JP2014130688A - 車両用方向指示灯具 - Google Patents

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Mitsuhiro Uchida
光裕 内田
Yoshiko Kimura
能子 木村
Ryuji Ueki
隆二 植木
Shoko Kawanobe
祥子 川野辺
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Abstract

【課題】法規で規定されている色度を維持しつつ、放射光の放射先からの視認性を改善することができる車両用方向指示灯具を提供する。
【解決手段】リアウィンカー5は、CIE表色系における色度図上でリアウィンカーについて法規で定められた色度範囲内に含まれる条件下で、450nm〜550nmの短波長範囲における最大光強度が、該短波長範囲より波長の大きい長波長範囲における最大光強度の5%以上である放射光を放射する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両に装備される方向指示灯具に関する。
人の目は、色覚に反応する錐体細胞と色覚に反応しない杆体細胞との2種類の受容体を有している。錐体細胞は、十分な光量下での視認として明所視の中心視野の光に反応し、杆体細胞は、明所視の周辺視野の光と、少ない光量下での視認としての暗所視の光に反応する。明所視の視感効率の最大値は、例えば波長λ=555nmのときに683lm/Wであり、暗所視の視感効率の最大値は、例えば波長λ=507nmのときに1700lm/Wである。
特許文献1は、このような受容体の特性を利用して車両用灯火の視認性を改善する車両用前照灯装置を開示する。この車両用前照灯装置は、照射領域の中心付近の領域部分と、水平面を基準として所定角度以上、上方の領域部分とが、その他の領域よりも赤色成分光の照射量が多くなる光を放射して、運転者から見た車両前方の照射領域の視認性を改善している(段落0028)。
また、特許文献2は、庭、駐車場、街路又は地下室等の屋内又は屋外に配備する照明装置を開示する(段落0040)。該照明装置は、シアン/緑色LED(Light Emitting Diode)とアンバー/赤色LEDとの2種類のLEDを装備し、シアン/緑色LEDとアンバー/赤色LEDとは、該照明装置からの放射光のS/P比が2.0より大きくなるように、両LEDの光強度や個数等が調整される(段落0038)。ここで、S/P比は、暗所視比視感度V’(λ)と明所視比視感度V(λ)との間の比を指している(段落0027)。
特開2008−204727号公報 特表2010−534907号公報
車両用方向指示灯具は、それが装備される車両の運転者からの視認性ではなく、該車両の周囲に存在する車両(自動車及びオートバイだけでなく、自転車も含む。)の運転者及び歩行者等からの視認性が重要である。上記特許文献1の車両用前照灯装置は、これが装備された車両の周囲にいる人から視認性の向上を図るものにはなっていない。
すなわち、特許文献1の車両用前照灯装置は、夜間における作動時に、照射領域を赤みがかる部分と青みがかる部分とに区分けして光を照射するが、一般に車両用方向指示灯具としては、昼夜を問わず、車両の周囲における全方位からの良好な視認性が求められる。
また、車両用方向指示灯具を規制する法規では、色度範囲がアンバー色(法規語句では橙色)の所定範囲に規定されている。しかし。前記特許文献2のように、屋外又は屋内の照明装置における放射光のS/P比が2.0より大きくなるようにすると、色度が法規で規制する色度範囲の外になってしまう恐れがある。
本発明の目的は、法規で規定されている色度を維持しつつ、周囲の全方位からの視認性を改善することができる車両用方向指示灯具を提供することである。
本発明の車両用方向指示灯具は、CIE表色系における色度図上で車両用方向指示灯具について法規で定められた色度範囲内に含まれる条件下で、450nm〜550nmの短波長範囲における最大光強度が、該短波長範囲より波長の大きい長波長範囲における最大光強度の5%以上とする放射光を放射することを特徴とする。
本発明によれば、放射光の色度が、CIE表色系における色度図上で車両用方向指示灯具について法規で定められた色度範囲内に含まれる条件下で、短波長範囲における最大光強度を5%以上とする放射光を放射するので、車両用方向指示灯具に要求されている色度を保持しつつ、周囲の全方位からの視認性を改善することができる。
