、振分部材320が第1状態であると認識することができる。
カバー部材本体341の前面には、装飾用シール(図示省略)が貼り付けられている。この装飾用シールは、装飾基板350の発光が球振分装置300(カバー部材340)の前方から視認可能となるよう、光を透過可能な材質からなっている。したがって、装飾用シールのうち、状態確認開口346L,346Rに対応する位置には、孔部を設けてもよいし、設けなくてもよいが、孔部を設けることによって、装飾基板350の発光がよりはっきりと視認できるようになる。
すなわち、本実施形態のように、カバー部材340も装飾用シールも、光を透過可能な材質からなる場合、カバー部材340に状態確認開口346L,346Rを設けるとともに、装飾用シールに孔部を設けるよう構成することも可能であるし、カバー部材340には状態確認開口346L,346Rを設けて、装飾用シールには孔部を設けないよう構成することも可能であるし、カバー部材340には状態確認開口346L,346Rを設けずに、装飾用シールには孔部を設けるよう構成することも可能であるし、カバー部材340に状態確認開口346L,346Rを設けないとともに、装飾用シールに孔部を設けないよう構成することも可能である。無論、カバー部材340が光を透過不可能な材質からなる場合、振分部材320の状態を球振分装置300の前方から視認可能とするためには、状態確認開口346L,346Rを設ける必要がある。また、装飾用シールが光を透過不可能な材質からなる場合、振分部材320の状態を球振分装置300の前方から視認可能とするためには、孔部を設ける必要がある。
図108は、振分部材320の正面斜視図であり、図109は、振分部材320の背面斜視図である。また、図110は、取付ベース部材310に装着された振分部材320及び球誘導部材330の正面図である。
振分部材320は、略半円形状に形成された半円板部321と、半円板部321に対して垂直に貫通する回動軸322と、半円板部321の前面に立設された左球保持部323L及び右球保持部323Rと、半円板部321の前面に立設された左右仕切り壁324と、からなる。
半円板部321は、半円領域と、一辺が半円領域の弦に接する五角形領域と、に区分できる。
回動軸322は、半円板部321の半円領域の円弧を円周上に含む円の中心に相当する位置に設けられている。
左球保持部323L及び右球保持部323Rは、半円板部321の五角形領域に設けられている。
左右仕切り壁324は、半円板部321の半円領域の弦に対して垂直に、回動軸322から半円板部321の半円領域の円弧に亘って設けられている。
振分部材320が取付ベース部材310に装着された状態において、半円板部321は、振分部材取付凹部311内に収容されるが、半円板部321の前面に設けられた左球保持部323L及び右球保持部323Rや左右仕切り壁324は、取付ベース部材310の前面よりも前方に突出している。これにより、流入口301に流入した遊技球を、左球保持部323L又は右球保持部323Rで受け止めることが可能となっている。
図109に示すように、半円板部321の五角形領域の左端部は、取付ベース部材310の左被当接部312Lに当接する左当接部325Lとなっており、半円板部321の五角形領域の右端部は、取付ベース部材310の右被当接部312Rに当接する右当接部325Rとなっている。
すなわち、振分部材320は、取付ベース部材310に装着された状態(すなわち、回動軸322が取付ベース部材310の振分部材回動軸連通穴313と連通した状態)において、左当接部325Lが左被当接部312Lに当接するまで時計回り方向に回動でき、右当接部325Rが右被当接部312Rに当接するまで反時計回り方向に回動できるよう構成されている。
振分部材320が第2状態(すなわち、右当接部325Rが右被当接部312Rに当接した状態、図110参照)の場合に、流入口301に遊技球が流入すると、当該遊技球は、振分部材320の左球保持部323Lに向けて流下して当該左球保持部323Lの上面(左球保持部傾斜面326L)に衝突する。当該遊技球が左球保持部傾斜面326Lに衝突すると、振分部材320は、当該遊技球の重みで回動軸322を中心に反時計回り方向に回動して第2状態から第1状態へと変換する。振分部材320が第1状態(すなわち、左当接部325Lが左被当接部312Lに当接した状態)になると、左球保持部傾斜面326Lと球誘導部材330の左端部上面(左球誘導部材傾斜面331L)とが略連続した状態になり、当該遊技球は、左球保持部傾斜面326Lと左球誘導部材傾斜面331Lとを転動し、その後、左球誘導リブ317Lに誘導されて左球流下孔316L(第1始動入賞口)に向けて流下する。そして、当該遊技球は、左球流下孔316Lを通過した後、始動口1スイッチ36aによって検出される。すなわち、当該遊技球は、第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出される。この際、当該遊技球が流入口301に流入して振分部材320が反時計回り方向に回動したことに伴い、カバー部材340の左状態確認開口346Lが光っている状態から、右状態確認開口346Rが光っている状態へと変換される。
一方、振分部材320が第1状態(すなわち、左当接部325Lが左被当接部312Lに当接した状態)の場合に、流入口301に遊技球が流入すると、当該遊技球は、振分部材320の右球保持部323Rに向けて流下して当該右球保持部323Rの上面(右球保持部傾斜面326R)に衝突する。当該遊技球が右球保持部傾斜面326Rに衝突すると、振分部材320は、当該遊技球の重みで回動軸322を中心に時計回り方向に回動して第1状態から第2状態へと変換する。振分部材320が第2状態(すなわち、右当接部325Rが右被当接部312Rに当接した状態、図110参照)になると、右球保持部傾斜面326Rと球誘導部材330の右端部上面(右球誘導部材傾斜面331R)とが略連続した状態になり、当該遊技球は、右球保持部傾斜面326Rと右球誘導部材傾斜面331Rとを転動し、その後、右球誘導リブ317Rに誘導されて右球流下孔316R(第2始動入賞口)に向けて流下する。そして、当該遊技球は、右球流下孔316Rを通過した後、始動口2スイッチ37aによって検出される。すなわち、当該遊技球は、第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出される。この際、当該遊技球が流入口301に流入して振分部材320が時計回り方向に回動したことに伴い、カバー部材340の右状態確認開口346Rが光っている状態から、左状態確認開口346Lが光っている状態へと変換される。
ここで、本実施形態において、球振分装置300は、図110に示すように、右球保持部傾斜面326Rと右球誘導部材傾斜面331Rとが略連続した状態において、遊技機10の水平面に対する右球保持部傾斜面326Rの傾斜角度と、遊技機10の水平面に対する右球誘導部材傾斜面331Rの傾斜角度と、が異なるよう構成されている。具体的には、右球保持部傾斜面326Rの傾斜角度よりも、右球誘導部材傾斜面331Rの傾斜角度の方が小さくなるよう構成されている。これにより、遊技球の流下勢を減少させて当該遊技球を右球流下孔316Rに向けて流下させることができるので、振分部材320によって右側に振り分けた遊技球が意図しない領域へと流下してしまうことを防止することができる。
同様に、球振分装置300は、左球保持部傾斜面326Lと左球誘導部材傾斜面331Lとが略連続した状態において、遊技機10の水平面に対する左球保持部傾斜面326Lの傾斜角度と、遊技機10の水平面に対する左球誘導部材傾斜面331Lの傾斜角度と、が異なるよう構成されている。具体的には、左球保持部傾斜面326Lの傾斜角度よりも、左球誘導部材傾斜面331Lの傾斜角度の方が小さくなるよう構成されている。これにより、遊技球の流下勢を減少させて当該遊技球を左球流下孔316Lに向けて流下させることができるので、振分部材320によって左側に振り分けた遊技球が意図しない領域へと流下してしまうことを防止するできる。
なお、図112に示すように、カバー部材340には、前後方向に貫通する左長孔347L及び右長孔347Rが設けられていてもよい。長孔347L,347Rは、球振分装置300内での球詰まりの発生を確認したり、当該長孔347L,347Rから針金等を差し込んで球振分装置300内での球詰まりを解消したりするための孔である。左長孔347Lは、振分部材320によって左側に(すなわち、左球流下孔316Lへと)振り分けられる遊技球の流路に沿って設けられており、右長孔347Rは、振分部材320によって右側に(すなわち、右球流下孔316Rへと)振り分けられる遊技球の流路に沿って設けられている。
カバー部材340に長孔347L,347Rを設ける場合、カバー部材本体341の前面に貼り付けられる装飾用シールのうち、長孔347L,347Rに対応する位置にも、長孔が設けられる。
図112では、状態確認開口346L,346Rの図示を省略したが、カバー部材340に長孔347L,347Rを設ける場合、カバー部材340には状態確認開口346L,346Rを設けてもよいし、設けなくてもよい。
球振分装置300は、振分部材320によって、遊技球を第1始動入賞口(左球流下孔316L)と第2始動入賞口(右球流下孔316R)とに交互に振り分ける装置であるが、交互に振り分けることの確実性を向上させるために、遊技球の流入によって状態変換した振分部材320が反動で元の状態に変換することを抑制可能な戻り抑制機構370を備えている。
以下、図113〜図115に戻り抑制機構370の具体例を示すが、戻り抑制機構370の構成は、当該具体例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
なお、便宜上、図113〜図115に示す球振分装置300の部材・部位の形状等が、図103〜図112に示す球振分装置300の部材・部位の形状等と異なる箇所があるが、特段の説明がない限り、図103〜図112に示す球振分装置300の部材・部位と同じ符号を付してある部材・部位については、図103〜図112に示す球振分装置300の部材・部位と同等の機能を有している。
図113に戻り抑制機構370の第1例を示す。
第1例の戻り抑制機構370は、図113(b)に示すように、振分部材320に設けられた回動磁石371と、取付ベース部材310のうち、振分部材320が第1状態と第2状態との間の中立姿勢の場合に回動磁石371と対向する位置に設けられた、当該回動磁石371と同じ極の固定磁石372と、を備えて構成される。例えば、回動磁石371がN極である場合には、固定磁石372もN極である。