本発明の車両用方向指示灯具では、前記放射光の波長をλ、明所視の視感効率をV(λ)、暗所視の視感効率をV'(λ)、λaを前記短波長範囲の下限以下の所定値、λbを前記長波長範囲の上限以上の所定値、前記放射光の分光スペクトルをN(λ)、S/P比=((N(λ)×V'(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値)/((N(λ)×V(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値)と定義したとき、前記放射光は、S/P比が0.8以上であることが好ましい。
後述するように、S/P比を、従来の車両用方向指示灯具のS/P比=0.45より0.35以上増大させれば、周辺視認について向上が認められることが実験結果から判明している。したがって、該車両用方向指示灯具において、S/P比を0.8以上とすることにより、該車両用方向指示灯具の放射光に対する周囲の人からの視認性を一層向上させることができる。
車両用方向指示灯具は、例えば、光源としての唯一の電球を備え、該電球のガラス表面には、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用光透過剤と、透過率が前記短波長範囲より前記長波長範囲の方が高い長波長用光透過剤とを所定の混合比で含む塗布剤の塗布層が形成されている。
該車両用方向指示灯具によれば、唯一の電球を光源とするとともに、該電球のガラス表面への被覆剤の塗布層により短波長範囲の光成分を適切に含んだ放射光を生成することができるので、車両用方向指示灯具のコストを抑制することができる。
車両用方向指示灯具は、例えば、光源としての唯一の電球を備え、該電球のガラス表面は、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用透過材が被覆する区画と、透過率が前記短波長範囲より前記長波長範囲の方が高い長波長用透過材が被覆する区画とに区分けされている。
該車両用方向指示灯具によれば、唯一の電球を光源とするとともに、該電球のガラス表面における短波長用透過材の区画と長波長用透過材の区画との区分けにより、短波長範囲の光成分を適切に含んだ放射光を生成することができるので、車両用方向指示灯具のコストを抑制することができる。
車両用方向指示灯具は、例えば、光源としての唯一の電球と、前方側から前記電球を覆うレンズとを備え、該レンズには、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高くなる加色が施されている。
該車両用方向指示灯具によれば、唯一の電球を光源とするとともに、レンズにおける加色により短波長範囲の光成分を適切に含んだ放射光を生成することができるので、車両用方向指示灯具のコストを抑制することができる。
車両用方向指示灯具は、例えば、光源としての唯一の電球と、前方側から前記電球を覆い透過率が前記短波長範囲より前記長波長範囲の方が高い透明材又は色材のレンズとを備え、該レンズの面は、露出部と、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用透過材が被覆する被覆部とに区分けされている。
該車両用方向指示灯具によれば、唯一の電球を光源とするとともに、透過率が短波長範囲より長波長範囲の方が高い透明材又は色材のレンズの面を、露出部と、透過率が長波長範囲より短波長範囲の方が高い短波長用透過材が被覆する被覆部とに区分けすることにより、短波長範囲の光成分を適切に含んだ放射光を生成することができるので、車両用方向指示灯具のコストを抑制することができる。
車両用方向指示灯具は、例えば、光源としての唯一の電球と、該電球の後方側に配設され前記電球から光を前方側に反射する反射面とを備え、前記反射面は、反射率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用反射材により被覆されている。
該車両用方向指示灯具によれば、唯一の電球を光源とするとともに、反射面に、透過率が長波長範囲より短波長範囲の方が高い短波長用透過材を被覆することにより、短波長範囲の光成分を適切に含んだ放射光を生成することができるので、車両用方向指示灯具のコストを抑制することができる。
自動車におけるウィンカーの配備場所を示す図。 リアウィンカーの断面図。 CIE表色系における色度図。 杆体細胞による暗所視及び錐体細胞による明所視における視感効率を示す図。 リアウィンカーから放射光の分光スペクトルを示す図。 複数の区画パターンを例示する図。
図1を参照して、自動車1におけるフロントウィンカー2及びリアウィンカー5の一般的な位置について説明する。図1の左半部及び右半部は、それぞれ自動車1の左半部の前面図及び右半部の後面図を示している。自動車1の前面及び後面は左右対称になっている。
フロントウィンカー2及びヘッドライト3は、自動車1の前面の左右端部に配備されている。ヘッドライト3は、車体8に位置し、フロントウィンカー2は、車体8の下側のフロントバンパー4に位置している。リアウィンカー5、テールランプ6及びバックライト7は、車体8の後面の左右端部に配備されている。この自動車1では、リアウィンカー5及びバックライト7は、テールランプ6の下側に同一高さに配設されている。
図2において、リアウィンカー5の構造について説明する。図2は、リアウィンカー5を水平面に平行な断面で示している。図2において、u軸及びv軸は、電球10において直交する。u軸は、自動車1の左右方向に延び、図2の左側が自動車1の左側、図2の右側が自動車1の右側に相当する。v軸は、自動車1の前後方向に延び、図2の上側が自動車1の前側、図2の下側が自動車1の後ろ側に相当する。図示していない右側のリアウィンカー5は、図2の構造を左右対称の左半部の構造としたときに、右半部の構造になる。
リアウィンカー5は、自動車1の後方から左側方に回り込んだ構造となっており、リアウィンカー5からの放射光は、自動車1の真後ろから、自動車1の左方へも適当に広がった範囲に放射されて、視認される。説明の便宜上、リアウィンカー5からの放射光の放射先側をリアウィンカー5の前方、その反対側をリアウィンカー5の後方とする。このリアウィンカー5では、自動車1の後方及び左方がリアウィンカー5の前方となり、自動車1の前方及び右方がリアウィンカー5の後方になる。
リアウィンカー5は、主要構成要素として電球10、ハウジング11、インナレンズ12及びアウタレンズ13を備えている。ハウジング11は、電球10の後方側を覆い、インナレンズ12は、電球10の前方側を覆い、アウタレンズ13は、インナレンズ12のさらに前方側を覆っている。ハウジング11は、u軸及びv軸平行に広がってほぼ直角に結合する第1壁部15及び第2壁部16を有している。
インナレンズ12は、ほぼ直角の折り曲げにより形成されてハウジング11の第1壁部15及び第2壁部16に対峙する2つの壁部(符号無し)を有し、両端を第1壁部15及び第2壁部16の中間部位に接合している。ハウジング11とインナレンズ12とは、電球10を中に収容する矩形状の横断面の収容空間を形成する。第1反射面17及び第2反射面18は、電球10の収容空間に臨む第1壁部15及び第2壁部16の内面として形成される。アウタレンズ13は、リアウィンカー5から放射方向の進行方向に向かって凸の湾曲面状に形成され、両端部をハウジング11の両端部に接合している。
図3のCIE(Commission International de l'Eclairage:国際照明委員会)表色系における周知の色度図を参照して、リアウィンカー5の放射光の色度について説明する。なお、図3〜図6は、リアウィンカー5の放射光に関連して説明するが、自動車1に装備される他のウィンカー、例えば、フロントウィンカー2や、車体8の側面の前端部に配備されるサイドウィンカー(図示せず)や、ドアミラーに配備されるサイドウィンカー(図示せず)の放射光にも適用させている。
図3において、Laは、法規としての道路運送車両の保安基準の細目を定める告示で定められている色度範囲を示している。法規では、方向指示器の灯光の色は、橙色(アンバー色)とされ、Laは、この橙色(アンバー色)の範囲となっている。Cpは、後述の図5のP(λ)に対応する色度を示し、Cnは、後述の図5のN(λ)に対応する色度を示している。Cp,Cn共にLaの範囲内に設定されている。
図4を参照して、人の目の視感効率について説明する。前述したように、人の目には、色覚に反応する錐体細胞と、色覚に反応しない杆体細胞との2種類の受容体がある。錐体細胞による視感は明所視に対応し、杆体細胞による視感は暗所視に対応する。