ここで、「第1状態と第2状態との間の中立姿勢」とは、図113(a)に示すように、振分部材320の左右仕切り壁324が、遊技機10の水平面に対して略垂直となる姿勢のことである。
この場合、振分部材320が状態変換した勢い(反動)で元の状態に戻ろうとしても(すなわち、振分部材320が第1状態から第2状態へと変換した勢いでバウンドして第1状態に戻ろうとしても、あるいは、振分部材320が第2状態から第1状態へと変換した勢いでバウンドして第2状態に戻ろうとしても)、回動磁石371と固定磁石372とが反発し合って当該勢いを抑えることができるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
また、回動磁石371と固定磁石372との反発によって、振分部材320が中立姿勢(図113(a)参照)で留まることがないので、振分部材320を確実に第1状態(図113(c)参照)又は第2状態へと状態変換させることができる。
なお、図113に示す例では、回動磁石371を、振分部材320の半円板部321のうち、左右仕切り壁324の上端部に対応する位置(すなわち、左右仕切り壁324の上端部と前後方向に並ぶ位置)に配設しているが、回動磁石371の配設位置は適宜任意に変更可能である。
また、図113に示す例では、固定磁石372を、取付ベース部材310の振分部材取付凹部311の底部に配設しているが、固定磁石372は、回動磁石371の配設位置に応じて適宜任意に変更可能である。
図114に戻り抑制機構370の第2例を示す。
第2例の戻り抑制機構370は、図114(a),(b)に示すように、振分部材320に設けられた第1回動磁石371Aと、取付ベース部材310のうち、振分部材320が第1状態(図114(b)参照)の場合に第1回動磁石371Aと対向する位置に設けられた、当該第1回動磁石371Aと異なる極の第1固定磁石372Aと、振分部材320に設けられた第2回動磁石371Bと、取付ベース部材310のうち、振分部材320が第2状態(図114(a)参照)の場合に第2回動磁石371Bと対向する位置に設けられた、当該第2回動磁石371Bと異なる極の第2固定磁石372Bと、を備えて構成される。
ここで、振分部材320に設けられる第1回動磁石371Aと第2回動磁石371Bとは同じ極であってもよいが、異なる極である方が好ましく、例えば、第1回動磁石371AがN極である場合、第2回動磁石371BはS極であり、第1固定磁石372AはS極であり、第2固定磁石372BはN極である。
この場合、振分部材320が状態変換した勢い(反動)で元の状態に戻ろうとしても、第1回動磁石371Aと第1固定磁石372Aとが引き合って、あるいは、第2回動磁石371Bと第2固定磁石372Bとが引き合って、当該勢いを抑えることができるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
また、第1回動磁石371Aと第1固定磁石372Aとの引き合いによって、振分部材320を確実に第1状態へと状態変換させることができるとともに、第2回動磁石371Bと第2固定磁石372Bとの引き合いによって、振分部材320を確実に第2状態へと状態変換させることができる。
図115に戻り抑制機構370の第3例を示す。図115は、振分部材320の回動軸322近傍の拡大図である。
第3例の戻り抑制機構370は、図115(a),(b)に示すように、振分部材320に設けられた当接部373と、当接部373が振分部材320から突出するように当該当接部373を付勢するバネ374と、当接部373の先端が当接する振分部材固定板375と、を備えて構成される。
バネ374は、振分部材320に設けられたバネ収納部320a内に収納されている。
振分部材固定板375は、振分部材320が状態変換する途中で、バネ374の付勢力に抗して当接部373を当該振分部材320側へ退動させるように作用する形状を有しており、振分部材固定板回動軸375aを中心に回動自在な状態で取付ベース部材310に固定されている。
図115(a)に示すように、当接部373は、振分部材320が第1状態の場合に、バネ374の付勢力によって振分部材320から突出した状態となる。
そして、振分部材320が第1状態の場合に、流入口301に遊技球が流入すると、当該遊技球は、振分部材320の右球保持部323Rに向けて流下して当該右球保持部323Rの上面(右球保持部傾斜面326R)に衝突する。当該遊技球が右球保持部傾斜面326Rに衝突すると、振分部材320は、当該遊技球の重みで回動軸322を中心に時計回り方向に回動して第1状態から第2状態へと変換する。その際、当接部373は、振分部材固定板375の上面を右側から中央部を通り左側へと移動する。当接部373が右側から中央部へと移動するに従い、すなわち振分部材320が第1状態から中立姿勢になるに従い、バネ374の付勢力に抗する力が徐々に付与されて当接部373がバネ収納部320a内へと徐々に引っ込んでいく。その後、当接部373が中央部から左側へと移動するに従い、すなわち振分部材320が中立姿勢から第2状態になるに従い、バネ374の付勢力に抗する力が徐々に解除されて当接部373が徐々に突出してくる。
また、図115(b)に示すように、当接部373は、振分部材320が第2状態の場合に、バネ374の付勢力によって振分部材320から突出した状態となる。
そして、振分部材320が第2状態の場合に、流入口301に遊技球が流入すると、当該遊技球は、振分部材320の左球保持部323Lに向けて流下して当該左球保持部323Lの上面(左球保持部傾斜面326L)に衝突する。当該遊技球が左球保持部傾斜面326Lに衝突すると、振分部材320は、当該遊技球の重みで回動軸322を中心に反時計回り方向に回動して第2状態から第1状態へと変換する。その際、当接部373は、振分部材固定板375の上面を左側から中央部を通り右側へと移動する。当接部373が左側から中央部へと移動するに従い、すなわち振分部材320が第2状態から中立姿勢になるに従い、バネ374の付勢力に抗する力が徐々に付与されて当接部373がバネ収納部320a内へと徐々に引っ込んでいく。その後、当接部373が中央部から右側へと移動するに従い、すなわち振分部材320が中立姿勢から第1状態になるに従い、バネ374の付勢力に抗する力が徐々に解除されて当接部373が徐々に突出してくる。
すなわち、遊技球の重みで振分部材320が回動(振分部材320が状態変換)する途中で、バネ374の付勢力に抗して当接部373を振分部材320側へと退動させる力が振分部材固定板375から付与されるよう構成されている。
したがって、振分部材320が状態変換した勢い(反動)で元の状態に戻ろうとしても、元の状態に戻る際には遊技球の重みがないため、振分部材320から突出している当接部373によって当該勢いを抑えることができる。これにより、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
ここで、本実施形態では、振分部材320が第1状態の場合に(図115(a)参照)、振分部材固定板375のうち、当接部373が当接している面(右上面)は、右側に向けて下り傾斜している。これにより、振分部材320が状態変換する途中で、バネ374の付勢力に抗して当接部373を当該振分部材320側へ退動させることができる。さらに、当接部373が当接している面(右上面)が遊技機10の水平面に平行な場合や右側に向けて上り傾斜している場合と比較して、当接部373の突出量が大きくなるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、当該勢いを効果的に抑えることができる。
また、振分部材320が第2状態の場合に(図115(b)参照)、振分部材固定板375のうち、当接部373が当接している面(左上面)は、左側に向けて下り傾斜している。これにより、振分部材320が状態変換する途中で、バネ374の付勢力に抗して当接部373を当該振分部材320側へ退動させることができる。さらに、当接部373が当接している面(左上面)が遊技機10の水平面に平行な場合や左側に向けて上り傾斜している場合と比較して、当接部373の突出量が大きくなるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、当該勢いを効果的に抑えることができる。
なお、本実施形態では、振分部材320が回動軸322を中心に時計回り方向に回動するに伴い、振分部材固定板375が振分部材固定板回動軸375aを中心に反時計回り方向に回動し、振分部材320が回動軸322を中心に反時計回り方向に回動するに伴い、振分部材固定板375が振分部材固定板回動軸375aを中心に時計回り方向に回動するよう構成したが、振分部材固定板375は回動しないよう構成することも可能である。
本実施形態のように振分部材固定板375を回動させた場合、当接部373が当接する面の傾斜角度を大きくすることができるので、振分部材320が元に戻ろうとする勢いをより効果的に抑制することができる。しかし、振分部材固定板375が回動しなくても、振分部材固定板375の形状が、図115に示すような山型形状(すなわち、右上面が右側に向けて下り傾斜しているとともに、左上面が左側に向けて下り傾斜している山型形状)であれば、当接部373が当接する面(左上面や右上面)が遊技機10の水平面に平行な場合や、振分部材固定板375の形状が谷型形状(すなわち、右上面が右側に向けて上り傾斜しているとともに、左上面が左側に向けて上り傾斜している谷型形状)である場合と比較して、当接部373の突出量が大きくなる。したがって、振分部材固定板375を回動させなくても、これらに場合と比較して、振分部材320が元に戻ろうとする勢いを効果的に抑えることができる。
また、振分部材固定板375の形状は、振分部材320が状態変換する途中で、バネ374の付勢力に抗して当接部373を当該振分部材320側へ退動させるように作用する形状であれば任意である。例えば、振分部材固定板375の左上面及び右上面が、遊技機10の水平面に平行な形状であってもよい。また、振分部材固定板375の左上面に、振分部材320が第1状態の場合に当接部373の先端部が収容される凹部を設けるとともに、振分部材固定板375の右上面に、振分部材320が第2状態の場合に当接部373の先端部が収容される凹部を設けた形状であってもよい。凹部を設ける場合、振分部材固定板375の左上面は、遊技機10の水平面に平行であっても、左側に向けて上り傾斜していてもよいし、振分部材固定板375の右上面は、遊技機10の水平面に平行であっても、右側に向けて上り傾斜していてもよい。
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする制御について説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機10は、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて所定の特典を付与するよう構成されている。具体的には、本実施形態の場合、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、特殊な演出モードの開始、先読み予告演出の開始、確率状態報知演出の開始を実行するよう構成されている。
ここで、本実施形態の場合、始動記憶表示Mとして、第1始動記憶表示と第2始動記憶表示とを区別せずに表示することとする。また、始動記憶の数の上限数(第1始動記憶の数と第2始動記憶の数との和の上限数)を8個とする。すなわち、第1始動記憶の数及び第2始動記憶の数のそれぞれには上限数が設けられておらず、これらの和(始動記憶の数)に上限数が設けられている。
なお、始動記憶の数の上限数は、8個に限らず、適宜任意に変更可能である。また、第1始動記憶の数や第2始動記憶の数に上限数が設けられていてもよい。また、始動記憶表示Mとして、第1始動記憶表示と第2始動記憶表示とを区別して表示することも可能である。
まず、始動記憶の数が所定数に達したことに基づく特殊な演出モードの開始について説明する。
本実施形態では、演出モードとして、所定の条件がクリアされた特殊時に設定可能な特殊モード(特殊な演出モード)と、特殊時以外の時(通常時)に設定可能な通常モード(通常の演出モード)と、が用意されているとする。通常モードとしては「Aモード」と「Bモード」と「Cモード」とが用意されており、例えば図116(a)に示すように、通常時にはこれら3つの通常モードの中でモード移行するよう構成されているとする。また、特殊モードとしては「Dモード」が用意されているとする。
そして、遊技機10は、例えば、図116(b)の上図に示すように、「今、始動記憶5個以上貯めるとDモード」という条件表示N1を表示装置41に表示した場合に、始動記憶が5個以上貯まると、条件をクリアしたと判定して、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行する。図116(b)の下左図では、始動記憶が6個貯まり条件をクリアしているので、特殊モード(Dモード)に移行している。一方、始動記憶が5個以上貯まらないと、条件をクリアしていないと判定して、モード移行(特殊モードへの移行)は行わずに、通常モードを設定した状態を維持する。図116(b)の下右図では、始動記憶が2個しか貯まっておらず条件をクリアしていないので、通常モードのままとなっている。
〔特殊モード変更処理〕
具体的には、本実施形態の遊技機10は、演出制御装置200が図117に示す特殊モード変更処理を行うことで、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて特殊な演出モードを開始する。したがって、この特殊モード変更処理は、通常モードが設定されている場合に実行される。
この特殊モード変更処理では、まず、表示装置41に条件表示N1を表示しているか否かを判定する(ステップE11)。
ステップE11で、表示装置41に条件表示N1を表示していると判定した場合(ステップE11;Y)には、ステップE14の処理に移行する。
一方、ステップE11で、表示装置41に条件表示N1を表示していないと判定した場合(ステップE11;N)には、実行中の特図変動表示ゲームが、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(ステップE12)。ここで、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームとは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの実行前に実行される特図変動表示ゲーム(演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの直前に実行される特図変動表示ゲームに限らない)のことである。
ステップE12で、実行中の特図変動表示ゲームが、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームでないと判定した場合(ステップE12;N)には、当該特殊モード変更処理を終了する。
一方、ステップE12で、実行中の特図変動表示ゲームが、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームであると判定した場合(ステップE12;Y)には、表示装置41に条件表示N1を表示して(ステップE13)、ステップE14の処理に移行する。
ステップE14では、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたか否かを判定する(ステップE14)。
なお、所定のタイミングは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが終了する前のタイミングであれば、任意であり、例えば、条件表示N1の表示開始から所定時間が経過したときであってもよいし、条件表示N1の表示開始時に実行中であった特図変動表示ゲームが終了したときであってもよいし、条件表示N1の表示開始時に実行中であった特図変動表示ゲームの実行後に実行される特図変動表示ゲーム(条件表示N1の表示開始時に実行中であった特図変動表示ゲームの次に(直後に)実行される特図変動表示ゲームに限らない)が終了したタイミングであってもよい。
また、条件表示N1に表示された条件とは、図示した条件(すなわち、始動記憶を5個以上貯めるという条件)に限らず、適宜任意に変更可能である。
ステップE14で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされなかったと判定した場合(ステップE14;N)には、当該特殊モード変更処理を終了する。
一方、ステップE14で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたと判定した場合(ステップE14;Y)には、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行し、特殊モード(Dモード)に対応する演出表示を表示装置41に表示して(ステップE15)、当該特殊モード変更処理を終了する。ここで、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが既に開始されている場合には、条件がクリアされたと判定すると、直ぐに通常モードから特殊モードに移行する。一方、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが開始されていない場合には、当該特図変動表示ゲームの開始と略同時に、通常モードから特殊モードに移行する。
なお、本実施形態では、条件表示N1に表示されていた条件を満たした場合に、条件をクリアしたと判定するよう構成したが、これ限ることはなく、例えば、条件表示N1に表示されていた条件を満たし、かつ、当該条件を満たした状態で所定の操作(例えば、演出ボタン25の操作)が行われた場合に、条件をクリアしたと判定するよう構成することも可能である。
ここで、遊技制御装置100及び演出制御装置200が、遊技球が始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口等)に入賞したことに基づいて表示装置41で変動表示ゲームを実行可能な制御手段をなす。
また、遊技制御装置100が、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口等)への遊技球の入賞を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段をなす。
また、演出制御装置200が、表示装置41における変動表示ゲームの演出モードとして複数の演出モードを設定可能なモード設定手段をなす。
また、演出制御装置200が、演出モードを変更可能な変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームにおいて、始動記憶の数を所定数にすることを促す促進表示(条件表示N1)を行う促進表示手段をなす。
そして、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードを通常モードから特殊モードへと変更可能であり、促進表示手段(演出制御装置200)により促進表示(条件表示N1)を行った後、所定のタイミングまでに始動記憶の数が所定数に達しなかった場合には、演出モードを変更しないよう構成されている。
したがって、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて演出モードを変更可能であるとともに、演出モードを変更可能な変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームにおいて始動記憶の数を所定数にすることを促す促進表示(条件表示N1)を行うので、始動口への遊技球の入賞を促し、遊技機10の稼働率を向上させることができる。
また、演出モードを変更可能な変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームにおいて促進表示(条件表示N1)を行うので、促進表示(条件表示N1)を行う変動表示ゲームは特別なゲームであるかのような印象を与えることができ、他の遊技者とは異なる態様で遊技したいという遊技者に満足感を与えることができる。
また、促進表示(条件表示N1)を行った後、所定のタイミングまでに始動記憶の数が所定数に達しなかった場合には、演出モードを変更しないので、遊技者は早く始動記憶を増やそうとする。したがって、遊技者の遊技球発射を促進することができ、遊技機10の稼働率を向上させることが可能となる。
なお、促進表示手段(演出制御装置200)は、演出モードを変更可能な変動表示ゲームにおいて、促進表示(条件表示N1)を行うよう構成することも可能である。
この場合、ステップE12における条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームとは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームのことである。
次に、始動記憶の数が所定数に達したことに基づく先読み予告演出の開始について説明する。