図4において、横軸は光の波長λを示し、縦軸は視感効率を示している。V(λ)は、明所視の視感効率であり、V’(λ)は、暗所視の視感効率である。V(λ)とV’(λ)との交点は、V(λ)のピーク点でもあり、λ=555nm、視感効率=683lm/Wとなっている。V’(λ)のピーク点は、λ=507nm、視感効率=1700lm/Wとなっている。
図5を参照して、リアウィンカー5からの放射光について、波長λの関数としての相対強度(分光スペクトル)について説明する。該相対強度は、λ=780時の最大光強度に対する各λにおける光強度の比率として定義されている。
P(λ)は、従来の車両用方向指示灯具の放射光の相対強度であり、N(λ)は、本発明の実施形態としてのリアウィンカー5の放射光の相対強度である。従来の車両用方向指示灯具の放射光とリアウィンカー5の放射光とを区別するために、前者を「従来放射光」、後者を「本放射光」と呼ぶことにする。従来放射光は、本放射光とは異なり、暗所視範囲の光強度の増大が行われていない放射光となっている。
図3の色度図では、従来放射光は、Cpの色度位置にあり、本放射光は、Cnの色度位置にある。従来放射光を、Cpのアンバー色の色度位置に設定するために、電球10自体、又は電球10の代わりに光源として用いるLED自体が図5のP(λ)の特性を有するものにすることができる。P(λ)の特性の放射光を放射する一般的な車両用方向指示灯具では、電球10又はLED自体は昼光色の発光電球とし(以下、この昼光色の出射光を「原出射光」という。)、インナレンズ12及びアウタレンズ13の少なくとも一方をクリアレンズに代えてアンバー色の色付きレンズとしている。
N(λ)及びP(λ)に対応する放射光は、共にλ=780nmの時に最大強度になり、N(λ)及びP(λ)は、該最大強度に対する、各λにおける強度の比率で表される。説明の便宜上、450nm≦λ≦550nmの範囲を「短波長範囲」、550nm<λ≦780nmを「長波長範囲」と呼ぶことにする。従来放射光のP(λ)は、λの減少と共に単純に減少するだけである。これに対し、本放射光のN(λ)は、短波長範囲において極大値を有する強度特性になっている。
図5では、本放射光の短波長範囲におけるN(λ)の最大値は、λ=507nmにおける約0.18である。これに対し、従来放射光の短波長範囲におけるP(λ)の最大値は、λ=550nmにおける0.05未満の値である。なお、短波長範囲におけるN(λ)の最大値が0.05(5%)以上であれば、リアウィンカー5の放射光の視認性は、従来放射光の視認性より高まる。
なお、この5%は、図5において、短波長範囲におけるN(λ)の最大値の下限を意味する。短波長範囲における本放射光のN(λ)の最大値の上限は、該最大値を増大するに連れて、本放射光に対応するCn(図3)がLaの範囲内からLaの境界線に徐々に接近していくが、CnがLaの境界線に達した時の該最大値の値になる。
放射光のS/P比は次のように定義される。
S/P比=((S(λ)×V’(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値)/((S(λ)×V(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値)・・・(式1)
ただし、λは放射光の波長、V(λ)は明所視の視感効率、V'(λ)は暗所視の視感効率、λaは短波長範囲の下限以下の所定値、λbは長波長範囲の上限以上の所定値である。
補足すると、この実施形態では、短波長範囲が450nm≦λ≦550nm、長波長範囲が550nm<λ≦780nmに設定されているので、短波長範囲の下限は450nmとなり、長波長範囲の上限は780nmとなり、この結果、λa≦450nm、λb≧780nmとなる。しかしながら、最小限の積分範囲として450nm〜780nmの範囲を含めば、積分範囲を広げることも可能である。例えば、λa=380nm、λb=780nmとしてもよい。
λa,λbを例えばそれぞれ380nm,780nmとして、積分値を具体的に計算する仕方は、例えば、λ=380nmから1nm刻みで、S(λ)×V’(λ)又はS(λ)×V(λ)の値を計算するとともに、積算し、λ=780nmになったときの積算値をS(λ)×V’(λ)又はS(λ)×V(λ)の積算値とする。計算式は次のとおりである。