本実施形態の遊技機10は、遊技の演出を行うための役物として、回転灯(いわゆるパトランプ(登録商標))Lを備えているとする。
そして、遊技機10は、例えば、図118に示すように、「今、始動記憶8個貯めると回転灯が回転するかも…」という条件表示N1を表示装置41に表示した場合に(図118(a)参照)、始動記憶が8個貯まると(図118(b)参照)、条件をクリアしたと判定して、回転灯Lを用いた先読み予告演出(回転灯Lの発光及び回転)を実行し(図118(c)参照)、その後、特別結果態様を導出表示する(図118(d)参照)。無論、条件をクリアしたと判定しても、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行しない場合もあるし、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行しても、特別結果態様を導出表示しない場合もある。
なお、本実施形態の場合、現在貯まっている始動記憶の数を示す始動記憶表示Mは、図116に示すように、表示装置41の表示画面内に表示してもよいし、図118に示すように、表示装置41の表示画面外に表示してもよい。
〔回転灯回転処理〕
具体的には、本実施形態の遊技機10は、演出制御装置200が図119に示す回転灯回転処理を行うことで、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて回転灯Lを用いた先読み予告演出を開始する。
この回転灯回転処理では、まず、実行中の特図変動表示ゲームの結果は大当りであるか否かを判定する(ステップE21)。
ステップE21で、実行中の特図変動表示ゲームの結果は大当りでないと判定した場合(ステップE21;N)には、当該回転灯回転処理を終了する。
一方、ステップE21で、実行中の特図変動表示ゲームの結果は大当りであると判定した場合(ステップE21;Y)には、表示装置41に条件表示N1を表示しているか否かを判定する(ステップE22)。
ステップE22で、表示装置41に条件表示N1を表示していると判定した場合(ステップE22;Y)には、ステップE25の処理に移行する。
一方、ステップE22で、表示装置41に条件表示N1を表示していないと判定した場合(ステップE22;N)には、実行中の特図変動表示ゲームが、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(ステップE23)。ここで、ステップE23における条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームとは、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行可能な特図変動表示ゲームのことである。したがって、本実施形態の場合、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームには、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行可能な特図変動表示ゲームと、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行可能でない特図変動表示ゲームと、が含まれる。なお、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを全て、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行可能な特図変動表示ゲームとすることも可能である。この場合、ステップE23の処理を実行しないよう構成することも可能である。
ステップE23で、実行中の特図変動表示ゲームが、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームでないと判定した場合(ステップE23;N)には、当該回転灯回転処理を終了する。
一方、ステップE23で、実行中の特図変動表示ゲームが、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームであると判定した場合(ステップE23;Y)には、表示装置41に条件表示N1を表示して(ステップE24)、ステップE25の処理に移行する。
ステップE25では、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたか否かを判定する(ステップE25)。
なお、ステップE25における所定のタイミングは、条件表示N1の表示開始時に実行中であった特図変動表示ゲーム(すなわち、回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行可能な特図変動表示ゲーム)の結果が導出表示される前のタイミングであれば、任意である。
また、条件表示N1に表示された条件とは、図示した条件(すなわち、始動記憶を8個貯めるという条件)に限らず、適宜任意に変更可能である。
ステップE25で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされなかったと判定した場合(ステップE25;N)には、当該回転灯回転処理を終了する。
一方、ステップE25で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたと判定した場合(ステップE25;Y)には、回転灯Lの発光及び回転(回転灯Lを用いた先読み予告演出)を所定の割合(例えば、1/2の割合)で実行して(ステップE26)、当該回転灯回転処理を終了する。
なお、ステップE26では、所定の割合で回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行するよう構成したが、これに限ることはなく、必ず回転灯Lを用いた先読み予告演出を実行することも可能である。
また、回転灯Lを用いた先読み予告演出とともに、演出モードの変更を実行することも可能である。
また、回転灯Lを用いた先読み予告演出に代えて(あるいは加えて)、回転灯L以外の役物を用いた先読み予告演出を実行することも可能である。
また、回転灯Lを用いた先読み予告演出に加えて(あるいは代えて)、始動記憶表示Mを用いた先読み予告演出を実行することも可能である。
この場合、遊技機10は、例えば、図120(a)に示すように、「今、始動記憶5個以上貯めるとDモード」という条件表示N1を表示装置41に表示した場合に、始動記憶が5個以上貯まると、条件をクリアしたと判定して、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行するとともに、条件表示N1の表示開始時に貯まっていた始動記憶のうち最新の始動記憶(すなわち、最後に記憶された始動記憶)を示す始動記憶表示Mの表示態様を変化させることで始動記憶表示Mを用いた先読み予告演出を実行する。図120に示す例では、条件表示N1の表示開始時に貯まっていた始動記憶のうち最新の始動記憶を示す始動記憶表示Mは左から3番目の始動記憶表示Mであるので(図120(a)参照)、左から3番目の始動記憶表示Mの表示態様が変化している(図120(b)参照)。無論、条件をクリアしたと判定しても、先読み予告演出を実行しない場合もある。
〔先読み表示処理〕
具体的には、本実施形態の遊技機10は、演出制御装置200が図121に示す先読み表示処理を行うことで、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて始動記憶表示Mを用いた先読み予告演出を開始する。この先読み表示処理は、通常モードが設定されている場合に実行される。
この先読み表示処理では、まず、条件表示N1を表示していない場合に、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲーム(演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲーム、あるいは演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲーム)が開始すると、最新の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定する(ステップE31)。ここで、本実施形態では、結果が大当りとなる割合は1/300であるとする。
ステップE31で、最新の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りであると判定した場合(ステップE31;Y)には、所定の割合(例えば、1/10の割合)で、表示装置41に先読み誘導表示(条件表示N1)を表示して(ステップE32)、所定のタイミングまでに、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示されていた条件がクリアされたか否かを判定する(ステップE33)。
なお、本実施形態の場合、演出モードの変更とともに先読み予告を実行するので、先読み予告の対象となる始動記憶(すなわち、条件表示N1の表示開始時に貯まっていた始動記憶のうち最新の始動記憶)に基づく特図変動表示ゲームよりも、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの方が先に実行されることとする。したがって、ステップE33(及び、後述するステップE37)における所定のタイミングは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが終了する前のタイミングであれば、任意である。
また、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示された条件とは、図示した条件(すなわち、始動記憶を5個以上貯めるという条件)に限らず、適宜任意に変更可能である。
ステップE33で、所定のタイミングまでに、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示されていた条件がクリアされなかったと判定した場合(ステップE33;N)には、当該先読み表示処理を終了する。
一方、ステップE33で、所定のタイミングまでに、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示されていた条件がクリアされたと判定した場合(ステップE33;Y)には、先読み表示(始動記憶表示Mを用いた先読み予告演出)を実行する(ステップE34)。そして、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行し、特殊モード(Dモード)に対応する演出表示を表示装置41に表示して(ステップE35)、当該先読み表示処理を終了する。ここで、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが既に開始されている場合には、条件がクリアされたと判定すると、直ぐに通常モードから特殊モードに移行する。一方、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが開始されていない場合には、当該特図変動表示ゲームの開始と略同時に、通常モードから特殊モードに移行する。なお、先読み表示は、条件がクリアされたと判定すると直ぐに行ってもよいし、演出モードの変更と同時に行ってもよい。
また、ステップE31で、最新の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りでないと判定した場合(ステップE31;N)には、所定の割合(例えば、1/2000の割合)で、表示装置41に先読み誘導表示(条件表示N1)を表示して(ステップE36)、所定のタイミングまでに、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示されていた条件がクリアされたか否かを判定する(ステップE37)。
ステップE37で、所定のタイミングまでに、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示されていた条件がクリアされなかったと判定した場合(ステップE37;N)には、当該先読み表示処理を終了する。
一方、ステップE37で、所定のタイミングまでに、先読み誘導表示(条件表示N1)に表示されていた条件がクリアされたと判定した場合(ステップE37;Y)には、先読み表示(始動記憶表示Mを用いた先読み予告演出)を実行する(ステップE38)。そして、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行し、特殊モード(Dモード)に対応する演出表示を表示装置41に表示して(ステップE39)、当該先読み表示処理を終了する。
このように、本実施形態において、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更とともに、先読み予告を実行可能となるよう構成されている。したがって、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更だけでなく、先読み予告も実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、始動記憶表示Mを用いた先読み予告演出として、条件表示N1の表示開始時に貯まっていた始動記憶のうち最新の始動記憶を対象とした先読み予告演出を行うよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、条件表示N1の表示開始時に貯まっていた始動記憶の全てを対象とした先読み予告演出を行うことも可能である。
また、本実施形態では、演出モードの変更とともに先読み予告(本実施形態の場合、始動記憶表示Mを用いた先読み予告)を実行するよう構成したが、これに限ることはなく、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更を行わずに、先読み予告だけを実行することも可能である。この場合、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲーム、あるいは演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームに限らず、任意である。また、この場合、ステップE33及びステップE37における所定のタイミングは、先読み予告の対象となる始動記憶を示す始動記憶表示Mが消滅する前のタイミングであれば、任意である。また、この場合、条件表示N1の内容は、例えば「今、始動記憶5個以上貯めると先読み予告」等になる。また、この場合、特殊モードが設定されている場合に、条件表示N1を表示して先読み予告を実行してもよい。
次に、始動記憶の数が所定数に達したことに基づく確率状態報知演出の開始について説明する。
この場合、遊技機10は、例えば、図122(a)に示すように、「今、始動記憶5個以上貯めるとDモード」という条件表示N1を表示装置41に表示した場合に、始動記憶が5個以上貯まると、条件をクリアしたと判定して、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行するとともに、現在の確率状態を報知するための確率状態表示N2を表示装置41に表示することで確率状態報知演出を実行する。図122(b)に示す例では、始動記憶が6個貯まり条件をクリアしているので、特殊モード(Dモード)に移行するとともに、「高確率」という確率状態表示N2(すなわち、現在の確率状態が高確率状態であることを報知するための確率状態表示N2)を表示装置41に表示している。無論、条件をクリアしたと判定しても、確率状態報知演出を実行しない場合もある。
〔確率状態報知処理〕
具体的には、本実施形態の遊技機10は、演出制御装置200が図123に示す確率状態報知処理を行うことで、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて確率状態報知演出を開始する。この確率状態報知処理は、通常モードが設定されている場合に実行される。
この確率状態報知処理では、まず、条件表示N1を表示していない場合に、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲーム(演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲーム、あるいは演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲーム)が開始すると、現在の確率状態を明瞭に報知していない不明瞭状態中であるか否かを判定する(ステップE41)。ここで、不明瞭状態とは、現在の確率状態を報知していない状態と、現在の確率状態を不明瞭に報知している状態と、のうちの一方であってもよいし、両方であってもよい。
ステップE41で、不明瞭状態中でないと判定した場合(ステップE41;N)、すなわち現在の確率状態を明瞭に報知している明瞭状態中である場合には、当該確率状態報知処理を終了する。
一方、ステップE41で、不明瞭状態中であると判定した場合(ステップE41;Y)には、現在の確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップE42)。
ステップE42で、現在の確率状態が高確率状態であると判定した場合(ステップE42;Y)には、所定の割合(例えば、1/10の割合)で、表示装置41に条件表示N1を表示して(ステップE43)、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたか否かを判定する(ステップE44)。
なお、本実施形態の場合、演出モードの変更とともに確率状態の報知を実行するので、少なくとも演出モードを特殊モードに変更可能な特図特図変動表示ゲームが終了するまでは確率状態が変化しないこととする。したがって、ステップE44(及び、後述するステップE48)における所定のタイミングは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図特図変動表示ゲームが終了する前のタイミングであれば、任意である。
また、条件表示N1に表示された条件とは、図示した条件(すなわち、始動記憶を5個以上貯めるという条件)に限らず、適宜任意に変更可能である。
ステップE44で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされなかったと判定した場合(ステップE44;N)には、当該確率状態報知処理を終了する。
一方、ステップE44で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたと判定した場合(ステップE44;Y)には、現在の確率状態が高確率状態であることを報知するための確率状態表示N2を表示装置41に表示する(ステップE45)。そして、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行し、特殊モード(Dモード)に対応する演出表示を表示装置41に表示して(ステップE46)、当該確率状態報知処理を終了する。ここで、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが既に開始されている場合には、条件がクリアされたと判定すると、直ぐに通常モードから特殊モードに移行する。一方、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームが開始されていない場合には、当該特図変動表示ゲームの開始と略同時に、通常モードから特殊モードに移行する。なお、確率状態の報知は、条件がクリアされたと判定すると直ぐに行ってもよいし、演出モードの変更と同時に行ってもよい。
また、ステップE42で、現在の確率状態が高確率状態でないと判定した場合(ステップE42;N)、すなわち現在の確率状態が低確率状態である場合には、所定の割合(例えば、1/10の割合)で、表示装置41に条件表示N1を表示して(ステップE47)、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたか否かを判定する(ステップE48)。
ステップE48で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされなかったと判定した場合(ステップE48;N)には、当該確率状態報知処理を終了する。
一方、ステップE48で、所定のタイミングまでに、条件表示N1に表示されていた条件がクリアされたと判定した場合(ステップE48;Y)には、現在の確率状態が低確率状態であることを報知するための確率状態表示N2を表示装置41に表示する(ステップE49)。そして、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行し、特殊モード(Dモード)に対応する演出表示を表示装置41に表示して(ステップE50)、当該確率状態報知処理を終了する。