(S(λ)×V’(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値=S(380)×V’(380)+S(381)×V’(381)+S(382)×V’(382)+・・・+S(780)×V’(780)・・・(式2)
(S(λ)×V(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値=S(380)×V(380)+S(381)×V(381)+S(382)×V(382)+・・・+S(780)×V(780)・・・(式3)
このリアウィンカー5の放射光では、S/P比≧0.8とする。この根拠は、従来の車両用方向指示灯具のS/P比=0.45であり、また、周辺視認について向上が認められる値は、過去の実験より0.35の増大と判明しているので、0.45+0.35=0.8となることである。
S/P比=0.8は、本放射光のS/P比の下限を意味する。本放射光のS/P比の上限は、S/P比を増大するに連れて、本放射光に対応するCn(図3)がLaの範囲内からLaの境界線に徐々に接近していくが、CnがLaの境界線に達した時のS/P比の値になる。
電球10の原出射光をそのままリアウィンカー5の放射光とすると、該放射光の特性は、従来放射光と同じく、図3のCp及び図5のP(λ)の特性になってしまう。リアウィンカー5では、電球10の原出射光を加工して、本放射光を生成する。なお、電球10の原出射光を加工して本放射光を生成する代わりに、電球10を、図3のCn及び図5のN(λ)の特性の出射光を単独又は複数が共同して出射する1種か複数種の単一か複数のLEDに変更することもできるが、このような変更は、現在時点ではコスト高になる。
図3のCp及び図5のP(λ)の特性を本来の特性としてもつ原出射光を、図3のCn及び図5のN(λ)の特性の本放射光に変更するリアウィンカー5の種々の具体的構造について説明する前に、これら種々の具体的構造の幾つかで使用する区画パターンについて説明する。
図6(a)は、区画30a,30bが縦横交互に配置されている格子状区画パターンを示している。図6(b)は区画30a,30bが横方向に交互に配置されている縞状区画パターンを示している。なお、図6(b)の縦縞の縞状区画パターンに代えて、横縞の縞状区画パターンを使用することもできる。
図6(a)及び(b)では、寸法及び面積に関して区画30aと区画30bとは等しくなっているが、異ならせたり、区画30a同士間又は区画30b同士間においても、縦位置や横位置に応じて狭めたり広げたりすることも可能である。区画30aの合計面積と区画30bの合計面積との比を調整することにより、リアウィンカー5の放射光の色度位置Cn及び分光スペクトルN(λ)について、調整を行うことができる。
リアウィンカー5において電球10の原出射光から本放射光を生成する具体的な構造は、次の(h1)〜(h5)のものがある。
(h1)電球10のガラス表面に、透過率が長波長範囲より短波長範囲の方が高い短波長用光透過剤と、透過率が短波長範囲より長波長範囲の方が高い長波長用光透過剤とを所定の混合比で含む塗布剤の塗布層を形成する。
(h2)電球10のガラス表面を、図6で説明した区画パターンにより区画化し、区画30aは、透過率が長波長範囲より短波長範囲の方が高い短波長用透過材により被覆し、区画30bは、透過率が短波長範囲より長波長範囲の方が高い長波長用透過材が被覆する。
(h3)インナレンズ12又はアウタレンズ13には、透過率が長波長範囲より短波長範囲の方が高くなる加色を施す。なお、加色前の元のインナレンズ12又はアウタレンズ13は、クリアレンズでもあってもよいし、電球10の原出射光から図3のCpの色度の放射光を生成するための色が加色されている色付きレンズであってもよい。
(h4)元の状態において、透過率が短波長範囲より長波長範囲の方が高い無色透明材(例:クリアレンズ)又は色付き透明材(例:アンバー色の色材のレンズ)のインナレンズ12又はアウタレンズ13の表面を図6で説明した区画パターンにより区画化し、区画30aは、透過率が長波長範囲より短波長範囲の方が高い短波長用透過材が被覆する被覆部とし、区画30bは、このような被覆部無しの元の状態の露出部とする。