このように、本実施形態において、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更とともに、確率状態の報知を実行可能となるよう構成されている。したがって、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更だけでなく、確率状態の報知も実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、確率状態の報知の仕方は、確率状態表示N2の表示に限らず、適宜任意に変更可能である。
また、本実施形態では、演出モードの変更とともに確率状態の報知を実行するよう構成したが、これに限ることはなく、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更を行わずに、確率状態の報知だけを実行することも可能である。この場合、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームは、演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲーム、あるいは演出モードを特殊モードに変更可能な特図変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームに限らず、任意である。また、この場合、ステップE44における所定のタイミングは、確率状態が低確率状態に変化する前のタイミングであれば、任意であり、ステップE48における所定のタイミングは、確率状態が高確率状態に変化する前のタイミングであれば、任意である。また、この場合、条件表示N1の内容は、例えば「今、始動記憶5個以上貯めると確率状態報知」等になる。また、この場合、特殊モードが設定されている場合に、条件表示N1を表示して確率状態の報知を実行してもよい。
また、本実施形態の遊技機10は、特殊モード変更処理(図117参照)、回転灯回転処理(図119参照)、先読み表示処理(図121参照)、確率状態報知処理(図123参照)の全てを実行するよう構成することも可能であるし、これらの処理のうちの何れか(何れか1つに限らない)を実行するよう構成することも可能である。
特殊モード変更処理(図117参照)と先読み表示処理(図121参照)との両方を実行する場合、例えば、特殊モード変更処理で条件表示N1を表示した場合には、その条件表示N1が消え、その後通常モードに戻るまで、先読み表示処理を実行しないように構成し、先読み表示処理で条件表示N1を表示した場合には、その条件表示N1が消え、その後通常モードに戻るまで、特殊モード変更処理を実行しないように構成するとよい。また、特殊モード変更処理(図117参照)と確率状態報知処理(図123参照)との両方を実行する場合、例えば、特殊モード変更処理で条件表示N1を表示した場合には、その条件表示N1が消え、その後通常モードに戻るまで、確率状態報知処理を実行しないように構成し、確率状態報知処理で条件表示N1を表示した場合には、その条件表示N1が消え、その後通常モードに戻るまで、特殊モード変更処理を実行しないように構成するとよい。また、先読み表示処理(図121参照)と確率状態報知処理(図123参照)との両方を実行する場合、例えば、先読み表示処理で条件表示N1を表示した場合には、その条件表示N1が消え、その後通常モードに戻るまで、確率状態報知処理を実行しないように構成し、確率状態報知処理で条件表示N1を表示した場合には、その条件表示N1が消え、その後通常モードに戻るまで、先読み表示処理を実行しないように構成するとよい。ただし、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更を行わずに、先読み予告だけを実行する場合や、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更を行わずに、確率状態の報知だけを実行する場合には、これらのようなことは考慮する必要はない。
また、全ての特図変動表示ゲームを、条件表示N1を表示可能な特図変動表示ゲームとしてもよい。
<変形例1>
本実施形態の遊技機10は、所定数として複数の所定数を設定し、始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて、演出モードを変更可能となるよう構成することも可能である。以下、変形例1−1及び変形例1−2にその具体例を示すが、各所定数の値やモード移行先等は、当該具体例に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
<変形例1−1>
変形例1−1では、演出モードとして、第1のモード(通常モード)と、第2のモード(チャンスモード)と、第3のモード(高期待モード(特殊モード))と、が用意されているとする。
そして、例えば、始動記憶の数を「8個」→「1から4個の何れか」→「8個」と変遷させるよう要求する変遷要求が報知されている、すなわち複数の所定数として「8個」、「1から4個の何れか」、「8個」がこの順で設定されているとする。
この場合、遊技機10は、例えば、図124に示すように、第1のモード(通常モード)が設定されている状態で、始動記憶が8個貯まると、第1のモード(通常モード)から第2のモード(チャンスモード)に移行し、次いで、始動記憶が1から4個の何れかまで減少した後、再び8個貯まると、条件をクリアしたと判定して、第2のモード(チャンスモード)から第3のモード(高期待モード(特殊モード))に移行する。ただし、第2のモード(チャンスモード)が設定されている状態で、始動記憶が0個まで減少した場合には、条件をクリアしていないと判定して、第2のモード(チャンスモード)から第1のモード(通常モード)に戻る。また、第3のモード(高期待モード)が設定されている状態で、始動記憶が0個まで減少した場合には、第3のモード(高期待モード)から第1のモード(通常モード)に戻る。
ここで、変遷要求は、促進表示(条件表示N1)として表示装置41に表示してもよいし、表示しなくてもよい。変遷要求を表示装置41に表示しない場合、変遷要求は、例えば、機種のウェブサイト等で公開されているとする。
<変形例1−2>
変形例1−2では、演出モードとして、通常モードと、特殊モードと、が用意されているとする。なお、変形例1−2は、始動記憶の数が所定数に達した状態で遊技者による所定の操作(本変形例の場合、演出ボタン25の操作)が必要な点が、変形例1−1と異なる。
そして、例えば、ミッション「7318」という変遷要求(始動記憶の数を「7個」→「3個」→「1個」→「8個」と変遷させるよう要求する変遷要求)が報知されている、すなわち複数の所定数として「7個」、「3個」、「1個」、「8個」がこの順で設定されているとする。
この場合、遊技機10は、例えば、図125に示すように、始動記憶が7個貯まった状態で演出ボタン25が操作され(図125(a)参照)、次いで、始動記憶が3個まで減少した状態で演出ボタン25が操作され(図125(b)参照)、次いで、始動記憶が1個まで減少した状態で演出ボタン25が操作され(図125(c)参照)、次いで、始動記憶が8個貯まった状態で演出ボタン25が操作されると(図125(d)参照)、条件をクリアした(ミッション成功)と判定して、通常モードから特殊モードに移行する(図125(e)参照)。ただし、始動記憶の数が、変遷要求で要求されていない数である状態で演出ボタン25が操作された場合には、条件をクリアしていない(ミッション不成功)と判定する。ミッション不成功と判定した場合には、ミッションを最初からやり直すよう指示する指示表示を表示してもよい。
なお、始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更に加えて(あるいは代えて)、先読み予告を実行可能となるよう構成することも可能であるし、確率状態の報知を実行可能となるよう構成することも可能である。
また、始動記憶の数が所定数(例えば、4個)以上である場合に特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)が短縮されるよう構成されている場合に、始動記憶の数が所定数以上の状態が複数回(例えば10回)の変動表示ゲームに亘って維持されたことに基づいて、演出モードを変更可能となるよう構成することも可能である。この場合も、演出モードの変更に加えて(あるいは代えて)、先読み予告を実行可能となるよう構成することも可能であるし、確率状態の報知を実行可能となるよう構成することも可能である。
変形例1のように構成することによって、始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて演出モードを変更可能であるので、遊技者は始動記憶の数の変遷にも興味を持つようになり、遊技の興趣を高めることができる。
また、演出モードを変更させるためには始動記憶の数を順次変化させなければならないので、変更後の演出モードは特別なモードであるかのような印象を与えることができ、他の遊技者とは異なる演出モードで遊技したいという遊技者に満足感を与えることもできる。
また、図125に示す例のように、始動記憶の数が順次所定数に達し、かつ、各所定数に達する毎に所定の操作(本実施形態の場合、演出ボタン25の操作)がなされたことに基づいて、演出モードを変更可能である場合には、演出モード変更処理に遊技者が参加したという印象を強く与えることができる。また、この場合、所定の操作がなされなければ演出モードが変更されないので、演出モードの変更を望まない遊技者は所定の操作を行わなければよく、このような遊技者にも満足感を与えることができる。
<変形例2>
イレギュラー入賞の発生に基づいて、演出モードを変更可能となるよう構成することも可能である。
本実施形態の遊技機10は、球振分装置300の振分部材320によって、遊技球が第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に振り分けられるよう構成されている。球振分装置300には、戻り抑制機構370が設けられているので、戻り抑制機構370が設けられていない従来の球振分装置よりも、遊技球を第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に振り分けることの確実性は高い。しかしながら、ごく稀に、振分部材320が状態変換した勢い(反動)で元の状態に戻ってしまう場合がある。そこで、球振分装置300の第1始動入賞口に連続して遊技球が入賞した場合における後の入賞と、球振分装置300の第2始動入賞口に連続して遊技球が入賞した場合における後の入賞と、をイレギュラー入賞と呼び、イレギュラー入賞が発生した場合には、遊技者に所定の特典を付与する(本変形例の場合、特殊な演出モードを開始する)こととする。
なお、本変形例では、イレギュラー入賞の発生に基づいて、演出モードを変更可能となるよう構成したが、これに限ることはなく、イレギュラー入賞の発生に基づいて、先読み予告を実行可能となるよう構成することも可能であるし、確率状態の報知を実行可能となるよう構成することも可能である。
すなわち、イレギュラー入賞の発生を、特殊な演出モードの開始条件とすることも可能であるし、先読み予告演出の開始条件とすることも可能であるし、確率状態報知演出の開始条件とすることも可能である。
また、始動記憶の数が所定数に達したことに基づく所定の特典を付与と、イレギュラー入賞が発生したことに基づく所定の特典を付与と、の両方を実行可能に構成することも可能である。
本変形例では、イレギュラー入賞が発生したことが明確となるよう、始動記憶表示Mとして、第1始動記憶表示と第2始動記憶表示とを区別して表示することとする。具体的には、第1始動記憶表示M1と第2始動記憶表示M2とを異なる表示態様(図126に示す例では、異なる形状)で表示することとする。
この場合、遊技機10は、例えば、図126に示すように、通常モードが設定されている状態で(図126(a)参照)、球振分装置300の第2始動入賞口に連続して遊技球が入賞したことに伴い第2始動記憶を連続して記憶すると、イレギュラー入賞が発生したと判定して(図126(b)参照)、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行する(図126(c)参照)。同様に、球振分装置300の第1始動入賞口に連続して遊技球が入賞したことに伴い第1始動記憶を連続して記憶すると、イレギュラー入賞が発生したと判定して、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行する。
〔特殊モード変更処理〕
具体的には、本実施形態の遊技機10は、演出制御装置200が、図117に示す特殊モード変更処理に代えて(あるいは加えて)、図127に示す特殊モード変更処理を行うことで、イレギュラー入賞の発生に基づき特殊な演出モードを開始する。
この特殊モード変更処理では、まず、通常モードが設定されているか否か、すなわち現在の演出モードが通常モードであるか否かを判定する(ステップE51)。
ステップE51で、通常モードが設定されていないと判定した場合(ステップE51;N)、すなわち既に特殊モードが設定されている場合には、当該特殊モード変更処理を終了する。
一方、ステップE51で、通常モードが設定されていると判定した場合(ステップE51;Y)には、イレギュラー入賞が発生したか否かを判定する(ステップE52)。
ステップE52で、イレギュラー入賞が発生していないと判定した場合(ステップE52;N)には、当該特殊モード変更処理を終了する。
一方、ステップE52で、イレギュラー入賞が発生したと判定した場合(ステップE52;Y)には、通常モードから特殊モード(Dモード)に移行し、特殊モード(Dモード)に対応する演出表示を表示装置41に表示して(ステップE53)、当該特殊モード変更処理を終了する。
なお、本実施形態の遊技機10は、第2始動入賞口を2つ備えているため、イレギュラー入賞が発生しなくても、第2始動入賞口に連続して遊技球が入賞する場合、すなわち球振分装置300の第2始動入賞口に遊技球が入賞し、その次に普通変動入賞装置37に遊技球が入賞する場合や、その逆の場合が起こり得る。この場合、すなわちイレギュラー入賞が発生していないのに第2始動入賞口に連続して遊技球が入賞した場合は、所定の特典の付与(特殊な演出モードの開始等)を実行してもよいし、実行しなくてもよい。
従来の遊技機においては、球振分装置に戻り抑制機構を備えていないので、振分部材が揺動した勢い(反動)でバウンドして元の状態に戻ってしまう場合があり、遊技球を交互に振り分けることの確実性に乏しいという問題があった。
これに対し、第2実施形態の遊技機10は、ベース部材(取付ベース部材310)と、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な流入口301と、流入口301に流入した遊技球を第1領域(本実施形態の場合、第1始動入賞口)に向けて導く第1状態と第2領域(本実施形態の場合、第2始動入賞口)に向けて導く第2状態とに交互に変換可能であり、該第1領域と該第2領域とに遊技球を振り分ける振分部材320と、を有する球振分装置300を備える遊技機であって、球振分装置300は、遊技球の流入によって状態変換した振分部材320が反動で元の状態に変換することを抑制可能な戻り抑制機構370を備えている。
したがって、戻り抑制機構370によって振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制することができるので、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
戻り抑制機構370の一例である第1例の戻り抑制機構370は、振分部材320に設けられた振分部材側磁石(回動磁石371)と、ベース部材(取付ベース部材310)のうち、振分部材320が第1状態と第2状態との間の中立姿勢の場合に振分部材側磁石(回動磁石371)と対向する位置に設けられた、当該振分部材側磁石(回動磁石371)と同じ極のベース部材側磁石(固定磁石372)と、を備えて構成されている。
第1例の戻り抑制機構370を備えている場合、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、振分部材側磁石(回動磁石371)とベース部材側磁石(固定磁石372)とが反発し合って当該勢いを抑えることができるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
また、振分部材側磁石(回動磁石371)とベース部材側磁石(固定磁石372)との反発によって、振分部材320が中立姿勢で留まることがないので、振分部材320を確実に第1状態又は第2状態へと状態変換させることができる。
戻り抑制機構370の一例である第2例の戻り抑制機構370は、振分部材320に設けられた振分部材側第1磁石(第1回動磁石371A)と、ベース部材(取付ベース部材310)のうち、振分部材320が第1状態の場合に振分部材側第1磁石(第1回動磁石371A)と対向する位置に設けられた、当該振分部材側第1磁石(第1回動磁石371A)と異なる極のベース部材側第1磁石(第1固定磁石372A)と、振分部材320に設けられた振分部材側第2磁石(第2回動磁石371B)と、ベース部材(取付ベース部材310)のうち、振分部材320が第2状態の場合に振分部材側第2磁石(第2回動磁石371B)と対向する位置に設けられた、当該振分部材側第2磁石(第2回動磁石371B)と異なる極のベース部材側第2磁石(第2固定磁石372B)と、を備えて構成されている。
第2例の戻り抑制機構370を備えている場合、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、振分部材側第1磁石(第1回動磁石371A)とベース部材側第1磁石(第1固定磁石372A)とが引き合って、あるいは、振分部材側第2磁石(第2回動磁石371B)とベース部材側第2磁石(第2固定磁石372B)とが引き合って、当該勢いを抑えることができるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
また、振分部材側第1磁石(第1回動磁石371A)とベース部材側第1磁石(第1固定磁石372A)との引き合いによって、振分部材320を確実に第1状態へと状態変換させることができるとともに、振分部材側第2磁石(第2回動磁石371B)とベース部材側第2磁石(第2固定磁石372B)との引き合いによって、振分部材320を確実に第2状態へと状態変換させることができる。
戻り抑制機構370の一例である第3例の戻り抑制機構370は、振分部材320に設けられたロックピン(当接部373)と、ロックピン(当接部373)が振分部材320から突出するように当該ロックピン(当接部373)を付勢する付勢部材(バネ374)と、ロックピン(当接部373)の先端が当接する被当接部材(振分部材固定板375)と、を備え、被当接部材(振分部材固定板375)は、振分部材320が状態変換する途中で、付勢部材(バネ374)の付勢力に抗してロックピン(当接部373)を当該振分部材320側へ退動させるように作用する形状を有し、ロックピン(当接部373)は、振分部材320が第1状態の場合と第2状態の場合とに、付勢部材(バネ374)の付勢力によって振分部材320から突出した状態となるよう構成されている。
第3例の戻り抑制機構370を備えている場合、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ろうとしても、振分部材320から突出しているロックピン(当接部373)によって当該勢いを抑えることができるので、振分部材320が状態変換した勢いで元の状態に戻ってしまうことを抑制でき、遊技球を第1領域と第2領域とに交互に(本実施形態の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に)振り分けることの確実性を向上させることができる。
なお、付勢部材は、バネに限らず、ロックピン(当接部373)が振分部材320から突出するように当該ロックピン(当接部373)を付勢できる部材であれば、任意である。
また、第2実施形態の遊技機10において、球振分装置300は、振分部材320の状態を表示する振分状態表示手段(装飾基板350、左状態確認開口346L、右状態確認開口346R)を備えている。
したがって、振分状態表示手段(装飾基板350、左状態確認開口346L、右状態確認開口346R)によって振分部材320が第1状態であるか第2状態であるかを表示することができるので、遊技者は、現在の流路が、遊技球を第1領域(本実施形態の場合、第1始動入賞口)に向けて導く流路と、遊技球を第2領域(本実施形態の場合、第2始動入賞口)に向けて導く流路と、のどちら側に切り替わっているのかを認識しやすい。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、第1領域は、遊技球の入球を契機として第1抽選手段(遊技制御装置100)による第1抽選が実行される第1始動口(第1始動入賞口)であり、第2領域は、遊技球の入球を契機として第2抽選手段(遊技制御装置100)による第2抽選が実行される第2始動口(第2始動入賞口)である。
本実施形態の遊技機10が備える球振分装置300は、高い確実性で遊技球を第1始動口(第1始動入賞口)と第2始動口(第2始動入賞口)とに交互に振り分けることができる構成なので、第1抽選と第2抽選とを交互に行うことができる。