(h5)第1反射面17及び第2反射面18について、反射率が長波長範囲より短波長範囲の方が高い短波長用反射材により被覆する。第1反射面17及び第2反射面18における短波長用反射材による被覆は、第1反射面17及び第2反射面18の全面であってもよい、全面を図6で説明した区画パターンにより区画化し、区画30aのみを被覆し、区画30bは被覆することなく露出部として残してもよい。
本発明を実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されることなく、種々に変形して実施可能である。
例えば、実施形態では、長波長範囲を550nm<λ≦780nmの範囲としているが、長波長範囲の上限波長は、杆体細胞の視感効率=0となる上側及び下側の波長の内、上側の波長に設定することもできる。
実施形態は、自動車に装備される車両用方向指示灯具であるが、本発明の車両用方向指示灯具は、自動二輪車等の他の車両の方向指示灯具にも適用することができる。
1・・・自動車(車両)、2・・・フロントウィンカー(車両用方向指示灯具)、5・・・リアウィンカー(車両用方向指示灯具)、10・・・電球、12・・・インナレンズ、13・・・アウタレンズ、17・・・第1反射面、18・・・第2反射面、30a,30b・・・区画。

Claims (7)

  1. CIE表色系における色度図上で車両用方向指示灯具について法規で定められた色度範囲内に含まれる条件下で、450nm〜550nmの短波長範囲における最大光強度が、該短波長範囲より波長の大きい長波長範囲における最大光強度の5%以上とする放射光を放射することを特徴とする車両用方向指示灯具。
  2. 請求項1記載の車両用方向指示灯具において、
    前記放射光の波長をλ、明所視の視感効率をV(λ)、暗所視の視感効率をV'(λ)、λaを前記短波長範囲の下限以下の所定値、λbを前記長波長範囲の上限以上の所定値、前記放射光の分光スペクトルをN(λ)、S/P比=((N(λ)×V'(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値)/((N(λ)×V(λ))をλa〜λbの範囲においてλで積分した値)と定義したとき、
    前記放射光は、S/P比が0.8以上であることを特徴とする車両用方向指示灯具。
  3. 請求項1又は2記載の車両用方向指示灯具において、
    光源としての唯一の電球を備え、
    該電球のガラス表面には、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用光透過剤と、透過率が前記短波長範囲より前記長波長範囲の方が高い長波長用光透過剤とを所定の混合比で含む塗布剤の塗布層が形成されていることを特徴とする車両用方向指示灯具。
  4. 請求項1又は2記載の車両用方向指示灯具において、
    光源としての唯一の電球を備え、
    該電球のガラス表面は、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用透過材が被覆する区画と、透過率が前記短波長範囲より前記長波長範囲の方が高い長波長用透過材が被覆する区画とに区分けされていることを特徴とする車両用方向指示灯具。
  5. 請求項1又は2記載の車両用方向指示灯具において、
    光源としての唯一の電球と、前方側から前記電球を覆うレンズとを備え、
    該レンズには、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高くなる加色が施されていることを特徴とする車両用方向指示灯具。
  6. 請求項1又は2記載の車両用方向指示灯具において、
    光源としての唯一の電球と、前方側から前記電球を覆い透過率が前記短波長範囲より前記長波長範囲の方が高い透明材又は色材のレンズとを備え、
    該レンズの面は、露出部と、透過率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用透過材が被覆する被覆部とに区分けされていることを特徴とする車両用方向指示灯具。
  7. 請求項1又は2記載の車両用方向指示灯具において、
    光源としての唯一の電球と、該電球の後方側に配設され前記電球から光を前方側に反射する反射面とを備え、
    前記反射面は、反射率が前記長波長範囲より前記短波長範囲の方が高い短波長用反射材により被覆されていることを特徴とする車両用方向指示灯具。
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