なお、第1領域は、第1始動入賞口に限らず、例えば第2始動入賞口であってもよいし、始動入賞口以外の入賞口であってもよいし、入賞口以外の領域であってもよい。
また、第2領域は、第2始動入賞口に限らず、例えば第1始動入賞口であってもよいし、始動入賞口以外の入賞口であってもよいし、入賞口以外の領域であってもよい。
従来の遊技機においては、手動入力操作(ボタン操作等)を行うだけで演出モードが変更されるので、稼働率を向上させることができないという問題があった。また、他の遊技者とは異なる態様で遊技したいという遊技者に満足感を与えることもできないという問題があった。
これに対し、第2実施形態の遊技機10は、遊技球が始動口に入賞したことに基づいて表示装置41で変動表示ゲームを実行可能な制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置200)を備える遊技機であって、制御手段は、始動口への遊技球の入賞を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、表示装置41における変動表示ゲームの演出モードとして複数の演出モードを設定可能なモード設定手段(演出制御装置200)と、を備え、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードを変更可能であり、演出モードを変更可能な変動表示ゲーム、あるいは演出モードを変更可能な変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームにおいて、始動記憶の数を所定数にすることを促す促進表示(条件表示N1)を行う促進表示手段(演出制御装置200)を備えている。
したがって、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて演出モードを変更可能であるとともに、演出モードを変更可能な変動表示ゲーム、あるいは当該変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームにおいて始動記憶の数を所定数にすることを促す促進表示(条件表示N1)を行うので、始動口への遊技球の入賞を促し、遊技機10の稼働率を向上させることができる。
また、演出モードを変更可能な変動表示ゲーム、あるいは当該変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームにおいて促進表示(条件表示N1)を行うので、促進表示(条件表示N1)を行う変動表示ゲームは特別なゲームであるかのような印象を与えることができ、他の遊技者とは異なる態様で遊技したいという遊技者に満足感を与えることができる。
なお、促進表示(条件表示N1)を行う変動表示ゲームは、演出モードを変更可能な変動表示ゲームと、演出モードを変更可能な変動表示ゲームの実行前に実行される変動表示ゲームと、のうちの何れか一方であってもよいし、両方であってもよい。
また、第2実施形態の遊技機10において、モード設定手段(演出制御装置200)は、促進表示手段(演出制御装置200)により促進表示(条件表示N1)を行った後、所定のタイミングまでに始動記憶の数が所定数に達しなかった場合には、演出モードを変更しないよう構成されている。
したがって、促進表示(条件表示N1)を行った後、所定のタイミングまでに始動記憶の数が所定数に達しなかった場合には、演出モードを変更しないので、遊技者は早く始動記憶を増やそうとする。したがって、遊技者の遊技球発射を促進することができ、遊技機10の稼働率を向上させることが可能となる。
また、第2実施形態の遊技機10において、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更とともに、先読み予告を実行可能ある。
したがって、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更だけでなく、先読み予告も実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、第2実施形態の遊技機10において、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更とともに、確率状態の報知を実行可能である。
したがって、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更だけでなく、確率状態の報知も実行可能であるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態の遊技機10は、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、所定の特典(演出モードの変更、先読み予告、確率状態の報知等)を少なくとも1つ付与可能であればよい。すなわち、始動記憶の数が所定数に達したことに基づいて、演出モードの変更、先読み予告、確率状態の報知のうち少なくとも1つを付与可能であってもよいし、これらの特典(演出モードの変更、先読み予告、確率状態の報知)以外の特典のうち少なくとも1つを付与可能であってもよい。これらの特典のうち少なくとも1つと、これらの特典以外の特典のうち少なくとも1つと、を付与可能であってもよい。
また、第2実施形態の遊技機10において、所定数は複数あり、モード設定手段(演出制御装置200)は、始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて、演出モードを変更可能となるよう構成することも可能である。
このように構成することによって、始動記憶の数が順次所定数に達したことに基づいて演出モードを変更可能であるので、遊技者は始動記憶の数の変遷にも興味を持つようになり、遊技の興趣を高めることができる。
また、演出モードを変更させるためには始動記憶の数を順次変化させなければならないので、変更後の演出モードは特別なモードであるかのような印象を与えることができ、他の遊技者とは異なる演出モードで遊技したいという遊技者に満足感を与えることもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機、及びメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の各構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
32 遊技領域
41 表示装置
100 遊技制御装置(第1抽選手段、第2抽選手段、制御手段、始動記憶手段)
200 演出制御装置(制御手段、モード設定手段、促進表示手段)
300 球振分装置
301 流入口
310 取付ベース部材(ベース部材)
320 振分部材
346L 左状態確認開口(振分状態表示手段)
346R 右状態確認開口(振分状態表示手段)
350 装飾基板(振分状態表示手段)
370 戻り抑制機構
371 回動磁石(振分部材側磁石)
371A 第1回動磁石(振分部材側第1磁石)
371B 第2回動磁石(振分部材側第2磁石)
372 固定磁石(ベース部材側磁石)
372A 第1固定磁石(ベース部材側第1磁石)
372B 第2固定磁石(ベース部材側第2磁石)
373 当接部(ロックピン)
374 バネ(付勢部材)
375 振分部材固定板(被当接部材)
N1 条件表示(促進表示)

Claims (6)

  1. ベース部材と、遊技領域を流下する遊技球が流入可能な流入口と、前記流入口に流入した遊技球を第1領域に向けて導く第1状態と第2領域に向けて導く第2状態とに交互に変換可能であり、該第1領域と該第2領域とに遊技球を振り分ける振分部材と、を有する球振分装置を備える遊技機において、
    前記球振分装置は、
    遊技球の流入によって状態変換した前記振分部材が反動で元の状態に変換することを抑制可能な戻り抑制機構を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記戻り抑制機構は、
    前記振分部材に設けられた振分部材側磁石と、
    前記ベース部材のうち、前記振分部材が前記第1状態と前記第2状態との間の中立姿勢の場合に前記振分部材側磁石と対向する位置に設けられた、当該振分部材側磁石と同じ極のベース部材側磁石と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記戻り抑制機構は、
    前記振分部材に設けられた振分部材側第1磁石と、
    前記ベース部材のうち、前記振分部材が前記第1状態の場合に前記振分部材側第1磁石と対向する位置に設けられた、当該振分部材側第1磁石と異なる極のベース部材側第1磁石と、
    前記振分部材に設けられた振分部材側第2磁石と、
    前記ベース部材のうち、前記振分部材が前記第2状態の場合に前記振分部材側第2磁石と対向する位置に設けられた、当該振分部材側第2磁石と異なる極のベース部材側第2磁石と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記戻り抑制機構は、
    前記振分部材に設けられたロックピンと、
    前記ロックピンが前記振分部材から突出するように当該ロックピンを付勢する付勢部材と、
    前記ロックピンの先端が当接する被当接部材と、を備え、
    前記被当接部材は、前記振分部材が状態変換する途中で、前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロックピンを当該振分部材側へ退動させるように作用する形状を有し、
    前記ロックピンは、前記振分部材が前記第1状態の場合と前記第2状態の場合とに、前記付勢部材の付勢力によって前記振分部材から突出した状態となることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  5. 前記球振分装置は、
    前記振分部材の状態を表示する振分状態表示手段を備えることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 前記第1領域は、遊技球の入球を契機として第1抽選手段による第1抽選が実行される第1始動口であり、
    前記第2領域は、遊技球の入球を契機として第2抽選手段による第2抽選が実行される第2始動口であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の遊技機。
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